JPH10267169A - 耐摩耗性ホース - Google Patents

耐摩耗性ホース

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JPH10267169A
JPH10267169A JP7191697A JP7191697A JPH10267169A JP H10267169 A JPH10267169 A JP H10267169A JP 7191697 A JP7191697 A JP 7191697A JP 7191697 A JP7191697 A JP 7191697A JP H10267169 A JPH10267169 A JP H10267169A
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rubber
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wear
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abrasion
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JP7191697A
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Hideaki Tanahashi
英明 棚橋
Daizo Nakayama
大三 中山
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐擦り摩耗性(耐DIN摩耗性)および耐衝撃
摩耗性(耐チップカット摩耗性)の双方の特性を備え、
しかも耐久性に優れた耐摩耗性ホースを提供する。 【解決手段】最内層1および最外層2を有する耐摩耗性
ホースである。しかも、上記最内層1および最外層2の
少なくとも一方が、下記の(A)〜(C)成分を含有す
るゴム組成物によって形成され、かつ、上記(B)成分
の配合割合が、上記(A)成分100重量部に対して3
0〜70重量部であり、上記ゴム組成物中の硫黄含有量
が、上記(A)成分に対して0.7〜2.7重量%であ
る。 (A)天然ゴムおよびジエン系ゴムの少なくとも一方。 (B)ISAFカーボンブラック。 (C)活性硫黄放出型有機加硫剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた耐摩耗性を
備えた耐摩耗性ホースに関するものであり、詳しくは、
生コンクリート(以下「生コン」と略す)を打設するた
めの生コン打設用ゴムホース等として用いられる耐摩耗
性ホースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】建設工事や土木工事等において生コンを
打設場所に打設する場合、ピストン式ポンプ等を用いて
生コンを打設現場近くまで移送鋼管を通して圧送した
後、打設現場では、自由に屈曲できる可撓性の生コン打
設用ゴムホースを上記移送鋼管の先端に接続して使用す
るのが一般的である。このような生コン打設用ゴムホー
スとしては、ホース内部に圧送される生コンの圧力に耐
え得るように内面ゴム層と外面ゴム層との間に、複数の
補強層(通常は2〜4層)を設けたものが用いられてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような生コン打
設用ゴムホースは、脈動による大きな内圧に起因する内
面ゴム層の著しい摩耗に加えて、生コン中に含まれる
砂、砂利、砕石、火山礫等の骨材との摩擦によって、上
記内面ゴム層が激しく摩耗するという問題がある。ま
た、上記生コン打設用ゴムホースは、打設現場の凹凸路
面上に直接置かれ、その凹凸路面上を引き回されるた
め、外面ゴム層が凹凸路面との摩擦や衝撃によって局部
的に摩耗したり破損が生じるという問題がある。したが
って、従来の生コン打設用ゴムホースは、その内面ゴム
層および外面ゴム層が、耐摩耗性に優れた天然ゴムやス
チレン−ブタジエン共重合ゴム等で形成されているのが
一般的である。しかしながら、耐摩耗性には、細かい搬
送物による滑り時の摩耗(擦り摩耗)と、大塊による衝
撃時の摩耗(チップカット摩耗)とがあり、一般に両者
は背反関係にあるため、上記天然ゴム等を単に用いるだ
けでは、耐擦り摩耗性(耐DIN摩耗性)と耐衝撃摩耗
性(耐チップカット摩耗性)の双方の特性を得ることは
できない。このように、耐擦り摩耗性(耐DIN摩耗
性)と耐衝撃摩耗性(耐チップカット摩耗性)の双方の
特性を満足する耐摩耗性ホースは未だ得られていないの
が実情であり、これら双方の特性を備えた耐摩耗性ホー
スの開発が待望されている。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、耐擦り摩耗性(耐DIN摩耗性)および耐衝撃
摩耗性(耐チップカット摩耗性)の双方の特性を備え、
耐久性に優れた耐摩耗性ホースの提供をその目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の耐摩耗性ホースは、多層構造の耐摩耗性
ホースであって、最内層および最外層の少なくとも一方
が、下記の(A)〜(C)成分を含有するゴム組成物に
よって形成され、かつ、上記(B)成分の配合割合が、
上記(A)成分100重量部に対して30〜70重量部
であり、上記ゴム組成物中の硫黄含有量が、上記(A)
成分に対して0.7〜2.7重量%であるという構成を
とる。 (A)天然ゴムおよびジエン系ゴムの少なくとも一方。 (B)ISAFカーボンブラック。 (C)活性硫黄放出型有機加硫剤。
【0006】なお、本発明の耐摩耗性ホースにおける
「多層構造」とは、少なくとも2層構造であることをい
う。また、本発明において「ゴム組成物中の硫黄含有
量」とは、ゴム組成物中に含まれる活性硫黄放出型有機
加硫剤(C成分)中の硫黄含有量をいい、活性硫黄放出
型有機加硫剤(C成分)とともに加硫促進剤を用いる場
合は、ゴム組成物中に含まれる活性硫黄放出型有機加硫
剤(C成分)中の硫黄含有量と、加硫促進剤中の硫黄含
有量の総量をいう。
【0007】本発明者らは、耐擦り摩耗性(耐DIN摩
耗性)および耐衝撃摩耗性(耐チップカット摩耗性)の
双方の特性を備えた耐摩耗性ホースを得るべく鋭意研究
を重ねた。そして、上記特性の向上を考慮した結果、耐
摩耗性ホースを構成する最内層および最外層の形成材料
に着目し、上記層形成材料として一般に用いられるゴム
成分に、ISAFカーボンブラックおよび活性硫黄放出
型有機加硫剤を配合させた特殊なゴム組成物が、ゴム成
分の補強性に優れるとともに、各成分の加工性にも優れ
ることを突き止めた。すなわち、上記特定のゴム(A成
分)とISAFカーボンブラック(B成分)と活性硫黄
放出型有機加硫剤(C成分)とを含有し、しかも上記I
SAFカーボンブラック(B成分)の配合量と、ゴム組
成物中の硫黄含有量とがそれぞれ特定量に設定された特
殊なゴム組成物を用いると、耐擦り摩耗性(耐DIN摩
耗性)および耐衝撃摩耗性(耐チップカット摩耗性)の
双方の特性を備えた耐摩耗性ホースが得られることを見
出し本発明に到達した。
【0008】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0009】本発明の耐摩耗性ホースの一例としては、
図1(A)および(B)に示すように、最内層1の外周
面に最外層2が形成された2層構造のものがあげられ
る。そして、上記耐摩耗性ホースの最内層1および最外
層2の少なくとも一方は、特殊なゴム組成物を用いて形
成されている。
【0010】上記特殊なゴム組成物は、特定のゴム(A
成分)とISAFカーボンブラック(B成分)と活性硫
黄放出型有機加硫剤(C成分)とを用いて得られる。
【0011】上記特定のゴム(A成分)としては、天然
ゴムおよびジエン系ゴムの少なくとも一方が用いられ
る。上記ジエン系ゴムとしては、従来から用いられてい
るものであれば特に限定はなく、スチレン−ブタジエン
共重合ゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、アク
リロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、イソプレン
ゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)等があげられ
る。これらは単独であるいは2種以上併せて用いられ
る。
【0012】上記特定のゴム(A成分)の上記特殊なゴ
ム組成物全体に占める割合は、ゴム組成物全体の少なく
とも40重量%に設定することが好ましく、特に好まし
くは40〜70重量%である。
【0013】上記ISAFカーボンブラック(B成分)
は、いわゆる準超耐摩耗性(Intermediate Super Abras
ion Furnace)カーボンブラックであり、なかでも窒素吸
着比表面積が100〜135m2 /gであり、かつ、ヨ
ウ素吸着量が100〜130mg/gのものを用いるこ
とが好ましい。特に、上記ISAFカーボンブラック
(B成分)は、窒素吸着比表面積が110〜135m2
/gであり、かつ、ヨウ素吸着量が110〜130mg
/gのものを用いることが好ましい。すなわち、上記I
SAFカーボンブラック(B成分)の窒素吸着比表面積
およびヨウ素吸着量がいずれも上記好適範囲の下限を下
回ると、充分な補強性が得られず耐摩耗性が劣り、逆
に、上記窒素吸着比表面積およびヨウ素吸着量がいずれ
も上記好適範囲の上限を超えると、加工性が悪くなるか
らである。なお、上記ISAFカーボンブラック(B成
分)の窒素吸着比表面積は、吸着気体として窒素ガスを
用いる気相吸着法を用いて測定される。また、上記ヨウ
素吸着量とは、JIS K 6221−1982に記載
されているように、ISAFカーボンブラック(B成
分)1g当たりに吸着されるヨウ素の量(mg)をい
う。
【0014】上記ISAFカーボンブラック(B成分)
の配合割合は、上記特定のゴム(A成分)100重量部
(以下「部」と略す)に対して30〜70部の範囲であ
ることが必要であり、好ましくは40〜65部である。
すなわち、上記ISAFカーボンブラック(B成分)の
配合割合が30部未満であると、充分な補強性が得られ
ず耐摩耗性が劣り、70部を超えるとムーニー粘度が高
くなりすぎ加工性が悪くなるからである。
【0015】上記活性硫黄放出型有機加硫剤(C成分)
は、活性状態の硫黄(Active sulfur)を放出し、加硫時
の温度で解離した活性状態の硫黄(Active sulfur)によ
り架橋を行わせる加硫剤である。このような活性硫黄放
出型有機加硫剤を用いた場合は、粉末硫黄を用いた場合
に生じるサルファーブルームやスコーチを避けることが
できるため、耐老化性の向上効果が得られる。
【0016】上記活性硫黄放出型有機加硫剤としては、
例えば、テトラメチルチウラムジスルフィド(TT)、
テトラエチルチウラムジスルフィド(TET)、ジペン
タメチレンチウラムテトラスルフィド(TRA)等のチ
ウラム類、セレニウムジエチルジチオカルバメート(T
TSE)、テルリウムジエチルジチオカルバメート(T
TTE)等のジチオ酸塩類、2−(4′−モルホリノジ
チオ)ベンゾチアゾール(MDB)等のチアゾール類等
があげられる。これらは単独であるいは2種以上併せて
用いられる。これらの活性硫黄放出型有機加硫剤は、こ
のもの自体が強力な加硫促進剤であるため必ずしも加硫
促進剤を必要とせず、これら単独使用または併用で充分
加硫を行うことができる。
【0017】また、上記活性硫黄放出型有機加硫剤とし
ては、上記TT等の他にモルフォリン・ジサルファイ
ド、アルキルフェノール・ジサルファイド、有機多硫化
重合体等があげられる。これらの活性硫黄放出型有機加
硫剤は、必ず加硫促進剤を必要とする点で、上記TT等
の加硫剤とは異なるタイプに属するものである。
【0018】本発明においては、上記活性硫黄放出型有
機加硫剤(C成分)とともに、通常の加硫剤である硫黄
や、加硫促進剤を用いてもよい。上記加硫促進剤として
も、従来から用いられるものであれば特に限定はなく、
例えば、N−tert−2−ベンゾチアゾールスルフェンア
ミド(NS)、N,N′−ジシクロヘキシル−2−ベン
ゾチアゾールスルフェンアミド(DZ)、N−シクロヘ
キシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(C
Z)、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールス
ルフェンアミド(MSA)等のスルフェンアミド類等が
あげられる。これらは単独であるいは2種以上併せて用
いられる。
【0019】そして、特殊なゴム組成物中に含まれる硫
黄含有量は、上記(A)成分に対して0.7〜2.7重
量%の範囲に設定する必要があり、好ましくは0.8〜
2.2重量%である。すなわち、上記硫黄含有量が0.
7重量%未満であると、耐擦り摩耗性(耐DIN摩耗
性)が劣り、2.7重量%を超えると耐衝撃摩耗性(耐
チップカット摩耗性)が劣るからである。なお、上記特
殊なゴム組成物中に含まれる硫黄含有量とは、先にも述
べたように、活性硫黄放出型有機加硫剤(C成分)のみ
を用いる場合は活性硫黄放出型有機加硫剤(C成分)中
の硫黄含有量をいい、活性硫黄放出型有機加硫剤(C成
分)とともに加硫促進剤を用いる場合は、活性硫黄放出
型有機加硫剤(C成分)中の硫黄含有量と、加硫促進剤
中の硫黄含有量の総量をいう。また、活性硫黄放出型有
機加硫剤(C成分)とともに、硫黄(加硫剤)および加
硫促進剤を用いる場合は、活性硫黄放出型有機加硫剤
(C成分)中の硫黄含有量と、硫黄(加硫剤)量と、加
硫促進剤中の硫黄含有量の総量をいう。
【0020】なお、前記特殊なゴム組成物には、前記各
成分の他に、従来からゴム組成物に用いられる老化防止
剤、粘着付与剤、軟化剤等の添加剤を必要に応じて適宜
配合することができる。
【0021】本発明の耐摩耗性ホースのなかでも、図1
(A)および(B)に示すような2層構造の耐摩耗性ホ
ースは、例えば、つぎのようにして製造することができ
る。
【0022】〔ゴム組成物の調製〕前記特定のゴム(A
成分)とISAFカーボンブラック(B成分)と活性硫
黄放出型有機加硫剤(C成分)と、必要に応じて加硫促
進剤をそれぞれ所定量配合するとともに、必要により添
加剤を適宜に配合し、バンバリミキサー、ロール等の混
練機を用いて混合することにより特殊なゴム組成物を調
製する。
【0023】〔耐摩耗性ホースの作製〕上記特殊なゴム
組成物を押出機により押出成形して最内層1を形成した
後、さらに、上記最内層1の外周面に上記特殊なゴム組
成物を押出成形して、図1(A)および(B)に示すよ
うな、最内層1の外周面に最外層2が形成された2層構
造の耐摩耗性ホースを作製する。あるいは、上記特殊な
ゴム組成物を用いて2層同時に共押出成形することによ
って作製することも可能である。また、押出成形以外の
方法を採用することも可能であり、例えば、射出成形等
によって作製しても差し支えない。
【0024】なお、上記耐摩耗性ホースの作製では、マ
ンドレルを使用しない場合について説明したが、マンド
レルを用いて従来と同様の方法により作製することもで
きる。
【0025】なお、本発明の耐摩耗性ホースは、図1に
示したような2層構造に限定されるものではなく、最内
層と最外層との間に複数の補強層を形成した構造であっ
ても差し支えない。本発明の耐摩耗性ホースの他の例と
して、図2に示すように、内面ゴム層11の外周に、内
側補強布層12、補強ワイヤ層13および外側補強布層
14が順次形成され、さらにその外周に外面ゴム層15
が形成された5層構造の生コン打設用ゴムホースがあげ
られる。この場合、上記内面ゴム層11(最内層)およ
び外面ゴム層15(最外層)の少なくとも一方の層が、
前記特殊なゴム組成物により形成される。
【0026】このようにして得られる本発明の耐摩耗性
ホースの各層の厚みは、ホースの使用用途により異なる
が、例えば、上記生コン打設用ゴムホースとして用いる
場合、最内層の厚みは、通常1〜10mmであり、好ま
しくは2〜5mmである。また、最外層の厚みは、通常
1〜10mmであり、好ましくは2〜5mmである。
【0027】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0028】
【実施例1〜10,比較例1〜6】 〔ゴム組成物の調製〕後記の表1〜表3に示す各成分を
同表に示す割合で配合し、これを通常の混練機で混合し
てゴム組成物を調製した。なお、ゴム組成物中に含まれ
る硫黄含有量(ゴム成分に対する)を後記の表1〜表3
に併せて示した。
【0029】〔生コン打設用ゴムホースの作製〕上記ゴ
ム組成物を押出機を用いてマンドレル上に押し出し内面
ゴム層11(厚み3mm)を形成した後、この内面ゴム
層11の外周に、トッピングを施したナイロン製すだれ
コードを角度65°で螺旋状に1層のみ巻き付けて内側
補強布層12を形成した。つぎに、上記内側補強布層1
2の外周に、ワイヤ(太さ2.6mm)を11.6mm
のピッチで上記内側補強布層12と同一方向に螺旋状に
巻き付けて補強ワイヤ層13を形成した。つづいて、上
記補強ワイヤ層13の外周に、上記トッピングを施した
ナイロン製すだれコードを上記補強ワイヤ層13と逆方
向に角度65°で螺旋状に3層巻き付けて外側補強布層
14を形成した。そして、この外側補強布層14の外周
に、上記ゴム組成物を押出機を用いて押し出して外面ゴ
ム層15(厚み2mm)を形成した。最後に、ホース全
体を加硫機を用いて通常の条件で加硫した後、マンドレ
ルを抜き取り、図2に示すような5層構造の生コン打設
用ゴムホース(長さ8m、内径105mm)を作製し
た。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】このようにして得られた実施例品および比
較例品のホースを用いて、擦り摩耗(DIN摩耗)およ
び衝撃摩耗(チップカット摩耗)の比較評価を下記の基
準に従い行った。また、上記各ホースの内面ゴム層およ
び外面ゴム層として用いたゴム組成物の加工性について
も評価を行った。これらの結果を、後記の表4〜表6に
併せて示した。
【0034】〔擦り摩耗(DIN摩耗)〕JIS K
6264に記載の方法に準拠して行った。結果は、比較
例1品を100とした場合の指数で表記した。なお、指
数値が小さい方が耐摩耗性に優れている。
【0035】〔衝撃摩耗(チップカット摩耗)〕引っ掻
き摩耗試験により測定した。すなわち、前記各ゴム組成
物を通常の条件により架橋してゴムを作製し、このゴム
を予め準備したドラム内に貼り付けるとともに、ドラム
内に先のとがった小塊(摩耗子)を入れ、70℃の雰囲
気下、168時間ドラムを回転させた。そして、回転前
後のゴム重量を測定し、ゴム重量の差から摩耗量を算出
した。結果は、比較例1品を100とした場合の指数で
表記した。なお、指数値が小さい方が耐摩耗性に優れて
いる。
【0036】〔加工性〕前記ゴム組成物をバンバリーミ
キサーまたはロールを用いて混練し、加工性を評価し
た。そして、ムーニー粘度が低く、スコーチが発生しな
いものを○として表示し、ムーニー粘度が高いもの、あ
るいはスコーチが発生するものを×として表示した。
【0037】
【表4】
【0038】
【表5】
【0039】
【表6】
【0040】上記表4〜表6の結果から、全実施例品の
ホースは、耐擦り摩耗(DIN摩耗)および耐衝撃摩耗
(チップカット摩耗)の双方の特性に優れ、しかもゴム
組成物の加工性も優れていることがわかる。これに対し
て、比較例品のホースは、耐擦り摩耗(DIN摩耗)お
よび耐衝撃摩耗(チップカット摩耗)のいずれかの特性
が劣ることがわかる。なお、比較例4品のホースに用い
たゴム組成物は、硫黄含有量が多すぎるためスコーチが
発生し、加工性に劣ることがわかる。また、比較例6品
のホースに用いたゴム組成物は、ISAFカーボンブラ
ックの配合量が多すぎるためムーニー粘度が高く、加工
性に劣ることがわかる。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明の耐摩耗性ホース
は、最内層および最外層の少なくとも一方が、特定のゴ
ム(A成分)とISAFカーボンブラック(B成分)と
活性硫黄放出型有機加硫剤(C成分)とを含有し、しか
も上記ISAFカーボンブラック(B成分)の配合量
と、ゴム組成物中の硫黄含有量とがそれぞれ特定量に設
定された特殊なゴム組成物を用いて形成されているた
め、耐擦り摩耗性(耐DIN摩耗性)および耐衝撃摩耗
性(耐チップカット摩耗性)の双方の特性を備え、しか
も耐久性および耐屈曲摩耗性にも優れている。したがっ
て、本発明の耐摩耗性ホースは、例えば、優れた耐擦り
摩耗性(耐DIN摩耗性)および耐衝撃摩耗性(耐チッ
プカット摩耗性)が要求される、生コン打設用ゴムホー
ス等として非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は耐摩耗性ホースの構成を示す断面斜視
図であり、(B)は上記耐摩耗性ホースの断面図であ
る。
【図2】生コン打設用ゴムホースの構成を示す模式図で
ある。
【符号の説明】
1 最内層 2 最外層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多層構造の耐摩耗性ホースであって、最
    内層および最外層の少なくとも一方が、下記の(A)〜
    (C)成分を含有するゴム組成物によって形成され、か
    つ、上記(B)成分の配合割合が、上記(A)成分10
    0重量部に対して30〜70重量部であり、上記ゴム組
    成物中の硫黄含有量が、上記(A)成分に対して0.7
    〜2.7重量%であることを特徴とする耐摩耗性ホー
    ス。 (A)天然ゴムおよびジエン系ゴムの少なくとも一方。 (B)ISAFカーボンブラック。 (C)活性硫黄放出型有機加硫剤。
  2. 【請求項2】 上記ゴム組成物が、上記(A)〜(C)
    成分に加えて、さらに加硫促進剤を含有するものである
    請求項1記載の耐摩耗性ホース。
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