JPH10266987A - 気体圧縮機の取付け構造 - Google Patents

気体圧縮機の取付け構造

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JPH10266987A
JPH10266987A JP7386197A JP7386197A JPH10266987A JP H10266987 A JPH10266987 A JP H10266987A JP 7386197 A JP7386197 A JP 7386197A JP 7386197 A JP7386197 A JP 7386197A JP H10266987 A JPH10266987 A JP H10266987A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブッシュの圧入方向を容易に安定でき、部品
点数を削減して、コストの低減および作業性の向上を図
ることができる気体圧縮機の取付け構造を提供する。 【解決手段】 ケーシング2に1対の取付け片31,3
2が突設され、取付け片31に通し孔31aが穿設さ
れ、取付け片32にブッシュ孔32aが穿設され、ブッ
シュ孔32aに内面にねじ部33dが形成されたブッシ
ュ33が圧入され、取付け片31,32間にボルト19
が挿通されるボルト挿通孔15aが穿設されたエンジン
ユニット14の組付け片15が介装され、ボルト19が
通し孔31aよりボルト挿通孔15aを挿通してねじ部
33dに螺合され、ボルト19を締め付けることによ
り、組付け片15を取付け片31とブッシュ33とで挟
着し、気体圧縮機をエンジンユニット14に取付け固定
してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のエアコンシ
ステムに用いられる気体圧縮機のエンジンユニットへの
取付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図5に示す気体圧縮機1は、ケー
シング2の開口端2aをフロントヘッド4で塞ぎ、ケー
シング2内に圧縮機本体5が収納されている。
【0003】圧縮機本体5はフロントサイドブロック6
とリアサイドブロック7間に内周略楕円筒状のシリンダ
8を有し、この両サイドブロック6,7とシリンダ8に
よって形成されるシリンダ室9内にはロータ10が回転
可能に横架されている。
【0004】ロータ10の周部には、径方向に放射状に
延びるスリット状の図示しないベーン溝が複数形成さ
れ、このベーン溝にはベーン11が進退自在に装着され
ており、ベーン11は、ロータ10の回転時には遠心力
とベーン溝底部の油圧とによりシリンダ8の内壁側に付
勢されている。
【0005】気体圧縮機1の下面には1対の取付け片1
2,13が突設され、取付け片12に貫通孔12aが穿
設されると共に、取付け片13には貫通孔13aおよび
貫通孔13aの両側に隣接する孔13bが穿設されてい
る。
【0006】これら取付け片12,13間には、車両の
エンジンユニット14に突設された組付け片15が若干
の間隙を有して介装され、組付け片15にはボルト挿通
孔15aが穿設されている。
【0007】貫通孔13aには、図6に示すような円筒
状のブッシュ17が嵌入され、取付け片13にブッシュ
17を囲むようにコ字状の治具18が取付けられてい
る。
【0008】治具18の中央部はブッシュ17と同軸の
ねじ部18aを有し、両端部は孔13bに摺動可能に挿
入されている。ボルト19はワッシャ20,貫通孔12
a,ボルト挿通孔15a,ブッシュ17の順に挿通さ
れ、その先端部が治具18のねじ部18aに螺合されて
いる(図7参照)。
【0009】ボルト19をワッシャ20、貫通孔12
a、ボルト挿通孔15aおよびブッシュ17に挿通され
た状態で締付けると、治具18はボルト19の軸方向に
移動し、ブッシュ17を押圧する。
【0010】ブッシュ17は治具18に押されてボルト
19の軸方向に移動し、さらに組付け片15を押圧する
ことで、組付け片15は取付け片12とブッシュ17と
で挟着される。このようにして、気体圧縮機1はエンジ
ンユニット14に取付け固定されている。
【0011】かかる気体圧縮機1においては、エンジン
ユニット14から図示しないプーリ、電磁クラッチなど
を介して回転力が伝達されると、ロータ10が回転して
シリンダ室9に形成される圧縮室の容量が変化する。こ
れにより、圧縮室の容量変化により吸入室21の冷媒ガ
スを吸気し圧縮する。この際、吸入室21の冷媒ガス
は、ケーシング2外部の図示しないエアコンシステム側
より吸入口22を介して導入される。
【0012】圧縮された冷媒ガスは、圧縮室から吐出室
23に吐出され、吐出口24よりケーシング2外部のエ
アコンシステム側に送出される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記提案の
如き気体圧縮機1のエンジンユニット14への取付け構
造では、ブッシュ17を取付け片13の貫通孔13aに
圧入する際、ブッシュ17が貫通孔13aに対して傾か
ないように正しい方向に圧入されるようにブッシュ17
の圧入方向を安定させるのが難しく、作業性が低下する
という問題点がある。
【0014】また、気体圧縮機1の取付け部材として、
ブッシュ17やボルト19の他、治具18を必要とする
ため、部品点数が多くなり、コスト高になると共に、作
業工数が増大するという問題点がある。
【0015】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであって、その目的とするところは、ブッシ
ュの圧入方向を容易に安定することができ、部品点数を
削減して、コストの低減および作業性の向上を図ること
ができる気体圧縮機の取付け構造を提供することにあ
る。
【0016】本発明の上記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明は、車両のエンジンユニットにより駆動され、気
体を圧縮する気体圧縮機を上記エンジンユニットに取付
ける気体圧縮機の取付け構造において、上記気体圧縮機
に1対の取付け片が突設され、上記1対の取付け片にそ
れぞれ貫通孔が穿設され、上記一方の取付け片の貫通孔
に内面にねじ部が形成された円筒状のブッシュが圧入さ
れ、上記1対の取付け片間にボルトが挿通されるボルト
挿通孔が穿設された上記エンジンユニットの組付け片が
介装され、上記ボルトが上記他方の取付け片の貫通孔よ
り上記ボルト挿通孔を挿通して上記ブッシュのねじ部に
螺合され、上記ボルトを締め付けることにより、上記組
付け片を上記他方の取付け片と上記ブッシュとで挟着
し、上記気体圧縮機を上記エンジンユニットに取付けた
ことを特徴としている。
【0018】また、本発明は、上記ブッシュの先端部に
小径部を形成し、上記小径部と上記ブッシュの大径部と
の間にテーパ部を形成したことを特徴としている。
【0019】従って、本発明は、ボルトをブッシュのね
じ部に螺合させ、ボルトを締め付けることにより、組付
け片を取付け片とブッシュとで挟着するように構成され
たので、従来のような治具が必要なくなり、部品点数お
よび作業工数が低減される。
【0020】また、ブッシュの先端部に小径部を形成
し、小径部とブッシュの大径部との間にテーパ部を形成
したので、ブッシュを貫通孔に圧入する際、ブッシュの
傾きは、貫通孔の内径と小径部の外径との差および小径
部の長さによって拘束され、大径部はテーパ部に案内さ
れて圧入される。その結果、ブッシュは貫通孔に対して
傾かないように圧入され、ブッシュの圧入方向が安定す
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。ここで、図1は、本発明の
一実施の形態を示す気体圧縮機の取付け構造の断面図、
図2は、本発明の一実施の形態を示す気体圧縮機の取付
け構造の側面図、図3は、本発明の一実施の形態を示す
気体圧縮機の取付け構造の詳細な断面図、図4は、本発
明の一実施の形態を示す気体圧縮機の取付け構造におけ
るブッシュの斜視図である。
【0022】なお、本実施の形態の気体圧縮機の基本構
成、すなわち圧縮機本体5を有し、圧縮機本体5は吸入
室21の冷媒ガスを吸収し圧縮するための圧縮室を備
え、ロータ10が回転して圧縮室の容量が変化すると、
その容量変化により吸入室21の冷媒ガスを吸気圧縮
し、このとき、吸入室21の冷媒ガスは、ケーシング2
外部のエアコンシステム側より吸入口22を介して導入
され、圧縮後の冷媒ガスは、圧縮室から吐出室23に吐
出され、吐出口24よりケーシング2外部のエアコンシ
ステム側に送出されることは従来例と同様なため、その
詳細説明を割愛する。
【0023】上述した気体圧縮機は車両のエンジンユニ
ットに取付け固定されており、その取付け構造について
述べる。すなわち、気体圧縮機の取付け構造は、図1〜
図3に示すように、ケーシング2の下面に第1の取付け
片31および第2の取付け片32が突設され、第1の取
付け片31に通し孔31aが穿設されると共に、第2の
取付け片32にブッシュ孔32aが穿設され、ブッシュ
孔32aには、図4に示すような円筒状のブッシュ33
が圧入されている。
【0024】ブッシュ33は、小径部33aおよび大径
部33bを有し、小径部33aと大径部33bとの間に
はテーパ部33cが形成され、これら小径部33a、大
径部33bおよびテーパ部33cの内面には、ねじ部3
3dが形成されている。小径部33aはブッシュ33の
先端部に形成されており、小径部33aおよびテーパ部
33cは、ブッシュ33の圧入時の案内部として作用
し、大径部33bはブッシュ33の圧入部となる。
【0025】小径部33aの外径はブッシュ孔32aの
内径より小さく形成され、大径部33bの外径は、後述
するボルト締め付け時にブッシュ33が回転しない程度
にブッシュ孔32aの内径より若干大きめに形成され、
ブッシュ孔32aにきつめに圧入されている。
【0026】ブッシュ33をブッシュ孔32aに圧入す
る際、ブッシュ33の傾きは、ブッシュ孔32aの内径
と小径部33aの外径との差および小径部33aの長さ
によって拘束され、大径部33bはテーパ部33cに案
内されて圧入される。
【0027】第1の取付け片31と第2の取付け片32
との間には、エンジンユニット14の組付け片15が介
装されている。組付け片15にはボルト挿通孔15aが
穿設され、ボルト19がワッシャ20,第1の取付け片
31の通し孔31a,組付け片15のボルト挿通孔15
aを順次挿通し、ブッシュ33のねじ部33dに螺合し
ている。
【0028】ボルト19をワッシャ20、通し孔31a
およびボルト挿通孔15aに挿通し、ねじ部33dに螺
合した状態で締め付けると、ブッシュ33はボルト19
の軸方向に移動し、組付け片15を押圧する。これによ
り、組付け片15は第1の取付け片31とブッシュ33
とで挟着され、ケーシング2が組付け片15に締結さ
れ、気体圧縮機はエンジンユニット14に取付け固定さ
れる。
【0029】このように、本実施の形態の気体圧縮機の
取付け構造によれば、ボルト19をブッシュ33の内面
に形成されたねじ部33dに螺合させ、ボルト19を締
め付けることにより、組付け片15を第1の取付け片3
1とブッシュ33とで挟着し、気体圧縮機をエンジンユ
ニット14に取付けるように構成されたので、従来用い
ていた治具が不要となり、部品点数および作業工数が低
減される。
【0030】また、ブッシュ33の先端部に案内部とし
ての小径部33aおよびテーパ部33cを設けたので、
ブッシュ33をブッシュ孔32aに圧入する際、ブッシ
ュ33の圧入方向の安定化が図られる。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明の気体圧縮機の取付け構造は、ボルトをブッシュの内
面に形成されたねじ部に螺合させ、ボルトを締め付ける
ことにより、組付け片を取付け片とブッシュとで挟着す
るように構成されたことから、従来のような治具が必要
なくなり、部品点数および作業工数が低減されるため、
コストを低減することができ、作業性を向上することが
できる。
【0032】また、ブッシュの先端部に小径部を形成
し、小径部とブッシュの大径部との間にテーパ部を形成
したので、ブッシュを貫通孔に圧入する際、ブッシュの
傾きは、貫通孔の内径と小径部の外径との差および小径
部の長さによって拘束され、大径部はテーパ部に案内さ
れて圧入されるため、ブッシュの圧入方向を容易に安定
化することができ、作業性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す気体圧縮機の取付
け構造の断面図。
【図2】本発明の一実施の形態を示す気体圧縮機の取付
け構造の側面図。
【図3】本発明の一実施の形態を示す気体圧縮機の取付
け構造の詳細な断面図。
【図4】本発明の一実施の形態を示す気体圧縮機の取付
け構造におけるブッシュの斜視図。
【図5】従来の気体圧縮機およびその取付け構造の断面
図。
【図6】従来の気体圧縮機の取付け構造におけるブッシ
ュの斜視図。
【図7】従来の気体圧縮機の取付け構造の詳細な断面
図。
【符号の説明】
2 ケーシング 4 フロントヘッド 5 圧縮機本体 6 フロントサイドブロック 7 リアサイドブロック 8 シリンダ 9 シリンダ室 10 ロータ 11 ベーン 14 エンジンユニット 15 組付け片 15a ボルト挿通孔 19 ボルト 20 ワッシャ 21 吸入室 22 吸入口 23 吐出室 24 吐出口 31 第1の取付け片 31a 通し孔 32 第2の取付け片 32a ブッシュ孔 33 ブッシュ 33a 小径部 33b 大径部 33c テーパ部 33d ねじ部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のエンジンユニットにより駆動さ
    れ、気体を圧縮する気体圧縮機を上記エンジンユニット
    に取付ける気体圧縮機の取付け構造において、 上記気体圧縮機に1対の取付け片が突設され、上記1対
    の取付け片にそれぞれ貫通孔が穿設され、上記一方の取
    付け片の貫通孔に内面にねじ部が形成された円筒状のブ
    ッシュが圧入され、上記1対の取付け片間にボルトが挿
    通されるボルト挿通孔が穿設された上記エンジンユニッ
    トの組付け片が介装され、上記ボルトが上記他方の取付
    け片の貫通孔より上記ボルト挿通孔を挿通して上記ブッ
    シュのねじ部に螺合され、上記ボルトを締め付けること
    により、上記組付け片を上記他方の取付け片と上記ブッ
    シュとで挟着し、上記気体圧縮機を上記エンジンユニッ
    トに取付けたことを特徴とする気体圧縮機の取付け構
    造。
  2. 【請求項2】 上記ブッシュの先端部に小径部を形成
    し、上記小径部と上記ブッシュの大径部との間にテーパ
    部を形成したことを特徴とする請求項1記載の気体圧縮
    機の取付け構造。
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