JPH10266168A - 砂防ダムの構築工法 - Google Patents

砂防ダムの構築工法

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JPH10266168A
JPH10266168A JP8554597A JP8554597A JPH10266168A JP H10266168 A JPH10266168 A JP H10266168A JP 8554597 A JP8554597 A JP 8554597A JP 8554597 A JP8554597 A JP 8554597A JP H10266168 A JPH10266168 A JP H10266168A
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JP
Japan
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sandbags
concrete
construction
sabo dam
sandbag
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JP8554597A
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English (en)
Inventor
Akira Fujioka
晃 藤岡
Mikio Okano
幹雄 岡野
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Fujita Corp
Original Assignee
Fujita Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 砂防ダムの構築における労力を軽減して迅速
に施工でき、山間部の環境や景観との調和のとれた砂防
ダムを構築可能とする。 【解決手段】 現地発生土12をジオテキスタイル等の
不織布からなる布袋11に順次充填することによって多
数の土嚢10を作成する。この土嚢10を施工基盤G上
における上流側の位置及び下流側の位置に積み上げる工
程と、コンクリートを打設する工程とを、所定の施工高
さとなるまで交互に繰り返す。打設されたコンクリート
1A1 ,1A2 ,・・・ は経時的に硬化してコンクリート
堤体になると共に、上流側の土嚢10の列1B’及び下
流側の土嚢10の列1C’が前記コンクリート堤体に一
体化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、山間部の斜面での
土石流等を防止するために構築される砂防ダムの構築方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】降雨等によって土石流の発生しやすい山
間部の斜面には、土石流による災害を防止するためにコ
ンクリートからなる砂防ダムが構築される。砂防ダムの
構築に際しては、山中の細い索道を利用して土砂や礫な
どの現地発生土を搬出し、型枠材等の資材やコンクリー
ト打設のための機材等を搬入し、型枠組立及びコンクリ
ート打設を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の砂防ダムの構築
方法によれば、次のような問題が指摘される。 (1) 砂防ダムの構築は山間部の狭隘な箇所で行われる場
合が多く、このため構築に必要な資材や機材、搬入・搬
出や現地発生土の搬出は山中の細い索道を利用して行わ
なければならず、山間部での型枠の組立作業等も困難が
多いため、工期が長くなる。 (2) 土砂や礫などの現地発生土は有効利用されることな
く、多大な労力をかけて搬出され、廃棄される。 (3) 構築された砂防ダムは、型枠で形成されたコンクリ
ートの表面がむき出しになっており、周辺の自然環境と
の調和がとれない。
【0004】本発明は、上記のような事情のもとになさ
れたもので、その技術的課題とするところは、砂防ダム
の構築における資材の搬入・搬出等による労力を軽減し
て迅速に施工でき、山間部の環境との調和のとれた砂防
ダムを構築可能な工法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題は、
本発明によって有効に解決することができる。すなわち
本発明に係る砂防ダムの構築工法は、現地発生土を布袋
に充填して多数の土嚢を作成し、砂防ダムの上流側の面
及び下流側の面となる位置に積み上げながら、上流側の
前記土嚢の列と下流側の前記土嚢の列との間に順次コン
クリートを打設するものである。この場合、積み上げら
れた土嚢は、コンクリートを打設する際の型枠として機
能し、前記コンクリートが硬化して砂防ダムが構築され
た後は、前記コンクリートに一体化されて、砂防ダムの
上流側及び下流側の壁面となる。なお、ここでいう「布
袋」とは、ガラス繊維や、耐腐食性、耐候性に優れた高
分子化合物の繊維などを紡織した織布あるいは不織布か
らなるものをいい、「現地発生土」とは、砂防ダムを構
築すべき箇所の整地等により発生する土砂や礫等をい
う。
【0006】したがって、本発明の構築工法によれば、
現地発生土が砂防ダムの構築に有効に利用されるので、
現地発生土を多大な労力をかけて搬出する必要が全くな
くなるか、あるいは搬出量を減少することができる。現
地発生土の量が少ない場合等においては、この現地発生
土と共にコンクリートガラなどの建設副産物を布袋に充
填して土嚢を作成しても良く、この場合は前記建設副産
物を有効利用してその廃棄量を減少させることができ
る。しかも、このようにして作成した土嚢を、コンクリ
ート打設のための型枠として用いることによって、山間
部の現場への型枠材の搬入が不要となり、砂防ダム構築
後の型枠材の解体や搬出といった作業も不要となる。
【0007】構築された砂防ダムの上流側及び下流側の
壁面は土嚢からなるので、コンクリート壁面からなる場
合に比較して周囲の自然環境との違和感が少ない。ま
た、砂防ダム表層の土嚢には経年的に草などが自生する
ことによって、自然環境との調和のとれたものとなる
が、この土嚢には予め例えば種子の散布や苗の植え付け
等によって植生を施し、緑化を促すことも一層好まし
い。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る砂防ダムの
構築工法によって構築された砂防ダムを示す断面図であ
る。この図1において、参照符号Gは山の斜面を上下に
延びる谷部の谷底に相当する部分の地盤を整地した施工
基盤で、図における左側が上流側、右側が下流側であ
る。
【0009】砂防ダム1は、コンクリート堤体1Aと、
このコンクリート堤体1Aの上流側の面及び下流側の面
に一体化された土嚢層1B,1Cからなり、前記谷部を
堰き止めるように図示の断面と直交する方向に延びてい
る。土嚢層1B,1Cは壁状に積み上げた多数の土嚢1
0からなり、各土嚢10は、ガラス繊維などを紡織した
ジオテキスタイル等のような耐久性、耐候性に優れた材
料からなる布袋に現地発生土を詰め込んだものである。
【0010】土嚢層1B,1Cの表面には芝のような草
本あるいはツツジのような背の低い木本による植生13
が施されており、これによって、当該砂防ダム1は、周
囲の斜面の植物群落による自然の景観との違和感が一層
少ないものとなっている。この植生13は、種苗の植え
付けによって生育したものと、自生したものとが混在し
ている。
【0011】上記構成の砂防ダム1の構築に際しては、
まず図2の断面に示すように、山の斜面を上下に延びる
谷部の谷底の地盤における砂防ダムの構築予定箇所を、
堆積土砂や礫を取り除いたり地盤を切削したりして整地
し、施工基盤Gを形成する。そしてこの整地作業によっ
て発生した土砂や礫等の現地発生土12を、予め用意し
たジオテキスタイル等からなる布袋11に順次充填する
ことによって、多数の土嚢10を作成する。
【0012】作成された土嚢10は、図3の断面に示す
ように、施工基盤G上における砂防ダムの上流側の面及
び下流側の面となる位置P1 ,P2 に、それぞれ図示の
断面と直交する方向に並べて積み上げる。図4は、土嚢
10の積み上げ状態を図3における右側(下流側)から
見た外観図であり、すなわち土嚢10は、谷部を堰き止
めるように積み上げられる。
【0013】施工基盤Gにおける上流側及び下流側の位
置P1 ,P2 に、それぞれ土嚢10が1m程度の高さま
で積み上げられたら、図5の断面に示すように、前記上
流側の土嚢10の列1B’と下流側の土嚢10の列1
C’とで挟まれた空間Sに、第一段目のコンクリート1
1 を打設し、バイブレータ(図示省略)等によって適
宜に締め固める。前記土嚢10の列1B’及び1C’は
コンクリート1A1 に対する型枠として機能するもの
で、打設された未硬化のコンクリート1A1 の一部は、
各土嚢10における布袋11の繊維間の間隙から、この
布袋11の内部における前記コンクリート1A1 側の現
地発生土12に侵入し、また、互いに隣接する土嚢10
の間の目地部の隙間を埋めるように侵入する。
【0014】上流側の土嚢10の列1B’の上端あるい
は下流側の土嚢10の列1C’の上端から溢れない程度
の高さまでコンクリート1A1 を打設したら、図6に示
すように、前記土嚢10の列1B’及び1C’にそれぞ
れ再び土嚢10の積み上げを行う。そして、前記コンク
リート1A1 の両側の既設の土嚢10の上端から約1m
の高さ(施工基盤Gの上面から約2mの高さ)まで新た
に土嚢10が積み上げられたら、図7に示すように、前
記コンクリート1A1 上に第二段目のコンクリート1A
2 を打ち継ぐ。
【0015】このようにして、適当な高さずつ土嚢10
を積み上げる工程と、コンクリートを打設する工程と
を、所定の施工高さとなるまで交互に繰り返す。打設さ
れたコンクリート1A1 ,1A2 ,・・・ は経時的に硬化
してコンクリート堤体1Aになり、上流側の土嚢10の
列1B’及び下流側の土嚢10の列1C’は各土嚢10
における布袋11の繊維間の間隙及びその近傍の現地発
生土や、土嚢10の間の目地部の隙間に侵入したコンク
リートの硬化によって前記コンクリート堤体1Aに一体
化され、土嚢層1B,1Cとなる。
【0016】土嚢層1B,1Cの表面には、必要に応じ
て種子散布による植生工を行う。種子散布の場合は、種
子を定着させて発芽を促すために土嚢層1B,1Cの表
面に植生基盤となる富栄養の土壌の吹き付けを行うこと
が好適である。発芽した植物の根は、土嚢10の布袋1
1の繊維間の間隙を通じて土嚢層1B,1Cの内部まで
成長することができる。
【0017】なお、本発明は、図示の実施形態によって
限定的に解釈されるものではない。例えば、先に説明し
たように現地発生土の量が少ない場合等においては、土
嚢10の作成に際して、現地発生土と共にコンクリート
ガラなどの建設副産物を布袋11に充填しても良く、あ
るいは、土嚢層1B,1Cの表面を植生によって緑化す
る場合は、植物の生育を促すために、土嚢11に充填す
る現地発生土10に、腐植等の土壌成分を混合すること
なども有効である。
【0018】
【発明の効果】本発明によると、次のような効果が実現
される。 (1) 現地発生土が砂防ダムの構築に有効に利用されるの
で、山中の細い索道を通って現地発生土を搬出するとい
った労力が軽減される。 (2) 現地発生土を布袋に充填した土嚢を積み上げてコン
クリート打設のための型枠とするため、山中の細い索道
を通って型枠材を搬入する必要がなく、型枠の解体・撤
去も不要であるため、工期を短縮することができる。 (3) 構築された砂防ダムは、表層部が土嚢層からなるた
め、周辺環境の景観との違和感が少なく、前記土嚢層へ
の植生工によって、前記違和感の一層少ないものとする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る砂防ダムの構築工法によって構築
された砂防ダムをその厚さ方向に切断して示す鉛直断面
図である。
【図2】上記砂防ダムの構築において、砂防ダムの構築
予定箇所を整地して施工基盤を形成し土嚢を作成する工
程を示す説明図である。
【図3】上記砂防ダムの構築において、施工基盤上に土
嚢を積み上げる工程を示す説明図である。
【図4】上記砂防ダムの構築において、施工基盤上に土
嚢を積み上げた状態を下流側から見た外観図である。
【図5】上記砂防ダムの構築において、積み上げた土嚢
列の間の空間にコンクリートを打設する工程を示す説明
図である。
【図6】上記砂防ダムの構築において、既設の土嚢列の
上に土嚢を積み上げる工程を示す説明図である。
【図7】上記砂防ダムの構築において、土嚢列の間の既
設のコンクリートの上にコンクリートを打設する工程を
示す説明図である。
【符号の説明】
1 砂防ダム 1A コンクリート堤体 1A1 ,1A2 コンクリート 1B,1C 土嚢層 10 土嚢 11 布袋 12 現地発生土 13 植生 G 施工基盤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砂防ダムの構築現場で発生する現地発生
    土を布袋に充填して多数の土嚢を作成し、 砂防ダムの上流側の面及び下流側の面となる位置に積み
    上げながら、上流側の前記土嚢の列と下流側の前記土嚢
    の列との間に順次コンクリートを打設することを特徴と
    する砂防ダムの構築工法。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、 土嚢を作成する布袋には、現地発生土と共に建設副産物
    を充填することを特徴とする砂防ダムの構築工法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の記載において、 積み上げた土嚢に植生を施すことを特徴とする砂防ダム
    の構築工法。
JP8554597A 1997-03-21 1997-03-21 砂防ダムの構築工法 Withdrawn JPH10266168A (ja)

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Effective date: 20040601