JPH10265860A - 金属スラジ類からの有価金属の回収方法 - Google Patents

金属スラジ類からの有価金属の回収方法

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JPH10265860A
JPH10265860A JP7487797A JP7487797A JPH10265860A JP H10265860 A JPH10265860 A JP H10265860A JP 7487797 A JP7487797 A JP 7487797A JP 7487797 A JP7487797 A JP 7487797A JP H10265860 A JPH10265860 A JP H10265860A
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JP
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sludge
metal
cooling
smelting reduction
reduction furnace
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JP7487797A
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Shoji Miyagawa
昌治 宮川
Natsuo Ishiwatari
夏生 石渡
Yoshiaki Hara
義明 原
Hiroshi Itaya
宏 板谷
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    • Y02P10/20Recycling

Abstract

(57)【要約】 【課題】金属スラジ類から有価金属を回収する方法にお
いて、熱的負荷を軽減し、金属スラジ類の乾燥装置を用
いずにコンパクトな装置規模で実現する。 【解決手段】竪型溶融還元炉1を用いて、金属蒸気を含
有する竪型溶融還元炉1の排ガスを冷却除塵槽9で金属
スラジ類50を冷媒として間接冷却して有価金属を冷却
配管10上に析出させて回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上下二段に設けた
羽口を有する竪型溶融還元炉を用いる金属スラジ類から
の有価金属の回収方法に関し、亜鉛、鉛等の低融点金属
を含有する金属スラジ類から有価金属を回収する技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、資源の有効利用、エネルギー節減
の観点から有価物の回収やリサイクルの必要が言われ、
種々の取り組みが報告されている。現在の日本の鉄鋼製
品の製造法の主流は高炉−転炉法である。高炉−転炉法
は製銑工程、製鋼工程、圧延工程とそれに続く二次加工
工程からなり、各工程から種々雑多なダスト、スラグ、
スラジ等が発生する。ダスト、スラグ、スラジからの有
価金属の回収、あるいは副生品(もしくは副産物)の製
造の取り組みが鋭意行われているものの、現状は必ずし
も十分でなく、特にスラジ類のリサイクルは水分を多量
に含有することがその処理を難しくしている。
【0003】鉄スクラップのリサイクルに付随する問題
として電気炉ダスト処理の問題がある。電気炉ダストに
は、クロム、カドミウム、鉛等の埋め立て廃棄した場合
には溶出して環境汚染を起こす元素が数%、亜鉛分が1
0〜40%、鉄分が25〜50%程度含まれており、こ
れらの処理、再資源化、すなわちクロム等の有害金属の
安価な固定化とZn、Fe等の有価金属の回収、再資源
化の技術が望まれていた。
【0004】本発明者らは、電気炉ダスト処理の問題に
取組み、電気炉ダストを初めとする亜鉛含有ダスト類を
対象として、特開平7−173548号公報において、
炭素系固体還元剤の充填層を有する竪型溶融還元炉に、
羽口を通して亜鉛含有ダスト等の亜鉛含有ダストを吹込
み、該ダスト中の亜鉛分を還元、蒸発させる一方、この
蒸発させた亜鉛蒸気を含む排ガスを炉外で冷却すること
により亜鉛を回収する技術を開示している。さらに、こ
の時、亜鉛含有ダストを吹込んでいる間中、竪型溶融還
元炉の炉頂温度を600℃以上に保持すること、あるい
は、竪型溶融還元炉の炉頂温度を、炉内で発生した排ガ
スを2次燃焼させる複数本の燃焼用ランスによって調整
することにより、亜鉛含有ダストから亜鉛を効率よく回
収できる技術を開発した。
【0005】竪型溶融還元炉は、コークス充填層に二段
羽口を設置することによって強力な還元力を実現した製
錬炉であって、有価金属を水酸化物や酸化物として含有
する金属スラジ類の処理に好適であると考えて、金属ス
ラジの処理に竪型溶融還元炉の適用を試みたが、最も大
きな問題点は金属スラジ類が多量の水分を含有すること
及び溶融還元炉の排ガスの顕熱が膨大であることの2点
であった。すなわち、竪型溶融還元炉で処理される物質
は基本的に乾燥した粉体である必要があること、金属ス
ラジの水分が溶融還元炉に持ち込まれると炉内で水分の
蒸発と水分の分解に必要な熱的負担が著しく増加するこ
とが大きな問題である。また、溶融還元炉の排ガスの顕
熱が膨大であることについては、粉状原料を塊成工程を
経ることなく原料を炉内に直接供給できることが竪型溶
融還元炉の特徴であるが、炉内でガスによる間接還元が
起こらないので、高炉と比較して竪型溶融還元炉ではコ
ークス比が高く、排ガス原単位が高い。さらに、金属ス
ラジを製錬する場合には、金属スラジ類には融点が低く
蒸気圧の高い金属が含有されるので、排ガス中にCO、
CO2 、H2 、H2 O、N2 の通常のガス成分に加えて
金属蒸気が存在するため、排ガス量がさらに増加してし
まう。このため、排ガスを介して輸送される熱量は膨大
であり、金属蒸気を含有する排ガスを冷却除塵して有価
金属を回収するに当たり、多量の冷媒が必要となる。
【0006】図3は従来の装置を示すもので金属スラジ
類50はスラジの水切装置30、スラジの乾燥装置31
で補助燃料53を用いて乾燥され、石灰石粉51等とと
もに粉体吹込装置20を経て竪型溶融還元炉1の上段羽
口4から熱風54とともに炉内に吹込まれていた。また
冷却槽32に大量の冷却水を供給して排ガス61を冷却
しバグフィルタ27に高温による損傷を与えないように
していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、金属
スラジ類から有価金属を回収するに当たり、 (1)金属スラジ類に含有される多量の水を排ガスの顕
熱を利用して除去し、金属スラジ類を乾燥することによ
って製錬炉内での熱的負荷を軽減すること (2)金属スラジ類の乾燥を特別な乾燥装置を用いるこ
となく行うこと (3)低融点金属を回収するための冷却除塵に際し、冷
却に必要な冷媒量を削減することによって、装置の規模
をコンパクトにすること であり、これらの問題点を解消した金属スラジ類からの
有価金属の回収を実現することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、炭材充填層及
び複数個の上下二段羽口を有する竪型溶融還元炉を用い
て金属スラジ類から有価金属を回収するに際し、前記金
属スラジ類を冷媒とし、金属蒸気を含有する前記竪型溶
融還元炉の排ガスを間接冷却して有価金属を析出させて
回収することを特徴とする金属スラジ類からの有価金属
の回収方法を提供するものである。
【0009】ここで炭材とは、コークスもしくは石炭あ
るいはその両者からなる炭素系固体還元剤を言う。
【0010】
【発明の実施の形態】金属スラジ類を竪型溶融還元炉を
用いて製錬する場合、金属スラジ類を事前に処理して乾
燥することが必要である。これは電気によるジュール発
熱や、コークスや重油を燃焼させた燃焼熱を利用する等
いくつかの方法によって可能である。しかし、このよう
な方法では、補助的な熱源と乾燥するための装置が必要
であり、経済的とは言えない。
【0011】一方、排ガスの冷却除塵に関しては、最も
一般的な冷却除塵方法は水を冷媒として直接排ガスに噴
霧する方法である。直接噴霧では、多量の水が必要であ
り、水を循環使用するために異物による配管やスプレー
の閉塞を防止する水処理が必要である。また、蒸発した
水が排ガス温度の降下によって水蒸気から水に戻り、多
量のドレインを発生して排ガス管での圧力損失が上昇す
る。著しいときには送風機からの送風が困難になる等の
問題点がある。
【0012】水に代えて、冷媒として金属スラジ類をス
ラリーとして直接使用する場合も全く同じ問題が生じ
る。特に、スラリー配管や排ガスに向かってスラリーを
吐出するスプレーの閉塞は、金属スラジそのものが原因
として顕著である。これに対して、排ガスと冷媒とが間
接接触する構造を採用し、さらに冷媒として金属スラジ
類を用いると、排ガスの持つ膨大な熱量を金属スラジの
乾燥に有効活用することができる。さらに、この方式で
は、間接接触させる冷却配管上で排ガスからの有価金属
の回収を同時に行うことができる。
【0013】図1は、本発明を実現するのに用いた設備
構成を示したものである。竪型溶融還元炉1にはコーク
スもしくは石炭、あるいはその両者からなる炭素系固体
還元剤(以下、炭材と称する)の充填層2が形成されて
おり、その炭材は炭材用ホッパ3から供給され、竪型溶
融還元炉1の炉頂で所定のストックラインを維持するよ
う炉内に装入される。
【0014】送風空気は800〜1000℃に加熱さ
れ、送風管を通じて熱風として上段羽口4および下段羽
口5からそれぞれ竪型溶融還元炉1内に送風される。そ
の際、必要に応じて適量の酸素が熱風中に富化される。
その熱風は竪型溶融還元炉1内において炭材を燃焼させ
る。その際に発生する燃焼熱と還元ガスにより、上段羽
口4に吹き込まれた金属スラジ類は溶融し、金属スラジ
類中の酸化物や水酸化物は還元され、低融点金属類は蒸
気となり、炭材充填層2を通り、炉頂部から排出され
る。この時、充填層上部の温度を上げる目的で炉頂部に
複数の2次燃焼ランス6を設置して酸素又は空気52を
吹込んで排ガスを燃焼させて、炉頂温度600〜100
0℃に保持するようにすれば安定して低融点金属類の蒸
気を炉頂のダクトより排出することができる。
【0015】また、金属スラジ類50中の鉄、クロム、
ニッケルの酸化物もしくは水酸化物は、炭材の燃焼熱に
より上段羽口4の羽口先レースウェイ内で溶融し、生成
した融体は炭材充填層2を下段羽口5に向かって降下す
る。そして、その過程において、下段羽口5の羽口先で
生成した還元ガスと向流接触し、還元されるとともに、
滴下途中での炭材充填層2の炭材と接触して、直接還元
されてメタルとスラグに分離する。そして、最終的に炉
床に溜まった溶融メタルは出銑口7から、スラグは出滓
口8から排出され、同時にクロム等は溶融メタル中に固
定され無害化される。
【0016】次いで、排ガスからの低融点金属類の回収
について述べる。竪型溶融還元炉1で発生した排ガスは
冷却除塵槽9に導かれる。冷却除塵槽9内部には冷却配
管10が配置され、水分を含んだ金属スラジ類50が供
給される。金属スラジ類は発生場所で水分量が異なるの
で、スラジ槽11に供給された金属スラジ類50は、攪
拌装置12で攪拌されて均一に混合された後スクリュー
フィーダ13で冷却配管10に供給される。水分量が多
い場合は、スクリューフィーダに代えてスラリーポンプ
を用いてもよい。
【0017】この方式では、高温の排ガスと金属スラジ
類50は直接接触しないが、冷却配管10を介して熱交
換する。金属スラジ類50は冷却配管10で排ガス顕熱
によって間接的に加熱されて、金属スラジ類に含まれる
水分は乾燥・除去される。発生した蒸気63は冷却配管
10の上部に蒸気抜き孔を設けることによって逃がすこ
とができる。あるいは、この蒸気を温水として回収利用
してもよい。一方、排ガスは冷却されると同時に排ガス
中のZn等の低融点金属を含むダストが冷却配管10の
表面に付着するので、上下可動としたスクレーパ14に
よって適宜掻きとることとする。このようにして、冷却
除塵槽9で回収しZn等の低融点金属を含むダストは、
バルブ15a,15bを開閉し、ホッパ16と輸送装置
17を経由して回収62される。
【0018】乾燥された金属スラジ類は、バルブ18
a,18bを開閉し、ホッパ19を経由して粉体吹込装
置20から竪型溶融還元炉1の上段羽口4に吹込まれ
る。さらに、粉状の金属スラジ類を溶融する際、スラグ
の粘度や融点を調整する目的で添加される石灰石と珪石
の製錬用溶剤51は、金属スラジ類に所定の割合で粉体
吹込み装置20に金属スラジ類ともに適量切り出され、
竪型溶融還元炉1の上段羽口4に吹込まれる。
【0019】以上のように、本発明においては、金属蒸
気を含有する排ガスを冷却して有価金属を回収するに当
たり、排ガスと冷媒とが直接接触しない構造とし、さら
に冷媒として金属スラジを用いるようにしたので、金属
スラジ類の事前の乾燥が不要で、さらに金属スラジ類の
乾燥と低融点金属を回収するための冷却除塵に必要な冷
媒量の削減を同時に実現することができた。
【0020】ここで排ガスの冷却について言うと、本発
明法では熱交換器が低融点金属蒸気の回収装置を兼ねる
ので、冷却除塵槽9での排ガス温度にはなんら制約を受
けない、たとえば低融点金属蒸気の付着防止のために排
ガス温度を高温に保持する必要はない。肝要なのは、冷
却配管上に低融点金属を積極的に付着させた上で、スク
レーパ14によって確実に回収することである。
【0021】なお、竪型溶融還元炉1と冷却除塵槽9と
の間にホットサイクロン21を配置してもよい。この場
合は、竪型溶融還元炉1から飛び出したダストのうち炭
材に起因しカーボン分を主体とする比較的粗いダストを
分離捕集した後に、ダスト溜めホッパ22からダスト輸
送装置23を用いて竪型溶融還元炉1の上段羽口4に吹
込むことができる。また、ダスト溜めホッパ22のダス
トの一部はバルブ24a,24bを開閉し、ダスト排出
ホッパ25を経由して系外に排出できる。
【0022】また、間接冷却式の冷却除塵槽9の後段
に、間接冷却式の補助冷却槽26、およびバグフィルタ
27を配置することによって、冷却除塵槽9で捕集され
なかったダストを完全に捕集することができる。補助冷
却槽26の内部に冷却水配管28が装入されており、約
200℃以下に冷却された排ガスはバグフィルタ27に
送られ、次いで排ガス61として排出される。ここで2
00℃は常用されるバグフィルタ27の耐熱温度を目安
にしたもので、これ以下に温度を下げておけば問題な
い。補助冷却槽26とバグフィルタ27に溜まったダス
トは、切出装置29a,29bを用いて輸送装置17か
ら切り出されて、冷却除塵槽9で回収したダストといっ
しょに回収ダスト63として回収される。
【0023】また、図1の構成に代えて、図2に示した
構成としてもよい。図2は冷却除塵槽9を複数の槽に分
割することによって、排ガスと金属スラジ類との熱交換
の効率を高め、さらに溶融還元炉の間のホットサイクロ
ンと補助冷却槽を省略して設備規模を簡略した。ただ
し、金属スラジは30〜70%(内数)の大量の水分を
含有するが、補助冷却槽を省略する時に、冷媒量が不足
することが想定される場合は、金属スラジの水分を調整
することによって対応できる。
【0024】
【実施例】下記の仕様からなる図1に示す竪型溶融還元
炉を用いて、表1にその組成を示す金属スラジ類を対象
として、金属スラジ類処理の操業試験を行った。 (1)溶融還元炉 炉径;1.2m、高さ;8.0m、羽口;上段、下段各
3本 (2)送風条件 送風量;1400、1600Nm3 /hr、送風温度;
850℃ 富化酸素量;180〜210Nm3 /hr (3)粉体吹込み 配合比;金属スラジ90%(ドライスペース) 溶剤(石灰石+硅石)10% 吹込量;900kg/hr(金属スラジ、ドライベー
ス) (4)金属スラジの配合と水分 配合; 表1に示すスラジA〜D使用 スラジA:スラジB:スラジC:スラジD=3:3:
3:1 スラジ平均水分;10,30,50重量%(内数表示) その際に得られたメタルは90〜93%Fe、1〜2%
Si、4.0〜4.3%C、0.8〜1.2%Mn、
0.6〜0.9%Crを含む銑鉄であった。また、スラ
グ組成は24〜27%SiO2 、16〜24%、Al2
3 、22〜25%CaO、2.3〜2.6%MgO、
5.7〜6.8%MnOであった。
【0025】試験結果を表2に示す。溶融還元炉の操業
条件をそろえるため、金属スラジの吹込量を調整した。
スラジ平均水分は4種類のスラジを混合した後操業試験
の際の値である。表1に示したように、スラジ本来の水
分は30〜70%であるが、試験的に10〜50%に脱
水・調整している。また補助冷却槽の操作として、冷却
水の出側温度が90℃を越えないように水量を調整し
た。
【0026】発明例と従来例を表2に示す。本発明例で
は、10%から50%の広い水分範囲でスラジの乾燥と
排ガスの除塵冷却を同時に達成した。従来例は溶融還元
炉に金属スラジ類を吹込む前に、金属スラジ類を重油焚
きバーナで乾燥した。図3にプロセスフローを示した。
ただし、スラジの乾燥負荷が大きいので、試験は水分1
0%の1水準で行った。従来例でも、金属スラジを乾燥
することによって竪型溶融還元炉での製錬は可能であっ
たが発明例と比較すると、 (1)スラジの乾燥のために多量の補助燃料が必要であ
る。 (2)溶融還元炉の排ガスの冷却と除塵に多量の水を要
する。 ことから、本発明の効果は明らかである。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】本発明により、竪型溶融還元炉を用いて
金属スラジ類を処理し、低融点金属回収及び溶銑と溶滓
を分離回収する操業において、金属蒸気を含有する排ガ
スを冷却して有価金属を効果的に回収することができ
る。すなわち排ガスと冷媒とが直接接触しない構造と
し、さらに冷媒として金属スラジ類を用いるようにした
ので金属スラジ類の事前の乾燥が不要となり、さらに金
属スラジ類の乾燥と低溶融点金属を回収するための冷却
除塵に必要な冷媒量の削減を同時に実現することができ
た。さらに本発明では熱交換器が低融点金属蒸気の回収
装置を兼ねるので、冷却槽における排ガス温度になんら
制約を受けない。処理システム全体のエネルギー効率が
向上し、その結果炭酸ガスの抑制に効果がある。
【0030】また本発明の適用は、その原理から明らか
なように金属スラジ類に限定されない。電気炉ダストの
脱塩素処理として事前に水洗した場合に発生するよう
な、低融点金属を含有する含水ダストからの有価金属回
収処理や、湿式集塵して得られたスラリー状のダストの
処理においても、同様のすぐれた結果が得られることが
明らかである。また、低融点金属を含有しない場合で
も、金属スラジ類を冷媒にすることだけでも熱的な効果
が大きいことは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のプロセスフロー図である。
【図2】本発明の実施に好適なプロセスフロー図であ
る。
【図3】従来のプロセスフロー図である。
【符号の説明】
1 竪型溶融還元炉 2 炭材充填層 3 炭材用ホッパ 4 上段羽口 5 下段羽口 6 2次燃焼ランス 7 出銑口 8 出滓口 9 冷却除塵槽 10 冷却除塵槽内部に配置した冷却配管 11 スラジ槽 12 攪拌装置 13 スクリューフィーダ 14 スクレーパ 15a,15b バルブもしくは切出装置 16 製品回収ホッパ 17 輸送装置 18a,18b バルブ 19 乾燥スラジ用ホッパ 20 粉体吹込装置 21 ホットサイクロン 22 ダスト溜めホッパ 23 ダスト輸送装置 24a,24b バルブもしくは切出装置 25 ダスト排出ホッパ 26 補助冷却槽 27 バグフィルタ 28 冷却水配管 29a,29b 切出装置 30 スラジの水切り装置 31 スラジの乾燥装置 32 冷却除塵槽 50 金属スラジ類 51 製錬用溶剤(石灰石粉等) 52 酸素又は空気 53 補助燃料 54 熱風 61 排ガス 62 回収ダスト 63 蒸気
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 義明 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 板谷 宏 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭材充填層及び複数個の上下二段羽口を
    有する竪型溶融還元炉を用いて金属スラジ類から有価金
    属を回収するに際し、前記金属スラジ類を冷媒とし、金
    属蒸気を含有する前記竪型溶融還元炉の排ガスを間接冷
    却して有価金属を析出させて回収することを特徴とする
    金属スラジ類からの有価金属の回収方法。
JP7487797A 1997-03-27 1997-03-27 金属スラジ類からの有価金属の回収方法 Withdrawn JPH10265860A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100584745B1 (ko) * 2001-12-21 2006-05-30 주식회사 포스코 일반탄 및 분철광석을 이용한 용철제조공정에 있어서함철더스트 및 슬러지 재활용 장치 및 방법

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KR100584745B1 (ko) * 2001-12-21 2006-05-30 주식회사 포스코 일반탄 및 분철광석을 이용한 용철제조공정에 있어서함철더스트 및 슬러지 재활용 장치 및 방법

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