JPH10265487A - ホスホン酸エステル類並びにポリホスホネートの 製造方法と硬化性組成物 - Google Patents

ホスホン酸エステル類並びにポリホスホネートの 製造方法と硬化性組成物

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JPH10265487A
JPH10265487A JP6881897A JP6881897A JPH10265487A JP H10265487 A JPH10265487 A JP H10265487A JP 6881897 A JP6881897 A JP 6881897A JP 6881897 A JP6881897 A JP 6881897A JP H10265487 A JPH10265487 A JP H10265487A
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JP
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reaction
catalyst
compound
following formula
phosphonic acid
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JP6881897A
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English (en)
Inventor
Tatatomi Nishikubo
忠臣 西久保
Atsushi Kameyama
敦 亀山
Shigeo Nakamura
茂夫 中村
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Kanagawa University
Original Assignee
Kanagawa University
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホスホン酸エステル類とエポキシ化合物との
新しい反応の方法、並びに硬化性組成物を提供する。 【解決手段】 ホスホン酸エステル類とエポキシ化合物
(樹脂)とを付加(重付加)反応させ、また、エポキシ
樹脂とホスホン酸エステル類とを混合して硬化性組成物
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、ホスホン
酸エステル類並びにポリホスホネートの製造方法と硬化
性組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来より、エポキシ化合物
は、種々の求核試薬、求電子試薬に対し高い反応性を示
すことが知られており、各種用途のための有機合成や高
分子の合成に広く利用されている。特に高分子のエポキ
シ樹脂は、電子部品の封止材やプリント回路基板等の精
密製品に利用されているところである。
【0003】近年、前記のエポキシ樹脂については、電
子部品の封止材やプリント回路基板の高性能化への要求
が高まっており、このような高性能化の課題の一つとし
て、硬化材料中にハロゲン類を含まない難燃性や不燃性
の材料の開発がある。このような難燃性、不燃性対策の
ためにはリン(P)を含有する材料を提供することが考
えられるが、これまでのところ、エポキシ樹脂に対し、
リンを含有させるためのより高度な方策は実現されてい
ない。
【0004】一方、リン含有化合物は、生体適合材料等
として注目されているものであって、たとえば、主鎖ま
たは側鎖にリン元素を有するポリマーは、耐熱性、難燃
性、接着性などの性質が優れており、歯科材料、医療材
料として応用できるものとして期待されてもいる。また
その難燃性は、リン含有率に影響されることが知られて
いる。しかいながら、含リンポリマーは、新しい機能材
料として注目されているものの、ポリマーとしての応用
を拓くための反応性についての検討は必ずしも充分に進
展しておらず、特に、エポキシ化合物との反応、エポキ
シ樹脂との反応等の点においていまだ未知の課題を多く
残している。そして、含リンポリマーは、高価であるこ
とから実用化された例は少ない。
【0005】この出願の発明は、以上のような状況に鑑
みてなされたものであって、エポキシ樹脂硬化材のため
の難燃対策として有用であるばかりでなく、新しい機能
性材料を創製することをも可能とするために、エポキシ
化合物とリン化合物との新しい反応や重合方法を提供
し、さらには新しい硬化性組成物を提供することをも目
的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、上記
の課題を解決するものとして、まず第1には、次式
(I)
【0007】
【化8】
【0008】(R1 は有機基を示す)で表わされるエポ
キシ化合物を、次式(II)
【0009】
【化9】
【0010】(R2 ,R3 ,R4 およびR5 は、各々、
同一または別異な有機基を示し、kおよびlは、0,1
または2、mは、0または1の数を示し、k+l+m=
2である)で表わされるホスホン酸エステル類とを付加
反応させて、次式(III)
【0011】
【化10】
【0012】(R2 ,R3 ,R4 ,k,lおよびmは前
記のものを示す)で表わされるホスホン酸エステル類を
製造することを特徴とするホスホン酸エステル類の製造
方法を提供する。そして第2には、この出願の発明は、
次式(IV)
【0013】
【化11】
【0014】(R6 は有機基を示す)で表わされるビス
エポキシ化合物を、次式(V)
【0015】
【化12】
【0016】(R5 およびRは、各々、同一または別異
に有機基を示す)で表わされるホスホン酸エステル類と
重付加反応させて次式(VI)
【0017】
【化13】
【0018】(R5 ,R6 およびRは前記と同じものを
示し、nはユニットの構成単位数を示す)で表わされる
ポリホスホネートを製造することを特徴とするポリホス
ホネートの製造方法を提供する。さらに第3には、この
出願の発明は、エポキシ基を有する多官能性エポキシ化
合物とホスホン酸エステル類とを含有することを特徴と
する硬化性組成物をも提供する。
【0019】
【発明の実施の形態】上記のとおりの特徴を有するこの
出願の発明においては、式(I)(II)(IV)(V)
(VI)でR1 〜R6 およびR6 として記載されている有
機基については特にその種類に限定はない。有機基とし
ての基本である炭素原子による鎖、または環が形成され
ている各種のものであってよい。たとえば脂肪族基、脂
環式基、芳香族基、複素環基等が例示され、これらには
酸素、窒素、硫黄等の異種元素によって構成される官能
基、置換基が適宜に供給されていてもよい。
【0020】反応促進剤または触媒としては、たとえば
第四オニウム塩、クラウンエーテル錯体、アミン化合
物、ホスフィン化合物等の適宜なものが用いられる。反
応条件、たとえば反応原料やこれらの促進剤または触
媒、さらには溶媒の使用割合や反応温度も以下の実施例
に沿って適宜に定められる。
【0021】
【実施例】
<A>ホスホン酸エステル類の製造 1)試薬および溶媒 フェニルグリシジルエーテル(PGE)、スチレンオキ
シド(SO)、シクロヘキセンオキシド(CHO)、ブ
チルグリシジルエーテル(BGE)は、市販のものを水
素化カルシウムを用いて減圧蒸留により精製し使用し
た。ジフェニルホスフィン酸クロリド(PPC)および
ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセン−7(DB
U)は、市販のものを減圧蒸留により精製した。テトラ
ブチルアンモニウムブロミド(TBAB)は、市販のも
のを脱水酢酸エチルで2回再結晶した後、十分乾燥させ
て使用した。また、テトラブチルアンモニウムクロライ
ド(TBAC)、テトラブチルホスホニウムプロミド
(TBPB)、テトラブチルホスホニウムクロライド
(TBPC)、18−クラウン−6エーテル(18−C
−6)、トリフェニルホスフィン(TPP)は、市販の
ものを十分乾燥させて使用した。トリエチルアミン(T
EA)は、市販のものを減圧蒸留により精製し使用し
た。
【0022】フェノール、p−クロロフェノール、N−
メチルピロリドン(NMP)、シクロヘキサンは、常法
により脱水蒸留精製して使用した。また、p−ニトロフ
ェノールは、市販のものをn−ヘキサンで1回再結晶
し、p−シアノフェノールは、市販のものを水で1回再
結晶して使用した。 2)測 定 赤外分光光度計として日本分光(株)のIR−700を
用いてIRの測定を行った。
【0023】1H核磁気装置共鳴装置として、日本電子
(株)のJNM−FX−200(200MHz)を用い
1H−NMRの測定を行った。付加体の単離操作は、
溶媒にクロロホルムを用いて日本分析工業株式会社製L
C−908型(リサイクル分取型高速液体クロマトグラ
フィー、使用カラム:JAIGEL−1H−A)を使用
した。実施例1〜8でのモノマーの添加率は、溶媒にT
HFを用いて日本分析工業株式会社製 LC−909型
(使用カラム:JA1GEL1H−A、TSKGELG
1000H)を使用した。実施例9〜10の反応におけ
るモノマーの転化率は、島津製作所のSIMAZU G
C−9AM(ガスリギットクロマトグラフィー(GL
C)、クロマトパック:SIMAZU C−R3A、キ
ャリヤーガス:ヘリウム、キャリヤーガス流量:50m
L/min、インジェクタ温度300℃、検出部温度:
330℃、TCD温度:330℃、TCD電流:30m
A、カラム:ガラスカラム(外形3mm、長さ2.6
m)、充填剤:島津 SiliconeOV−101 3%、 SU
PPORT: Shimalit W(AM−DMCS)、MESH:
80−100、Max Temp:300℃を使用して
測定し算出した。また、生成物の単離操作は、溶媒にク
ロロホルムを用いて日本分析工業株式会社製LC−90
8型(リサイクル分取型高速液体クロマトグラフィー、
使用カラム:JAIGEL−1HA−FおよびJAIG
EL−1H−A)を使用した。
【0024】元素分析は、パーキンエルマージャパン
(株)のPE−2400 Series IICHNS/O Analy
zer を用いて測定を行った。また、融点測定は柳本製作
所(株)製Yanak MP−500Dを用いて測定を行っ
た。 3)各種亜ホスホン酸エステル類の合成参考例1 ジフェニル(フェニル)ホスフィネート(D
PPP)の合成 滴下ロートにPPC(0.030mol,7.09g)
のTHF(15mL)溶液を入れ、これをフェノール
(0.025mol,2.35g)とTEA(3.5m
L)を溶解させたTHF溶液(40mL)に滴下して反
応を行った。反応は窒素気流下、氷冷下でマグネチック
スターラーを用いて攪拌しながら、PPCのTHF溶液
を約1時間かけて滴下し、さらに氷冷下で1時間攪拌を
行った。その後、反応温度を室温として3時間攪拌を行
った。反応終了後、析出したトリエチルアミン塩酸塩を
ろ別し、ろ液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシク
ロヘキサンで再結晶を1回行い、単離精製した。得られ
た表1の生成物は白色固体であった。
【0025】
【表1】
【0026】参考例2 ジフェニル(4−クロロフェニ
ル)ホスフィネート(DPCP)の合成 参考例1と同様の操作で、PPC(0.070mol,
16.56g)とp−クロロフェノール(0.066m
ol,8.48g)とTEA(9.2mL)を用いてT
HF(115mL)溶液中で反応させた。得られた表2
の生成物は白色固体であった。
【0027】
【表2】
【0028】参考例3 ジフェニル(4−ニトロフェニ
ル)ホスフィネート(DPNP)の合成 参考例1と同様の操作で、PPC(0.030mol,
7.09g)とp−ニトロフェノール(0.025mo
l,3.47g)との反応をTEA(3.5mL)を用
いてTHF溶液中(55mL)で行った。得られた表3
の生成物は白色固体であった。
【0029】
【表3】
【0030】参考例4 ジフェニル(4−シアノフェニ
ル)ホスフィネート(DPCyP)の合成 参考例1と同様の操作で、PPC(0.030mol,
7.09g)とp−シアノフェノール(0.025mo
l,2.97g)との反応をTEA(3.5mL)を用
いてTHF溶液中(55mL)で行った。得られた表4
の生成物は白色固体であった。
【0031】
【表4】
【0032】参考例5 ジフェニルベンジルホスフィネ
ート(DPBP)の合成 参考例1と同様の操作で、PPC(0.020mol,
4.73g)とベンジルアルコール(0.018mo
l,1.95g)との反応をTEA(2.5mL)を用
いてTHF溶液中(40mL)で行った。得られた表5
の生成物は白色固体であった。
【0033】
【表5】
【0034】4)フェニルグリシジルエーテル(PG
E)との付加反応実施例1 DPCPの付加反応 アンプル管に触媒として用いるTBAC(69.5m
g,0.25mmol)と回転子を入れ、60℃で5時
間減圧乾燥した。次にドライバック中(<湿度10%)
で、PGE(0.7507g,5mmol)、NMP
(5mL)を入れた。このアンプル管を液体窒素に入
れ、試料を凍結させた後減圧し、試料を解凍させてから
dry窒素で置換した。上記の脱気操作を3回繰り返し
た後再び凍結させ、減圧状態でアンプル管を封管した。
試料を解凍した後、110℃のオイルバス中で24時間
反応させた。反応混合物を酢酸エチル(10mL)で希
釈し、少量の純水(4mL)で3回洗浄した後、無水硫
酸マグネシウムで一晩乾燥した。次に、酢酸エチルを減
圧留去した後、展開溶媒としてメチルエチルエトンとn
−ヘキサン(1.1v/v)の混合溶媒を用いてシリカ
ゲルカラムより単離精製した。得られた表6の生成物
(prpduct 1)は、白色固体であった。
【0035】精製収量:2.25g(収率:94%)
m.p.84.1〜84.8℃
【0036】
【表6】
【0037】この付加反応におけるβ開裂の選択性は、
以下の計算式から算出したところ100%であった。
【0038】
【表7】
【0039】実施例2 DPPPの付加反応 実施例1と同様の操作で、アンプル管に触媒として用い
るTBAC(69.5mg,0.25mmol)と回転
子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥した。次にPGE
(0.751g,5mmol)、DPPP(1.471
g,5mmol)、NMP(5mL)を入れた。上記の
条件で反応させ、さらに同様の処理を行った後に、リサ
イクル型高速液体クロマトグラフィーより単離精製し
た。また、得られた表8の生成物は、黄色の粘性のある
液体であった。
【0040】精製収量:0.64g(収率:30%)
【0041】
【表8】
【0042】この付加反応におけるβ開裂の選択性は、
前記の計算式から算出したところ100%であった。実施例3 DPNPの付加反応 実施例1と同様の操作で、アンプル管に触媒として用い
るTBAC(69.5mg,0.25mmol)と回転
子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥した。次にPGE
(0.751g,5mmol)、DPNP(1.696
g,5mmol)、NMP(5mL)を入れ反応させ
た。得られた表9の生成物は、白色固体であった。
【0043】精製収量:2.22g(収率:91%)
m.p.115.8〜116.5℃
【0044】
【表9】
【0045】この付加反応におけるβ開裂の選択性は、
前記の計算式から算出したところ100%であった。実施例4 DPCyPの付加反応 実施例1と同様の操作で、アンプル管に触媒として用い
るTBAC(69.5mg,0.25mmol)と回転
子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥した。次にPGE
(0.751g,5mmol)、DPCyP(1.59
6g,5mmol)、NMP(5mL)を入れ反応させ
た。得られた表10の生成物は、白色固体であった。
【0046】精製収量:1.42g(収率:61%)
m.p.107.9〜108.7℃
【0047】
【表10】
【0048】この付加反応におけるβ開裂の選択性は、
前記の計算式から算出したところ100%であった。 5)種々のオキシラン化合物との付加反応実施例5 ブチルグリシジルエーテル(BGE)とDP
CPとの付加反応 実施例1と同様の操作で、アンプル管に触媒として用い
るTBAC(69.5mg,0.25mmol)と回転
子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥した。次に、ブチル
グリシジルエーテル(0.651g,5mmol)、D
PCP(1.644g,5mmol)、NMP(5m
L)を入れ反応させた。得られた表11の生成物は、黄
色の粘性のある液体であった。
【0049】精製収量:1.85g(収率:81%)
【0050】
【表11】
【0051】この付加反応におけるβ開裂の選択性は、
100%であった。実施例6 スチレンオキシド(SO)とDPCPとの付
加反応 実施例1と同様の操作で、アンプル管に触媒として用い
るTBAC(69.5mg,0.25mmol)と回転
子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥した。次に、スチレ
ンオキシド(0.601g,5mmol)とDPCP
(1.644g,5mmol)、NMP(5mL)を入
れ反応させた。酢酸エチルを減圧留去した後、リサイク
ル型高速液体クロマトグラフィーより単離精製した。ま
た、得られた表12の生成物は、茶褐色の粘性のある液
体であった。
【0052】精製収量:0.38g(収率:17%)
【0053】
【表12】
【0054】この付加反応における選択性は、α produ
ct=67%、β product=33%であった。実施例7 触媒効果 実施例1と同様な操作で、PGE(0.150g,1m
mol)とDPCP(0.329g,1mmol)、溶
媒としてNMPを1mL、触媒を0.05mmol(T
BAB:16.1mg,TBAC:13.8mg,TB
AI:18.4mg,TBPB:16.9mg,TBP
C:14.7mg,18−C−6/KBr錯体:13.
2mg/5.9mg,18−C−6/KCl錯体:1
3.2mg/3.7mg,18−C−6/KI錯体:1
3.2mg/8.2mg,TPP:13.0mg,TE
A:5.0mg)を使用して、110℃で24時間反応
を行い触媒効果について検討を行った。また、触媒を用
いない反応についても同様に検討を行った。また、収率
は分析液体クロマトグラフィーで検量線を引き、算出し
た。
【0055】その結果を表13に示した。この反応は無
触媒でも進行した。さらに、触媒を用いて検討を行った
結果、TBAI,18−C−6/KI錯体を5mol%
用いた場合、付加体(product1) が、それぞれ収率4
2.6%、48.0%で得られた。また、5mol%の
TBAB、TBPB,18−C−6/KBr錯体を用い
ると73.2%、76.1%、59.3%の収率で付加
体(product1) を得た。一方、5mol%のTBAC、
TBPC、18−C−6/KCl錯体を用いると94.
1%、95.4%、98.7%と最も高収率で付加体(p
roduct1) を得た。さらに、TPPや塩基触媒であるT
EAを用いても収率63.3%、64.7%で付加体(p
roduct1) を得ることができた。
【0056】これらの結果により、PGEとDPCPと
の付加反応は、無触媒、塩基触媒、第四オニウム塩ある
いは、クラウンエーテル錯体を触媒として用いることに
より、いずれも進行するが、対アニオンとしてクロリド
を有するTBPC、TBAC、18−C−6/KCl錯
体を触媒として用いることにより高収率の付加体(produ
ct1) が得られることが明かとなった。
【0057】
【表13】
【0058】実施例8 経時変化 PGEとDPCPとの付加反応を、触媒としてTBAC
を5mol%、溶媒としてNMPを用い、110℃で反
応時間を3、6、9、12、24、48時間と変えて検
討を行い、この付加反応における反応時間の効果につい
て検討した(図1)。付加体(product1) は、時間を延
ばすごとに反応は進行していき12時間で転化率はそれ
ぞれ100%であった。また、12時間で90.4%、
24時間で94.1%となり高収率で付加体(product
1) を得た。しかしながら、48時間と時間を経過させ
ると収率は81.6%と減少した。これは、時間を経過
させることにより付加体が分解してしまったものと考え
られる。以上の結果から、反応時間は24時間が適当で
あると判断された。
【0059】6)各種ホスホン酸エステル類の合成参考例6 ビスフェニルフェニルホスホネート(BP
P)の合成 PPDC(23.5g:0.13mol)とフェノール
(24.5g:0.26mol)とをTEA(26.0
g:0.26mol)を用いてTHF(180mL)溶
液中に滴下して溶液中で反応させた。反応は、窒素気流
下、氷冷下でマグネチックスターラーを用いて攪拌しな
がら、PPDCのTHF溶液を約1時間かけて滴下し、
さらに氷冷下で1時間攪拌を行った。その後、反応温度
を室温として3時間攪拌を行った。反応終了後、析出し
たトリエチルアミン塩酸塩をろ別し、ろ液を減圧濃縮し
た。得られた粗生成物をシクロヘキサンで再結晶を1回
行い、単離精製した。得られた表14の生成物は白色固
体であった。
【0060】
【表14】
【0061】参考例7 ビス(4−クロロフェニル)フ
ェニルホスホネート(BCPP)の合成 参考例1と同様の操作で、PPDC(19.5g:0.
1mol)とp−クロロフェノール(25.7g:0.
2mol)とをTEA(20.0g:0.2mol)を
用いてTHF溶液中(180mL)で反応させた。得ら
れた表15の生成物は、白色固体であった。
【0062】
【表15】
【0063】参考例8 ビスフェニルメチルホスホネー
ト(BPMP)の合成 参考例1と同様の操作で、MPC(7.97g:0.0
6mol)とフェノール(12.1g:0.13mo
l)とをTEA(6.00g:0.06mol)を用い
てTHF(120mL)溶液中で反応させた。得られた
粗生成物を減圧蒸留した。得られた表16の生成物は透
明な液体であった。
【0064】
【表16】
【0065】参考例9 ビス(4−クロロフェニル)メ
チルホスホネート(BCMP)の合成 参考例1と同様の操作で、MPC(6.65g:0.0
5mol)とp−クロロフェノール(12.9g:0.
10mol)とをTEA(5.00g:0.05mo
l)を用いてTHF(120mL)溶液中で反応させ
た。得られた粗生成物を減圧蒸留した。得られた表17
の生成物は透明な液体であった。
【0066】
【表17】
【0067】7)PGEと各種ホスホン酸エステル類と
の付加反応実施例9 PGEとBPPとの反応 ドライバック中(<湿度10%)で、アンプル管に触媒
としてTBAC(139mg:0.05mmol)と回
転子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥した。次にドライ
バック中(<湿度10%)で、PGE(0.150g:
1mmol)とBPP(0.155g:0.5mmo
l)、NMP(0.125mL)を入れた。このアンプ
ル管を液体窒素に入れ、試料を凍結させた後減圧し試料
を解凍させてから、dry窒素で置換した。上記の脱気
操作を3回繰り返した後再び凍結させ、減圧状体でアン
プル管を封管した。試料を解凍した後、100℃のオイ
ルバス中で48時間反応させた。反応混合物を酢酸エチ
ルで希釈し、少量の純水(4mL)で3回洗浄した後、
無水硫酸マグネシウムで一晩乾燥した。次に酢酸エチル
を減圧留去した後、リサイクル分取型高速液体クロマト
グラフィーを用いて単離精製した。得られた表18の生
成物は油状物だった。
【0068】精製収量:0.10g(収率:34%)
【0069】
【表18】
【0070】この付加反応にβ開裂の選択性は、100
%であった。実施例10 PGEとBCPPとの反応 ドライバック中(<湿度10%)で、アンプル管に触媒
としてTBAC(139mg:0.05mmol)と回
転子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥した。次にドライ
バック中(<湿度10%)で、PGE(1.501g:
10.0mmol)とBCPP(1.895g:5.0
mmol)、NMP(1.25mL)を入れた。このア
ンプル管を液体窒素に入れ、試料を凍結させた後減圧し
試料を解凍させてから、dry窒素で置換した。上記の
脱気操作を3回繰り返した後再び凍結させ、減圧状体で
アンプル管を封管した。試料を解凍した後、110℃の
オイルバス中で72時間反応させた。反応混合物を酢酸
エチルで希釈し、少量の純水(4mL)で3回洗浄した
後、無水硫酸マグネシウムで一晩乾燥した。次に酢酸エ
チルを減圧留去した後、リサイクル分取型高速液体クロ
マトグラフィーを用いて単離精製した。得られた表19
の生成物は油状物だった。
【0071】精製収量:3.11g(収率:92%)
【0072】
【表19】
【0073】この付加反応におけるβ開裂の選択性は、
以下の計算式から算出したところ100%であった。 <B>ポリホスホネートの製造実施例11 BPGEとBCPPとの重付加反応による
製造 ドライバック中(<湿度10%)で、アンプル管に触媒
として用いるTBAC(27.8mg,0.10mmo
l)と回転子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥した。次
にドライバック中(<湿度10%)で、BPGE(0.
681g,2.0mmol)、BCPP(0.758
g:2.0mmol)、NMP(0.5mL)を入れ
た。このアンプル管を液体窒素に入れ、試料を凍結させ
た後減圧し試料を解凍させてから、dry窒素で置換し
た。上記の脱気操作を3回繰り返した後再び凍結させ、
減圧状態でアンプル管を封管した。試料を解凍した後、
110℃のオイルバス中で24時間反応させた。反応
後、反応溶液を少量のクロロホルムで希釈した後、多量
のメタノール(100mL)中に注ぎ入れ、沈殿したポ
リマーを回収した。室温で減圧乾燥を24時間行った
後、得られたポリマーは、クロロホルム/メタノールで
2回再沈精製を行った。そして、この得られた表20の
ポリマーは、白色固体であった。
【0074】精製収量:1.267g(収率:88%)
【0075】
【表20】
【0076】この付加反応におけるエポキシ化合物のβ
開裂の選択性は、100%であった。実施例12 温度効果 BPGEとBCPPとの重付加反応における温度効果に
ついて、触媒として5mol%のTBAC存在下NMP
中で24時間、反応温度を90℃、110℃、120
℃、130℃と種々変えて検討した。図2に示すように
いずれの場合においても前記ポリマーの収率は、約85
%で一定であった。一方、ポリマーのMnは、90℃か
ら110℃に上昇させるにしたがい急速に増大する傾向
を示した。しかし、反応温度を120℃、130℃と上
昇させると徐々にではあるがMnは、減少する傾向を示
した。これは、反応温度の上昇により重合を促進させる
だけでなく、生成したポリマーの分解もあわせて起きて
いるものと考えられる。この結果によりBPGEとBC
PPとの重付加反応は、反応温度に強く影響を受けるこ
とを示し、また、この重合における反応温度は、110
℃が適当であることが判明した。
【0077】また、得られたポリマーの構造は、IRお
よび 1H−NMRスペクトルにより確認した。一例とし
て、反応温度110℃で重合を行ったときに得られたポ
リマーのIRスペクトルにおいて、C−O−C、P=
O、P−O−C、C−Clの伸縮振動の吸収が、それぞ
れ1242、1182、1049、762cm-1に認め
られた。ポリマーの 1H−NMRスペクトルにおいて、
対応するプロトンのシグナルを1.60(C−C
3 )、4.04〜4.38(CH2 −O)、5.02
〜5.24(CH−O)、6.52〜8.00ppm(a
romatic protons)に確認した。さらに、6.52〜8.
00ppmにみられる芳香族プロトンに対する5.02
〜5.24ppmにみられるメチンプロトンの積分比か
らBPGEのエポキシ環のβ開裂がモデル反応と同様に
100%で進行していることが確認された。実施例13 経時変化 BPGEとBCPPとの重付加反応を、触媒としてTB
ACを5mol%、溶媒としてNMPを用い、110℃
で反応時間を3、6、12、24、48、72時間と変
えて検討を行い、この重付加反応における反応時間の効
果について検討した(図3)。前記ポリマーは、0時間
から12時間までの収率、分子量共に増加し、24時間
からの収率は高収率で得られた。しかしながら、得られ
たポリマーのMnは、反応時間を24時間から48時間
と経過させると8600から9900に増大する傾向を
示した。しかし、48時間以降においては徐々にではあ
るが分子量は減少する傾向を示した。
【0078】以上の結果から、反応時間は48時間が適
当であると判断された。実施例14 触媒効果 溶媒としてNMPを用い、110℃、48時間でBPG
EとBCPPとの重付加反応をアンプル管中で触媒効果
について検討を行い、その結果を表21に示した。
【0079】TBPB、TBAB、18−C−6/KB
r錯体を5mol%用いた場合、ポリマーが、それぞれ
収率60%、62%、59%で得られた。しかし、これ
らの触媒を用いた場合には、分子量の増加は見られなか
った。一方、触媒として、5mol%のTBPC、TB
AC、18−C−6/KCl錯体を用いた場合に、同様
の反応条件下において高分子量(Mn=9700〜99
00)のポリマーが、それぞれ収率88〜96%で得ら
れた。特に、TBACを用いた場合には、最も高分子量
(Mn=9900)のポリマーが、収率88%で得られ
た。
【0080】これらの結果により、BCPPとBPGE
との重付加反応は、第四オニウム塩あるいは、クラウン
エーテル錯体を触媒として用いることにより、いずれも
進行するが、対アニオンとしてクロリドを有するTBP
C、TBAC、18−C−6/KCl錯体を触媒として
用いることにより高分子量のポリマーが得られることが
明かとなった。
【0081】
【表21】
【0082】実施例15 溶媒効果 BPGEとBCPPとの重付加反応は、触媒として5m
ol%のTBACを用い、110℃で48時間種々の有
機溶媒中で行った。その結果を表22に示した。重合
は、トルエン、アニソール、NMP、HMPA中で行っ
たとき、高分子量のポリマーが高収率で得られた。特
に、溶媒としてNMPを用いた場合には、Mn=990
0のポリマーが、収率88%で得られた。しかしなが
ら、DMF、DMAcのような非プロトン性極性溶媒中
で合成したポリマーのMnは、それぞれ4700、42
00と低分子量で得られた。DMFおよびDMAcの溶
媒中で合成したポリマーのIRスペクトルには、水酸基
と思われる吸収が確認できた。
【0083】
【表22】
【0084】実施例16 触媒濃度効果 触媒濃度の効果は、110℃で48時間トルエン中、T
BACの存在下で行った。図4に示すように、ポリマー
の収率は、いずれの場合においても大きな違いを示さな
かった。また、ポリマーのMnは、触媒濃度を2mol
%から5mol%に増加させるに従い8400から99
00に増大する傾向を示した。しかし、触媒濃度を8m
ol%では、Mn=7600、触媒濃度を11mol%
では、Mn=7000と徐々に減少する傾向を示した。
これは、TBACが吸湿性であるため量を増やすほど水
による影響で分子量が伸びないと思われる。この結果に
より、BPGEとBCPPとの重付加反応は触媒濃度に
依存していることが示唆された。実施例17 モノマー濃度効果 触媒として5mol%のTBACを用いBCPPとBP
GEとの重付加反応を110℃、48時間NMP中でモ
ノマー濃度の検討を行った。図5に示すようにポリマー
の収率は、モノマー濃度に依存していなかった。ポリマ
ーのMnは、モノマー濃度の増加とともに増大する傾向
を示し、モノマー濃度が、4mol/Lの時に最も高分
子量(Mn=9900)のポリマーが得られた。しかし
ながら、モノマー濃度が、4mol/L以上に増加する
と次第にMnは減少する傾向を示した。高いモノマー濃
度における重合は、初期段階におけるBPGEとBCP
Pとの重付加反応の反応速度を高めるが、重合後期にお
けるポリマー鎖中の末端官能基による重合は、重合系の
高い粘性によって分子運動が抑制され、重合が十分に進
行せずMnの低下が起きたものと考えられる。実施例18 ビスエポキシ化合物と種々のホスホン酸エ
ステルとの重付加反応 重付加反応を、触媒としてTBAC、溶媒にNMPを用
い、100℃、48時間で行った。
【0085】ホスホン酸エステルとしてBCPP、BP
P、BCMPおよびBPMPを各々行い、ビスエポキシ
化合物としてBPGEを用いた。次表のとおりの各ポリ
マーを得た。
【0086】
【表23】
【0087】ホスホン酸エステルのフェノキシ基のp位
に電子吸引基を持たないBPPではMn=5.02×1
3 であり、また電子吸引基を持つクロロ基つまりBC
PPでのMnは9.91×103 であった。さらに、ホ
スホン酸エステルの主鎖骨格をフェニル基からメチル基
に変えた場合、ホスホン酸エステルのフェノキシ基のp
位に電子吸引基を持たないBPMPではMn=1.13
×104 であり、また電子吸引基を持つクロロ基つまり
BCMPでのMnは1.50×104 であった。このこ
とによりリン元素における主鎖骨格は、フェニル基より
もメチル基の方が反応性が良いことが判明した。これ
は、おそらくBPGEのOアニオンがホスホン酸エステ
ルのリン元素を攻撃するときにフェニル基だと立体的に
混みあっていてメチル基に比べてBPGEのOアニオン
が攻撃しにくく分子量が伸びないと思われる。実施例19 溶解性試験 実施例11において得られたポリホスホネートの一般の
有機溶媒に対する溶解性について定性的な試験を行っ
た。その結果を表24にまとめた。ポリマーがn−ヘキ
サン、メタノールおよびアセトニトリルに対して不溶で
あった。
【0088】一方、ポリホスホネートは、アセトン、酢
酸エチル、ジクロロメタン、トルエン、アニソール、o
−ジクロロベンゼン、THF、DMF、NMPそしてD
MSOのような様々な有機溶媒に対して溶解した。この
結果により、ビスエポキシ化合物と活性ホスホン酸エス
テルとの重付加反応により合成されたポリホスホネート
は、ホスホン酸エステル結合を有することから一般の有
機溶媒に対して優れた溶解性を示したと考えられる。
【0089】
【表24】
【0090】<C>硬化性組成物 エポキシ樹脂に、各種のスルホン酸エステル類を添加し
て硬化性(難燃性)組成物を製造した。実施例20 ビスフェノール型エポキシ樹脂;エピコート828(油
化シェルエポキシ(株)、エポキシ当量186)0.9
3g(エポキシ基として0.5mmol)を、表25に
示した種々の2官能性ホスホン酸ジアリールエステル
と、さらに比較として3官能性の市販の2種のホスホン
エステル(PPE)(PCE)の各々(エステル基とし
て0.5mmol)と触媒3モル%を混合して、110
−180℃で硬化させて対応する硬化物を得た。その結
果を表26にまとめた。
【0091】フェノール残基中に電子吸引性の置換基を
有するホスホン酸アリールエステルを用いるこの発明の
組成物の場合には、いずれも極めて短時間で硬化が完了
していることがわかる。エポキシ基とホスホン酸エステ
ルとの重付加反応による架橋、硬化がすみやかに進行
し、優れた硬化物を与えることが確認された。
【0092】
【表25】
【0093】
【表26】
【0094】実施例21 N,N−ジクリシジルアニリン系エポキシ樹脂;GAN
(日本化薬(株)、エポキシ当量121)0.61g
(エポキシ基として0.5mmol)を、種々の実施例
20と同様のエステル(エステル基として0.5mmo
l)および触媒3モル%を混合して、110−180℃
で硬化させて対応する硬化物を得た。実施例20と同様
の結果を得た。実施例22 脂肪族系エポキシ樹脂(トリメチロールプロパントリグ
リシジルエーテル);エポライト100ME(共栄社油
脂化学(株)、エポキシ当量142)0.71g(エポ
キシ基として0.5mmol)を、実施例20と同様の
種々のエステル(エステル基として0.5mmol)お
よび触媒3モル%を混合して、160℃で硬化させて対
応する硬化物を得た。この発明のホスホン酸ジアリール
エステルを含有する硬化組成物は、極めて短時間での硬
化が可能とされた。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年7月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】追加
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】亜ホスホン酸エステルとエポキシ化合物との付
加反応の実施例について、転化率、収率と反応時間との
関係を示した図である。
【図2】ポリホスホネート合成における反応温度の効果
を例示した図である。
【図3】ポリホスホネート合成における反応時間の効果
を例示した図である。
【図4】ポリホスホネート合成における触媒濃度の効果
を例示した図である。
【図5】ポリホスホネート合成におけるモノマー濃度の
効果を例示した図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式(I) 【化1】 (R1 は有機基を示す)で表わされるエポキシ化合物
    を、次式(II) 【化2】 (R2 ,R3 ,R4 およびR5 は、各々、同一または別
    異な有機基を示し、kおよびlは、0,1または2、m
    は、0または1の数を示し、k+l+m=2である)で
    表わされるホスホン酸エステル類とを付加反応させて、
    次式(III) 【化3】 (R2 ,R3 ,R4 ,k,lおよびmは前記のものを示
    す)で表わされるホスホン酸エステル類を製造すること
    を特徴とするホスホン酸エステル類の製造方法。
  2. 【請求項2】 第四オニウム塩、クラウンエーテル錯
    体、アミン化合物、およびホスフィン化合物より選択さ
    れる少くとも1種を反応促進剤または触媒として付加反
    応させる請求項1の製造方法。
  3. 【請求項3】 次式(IV) 【化4】 (R6 は有機基を示す)で表わされるビスエポキシ化合
    物を、次式(V) 【化5】 (R5 およびRは、各々、同一または別異に有機基を示
    す)で表わされるホスホン酸エステル類と重付加反応さ
    せて次式(VI) 【化6】 (R5 ,R6 およびRは前記と同じものを示し、nはユ
    ニットの構成単位数を示す)で表わされるポリホスホネ
    ートを製造することを特徴とするポリホスホネートの製
    造方法。
  4. 【請求項4】 第四オニウム塩、クラウンエーテル錯
    体、アミン化合物、およびホスフィン化合物より選択さ
    れる少くとも1種を反応促進剤または触媒として重付加
    反応させる請求項3の製造方法。
  5. 【請求項5】 エポキシ基を有する多官能性エポキシ化
    合物とホスホン酸エステル類とを含有することを特徴と
    する硬化性組成物。
  6. 【請求項6】 第四オニウム塩、クラウンエーテル錯
    体、アミン化合物、およびホスフィン化合物より選択さ
    れる少くとも1種を反応促進剤または触媒として含有す
    る請求項1の組成物。
  7. 【請求項7】 ホスホン酸エステル類は、次式(V) 【化7】 (R5 およびRは、各々、同一または別異に有機基を示
    す)で表わされるものである請求項5または6の組成
    物。
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