JPH10265450A - 一酸化窒素合成酵素阻害作用を有する新規なアミジン誘導体 - Google Patents

一酸化窒素合成酵素阻害作用を有する新規なアミジン誘導体

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JPH10265450A
JPH10265450A JP9088710A JP8871097A JPH10265450A JP H10265450 A JPH10265450 A JP H10265450A JP 9088710 A JP9088710 A JP 9088710A JP 8871097 A JP8871097 A JP 8871097A JP H10265450 A JPH10265450 A JP H10265450A
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mmol
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JP9088710A
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English (en)
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Tomoyuki Ando
知行 安藤
Michiru Sehata
未散 瀬畑
Kazuya Sakasai
一也 逆井
Masaru Honjo
勝 本城
Hiroshi Kawamo
博 川面
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 NO生成を抑制することにより、過剰なNO
もしくはNOの代謝産物の関与が考えられている疾患の
治療および/または予防に有用で、優れた効果を有する
新規医薬品を提供すること。 【解決手段】 一般式(1)で表されるアミジン誘導
体、その製造法ならびに本発明化合物を有効成分として
含有する、過剰なNOもしくはNOの代謝産物の関与が
考えられている疾患の治療および/または予防剤。 【効果】 本発明の化合物またはその塩は、強いNOS
阻害作用を活性を示すことから、過剰なNOもしくはN
Oの代謝産物の関与が考えられている疾患の治療および
/または予防に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規アミジン誘導体
に関する。さらに詳しくは一酸化窒素合成酵素(nit
ric oxide synthase、 以下NOS
と略記)阻害作用を有し、NO生成を抑制することによ
り、過剰なNOまたはNOの代謝産物の関与が考えられ
ている疾患に対して有用な一般式(1)で表される化合
物および薬理学的に許容される塩およびその製造法に関
するものである。
【0002】さらに、本発明は一般式(1)で表される
化合物および薬理学的に許容される塩を有効成分として
含有することを特徴とする、過剰なNOあるいはNOの
代謝産物の関与が考えられている疾患、例えば虚血性脳
血管障害、アルツハイマー病、鎮痛、モルヒネ耐性や依
存症、敗血症ショック、慢性関節リウマチ、変形性関節
炎、ウイルス性もしくは非ウイルス性感染症、糖尿病、
パーキンソン氏病の治療および/または予防剤に関する
ものである。
【0003】
【従来の技術】何らかの機序により脳動脈や頸部動脈に
閉塞または灌流圧低下が生じ、脳組織に虚血性壊死を生
じた状態を脳梗塞と定義する。虚血に陥った脳組織で
は、梗塞巣の進展と共にあるいは先行して浮腫の形成も
観測される。すなわち、脳の一部が梗塞に陥るとその領
域が担っていた機能が失われるのみならず、同時に起こ
る脳浮腫が脳の容量増大を惹き起し、致命的な病態を招
来する。従って、患者の機能予後や生命予後を左右する
脳梗塞や脳浮腫の治療は、臨床上極めて重要な課題であ
る。
【0004】脳虚血によって活性化されるN−meth
yl−D−aspartic acid受容体を介する
神経細胞死を原因とする脳組織障害の有力な機序とし
て、「グルタミン酸−Ca2+−NO仮説」がある。すな
わち、イオノトロピック・レセプターを通じて細胞内に
流入したCa2+はカルモデュリンと複合体を形成してN
OSを活性化させる。この作用によりアルギニンを基質
として生成されたNOは、活性酸素と反応して細胞毒性
の強いperoxynitriteアニオン(ONOO
-)やヒドロキシラジカル(OH )を生じて細胞を死に
至らしめると考えられている。従って、NOの生成を抑
制する薬物(NOS阻害剤)は、過剰なNOもしくはN
Oの代謝産物の関与が考えられている疾患に対する有効
性が期待できる。
【0005】NOS阻害剤には、虚血性脳血管障害に対
する治療剤としての可能性が示唆されている(Nowi
cki et al.,Eur.J.Pharmaco
l.204,339−340,1991;Dawson
et al.,Proc.Natl.Acad.Sc
l.USA 88,6368−6371,1991)。
また、NOS阻害剤には、アルツハイマー病(Hu a
nd EI−Fakahany,Neurorepor
t 4,760−762,1993;Medaet a
l.,Nature 374,647−650,199
5)、鎮痛(Moore et al.,Br.J.P
harmacol.102,198−202,199
1)、モルヒネ耐性や依存(Kolesnikov e
t al.,Eur.J.Pharmacol.22
1,390−400,1992)に対する治療剤として
の可能性も示唆されている。
【0006】大量のNOが血管を拡張し致命的な血圧低
下を招くことから、NOS阻害剤は敗血症ショックにも
有効ではないかと考えられている(Eur.J.Pha
rmacol.,294,703−712,1995;
Eur.J.Pharmacol.,273,15−2
4,1995)。NOS阻害剤は、慢性関節リウマチや
変形性関節症(Farrell etal.,Ann.
Rheum.Dis.51,1219−1222,19
92;Hauselmann et al.,FEBS
LETT.352,361−364,1994)、ウ
イルス性または非ウイルス性感染症(Zembvitz
and Vane,Proc.Natl.Acad.S
ci.USA 89,2051−2055,199
2)、糖尿病(Kolb et al.,LifeSc
i.PL213−217,1991)に対する治療剤と
して有用であることが示唆されている。
【0007】パーキンソン氏病治療剤(Youdim
et al.,Advaces Neurol.60,
259−266,1993;Schulz et a
l.,J.Neuro Chem.64,936−93
9,1995)としての可能性も示唆されている。NO
S阻害剤としては、これまでに次のような化合物が開示
されている。しかし、現在のところ本発明の化合物につ
いては知られていない。 (1)WO−94/12165中、例えば式(23)[化
15]の化合物
【0008】
【化15】 (2)WO−95/09619中、例えば式(24)[化
16]の化合物
【0009】
【化16】 (3)WO−95/05356中、例えば式(25)[化
17]の化合物
【0010】
【化17】 (4)特開平8−269006号公報中、例えば式(2
6)[化18]の化合物
【0011】
【化18】
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、NO
生成を抑制することにより、過剰なNOもしくはNOの
代謝産物の関与が考えられている疾患の治療および/ま
たは予防に有用で、優れた効果を有する新規医薬品を提
供することを目的とするものである。また本発明の他の
課題は、一般式(1)で示される化合物および薬理学的
に許容される塩の簡便で効率のよい製造方法を提供する
ものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、課題解決
のため鋭意検討の結果、本発明の新規化合物および薬理
学的に許容される塩が優れた効果を有し、医薬品として
有用であることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。すなわち、本発明は、 [1] 一般式(1)[化19]
【0014】
【化19】 {式中、R1は一般式(2)[化20][式中、R3はニ
トリル基、アミジノ基、イミダゾール−1−イル基を示
し、nは0〜4の整数である]
【0015】
【化20】 または式(3)[化21]
【0016】
【化21】 または式(4)[化22]
【0017】
【化22】 または式(5)[化23]で表される置換フェニル基
【0018】
【化23】 または一般式(6)[化24]で表される置換基[式
中、R4は水素原子またはC1〜4のアルキル基を示
す]
【0019】
【化24】 または式(7)[化25]で表される置換基またはプロ
パルギル基を示し;
【0020】
【化25】 2は一般式(8)[化26]で表される置換基[式
中、R5は水素原子またはC1〜4のアルキル基を示
す]またはアミノ基を示す(ただし、一般式(1)にお
いてR1が一般式(2)のときR3がニトリル基であり、
nが0で表される置換フェニル基で、同時にR2がアミ
ノ基で表される化合物を除く。)}で表される化合物お
よび薬理学的に許容される塩であり、また、
【0021】
【化26】 [2] 一般式(1)において、R2が一般式(9)
[化27]で表される無置換または置換チエニル基[式
中、R5は水素原子またはC1〜4のアルキル基を示
す]で表される[1]記載の化合物および薬理学的に許
容される塩であり、また、
【0022】
【化27】 [3] 一般式(1)において、R1は一般式(2)で
表される置換フェニル基[式中、R3は一般式(10)
[化28]に示す置換基を示し、nは0〜4の整数であ
る]を示し、R2は一般式(9)で表される無置換また
は置換チエニル基[式中、R5は水素原子またはC1〜
4のアルキル基を示す]で表される[1]記載の化合物
および薬理学的に許容される塩であり、また、
【0023】
【化28】 [4] 一般式(1)において、R1は一般式(2)で
表される置換フェニル基[式中、R3は一般式(11)
[化29]に示す置換基を示し、nは0〜4の整数であ
る]を示し、R2は一般式(9)で表されるチエニル基
[式中、R5は水素原子またはC1〜4のアルキル基を
示す]で表される[1]記載の化合物および薬理学的に
許容される塩であり、また、
【0024】
【化29】 [5] 式(12)〜式(20)[化30]で表される
[1]記載の化合物および薬理学的に許容される塩であ
り、また、
【0025】
【化30】 [6] 一般式(21)[化31]に示すアミン[式
中、R1は[1]の場合と同義]を、
【0026】
【化31】 一般式(22)[化32]で表されるS−メチルチオフ
ェンカルボキシチオイミド誘導体[式中、R5は[1]
の場合と同義]と反応させることを特徴とする請求項1
記載の一般式(1)に示すアミジン類の製造法であり、
また、
【0027】
【化32】 [7] [1]〜[5]のいずれかに記載の化合物を有
効成分として含有する、過剰な一酸化窒素(nitri
c oxide,以下NOと略記)もしくはNOの代謝
産物の関与が考えられている疾患に対する治療および/
または予防剤である。
【0028】
【発明の実施の形態】次に本発明化合物についてさらに
詳細に説明する。C1〜4のアルキル基とは、例えばメ
チル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、
n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、te
rt−ブチル基などを挙げることができる。
【0029】薬理学的に許容される塩とは、例えば塩化
水素、臭化水素、ヨウ化水素、硫酸、硝酸、リン酸など
の無機酸類、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、
酢酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、クエン酸、カ
ンファースルホン酸、酒石酸などの有機酸類との塩など
が挙げられる。
【0030】なお、一般式(1)で示される本発明の誘
導体が一つ以上の不斉炭素を有する場合には、当該誘導
体は異なった立体異性形態またはラセミ形態を含む立体
異性体形態の混合物の形態で存在することができる。す
なわち本発明はこのように規定された種々の形態も包含
し、これらも同様に有効成分として用いることができ
る。Pd−Cとは、Pdのカーボン粉末のことであり、
DCCとは、ジシクロヘキシルカルボジイミドを意味す
る。
【0031】以下に一般式(1)に含まれる化合物を表
1〜10[表1〜35]に例示する。ただし、これは本
願を制限するものではない。表中の置換位置とは、置換
フェニル基に関するものである。また、この化合物番号
は製造例、評価例中に記載の化合物番号に一致する。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】
【0037】
【表6】
【0038】
【表7】
【0039】
【表8】
【0040】
【表9】
【0041】
【表10】
【0042】
【表11】
【0043】
【表12】
【0044】
【表13】
【0045】
【表14】
【0046】
【表15】
【0047】
【表16】
【0048】
【表17】
【0049】
【表18】
【0050】
【表19】
【0051】
【表20】
【0052】
【表21】
【0053】
【表22】
【0054】
【表23】
【0055】
【表24】
【0056】
【表25】
【0057】
【表26】
【0058】
【表27】
【0059】
【表28】
【0060】
【表29】
【0061】
【表30】
【0062】
【表31】
【0063】
【表32】
【0064】
【表33】
【0065】
【表34】
【0066】
【表35】
【0067】次に本発明化合物の代表的な製造法を以下
に示す。一般式(1)で示される化合物は、一般式(2
1)に示すR1で置換されたアミンを、一般式(22)
で表されるR5で置換されたS−メチルチオフェンカル
ボキシチオイミドと反応させることにより製造できる。
【0068】ここで溶媒としては、ジクロロメタン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、テトラクロ
ロエタンなどの含塩素有機溶媒、酢酸エチルなどのエス
テル類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどの
エーテル類、メタノール、エタノール、n−プロピルア
ルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコ
ール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコ
ール、メトキシエタノールなどのアルコール類の他、液
体二酸化硫黄、二硫化炭素、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、ニトロメタン、ニトロベンゼン、アセトニトリ
ル、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンな
どを挙げることができる。
【0069】反応温度は−50〜200℃、好ましくは
10〜90℃である。また、反応時間は数分〜60時
間、好ましくは24〜60時間である。なお、本発明の
一般式(1)で示される化合物の製造において、原料と
して用いる一般式(21)に示すR1で置換されたアミ
ンは、対応する容易に入手可能なニトロ置換化合物から
接触的水素添加またはスズや鉄などの還元剤を用いるこ
とによって製造することができる。
【0070】また、一般式(22)で表されるR5で置
換されたS−メチルチオフェンカルボキシチオイミド誘
導体は、市販品(Maybridge Chemica
l社)あるいは合成した一般式(27)[化33](式
中、R5は前記と同義)で示されるチオフェンカルボキ
シチオアミド誘導体をヨウ化メチルと反応させることに
より製造できる。
【0071】
【化33】 反応は、通常アセトンなどの溶媒中で行われる。反応温
度は0〜80℃、好ましくは5〜40℃である。時間は
数分〜24時間、好ましくは1〜8時間である。
【0072】一般式(27)で表される化合物は、次の
ようにして製造することができる。 [ステップ1] 一般式(28)[化34](式中、R
5は前記と同義)で示されるカルボン酸を塩化チオニル
と反応させて酸クロライド誘導体とする。反応は通常ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの溶媒中で行われる。
反応温度は10〜140℃、好ましくは60〜120℃
である。反応時間は数分〜5時間、好ましくは1〜2時
間である。
【0073】
【化34】 [ステップ2] ステップ1で合成した酸クロライド誘
導体をアンモニア水と反応させて一般式(29)[化3
5](式中、R5は前記と同義)で示されるチオフェン
カルボキシアミド誘導体を得る。
【0074】反応は通常無溶媒で行うが、テトラヒドロ
フラン、塩化メチレン、ジメチルホルムアミドなどの溶
媒中で行ってもよい。反応温度は−20〜50℃、好ま
しくは−10〜25℃である。反応時間は1〜24時
間、好ましくは3〜10時間である。
【0075】
【化35】
【0076】[ステップ3] ステップ2で合成したチ
オフェンカルボキシアミド誘導体に五硫化二リンを反応
させて一般式(27)[式中、R5は前記と同義]で示
されるチオフェンカルボキシチオアミド誘導体を得る。
反応は通常ピリジン、ベンゼン、トルエン、キシレンな
どの溶媒中で行われる。反応温度は50〜200℃、好
ましくは80〜150℃である。反応時間は数分〜5時
間、好ましくは1〜3時間である。なお一般式(27)
で示されるチオフェンカルボキシチオアミド誘導体は、
J.Med.Chem.,23,13,1980記載の
方法などによっても製造することができる。このように
して得られた本発明の一般式(1)で示される化合物
は、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの常法によ
り単離精製することができる。
【0077】また本発明の一般式(1)で示される化合
物は、例えば塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、硫酸、
硝酸、リン酸などの無機酸類、メタンスルホン酸、トル
エンスルホン酸、酢酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン
酸、クエン酸、カンファースルホン酸、酒石酸などの有
機酸類と常法処理することにより、塩として製造するこ
とができる。
【0078】本発明の一般式(1)で示される化合物ま
たはその塩は、通常用いられる製剤用担体、賦形剤、そ
の他の添加剤を用いて、錠剤、顆粒剤、散剤、懸濁剤、
カプセル剤、シロップ剤等の経口投与剤、または注射
剤、座剤、輸液用等張液等の非経口投与剤として投与で
きる。
【0079】例えば錠剤とする場合、吸着剤としては、
結晶性セルロ−ス、軽質無水ケイ酸等を用い、賦形剤と
しては、トウモロコシデンプン、乳糖、燐酸カルシウ
ム、ステアリン酸マグネシウム等が用いられる。また、
注射剤とする場合には必要により、等張化剤、緩衝剤、
安定化剤、保存剤、可溶化剤等を添加した後除菌操作を
行い、調製投与される。投与量は、投与ル−ト、患者の
体重、年齢、症状等により適時調整される。単回投与の
場合の投与量は、成人1回当り 0.001〜1,000mg、持
続投与の場合は0.001〜500mg/分で投与される。
【0080】本発明化合物は、以下の実施例および評価
例においてさらに詳しく説明するが、NOSを強く阻害
する。さらにラットを用いた急性毒性試験では、LD50
(50%致死投与量)はいずれの化合物も1,000mg/
kg以上と低毒性である。よって、過剰なNOもしくは
NOの代謝産物の関与が考えられている疾患、例えば虚
血性脳血管障害、アルツハイマー病、鎮痛、モルヒネ耐
性や依存症、敗血症ショック、慢性関節リウマチ、変形
性関節炎、ウイルス性もしくは非ウイルス性感染症、糖
尿病、パーキンソン氏病の治療および/または予防剤と
して有用性が高い。
【0081】
【実施例】以下に、本発明の製造例、参考例、製剤例お
よび評価例を記載するが、本発明はこれらによって限定
されるものではない。
【0082】[製造例1] 4−(ベンズイミダゾール
−2−イル)フェニル−2−チオフェンカルボキシイミ
ダミド・1ヨウ化水素塩:例示化合物(1015) (ステップ1) 2−(4−アミノフェニル)ベンズイ
ミダゾールの合成 2−(4−ニトロフェニル)ベンズイミダゾール2.0g
(8.4mmol)をメタノール40mlとTHF50mlの混合溶媒
に溶解させ、系内を窒素置換した後10% Pd−C(50
%含水)300mgを加えて、水素ガスを導入し3時間反応さ
せた。反応終了後、吸引濾過によりPd−Cを除き濃縮
して、淡黄色固体の目的物1.7g(8.1mmol)を得た(収
率97%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 5.59(2H,s), 6.66(2H,d),
7.05-7.15(2H,m), 7.43(1H,brs), 7.53(1H,brs), 7.84
(2H,d). MASS(FI/APCI Positive) M+1 210. m.p. 242.0-242.6℃
【0083】(ステップ2) 4−(ベンズイミダゾー
ル−2−イル)フェニル−2−チオフェンカルボキシイ
ミダミド・1ヨウ化水素塩の合成 2−(4−アミノフェニル)ベンズイミダゾール360mg
(1.7mmol)をIPA2mlに溶解させ、S−メチル−2−
チオフェンチオカルボキシイミド・1ヨウ化水素塩510m
g(1.8mmol)と室温で48時間反応させた。吸引濾過によ
り沈殿物を取り出しIPAで洗浄後、減圧乾燥し、白色
固体の目的物160mg(0.35mmol)を得た(収率50%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 7.26(2H,dd), 7.41(1H,
t), 7.60-7.73(4H,m), 8.11(1H,d), 8.19(1H,d), 8.34
(2H,d). MASS(FI/APCI Positive) M+1 319. m.p. 194.0-195.0℃
【0084】[製造例2] 3−(ベンズイミダゾイル
アミノフェニル)−2−チオフェンカルボキシイミダミ
ド・3塩酸塩の合成:例示化合物(2008) (ステップ1) N−(3−ニトロフェニル)−2−ア
ミノベンズイミダゾールの合成 1,2−ジアミノベンゼン1.8g(17mmol)、3−ニトロ
ベンゾイソシアネート3.1g(17mmol)、ベンゼン590ml
の混合物を15分間加熱環流させた。これにDCC5.3g
(26mmol)を加え、5時間加熱環流させた。冷却後、吸
引濾過し得られた残渣を50℃で減圧乾燥し、橙色固体の
目的物3.4g(13mmol)を得た(収率79%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 7.05(1H,dd), 7.05(1H,d
d), 7.37(2H,brs), 7.59(1H,t), 7.77(1H,dd), 8.12(1
H,dd), 8.88(1H,t), 10.06(1H,brs). Anal. C13H10N4O2; calcd. C:61.41, H:3.96, N:22.04
/ found C:61.59, H:4.13, N:21.80.
【0085】(ステップ2) N−(3−アミノフェニ
ル)−2−アミノベンズイミダゾールの合成 N−(3−ニトロフェニル)−2−アミノベンズイミダ
ゾール700mg(2.85mmol)、2塩化スズ・2水和物3.21g
(14.3mmol)、エタノール6mlの混合物を70℃で15分間
加熱した。冷却後、反応液を氷水中にあけ、5%炭酸水
素ナトリウム水溶液でpH7−8に調整した後に酢酸エチ
ルで抽出し、活性炭で処理した。これを乾燥させて、淡
黄色固体の目的物300mg(1.34mmol)を得た(収率47
%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 6.61(1H,d), 6.79(1H,d),
6.90-7.15(4H,m), 7.27(2H,dd), 9.06(1H,s). MASS(FI/APCI Positive) M+1 225. m.p. 183.0-184.6℃
【0086】(ステップ3) 3−(ベンズイミダゾイ
ルアミノフェニル)−2−チオフェンカルボキシイミダ
ミド・3塩酸塩の合成 N−(3−アミノフェニル)−2−アミノベンズイミダ
ゾール281mg(1.25mmol)をIPA2mlと2−メトキシエ
タノール2mlの混合溶媒に溶解させ、S−メチル−2−
チオフェンチオカルボキシイミド・1ヨウ化水素塩377m
g(1.32mmol)と室温で48時間反応させた。反応液を濃
縮し酢酸エチルを加えてデカントし、水を加えて、アル
カリ性になるまで水酸化ナトリウムを加え、吸引濾過し
た。
【0087】残渣を少量のエタノール、次いで多量のジ
エチルエーテルで洗浄し、1Nエタノール/塩酸溶液で
塩酸塩とした。これを少量のエタノール、次いで多量の
ジエチルエーテルで洗浄した後、50℃で減圧乾燥し、白
色固体の目的物245mg(0.553mmol)を得た(収率44
%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 7.27(1H,d), 7.28(1H,d),
7.35(1H,d), 7.39(1H,t), 7.46(1H,t), 7.48(1H,t),
7.50(1H,d), 7.65(1H,d), 7.65(1H,t), 7.77(1H,s), 8.
20(1H,d), 8.22(1H,d), 9.43(1H,brs), 10.71(1H,brs). MASS(FI/APCI Positive) M+1 334. IR ν3386, 3056, 1670, 745, 720 cm-1. m.p. 246.3-247.2℃
【0088】[製造例3] 4−(ベンズイミダゾイル
アミノフェニル)−2−チオフェンカルボキシイミダミ
ド・3塩酸塩の合成:例示化合物(2015) (ステップ1) N−(4−ニトロフェニル)−2−ア
ミノベンズイミダゾールの合成 1,2−ジアミノベンゼン1.8g(17mmol)、3−ニトロ
ベンゾイソシアネート3.1g(17mmol)、ベンゼン590ml
の混合物を15分間加熱環流させた。これにDCC5.3g
(26mmol)を加え5時間加熱環流させた。冷却後、吸引
濾過し得られた残渣を50℃で減圧乾燥し、橙色固体の目
的物3.4g(13mmol)を得た(収率79%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 7.08(1H,dd), 7.08(1H,d
d), 8.00(2H,d), 8.25(2H,d). Anal. C13H10N4O2; calcd. C:61.41, H:3.96, N:22.04
/ found C:61.32, H:3.97, N:21.75.
【0089】(ステップ2) N−(4−アミノフェニ
ル)−2−アミノベンズイミダゾールの合成 N−(4−ニトロフェニル)−2−アミノベンズイミダ
ゾール2.28g(9.30mmol)、メタノール50ml、THF50m
lの混合物を窒素置換した後10%Pd−C(50%含水)3
42mgを添加して、水素ガスを導入し室温で1時間反応さ
せた。反応容器内を窒素置換した後吸引濾過して系中の
Pd−Cを除き、濾液を濃縮して、淡黄色固体の目的物
2.1g(9.30mmol)を得た(収率100%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 4.73(2H,brs), 6.56(2H,
d), 6.91(2H,brs), 7.20(2H,brs), 7.32(2H,d), 8.78(1
H,s), 10.66(1H,brs). MASS(FI/APCI Positive) M+1 225. m.p. 223.0-223.9℃
【0090】(ステップ3) 4−(ベンズイミダゾイ
ルアミノフェニル)−2−チオフェンカルボキシイミダ
ミド・3塩酸塩の合成 N−(4−アミノフェニル)−2−アミノベンズイミダ
ゾール381mg(1.7mmol)をIPA2mlと2−メトキシエ
タノール2mlの混合溶媒に溶解させ、S−メチル−2−
チオフェンチオカルボキシイミド・1ヨウ化水素塩513m
g(1.8mmol)と室温で48時間反応させた。反応液を濃縮
し酢酸エチルを加えてデカントし、水を加えて、アルカ
リ性になるまで水酸化ナトリウムを加え、吸引濾過し
た。
【0091】残渣を少量のエタノール、次いで多量のジ
エチルエーテルで洗浄し、1Nエタノール/塩酸溶液で
塩酸塩とした。これを少量のエタノール、次いで多量の
ジエチルエーテルで洗浄した後、50℃で減圧乾燥し、白
色固体の目的物466mg(1.1mmol)を得た(収率62%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 7.27(1H,d), 7.28(1H,d),
7.40(1H,t), 7.47(1H,dd), 7.47(1H,dd), 7.56(1H,d),
7.67(1H,d), 8.20(1H,d), 8.22(1H,d), 8.99(1H,s),
9.94(1H,s). MASS(FI/APCI Positive) M+1 334. IR ν3023, 1663, 1639, 740 cm-1. m.p. 291.5-292.3℃
【0092】[製造例4] 4−(6−メチルベンゾチ
アゾ−2−イル)フェニル−2−チオフェンカルボキシ
イミダミド・1ヨウ化水素塩の合成:例示化合物(301
5) 2−(4−アミノフェニル)−6−メチルベンゾチアゾ
ール409mg(1.7mmol)をIPA2mlに溶解させ、S−メ
チル−2−チオフェンチオカルボキシイミド・1ヨウ化
水素塩510mg(1.8mmol)と室温で48時間反応させた。吸
引濾過により残渣を取り出しIPAで洗浄後、アルカリ
性になるまで水酸化ナトリウムを加え、酢酸エチルで抽
出した。
【0093】得られた目的物のフリー体に1N塩酸エタ
ノール溶液を作用させ、濃縮、IPA洗浄の後、80℃で
減圧乾燥し、白色固体の目的物274mg(0.78mmol)を得
た(収率46%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 2.48(3H,s), 7.35-7.48(2
H,m), 7.66(2H,d), 7.96(1H,d), 7.97(1H,d), 8.20-8.3
2(2H,m), 8.25(2H,d), 9.22(1H,s), 10.04(1H,s). MASS(FI/APCI Positive) M+1 350. m.p. 268.0-269.0℃
【0094】[製造例5] 3−(イミダゾール−1−
イル)フェニル−2−チオフェンカルボキシイミダミド
・1ヨウ化水素塩の合成:例示化合物(4026) (ステップ1) 3−アミノフェニル−1−イミダゾー
ルの合成 3−ニトロフェニル−1−イミダゾール600mg(3.17mmo
l)、2塩化スズ・2水和物3.58g(15.9mmol)、エタノ
ール6mlの混合物を70℃で10分間加熱した。冷却後、反
応液を氷水中にあけ、5%炭酸水素ナトリウム水溶液で
pH7〜8に調整した後に酢酸エチルで抽出し、活性炭で
処理した。これを乾燥させて、淡黄色固体の目的物399m
g(4.2mmol)を得た(収率79%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 5.41(2H,brs), 6.54(1H,
d,J=7.3Hz), 6.69(1H,d,), 6.70(1H,s), 7.07(1H,s),
7.12(1H,t), 7.56(1H,s), 8.07(1H,s). m.p. 108.9-109.3℃
【0095】(ステップ2) 3−(イミダゾール−1
−イル)フェニル−2−チオフェンカルボキシイミダミ
ド・1ヨウ化水素塩の合成 3−アミノフェニル−1−イミダゾール271mg(1.7mmo
l)をIPA2mlに溶解させ、S−メチル−2−チオフェ
ンチオカルボキシイミド・1ヨウ化水素塩513mg(1.8mm
ol)と室温で48時間反応させた。反応液を濾過し、残渣
を酢酸エチル/IPA=1/2で洗浄した。50℃で減圧乾
燥し、白色固体の目的物646mg(1.6mmol)を得た(収率
96%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 7.28(1H,s), 7.30-7.45(2
H,m), 7.63-7.80(2H,m),7.81(1H,s), 7.92(1H,s), 8.07
(1H,d), 8.13(1H,d), 8.59(1H,s), 9.06(1H,brs). MASS(FI/APCI Positive) M+1 269. IR ν3052, 1686, 1065, 800, 745, 740 cm-1. m.p. 238.7-239.3℃
【0096】[製造例6] 4−(イミダゾール−1−
イル)フェニル−2−チオフェンカルボキシイミダミド
・1ヨウ化水素塩の合成:例示化合物(4051) (ステップ1) 1−(4−アミノフェニル)イミダゾ
ールの合成 1−(4−ニトロフェニル)イミダゾール3.0g(16mmo
l)をメタノール160mlに溶解させ系内を窒素置換した後
10% Pd−C(50%含水)450mgを加えて、水素ガスを
導入し3時間反応させた。反応終了後、吸引濾過により
Pd−Cを除き濃縮して、淡灰色固体の目的物2.2g(14
mmol)を得た(収率88%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 5.27(2H,s), 6.64(2H,d),
7.02(1H,s), 7.22(2H,d), 7.48(1H,s), 7.95(1H,s). m.p. 143.9-144.9℃
【0097】(ステップ2) 4−(イミダゾール−1
−イル)フェニル−2−チオフェンカルボキシイミダミ
ド・1ヨウ化水素塩の合成 1−(4−アミノフェニル)イミダゾール271mg(1.7mm
ol)をIPA2mlに溶解させ、S−メチル−2−チオフ
ェンチオカルボキシイミド・1ヨウ化水素塩510mg(1.8
mmol)と室温で48時間反応させた。吸引濾過により沈殿
物を取り出しIPA/酢酸エチル=1/1で洗浄後、減圧
乾燥し、白色固体の目的物647mg(1.6mmol)を得た(収
率96%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 7.26(1H,s), 7.38(1H,t),
7.57(2H,d), 7.87(2H,d), 7.90(1H,s), 8.11(1H,d),
8.12(1H,d), 8.53(1H,s). Anal. C14H12N4S・HI ; calcd. C:42.44, H:3.31, N:1
4.14, I:32.03, S:8.09 /found C:42.24, H:3.21, N:1
3.87, I:31.50, S:9.28. IR ν3021, 1684, 1576, 1522, 860, 700 cm-1. m.p. 268.5-269.1℃
【0098】[製造例7] 3−(イミダゾール−1−
イルメチル)フェニル−2−チオフェンカルボキシイミ
ダミド・1ヨウ化水素塩の合成:例示化合物(4126) (ステップ1) 3−(イミダゾール−1−イルメチ
ル)アニリンの合成 3−(イミダゾール−1−イルメチル)ニトロベンゼン
1.0g(4.9mmol)、2塩化スズ・2水和物5.6g(25mmo
l)、エタノール9mlの混合物を70℃で10分間加熱した。
冷却後、反応液を氷水中にあけ、5%炭酸水素ナトリウ
ム水溶液でpH7〜8に調整した後に酢酸エチルで抽出
し、活性炭で処理した。これを乾燥させて、黄土色固体
の目的物594mg(3.4mmol)を得た(収率70%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 5.01(2H,s), 5.11(2H,br
s), 6.36(2H,brs), 6.46(1H,d), 6.89(1H,s), 6.97(1H,
t), 7.11(1H,s), 7.68(1H,s). MASS(FI/APCI Positive) M+1 174. m.p. 71.3-72.3℃
【0099】(ステップ2) 3−(イミダゾール−1
−イルメチル)フェニル−2−チオフェンカルボキシイ
ミダミド・1ヨウ化水素塩の合成 3−(イミダゾール−1−イルメチル)アニリン297mg
(1.7mmol)をIPA2mlに溶解させ、S−メチル−2−
チオフェンチオカルボキシイミド・1ヨウ化水素塩513m
g(1.8mmol)と室温で48時間反応させた。反応液を濃縮
し、残渣を酢酸エチル/IPA=1/1で洗浄した。50℃
で減圧乾燥し、白色固体の目的物593mg(1.4mmol)を得
た(収率85%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 5.40(2H,s), 7.25-7.50(5
H,m), 7.55(1H,d), 7.60(1H,s), 8.03(1H,d), 8.09(1H,
d), 8.71(1H,s). MASS(FI/APCI Positive) M+1 283. m.p. 168.9-169.8℃
【0100】[製造例8] 4−(イミダゾール−1−
イルメチル)フェニル−2−チオフェンカルボキシイミ
ダミド・1ヨウ化水素塩の合成:例示化合物(4151) (ステップ1) S−メチル−2−チオフェンチオカル
ボキシイミド・1ヨウ化水素塩の合成 2−チオフェンチオカルボキシイミド(Maybrid
ge Chemical)5.0g(35mmol)をアセトン30
mlに溶解させ、攪拌しながらヨウ化メチル2.6ml(42mmo
l)を滴下して、6時間反応させた。吸引濾過により沈殿
物を取り出しアセトンで2回で洗浄後、室温で減圧乾燥
し、黄色固体の目的物9.8g(34mmol)を得た(収率98
%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 2.84(3H,s), 7.43(1H,t),
8.13(1H,d), 8.28(1H,d). MASS(FI/APCI Positive) M+1 158. m.p. 195℃(dec.)
【0101】(ステップ2) 1−(4−アミノベンジ
ル)イミダゾールの合成 1−(4−ニトロベンジル)イミダゾール2.2g(11mmo
l)をメタノール110mlに溶解させ系内を窒素置換した後
10% Pd−C(50%含水)330mgを加えて、水素ガスを
導入し室温で3時間反応させた。反応終了後、吸引濾過
によりPd−Cを除き濃縮して、淡灰色固体の目的物1.
7g(9.9mmol)を得た(収率90%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 4.94(2H,s), 5.09(2H,br
s), 6.51(2H,d), 6.90(2H,d), 6.98(2H,d), 7.65(1H,
s). MASS(FI/APCI Positive) M+1 174. m.p. 129.2-130.2℃
【0102】(ステップ3) 4−(イミダゾール−1
−イルメチル)フェニル−2−チオフェンカルボキシイ
ミダミド・1ヨウ化水素塩の合成 1−(4−アミノベンジル)イミダゾール290mg(1.7mm
ol)をIPA2mlに溶解させS−メチル−2−チオフェ
ンチオカルボキシイミド・1ヨウ化水素塩510mg(1.8mm
ol)と室温で48時間反応させた。吸引濾過により沈殿物
を取り出しIPA/酢酸エチル=1/1で洗浄後、減圧乾
燥し、白色固体の目的物630mg(1.5mmol)を得た(収率
90%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 5.33(2H,s), 7.25(1H,s),
7.30-7.33(1H,m), 7.32(2H,d), 7.46-7.49(1H,m), 7.4
7(2H,d), 8.02(2H,dd), 8.38(1H,s). Anal. C15H14N4S・HI ; calcd. C:43.91, H:3.69, N:1
3.66, S:7.82 / found C:42.80, H:3.33, N:13.11, S:
8.27. IR ν3092, 1596, 1561, 1508, 864, 843, 735 cm-1. m.p. 220.0-221.0℃
【0103】[製造例9] 4−(イミダゾール−1−
イルエチルフェニル)−2−チオフェンカルボキシイミ
ダミド・2塩酸塩の合成:例示化合物(4251) (ステップ1) 4−ニトロフェニルエチル−1−イミ
ダゾールの合成 イミダゾール1.8g(27mmol)を9mlのメタノールに溶解
させ、3.5mlの10N水酸化ナトリウム水溶液を滴下し
た。これを70℃に加温し、4−ニトロフェネチルブロマ
イド8.0g(35mmol)を加えて15分間反応させた。冷却後
濃縮し、クロロホルムを加えて吸引濾過し、得られた濾
液を水洗し濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーにより精製して(クロロホルム/メタノール
=20/1)、白色固体の目的物680mg(3.1mmol)を得た
(収率12%)。 1H-NMR(270MHz, CDCl3)δ: 3.17(2H,t), 4.24(2H,t),
6.82(1H,S), 7.05(1H,s),7.29(2H,d), 7.30(1H,s), 8.1
5(2H,d). MASS(FI/APCI Positive) M+1 218
【0104】(ステップ2) 4−アミノフェニルエチ
ル−1−イミダゾールの合成 4−ニトロフェニルエチル−1−イミダゾール668mg
(3.08mmol)をメタノール31mlに溶解させ系内を窒素置
換した後10% Pd−C(50%含水)100mgを加えて、水
素ガスを導入し3時間反応させた。反応終了後、吸引濾
過によりPd−Cを除き濃縮して、淡灰色固体の目的物
507mg(2.71mmol)を得た(収率88%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 2.81(2H,t), 4.08(2H,t),
4.91(1H,brs), 6.46(2H,d), 6.79(2H,d), 6.84(1H,s),
7.11(1H,s), 7.49(1H,s). MASS(FI/APCI Positive) M+1 188.
【0105】(ステップ3) 4−(イミダゾール−1
−イルエチル)フェニル−2−チオフェンカルボキシイ
ミダミド・2塩酸塩の合成 4−アミノフェニルエチル−1−イミダゾール318mg
(1.7mmol)をIPA2mlに溶解させ、S−メチル−2−
チオフェンチオカルボキシイミド・1ヨウ化水素塩513m
g(1.8mmol)と室温で48時間反応させた。反応液を濾過
し、残渣に水を加えて、アルカリ性になるまで水酸化ナ
トリウムを加えデカントした。残渣を酢酸エチルで洗浄
した後、1N塩酸エタノール溶液を作用させて塩酸塩と
し、酢酸エチルで洗浄した後、50℃で減圧乾燥し、白色
固体の目的物627mg(1.7mmol)を得た(収率100%)。
【0106】1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 3.23(2H,t),
4.52(2H,t), 7.30-7.50(5H,brs), 7.69(1H,s), 7.83(1
H,s), 8.18(2H,d), 9.17(1H,s), 9.89(1H,brs). MASS(FI/APCI Positive) M+1 297. Anal. C16H16N4S・3HCl; calcd. C:47.36, H:4.72, N:1
3.81, S:7.90 / found C:46.86, H:4.37, N:13.73, S:
7.84. IR ν3386, 3056, 1670, 745, 720 cm-1. m.p. 238.5-240.0℃
【0107】[製造例10] 4−アミジノメチルフェ
ニル−2−チオフェンカルボキシイミダミド・2塩酸塩
の合成:例示化合物(5151) (ステップ1) 4−シアノメチルフェニル−2−チオ
フェンカルボキシイミダミド・1塩酸塩の合成 4−シアノメチルフェニル−2−チオフェンカルボキシ
イミダミド・1ヨウ化水素塩973mg(2.64mmol)を水に
溶解させ、水酸化ナトリウムをアルカリ性になるまで加
えた。反応液を吸引濾過し、残渣を水洗した後、50℃で
減圧乾燥して得られた602mg(2.49mmol)に、1N塩酸/
エタノール溶液3.7mlを作用させて、白色固体の目的物6
22mg(2.24mmol)を得た(収率85%)。 m.p. 241.4-242.5℃
【0108】(ステップ2) 4−アミジノメチルフェ
ニル−2−チオフェンカルボキシイミダミド・2塩酸塩
の合成 4−シアノメチルフェニル−2−チオフェンカルボキシ
イミダミド・1塩酸塩267mg(0.96mmol)をエタノール8
mlに溶解させ、10℃以下に冷却し、塩酸ガスを飽和に達
するまで吹き込んだ後、室温で3時間攪拌した。濃縮し
て、少量のエタノールを加えて濃縮する操作を3回繰り
返し、系内から塩酸ガスを完全に除いた。これにエタノ
ールを8mlを加え、10℃以下に冷却してアンモニアガス
を飽和に達するまで吹き込み、室温で3時間攪拌した。
溶媒が少し残るくらいまで濃縮して、吸引濾過した。濾
液を濃縮して残渣を酢酸エチル/エタノール=10/1で
洗浄した。
【0109】得られた残渣に、1N塩酸/エタノール溶
液を作用させて塩酸塩とし、ジエチルエーテルで洗浄
後、50℃で減圧乾燥し、白色固体の目的物120mg(0.36m
mol)を得た(収率38%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 3.82(2H,s), 7.38(1H,t),
7.46(2H,d), 7.69(2H,d), 8.18(1H,d), 8.19(1H,s),
8.92(2H,s), 9.45(2H,s). MASS(FI/APCI Positive) M+1 258. Anal. C13H14N4S・2HCl; calcd. C:47.13, H:4.87, N:1
6.91 / found C:47.14,H:4.57, N:16.70. m.p. 266.3-266.8℃
【0110】[製造例11] 3−シアノフェニル−2
−チオフェンカルボキシイミダミド・1塩酸塩の合成:
例示化合物(6008) 3−アミノベンゾニトリル473mg(4.0mmol)をIPA4m
lに溶解させ、S−メチル−2−チオフェンチオカルボ
キシイミド・1ヨウ化水素塩1.2g(4.2mmol)と室温で4
8時間反応させた。反応液を濾過し、残渣を酢酸エチル
/IPA=1/2で洗浄した。残渣に水を加え、水酸化ナ
トリウムをアルカリ性になるまで加えて、濾過した。残
渣を50℃で減圧乾燥し、1N塩酸/エタノール溶液を作
用させて塩酸塩とし、少量のエタノール、次いで多量の
ジエチルエーテルで洗浄して、白色固体の目的物560mg
(2.1mmol)を得た(収率53%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 7.39(1H,t), 7.73(1H,d),
7.78(1H,t), 7.80(1H,d), 7.92(1H,dd), 8.02(1H,d),
8.19(1H,d), 8.22(1H,d). MASS(FI/APCI Positive) M+1 228. m.p. 211.2-212.9℃
【0111】[製造例12] 4−シアノメチルフェニ
ル−2−チオフェンカルボキシイミダミド・1ヨウ化水
素塩の合成:例示化合物(6115) 4−アミノベンジルシアニド529mg(4.0mmol)をIPA
4mlに溶解させ、S−メチル−2−チオフェンチオカル
ボキシイミド・1ヨウ化水素塩1.2g(4.2mmol)と室温
で48時間反応させた。反応液を濾過し、残渣を酢酸エチ
ル/IPA=1/2で洗浄した。50℃で減圧乾燥し、黄色
固体の目的物1.3g(3.6mmol)を得た(収率90%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 4.15(2H,s), 7.40(1H,t),
7.48(2H,d), 7.55(2H,d), 8.10(1H,dd), 8.19(1H,d),
8.98(1H,brs), 9.81(1H,brs). MASS(FI/APCI Positive) M+1 242. m.p. 210.3-211.4℃
【0112】[製造例13] プロパルギル−2−チオ
フェンカルボキシイミダミド・1塩酸塩の合成:例示化
合物(7001) プロパルギルアミン94mg(1.7mmol)をIPA2mlに溶解
させ、S−メチル−2−チオフェンチオカルボキシイミ
ド・1ヨウ化水素塩510mg(1.8mmol)と室温で48時間反
応させた。反応液を濃縮し水に溶解した後、アルカリ性
になるまで水酸化ナトリウムを加え酢酸エチルで抽出
後、1規定塩酸エタノール溶液2.0mlと反応させた。これ
を濃縮して酢酸エチルで洗浄後、減圧乾燥し、白色固体
の目的物250mg(1.2mmol)を得た(収率73%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 3.51(1H,t), 4.33(2H,br
s), 7.34(1H,t), 8.08(1H,d), 8.12(1H,d), 9.35(1H,
s), 9.88(1H,s), 10.41(1H,s). MASS(FI/APCI Positive) M+1 165. m.p. 183.3-184.3℃
【0113】[製造例14] プロパルギル−3−メチ
ル−2−チオフェンカルボキシイミダミド・1ヨウ化水
素塩の合成:例示化合物(7002) (ステップ1) 3−メチル−S−メチル−2−チオフ
ェンチオカルボキシイミド・1ヨウ化水素塩の合成 3−メチル−2−チオフェンチオカルボキシイミド4.0g
(25mmol)をアセトン25mlに溶解させ、攪拌しながらヨ
ウ化メチル1.9ml(31mmol)を滴下して、6時間反応させ
た。吸引濾過により沈殿物を取り出しアセトンで2回で
洗浄後、室温で減圧乾燥し、黄色固体の目的物6.7g(22
mmol)を得た(収率89%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 2.47(3H,s), 2.83(3H,s),
7.25(1H,d), 8.07(1H,d). MASS(FI/APCI Positive) M+1 172.
【0114】(ステップ2) プロパルギル−3−メチ
ル−2−チオフェンカルボキシイミダミド・1ヨウ化水
素塩の合成 プロパルギルアミン94mg(1.7mmol)をIPA2mlに溶解
させ、3−メチル−S−メチル−2−チオフェンチオカ
ルボキシイミド・1ヨウ化水素塩539mg(1.8mmol)と室
温で48時間反応させた。吸引濾過により沈殿物を取り出
し酢酸エチルで洗浄後、減圧乾燥し、淡黄色固体の目的
物494mg(1.6mmol)を得た(収率95%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 2.35(3H,s), 3.54(1H,t),
4.28(2H,dd), 7.14(1H,d), 7.90(1H,d). MASS(FI/APCI Positive) M+1 179. m.p. 153.8-154.4℃
【0115】[製造例15] プロパルギル−5−メチ
ル−2−チオフェンカルボキシイミダミド・1ヨウ化水
素塩の合成:例示化合物(7004) (ステップ1) 5−メチル−S−メチル−2−チオフ
ェンチオカルボキシイミド・1ヨウ化水素塩の合成 5−メチル−2−チオフェンチオカルボキシイミド1.5g
(9.5mmol)をアセトン9mlに溶解させ、攪拌しながらヨ
ウ化メチル0.71ml(11mmol)を滴下して、6時間反応さ
せた。吸引濾過により沈殿物を取り出しアセトンで2回
で洗浄後、室温で減圧乾燥し、黄色固体の目的物2.8g
(9.3mmol)を得た(収率98%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 2.60(3H,s), 2.82(3H,s),
7.19(1H,d), 8.01(1H,d). MASS(FI/APCI Positive) M+1 172.
【0116】(ステップ2) プロパルギル−5−メチ
ル−2−チオフェンカルボキシイミダミド・1ヨウ化水
素塩の合成 プロパルギルアミン94mg(1.7mmol)をIPA2mlに溶解
させ5−メチル−S−メチル−2−チオフェンチオカル
ボキシイミド・1ヨウ化水素塩539mg(1.8mmol)と室温
で48時間反応させた。吸引濾過により沈殿物を取り出し
酢酸エチルで洗浄後、減圧乾燥し、白色固体の目的物36
4mg(1.2mmol)を得た(収率70%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 2.57(3H,s), 3.52(1H,t),
4.26(2H,d), 7.07(1H,d), 7.80(1H,d), 9.38(2H,brs),
9.83(1H,brs). MASS(FI/APCI Positive) M+1 179. m.p. 152.5-153.0℃
【0117】[製造例16] 2−メチルベンズイミダ
ゾール−5−イル−2−チオフェンカルボキシイミダミ
ド・1ヨウ化水素塩の合成:例示化合物(8101) (ステップ1) 2−メチル−5−アミノベンズイミダ
ゾールの合成 2−メチル−5−ニトロベンズイミダゾール5.0g(28mm
ol)をメタノール280mlとTHF20mlの混合溶媒に溶解
させ、系内を窒素置換した後10% Pd−C(50%含
水)750mgを加えて、水素ガスを導入し3時間反応させ
た。反応終了後、吸引濾過によりPd−Cを除き濃縮し
て得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにより精製して(クロロホルム−クロロホルム/メタ
ノール=10/1)、淡褐色固体の目的物2.9g(20mmol)
を得た(収率70%)。
【0118】(ステップ2) 2−メチルベンズイミダ
ゾール−5−イル−2−チオフェンカルボキシイミダミ
ド・1ヨウ化水素塩 2−メチル−5−アミノベンズイミダゾール260mg(1.8
mmol)をIPA3mlに溶解させ、S−メチル−2−チオ
フェンチオカルボキシイミド・1ヨウ化水素塩540mg
(1.9mmol)と室温で48時間反応させた。吸引濾過によ
り沈殿物を取り出しIPAで洗浄後、減圧乾燥し、白色
固体の目的物622mg(1.6mmol)を得た(収率90%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 2.59(3H,s), 7.23(1H,d
d), 7.40(1H,t), 7.60-7.73(2H,m), 8.11(1H,d), 8.17
(1H,d), 8.83(1H,brs), 9.57(1H,brs). MASS(FI/APCI Positive) M+1 257. m.p. 262.2-262.8℃
【0119】[製造例17] ベンゾ[d]イソチアゾ
ール−6−イル−チオフェンカルボキシイミダミド・1
ヨウ化水素塩の合成:例示化合物(9001) 6−アミノベンゾイソチアゾール255mg(1.7mmol)をI
PA2mlに溶解させ、S−メチル−2−チオフェンチオ
カルボキシイミド・1ヨウ化水素塩513mg(1.8mmol)と
室温で48時間反応させた。吸引濾過により残渣を取り出
し、IPA/酢酸エチル=1/2で洗浄後、減圧乾燥し、
白色固体の目的物461mg(1.19mmol)を得た(収率70
%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 7.42(1H,t), 7.62(1H,d
d), 8.14(1H,d), 8.21(1H,d), 8.27(1H,d), 8.35(1H,
d), 8.99(1H,brs), 9.53(1H,s), 9.85(1H,brs). MASS(FI/APCI Positive) M+1 260. m.p. 266.7-267.0℃
【0120】[製造例18] 1−(4−グアニジノベ
ンジル)イミダゾール・2塩酸塩の合成:例示化合物
(10018) 1−(4−アミノベンジル)イミダゾール0.4g(2.3mmo
l)をエタノール5mlに溶解し、1N塩酸エタノール溶液
2.3mlを加えて濃縮乾固した。これにシアナミド1g(23m
mol)を加え、120℃にて1時間反応させた。室温まで冷
却後、エタノールを加え、不溶物を濾過により除いた。
濾液を濃縮後、ゲル濾過カラムクロマトグラフィー(セ
ファデックスLH−20,メタノール)にて精製を行っ
た。溶出液を濃縮後、エタノール5mlに溶解し、1N塩酸
エタノール溶液2mlを加え、濃縮乾固した。減圧下40℃
にて乾燥し、目的物0.4gを得た(収率60%)。 1H-NMR(270MHz, DMSO-d6)δ: 5.47(2H,s),7.27(2H,d),
7.55(2H,d), 7.65-7.70(5H,m), 7.83(1H,d), 9.40(1H,
s). MASS(FI/APCI Positive) M+1 216. m.p. 66℃
【0121】[評価例1] ラット脳由来NOS阻害活
性の測定 ラット・脳由来酵素の調製にはSD系雄性ラットを使用
した。ラットの大脳を摘出して脳を数片に分割した。こ
れに脳重量の10倍量のホモジナイズ用緩衝液(20m
M Tris−HCl pH7.4,2mM EDTA)を
添加した後、ポリトロンでホモジナイズした。このホモ
ジネートを10,000rpmで15分間遠心分離し、上清を
酵素液とした。
【0122】酵素アッセイ法はNakaneら報告の方
法(NAKANE,M et al.,FEBS LE
TTERS,316(2),175,1933)を一部
改変して実施した。エッペン型チューブに終濃度が50
mM HEPES−NaOH(pH7.6),4mM NA
DPH,8mM CaCl2となるように調製した緩衝液
に酵素液、検体、基質([3H]arginine,5
9nCi,終濃度1μM)を添加し、総容積100μl
で行った。37℃、5分間インキュベーションした後、
氷冷し反応停止液(100mM HEPES,2mM E
DTA,2mMEGTA,1mM シトルリン,pH5.
5)500mlを添加した。これにイオン交換樹脂Da
wex 50W−8(Na+型,ダウケミカル社)の懸
濁液500μlを添加し、5分間攪拌した後、5,000r
pm、2分間遠心分離した上清を液体シンチレーション
カウンター用バイアルに移した。残った樹脂に1mlの
脱イオン水を添加して攪拌、再度遠心分離を行い、上清
を1回目の上清と合わせた。液体シンチレーター(AC
SII)を添加してシンチレーションカウンターで放射能
量を計数した。結果を表11[表36]に示す。
【0123】
【表36】 各化合物はラット脳由来NOSに対して強い阻害活性を
示した。 [評価例2] ヒト遺伝子組み換え型NOS阻害活性 遺伝子組み換え型酵素の調製にはヒトnNOSのcND
Aを組み込んだ発現ベクターSR117をトランスフェ
クションしたCHO−K1細胞を使用した。CHO細胞
をライセート緩衝液(50mM HEPES,0.1m
M EDTA,100μM phenylmethane
sulfonyl fluoride(PMSF),1
μM pepstatin,1μM leupepti
n,0.3μM aprotinin,pH7.6)で凍結
融解して破砕した細胞のライセート液を酵素液として使
用した。
【0124】酵素アッセイ法は、エッペン型チューブに
終濃度が50mM HEPES−NaOH(pH7.6),
1mM NADPH,1mM CaCl2,3mM cal
modulin,30μM tetrahydro−L
−biopterin,1μM FAD,1μM FMN
となるように調整した緩衝液に酵素液、検体、基質([
3H]arginine,59nCi,終濃度1μM)
を添加し、総容積100μlで行った。以後の操作はラ
ット脳由来酵素と同様に行った。結果を表12[表3
7]に示す。
【0125】
【表37】 各化合物は、ラット脳由来NOS、ヒト遺伝子組み換え
型NOSに対して強い阻害活性を示した。
【0126】
【発明の効果】 本発明の一般式(1)で示される化合
物および薬理学的に許容される塩は、NO生成を抑制す
ることにより、過剰なNOもしくはNOの代謝産物の関
与が考えられている疾患の治療および/または予防に有
用である。また本発明の一般式(1)で示される化合物
および薬理学的に許容される塩の簡便で効率のよい製造
方法を提供するものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/425 AAB A61K 31/425 AAB C07D 233/61 102 C07D 233/61 102 235/18 235/18 235/30 235/30 277/64 277/64 277/66 277/66 277/82 277/82 333/20 333/20 409/12 233 409/12 233 417/12 333 417/12 333 (72)発明者 本城 勝 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 川面 博 千葉県茂原市東郷1900番地の1 三井東圧 化学株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)[化1] 【化1】 {式中、R1は一般式(2)[化2][式中、R3はニト
    リル基、アミジノ基、イミダゾール−1−イル基を示
    し、nは0〜4の整数である] 【化2】 または式(3)[化3] 【化3】 または式(4)[化4] 【化4】 または式(5)[化5]で表される置換フェニル基 【化5】 または一般式(6)[化6]で表される置換基[式中、
    4は水素原子またはC1〜4のアルキル基を示す] 【化6】 または式(7)[化7]で表される置換基またはプロパ
    ルギル基を示し; 【化7】 2は一般式(8)[化8]で表される置換基[式中、
    5は水素原子またはC1〜4のアルキル基を示す]ま
    たはアミノ基を示す(ただし、一般式(1)においてR
    1が一般式(2)のときR3がニトリル基であり、nが0
    で表される置換フェニル基で、同時にR2がアミノ基で
    表される化合物を除く。)}で表される化合物および薬
    理学的に許容される塩。 【化8】
  2. 【請求項2】 一般式(1)において、R2が一般式
    (9)[化9]で表される無置換または置換チエニル基
    [式中、R5は水素原子またはC1〜4のアルキル基を
    示す]で表される請求項1記載の化合物および薬理学的
    に許容される塩。 【化9】
  3. 【請求項3】 一般式(1)において、R1は一般式
    (2)で表される置換フェニル基[式中、R3は一般式
    (10)[化10]に示す置換基を示し、nは0〜4の
    整数である]を示し、R2は一般式(9)で表される無
    置換または置換チエニル基[式中、R5は水素原子また
    はC1〜4のアルキル基を示す]で表される請求項1記
    載の化合物および薬理学的に許容される塩。 【化10】
  4. 【請求項4】 一般式(1)において、R1は一般式
    (2)で表される置換フェニル基[式中、R3は一般式
    (11)[化11]に示す置換基を示し、nは0〜4の
    整数である]を示し、R2は一般式(9)で表されるチ
    エニル基[式中、R5は水素原子またはC1〜4のアル
    キル基を示す]で表される請求項1記載の化合物および
    薬理学的に許容される塩。 【化11】
  5. 【請求項5】 式(12)〜式(20)[化12]で表
    される請求項1記載の化合物および薬理学的に許容され
    る塩。 【化12】
  6. 【請求項6】 一般式(21)[化13]に示すアミン
    [式中、R1は請求項1の場合と同義]を、 【化13】 一般式(22)[化14]で表されるS−メチルチオフ
    ェンカルボキシチオイミド誘導体[式中、R5は請求項
    1の場合と同義]と反応させることを特徴とする請求項
    1記載の一般式(1)に示すアミジン類の製造法。 【化14】
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載の化合物
    を有効成分として含有する、過剰な一酸化窒素(nit
    ric oxide,以下NOと略記)もしくはNOの
    代謝産物の関与が考えられている疾患に対する治療およ
    び/または予防剤。
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