JPH10262015A - 多重伝送方法およびシステム並びにそこで用いる音声ジッタ吸収方法 - Google Patents

多重伝送方法およびシステム並びにそこで用いる音声ジッタ吸収方法

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JPH10262015A
JPH10262015A JP9118479A JP11847997A JPH10262015A JP H10262015 A JPH10262015 A JP H10262015A JP 9118479 A JP9118479 A JP 9118479A JP 11847997 A JP11847997 A JP 11847997A JP H10262015 A JPH10262015 A JP H10262015A
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JP9118479A
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Inventor
Akio Kurobe
彰夫 黒部
Mayumi Shinoda
真由美 篠田
Koji Ikeda
浩二 池田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誤りに強く、伝送効率の良い多重伝送方法を
提供することである。 【解決手段】 多重化フレームは、固定長であり、ヘッ
ダと固定長領域とを含む。固定長領域は、可変長スロッ
ト1および2に分割される。可変長スロット1の長さ
は、格納するデータが存在する場合は、予め定められた
固定長になり、格納するデータが存在しない場合は、ゼ
ロになる。可変長スロット2の長さは、可変長スロット
1の長さに応じて増減する。第1の可変長スロットで非
再送型固定長データ(例えば、音声フレーム)を伝送
し、第2の可変長スロットで1つの完全な再送型可変長
データ(例えば、ビデオのデータリンクフレーム)を伝
送する。このように、多重化フレームを固定長とし、し
かも非再送型固定長データの長さに応じて、再送型可変
長データのデータリンクフレームのフレーム長を変える
ことによって、多重化フレームの伝送ストリームに対し
て、データリンクフレームの伝送タイミングを固定化す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多重伝送方法およ
びシステム並びにそこで用いる音声ジッタ吸収方法に関
し、より特定的には、高能率圧縮された音声データとビ
デオデータおよび/またはコンピュータデータとを多重
して伝送する方法および伝送時に発生する音声ジッタを
吸収する方法に関する。さらに、本発明は、上記のよう
な多重伝送方法または音声ジッタ吸収方法を実行するた
めのソフトウェアプログラムを格納した記録媒体にも向
けられている。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】テレ
ビ電話やテレビ会議システムにおいては、膨大な情報量
を持つビデオ信号は、高能率で符号化した後、伝送先に
伝送することが一般的である。このような高能率符号化
の例としては、ITU−T(INTERNATIONA
L TELECOMMUNUCATION UNION
−TELECOMMUNUCATION STANDA
RDIZATION SECTOR)の国際標準規格の
ドラフト段階であるH.263が知られている。
【0003】これらの規格では、いずれも圧縮符号化方
式として、動き補償フレーム間予測符号化方法や可変長
符号化を採用しているため、伝送誤りに対しては大変敏
感である。すなわち、1ビットの誤りでも発生すると、
当該誤りによる影響は、画面の大きな範囲へ伝搬すると
ともに、時間軸方向にも伝搬し、画質の劣化が著しい。
そのため、伝送誤りが発生しやすいアナログ電話回線で
は、再送制御により誤り訂正を行ってから画像復号化を
行うのが一般的である。
【0004】一方、音声データは、ITU−Tが発行し
たドラフトG.723のように、高能率符号化により超
低ビットレートに圧縮して伝送するのが一般的である。
音声データは、ビデオデータに比べると、伝送誤りが目
立ちにくい性質をもつ反面、伝送遅延には敏感である。
従って、G.723では、再送による誤り訂正は用い
ず、誤りを検出した場合にはミューティングすること
で、伝送誤りがノイズ化することを防止している。
【0005】こうした再送型の可変長データであるビデ
オデータと、非再送型の固定長データである音声データ
とを多重伝送する方法として、同じくITU−Tからド
ラフトH.223が発行されている。
【0006】以下には、従来の多重伝送方式の一例とし
て、H.223を、図を参照して説明する。
【0007】図44は、H.223で決められた多重化
伝送方式を採用した多重化伝送装置の一般的なレイヤ構
造を示している。図44において、この多重化伝送装置
は、物理層801と、多重化層802と、適応化層80
3と、ビデオコーダー804と、音声コーダー805
と、データプロトコル806と、LAPM807と、
H.245制御808と、ビデオI/O809と、オー
ディオI/O810と、応用層811とを備えている。
【0008】H.223では、物理層801として、2
8.8Kbpsのアナログ電話回線用のモデムが想定さ
れている。また、多重化層802および適応化層803
として、ビデオの再送制御による誤り訂正のためのフレ
ーム構成および手順と、音声の誤り検出のためのフレー
ム構成とが規定されている。また、ビデオコーダー80
4として、H.263が想定されている。また、音声コ
ーダー805として、G.723が想定されている。そ
して、ITU−Tは、これらのシステム全体の仕様勧告
として、H.324を発行している。なお、H.223
では、データプロトコル806は特に規定されていな
い。また、LAPM807として、制御データの通信手
順が規定されている。また、H.245制御808とし
て、システム制御のコマンドや手順が想定されている。
【0009】次に、H.223の多重化層802におけ
る多重化フレームフォーマットを、図45に示す。図4
5において、開始フラグおよび終了フラグには、フラグ
同期をとるために、HDLCで用いられるフラグと同じ
ビットパターン「01111110」が用いられる。
H.223では、開始フラグおよび終了フラグの透過性
を保つため、フラグ以外の部分で1が5回連続する後に
は0を挿入し、受信側でこれを削除することを規定して
いる。ヘッダは、以下に続く情報フィールドを、どのよ
うなスロットに分割してどのようなデータを多重するか
を示している。図46は、音声データとコンピュータデ
ータとビデオデータとを多重した場合の多重化層802
における多重化フレームフォーマットの一例を示してい
る。
【0010】適応化層803では、ビデオの再送制御に
よる誤り訂正のためのフレームフォーマットおよび手順
が規定されている。図47にビデオの再送制御による誤
り訂正のためのARQ(Automatic Repe
at reQuest)フレームフォーマットを示す。
図47において、制御フィールドには、再送制御のため
の送信番号と、以下に続くペイロードフィールドが情報
フレームなのか監視フレームなのかを示すフラグとが格
納されている。ペイロードフィールドは、情報フレーム
の場合はビデオデータを、監視フレームの場合は再送要
求番号と再送要求コマンドとを格納する。CRCフィー
ルドは、誤り検出のためのチェックコードを格納してい
る。また、適応化層803で決められている再送制御の
手順は、ウインドウサイズ128フレームのセレクティ
ブリピートARQ方式であり、CRCチェックにより誤
りが検出されたフレームの送信番号を再送要求番号とし
て、送信要求コマンドとともに監視フレームで一度だけ
再送を要求する。
【0011】このH.223は、多重化フレーム、ビデ
オフレームをともに可変長とし、また、フラグ同期を用
いている。そのため、フラグに誤りがあると、フレーム
同期を見失うことになる。また、他のデータに誤りが生
じた場合、当該他のデータがフラグに化け、これによっ
て同期が外れる場合もある。このように、H.223
は、誤りに対して弱いという課題がある。
【0012】一方、簡易型携帯電話であるPHS(パー
ソナル・ハンディホン・システム)の無線回線(32k
bpsの伝送速度を持つ)は、アナログ電話回線に比べ
てさらに伝送誤りが発生しやすくなっている。従来、こ
のようなPHSの無線回線においてコンピュータデータ
を伝送する際の伝送制御方式として、例えばPIAFS
(PHS Internet Access Foru
m Standard)が日本国内において提案されて
いる。
【0013】PIAFSにおけるARQフレームは、固
定長(80バイト)である。図48にPIAFSのフレ
ーム構成を示す。図48において、フレーム種別識別領
域にはフレーム種別が、誤り制御領域には送信フレーム
番号および最も古い未受信フレーム番号が、ユーザデー
タ長表示領域にはユーザデータ領域内の有意なデータの
データ長が、ユーザデータ領域にはユーザデータが、誤
り検出符号領域にはARQフレーム全体の誤りを検出す
る誤り検出符号が格納されている。
【0014】PIAFSでは、フレーム同期は、通信に
先立って、同期フラグを含んだ同期フレームを用いて確
立し、データフレームのフレーム長を同期フレームと同
じ長さにすることで、以降のフレーム同期を継続するた
め、データフレームに同期フラグを必要としない。この
PIAFSは、ARQフレームが固定長であるため、誤
りがあってもフレーム同期を見失うことがなく、誤りに
対して強くなっている。
【0015】そこで、H.223において多重化フレー
ムを固定長にすると、誤りがあっても多重化フレームの
同期がとれ、多重化フレームが誤りに対して強くなる。
その一例が特公平8−13057号公報に、「HDLC
可変長パケットと非HDLC固定長パケットとの混在転
送方法」として開示されている。以下には、この公告公
報に開示された転送方法を、図49を用いて説明する。
【0016】図49において、固定長の各フレームに
は、その中身がHDLCデータであるか否かを示すヘッ
ダが付いている。当該ヘッダが非HDLCデータである
と示している場合には、固定長のフレームには、非HD
LC固定長パケット(例えば、音声データパケット)が
格納されている。また、ヘッダがHDLCデータである
と示している場合は、固定長のフレームには、分割され
た可変長のHDLCフレーム(例えば、ビデオフレー
ム)の一部が格納されている。この方法によると、多重
化フレームは、固定長であるため、誤りに対して強くな
っている。しかしながら、ビデオデータは、依然として
HDLCフラグ同期をとっており、複数の多重化フレー
ムにまたがって格納されている。そのため、ビデオフレ
ームは、やはり誤りに対して弱い。
【0017】ところで、G.723のように、無音検出
を行い無音時には音声フレームを発生しないようにする
ことで、ビデオデータ等の伝送帯域を増やす機能を生か
すには、ジッタの発生は、数msec以下に抑えること
が必要である。なぜならば、ジッタが大きくなると、受
信側では、ジッタにより音声データを受信していない状
態なのか、無音区間に入ったため音声データを受信して
いない状態なのかを判別できず、適切な処理を行えなく
なるからである。
【0018】従来、固定長セルパケットのジッタを最小
化する方法として、最大揺らぎ時間の2倍分の容量を持
つバッファを設け、予め設定されたしきい値とバッファ
内のセル数とを比較し、バッファの読み出しを制御する
方法が提案されている(特開平5−244186号公報
の「ATM/STM変換回路」参照)。図50にその構
成を示す。図50において、バッファ50は、ジッタ△
tの2倍の2△tの容量を持つ。読み出し制御部60
は、バッファ50に蓄積されたセル数と、予め設定され
たしきい値とを比較し、蓄積されたセル数がしきい値を
越えると、バッファ50の読み出しを開始するための読
み出しアドレスを出力する。このように、図50のジッ
タ補正回路は、第1セル到着後、ATM網内での最大遅
延時間が経過してからバッファ50の内容を読み出すよ
うに構成されている。しかしながら、図50のジッタ補
正回路を用いると、しきい値までセルを貯めた分だけ、
平均的な遅延時間が増えてしまい、音声の遅延が増大す
る。
【0019】ところで、多重化ヘッダに誤りがあった場
合、破棄した情報フィールドに多重化されているビデオ
フレームのフレーム番号がわからないため、すぐに再送
要求を送信側に伝送できない事態が発生する。一般に、
多重化層は、多重化ヘッダに誤りを発見すると、情報フ
ィールドのデータを破棄するため、この破棄された情報
フィールド中のビデオフレームの再送要求が誤り制御処
理層から出されるのは、次に誤りなく受信したビデオフ
レームのARQヘッダのフレーム番号からシーケンスエ
ラーを検出したときである。例えば、送信側端末が送信
した、フレーム番号(1)の多重化フレームの多重化ヘ
ッダに伝送エラーが発生した場合、受信側端末ではこれ
を受信後、多重化フレーム中のビデオデータを破棄す
る。このため、受信側端末は、すぐにはフレーム番号
(1)のビデオデータのリジェクトを返送できない。す
なわち、受信側端末は、フレーム番号(2)の多重化フ
レームを受信して初めて、フレーム番号(1)の多重化
フレームが抜けたことを知り、フレーム番号(1)のリ
ジェクトを送信側へ伝送することになる。
【0020】1990年電子情報通信学会春季全国大会
B−323で発表されている移動パケット通信用部分再
送ARQ(Partial repeat ARQ f
ormobile packet communica
tions)で示されているように、フレーム番号の誤
り検出を情報フィールドの誤り検出とは独立に行う場
合、情報部分が廃棄されても当該フレームのフレーム番
号が誤りなく受信側に届けば、受信側は当該フレームの
再送要求を即座に返送できるため、再送待ち時間が短縮
化できる。
【0021】本発明の第1の目的は、誤りに強く、かつ
伝送効率の良い多重伝送方法を提供することである。本
発明の第2の目的は、音声の遅延時間を増大させること
なく、音声ジッタを補正することのできる多重伝送方法
を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明は、再送制御による誤り訂正を行う再送型可変長デ
ータと、再送制御による誤り訂正を行わない非再送型固
定長データとを、多重化フレームによって多重伝送する
方法であって、多重化フレームの長さを固定にし、かつ
再送型可変長データを格納したデータリンクフレームの
フレーム長を、多重する非再送型固定長データの長さに
応じて増減することにより、多重化フレームの伝送スト
リームに対して、多重化フレーム毎に同期のとれたタイ
ミングで当該データリンクフレームを伝送することを特
徴とする。
【0023】上記第1の発明によれば、非再送型固定長
データおよび再送型可変長データを格納する多重化フレ
ームを固定長とし、しかも多重する非再送型固定長デー
タの長さに応じて、再送型可変長データを格納したデー
タリンクフレームのフレーム長を変えることによって、
多重化フレームの伝送ストリームに対して、同期のとれ
たタイミングでデータリンクフレームを伝送するように
しているので、データリンクフレームの伝送タイミング
を固定化することができ、伝送誤りによってデータリン
クフレームの境界を見失うことがなく、誤りに対して強
くすることができる。すなわち、フラグで同期を取る
H.223のように、「0」挿入によるビットずれがな
く、また伝送誤りによりスロット同期が外れても、すぐ
に次のヘッダを見ることができるため、再同期がとりや
すい。また、非再送型固定長データの無音区間を有効に
利用して、再送型可変長データであるビデオデータの伝
送効率を上げることができる。また、第1の発明では、
1つの多重化フレームを伝送する間に、必ず、1つのデ
ータリンクフレームが完全に伝送されることが保障され
ている。ビデオのデータリンクフレームが隣接する複数
の多重化フレームにまたがって格納されている場合は、
またがって格納されている多重化フレームを認識する必
要があるのに対し、多重化フレーム毎にビデオのデータ
リンクフレームが完結しているため、より誤りに対して
強くすることができる。
【0024】第2の発明は、第1の発明において、多重
化フレームは、固定長領域を含み、固定長領域を第1お
よび第2の可変長スロットに分割し、第1の可変長スロ
ットは、多重する非再送型固定長データが存在する場合
には予め定められた固定長になり、多重する非再送型固
定長データが存在しない場合には長さがゼロになり、第
2の可変長スロットは、多重する非再送型固定長データ
が存在する場合には相対的に短い第1の長さになり、多
重する非再送型固定長データが存在しない場合には相対
的に長い第2の長さになり、第1の可変長スロットで非
再送型固定長データを伝送し、第2の可変長スロットで
再送型可変長データを伝送することを特徴とする。
【0025】第3の発明は、第2の発明において、多重
化フレームは、多重化フレームヘッダをさらに含み、多
重化フレームヘッダには、多重化フレーム中に非再送型
固定長データが多重されている否かを示す多重化情報が
格納されていることを特徴とする。
【0026】上記第3の発明によれば、多重化ヘッダ内
の多重化情報を見ることにより、多重化フレームの多重
化構造が分かる。
【0027】第4の発明は、第2の発明において、多重
化フレームは、再送型可変長データを格納して伝送する
ための固定長スロットをさらに含んでいる。
【0028】第5の発明は、第4の発明において、固定
長スロットには、第2の可変長スロットに格納される再
送型可変長データと同じ種類の再送型可変長データが格
納されている。
【0029】第6の発明は、第5の発明において、固定
長スロットの長さは、固定長領域以上の長さに選ばれて
いる。
【0030】上記第6の発明によれば、第2の可変長ス
ロットによって伝送されてきた再送型可変長データに誤
りがあった場合、当該再送型可変長データの再送を、第
2の可変長スロットおよび固定長スロットのいずれでも
行うことができる。
【0031】第7の発明は、第4の発明において、固定
長スロットには、第2の可変長スロットに格納される再
送型可変長データとは異なる種類の再送型可変長データ
が格納されている。
【0032】上記第7の発明によれば、複数種類の再送
型可変長データを多重伝送することができる。
【0033】第8の発明は、第4の発明において、再送
型可変長データを格納するデータリンクフレームの長さ
は、第2の可変長スロットで伝送する場合は当該第2の
可変長スロットと同じ長さに、固定長スロットで伝送す
る場合は当該固定長スロットと同じ長さに設定されてい
ることを特徴とする。
【0034】第9の発明は、第1の発明において、多重
化フレームは、フレーム種別を識別するための符号を格
納したフレーム種別識別領域と、ユーザデータを格納し
たユーザデータ領域と、ユーザデータ領域内の有意のデ
ータの長さを格納したユーザデータ長表示領域と、再送
制御に用いるフレーム番号を格納した再送制御領域と、
誤り検出符号を格納した誤り検出符号領域とを有してお
り、ユーザデータ領域を、再送型可変長データ領域と非
再送型固定長データ領域とに分割し、再送型可変長デー
タ領域には、再送型可変長データを格納し、非再送型固
定長データ領域には、非再送型固定長データを格納し、
ユーザデータ長表示領域には、再送型可変長データ領域
に格納された再送型可変長データの長さを格納し、誤り
検出符号領域には、非再送型固定長データ領域以外の領
域の誤り検出を行う誤り検出符号を格納したことを特徴
とする。
【0035】上記第9の発明によれば、PIAFSにお
けるARQフレームの構成をほぼそのまま用いて、非再
送型固定長データと再送型可変長データとを多重伝送す
ることができる。
【0036】第10の発明は、第9の発明において、多
重する非再送型固定長データが存在するときは、ユーザ
データ領域を再送型可変長データ領域と非再送型固定長
データ領域とに分割し、当該再送型可変長データ領域に
再送型可変長データを格納し、当該非再送型固定長デー
タ領域に非再送型固定長データを格納し、多重する非再
送型固定長データが存在しないときは、ユーザデータ領
域全体を再送型可変長データ領域として再送型可変長デ
ータを格納し、フレーム種別識別領域には、ユーザデー
タ領域に非再送型固定長データ領域が存在するかどうか
を示す識別符号を格納することを特徴とする。
【0037】第11の発明は、第1の発明において、伝
送すべき非再送型固定長データが存在する場合は、非再
送型固定長データを多重する第1の多重化フレームと、
非再送型固定長データを多重しない第2の多重化フレー
ムとを、少なくとも1つずつ含む基本多重化フレーム列
を、繰り返し伝送することを特徴とする。
【0038】上記第11の発明によれば、非再送型固定
長データの発生周期に合わせて、非再送型固定長データ
と再送型可変長データとを多重伝送することができる。
【0039】第12の発明は、第11の発明において、
第1の多重化フレームは、第1および第2の可変長スロ
ットに分割された固定長領域を含み、第1の可変長スロ
ットは、多重する非再送型固定長データが存在する場合
には予め定められた固定長になり、多重する非再送型固
定長データが存在しない場合には長さがゼロになり、第
2の可変長スロットは、多重する非再送型固定長データ
が存在する場合には相対的に短い第1の長さになり、多
重する非再送型固定長データが存在しない場合には相対
的に長い第2の長さになり、第2の多重化フレームは、
固定長スロットを含み、第1の可変長スロットで非再送
型固定長データを伝送し、第2の可変長スロットおよび
固定長スロットで再送型可変長データを伝送することを
特徴とする。
【0040】第13の発明は、第11の発明において、
第1および第2の固定長多重化フレームの長さは、それ
ぞれ60バイト長であり、基本多重化フレーム列は、1
つの第1の多重化フレームと、1つの第2の固定長多重
化フレームとから構成され、第1の多重化フレームに
は、非再送型固定長データとして、1つの音声フレーム
が格納されていることを特徴とする。
【0041】第14の発明は、第11の発明において、
第1および第2の固定長多重化フレームの長さは、それ
ぞれ80バイト長であり、基本多重化フレーム列は、2
つの第1の多重化フレームと、1つの第2の固定長多重
化フレームとから構成され第1の多重化フレームには、
非再送型固定長データとして、1つの音声フレームが格
納されていることを特徴とする。
【0042】上記第14の発明によれば、PIAFSに
おけるARQフレームの構成に従って、音声データと他
の再送型固定長データとを多重伝送することができる。
【0043】第15の発明は、第11の発明において、
第1および第2の固定長多重化フレームの長さは、それ
ぞれ80バイト長であり、基本多重化フレーム列は、1
つの第1の多重化フレームと、2つの第2の固定長多重
化フレームとから構成され第1の多重化フレームには、
非再送型固定長データとして、2つの音声フレームが格
納されていることを特徴とする。
【0044】上記第15の発明によれば、PIAFSに
おけるARQフレームの構成に従って、音声データと他
の再送型固定長データとを多重伝送することができる。
【0045】第16の発明は、Fバイト(Fは、正の整
数)伝送時間に1フレームの割合で生成される高能率符
号化されたNバイト(Nは、正の整数であり、N<F)
の音声フレームを、Mバイト(Mは、正の整数であり、
M<F)の固定長の多重化フレームに格納して多重伝送
する際に、F/Mが非整数であるために多重化フレーム
の音声領域に最大Jバイト(Jは、正の整数)の音声ジ
ッタが発生する場合において、多重フレームの受信側で
当該音声ジッタを吸収する方法であって、伝送される多
重化フレーム列上の音声フレームの中から、次の音声フ
レームとの間隔が最も小さくなる基準音声フレームを識
別し、基準音声フレームを出力するタイミングを基準と
して、以後の音声フレームをFバイト伝送時間に1フレ
ームの割合で出力することを特徴とする。
【0046】上記第16の発明によれば、多重化フレー
ムのフレーム長と音声フレームの伝送周期とが整合しな
いために生じる音声ジッタを、多重フレームの受信側に
おいて容易に吸収することができる。
【0047】第17の発明は、第16の発明において、
n・F=m・Mなる整数n、mに対し、m個の多重化フ
レームからなる基本多重化フレーム列の内、音声フレー
ムを多重したn個の多重化フレームそれぞれに対して異
なる多重化情報を定義することにより、当該多重化情報
に基づいて基準音声フレームの識別を可能としたことを
特徴とする。
【0048】上記第17の発明によれば、音声フレーム
を多重したn個の多重化フレームそれぞれに対して異な
る多重化情報を定義するようにしたので、音声ジッタ吸
収の基準となる基準音声フレームの識別が容易となる。
【0049】第18の発明は、第16の発明において、
M=80バイト、F=120バイトであることを特徴と
する。
【0050】第19の発明は、第17の発明において、
M=80バイト、F=120バイト、n=2、m=3で
あることを特徴とする。
【0051】第20の発明は、Fバイト(Fは、正の整
数)伝送時間に1フレームの割合で生成される高能率符
号化されたNバイト(Nは、正の整数であり、N<F)
の音声フレームを、Mバイト(Mは、正の整数であり、
M<F)の固定長の多重化フレームに格納して多重伝送
する際に、F/Mが非整数であるために多重化フレーム
の音声領域に最大Jバイト(Jは、正の整数)の音声ジ
ッタが発生する場合において、多重フレームの送信側で
当該音声ジッタを吸収する方法であって、音声データを
符号化する音声符号化器の符号化動作をスタートさせた
後、当該音声符号化器から最初の音声フレームの出力が
開始されるまでの時間をTとし、当該音声符号化器が最
初の音声フレームの出力を開始した後、当該最初の音声
フレームを格納した多重化フレームの出力を開始するま
でに必要な時間をαとした場合、伝送される多重化フレ
ーム列上の音声フレームの内、次の音声フレームとの間
隔が最も小さくなる基準音声フレームを格納している多
重化フレームの出力が開始されるタイミングを基準と
し、当該記基準となるタイミングよりも少なくとも合計
時間(T+J+α)以前に、音声符号化器の符号化動作
をスタートさせることを特徴とする。
【0052】上記第20の発明によれば、多重化フレー
ムのフレーム長と音声フレームの伝送周期とが整合しな
いために生じる音声ジッタを、多重フレームの送信側に
おいて容易に吸収することができる。
【0053】第21の発明は、第20の発明において、
時間αは、第1および第2の時間の内、いずれか大きい
方の時間と同じかそれ以上の値に設定されており、第1
の時間は、音声符号化器が音声フレームの出力を開始し
た後、当該音声フレームを格納した多重化フレームの出
力を開始するまでに必要な時間であり、第2の時間は、
音声符号化器から出力される無音の表示を検出し、音声
フレームを格納する予定の領域に他のデータフレームを
格納した多重化フレームの出力を開始するまでに必要な
時間である。
【0054】第22の発明は、第20の発明において、
n・F=m・Mなる整数n、mに対し、m個の多重化フ
レームからなる基本多重化フレーム列の内、音声フレー
ムを多重したn個の多重化フレームそれぞれに対して異
なる多重化情報を定義することにより、当該多重化情報
に基づいて基準音声フレームの識別を可能としたことを
特徴とする。
【0055】上記第22の発明によれば、音声フレーム
を多重したn個の多重化フレームそれぞれに対して異な
る多重化情報を定義するようにしたので、音声ジッタ吸
収の基準となる基準音声フレームの識別が容易となる。
【0056】第23の発明は、第20の発明において、
M=80バイト、F=120バイトであることを特徴と
する。
【0057】第24の発明は、第22の発明において、
M=80バイト、F=120バイト、n=2、m=3で
あることを特徴とする。
【0058】第25の発明は、送信側から受信側に対
し、フレーム番号および誤り検出符号が付加された第1
のデータフレームと、第2〜第kのデータフレーム(k
は、2以上の整数)とを、多重化フレームに格納して多
重伝送する方法であって、多重化フレームには、さら
に、第1のデータフレームおよび第2〜第kのデータフ
レームがどのような構造で多重化されているかを示す多
重化情報が付加されており、送信側は、第1のデータフ
レームのフレーム番号を、常に多重化フレーム中の一定
の場所に配置し、受信側は、受信した多重化フレーム中
の多重化情報に誤りが有ることを検出した場合、当該多
重化フレーム中の定位置から第1のデータフレームのフ
レーム番号を読み取り、当該読み取ったフレーム番号の
再送要求を送信側に伝送することを特徴とする。
【0059】上記第25の発明によれば、第1のデータ
フレームのフレーム番号を、常に多重化フレーム中の一
定の場所に配置するようにしたので、受信側は、受信し
た多重化フレーム中の多重化情報に誤りがあっても、多
重化フレーム中の定位置から第1のデータフレームのフ
レーム番号を読み取ることができ、読み取ったフレーム
番号の再送要求を即座に送信側に伝送することができ
る。
【0060】第26の発明は、第25の発明において、
多重化フレームの先頭には、多重化情報と当該多重化情
報の誤りを検出するための誤り検出符号とを少なくとも
含む、固定長の多重化ヘッダが配置されており、第1の
データフレームは、多重化ヘッダに続いて格納される1
以上のデータフレームの内、常に多重化ヘッダに隣接し
て配置されることを特徴とする。
【0061】第27の発明は、第26の発明において、
第1のデータフレームは、フレーム番号と当該フレーム
番号の誤りを検出するための誤り検出符号とを少なくと
も含むヘッダを有しており、ヘッダは、第1のデータフ
レームが多重化ヘッダの後方に隣接して配置される場合
には、少なくとも先頭に配置され、第1のデータフレー
ムが多重化ヘッダの前方に隣接して配置される場合に
は、少なくとも最後尾に配置されていることを特徴とす
る。
【0062】第28の発明は、第27の発明において、
受信側は、受信した多重化フレームの多重化ヘッダに誤
りが有ることを検出した場合、当該多重化ヘッダに続く
所定バイト数のデータを第1のデータフレームとして抽
出し、抽出した第1のデータフレームのヘッダに誤りが
無いことを検出し、かつ残りのデータに誤りが有ること
を検出した場合、当該第1のデータフレームの再送要求
を、即座に送信側に伝送することを特徴とする。
【0063】第29の発明は、第26の発明において、
多重化フレームの長さは、固定であり、第2のデータフ
レームは、多重化ヘッダに続いて格納される1以上のデ
ータフレームの内、常に先頭または最後尾に配置され、
受信側は、受信した前記多重化フレームの多重化ヘッダ
に誤りが有ることを検出した場合、第2のデータフレー
ムが常に最後尾に配置されている場合には、当該多重化
フレームの情報フィールドの後ろから所定バイト数の範
囲にあるデータを第2のデータフレームとして抽出し、
第2のデータフレームが常に先頭に配置されている場合
には、当該多重化フレームの情報フィールドの前から所
定バイト数の範囲にあるデータを前記第2のデータフレ
ームとして抽出し、抽出した第2のデータフレームに誤
りが無いことを検出した場合、当該第2のデータフレー
ムを正常に受信したデータとして扱い、抽出した第2の
データフレームに誤りの有ることを検出した場合、当該
第2のデータフレームを廃棄することを特徴とする。
【0064】第30の発明は、送信側から受信側に対
し、フレーム番号および誤り検出符号が付加された第1
のデータフレームと、第2〜第kのデータフレーム(k
は、2以上の整数)とを、多重化フレームに格納して多
重伝送する方法であって、多重化フレームには、さら
に、第1のデータフレームおよび第2〜第kのデータフ
レームがどのような構造で多重化されているかを示す多
重化情報が付加されており、送信側は、伝送モードとし
て、第1のデータフレームのフレーム番号を、常に多重
化フレーム中の一定の場所に配置して伝送する第1の伝
送モードと、第1のデータフレームのフレーム番号を、
多重化フレーム中の任意の場所に配置して伝送する第2
の伝送モードとを有しており、受信側は、第1の伝送モ
ードで受信した多重化フレーム中の多重化情報に誤りが
有ることを検出した場合、当該多重化フレーム中の定位
置から第1のデータフレームのフレーム番号を読み取
り、当該読み取ったフレーム番号の再送要求を送信側に
伝送することを特徴とする。
【0065】上記第30の発明によれば、受信側は、第
1の伝送モードで送られてきた多重化フレーム中の多重
化情報に誤りがあっても、多重化フレーム中の定位置か
ら第1のデータフレームのフレーム番号を読み取ること
ができ、読み取ったフレーム番号の再送要求を即座に送
信側に伝送することができる。
【0066】第31の発明は、第30の発明において、
送信側は、予め、多重化情報と多重化フレームの多重化
構造との対応関係を示す対応付けテーブルを受信側に送
信し、受信側は、送信側が第1および第2の伝送モード
で多重化フレームを伝送してくるかを、予め受け取った
対応付けテーブルに基づいて判断する。
【0067】上記第31の発明によれば、受信側は、予
め送信側から送られてくる対応付けテーブルに基づい
て、送信側が第1および第2の伝送モードのいずれで多
重化フレームを伝送してくるかを、容易に判断すること
ができる。
【0068】第32の発明は、フレーム長が30msで
あり32Kbpsで伝送した場合に120バイト周期に
なる音声フレームを、フレーム長が20msであり32
Kbpsで伝送した場合に80バイト周期になる多重化
フレームに格納して多重伝送する場合において、音声フ
レームが格納された第1の多重化フレームが2フレーム
と、当該音声フレームが格納されていない第2の多重化
フレームが1フレームとで構成される基本多重化フレー
ム列を、繰り返し伝送することを特徴とする。
【0069】上記第32の発明によれば、PIAFSに
おけるARQフレームの構成をほぼそのまま用いて、音
声データを効率よく多重伝送することができる。
【0070】第33の発明は、第32の発明において、
多重すべき音声フレームが存在する場合には、当該音声
フレームを、第1の多重化フレームにおける情報フィー
ルド内の常に同じ位置に格納し、受信側では、受信した
多重フレームから音声フレームを分離した後、当該分離
した音声フレームのジッタを吸収して出力することを特
徴とする。
【0071】上記第33の発明によれば、多重伝送によ
って生じる音声ジッタを吸収することができる。
【0072】第34の発明は、第33の発明において、
基本多重化フレーム列に含まれる2つの第1の多重化フ
レームそれぞれに対して異なる多重化情報を定義するこ
とにより、次の音声フレームとの間隔が最小となる基準
音声フレームを識別可能とし、受信側では、受信した多
重フレームから分離した音声フレームの出力を、基準音
声フレームを出力したタイミングを基準として、30m
s毎に行うことを特徴とする。
【0073】上記第34の発明によれば、基本多重化フ
レーム列に含まれる2つの第1の多重化フレームそれぞ
れに対して異なる多重化情報を定義するようにしたの
で、音声ジッタ吸収の基準となる音声フレームを容易に
識別することができる。
【0074】第35の発明は、第32の発明において、
第1の多重化フレームは、音声フレームと共に、1つの
完全なビデオのARQフレームである第1のビデオフレ
ームを格納しており、第2の多重化フレームは、第1の
多重化フレームにおける音声フレームと第1のビデオフ
レームとを合わせたフレーム長と同じかまたはそれ以上
のフレーム長を持つ1つの完全なビデオのARQフレー
ムである第2のビデオフレームを格納していることを特
徴とする。
【0075】第36の発明は、第35の発明において、
第1の多重化フレームは、無音区間内で音声フレームが
伝送されない場合、音声フレームと第1のビデオフレー
ムとを合わせたフレーム長と同じフレーム長を持つ1つ
の完全なビデオのARQフレームである第3のビデオフ
レームを格納した、第3の多重化フレームとして用いら
れ、第3のビデオフレームを正常に受信できなかったと
き、その再送を、第2または第3の多重化フレームで行
うことを特徴とする。
【0076】上記第36の発明によれば、第3のビデオ
フレームによって伝送されてきたビデオデータに誤りが
あった場合、当該ビデオデータの再送を、第2または第
3の多重化フレームのいずれでも行うことができる。
【0077】第37の発明は、第35の発明において、
第1および第2の多重化フレームの先頭には、内部の多
重化構造を示す多重化情報と当該多重化情報の誤りを検
出するための誤り検出符号とを少なくとも含む、固定長
の多重化ヘッダが配置されており、第1および第2の多
重化フレームにおいて、第1および第2のビデオフレー
ムのARQヘッダを、それぞれ、多重化ヘッダの直後ま
たは当該第1および第2の多重化フレームの最後部に格
納し、多重化ヘッダに誤りが検出され、内部の多重化構
造がわからない場合でも、ARQヘッダを含むビデオフ
レームを読み取って、その再送制御を行うことを特徴と
する。
【0078】上記第37の発明によれば、第1および第
2のビデオフレームのARQヘッダを、それぞれ、多重
化ヘッダの定位置に格納するようにしたので、受信側
は、受信した多重化フレーム中の多重化情報に誤りがあ
っても、多重化フレーム中の定位置から第1および第2
のビデオフレームのARQヘッダを読み取ることがで
き、即座に再送制御が行える。
【0079】第38の発明は、第35の発明において、
第1および第2の多重化フレームの先頭および最後部に
は、内部の多重化構造を示す多重化情報と当該多重化情
報の誤りを検出するための誤り検出符号とを少なくとも
含む、固定長の多重化ヘッダが配置されており、第1お
よび第2の多重化フレームにおいて、第1および第2の
ビデオフレームのARQヘッダを、それぞれ、当該第1
および第2の多重化フレームの先頭に配置された多重化
ヘッダの直後または当該第1および第2の多重化フレー
ムの最後部に配置された多重化ヘッダの直前に格納し、
多重化ヘッダに誤りが検出され、内部の多重化構造がわ
からない場合でも、ARQヘッダを含むビデオフレーム
を読み取って、その再送制御を行うことを特徴とする。
【0080】上記第38の発明によれば、第1および第
2のビデオフレームのARQヘッダを、それぞれ、多重
化ヘッダの定位置に格納するようにしたので、受信側
は、受信した多重化フレーム中の多重化情報に誤りがあ
っても、多重化フレーム中の定位置から第1および第2
のビデオフレームのARQヘッダを読み取ることがで
き、即座に再送制御が行える。
【0081】第39の発明は、フレーム長が30msで
あり32Kbpsで伝送した場合に120バイト周期に
なる音声フレームを、フレーム長が15msであり32
Kbpsで伝送した場合に60バイトになる多重化フレ
ームに格納して多重伝送する場合において、音声フレー
ムが格納された第1の多重化フレームと当該音声フレー
ムが格納されていない第2の多重化フレームとを、交互
に繰り返し伝送することを特徴とする。
【0082】第40の発明は、第39の発明において、
第1の多重化フレームは、音声フレームと共に、1つの
完全なビデオのARQフレームである第1のビデオフレ
ームを格納しており、第2の多重化フレームは、第1の
多重化フレームにおける音声フレームと第1のビデオフ
レームとを合わせたフレーム長と同じかまたはそれ以上
のフレーム長を持つ1つの完全なビデオのARQフレー
ムである第2のビデオフレームを格納していることを特
徴とする。
【0083】第41の発明は、第40の発明において、
第1の多重化フレームは、無音区間内で音声フレームが
伝送されない場合、音声フレームと第1のビデオフレー
ムとを合わせたフレーム長と同じフレーム長を持つ1つ
の完全なビデオのARQフレームである第3のビデオフ
レームを格納した、第3の多重化フレームとして用いら
れ、第3のビデオフレームを正常に受信できなかったと
き、その再送を、第2または第3の多重化フレームで行
うことを特徴とする。
【0084】上記第41の発明によれば、第3のビデオ
フレームによって伝送されてきたビデオデータに誤りが
あった場合、当該ビデオデータの再送を、第2または第
3の多重化フレームのいずれでも行うことができる。
【0085】第42の発明は、第40の発明において、
第1および第2の多重化フレームの先頭には、内部の多
重化構造を示す多重化情報と当該多重化情報の誤りを検
出するための誤り検出符号とを少なくとも含む、固定長
の多重化ヘッダが配置されており、第1および第2の多
重化フレームにおいて、第1および第2のビデオフレー
ムのARQヘッダを、それぞれ、多重化ヘッダの直後ま
たは当該第1および第2の多重化フレームの最後部に格
納し、多重化ヘッダに誤りが検出され、内部の多重化構
造がわからない場合でも、ARQヘッダを含むビデオフ
レームを読み取って、その再送制御を行うことを特徴と
する。
【0086】上記第42の発明によれば、第1および第
2のビデオフレームのARQヘッダを、それぞれ、多重
化ヘッダの定位置に格納するようにしたので、受信側
は、受信した多重化フレーム中の多重化情報に誤りがあ
っても、多重化フレーム中の定位置から第1および第2
のビデオフレームのARQヘッダを読み取ることがで
き、即座に再送制御が行える。
【0087】第43の発明は、第40の発明において、
第1および第2の多重化フレームの先頭および最後部に
は、内部の多重化構造を示す多重化情報と当該多重化情
報の誤りを検出するための誤り検出符号とを少なくとも
含む、固定長の多重化ヘッダが配置されており、第1お
よび第2の多重化フレームにおいて、第1および第2の
ビデオフレームのARQヘッダを、それぞれ、当該第1
および第2の多重化フレームの先頭に配置された多重化
ヘッダの直後または当該第1および第2の多重化フレー
ムの最後部に配置された多重化ヘッダの直前に格納し、
多重化ヘッダに誤りが検出され、内部の多重化構造がわ
からない場合でも、ARQヘッダを含むビデオフレーム
を読み取って、その再送制御を行うことを特徴とする。
【0088】上記第43の発明によれば、第1および第
2のビデオフレームのARQヘッダを、それぞれ、多重
化ヘッダの定位置に格納するようにしたので、受信側
は、受信した多重化フレーム中の多重化情報に誤りがあ
っても、多重化フレーム中の定位置から第1および第2
のビデオフレームのARQヘッダを読み取ることがで
き、即座に再送制御が行える。
【0089】第44の発明は、再送制御による誤り訂正
を行う再送型可変長データと、再送制御による誤り訂正
を行わない非再送型固定長データとを、多重化フレーム
によって、送信装置から受信装置に向けて多重伝送する
システムであって、送信装置は、多重化フレームの長さ
を固定にし、かつ再送型可変長データを格納したデータ
リンクフレームのフレーム長を、多重する非再送型固定
長データの長さに応じて増減することにより、多重化フ
レームの伝送ストリームに対して、常に同期のとれたタ
イミングで当該データリンクフレームを伝送することを
特徴とする。
【0090】上記第44の発明によれば、非再送型固定
長データおよび再送型可変長データを格納する多重化フ
レームを固定長とし、しかも多重する非再送型固定長デ
ータの長さに応じて、再送型可変長データを格納したデ
ータリンクフレームのフレーム長を変えることによっ
て、多重化フレームの伝送ストリームに対して、常に同
期のとれたタイミングでデータリンクフレームを伝送す
るようにしているので、データリンクフレームの伝送タ
イミングを固定化することができ、伝送誤りによってデ
ータリンクフレームの境界を見失うことがなく、誤りに
対して強くすることができる。すなわち、フラグで同期
を取るH.223のように、「0」挿入によるビットず
れがなく、また伝送誤りによりスロット同期が外れて
も、すぐに次のヘッダを見ることができるため、再同期
がとりやすい。また、非再送型固定長データの無音区間
を有効に利用して、再送型可変長データであるビデオデ
ータの伝送効率を上げることができる。
【0091】第45の発明は、第44の発明において、
多重化フレームは、固定長領域を含み、固定長領域は、
第1および第2の可変長スロットに分割され、第1の可
変長スロットは、多重する非再送型固定長データが存在
する場合には予め定められた固定長になり、多重する非
再送型固定長データが存在しない場合には長さがゼロに
なり、第2の可変長スロットは、多重する非再送型固定
長データが存在する場合には相対的に短い第1の長さに
なり、多重する非再送型固定長データが存在しない場合
には相対的に長い第2の長さになり、送信装置は、第1
の可変長スロットで非再送型固定長データを伝送し、第
2の可変長スロットで再送型可変長データを伝送するこ
とを特徴とする。
【0092】第46の発明は、第45の発明において、
送信装置は、再送型可変長データの伝送制御を固定長の
ARQフレームの形態でのみ行う第1のデータリンク処
理部を備えており、第1のデータリンク処理部は、多重
して伝送すべき非再送型固定長データが存在するか否か
に応じて、有意な再送型可変長データのデータ長が増減
し、かつ余りの部分に無為なビットを挿入した固定長の
ARQフレームを生成し、送信装置は、ARQフレーム
から無為なビットを削除することにより、当該ARQフ
レームを、フレーム長が第2の可変長スロットの長さと
等しい再送型可変長データのデータリンクフレームに変
換し、再送型可変長データのデータリンクフレームと、
非再送型固定長データのデータフレームとを多重化し
て、受信装置に伝送するための多重化フレームを生成す
ることを特徴とする。
【0093】上記第46の発明によれば、再送型可変長
データリンクフレームのフレームタイミングを、PHS
データ通信におけるPIAFSのフレームタイミングと
同じ周期、同じ速度にすることができる。
【0094】第47の発明は、第46の発明において、
受信装置は、再送型可変長データの伝送制御を固定長の
ARQフレームの形態でのみ行う第2のデータリンク処
理部を備えており、受信装置は、受信した多重化フレー
ムを、再送型可変長データのデータリンクフレームと、
非再送型固定長データのデータフレームとに分離し、受
信した多重化フレームに非再送型固定長データが含まれ
ているか否かに応じて、分離した再送型可変長データの
データリンクフレームに無為なビットを挿入することに
より、当該再送型可変長データのデータリンクフレーム
を固定長のARQフレームに変換し、変換によって得た
ARQフレームを第2のデータリンク処理部に渡すこと
を特徴とする。
【0095】上記第47の発明によれば、受信データを
PHSデータ通信のPIAFSのARQフレームに容易
に変換でき、通常のPHSデータ通信を行う処理部でデ
ータを処理することができる。
【0096】第48の発明は、第47の発明において、
多重化フレームのフレーム長は、ARQフレームと同じ
長さであることを特徴とする。
【0097】第49の発明は、同期通信を行う第1の網
と非同期通信を行う第2の網とが相互に接続された複合
的なデータ伝送網上において、送信側と受信側との間
で、多重化フレームを用いて多重伝送を行う方法であっ
て、通信継続中は常に、先頭に同期フラグを格納した多
重化フレームが、送信側から受信側に向けて伝送されて
おり、第1の網内で通信を行う場合は、データ通信に先
立って確立したフレーム同期を、同期フラグを使用する
ことなく、多重化フレームのフレーム長を固定化するこ
とにより継続することを特徴とする。
【0098】上記第49の発明によれば、H.223で
決められた多重化伝送方式に準拠しつつも、PHSデー
タ通信のPIAFSで決められた同期通信を実現するこ
とができる。
【0099】第50の発明は、同期通信を行う第1の網
と非同期通信を行う第2の網とが相互に接続された複合
的なデータ伝送網上において、送信側と受信側との間
で、多重化フレームを用いて多重伝送を行う方法であっ
て、送信側および受信側の間に第2の網が介在する場合
は、先頭に同期フラグを格納した多重化フレームを伝送
することにより、送信側および受信側の間でフレーム同
期を取り、第1の網内で通信を行う場合は、同期フラグ
が格納されていない多重化フレームを伝送し、データ通
信に先立って確立したフレーム同期を、多重化フレーム
のフレーム長を固定化することにより継続することを特
徴とする。
【0100】上記第50の発明によれば、H.223で
決められた多重化伝送方式に準拠しつつも、PHSデー
タ通信のPIAFSで決められた同期通信を実現するこ
とができる。しかも、第1の網内で通信を行う場合は、
同期フラグが格納されていない多重化フレームを伝送す
るため、伝送効率が向上する。
【0101】第51の発明は、相対的に伝送速度が速い
第1の伝送路と相対的に伝送速度が遅い第2の伝送路と
を相互に接続した複合的なデータ伝送路上で、再送制御
による誤り訂正を行う再送型データと、再送制御による
誤り訂正を行わない非再送型データとを、多重化フレー
ムを用いて多重伝送する方法であって、多重化フレーム
を第1の伝送路から第2の伝送路に向けて伝送する場
合、当該第1の伝送路上で伝送誤りが生じた非再送型デ
ータを、当該第1の伝送路から当該第2の伝送路への接
続点において廃棄することを特徴とする。
【0102】上記第51の発明によれば、第1の伝送路
上で伝送誤りが生じた非再送型データを、1の伝送路か
ら当該第2の伝送路への接続点において廃棄するように
しているので、無駄なデータが第2の伝送路上に出力さ
れるのを防止でき、結果として第2の伝送路の伝送速度
が低下するのを防止できる。
【0103】第52の発明は、相対的に伝送速度が速い
第1の伝送路と相対的に伝送速度が遅い第2の伝送路と
を相互に接続した複合的なデータ伝送路上で、再送制御
による誤り訂正を行う再送型データと、再送制御による
誤り訂正を行わない非再送型データとを、多重化フレー
ムを用いて多重伝送する方法であって、多重化フレーム
を第1の伝送路から第2の伝送路に向けて伝送する場
合、再送型データについては、ブロック符号化された誤
り訂正符号を付加して第1の伝送路上を伝送させ、第1
の伝送路から第2の伝送路への接続点では、誤り訂正符
号による誤り訂正を行った後、当該誤り訂正符号を除去
して第2の伝送路上に出力し、その再送制御を、送信側
端末と受信側端末との間で行うことを特徴とする。
【0104】上記第52の発明によれば、第1の伝送路
から第2の伝送路への接続点では、再送型データの再送
制御を行わず、再送型データの誤り訂正のみを行い、誤
り訂正符号を除去した後、再送型データを第2の伝送路
上に出力するようにしているので、第2の伝送路上に出
力されるデータ量を少なくでき、結果として第2の伝送
路の伝送速度が低下するのを防止できる。
【0105】第53の発明は、相対的に伝送速度が速い
第1の伝送路と相対的に伝送速度が遅い第2の伝送路と
を相互に接続した複合的なデータ伝送路上で、再送制御
による誤り訂正を行う再送型データと、再送制御による
誤り訂正を行わない非再送型データとを、多重化フレー
ムを用いて多重伝送する方法であって、多重化フレーム
を第1の伝送路から第2の伝送路に向けて伝送する場
合、再送型データについては、ブロック符号化された誤
り訂正符号を付加して第1の伝送路上を伝送させ、第1
の伝送路から第2の伝送路への接続点では、誤り訂正符
号による誤り訂正を行うことなく、当該誤り訂正符号を
単に除去した後、第2の伝送路上に出力し、その再送制
御を、送信側端末と受信側端末との間で行うことを特徴
とする。
【0106】上記第53の発明によれば、第1の伝送路
から第2の伝送路への接続点では、再送型データの再送
制御を行わず、単に誤り訂正符号を除去した後、再送型
データを第2の伝送路上に出力するようにしているの
で、第2の伝送路上に出力されるデータ量を少なくで
き、結果として第2の伝送路の伝送速度が低下するのを
防止できる。
【0107】第54の発明は、相対的に伝送速度が速い
第1の伝送路と相対的に伝送速度が遅い第2の伝送路と
を相互に接続した複合的なデータ伝送路上で、再送制御
による誤り訂正を行う再送型データと、再送制御による
誤り訂正を行わない非再送型データとを、多重化フレー
ムを用いて多重伝送する方法であって、多重化フレーム
を第1の伝送路から第2の伝送路に向けて伝送する場
合、再送型データについては、一定の符号化率Rcで畳
み込み符号化して第1の伝送路上を伝送させ、第1の伝
送路から第2の伝送路への接続点では、畳み込み符号化
の復号を行った後、第2の伝送路上に出力し、その再送
制御を、送信側端末と受信側端末との間で行うことを特
徴とする。
【0108】上記第54の発明によれば、第1の伝送路
から第2の伝送路への接続点では、再送型データの再送
制御を行わず、畳み込み符号化された再送型データの復
号のみを行い、再符号化することなく再送型データを第
2の伝送路上に出力するようにしているので、第2の伝
送路上に出力されるデータ量を少なくでき、結果として
第2の伝送路の伝送速度が低下するのを防止できる。
【0109】第55の発明は、第54の発明において、
Rvを第1の伝送路の伝送速度Vfおよび第2の伝送路
の伝送速度Vsから求められる値{Rv=(Vf−V
s)/Vf}とし、多重化フレームのフレーム長をLm
とし、畳み込み符号化される再送型データのデータ長を
Ldとし、第2の伝送路の伝送時に新たに付加されるオ
ーバーヘッドの長さをLoとした場合、一定の符号化率
Rcは、 Rc=Ld/(Lm・Rv−Lo+Ld) により算出されることを特徴とする。
【0110】第56の発明は、相対的に伝送速度が速い
第1の伝送路と相対的に伝送速度が遅い第2の伝送路と
を相互に接続した複合的なデータ伝送路上で、再送制御
による誤り訂正を行う再送型データと、再送制御による
誤り訂正を行わない非再送型データとを、多重化フレー
ムを用いて多重伝送する方法であって、多重化フレーム
を第1の伝送路から第2の伝送路に向けて伝送する場
合、非再送型データについては、一定の符号化率Rcで
畳み込み符号化して第1の伝送路上を伝送させ、第1の
伝送路から第2の伝送路への接続点では、畳み込み符号
化の復号を行った後、第2の伝送路上に出力することを
特徴とする。
【0111】上記第56の発明によれば、第1の伝送路
から第2の伝送路への接続点では、畳み込み符号化され
た非再送型データの復号のみを行い、再符号化すること
なく非再送型データを第2の伝送路上に出力するように
しているので、第2の伝送路上に出力されるデータ量を
少なくでき、結果として第2の伝送路の伝送速度が低下
するのを防止できる。
【0112】第57の発明は、第56の発明において、
Rvを第1の伝送路の伝送速度Vfおよび第2の伝送路
の伝送速度Vsから求められる値{Rv=(Vf−V
s)/Vf}とし、多重化フレームのフレーム長をLm
とし、畳み込み符号化される非再送型データのデータ長
をLdとし、第2の伝送路の伝送時に新たに付加される
オーバーヘッドの長さをLoとした場合、一定の符号化
率Rcは、 Rc=Ld/(Lm・Rv−Lo+Ld) により算出されることを特徴とする。
【0113】第58の発明は、相対的に伝送速度が速い
第1の伝送路と相対的に伝送速度が遅い第2の伝送路と
を相互に接続した複合的なデータ伝送路上で、再送制御
による誤り訂正を行う再送型データと、再送制御による
誤り訂正を行わない非再送型データとを、多重化フレー
ムを用いて多重伝送する方法であって、多重化フレーム
を第1の伝送路から第2の伝送路に向けて伝送する場
合、非再送型データについては、ブロック符号化された
誤り訂正符号を付加して第1の伝送路上を伝送させ、第
1の伝送路から第2の伝送路への接続点では、誤り訂正
符号による誤り訂正を行った後、当該誤り訂正符号を除
去して第2の伝送路上に出力することを特徴とする。
【0114】上記第58の発明によれば、第1の伝送路
から第2の伝送路への接続点では、非再送型データの誤
り訂正のみを行い、誤り訂正符号を除去した後、非再送
型データを第2の伝送路上に出力するようにしているの
で、第2の伝送路上に出力されるデータ量を少なくで
き、結果として第2の伝送路の伝送速度が低下するのを
防止できる。
【0115】第59の発明は、相対的に伝送速度が速い
第1の伝送路と相対的に伝送速度が遅い第2の伝送路と
を相互に接続した複合的なデータ伝送路上で、再送制御
による誤り訂正を行う再送型データと、再送制御による
誤り訂正を行わない非再送型データとを、多重化フレー
ムを用いて多重伝送する方法であって、多重化フレーム
を第1の伝送路から第2の伝送路に向けて伝送する場
合、非再送型データについては、ブロック符号化された
誤り訂正符号を付加して第1の伝送路上を伝送させ、第
1の伝送路から第2の伝送路への接続点では、誤り訂正
符号による誤り訂正を行うことなく、当該誤り訂正符号
を単に除去した後、第2の伝送路上に出力することを特
徴とする。
【0116】上記第59の発明によれば、第1の伝送路
から第2の伝送路への接続点では、単に誤り訂正符号を
除去した後、非再送型データを第2の伝送路上に出力す
るようにしているので、第2の伝送路上に出力されるデ
ータ量を少なくでき、結果として第2の伝送路の伝送速
度が低下するのを防止できる。
【0117】第60の発明は、相対的に伝送速度が速い
第1の伝送路と相対的に伝送速度が遅い第2の伝送路と
を相互に接続した複合的なデータ伝送路上で、再送制御
による誤り訂正を行う再送型データと、再送制御による
誤り訂正を行わない非再送型データとを、多重化フレー
ムを用いて多重伝送する方法であって、多重化フレーム
を第1の伝送路から第2の伝送路に向けて伝送する場
合、再送型データについては、一定の符号化率Rcで畳
み込み符号化して第1の伝送路上を伝送させ、第1の伝
送路から第2の伝送路への接続点では、畳み込み符号化
の復号を行った後、第2の伝送路上に出力し、その再送
制御を、送信側端末と受信側端末との間で行い、非再送
型データについては、一定の符号化率Rcで畳み込み符
号化して第1の伝送路上を伝送させ、第1の伝送路から
第2の伝送路への接続点では、畳み込み符号化の復号を
行った後、第2の伝送路上に出力することを特徴とす
る。
【0118】上記第60の発明によれば、第1の伝送路
から第2の伝送路への接続点では、再送型データの再送
制御を行わず、畳み込み符号化された再送型データの復
号のみを行い、再符号化することなく再送型データを第
2の伝送路上に出力するようにしているので、第2の伝
送路上に出力される再送型データのデータ量を少なくで
きる。また、第1の伝送路から第2の伝送路への接続点
では、畳み込み符号化された非再送型データの復号を行
い、再符号化することなく第2の伝送路上に出力するよ
うにしているので、第2の伝送路上に出力される非再送
型データのデータ量を少なくできる。
【0119】第61の発明は、第60の発明において、
Rvを第1の伝送路の伝送速度Vfおよび第2の伝送路
の伝送速度Vsから求められる値{Rv=(Vf−V
s)/Vf}とし、多重化フレームのフレーム長をLm
とし、畳み込み符号化される再送型データおよび非再送
型データのデータ長の合計をLdとし、第2の伝送路の
伝送時に新たに付加されるオーバーヘッドの長さをLo
とした場合、一定の符号化率Rcは、 Rc=Ld/(Lm・Rv−Lo+Ld) により算出されることを特徴とする。
【0120】第62の発明は、再送制御による誤り訂正
を行う再送型可変長データと、再送制御による誤り訂正
を行わない非再送型固定長データとを、多重化フレーム
によって多重伝送する方法であって、多重化フレームの
長さを固定にし、かつ再送型可変長データを格納したデ
ータリンクフレームのフレーム長を、多重する非再送型
固定長データの長さに応じて増減することにより、多重
化フレームの伝送ストリームに対して、同期のとれたタ
イミングで当該データリンクフレームを伝送することを
特徴とする。
【0121】上記第62の発明によれば、非再送型固定
長データおよび再送型可変長データを格納する多重化フ
レームを固定長とし、しかも多重する非再送型固定長デ
ータの長さに応じて、再送型可変長データを格納したデ
ータリンクフレームのフレーム長を変えることによっ
て、多重化フレームの伝送ストリームに対して、同期の
とれたタイミングでデータリンクフレームを伝送するよ
うにしているので、データリンクフレームの伝送タイミ
ングを固定化することができ、伝送誤りによってデータ
リンクフレームの境界を見失うことがなく、誤りに対し
て強くすることができる。すなわち、フラグで同期を取
るH.223のように、「0」挿入によるビットずれが
なく、また伝送誤りによりスロット同期が外れても、す
ぐに次のヘッダを見ることができるため、再同期がとり
やすい。また、非再送型固定長データの無音区間を有効
に利用して、再送型可変長データであるビデオデータの
伝送効率を上げることができる。
【0122】第63の発明は、再送制御による誤り訂正
を行う再送型可変長データと、再送制御による誤り訂正
を行わない非再送型固定長データとを、多重化フレーム
によって多重伝送するために実行されるソフトウェアプ
ログラムを格納した記録媒体であって、ソフトウェアプ
ログラムは、多重化フレームの長さを固定にし、かつ再
送型可変長データを格納したデータリンクフレームのフ
レーム長を、多重する非再送型固定長データの長さに応
じて増減することにより、多重化フレームの伝送ストリ
ームに対して、多重化フレーム毎に同期のとれたタイミ
ングで当該データリンクフレームを伝送させることを特
徴とする。
【0123】第64の発明は、第63の発明において、
ソフトウェアプログラムは、伝送すべき非再送型固定長
データが存在する場合は、非再送型固定長データを多重
する第1の多重化フレームと、非再送型固定長データを
多重しない第2の多重化フレームとを、少なくとも1つ
ずつ含む基本多重化フレーム列を、繰り返し伝送するこ
とを特徴とする。
【0124】第65の発明は、Fバイト(Fは、正の整
数)伝送時間に1フレームの割合で生成される高能率符
号化されたNバイト(Nは、正の整数であり、N<F)
の音声フレームを、Mバイト(Mは、正の整数であり、
M<F)の固定長の多重化フレームに格納して多重伝送
する際に、F/Mが非整数であるために多重化フレーム
の音声領域に最大Jバイト(Jは、正の整数)の音声ジ
ッタが発生する場合において、多重フレームの受信側で
当該音声ジッタを吸収するために実行されるソフトウェ
アプログラムを格納した記録媒体であって、ソフトウェ
アプログラムは、伝送される多重化フレーム列上の音声
フレームの中から、次の音声フレームとの間隔が最も小
さくなる基準音声フレームを識別する第1のプログラム
ステップと、基準音声フレームを出力するタイミングを
基準として、以後の音声フレームをFバイト伝送時間に
1フレームの割合で出力する第2のプログラムステップ
とを備え、n・F=m・Mなる整数n、mに対し、m個
の多重化フレームからなる基本多重化フレーム列の内、
音声フレームを多重したn個の多重化フレームそれぞれ
に対して異なる多重化情報が定義されており、第1のプ
ログラムステップは、多重化情報に基づいて基準音声フ
レームを識別することを特徴とする。
【0125】第66の発明は、Fバイト(Fは、正の整
数)伝送時間に1フレームの割合で生成される高能率符
号化されたNバイト(Nは、正の整数であり、N<F)
の音声フレームを、Mバイト(Mは、正の整数であり、
M<F)の固定長の多重化フレームに格納して多重伝送
する際に、F/Mが非整数であるために多重化フレーム
の音声領域に最大Jバイト(Jは、正の整数)の音声ジ
ッタが発生する場合において、多重フレームの送信側で
当該音声ジッタを吸収するために実行されるソフトウェ
アプログラムを格納した記録媒体であって、音声データ
を符号化する音声符号化器の符号化動作をスタートさせ
た後、当該音声符号化器から最初の音声フレームの出力
が開始されるまでの時間をTとし、当該音声符号化器が
最初の音声フレームの出力を開始した後、当該最初の音
声フレームを格納した多重化フレームの出力を開始する
までに必要な時間をαとした場合、ソフトウェアプログ
ラムは、伝送される多重化フレーム列上の音声フレーム
の内、次の音声フレームとの間隔が最も小さくなる基準
音声フレームを格納している多重化フレームの出力が開
始されるタイミングを基準とし、当該基準となるタイミ
ングよりも少なくとも合計時間(T+J+α)以前に、
音声符号化器の符号化動作をスタートさせ、n・F=m
・Mなる整数n、mに対し、m個の多重化フレームから
なる基本多重化フレーム列の内、音声フレームを多重し
たn個の多重化フレームそれぞれに対して異なる多重化
情報が定義されており、ソフトウェアプログラムは、多
重化情報に基づいて基準音声フレームを識別することを
特徴とする。
【0126】第67の発明は、フレーム番号および誤り
検出符号が付加された第1のデータフレームと、第2〜
第kのデータフレーム(kは、2以上の整数)とを、多
重化フレームに格納して多重伝送するために実行される
ソフトウェアプログラムを格納した記録媒体であって、
多重化フレームには、さらに、第1のデータフレームお
よび第2〜第kのデータフレームがどのような構造で多
重化されているかを示す多重化情報が付加されており、
ソフトウェアプログラムは、送信時には、第1のデータ
フレームのフレーム番号を、常に多重化フレーム中の一
定の場所に配置させ、受信時には、受信した多重化フレ
ーム中の多重化情報に誤りが有ることを検出した場合、
当該多重化フレーム中の定位置から第1のデータフレー
ムのフレーム番号を読み取り、当該読み取ったフレーム
番号の再送要求を送信側に伝送させることを特徴とす
る。
【0127】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)第1の実施形態は、非再送型固定長
データ(ここでは、G.723で符号化された音声デー
タ)と、再送型可変長データ(ここでは、H.263で
符号化されたビデオデータ)とを多重伝送する場合に、
多重化フレーム、ビデオフレームともにフレーム同期を
とりやすくし、誤りに強くすることを目的としている。
【0128】G.723は、音声データを5.3Kbp
sの速度に符号化する方式であり、その基本単位は、2
0バイトの固定長フレームで構成される。音声が発生し
ている有音区間においては、この固定長フレームは連続
しているため、より高速の伝送路、例えば簡易型携帯電
話であるPHSの32Kbpsの伝送路に多重して伝送
する場合には、必ず30msecに1回の割合で、20
バイトの固定長フレームを伝送する必要がある。これに
対し、音声が発生しない無音区間には、固定長フレーム
を伝送する必要がない。この場合、受信側では、音声デ
コーダが無音として処理するか、予め伝送しておいた背
景音を出力する。また、伝送誤りに対しては、1バイト
の誤り検出コードを付加した音声データを伝送する。受
信側では、誤りを検出すると、音声データを廃棄する、
つまり音声デコーダが無音として処理する(いわゆるミ
ューティング)方式を採用することが一般的である。
【0129】一方、H.263は、入力画像の性質や、
伝送しようとする映像の精細度,鮮明度,コマ数等に応
じて発生ビットレートが変動し、可変長データを生成す
る画像符号化方式である。さらに、H.263では、再
送制御による伝送速度のばらつきも符号化制御により調
整される。
【0130】20バイトの音声フレームが1つの固定長
多重化フレームに1回含まれるようにすると、1固定長
多重化フレームの長さは、120バイトとなる。1固定
長多重化フレーム当たりの音声フレームの長さを、40
バイトあるいはそれ以上に設定してもかまわないが、こ
の場合、音声フレームを蓄積して多重化フレームに格納
する必要性が生じるため、音声の遅延を誘発する。
【0131】図1は、本発明の第1の実施形態に係る多
重伝送方法で用いられる、固定長多重化フレームの構成
を示す図である。図1において、固定長多重化フレーム
の先頭には、ヘッダが付加されている。このヘッダに
は、音声が有音のときの多重化と音声が無音のときの多
重化とを区別するための機能が最低限必要となる。ま
た、本実施形態では、ヘッダ自身が誤り検出コードまた
は誤り訂正コードを有しており、それらを含めてヘッダ
の長さは、1バイトに選ばれている。ただし、ヘッダの
長さは、ヘッダで識別するパターンの数や誤り検出また
は誤り訂正能力により増減が可能であり、本実施形態の
構成に限定されるものではない。
【0132】120バイトの固定長多重化フレームから
1バイトのヘッダを除いた119バイトの固定長領域
は、可変長スロット1および可変長スロット2に2分割
されて用いられる。
【0133】可変長スロット1では音声のデータリンク
フレームを伝送し、そのサイズは音声データリンクフレ
ームと同じサイズの21バイトである。音声のデータリ
ンクフレームは、20バイトの音声フレームと、1バイ
トのCRCコード(誤り検出コード)とから構成され
る。ただし、可変長スロット1のサイズは、無音で伝送
する音声データリンクフレームがないときは0バイトと
なる。
【0134】一方、可変長スロット2には、ビデオデー
タと、フレーム番号と、再送要求コードと、誤り検出コ
ードとを含む、データリンクフレームがすべて格納され
ている。ここで、データリンクフレームとは、誤り制御
において、1つのデータの塊として完結しているフレー
ム構成を言う。すなわち、本実施形態が適用される多重
伝送システムでは、データリンクフレーム単位で、ビデ
オデータの再送制御が行われる。本実施形態では、有音
区間か無音区間かに応じて、可変長スロット2のサイズ
が変化する。すなわち、有音のときには、可変長スロッ
ト2のサイズは、固定長領域(119バイト)から可変
長スロット1(21バイト)を除いた長さ(98バイ
ト)となる。この場合は、ビデオのデータリンクフレー
ムを可変長スロット2と同じサイズの98バイトである
ショートフレームとして生成し、可変長スロット2で伝
送する。また、無音区間のときは、可変長スロット2の
サイズは、固定長領域と同じ長さ(119バイト)とな
る。この場合は、ビデオのデータリンクフレームを可変
長スロット2と同じサイズの119バイトであるロング
フレームとして生成し、可変長スロット2で伝送する。
【0135】なお、ビデオのデータリンクフレームに
は、用いる再送制御の方法に応じて、異なったコードを
付随させるようにしても構わない。例えば、誤りのあっ
た場合にだけ、リジェクトコードを再送要求コードとし
て挿入するようにしてもよい。また、有効なデータの長
さを示すデータ長コードをつけてもいいし、データ長コ
ードを付けずに、データ領域に空きが生じた場合には、
スタッフィング(空き部分にダミービットを付加して受
信側でこれを除去する操作)を行うようにしても構わな
い。
【0136】上記のように、本実施形態では、有音区間
か無音区間かに応じて、ビデオのデータリンクフレーム
のフレーム長を変えている。これによって、固定長多重
化フレームの伝送タイミングと、データリンクフレーム
の伝送タイミングとの同期がとれるようにしている。こ
こで、固定長多重化フレームの伝送タイミングと、デー
タリンクフレームの伝送タイミングとの同期がとれると
は、X個(Xは、自然数であり、本実施形態では、X=
1)の固定長多重化フレームを伝送する間に、必ず、Y
個(Yは、自然数であり、本実施形態では、Y=1)の
データリンクフレームが完全に伝送されることが保障さ
れる状態を言う。この場合には、ビデオデータ(または
コンピュータデータ)のデータリンクフレームに付随す
る、データ長,フレーム番号,再送要求コード,誤り検
出コードなどのオーバーヘッドと、伝送路の誤り特性に
より決まる再送効率とを考慮して、隣り合う固定長多重
化フレームの2つまたはそれ以上の可変長スロット2を
合わせて、ビデオのデータリンクフレームがその長さに
なるよう構築するようにしても構わないし、多重化フレ
ーム3つにビデオのデータリンクフレーム2つを格納し
ても構わないし、多重化フレーム4つにビデオのデータ
リンクフレーム3つを格納しても構わない。
【0137】前述したように、本実施形態では、1つの
固定長多重化フレームを伝送する間に、必ず、1つのデ
ータリンクフレームが完全に伝送されることが保障され
ている。ビデオのデータリンクフレームが隣接する複数
の多重化フレームにまたがって格納されている場合は、
またがって格納されている多重化フレームを認識する必
要があるのに対し、本実施形態では、多重化フレーム毎
に完結しているため、より誤りに対して強くすることが
できる。
【0138】以上のように、第1の実施形態では、音声
データおよびビデオデータを乗せる多重化フレームを固
定長とし、しかも有音区間か無音区間かに応じて、ビデ
オのデータリンクフレームのフレーム長を変えることに
よって、固定長多重化フレームの伝送タイミングと、デ
ータリンクフレームの伝送タイミングとの同期を取るよ
うにしているので、データリンクフレームの伝送タイミ
ングを一定にすることができ、伝送誤りによってデータ
リンクフレームの境界を見失うことがなく、誤りに対し
て強くすることができる。すなわち、フラグで同期を取
るH.223のように、「0」挿入によるビットずれが
なく、また伝送誤りによりスロット同期が外れても、す
ぐに次のヘッダを見ることができるため、再同期がとり
やすい。また、音声の無音区間を有効に利用して、再送
型可変長データであるビデオデータの伝送効率を上げる
ことができる。
【0139】なお、第1の実施形態では、音声データと
ビデオデータとを多重伝送する場合について説明した
が、再送型可変長データとしてコンピュータデータなど
の他のデータを伝送するようにしてもよく、また、音声
データとビデオデータとコンピュータデータとを多重し
ても上記と同様の効果を発揮する。
【0140】また、第1の実施形態では、音声のデータ
リンクフレームの長さが21バイトの場合について説明
しているが、本発明はこれに限定されるものではない。
すなわち、音声フレームのフレーム長は、それ以外の値
であってもよく、異なる長さの誤り訂正用の冗長ビット
を付加した音声のデータリンクフレームや、別の伝送レ
ートに符号化された音声フレーム、例えば6.3Kbp
sに符号化された音声のデータリンクフレームを用いて
いもよい。
【0141】さらに、第1の実施形態では、音声のデー
タリンクフレームは、有音時と無音時とで2種類の長さ
(21バイト、0バイト)を取り得たが、3種類以上の
長さを取り得るようにしても良い。この場合、可変長ス
ロット1、2の長さを、音声のデータリンクフレームの
長さに応じて増減し、ビデオのデータリンクフレームの
長さを可変長スロット2の長さと同じにすることで、固
定長多重化フレームの伝送タイミングと、データリンク
フレームの伝送タイミングとの同期が合わせられる。
【0142】(第2の実施形態)図2は、本発明の第2
の実施形態に係る多重伝送方法で用いられる、固定長多
重化フレームの構成を示す図である。本実施形態では、
固定長多重化フレームの構成として、PIAFSのAR
Qフレームの構成を採用している。すなわち、本実施形
態では、PIAFSにおけるARQフレームのユーザデ
ータ領域に、再送型可変長データとしてのビデオデータ
と、非再送型固定長データとしての音声データとを格納
するようにしている。
【0143】前述したように、PIAFSのARQフレ
ームは、フレーム種別識別符号を格納するフレーム種別
識別領域と、ユーザデータを格納するユーザデータ領域
と、ユーザデータ領域内の有意なデータのデータ長を示
すユーザデータ長表示領域と、再送制御に用いるフレー
ム番号と要求フレーム番号を格納する誤り制御領域と、
ARQフレーム全体の誤りを検出するための誤り訂正符
号を格納する誤り訂正符号領域とから構成される、デー
タリンクフレームである。
【0144】本実施形態では、図2(a)に示すよう
に、ユーザデータ領域を、再送型可変長データ領域と非
再送型固定長データ領域とに分割することにより、ユー
ザデータ領域に音声データを格納するようにしている。
これらの領域は、予め送受間で了解しているものとす
る。
【0145】G.723を用いて音声データを符号化し
た場合、20バイト/30msecの音声データが発生
する。ただし、G.723の方式では、30msecの
単位時間中、無音であった場合は、音声データは発生し
ない。音声データが発生しなかった場合、本実施形態で
は、図2(b)のフレームを用いて伝送を行う。
【0146】多重する音声データが存在する場合、送信
側は、図2(a)のフレームを用いて伝送を行う。すな
わち、再送型可変長データ領域にビデオデータを、非再
送型固定長データ領域に誤り検出符号であるCRC2を
付加した音声データを、それぞれ格納して伝送する。一
方、多重する音声データが存在しない場合、送信側は、
図2(b)のフレームを用いて伝送を行う。すなわち、
再送型可変長データ領域にビデオデータのみを格納して
伝送する。また、フレーム種別識別領域には、ユーザデ
ータ領域に音声データが多重されているかどうかを示す
符号が格納され、ユーザデータ長表示領域には、ビデオ
データのデータ長が格納される。また、誤り制御領域に
は、PIAFSに規定された再送制御を実行するのに必
要なフレーム番号および要求フレーム番号が格納され
る。誤り訂正符号領域には、図2(a)および図2
(b)において網掛けを施した部分、すなわち、フレー
ム種別識別領域と、ユーザデータ表示領域と、ユーザデ
ータ長表示領域に示された長さのビデオデータと、誤り
制御領域とについての誤り訂正を行うための誤り検出符
号であるCRC1が格納される。
【0147】受信側は、固定長多重化フレームを受信す
ると、まず、フレーム種別識別領域内のフレーム種別識
別符号を読み取って、ユーザデータ領域に音声データが
多重されているかどうかを判断する。図2(a)に示す
ように、音声データが多重されている場合、非再送型固
定長データ領域から、音声データとCRC2を取り出
す。そして、CRC2を用いて音声データの誤りを検出
する。そして、誤りを発見すれば音声データを廃棄し、
誤りを発見しなければ音声データを上位のレイヤに渡
す。
【0148】また、受信側は、音声データを抜き取った
残りのデータに対しては、PIAFSに規定された伝送
制御を行う。まず、ユーザデータ長表示領域からビデオ
データ長を読み取って、誤り訂正符号領域のCRC1が
受け持つ範囲を決定し、誤り検出を行う。図2(a),
(b)において、CRC1で誤りが検出される範囲は、
網掛けを施した部分である。このとき、誤りを発見すれ
ば、音声データを抜き取った残りのデータを廃棄する。
【0149】以上のように、第2の実施形態では、PI
AFSに規定されたARQフレームのユーザデータ領域
内に、再送制御を行わない固定長データを多重すること
によって、PIAFSで実現している誤りに強いフレー
ム同期機能を損なうことなく、ビデオデータと音声デー
タとの多重伝送が行える。
【0150】なお、第2の実施形態では、音声データを
多重しているかどうかの情報を、フレーム種別識別符号
に持たせるようにしているが、受信側では、ユーザデー
タ長表示領域に示されているビデオデータ長が図2
(a)の再送型可変長データ領域よりも短い場合にの
み、非再送型固定長データ領域が存在するものとして、
音声データの誤り検出を行い、誤りが発見されなければ
音声データを上位レイヤに渡すようにしてもよい。この
ようにすれば、フレーム種別識別符号に、音声データが
多重されているかどうかの情報を持たせる必要がなくな
り、PIAFSで規定されているフレーム種別識別符号
がそのまま使える。
【0151】また、第2の実施形態では、音声データと
ビデオデータとを多重伝送する場合について説明した
が、再送型可変長データとしてコンピュータデータなど
の他のデータを伝送するようにしてもよく、また、音声
データとビデオデータとコンピュータデータとを多重し
ても上記と同様の効果を発揮する。再送制御の手段とし
ては、ビデオデータはPIAFSを用いればよく、ビデ
オデータはその限りではなく、より遅延の少ない再送制
御を用いてもよい。
【0152】また、第2の実施形態では、音声フレーム
の長さが20バイトの場合について説明しているが、本
発明はこれに限定されるものではない。すなわち、音声
フレームのフレーム長は、それ以外の値であってもよ
く、異なる長さの誤り訂正用の冗長ビットを付加した音
声のデータリンクフレームや、別の伝送レートに符号化
された音声フレーム、例えば6.3Kbpsに符号化さ
れた音声フレームを用いていもよい。
【0153】(第3の実施形態)上記第1および第2の
実施形態においては、音声データと他のデータとが多重
されて伝送される場合には、次の課題が生じる。図3
は、一例として、多重化フレーム長が120バイトに設
定され、G.723で符号化された音声データがビデオ
データと多重され、簡易型携帯電話であるPHSの32
Kbpsの伝送路を介して伝送される場合の、多重化の
様子を示している。前述したように、G.723は、音
声を5.3Kbpsのビットレートで符号化する方式で
あり、音声信号は30msec単位で符号化され、20
バイトの固定長フレームとなる。この20バイトの固定
長フレームは、分割されてはならず、有音区間ならば必
ず30msecに1回の割合で伝送される必要がある。
つまり、PHSの場合には、120バイトのデータが伝
送される毎に、20バイトの音声フレームが多重化され
なければならない。また、音声が発生しない無音区間に
は、この固定長フレームを伝送する必要がない。この場
合、受信側の音声デコーダは、無音として処理するか、
予め伝送しておいた背景音を出力する。多重化フレーム
長が120バイトに設定されている場合には、図4に示
すように、ビデオスロットのサイズが有音区間と無音区
間とで異なる。
【0154】第1および第2の実施形態においては、ス
ロット内には1つの完全なARQフレーム(つまり、デ
ータリンクフレーム)が含まれなければならない。
【0155】伝送効率を良くするためにARQフレーム
をスロットのサイズと同じサイズにすると、ビデオのA
RQフレームのサイズが有音区間と無音区間とで異な
る。このとき、無音区間で伝送されたビデオフレームが
誤ると、その再送は、有音区間のビデオスロットでは行
えず、次の無音区間を待って行うか、または強制的に有
音区間中に無音フレームを挿入して行う必要があった。
再び無音区間が訪れるのを待って再送を行う前者の場
合、再送データに遅延が発生する。このデータ遅延は、
特に、リアルタイム性を要求されるビデオデータの伝送
に対して致命的な悪影響を与える。また、強制的に有音
区間中に無音フレームを挿入する後者の方法では、再送
型可変長データに伝送誤りがあっただけで、音声に誤り
があった場合と同様に、音声がミューティングされてし
まい、音声の品質に悪影響を与える。第3の実施形態
は、こうした課題を解決するものであり、以下に図面を
用いてこれを説明する。
【0156】図5は、本発明の第3の実施形態に係る多
重伝送方法で用いられる、固定長多重化フレームの構成
を示す図である。図5において、本実施形態で用いる固
定長多重化フレームは、ヘッダと、固定長領域と、固定
長スロットとを含む。固定長領域は、可変長スロット1
と可変長スロット2とに2分割して用いられる。可変長
スロット1には、第1または第2の実施形態の場合と同
様に、20バイトの音声フレームに1バイトのCRCを
付加したものが格納される。可変長スロット2ではビデ
オのデータリンクフレームが伝送され、無音時には第1
および第2の実施形態と同様に、そのサイズが大きくな
る。固定長多重化フレーム全体の長さは、120バイト
に選ばれる。
【0157】固定長スロットの長さは、固定長領域の長
さと同じか、それ以上の長さに設定される。本実施形態
では、可変長スロット2の再送を固定長スロットで行う
ため、効率の低下を考えると、固定長スロットの長さ
は、固定長領域の長さとできるだけ近い値に設定するの
が好ましい。また、固定長領域の長さと固定長スロット
の長さとが等しい場合には、固定長スロットで伝送した
データリンクフレームの再送を、無音区間には、可変長
スロット2を用いて行うことも可能となる。ここでは、
ヘッダが1バイトで奇数のため、固定長領域の長さと固
定長スロットの長さとを同じにすることは不可能であ
る。そのため、本実施形態では、固定長領域を59バイ
ト、固定長スロットを60バイトとしている。
【0158】以下には、第1の実施形態の場合と同様
に、G.723で符号化された音声データと、H.26
3で符号化されたビデオデータとを多重伝送する場合を
例にとって、本実施形態をより詳細に説明する。
【0159】有音区間の場合、本実施形態では、37バ
イトのデータリンクフレーム長のビデオ1フレームを可
変長スロット2で伝送し、60バイトのデータリンクフ
レーム長のビデオ2フレームを固定長スロットで伝送す
る。以下、これを繰り返しており、それぞれのフレーム
の再送は、それぞれのスロットで行う。
【0160】一方、無音区間の場合、本実施形態では、
ビデオ1のデータリンクフレームを59バイトとして可
変長スロット2で伝送し、60バイトのデータリンクフ
レーム長のビデオ2フレームを固定長スロットで伝送す
る。
【0161】次に、再送に関して説明する。無音区間に
伝送したデータリンクフレームに誤りがあった場合、無
音区間が継続中は、それぞれのスロットで伝送する。無
音区間に伝送したロングフレームを再送する時点で有音
となった場合には、新たなビデオ2フレームを伝送する
代わりに、ビデオ1フレームのロングフレームの再送分
を、固定長スロットで伝送する。また、以前の有音区間
中に伝送したビデオ1フレームを再送する時点で無音と
なった場合には、ビデオ1のロングフレームでデータ長
を指定するか、スタッフィングして伝送する。
【0162】以上のように、第3の実施形態によると、
音声フレームの長さに応じて、固定長領域におけるビデ
オデータのデータリンクフレーム長を増減させることに
より、固定長多重化フレームの伝送タイミングとデータ
リンクフレームの伝送タイミングとを同期させているの
で、伝送誤りによってデータリンクフレームの境界を見
失うことがなく、誤りに対して強くすることができる。
また、可変長スロット2のロングフレームの再送を、次
の無音区間を待つことなく、固定長スロットを用いて行
うことができるため、ビデオの遅延を生ずることなく再
送が行える。
【0163】なお、上記第3の実施形態では、音声デー
タとビデオデータとを多重伝送する場合について説明し
たが、再送型可変長データとしてコンピュータデータな
どの他のデータを伝送するようにしてもよい。また、無
音区間の有効利用はできなくなるが、例えば可変長スロ
ット2でビデオデータを伝送し、固定長スロットでコン
ピュータデータを伝送することにより、音声データとコ
ンピュータデータとビデオデータとを多重伝送すること
もできる。また、ビデオデータ(またはコンピュータデ
ータ)のデータリンクフレームに付随する、データ長,
フレーム番号,再送要求コード,誤り検出コードなどの
オーバーヘッドと、伝送路の誤り特性により決まる再送
効率とを考慮して、隣り合う固定長多重化フレームの2
つまたはそれ以上の可変長スロット2を合わせて、ビデ
オデータのデータリンクフレームがその長さになるよう
構築するようにしても構わない。
【0164】また、第3の実施形態では、音声フレーム
の長さが20バイトの場合について説明しているが、本
発明はこれに限定されるものではない。すなわち、音声
フレームのフレーム長は、それ以外の値であってもよ
く、誤り訂正用の冗長ビットを付加した音声のデータリ
ンクフレームや、別の伝送レートに符号化された音声フ
レーム、例えば6.3Kbpsに符号化された音声フレ
ームを用いていもよい。
【0165】(第4の実施形態)図6は、本発明の第4
の実施形態に係る多重伝送方法で用いられる、固定長多
重化フレームの構成を示す図である。図6において、本
実施形態は、ヘッダと可変長スロット1と可変長スロッ
ト2とを含む60バイトの第1の固定長多重化フレーム
と、当該第1の固定長多重化フレームと同じ長さを有し
かつヘッダ以外を固定長スロットとした第2の固定長多
重化フレームとを、交互に連続して伝送するようにして
いる。第1の固定長多重化フレームの内部構成は、第1
の実施形態の固定長多重化フレームの構成と同様であ
る。ただし、フレーム長は、第1の実施形態のそれの半
分(60バイト)になっている。また、第2の固定長多
重化フレームの内部構成は、第3の実施形態の固定長ス
ロットにヘッダを付加したものとなっている。
【0166】本実施形態では、可変長スロット1を用い
て非再送型固定長データ(例えば、音声データ)を伝送
し、可変長スロット2を用いて再送型可変長データ(例
えば、ビデオデータ)を伝送し、固定長スロットを用い
て再送型可変長データ(例えば、ビデオデータ)を伝送
する。なお、誤り発生時の再送型可変長データの再送方
法に関しては、第3の実施形態と同様であるため、ここ
では説明を省略する。
【0167】(第5の実施形態)図7は、本発明の第5
の実施形態に係る多重伝送方法で用いられる、固定長多
重化フレームの構成を示す図である。図7において、本
実施形態は、第4の実施形態と同様に、ヘッダと可変長
スロット1と可変長スロット2とを含む60バイトの第
1の固定長多重化フレームと、当該第1の固定長多重化
フレームと同じ長さを有しヘッダ以外を固定長スロット
とした第2の固定長多重化フレームとを、交互に連続し
て伝送するようにしている。第1の固定長多重化フレー
ムの内部構成は、第2の実施形態の固定長多重化フレー
ムの構成と同様である。また、2の固定長多重化フレー
ムの内部構成は、PIAFSのARQフレームの構成と
同様である。
【0168】本実施形態では、可変長スロット1を用い
て非再送型固定長データ(例えば、音声データ)を伝送
し、可変長スロット2を用いて再送型可変長データ(例
えば、ビデオデータ)を伝送し、固定長スロットを用い
て再送型可変長データ(例えば、ビデオデータ)を伝送
する。なお、誤り発生時の再送型可変長データの再送方
法に関しては、第3の実施形態と同様であるため、ここ
では説明を省略する。
【0169】上記第4および第5の実施形態では、20
バイトの音声フレームを格納する可変長スロット1を含
む60バイトの第1の固定長多重化フレームと、音声フ
レームを含まない60バイトの第2の固定長多重化フレ
ームとを交互に伝送することにより、120バイトにつ
き20バイトの音声データを伝送する例を示したが、こ
の場合、再送型可変長データのフレーム長は、40バイ
トと60バイトになる。
【0170】ところで、再送型可変長データのフレーム
長と伝送効率は、密接に関係しており、さらに大きなフ
レーム長が適する場合もある。そこで、図8(a)、図
9(a)に示すように、20バイトの音声フレームを格
納する可変長スロット1を含む80バイトの第1の固定
長多重化フレームと、音声フレームを含まない80バイ
トの第2の固定長多重化フレームとが、2:1の割合で
現れるパターンで伝送する形態も考えられる。
【0171】また、図8(b)、図9(b)に示すよう
に、20バイトの音声フレームを2つ格納できる可変長
スロット1を含む80バイトの第1の固定長多重化フレ
ームと、音声フレームを含まない80バイトの第2の固
定長多重化フレームとが、1:2の割合で現れるパター
ンで伝送する形態も考えられる。
【0172】それ以外にも、20バイトの音声フレーム
を含む90バイトの第1の固定長多重化フレームと、音
声フレームを含まない90バイトの第2の固定長多重化
フレームとが1:3の割合で現れるパターン、20バイ
トの音声フレームを含む100バイトの第1の固定長多
重化フレームと、音声フレームを含まない100バイト
の第2の固定長多重化フレームとが1:5の割合で現れ
るパターンも考えられる。
【0173】上記したどの形態においても、120バイ
トにつき20バイトの音声フレームを伝送することがで
きる。いずれの場合にも、無音区間において音声フレー
ムが発生しなかったときは、可変長スロット2はロング
フレームとなる。そして、このロングフレームに誤りが
生じた際には、無音区間が継続していれば、第1の固定
長多重化フレーム中のロングフレームとなる可変長スロ
ット2で再送を行い、有音となったときは、第2の固定
長多重化フレームの固定長スロットで再送を行う。
【0174】以上のように、第4および第5の実施形態
によると、再送型可変長データであるビデオデータのデ
ータリンクフレーム長を増減させることにより、音声の
無音区間を有効に利用した場合においても、データリン
クフレームの伝送タイミングを固定長多重化フレームの
伝送タイミングに同期させるようにしているので、誤り
に強く高効率なビデオと音声の多重伝送が実現できる。
また、可変長スロット2のロングフレームの再送を、次
の無音区間を待つことなく、固定長スロットを用いて行
うことができるため、ビデオの遅延を生ずることなく再
送が行える。
【0175】なお、上記第4および第5の実施形態で
は、音声データとビデオデータとを多重伝送する場合に
ついて説明したが、再送型可変長データとしてコンピュ
ータデータなどの他のデータを伝送するようにしてもよ
い。この場合、可変長スロット2がロングフレームとな
った場合の第1の固定長多重化フレームと、第2の固定
長多重化フレームとに対し、同じヘッダを有した同じデ
ータリンクフレームを用いても構わない。また、無音区
間の有効利用はできなくなるが、例えば可変長スロット
2でビデオデータを伝送し、固定長スロットでコンピュ
ータデータを伝送することにより、音声データとコンピ
ュータデータとビデオデータとを多重伝送することもで
きる。また、ビデオデータ(またはコンピュータデー
タ)のデータリンクフレームに付随する、データ長,フ
レーム番号,再送要求コード,誤り検出コードなどのオ
ーバーヘッドと、伝送路の誤り特性により決まる再送効
率とを考慮して、隣り合う固定長多重化フレームの2つ
またはそれ以上の可変長スロット2を合わせて、ビデオ
データのデータリンクフレームがその長さになるよう構
築するようにしても構わない。
【0176】また、第4、第5の実施形態では、音声フ
レームの長さが20バイトの場合について説明している
が、本発明はこれに限定されるものではない。すなわ
ち、音声フレームのフレーム長は、それ以外の値であっ
てもよく、誤り訂正用の冗長ビットを付加した音声のデ
ータリンクフレームや、別の伝送レートに符号化された
音声フレーム、例えば6.3Kbpsに符号化された音
声フレームを用いていもよい。
【0177】(第6の実施形態)上記第1〜第5の実施
形態では、再送型可変長データとしてビデオデータを伝
送する場合について示したが、ここでは、再送型可変長
データとして一般的なコンピュータデータを伝送する場
合を考える。
【0178】図10は、本発明の第6の実施形態に係る
多重伝送装置の構造を示すレイヤ図である。本実施形態
の多重伝送装置は、前述したPIAFSで提案されてい
る伝送制御に従った伝送制御を行うように構成されてい
る。
【0179】図11は、図10の多重伝送装置で用いら
れる、固定長多重化フレームの構成の第1の例を示す図
である。図11の固定長多重化フレームは、第1の実施
形態と同様に、ヘッダに多重化の種別情報を持たせ、再
送型可変長データのデータリンクフレームと非再送型固
定長データのデータリンクフレームとを多重する場合を
示している。
【0180】送信側において、PIAFSデータリンク
処理部1803は、図11(a)に示すように、固定長
多重化フレーム内に多重する非再送型固定長データリン
クフレームの有無に応じて、ユーザデータ中の有意なデ
ータ(再送型可変長データ)長を増減させたPIAFS
のARQフレームを生成する。より具体的には、PIA
FSデータリンク処理部1803は、ユーザデータ中の
有意なデータの長さを、ユーザデータの最大長から、多
重する非再送型固定長データリンクフレーム長とヘッダ
長とを減じた長さ以下に制限する。変換部1802は、
ユーザデータ中の無為なビットを削除して、PIAFS
のユーザデータ領域を小さくした構成の再送型可変長デ
ータリンクフレームに変換する。多重化部1801は、
非再送型固定長データリンクフレームと再送型可変長デ
ータリンクフレームとを多重し、ヘッダを付加して固定
長多重化フレームを構成する(図11(b)参照)。
【0181】固定長多重化フレームの長さは、PHSデ
ータ通信におけるPIAFSのARQフレーム長(80
バイト)と同じサイズにする。この場合、第5の実施形
態(図9参照)に示した方法で伝送すれば、固定長多重
化フレームの長さを80バイトにできる。固定長多重化
フレームの長さをPHSデータ通信におけるPIAFS
のARQフレーム長と同じサイズにすることにより、再
送型可変長データリンクフレームのフレームタイミング
は、PHSデータ通信におけるPIAFSのフレームタ
イミングと同じ周期、同じ速度になる。
【0182】受信側において、多重化部1806は、受
信した固定長多重化フレームを非再送型固定長データリ
ンクフレームと再送型可変長データリンクフレームとに
分離し、前者を音声適応化部1809に、後者を変換部
1807に渡す。変換部1807は、図11(c)に示
すように、ユーザデータ領域と誤り検出コードとの間
に、80バイトに満たないビット数のフィルビット
“1”を挿入することで、全体を80バイトのサイズに
して、PHSデータ通信のPIAFSデータリンク処理
部1808に渡す。このようにすれば、受信データをP
HSデータ通信のPIAFSのARQフレームに容易に
変換でき、通常のPHSデータ通信を行う処理部でデー
タを処理することができる。
【0183】図12は、図10の多重伝送装置で用いら
れる、固定長多重化フレームの構成の第2の例を示す図
である。図12の固定長多重化フレームは、第2の実施
形態と同様に、固定長多重化フレームの構成をPIAF
SのARQフレームの構成と同じにし、ユーザデータ領
域内に非再送型固定長データである音声データを埋め込
んで多重する場合を示している。固定長多重化フレーム
の長さは、PHSデータ通信におけるPIAFSのAR
Qフレームの長さ(80バイト)と同じサイズにする。
図12(a)に示すように、固定長多重化フレームのユ
ーザデータ領域以外のフレームフォーマットを、PHS
データ通信におけるPIAFSのフレームフォーマット
と同じにする。ユーザデータ長表示領域には、有意な再
送型可変長データ長を格納する。
【0184】受信側において、多重化部1806は、受
信した固定長多重化フレームから非再送型固定長データ
(音声データ)を抜き出し、音声適応化部1809に渡
す。また、多重化部1806は、固定長多重化フレーム
をそのまま変換部1807に渡す。変換部1807は、
図12(b)に示すように、非再送型固定長データ領域
をすべてフィルビット“1”で置換し、PHSデータ通
信のPIAFSデータリンク処理部1808に渡す。こ
のようにすれば、受信データをPHSデータ通信のPI
AFSのARQフレームに容易に変換でき、通常のPH
Sデータ通信を行う処理部でデータを処理することがで
きる。
【0185】(第7の実施形態)多重化フレームのフレ
ーム長を固定とする場合、そのフレーム長は、音声フレ
ームの発生周期の整数分の1であることが望ましい。例
えば、G.723は、30msec周期で音声フレーム
が発生するため、これを32Kpsで伝送する場合は1
20バイト周期となる。従って、多重化フレーム長は、
120バイト,60バイトまたは40バイトに設定され
るのが望ましい。しかし、ARQの再送効率は、エラー
特性とフレーム長との関係で決まり、必ずしもこれらの
多重化フレーム長が適しているとは限らない。また、P
IAFSでは、インバンドネゴシエーションによって、
通信プロトコルを選択できるが、これにおいてAV多重
通信を選択する場合を考えると、多重化フレーム長を8
0バイトに設定するならば、PIAFSで確立した同期
をそのまま継続して利用することができる。そうすれ
ば、伝送効率の向上と、処理手順の低減とが図れる。
【0186】しかしながら、120バイト伝送時間に1
フレームの割合で生成される高能率符号化された25バ
イトの音声フレームを、80バイトの固定長の多重化フ
レームに乗せて伝送した場合(図13(a)参照)、3
個の多重化フレームにつき1個の多重化フレームの割合
で、音声フレームが多重化されていない多重化フレーム
が出現する。そのため、音声フレームの時間間隔に、4
0バイトのジッタが発生する(図13(b)参照)。な
お、本明細書では、期待値周期(120バイト周期)に
対する、音声フレームの相対的な時間間隔(80バイト
間隔と160バイト間隔との繰り返し)の変動をジッタ
と定義する。つまり、音声フレーム間隔において、相対
的に短い時間間隔(80バイト間隔)と期待値周期(1
20バイト周期)との差(40バイト間隔)および相対
的に長い時間間隔(160バイト間隔)と期待値周期
(120バイト周期)との差(40バイト)をジッタと
する。第7の実施形態は、多重化フレームの受信側にお
いて、上記のジッタを吸収する方法に向けられている。
【0187】図13は、本発明の第7の実施形態に係る
ジッタ吸収方法を説明するための図である。図13
(a)における多重化情報MCは、多重化フレームの多
重化構造を示す番号であり、その番号と多重化構造の関
係は、AV信号の伝送に先立って、送信側から受信側に
通知されている。ここでは、図14に示す対応テーブル
を用いて、多重化構造と多重化情報との関係を特定する
ものとする。
【0188】図14に示すように、MC=1は25バイ
トの音声フレームと51バイトのビデオフレームとが含
まれていることを示し、MC=2は76バイトのビデオ
フレームのみが含まれていることを示している。それぞ
れの多重化フレームは、80バイトの固定長を有してい
る。従って、120バイト周期の音声フレームは、多重
化フレームの3つに2つの割合で含まれる。
【0189】前述したように、従来は、例えば40バイ
トのジッタが発生する場合、40バイト伝送時間以上、
受信した音声フレームをバッファに蓄積しておき、40
バイト伝送時間以上経過した時点から音声フレームの読
み出しを開始する。以降は、120バイト周期で音声フ
レームを出力できるように、120バイト時間経過以前
に受信した音声フレームはバッファに蓄積しておくよう
にする。しかしながら、このような方法では、受信側で
40バイト伝送時間の遅延が発生してしまう(図13
(b)参照)。
【0190】図13(a)に示すように、多重化フレー
ム列上では、相対的に次の音声フレームまでの時間が短
い(80バイト間隔)音声フレームと、相対的に次の音
声フレームまでの時間が長い(160バイト間隔)音声
フレームとが交互に繰り返す。そこで、本実施形態で
は、多重化フレーム列上で、相対的に次の音声フレーム
までの時間が短い音声フレームをバッファに蓄積するこ
となく、受信後すぐに出力する。それ以降は、120バ
イト時間周期で音声フレームを出力できるように、12
0バイト時間経過以前に受信した音声フレームはバッフ
ァに蓄積しておくようにする。これにより、従来の技術
で発生していた40バイト時間の遅延はなくなる(図1
3(c)参照)。
【0191】以上のように、第7の実施形態では、80
バイトの固定長多重化フレームに120バイト周期の音
声を多重して伝送する際に、遅延を生じることなく、ジ
ッタを無くすことが可能となる。特に、本実施形態のジ
ッタ吸収方法を、32kbpsの伝送速度を持つPHS
の無線回線においてコンピュータデータを伝送する際の
伝送制御方式として考案されたPIAFSと組み合わせ
ることにより、伝送効率の良い多重化フレーム長を採用
しつつ、ジッタおよび遅延を生じることなく、音声デー
タを多重伝送することが可能となる。
【0192】なお、多重化フレーム列上において、相対
的に次の音声フレームまでの時間が短い音声フレームを
見分ける方法としては、例えば以下の方法がある。第1
の方法は、最初に複数の多重化フレームを受信し、多重
化フレーム列のパターンに同期を合わせておく方法であ
る。第2の方法は、始めに来る多重化フレームが必ず所
定の多重化フレーム(すなわち、相対的に次の音声フレ
ームまでの時間が短い音声フレームを含む多重化フレー
ム)であるように予め送信側と受信側との間で決めてお
く方法である。
【0193】また、図13(b)、(c)の左端のタイ
ミングが、図13(a)の多重化構造のどのタイミング
に相当するかは、受信側の処理能力や多重構造により決
まり、音声フレームの受信直後の場合もあれば、多重化
フレームの受信終了後の場合もある。
【0194】例えば、多重化ヘッダが1多重化フレーム
につき1つで、多重化構造と多重化情報の関係を図14
の対応テーブルを用いて規定する場合には、図13
(a)、(b)、(c)に示すようなタイミングとな
る。また、多重化構造と多重化情報の関係を図15の対
応テーブルを用いて規定する場合には、図16(a)、
(b)、(c)に示すようなタイミングとなる。また、
Audioデータ、Videoデータをその順番で多重
化フレームに多重した場合でも、多重化ヘッダを1多重
化フレームにつき2つずつ、その前後に配置する場合に
は、図17(a)、(b)、(c)に示すようなタイミ
ングとなる。図18(a)、(b)、(c)に示すよう
に、データがAudioデータの到着直後に出力される
場合は、図18(c)のような出力タイミングとなり、
ジッタが発生する。これは、先頭の多重化ヘッダが誤
り、末尾の多重化ヘッダが正しく受信された場合、末尾
の多重化ヘッダの到着後に出力されるためである。図を
見るとわかるように、どの多重化構造においても本発明
は同様に効果を発揮することがわかる。
【0195】なお、上記第7の実施形態では、多重化フ
レームの先頭に同期フラグを有さない場合の例を説明し
ているが、フレームによる同期を利用せずに多重化フレ
ームの先頭に常に同期フラグを有する場合でも、また多
重化フレームが別のフォーマットで定義されている場合
でも、さらに多重する情報としてデータや制御情報を含
む場合でも、周期の異なる多重化フレームで音声フレー
ムを伝送する場合には、本発明を適用可能であり、上記
実施形態と同様の効果を発揮する。
【0196】また、上記第7の実施形態では、音声フレ
ームの長さが25バイトの場合について説明している
が、本発明はこれに限定されるものではない。すなわ
ち、音声フレームのフレーム長は、それ以外の値であっ
てもよく、誤り訂正用の冗長ビットを付加した音声フレ
ームや、別の伝送レートに符号化された音声フレーム、
例えば6.3Kbpsに符号化された音声フレームを用
いていもよい。
【0197】(第8の実施形態)上記第7の実施形態で
は、多重化フレーム列上において、次の音声フレームま
での時間が短いほうの音声フレームを見分ける方法とし
て、以下の2つ方法を挙げた。 (1)最初に複数の多重化フレームを受信して多重化フ
レーム列のパターンに同期を合わせておく方法(以下、
第1の方法と称す) (2)始めに来る多重化フレームが必ず所定の多重化フ
レーム(すなわち、次の音声フレームまでの時間が短い
ほうの音声フレームを含む多重化フレーム)であるよう
に予め送信側と受信側との間で決めておく方法(以下、
第2の方法と称す)
【0198】しかしながら、上記いずれの方法も、以下
に示すような課題が生じる。上記第1の方法の場合、最
初に受信した複数の多重化フレーム中に音声フレームが
含まれていても、多重化フレーム列のパターンへの同期
合わせが終了するまでは当該音声フレームを復号できな
い。すなわち、第1の方法では、最初の音声を再生する
ことができない。また、第1の方法では、始めに無音フ
レームが発生すると、連続して有音フレームが発生する
まで、単独の有音フレームを再生することができない。
一方、上記第2の方法の場合、多重化フレームに伝送エ
ラーが発生した場合、どの多重化フレームが始めのフレ
ームか識別できなくなる。
【0199】いずれの方法においても、基準となる音声
フレームを見誤ると、120バイト時間経過しても次の
音声フレームが到着しない結果となるが、音声復号器上
では、単に無音区間であると認識し、復号を続行する。
その結果、視聴者には奇異な音声に聞こえるが、復号器
にはそれが認識できない。
【0200】そこで、本発明の第8の実施形態は、音声
フレームを送受信する以前から基準とする音声フレーム
を識別可能とする方法を実現している。
【0201】第8の実施形態では、多重化構造と多重化
情報との関係を規定するために、図19に示す対応テー
ブルを用いる。図13(d)は、第8の実施形態で用い
る多重化フレーム列の一例を示している。図19では、
音声フレームとビデオフレームとを多重している同じ構
造の多重化フレームの多重化情報として、次の音声フレ
ームまでの時間が短いほうの多重化フレームには多重化
情報としてMC=1を、次の音声フレームまでの時間が
長いほうの多重化フレームには多重化情報としてMC=
2を割り当てており、ビデオフレームのみの多重化フレ
ームには多重化情報としてMC=3を割り当てている。
【0202】フレーム番号と多重化構造との関係は、送
信側で定義し、オーディオ,ビデオデータの伝送に先立
って受信側に伝送しておく。そのため、受信側では、多
重化情報(MC)を受信した時点で、同種の多重化構造
を有する多重化フレームに、異なる2つの多重化情報が
割り振られていることを認識することは簡単である。例
えば、多重化情報のMC番号の少ない方の多重化フレー
ムに多重されてくる音声フレームを、基準の音声フレー
ムとすることに予め決めておけば、多重化フレームの多
重化情報を受信した時点で、基準とすべき音声フレーム
が瞬時に識別できる。
【0203】(第9の実施形態)ところで、送信端末が
上記の機能をサポートしていない場合も考えられる。し
かしながら、この場合でも、受信端末が前述した第7お
よび第8の実施形態の双方の機能を実装していれば、音
声ジッタを吸収することが可能となる。この場合の受信
端末側の処理を、図20のフローチャートに示す。
【0204】図20において、受信端末は、オーディオ
/ビデオデータの伝送に先立って、多重化情報と多重化
構造との関係を記述した多重化対応テーブルを受信する
(ステップS201)。次に、受信端末は、受信した多
重化情報(MC)を解析し、音声フレームを多重した同
じ多重構造の多重化フレームに、異なるMC番号が付さ
れているか否かを判断する(ステップS202)。
【0205】ステップS202の判断結果が、YESの
場合、第8の実施形態で説明した処理に分岐する。すな
わち、受信端末は、多重化フレームの受信を待機し(ス
テップS203)、受信すると、受信した多重化フレー
ムに含まれる多重化情報(MC)から、当該多重化フレ
ームの多重構造を解析する(ステップS204)。次
に、受信端末は、受信した多重化フレームが音声フレー
ムを多重した多重化フレームであるか否かを、ステップ
S204の解析結果に基づいて判断する(ステップS2
05)。受信した多重化フレームに音声フレームが多重
されていない場合、受信端末は、ステップS203に戻
り、次の多重化フレームの受信を待機する。一方、受信
した多重化フレームに音声フレームが多重されている場
合、受信端末は、当該音声フレームが基準音声フレーム
かどうかを判断する(ステップS206)。多重された
音声フレームが基準音声フレームでない場合、受信端末
は、ステップS203に戻り、次の多重化フレームの受
信を待機する。一方、多重された音声フレームが基準音
声フレームの場合、受信端末は、音声ジッタ吸収処理を
開始する(ステップS207)。この音声ジッタ吸収処
理では、今回受信する音声フレームが基準フレームとし
て、遅滞なく音声復号器に転送され、以降の音声フレー
ムは、120バイト時間経過するごとに音声復号器に転
送される。120バイト時間経過以前に受信した音声フ
レームは、一時的にバッファに貯えられる。
【0206】一方、ステップS202の判断結果がNO
の場合、第7の実施形態で説明した処理に分岐する。す
なわち、受信端末は、多重化フレームの受信を待機し
(ステップS208)、受信すると、受信した多重化フ
レームに含まれる多重化情報(MC)から、当該多重化
フレームの多重構造を解析する(ステップS209)。
次に、受信端末は、受信した多重化フレームが音声フレ
ームを多重した多重化フレームであるか否かを、ステッ
プS209の解析結果に基づいて判断する(ステップS
210)。受信した多重化フレームに音声フレームが多
重されていない場合、受信端末は、ステップS208に
戻り、次の多重化フレームの受信を待機する。一方、受
信した多重化フレームに音声フレームが多重されている
場合、受信端末は、タイマー1の起動の有無を判断する
(ステップS211)。このタイマー1は、音声フレー
ムが多重された多重化フレームを受信すると起動され、
そのタイムアウト以前に再び音声フレームが多重された
多重化フレームを受信すると停止させられる。タイマー
1のタイムアウト時間は、多重化フレーム列の中で、音
声フレーム同士の間隔の短い多重化フレーム間隔よりも
大きく、かつ音声フレーム同士の間隔の長い多重化フレ
ーム間隔よりも小さく設定される。具体的には、タイマ
ー1は、ステップS212で起動され、ステップS21
4で停止される。
【0207】今、受信端末側で、第1番目に受信した音
声フレームと第2番目に受信した音声フレームとの間隔
が短く、第2番目に受信した音声フレームと第3番目に
受信した音声フレームとの間隔が長い場合について考え
てみる。この場合、タイマー1は、第1番目の音声フレ
ームの受信に応答して起動される(ステップS21
2)。その後、タイマー1がタイムアウトする前に第2
番目の音声フレームが受信され、それに応答してタイマ
ー1が停止させられる(ステップS213)。続いて、
タイマー1は、ステップS212で再起動され、0クリ
アの状態から計時動作を再会する。次に、第3番目の音
声フレームを受信する前に、タイマー1はタイムアウト
する。従って、第3番目の音声フレームを受信した時点
で、受信端末は、タイマー1がタイムアウトしたことを
判断し(ステップS213)、音声ジッタ吸収処理を開
始する(ステップS207)。
【0208】以上のように、第8および第9の実施形態
も、第7の実施形態と同様に、80バイトの多重化フレ
ームに120バイト周期の音声を、ジッタおよび遅延な
く多重して伝送することが可能となる。しかも、再生さ
れない最初の音声フレームの数を、第7の実施形態に比
べて少なくすることができる。また、これらの実施形態
のジッタ吸収方法を、32kbpsの伝送速度を持つP
HSの無線回線においてコンピュータデータを伝送する
際の伝送制御方式として考案されたPIAFSと組み合
わせることにより、伝送効率の良い多重化フレーム長を
採用しつつ、ジッタおよび遅延を生じることなく、音声
データを多重伝送することが可能となる。
【0209】なお、上記第7〜第9の実施形態では、音
声データとビデオデータとを多重伝送する場合について
説明したが、再送型可変長データとしてコンピュータデ
ータなどの他のデータを伝送するようにしてもよいし、
音声データとコンピュータデータとビデオデータとを多
重伝送するようにしてもよい。いずれの場合もこれらの
実施形態と同様の効果を奏する。
【0210】また、上記第7〜第9の実施形態におい
て、1つの多重化フレームに複数の音声フレームが多重
された場合にも、当該多重化フレームの多重化情報を基
準となる多重化フレームとみなし、その先頭の音声フレ
ームを基準音声フレームとすることにより、上記各実施
形態と同様に音声ジッタを吸収できる。この場合、図2
0のステップS202では、1つの多重化フレームに複
数の音声フレームが含まれているか否かを判断するよう
にし、ステップS206では、無条件にその先頭の音声
フレームを基準音声フレームとすることにすればよい。
【0211】さらに、図13(b)、(c)の左端のタ
イミングが図13(d)の多重化構造のどのタイミング
に相当するかは、受信側の処理能力や多重構造により決
まり、音声フレームを受信した直後の場合もあれば、多
重化フレームの受信終了後の場合もある。例えば、多重
化ヘッダが1多重化フレームにつき1つで、図19に示
す対応テーブルを用いて多重化構造と多重化情報との関
係を規定する場合には、図13(b)、(c)、(d)
に示すようなタイミングとなり、図21に示す対応テー
ブルを用いて多重化構造と多重化情報との関係を規定す
る場合には、図22(a)、(b)、(c)に示すよう
なタイミングとなる。また、図19に示す対応テーブル
を用いて多重化構造と多重化情報との対応関係を規定す
る場合においても、多重化ヘッダを1多重化フレームに
つき2つ前後に配置する場合には、図23(a)、
(b)、(c)に示すようなタイミングとなる。各図を
みるとわかるように、どの多重化構造においても本発明
は同様に効果を発揮する。
【0212】さらに、上記第8および第9の実施形態で
は、多重化フレームの先頭に同期フラグを有さない場合
の例を説明しているが、フレームによる同期を利用せず
に多重化フレームの先頭に常に同期フラグを有する場合
でも、また多重化フレームが別のフォーマットで定義さ
れている場合でも、さらに多重する情報としてデータや
制御情報を含む場合でも、周期の異なる多重化フレーム
で音声フレームを伝送する場合には、本発明を適用可能
であり、上記各実施形態と同様の効果を発揮する。
【0213】また、上記第8および第9の実施形態で
は、音声フレームの長さが25バイトの場合について説
明しているが、本発明はこれに限定されるものではな
い。すなわち、音声フレームのフレーム長は、それ以外
の値であってもよく、誤り訂正用の冗長ビットを付加し
た音声フレームや、別の伝送レートに符号化された音声
フレーム、例えば6.3Kbpsに符号化された音声フ
レームを用いていもよい。
【0214】(第10の実施形態)前述した第7〜第9
の実施形態では、送信側は、一定間隔で発生する音声符
号を、ジッタを有する多重化フレームの音声領域に、で
きるだけ遅延することなく多重する必要がある。すなわ
ち、送信側は、受信側とは逆に、次の音声フレーム領域
までの間隔が相対的に長い音声フレーム領域を基準にし
つつ、次の音声フレーム領域までの間隔が相対的に短い
音声フレーム領域に、ジッタ時間分以上遅延させて音声
符号を格納する必要がある。遅延時間が大きければ、格
納する上での問題は生じないが、受信側で再生される音
声の遅延時間が増大する。そこで、音声フレームの発生
と多重化フレームの位相との関係を一定にすることで、
遅延時間が増大しないようにする必要が生ずる。この目
的を達成するためには、送信側の端末が、音声符号化器
の動作開始タイミング(スタートタイミング)を制御す
ればよい。
【0215】音声符号化器をスタートさせてから音声符
号が出力されるまでの時間をTとし、多重化フレームに
おける音声フレームの時間間隔のジッタ時間をJとし、
音声フレームが有音フレームか無音フレームかの判断を
した後、当該判断に応じた多重化フレームを組み立てて
伝送路上に送信するまでに要する時間をαとした場合、
音声符号化器がスタートしてからこれらの合計時間(T
+J+α)が経過した直後に、最初の多重化フレームが
伝送路上に出ていくようにすることで、音声フレームの
時間間隔のジッタを吸収しつつ、最も音声の遅延時間を
少なくすることが可能となる。本発明の第10の実施形
態では、以上のことを考慮して、音声符号化器の最適な
スタートタイミングを定めている。
【0216】図24は、本発明の第10の実施形態に係
る多重伝送方法の送信側の動作を示すタイミングチャー
トである。なお、第10の実施形態では、多重化構造と
多重化情報との関係は、図14に示す対応テーブルを用
いて規定されるものとする。
【0217】図24(a)は、音声符号化器をスタート
させるタイミングを示している。図24(a)におい
て、Tは、音声符号化器をスタートさせてから音声符号
が出力されるまでの時間である。図24(b)は、音声
符号化器から音声符号が出力されるタイミングを表して
いる。図24(c)は、伝送路上に多重化フレームが出
ていくタイミングを表している。図24(d)に示す多
重化フレーム列の場合、音声フレームの時間間隔(80
バイト間隔と160バイト間隔とが繰り返す)は、音声
符号の発生周期(120バイト周期)に対して、40バ
イトのジッタが発生する。つまり、J=40バイトであ
る。αは、音声フレームが出力されてから有音か無音か
を判断し、当該判断に応じた多重化フレームを組み立て
て伝送路上に送信するまでに要する時間マージンであ
る。本実施形態では、有音時および無音時の時間マージ
ンの内、いずれか長い方の時間マージンよりも大きい値
をαとして設定している。
【0218】以上の関係より、本実施形態では、最初の
多重化フレームが伝送路上に出ていく時間を基準とした
場合、音声符号化器が当該基準時よりも合計時間(T+
J+α)以前にスタートするように、音声符号化器のス
タートタイミングを設定している。音声符号化器のスタ
ートタイミングと最初の多重化フレームが伝送路上に出
ていく時間との時間差が合計時間(T+J+α)よりも
大きい値に設定された場合、多重化する上での問題は生
じないが、音声の遅延につながる。そのため、上記時間
差は、できる限り合計時間(T+J+α)に近いことが
望ましい。
【0219】以上のように、第10の実施形態では、8
0バイトの多重化フレームに120バイト周期の音声
を、ジッタおよび遅延なく多重して伝送することが可能
となる。また、本実施形態のジッタ吸収方法を、32k
bpsの伝送速度を持つPHSの無線回線においてコン
ピュータデータを伝送する際の伝送制御方式として考案
されたPIAFSと組み合わせることにより、伝送効率
の良い多重化フレーム長を採用しつつ、ジッタおよび遅
延を生じることなく、音声データを多重伝送することが
可能となる。
【0220】なお、第8および第9の実施形態のよう
に、多重化情報(MC)から、基準とする音声フレーム
を判別できる多重化フレームを生成する場合のタイミン
グは、図25に示すようになる。なお、図25における
多重化構造と多重化情報の関係は、図19に示す対応テ
ーブルによって規定される。図25において、音声符号
の出力後、J時間遅延させた後に生成される音声データ
を含む多重化フレームは、MC=1、音声フレーム出力
後、直ちに生成される音声データを含む多重化フレーム
は、MC=2とする。これにより、受信側では、音声フ
レームが遅延された後に格納されたものか、直ちに格納
されたものかが判別可能となり、再生の基準となる音声
フレームを簡単に特定できる。さらに、図15に示す対
応テーブルを用いて多重化構造と多重化情報の関係を規
定する場合、Videoデータ、Audioデータの順
に多重した場合のタイミングは、図26に示すようにな
る。図26のようなタイミングとなる理由は、フレーム
構造を決定する時点で音声フレームが有音か無音か知っ
ている必要があるためである。いずれの場合において
も、本発明は第10の実施形態と同様の効果を奏する。
【0221】また、1つの多重化フレームに複数の音声
フレームを多重する場合には、多重するフレームの数が
fであれば、J=120×fバイトとすることにより、
本発明は上記と同様の効果を奏する。
【0222】また、上記第10の実施形態では、音声フ
レームの長さが25バイトの場合について説明している
が、本発明はこれに限定されるものではない。すなわ
ち、音声フレームのフレーム長は、それ以外の値であっ
てもよく、誤り訂正用の冗長ビットを付加した音声フレ
ームや、別の伝送レートに符号化された音声フレーム、
例えば6.3Kbpsに符号化された音声フレームを用
いていもよい。
【0223】(第11の実施形態)固定長の多重化フレ
ームに完全なARQフレームが含まれるようにした場合
であっても、図27に示すような多重化方法のときは、
情報フィールドに音声フレームが多重化されている場合
(図27(a)の場合)と、多重化されていない場合
(図27(b)の場合)とでは、ビデオフレームのAR
Qヘッダの位置が異なる。このため、多重化ヘッダに誤
りがあると、ビデオフレームのARQヘッダの位置が分
からなくなる。ARQヘッダの位置が分からないと、送
信フレームのフレーム番号、誤り検出されたフレームの
フレーム番号、リジェクトコマンドなどを判別できなく
なる。そのため、次に誤りなく到着したフレームや、タ
イムアウトから、誤りが発生したことを判別しなくては
ならず、判別に時間を要する。
【0224】以下には、多重化フレームの多重化ヘッダ
に誤りがあった場合においても、ビデオフレームのAR
Qヘッダを解析でき、直ちに再送要求を行うことが可能
な多重伝送方法について説明する。
【0225】図28は、本発明の第11の実施形態に係
る多重伝送方法で用いられる多重化フレームの多重化構
造を示す図である。図28に示すように、本実施形態で
は、ビデオフレームを、常に、情報フィールドの先頭位
置に多重化するようにしている。そのため、情報フィー
ルドに音声フレームが多重化されている場合(図28
(a)の場合)においても、多重化されていない場合
(図28(b)の場合)においても、共にビデオフレー
ムのARQヘッダの位置が同じになる。これによって、
多重化ヘッダに誤りがあっても、受信側では、ビデオフ
レームのARQヘッダの位置が分かる。
【0226】図29は、受信側の多重化層が行う処理を
示すフローチャートである。図29において、受信側の
多重化層は、多重化フレームを受信すると、まず多重化
ヘッダの誤り検出を行う(ステップS01)。多重化ヘ
ッダに誤りがなければ、多重化層は、多重化情報部を解
析し(ステップS02)、多重化情報に従って、情報フ
ィールドを、ビデオフレーム,音声フレーム等に分離
し、それぞれを対応する誤り制御処理層に渡す(ステッ
プS03)。一方、多重化ヘッダに誤りを検出した場
合、多重化層は、多重化フレーム内の一定の場所に格納
されたビデオフレームのARQヘッダを抽出し、ビデオ
の誤り制御処理層に渡す(ステップS13)。
【0227】図30は、ビデオの誤り制御処理層が行う
処理を示すフローチャートである。図30において、誤
り制御層は、まず、分離されたビデオフレームを多重化
層から受け取ったか否かを判断する(ステップS1
4)。
【0228】誤り制御処理層は、分離されたビデオフレ
ームを多重化層から受け取った場合(すなわち、多重化
ヘッダに誤りが無い場合)、ARQヘッダの誤り訂正お
よび誤り検出を行う(ステップS05)。ARQヘッダ
に誤りが無い場合、誤り制御処理層は、フレーム番号を
読み出す(ステップS06)。次に、誤り制御処理層
は、シーケンスエラーを検出したか否か、すなわち読み
出したフレーム番号が次に受信すべきフレーム番号と異
なるか否かを判断する(ステップS07)。シーケンス
エラーを検出した場合、誤り制御処理層は、抜けのあっ
たフレーム番号のビデオフレームの再送要求を、送信側
へ伝送する(ステップS08)。その後、誤り制御処理
層は、ビデオパケットの誤り検出を行い(ステップS0
9)、ビデオパケットに誤りが無ければ、そのビデオデ
ータをビデオ復号部に出力し(ステップS10)、誤り
があれば、当該フレーム番号の再送要求を送信側へ伝送
する(ステップS11)。なお、上記ステップS05に
おいて、ARQヘッダに誤りを検出した場合、誤り制御
処理層は、ビデオパケットを破棄する(ステップS1
2)。
【0229】一方、上記ステップS14において、多重
化層からビデオフレームのARQヘッダのみを受け取っ
た場合(すなわち、多重化ヘッダに誤りがあった場
合)、誤り制御処理層は、受け取ったARQヘッダの誤
り訂正および誤り検出を行う(ステップS15)。AR
Qヘッダに誤りが無い場合、誤り制御処理層は、フレー
ム番号を読み出す(ステップS16)。次に、誤り制御
処理層は、シーケンスエラーを検出したか否か、すなわ
ち読み出したフレーム番号が次に受信すべきフレーム番
号と異なるか否かを判断する(ステップS17)。シー
ケンスエラーを検出した場合、誤り制御処理層は、抜け
のあったフレーム番号のビデオフレームの再送要求を、
送信側へ伝送する(ステップS18)。そして、誤り制
御処理層は、読み出した当該フレーム番号の再送要求
を、送信側へ伝送する(ステップS19)。なお、上記
ステップS15において、ARQヘッダに誤りを検出し
た場合、誤り制御処理層は、ビデオパケットを破棄する
(ステップS20)。
【0230】図31は、第11の実施形態において、再
送制御を行う場合の動作を示すタイミングチャートであ
る。図31においてR1とはVideo1に対するリジ
ェクトを返送することを示している。図31において、
端末1が送信した多重化フレーム(フレーム番号1のビ
デオフレームを多重化した多重化フレーム)の多重化ヘ
ッダに伝送エラーが発生した場合においても、端末2で
は、これを受信後、ビデオフレームのARQヘッダを解
析し、ARQヘッダに誤りがなければ、リジェクトを返
送する。このように、端末2は、すぐにフレーム番号1
のリジェクトを返送することができる。
【0231】以上のように、第11の実施形態では、常
に多重化フレームの先頭にビデオフレームを多重化する
ようにしているので、多重化ヘッダに誤りがあっても、
ビデオフレームのARQヘッダを解析することによっ
て、ビデオフレームのリジェクトをすぐに返送すること
ができ、ビデオフレームの再送遅延を低減することがで
きる。
【0232】なお、すべての多重化フレームにビデオデ
ータが多重化されている場合にのみARQヘッダの抽出
を行うようにすれば、本実施形態はより効率よく効果を
発揮できる。
【0233】(第12の実施形態)次に、本発明の第1
2の実施形態に係る多重伝送方法について説明する。本
実施形態は、多重化フレームの多重化ヘッダに誤りがあ
った場合においても、多重化層が所定バイトのビデオフ
レームを分離し、誤り制御処理層に渡すことを特徴とし
ている。
【0234】受信側は、通信開始時に送信側から通知さ
れた多重化情報の対応テーブルが、図19に示す対応テ
ーブルである場合には、ビデオフレームのARQヘッダ
が、多重化フレーム内の一定位置にないと判断する。こ
の場合、受信側の多重化層は図32に示す処理を、ビデ
オの誤り制御処理層は図33に示す処理を、それぞれ行
う。
【0235】図32において、受信側の多重化層は、多
重化フレームを受信すると、まず多重化ヘッダの誤り検
出を行う(ステップS01)。多重化ヘッダに誤りがな
ければ、多重化層は、多重化情報部を解析し(ステップ
S02)、多重化情報に従って、情報フィールドを、ビ
デオフレーム,音声フレーム等に分離し、それぞれを対
応する誤り制御処理層に渡す(ステップS03)。一
方、多重化ヘッダに誤りを検出した場合、多重化層は、
情報フィールドの多重化情報が分からないため、情報フ
ィールドのデータを破棄する(ステップS04)。
【0236】図33において、誤り制御処理層は、分離
されたビデオフレームを多重化層から受け取った場合
(すなわち、多重化ヘッダに誤りが無い場合)、ARQ
ヘッダの誤り訂正および誤り検出を行う(ステップS0
5)。ARQヘッダに誤りが無い場合、誤り制御処理層
は、フレーム番号を読み出す(ステップS06)。次
に、誤り制御処理層は、シーケンスエラーを検出したか
否か、すなわち読み出したフレーム番号が次に受信すべ
きフレーム番号と異なるか否かを判断する(ステップS
07)。シーケンスエラーを検出した場合、誤り制御処
理層は、抜けのあったフレーム番号のビデオフレームの
再送要求を、送信側へ伝送する(ステップS08)。そ
の後、誤り制御処理層は、ビデオパケットの誤り検出を
行い(ステップS09)、ビデオパケットに誤りが無け
れば、そのビデオデータをビデオ復号部に出力し(ステ
ップS10)、誤りがあれば、当該フレーム番号の再送
要求を送信側へ伝送する(ステップS11)。なお、上
記ステップS05において、ARQヘッダに誤りを検出
した場合、誤り制御処理層は、ビデオパケットを破棄す
る(ステップS12)。
【0237】一方、多重化情報の対応テーブルが図21
に示す対応テーブルであった場合には、受信側は、ビデ
オフレームのARQヘッダが常に多重化フレーム内の一
定位置にあると判断する。この場合、受信側の多重化層
は、図34に示す処理を行い、ビデオの誤り制御処理層
は、図33に示す処理を行う。
【0238】図34において、多重化層は、多重化フレ
ームを受信すると、まず多重化ヘッダの誤り検出を行う
(ステップS01)。多重化ヘッダに誤りがなければ、
多重化層は、多重化情報部を解析し(ステップS0
2)、多重化情報に従って、情報フィールドを、ビデオ
フレーム,音声フレーム等に分離し、それぞれを対応す
る誤り制御処理層に渡す(ステップS03)。一方、多
重化ヘッダに誤りを検出した場合、多重化層は、多重化
ヘッダに続く51バイトをビデオフレームとして分離し
ビデオの誤り制御処理層に渡し、また、後ろの25バイ
トを音声フレームとして分離し音声の誤り制御処理層に
渡す(ステップS21)。
【0239】図33において、ビデオの誤り制御処理層
は、もし多重化層が情報フィールドを誤って分離してい
た場合においても、ARQヘッダに誤りがなければ(ス
テップS05)、正しくフレーム番号が識別でき(ステ
ップS06)、ビデオパケットの誤りが検出されるので
(ステップS09)、当該フレームの再送要求がなされ
る(ステップS11)。
【0240】同様に、音声の誤り制御処理層でも、音声
パケットの誤り検出を行うことにより、音声パケットの
廃棄あるいは再送が行われる。もし、偶然、多重化層が
分離したビデオフレーム、音声フレームが正しかった場
合は、ビデオパケット、音声パケットの誤りが検出され
ず、有効なデータとなる。
【0241】以上のように、第12の実施形態では、多
重化ヘッダに誤りがあっても、先頭から所定バイトのビ
デオフレームと、後ろから所定バイトの音声フレームと
を分離し、それぞれを誤り制御処理層に渡すことによっ
て、ビデオや音声の誤り制御処理層において、誤ったフ
レームのリジェクトをすぐに返送することが可能とな
り、再送遅延を低減することができる。
【0242】なお、ビデオフレームのARQヘッダが多
重化フレーム内の一定位置にあるかどうかを、多重化構
造の対応テーブルから判断し、一定位置にある場合にの
み、ARQヘッダの抽出を行うようにすれば、本実施形
態はより効率よく効果を発揮することができる。
【0243】また、ARQヘッダに誤りがあった場合に
分離する際は、ビデオや音声の多重化構造で一番多く現
れる構造を基準として分離することにすれば、また、あ
る一定のパターンの繰り返しで多重化構造が現れる場合
は、多重化構造を予想して分離することにすれば、本実
施形態の効果はより大きくなる。
【0244】さらに、ビデオデータ、音声データに加え
てコンピュータデータを多重化する際に、先頭のビデオ
データと最後尾の音声データとの間にコンピュータデー
タを多重化すれば、ビデオデータや音声データを優先し
て抽出できるので、より大きな効果が期待できる。
【0245】また、上記第12の実施形態では、音声フ
レームの長さが25バイトの場合について説明している
が、本発明はこれに限定されるものではない。すなわ
ち、音声フレームのフレーム長は、それ以外の値であっ
てもよく、誤り訂正用の冗長ビットを付加した音声フレ
ームや、別の伝送レートに符号化された音声フレーム、
例えば6.3Kbpsに符号化された音声フレームを用
いていもよい。
【0246】(第13の実施形態)次に、以上説明した
実施形態の特徴を備える多重伝送方法について説明す
る。図35は、本発明の第13の実施形態に係る多重伝
送方法を説明するための図であり、特に、図35(a)
は送信側が送信する多重化フレーム列を示し、図35
(b)は受信側が受信する多重化フレーム列を示し、図
35(c)は受信側が音声を出力するタイミングを示し
ている。
【0247】図35(a)に示すように、多重化フレー
ム列における各多重化フレームは、80バイトの固定長
である。また、この多重化フレーム列では、20バイト
の音声フレームを多重化した多重化フレームが連続して
2つ出現した後、音声フレームを多重化しない多重化フ
レームが1つ出現するというパターンが繰り返す。これ
により、120バイトあたりに20バイトの音声を伝送
している。また、無音であったためにロングフレームと
なったビデオフレームV5に誤りがあった場合にも、音
声フレームを多重化しない多重化フレーム(連続する3
つ多重化フレーム中に必ず1つは出現する)で、このビ
デオフレームV5を再送できる。
【0248】多重化されるデータのうち、ビデオデータ
は、必ず多重化フレームの先頭部に格納される。受信側
は、多重化情報に誤りを検出した場合においも、先頭部
をビデオフレームとみなして多重分離する。これによ
り、多重化情報のみに誤りがあった場合には、多重分離
したビデオフレームV4は、正しく処理することができ
る。
【0249】ヘッダ部に格納された多重化情報MCは、
次の音声フレームまでの時間によって異なる値が割り当
てられている。受信側では、多重化フレーム列上で次の
音声フレームまでの時間が相対的に短いほうの音声フレ
ームを蓄積することなくすぐに出力し、それ以降は12
0バイト時間周期で音声フレームを出力する。これによ
り、80バイトの多重化フレームに120バイト周期の
音声を、ジッタおよび遅延なく多重し伝送することが可
能となる。
【0250】図36は、各多重化フレームの長さを60
バイトにした場合の多重化伝送方法を示しており、特
に、図36(a)は送信側が送信する多重化フレーム列
を、図36(b)は受信側が受信する多重化フレーム列
を、図36(c)は受信側が音声を出力するタイミング
を示している。
【0251】図36(a)に示すように、多重化フレー
ム列における各多重化フレームは、60バイトの固定長
である。また、この多重化フレーム列では、20バイト
の音声フレームを多重化した多重化フレームと、音声フ
レームを多重化しない多重化フレームとが交互に繰り返
す。これにより、120バイトあたりに20バイトの音
声を伝送している。また、無音であったためにロングフ
レームとなったビデオフレームV3に誤りがあった場合
にも、音声フレームを多重化しない多重化フレーム(連
続する2つの多重化フレーム中に必ず1つは必ず出現す
る)で、このビデオフレームV3を再送できる。
【0252】多重化されるデータのうち、ビデオデータ
は、必ず多重化フレームの先頭部に格納される。受信側
は、多重化情報に誤りを検出した場合においも、先頭部
をビデオフレームとみなして多重分離する。これによ
り、多重化情報のみに誤りがあった場合には、多重分離
したビデオフレームV5は、正しく処理することができ
る。
【0253】以上のように、第13の実施形態による
と、120バイト周期で発生する音声フレームを、80
バイトの多重化フレームに多重化する場合においても、
また、60バイトの多重化フレームに多重化する場合に
おいても、ビデオデータのデータリンクフレームは、常
に一定のタイミングで得られる。従って、音声の無音区
間を有効に利用して、再送型可変長データであるビデオ
データまたはコンピュータデータの伝送帯域を増減させ
た場合においても、データリンクフレームの伝送タイミ
ングを多重化フレームの伝送タイミングに同期させるこ
とができ、結果として誤りに強い多重伝送が行える。ま
た、可変長スロット2のロングフレームの再送を、固定
長スロットを用いて行うことができるため、音声の遅延
を生じることなく再送制御が行える。
【0254】なお、上記第13の実施形態では、音声フ
レームの長さが20バイトの場合について説明している
が、本発明はこれに限定されるものではない。すなわ
ち、音声フレームのフレーム長は、それ以外の値であっ
てもよく、誤り訂正用の冗長ビットを付加した音声フレ
ームや、別の伝送レートに符号化された音声フレーム、
例えば6.3Kbpsに符号化された音声フレームを用
いていもよい。
【0255】(第14の実施形態)ところで、図37に
示すように、PHS網を既存のアナログ電話公衆網PS
TNに接続した通信システムにおいて、PHS網に接続
された端末2101からPSTNに接続された端末21
03に、ビデオデータと音声データを多重して伝送する
場合について考えてみる。
【0256】なお、ビデオデータの再送制御は、端末2
101および端末2103間で行うものとする。また、
両端末は、通信の開始時に、たとえばITU−TのH.
324の規定により、両端末間の最大伝送レートを決定
するものとする。PHS網の伝送レートは32Kbps
であり、PSTNの伝送レートは28.8Kbpsであ
るから、本通信システムでの最大伝送レートは、28.
8Kbpsと決定される。
【0257】PHS網とPSTN網の相互接続において
は、ビデオデータは再送型のデータであり、誤って受信
されたビデオデータは再送される。PHS網で誤りが発
生したビデオデータは、網接続点2102で廃棄され、
再送要求が出される。従って、PHS網でビデオデータ
に誤りが発生すると、再送分だけPSTN網で多重すべ
きビデオデータが減ることになり、PSTN網で送るべ
きデータが、実際は28.8Kbpsよりも少なくな
る。すなわち、実効伝送レートが、28.8Kbpsを
下回る。PSTNの有線の伝送路に比べて、PHSの無
線伝送路では誤りが発生しやすく、再送が頻繁に行われ
るため、端末間の伝送レートは、PHS網における伝送
レートで頭打ちとなり、伝送効率が悪くなる。
【0258】以下に説明する本発明の第14の実施形態
は、上記のような伝送効率の悪化を防止することに向け
られている。
【0259】端末2101での多重化方法を、図38を
用いて説明する。端末2101は、H.263等で符号
化されたビデオデータのビットストリーム(図38
(a)参照)から308ビットを切り出し、図38
(b)に示すように、16ビットのCRCと4ビットの
終結ビットとを付加する。CRCは誤り検出を行うため
の符号、終結ビットはビタビ復号用のダミービットであ
る。端末2101は、合計328ビット(=41バイ
ト)のデータを、レート可変パンクチャド畳み込み符号
化(RCPC符号化)による、符号化率r=8/9の誤
り訂正符号化を行い、328ビット×(9/8)=36
9ビットのRCPCパケットを生成する。端末2101
は、このRCPCパケットの先頭に、再送制御を行うた
めのシーケンス番号等の情報を含む32ビットのARQ
ヘッダを付加し、図38(c)に示す401ビット(≦
53バイト)のビデオデータを生成する。さらに、端末
2101は、このビデオデータと音声データとを多重化
し、図38(d)に示す80バイトの多重化フレームを
生成する。そして、端末2101は、この80バイトの
多重化フレームを、80バイト/32Kbps=20m
secに1フレームの割合で発生する。
【0260】次に、網接続点2102でのレートの変換
方法を、図39を用いて説明する。網接続点2102
は、図39(a)に示す多重化フレームの多重化を解
き、図39(b)に示すように、ビデオデータをARQ
ヘッダとRCPCパケットとに分離する。次に、網接続
点2102は、RCPCパケットのビタビ復号(誤り訂
正)を行い、図39(c)に示す41バイトのデータを
取り出す。次に、網接続点2102は、この41バイト
のデータをRCPC符号化により、符号化率r=8/8
=1の誤り訂正符号化を行い、41バイトのRCPCパ
ケットを生成する。さらに、網接続点2102は、この
RCPCパケットの先頭に、図39(d)に示すよう
に、先ほど分離した32ビットのARQヘッダを付加
し、45バイトのビデオデータを生成する。次に、網接
続点2102は、この45バイトのビデオデータを、先
ほど分離した21バイトの音声データと多重化し、図3
9(e)に示すような72バイトの多重化フレームを生
成し、PSTN網で伝送する。ここでは、72バイトの
多重化フレームが、20msecにつき1フレームの割
合で発生するので、72バイト/20msec=28.
8Kbpsとなり、PSTN網で伝送できる。
【0261】ところで、上記符号化率は、次のようにし
て決定する。PHS網の伝送レートVfは32Kbp
s、PSTNの伝送レートVsは28.8Kbpsであ
るので、PHS網はPSTNより、 Rv=(32−28.8)/32=0.1 つまり、10%伝送レートが高い。よって、PHS網に
おける多重化フレームのフレーム長Lm(=80バイ
ト)のうち、80×0.1=8バイトが、従来は空けら
れていた領域であり、PSTNにおける多重化フレーム
のフレーム長は、80−8=72バイトとなる。PST
Nにおける多重化フレーム中のビデオフレームの長さL
dは、多重化フレーム長から、ヘッダ、音声データ、ビ
デオフレームのARQヘッダを除いた、 Ld=72−2−4−21−4=41バイト となり、上記の8バイトを、このビデオフレームの誤り
訂正の冗長ビットに割り当てるので、符号化率は、Rc
=41/(41+8)=41/49以上となる。好まし
くは、この値(=41/49)に近い値を選べば、最も
効率が良くなる。上述したRCPC符号化において、符
号化率は、8/n(8≦n≦32)である必要がある。
そこで、本実施形態では、41/49≦8/9という条
件が成立することを考慮して、符号化率8/9を選択し
ている。
【0262】なお、上記第14の実施形態では、ビデオ
データの誤り訂正を、畳み込み符号化を用いて行ってい
るが、ブロック符号化を用いて行っても良い。この場
合、網接続点2102では、誤り訂正を行わずに、パリ
ティビットを廃棄するだけでもレートの変換が行える。
【0263】また、上記第14の実施形態では、再送を
行うビデオデータの誤り訂正符号化を行っているが、同
様に、再送を行わない音声データの誤り訂正符号化を行
い、網接続点2102でその誤り訂正符号化の符号化率
の変換を行うようにしてもよい。
【0264】また、上記第14の実施形態では、多重化
フレームの先頭に同期フラグが付加されているが、前述
した他の実施形態と同様に、同期フラグはなくてもかま
わない。
【0265】また、上記第14の実施形態におけるPH
S網、PSTN網は、それぞれ自営PHS網、自営アナ
ログ電話網であってもかまわない。
【0266】以上のように、第14の実施形態によれ
ば、PHS網の伝送レートがPSTNの伝送レートより
も10%高いことを利用し、その分を用いてビデオデー
タの誤り訂正能力を高めることにより、誤りの多いPH
S網における実効伝送レートを高めることができ、結果
として、端末間の伝送効率の低下を抑えることができ
る。
【0267】(第15の実施形態)第14の実施形態と
同様に、図37に示すような通信システム、すなわちP
HS網を既存のアナログ電話公衆網PSTNに接続した
通信システムにおいて、PHS網に接続された端末21
01からPSTNに接続された端末2103に、ビデオ
データと音声データとを多重して伝送する場合について
述べる。
【0268】本実施形態では、端末2101と網接続点
2102との間で、また網接続点2102と端末210
3との間で、ビデオデータの再送制御を行う。また、P
HS網の伝送レートは32Kbpsであり、PSTNの
伝送レートは28.8Kbpsであり、網接続点210
2で伝送レートの変換と多重化の変換とを行う。
【0269】端末2101では、H.263等で符号化
されたビデオのビットストリームから切り出したデータ
と、音声データとを、32Kbpsで多重化し伝送す
る。
【0270】本実施形態における網接続点2102の構
成を、図40に示す。図40において、網接続点210
2は、第1の多重化部2401と、第2の多重化部24
02と、ビデオバッファ2406とを備えている。第1
の多重化部2401は、多重化層2403と、ビデオ誤
り制御部2404と、音声廃棄部2405とを含む。
【0271】第1の多重化部2401の多重化層240
3は、PHS網から受信した多重化フレームの多重化を
解き、当該多重化フレームをビデオデータと音声データ
とに分離する。ビデオ誤り制御部2404は、ビデオデ
ータの誤り訂正または誤り検出を行い、誤りを訂正でき
なかった、または誤りを検出したビデオデータの再送制
御を行う。また、ビデオ誤り制御部2404は、再送制
御を行ったビデオデータをシーケンス番号順に並べ替え
て、誤りのないビットストリームを生成し、ビデオバッ
ファ2406に格納する。音声廃棄部2405は、音声
データの誤り検出を行い、誤りを検出した音声データを
廃棄し、誤りのない音声データのみを第2の多重化部2
402へ出力する。第2の多重化部2402は、ビデオ
バッファ2406に格納された誤りのないビデオデータ
のビットストリームと、誤りのなかった音声データと
を、28.8Kbpsで多重化する。音声データに誤り
が発生し、音声データの廃棄が起こると、第2の多重化
部2402は、その分の帯域をビデオデータに割り振っ
て多重化を行う。
【0272】PHS網における実効伝送速度が、PST
N網における実効伝送レートよりも大きければ、ビデオ
バッファ2406にデータが溜まることになり、バッフ
ァ溢れがおこる。ビデオバッファ2406が溢れると、
ビデオ再送制御部2404から送信側の端末2101に
対して、バッファに入れることができなかったデータの
再送要求が出されるため、実際は、PHS網における実
効伝送レートは、PSTN網における実効伝送レートを
上回ることはない。
【0273】したがって、本実施形態によれば、PHS
網における実効伝送レートが、PSTN網における実効
伝送レートよりも悪くならない限り、両端末間の伝送レ
ートは、PSTN網側の実効伝送レートと同じになり、
伝送効率を低下させることがない。また、誤りのあった
音声データの領域をビデオデータに割り当てることによ
り、さらに伝送効率を上げることができる。
【0274】なお、本実施形態では、多重化フレームの
先頭に同期フラグが付加されているが、前述した他の実
施形態と同様に、同期フラグはなくてもかまわない。
【0275】また、本実施形態におけるPHS網、PS
TN網は、それぞれ自営PHS網、自営アナログ電話網
であってもかまわない。
【0276】(第16の実施形態)次に、図41に示す
ような通信システム、すなわちPHS網を既存のアナロ
グ電話公衆網PSTNに接続した通信システムにおい
て、PHS網に接続された端末2601が、PHS網に
接続された端末2602や、PSTNに接続された端末
2604と通信する場合を考える。
【0277】図41において、相互接続装置2603
は、PHSベアラ通信の機能と、モデムを介したPST
Nアナログ電話網の通信機能と、それぞれの網における
多重化フレームのフレーム同期をとる機能と、速度変換
の機能とを有している。
【0278】PHS網に接続された端末2601が伝送
する多重化フレームの構成を、図42(a)に示す。多
重化フレームのフレーム長は、PIAFSのデータフレ
ームのフレーム長と同じ長さの80バイトとし、フレー
ムの先頭部分には、同期フラグとして、例えば“010
1000011101111001010011001
0011”が格納される。その後には、多重化情報を含
むヘッダや、多重化された音声データ、ビデオデータが
続き、8バイトのダミービットがフィルされる。端末2
602および相互接続装置2603は、多重化フレーム
のフレーム長がPIAFSのデータフレーム長と同じ長
さであるため、PIAFSの同期フレームにより、フレ
ーム同期を確立する。
【0279】相互接続装置2603は、フィルビットを
削除し、図42(a)に示す多重化フレームを、図42
(b)に示す多重化フレームに変換することにより、速
度の変換を行う。
【0280】端末2604は、図42(b)の多重化フ
レームの先頭にある同期フラグを利用してフレーム同期
をとりながら、多重化フレームを受信する。
【0281】本実施形態によれば、端末2602および
相互接続装置2603は、多重化フレームの先頭にある
同期フラグを引き込む機能を備える必要がなく、相互接
続装置2603は、新たに同期フラグを付加する必要が
なくなる。
【0282】なお、相互接続装置2603における速度
変換の例として、予め挿入してあったフィルビットを削
除する方法のほか、第14の実施形態に示した方法を採
用しても良い。
【0283】また、前述した第1〜第5,第10および
第11の実施形態で説明した多重伝送方法に、本実施形
態を適用しても、双方の発明の効果はともに発揮され
る。
【0284】また、本実施の形態におけるPHS網、P
STN網は、それぞれ、自営PHS網、自営アナログ電
話網であってもかまわない。
【0285】また、相手の端末がPHS網またはそれに
続くISDN網につながる端末であっても、それが同期
の取れない網に接続することを想定した端末の可能性が
ある場合、同期フレームで同期を確立した後の多重化フ
レームの先頭に同期フラグを付けて送信し、その後、同
期フラグを取るか否かの調停をすることにしてもよい。
【0286】(第17の実施形態)次に、図41に示す
ような通信システム、すなわちPHS網を既存のアナロ
グ電話公衆網PSTNに接続した通信システムにおい
て、PHS網に接続された端末2601が、PHS網に
接続された端末2602や、PSTNに接続された端末
2604と通信する場合の他の実施形態を考える。
【0287】図41において、相互接続装置2603
は、PHSベアラ通信の機能と、モデムを介したPST
Nアナログ電話網の通信機能と、それぞれの網における
多重化フレームのフレーム同期をとる機能と、速度変換
の機能とを有している。
【0288】PHS網に接続された端末2601が伝送
する多重化フレームの構成を、図43に示す。図43に
示すように、多重化フレームのフレーム長は、第16の
実施形態の場合と同様に、PIAFSのデータフレーム
のフレーム長と同じ長さの80バイトとする。このた
め、端末2602および相互接続装置2603は、PI
AFSの同期フレームにより、フレーム同期を確立す
る。端末2601は、通信相手の端末がPSTNに接続
される端末である場合は、第16の実施形態と同様に、
多重化フレームの構成を、図43(b)に示すように、
先頭に同期フラグの格納されている構成とする。通信相
手の端末がPHS網に接続された端末である場合は、多
重化フレームの構成を、図43(c)に示すように、先
頭に同期フラグのない構成とする。この場合、速度変換
を行う必要がないため、多重化フレームにフィルビット
を挿入しない。
【0289】本実施形態によれば、相手がPHS網に接
続される端末であるときは、不要である同期フラグを付
加しないことにより、その分、多重するデータを増やす
ことができる。そのため、伝送効率が良くなる。
【0290】なお、前述した第1〜第5,第10および
第11の実施形態で説明した多重伝送方法に、本実施形
態を適用しても、双方の発明の効果はともに発揮され
る。
【0291】また、本実施の形態におけるPHS網、P
STN網は、それぞれ、自営PHS網、自営アナログ電
話網であってもかまわない。
【0292】また、同期フラグを挿入するかしないかの
判断は、端末間でその必要の有無を通信の開始時に調停
することにしてもよいし、第14および第15の実施形
態で述べた、両端末間で調停した最大伝送レートから類
推してもよいし、自端末が接続される網の種別を通知し
あうことにしてもよい。
【0293】また、相手の端末がPHS網またはそれに
続くISDN網につながる端末であっても、それが同期
の取れない網に接続することを想定した端末の可能性が
ある場合、同期フレームで同期を確立した後の多重化フ
レームの先頭に同期フラグを付けて送信し、その後同期
フラグを取るか否かの調停をすることにしてもよい。
【0294】なお、上記第1〜第17の実施形態で示し
た多重伝送法、多重伝送装置およびジッタ吸収方法は、
それぞれ専用の回路装置によって実現されても良いし、
コンピュータ装置によって実現されても良い。後者の場
合、コンピュータ装置は、上記各実施形態の処理手順を
記述したソフトウェアプログラムを実行することにな
る。そして、本発明は、このようなソフトウェアプログ
ラムを格納する記録媒体(フレキシブルディスク、CD
−ROM、ハードディスク装置、半導体メモリ等)にも
向けられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態で用いられる固定長多
重化フレームの構成を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施形態で用いられる固定長多
重化フレームの構成を示す図である。
【図3】第1または第2の実施形態において、多重化フ
レーム長が120バイトに設定され、G.723で符号
化された音声データがビデオデータと多重され、簡易型
携帯電話であるPHSの32Kbpsの伝送路を介して
伝送される場合の、多重化の様子を示す図である。
【図4】図3に示す多重化フレームにおいて、有音区間
と無音区間とでビデオスロットのサイズが異なる様子を
示した図である。
【図5】本発明の第3の実施形態で用いられる固定長多
重化フレームの構成を示す図である。
【図6】本発明の第4の実施形態で用いられる固定長多
重化フレームの構成を示す図である。
【図7】本発明の第5の実施形態で用いられる固定長多
重化フレームの構成を示す図である。
【図8】第4の実施形態において、各固定長多重化フレ
ームのフレーム長を60バイトから80バイトに変更し
た場合の、固定長多重化フレームの構成を示す図であ
る。
【図9】第5の実施形態において、各固定長多重化フレ
ームのフレーム長を60バイトから80バイトに変更し
た場合の、固定長多重化フレームの構成を示す図であ
る。
【図10】本発明の第6の実施形態における多重伝送装
置の構造を示すレイヤ図である。
【図11】図10の多重伝送装置で用いられる、固定長
多重化フレームの構成の第1の例を示す図である。
【図12】図10の多重伝送装置で用いられる、固定長
多重化フレームの構成の第2の例を示す図である。
【図13】本発明の第7および第8の実施形態で用いら
れる固定長多重化フレームの第1の構成およびデータ読
み出しタイミングを示す図である。
【図14】固定長多重化フレームの多重化構造と多重化
情報との関係を記述した対応テーブルの第1の例を示す
図である。
【図15】固定長多重化フレームの多重化構造と多重化
情報との関係を記述した対応テーブルの第2の例を示す
図である。
【図16】本発明の第7の実施形態で用いられる固定長
多重化フレームの第2の構成およびデータ読み出しタイ
ミングを示す図である。
【図17】本発明の第7の実施形態で用いられる固定長
多重化フレームの第3の構成およびデータ読み出しタイ
ミングを示す図である。
【図18】図17において、Audioデータが到着し
た直後にデータを読み出さない理由を説明するための図
である。
【図19】固定長多重化フレームの多重化構造と多重化
情報との関係を記述した対応テーブルの第3の例を示す
図である。
【図20】本発明の第9の実施形態において、受信端末
側の処理を示すフローチャートである。
【図21】固定長多重化フレームの多重化構造と多重化
情報との関係を記述した対応テーブルの第4の例を示す
図である。
【図22】本発明の第8の実施形態で用いられる固定長
多重化フレームの第2の構成およびデータ読み出しタイ
ミングを示す図である。
【図23】本発明の第8の実施形態で用いられる固定長
多重化フレームの第3の構成およびデータ読み出しタイ
ミングを示す図である。
【図24】本発明の第10の実施形態において、送信側
の第1の動作例を示すタイミングチャートである。
【図25】本発明の第10の実施形態において、送信側
の第2の動作例を示すタイミングチャートである。
【図26】本発明の第10の実施形態において、送信側
の第3の動作例を示すタイミングチャートである。
【図27】本発明の第11の実施形態で用いられる多重
化フレームの多重化構造を示す図である。
【図28】本発明の第11の実施形態で用いられる多重
化フレームの多重化構造を示す図である。
【図29】本発明の第11の実施形態において、受信側
の多重化層が行う処理を示すフローチャートである。
【図30】本発明の第11の実施形態において、ビデオ
の誤り制御処理層が行う処理を示すフローチャートであ
る。
【図31】本発明の第11の実施形態において、再送制
御を行う場合の動作を示すタイミングチャートである。
【図32】本発明の第12の実施形態において、受信側
の多重化層が行う処理を示すフローチャートである。
【図33】本発明の第12の実施形態において、ビデオ
の誤り制御処理層が行う処理を示すフローチャートであ
る。
【図34】本発明の第12の実施形態において、受信側
の多重化層が行う処理を示すフローチャートである。
【図35】本発明の第13の実施形態に係る多重伝送方
法を説明するための図である。
【図36】第13の実施形態において、各多重化フレー
ムの長さを60バイトにした場合の多重化伝送方法を説
明するための図である。
【図37】本発明の第14の実施形態が適用される通信
システムの構成を示す図である。
【図38】本発明の第14の実施形態において、PHS
網に接続された端末での多重化方法を説明するための図
である。
【図39】本発明の第14の実施形態において、網接続
点でのレートの変換方法を説明するための図である。
【図40】本発明の第15の実施形態において、網接続
点の構成を示すブロック図である。
【図41】本発明の第16および第17の実施形態が適
用される通信システムの構成を示す図である。
【図42】本発明の第16の実施形態において、相互接
続装置に入力される多重化フレームの構成と、相互接続
装置から出力される多重化フレームの構成とを示す図で
ある。
【図43】本発明の第17の実施形態において、PHS
網に接続された端末が伝送する多重化フレームの構成を
示す図である。
【図44】H.223で決められた多重化伝送方式を採
用した、従来の多重化伝送装置の一般的なレイヤ構造を
示す図である。
【図45】H.223の多重化層における多重化フレー
ムフォーマットを示す図である。
【図46】音声データとコンピュータデータとビデオデ
ータとを多重した場合の多重化層における多重化フレー
ムフォーマットの一例を示す図である。
【図47】ビデオの再送制御による誤り訂正のためのA
RQフレームのフォーマットを示す図である。
【図48】PIAFSで規定されたフレーム構成を示す
図である。
【図49】特公平8−13057号公報に開示された、
「HDLC可変長パケットと非HDLC固定長パケット
との混在転送方法」を説明するための図である。
【図50】従来のジッタ補正回路の構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1801,1806…多重化部 1802,1807…変換部 1803,1808…PIAFSデータリンク処理部 1804,1809…音声適応化部 1805,1810…音声コーダ 2101,2103,2601,2602,2604…
端末 2102…網接続点 2603…相互接続装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平8−313266 (32)優先日 平8(1996)11月25日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−7275 (32)優先日 平9(1997)1月20日 (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (67)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再送制御による誤り訂正を行う再送型可
    変長データと、再送制御による誤り訂正を行わない非再
    送型固定長データとを、多重化フレームによって多重伝
    送する方法であって、 前記多重化フレームの長さを固定にし、かつ前記再送型
    可変長データを格納したデータリンクフレームのフレー
    ム長を、多重する前記非再送型固定長データの長さに応
    じて増減することにより、前記多重化フレームの伝送ス
    トリームに対して、前記多重化フレーム毎に同期のとれ
    たタイミングで当該データリンクフレームを伝送するこ
    とを特徴とする、多重伝送方法。
  2. 【請求項2】 前記多重化フレームは、固定長領域を含
    み、 前記固定長領域を第1および第2の可変長スロットに分
    割し、 前記第1の可変長スロットは、多重する非再送型固定長
    データが存在する場合には予め定められた固定長にな
    り、多重する非再送型固定長データが存在しない場合に
    は長さがゼロになり、 前記第2の可変長スロットは、多重する非再送型固定長
    データが存在する場合には相対的に短い第1の長さにな
    り、多重する非再送型固定長データが存在しない場合に
    は相対的に長い第2の長さになり、 前記第1の可変長スロットで前記非再送型固定長データ
    を伝送し、前記第2の可変長スロットで前記再送型可変
    長データを伝送することを特徴とする、請求項1に記載
    の多重伝送方法。
  3. 【請求項3】 前記多重化フレームは、多重化フレーム
    ヘッダをさらに含み、 前記多重化フレームヘッダには、前記多重化フレーム中
    に前記非再送型固定長データが多重されている否かを示
    す多重化情報が格納されていることを特徴とする、請求
    項2に記載の多重伝送方法。
  4. 【請求項4】 前記多重化フレームは、前記再送型可変
    長データを格納して伝送するための固定長スロットをさ
    らに含む、請求項2に記載の多重伝送方法。
  5. 【請求項5】 前記固定長スロットには、前記第2の可
    変長スロットに格納される再送型可変長データと同じ種
    類の再送型可変長データが格納される、請求項4に記載
    の多重伝送方法。
  6. 【請求項6】 前記固定長スロットの長さは、前記固定
    長領域以上の長さに選ばれている、請求項5に記載の多
    重伝送方法。
  7. 【請求項7】 前記固定長スロットには、前記第2の可
    変長スロットに格納される再送型可変長データとは異な
    る種類の再送型可変長データが格納される、請求項4に
    記載の多重伝送方法。
  8. 【請求項8】 前記再送型可変長データを格納するデー
    タリンクフレームの長さは、前記第2の可変長スロット
    で伝送する場合は当該第2の可変長スロットと同じ長さ
    に、前記固定長スロットで伝送する場合は当該固定長ス
    ロットと同じ長さに設定されていることを特徴とする、
    請求項4に記載の多重伝送方法。
  9. 【請求項9】 前記多重化フレームは、 フレーム種別を識別するための符号を格納したフレーム
    種別識別領域と、 ユーザデータを格納したユーザデータ領域と、 前記ユーザデータ領域内の有意のデータの長さを格納し
    たユーザデータ長表示領域と、 再送制御に用いるフレーム番号を格納した再送制御領域
    と、 誤り検出符号を格納した誤り検出符号領域とを有してお
    り、 前記ユーザデータ領域を、再送型可変長データ領域と非
    再送型固定長データ領域とに分割し、 前記再送型可変長データ領域には、前記再送型可変長デ
    ータを格納し、 前記非再送型固定長データ領域には、前記非再送型固定
    長データを格納し、 前記ユーザデータ長表示領域には、前記再送型可変長デ
    ータ領域に格納された前記再送型可変長データの長さを
    格納し、 前記誤り検出符号領域には、前記非再送型固定長データ
    領域以外の領域の誤り検出を行う誤り検出符号を格納し
    たことを特徴とする、請求項1に記載の多重伝送方法。
  10. 【請求項10】 多重する非再送型固定長データが存在
    するときは、前記ユーザデータ領域を前記再送型可変長
    データ領域と前記非再送型固定長データ領域とに分割
    し、当該再送型可変長データ領域に前記再送型可変長デ
    ータを格納し、当該非再送型固定長データ領域に前記非
    再送型固定長データを格納し、 多重する非再送型固定長データが存在しないときは、前
    記ユーザデータ領域全体を前記再送型可変長データ領域
    として前記再送型可変長データを格納し、 前記フレーム種別識別領域には、前記ユーザデータ領域
    に前記非再送型固定長データ領域が存在するかどうかを
    示す識別符号を格納することを特徴とする、請求項9に
    記載の多重伝送方法。
  11. 【請求項11】 伝送すべき非再送型固定長データが存
    在する場合は、前記非再送型固定長データを多重する第
    1の多重化フレームと、前記非再送型固定長データを多
    重しない第2の多重化フレームとを、少なくとも1つず
    つ含む基本多重化フレーム列を、繰り返し伝送すること
    を特徴とする、請求項1に記載の多重伝送方法。
  12. 【請求項12】 前記第1の多重化フレームは、第1お
    よび第2の可変長スロットに分割された固定長領域を含
    み、 前記第1の可変長スロットは、多重する非再送型固定長
    データが存在する場合には予め定められた固定長にな
    り、多重する非再送型固定長データが存在しない場合に
    は長さがゼロになり、 前記第2の可変長スロットは、多重する非再送型固定長
    データが存在する場合には相対的に短い第1の長さにな
    り、多重する非再送型固定長データが存在しない場合に
    は相対的に長い第2の長さになり、 前記第2の多重化フレームは、固定長スロットを含み、 前記第1の可変長スロットで前記非再送型固定長データ
    を伝送し、前記第2の可変長スロットおよび前記固定長
    スロットで前記再送型可変長データを伝送することを特
    徴とする、請求項11に記載の多重伝送方法。
  13. 【請求項13】 前記第1および第2の固定長多重化フ
    レームの長さは、それぞれ60バイト長であり、 前記基本多重化フレーム列は、1つの前記第1の多重化
    フレームと、1つの前記第2の固定長多重化フレームと
    から構成され、 前記第1の多重化フレームには、非再送型固定長データ
    として、1つの音声フレームが格納されていることを特
    徴とする、請求項11に記載の多重伝送方法。
  14. 【請求項14】 前記第1および第2の固定長多重化フ
    レームの長さは、それぞれ80バイト長であり、 前記基本多重化フレーム列は、2つの前記第1の多重化
    フレームと、1つの前記第2の固定長多重化フレームと
    から構成され前記第1の多重化フレームには、前記非再
    送型固定長データとして、1つの音声フレームが格納さ
    れていることを特徴とする、請求項11に記載の多重伝
    送方法。
  15. 【請求項15】 前記第1および第2の固定長多重化フ
    レームの長さは、それぞれ80バイト長であり、 前記基本多重化フレーム列は、1つの前記第1の多重化
    フレームと、2つの前記第2の固定長多重化フレームと
    から構成され前記第1の多重化フレームには、前記非再
    送型固定長データとして、2つの音声フレームが格納さ
    れていることを特徴とする、請求項11に記載の多重伝
    送方法。
  16. 【請求項16】 Fバイト(Fは、正の整数)伝送時間
    に1フレームの割合で生成される高能率符号化されたN
    バイト(Nは、正の整数であり、N<F)の音声フレー
    ムを、Mバイト(Mは、正の整数であり、M<F)の固
    定長の多重化フレームに格納して多重伝送する際に、F
    /Mが非整数であるために多重化フレームの音声領域に
    最大Jバイト(Jは、正の整数)の音声ジッタが発生す
    る場合において、多重フレームの受信側で当該音声ジッ
    タを吸収する方法であって、 伝送される多重化フレーム列上の音声フレームの中か
    ら、次の音声フレームとの間隔が最も小さくなる基準音
    声フレームを識別し、 前記基準音声フレームを出力するタイミングを基準とし
    て、以後の音声フレームをFバイト伝送時間に1フレー
    ムの割合で出力することを特徴とする、音声ジッタ吸収
    方法。
  17. 【請求項17】 n・F=m・Mなる整数n、mに対
    し、m個の多重化フレームからなる基本多重化フレーム
    列の内、音声フレームを多重したn個の多重化フレーム
    それぞれに対して異なる多重化情報を定義することによ
    り、当該多重化情報に基づいて前記基準音声フレームの
    識別を可能としたことを特徴とする、請求項16に記載
    の音声ジッタ吸収方法。
  18. 【請求項18】 M=80バイト、F=120バイトで
    あることを特徴とした、請求項16に記載の音声ジッタ
    吸収方法。
  19. 【請求項19】 M=80バイト、F=120バイト、
    n=2、m=3であることを特徴とした、請求項17に
    記載の音声ジッタ吸収方法。
  20. 【請求項20】 Fバイト(Fは、正の整数)伝送時間
    に1フレームの割合で生成される高能率符号化されたN
    バイト(Nは、正の整数であり、N<F)の音声フレー
    ムを、Mバイト(Mは、正の整数であり、M<F)の固
    定長の多重化フレームに格納して多重伝送する際に、F
    /Mが非整数であるために多重化フレームの音声領域に
    最大Jバイト(Jは、正の整数)の音声ジッタが発生す
    る場合において、多重フレームの送信側で当該音声ジッ
    タを吸収する方法であって、 音声データを符号化する音声符号化器の符号化動作をス
    タートさせた後、当該音声符号化器から最初の音声フレ
    ームの出力が開始されるまでの時間をTとし、当該音声
    符号化器が最初の音声フレームの出力を開始した後、当
    該最初の音声フレームを格納した多重化フレームの出力
    を開始するまでに必要な時間をαとした場合、 伝送される多重化フレーム列上の音声フレームの内、次
    の音声フレームとの間隔が最も小さくなる基準音声フレ
    ームを格納している多重化フレームの出力が開始される
    タイミングを基準とし、当該記基準となるタイミングよ
    りも少なくとも合計時間(T+J+α)以前に、前記音
    声符号化器の符号化動作をスタートさせることを特徴と
    する、音声ジッタ吸収方法。
  21. 【請求項21】 前記時間αは、第1および第2の時間
    の内、いずれか大きい方の時間と同じかそれ以上の値に
    設定されており、 前記第1の時間は、前記音声符号化器が音声フレームの
    出力を開始した後、当該音声フレームを格納した多重化
    フレームの出力を開始するまでに必要な時間であり、 前記第2の時間は、前記音声符号化器から出力される無
    音の表示を検出し、音声フレームを格納する予定の領域
    に他のデータフレームを格納した多重化フレームの出力
    を開始するまでに必要な時間である、請求項20に記載
    の音声ジッタ吸収方法。
  22. 【請求項22】 n・F=m・Mなる整数n、mに対
    し、m個の多重化フレームからなる基本多重化フレーム
    列の内、音声フレームを多重したn個の多重化フレーム
    それぞれに対して異なる多重化情報を定義することによ
    り、当該多重化情報に基づいて前記基準音声フレームの
    識別を可能としたことを特徴とする、請求項20に記載
    の音声ジッタ吸収方法。
  23. 【請求項23】 M=80バイト、F=120バイトで
    あることを特徴とした、請求項20に記載の音声ジッタ
    吸収方法。
  24. 【請求項24】 M=80バイト、F=120バイト、
    n=2、m=3であることを特徴とした、請求項22に
    記載の音声ジッタ吸収方法。
  25. 【請求項25】 送信側から受信側に対し、フレーム番
    号および誤り検出符号が付加された第1のデータフレー
    ムと、第2〜第kのデータフレーム(kは、2以上の整
    数)とを、多重化フレームに格納して多重伝送する方法
    であって、 前記多重化フレームには、さらに、前記第1のデータフ
    レームおよび前記第2〜第kのデータフレームがどのよ
    うな構造で多重化されているかを示す多重化情報が付加
    されており、 前記送信側は、前記第1のデータフレームのフレーム番
    号を、常に前記多重化フレーム中の一定の場所に配置
    し、 前記受信側は、受信した多重化フレーム中の前記多重化
    情報に誤りが有ることを検出した場合、当該多重化フレ
    ーム中の定位置から前記第1のデータフレームのフレー
    ム番号を読み取り、当該読み取ったフレーム番号の再送
    要求を前記送信側に伝送することを特徴とする、多重伝
    送方法。
  26. 【請求項26】 前記多重化フレームの少なくとも先頭
    には、前記多重化情報と当該多重化情報の誤りを検出す
    るための誤り検出符号とを少なくとも含む、固定長の多
    重化ヘッダが配置されており、 前記第1のデータフレームは、前記多重化ヘッダに続い
    て格納される1以上のデータフレームの内、常に前記多
    重化ヘッダに隣接して配置されることを特徴とする、請
    求項25に記載の多重伝送方法。
  27. 【請求項27】 前記第1のデータフレームは、前記フ
    レーム番号と当該フレーム番号の誤りを検出するための
    誤り検出符号とを少なくとも含むヘッダを有しており、 前記ヘッダは、前記第1のデータフレームが前記多重化
    ヘッダの後方に隣接して配置される場合には、少なくと
    も先頭に配置され、前記第1のデータフレームが前記多
    重化ヘッダの前方に隣接して配置される場合には、少な
    くとも最後尾に配置されていることを特徴とする、請求
    項26に記載の多重伝送方法。
  28. 【請求項28】 前記受信側は、 受信した前記多重化フレームの多重化ヘッダに誤りが有
    ることを検出した場合、当該多重化ヘッダに続く所定バ
    イト数のデータを前記第1のデータフレームとして抽出
    し、 前記抽出した第1のデータフレームのヘッダに誤りが無
    いことを検出し、かつ残りのデータに誤りが有ることを
    検出した場合、当該第1のデータフレームの再送要求
    を、即座に前記送信側に伝送することを特徴とする、請
    求項27に記載の多重伝送方法。
  29. 【請求項29】 前記多重化フレームの長さは、固定で
    あり、 前記第2のデータフレームは、前記多重化ヘッダに続い
    て格納される1以上のデータフレームの内、常に先頭ま
    たは最後尾に配置され、 前記受信側は、 受信した前記多重化フレームの多重化ヘッダに誤りが有
    ることを検出した場合、前記第2のデータフレームが常
    に最後尾に配置されている場合には、当該多重化フレー
    ムの情報フィールドの後ろから所定バイト数の範囲にあ
    るデータを前記第2のデータフレームとして抽出し、前
    記第2のデータフレームが常に先頭に配置されている場
    合には、当該多重化フレームの情報フィールドの前から
    所定バイト数の範囲にあるデータを前記第2のデータフ
    レームとして抽出し、 前記抽出した第2のデータフレームに誤りが無いことを
    検出した場合、当該第2のデータフレームを正常に受信
    したデータとして扱い、 前記抽出した第2のデータフレームに誤りの有ることを
    検出した場合、当該第2のデータフレームを廃棄するこ
    とを特徴とする、請求項26に記載の多重伝送方法。
  30. 【請求項30】 送信側から受信側に対し、フレーム番
    号および誤り検出符号が付加された第1のデータフレー
    ムと、第2〜第kのデータフレーム(kは、2以上の整
    数)とを、多重化フレームに格納して多重伝送する方法
    であって、 前記多重化フレームには、さらに、前記第1のデータフ
    レームおよび前記第2〜第kのデータフレームがどのよ
    うな構造で多重化されているかを示す多重化情報が付加
    されており、 前記送信側は、伝送モードとして、 前記第1のデータフレームのフレーム番号を、常に前記
    多重化フレーム中の一定の場所に配置して伝送する第1
    の伝送モードと、 前記第1のデータフレームのフレーム番号を、前記多重
    化フレーム中の任意の場所に配置して伝送する第2の伝
    送モードとを有しており、 前記受信側は、前記第1の伝送モードで受信した多重化
    フレーム中の前記多重化情報に誤りが有ることを検出し
    た場合、当該多重化フレーム中の定位置から前記第1の
    データフレームのフレーム番号を読み取り、当該読み取
    ったフレーム番号の再送要求を前記送信側に伝送するこ
    とを特徴とする、多重伝送方法。
  31. 【請求項31】 前記送信側は、予め、前記多重化情報
    と前記多重化フレームの多重化構造との対応関係を示す
    対応付けテーブルを前記受信側に送信し、 前記受信側は、前記送信側が前記第1および第2の伝送
    モードで多重化フレームを伝送してくるかを、予め受け
    取った前記対応付けテーブルに基づいて判断する、請求
    項30に記載の多重伝送方法。
  32. 【請求項32】 フレーム長が30msであり32Kb
    psで伝送した場合に120バイト周期になる音声フレ
    ームを、フレーム長が20msであり32Kbpsで伝
    送した場合に80バイト周期になる多重化フレームに格
    納して多重伝送する場合において、 前記音声フレームが格納された第1の多重化フレームが
    2フレームと、当該音声フレームが格納されていない第
    2の多重化フレームが1フレームとで構成される基本多
    重化フレーム列を、繰り返し伝送することを特徴とす
    る、多重伝送方法。
  33. 【請求項33】 多重すべき音声フレームが存在する場
    合には、当該音声フレームを、前記第1の多重化フレー
    ムにおける情報フィールド内の常に同じ位置に格納し、 受信側では、受信した多重フレームから前記音声フレー
    ムを分離した後、当該分離した音声フレームのジッタを
    吸収して出力することを特徴とする、請求項32に記載
    の多重伝送方法。
  34. 【請求項34】 前記基本多重化フレーム列に含まれる
    2つの前記第1の多重化フレームそれぞれに対して異な
    る多重化情報を定義することにより、次の音声フレーム
    との間隔が最小となる基準音声フレームを識別可能と
    し、 受信側では、受信した多重フレームから分離した音声フ
    レームの出力を、前記基準音声フレームを出力したタイ
    ミングを基準として、30ms毎に行うことを特徴とす
    る、請求項33に記載の多重伝送方法。
  35. 【請求項35】 前記第1の多重化フレームは、前記音
    声フレームと共に、1つの完全なビデオのARQフレー
    ムである第1のビデオフレームを格納しており、 前記第2の多重化フレームは、前記第1の多重化フレー
    ムにおける前記音声フレームと前記第1のビデオフレー
    ムとを合わせたフレーム長と同じかまたはそれ以上のフ
    レーム長を持つ1つの完全なビデオのARQフレームで
    ある第2のビデオフレームを格納していることを特徴と
    する、請求項32に記載の多重伝送方法。
  36. 【請求項36】 前記第1の多重化フレームは、無音区
    間内で前記音声フレームが伝送されない場合、前記音声
    フレームと前記第1のビデオフレームとを合わせたフレ
    ーム長と同じフレーム長を持つ1つの完全なビデオのA
    RQフレームである第3のビデオフレームを格納した、
    第3の多重化フレームとして用いられ、 前記第3のビデオフレームを正常に受信できなかったと
    き、その再送を、前記第2または第3の多重化フレーム
    で行うことを特徴とする、請求項35に記載の多重伝送
    方法。
  37. 【請求項37】 前記第1および第2の多重化フレーム
    の先頭には、内部の多重化構造を示す多重化情報と当該
    多重化情報の誤りを検出するための誤り検出符号とを少
    なくとも含む、固定長の多重化ヘッダが配置されてお
    り、 前記第1および前記第2の多重化フレームにおいて、前
    記第1および第2のビデオフレームのARQヘッダを、
    それぞれ、前記多重化ヘッダの直後または当該第1およ
    び第2の多重化フレームの最後部に格納し、 前記多重化ヘッダに誤りが検出され、内部の多重化構造
    がわからない場合でも、前記ARQヘッダを含むビデオ
    フレームを読み取って、その再送制御を行うことを特徴
    とする、請求項35に記載の多重伝送方法。
  38. 【請求項38】 前記第1および第2の多重化フレーム
    の先頭および最後部には、内部の多重化構造を示す多重
    化情報と当該多重化情報の誤りを検出するための誤り検
    出符号とを少なくとも含む、固定長の多重化ヘッダが配
    置されており、 前記第1および前記第2の多重化フレームにおいて、前
    記第1および第2のビデオフレームのARQヘッダを、
    それぞれ、当該第1および第2の多重化フレームの先頭
    に配置された多重化ヘッダの直後または当該第1および
    第2の多重化フレームの最後部に配置された多重化ヘッ
    ダの直前に格納し、 前記多重化ヘッダに誤りが検出され、内部の多重化構造
    がわからない場合でも、前記ARQヘッダを含むビデオ
    フレームを読み取って、その再送制御を行うことを特徴
    とする、請求項35に記載の多重伝送方法。
  39. 【請求項39】 フレーム長が30msであり32Kb
    psで伝送した場合に120バイト周期になる音声フレ
    ームを、フレーム長が15msであり32Kbpsで伝
    送した場合に60バイト周期になる多重化フレームに格
    納して多重伝送する場合において、 前記音声フレームが格納された第1の多重化フレームと
    当該音声フレームが格納されていない第2の多重化フレ
    ームとを、交互に繰り返し伝送することを特徴とする、
    多重伝送方法。
  40. 【請求項40】 前記第1の多重化フレームは、前記音
    声フレームと共に、1つの完全なビデオのARQフレー
    ムである第1のビデオフレームを格納しており、 前記第2の多重化フレームは、前記第1の多重化フレー
    ムにおける前記音声フレームと前記第1のビデオフレー
    ムとを合わせたフレーム長と同じかまたはそれ以上のフ
    レーム長を持つ1つの完全なビデオのARQフレームで
    ある第2のビデオフレームを格納していることを特徴と
    する、請求項39に記載の多重伝送方法。
  41. 【請求項41】 前記第1の多重化フレームは、無音区
    間内で前記音声フレームが伝送されない場合、前記音声
    フレームと前記第1のビデオフレームとを合わせたフレ
    ーム長と同じフレーム長を持つ1つの完全なビデオのA
    RQフレームである第3のビデオフレームを格納した、
    第3の多重化フレームとして用いられ、 前記第3のビデオフレームを正常に受信できなかったと
    き、その再送を、前記第2または第3の多重化フレーム
    で行うことを特徴とする、請求項40に記載の多重伝送
    方法。
  42. 【請求項42】 前記第1および第2の多重化フレーム
    の先頭には、内部の多重化構造を示す多重化情報と当該
    多重化情報の誤りを検出するための誤り検出符号とを少
    なくとも含む、固定長の多重化ヘッダが配置されてお
    り、 前記第1および前記第2の多重化フレームにおいて、前
    記第1および第2のビデオフレームのARQヘッダを、
    それぞれ、前記多重化ヘッダの直後または当該第1およ
    び第2の多重化フレームの最後部に格納し、 前記多重化ヘッダに誤りが検出され、内部の多重化構造
    がわからない場合でも、前記ARQヘッダを含むビデオ
    フレームを読み取って、その再送制御を行うことを特徴
    とする、請求項40に記載の多重伝送方法。
  43. 【請求項43】 前記第1および第2の多重化フレーム
    の先頭および最後部には、内部の多重化構造を示す多重
    化情報と当該多重化情報の誤りを検出するための誤り検
    出符号とを少なくとも含む、固定長の多重化ヘッダが配
    置されており、 前記第1および前記第2の多重化フレームにおいて、前
    記第1および第2のビデオフレームのARQヘッダを、
    それぞれ、当該第1および第2の多重化フレームの先頭
    に配置された多重化ヘッダの直後または当該第1および
    第2の多重化フレームの最後部に配置された多重化ヘッ
    ダの直前に格納し、 前記多重化ヘッダに誤りが検出され、内部の多重化構造
    がわからない場合でも、前記ARQヘッダを含むビデオ
    フレームを読み取って、その再送制御を行うことを特徴
    とする、請求項40に記載の多重伝送方法。
  44. 【請求項44】 再送制御による誤り訂正を行う再送型
    可変長データと、再送制御による誤り訂正を行わない非
    再送型固定長データとを、多重化フレームによって、送
    信装置から受信装置に向けて多重伝送するシステムであ
    って、 前記送信装置は、前記多重化フレームの長さを固定に
    し、かつ前記再送型可変長データを格納したデータリン
    クフレームのフレーム長を、多重する前記非再送型固定
    長データの長さに応じて増減することにより、前記多重
    化フレームの伝送ストリームに対して、常に同期のとれ
    たタイミングで当該データリンクフレームを伝送するこ
    とを特徴とする、多重伝送システム。
  45. 【請求項45】 前記多重化フレームは、固定長領域を
    含み、 前記固定長領域は、第1および第2の可変長スロットに
    分割され、 前記第1の可変長スロットは、多重する非再送型固定長
    データが存在する場合には予め定められた固定長にな
    り、多重する非再送型固定長データが存在しない場合に
    は長さがゼロになり、 前記第2の可変長スロットは、多重する非再送型固定長
    データが存在する場合には相対的に短い第1の長さにな
    り、多重する非再送型固定長データが存在しない場合に
    は相対的に長い第2の長さになり、 前記送信装置は、前記第1の可変長スロットで前記非再
    送型固定長データを伝送し、前記第2の可変長スロット
    で前記再送型可変長データを伝送することを特徴とす
    る、請求項44に記載の多重伝送システム。
  46. 【請求項46】 前記送信装置は、前記再送型可変長デ
    ータの伝送制御を固定長のARQフレームの形態でのみ
    行う第1のデータリンク処理部を備えており、 前記第1のデータリンク処理部は、多重して伝送すべき
    前記非再送型固定長データが存在するか否かに応じて、
    有意な前記再送型可変長データのデータ長が増減し、か
    つ余りの部分に無為なビットを挿入した固定長のARQ
    フレームを生成し、 前記送信装置は、 前記ARQフレームから無為なビットを削除することに
    より、当該ARQフレームを、フレーム長が前記第2の
    可変長スロットの長さと等しい再送型可変長データのデ
    ータリンクフレームに変換し、 前記再送型可変長データのデータリンクフレームと、前
    記非再送型固定長データのデータフレームとを多重化し
    て、前記受信装置に伝送するための前記多重化フレーム
    を生成することを特徴とする、請求項45に記載の多重
    伝送システム。
  47. 【請求項47】 前記受信装置は、前記再送型可変長デ
    ータの伝送制御を固定長のARQフレームの形態でのみ
    行う第2のデータリンク処理部を備えており、 前記受信装置は、 受信した多重化フレームを、前記再送型可変長データの
    データリンクフレームと、前記非再送型固定長データの
    データフレームとに分離し、 受信した多重化フレームに前記非再送型固定長データが
    含まれているか否かに応じて、前記分離した再送型可変
    長データのデータリンクフレームに無為なビットを挿入
    することにより、当該再送型可変長データのデータリン
    クフレームを前記固定長のARQフレームに変換し、 前記変換によって得たARQフレームを前記第2のデー
    タリンク処理部で処理されることを特徴とする、請求項
    46に記載の多重伝送システム。
  48. 【請求項48】 前記多重化フレームのフレーム長は、
    前記ARQフレームと同じ長さであることを特徴とす
    る、請求項47に記載の多重伝送システム。
  49. 【請求項49】 同期通信を行う第1の網と非同期通信
    を行う第2の網とが相互に接続された複合的なデータ伝
    送網上において、送信側と受信側との間で、多重化フレ
    ームを用いて多重伝送を行う方法であって、 通信継続中は常に、先頭に同期フラグを格納した多重化
    フレームが、前記送信側から前記受信側に向けて伝送さ
    れており、 前記第1の網内で通信を行う場合は、データ通信に先立
    って確立したフレーム同期を、前記同期フラグを使用す
    ることなく、前記多重化フレームのフレーム長を固定化
    することにより継続することを特徴とする、多重伝送方
    法。
  50. 【請求項50】 同期通信を行う第1の網と非同期通信
    を行う第2の網とが相互に接続された複合的なデータ伝
    送網上において、送信側と受信側との間で、多重化フレ
    ームを用いて多重伝送を行う方法であって、 前記送信側および前記受信側の間に前記第2の網が介在
    する場合は、先頭に同期フラグを格納した多重化フレー
    ムを伝送することにより、送信側および受信側の間でフ
    レーム同期を取り、 前記第1の網内で通信を行う場合は、同期フラグが格納
    されていない多重化フレームを伝送し、データ通信に先
    立って確立したフレーム同期を、前記多重化フレームの
    フレーム長を固定化することにより継続することを特徴
    とする、多重伝送方法。
  51. 【請求項51】 相対的に伝送速度が速い第1の伝送路
    と相対的に伝送速度が遅い第2の伝送路とを相互に接続
    した複合的なデータ伝送路上で、再送制御による誤り訂
    正を行う再送型データと、再送制御による誤り訂正を行
    わない非再送型データとを、多重化フレームを用いて多
    重伝送する方法であって、 前記多重化フレームを前記第1の伝送路から前記第2の
    伝送路に向けて伝送する場合、当該第1の伝送路上で伝
    送誤りが生じた前記非再送型データを、当該第1の伝送
    路から当該第2の伝送路への接続点において廃棄するこ
    とを特徴とする、多重伝送方法。
  52. 【請求項52】 相対的に伝送速度が速い第1の伝送路
    と相対的に伝送速度が遅い第2の伝送路とを相互に接続
    した複合的なデータ伝送路上で、再送制御による誤り訂
    正を行う再送型データと、再送制御による誤り訂正を行
    わない非再送型データとを、多重化フレームを用いて多
    重伝送する方法であって、 前記多重化フレームを前記第1の伝送路から前記第2の
    伝送路に向けて伝送する場合、前記再送型データについ
    ては、 ブロック符号化された誤り訂正符号を付加して前記第1
    の伝送路上を伝送させ、 前記第1の伝送路から前記第2の伝送路への接続点で
    は、前記誤り訂正符号による誤り訂正を行った後、当該
    誤り訂正符号を除去して前記第2の伝送路上に出力し、 その再送制御を、送信側端末と受信側端末との間で行う
    ことを特徴とする、多重伝送方法。
  53. 【請求項53】 相対的に伝送速度が速い第1の伝送路
    と相対的に伝送速度が遅い第2の伝送路とを相互に接続
    した複合的なデータ伝送路上で、再送制御による誤り訂
    正を行う再送型データと、再送制御による誤り訂正を行
    わない非再送型データとを、多重化フレームを用いて多
    重伝送する方法であって、 前記多重化フレームを前記第1の伝送路から前記第2の
    伝送路に向けて伝送する場合、前記再送型データについ
    ては、 ブロック符号化された誤り訂正符号を付加して前記第1
    の伝送路上を伝送させ、 前記第1の伝送路から前記第2の伝送路への接続点で
    は、前記誤り訂正符号による誤り訂正を行うことなく、
    当該誤り訂正符号を単に除去した後、前記第2の伝送路
    上に出力し、 その再送制御を、送信側端末と受信側端末との間で行う
    ことを特徴とする、多重伝送方法。
  54. 【請求項54】 相対的に伝送速度が速い第1の伝送路
    と相対的に伝送速度が遅い第2の伝送路とを相互に接続
    した複合的なデータ伝送路上で、再送制御による誤り訂
    正を行う再送型データと、再送制御による誤り訂正を行
    わない非再送型データとを、多重化フレームを用いて多
    重伝送する方法であって、 前記多重化フレームを前記第1の伝送路から前記第2の
    伝送路に向けて伝送する場合、前記再送型データについ
    ては、 一定の符号化率Rcで畳み込み符号化して前記第1の伝
    送路上を伝送させ、 前記第1の伝送路から前記第2の伝送路への接続点で
    は、前記畳み込み符号化の復号を行った後、前記第2の
    伝送路上に出力し、 その再送制御を、送信側端末と受信側端末との間で行う
    ことを特徴とする、多重伝送方法。
  55. 【請求項55】 Rvを前記第1の伝送路の伝送速度V
    fおよび前記第2の伝送路の伝送速度Vsから求められ
    る値{Rv=(Vf−Vs)/Vf}とし、 前記多重化フレームのフレーム長をLmとし、 前記畳み込み符号化される前記再送型データのデータ長
    をLdとし、 前記第2の伝送路の伝送時に新たに付加されるオーバー
    ヘッドの長さをLoとした場合、 前記一定の符号化率Rcは、 Rc=Ld/(Lm・Rv−Lo+Ld) により算出されることを特徴とする、請求項54に記載
    の多重伝送方法。
  56. 【請求項56】 相対的に伝送速度が速い第1の伝送路
    と相対的に伝送速度が遅い第2の伝送路とを相互に接続
    した複合的なデータ伝送路上で、再送制御による誤り訂
    正を行う再送型データと、再送制御による誤り訂正を行
    わない非再送型データとを、多重化フレームを用いて多
    重伝送する方法であって、 前記多重化フレームを前記第1の伝送路から前記第2の
    伝送路に向けて伝送する場合、前記非再送型データにつ
    いては、 一定の符号化率Rcで畳み込み符号化して前記第1の伝
    送路上を伝送させ、 前記第1の伝送路から前記第2の伝送路への接続点で
    は、前記畳み込み符号化の復号を行った後、前記第2の
    伝送路上に出力することを特徴とする、多重伝送方法。
  57. 【請求項57】 Rvを前記第1の伝送路の伝送速度V
    fおよび前記第2の伝送路の伝送速度Vsから求められ
    る値{Rv=(Vf−Vs)/Vf}とし、 前記多重化フレームのフレーム長をLmとし、 前記畳み込み符号化される前記非再送型データのデータ
    長をLdとし、 前記第2の伝送路の伝送時に新たに付加されるオーバー
    ヘッドの長さをLoとした場合、 前記一定の符号化率Rcは、 Rc=Ld/(Lm・Rv−Lo+Ld) により算出されることを特徴とする、請求項56に記載
    の多重伝送方法。
  58. 【請求項58】 相対的に伝送速度が速い第1の伝送路
    と相対的に伝送速度が遅い第2の伝送路とを相互に接続
    した複合的なデータ伝送路上で、再送制御による誤り訂
    正を行う再送型データと、再送制御による誤り訂正を行
    わない非再送型データとを、多重化フレームを用いて多
    重伝送する方法であって、 前記多重化フレームを前記第1の伝送路から前記第2の
    伝送路に向けて伝送する場合、前記非再送型データにつ
    いては、 ブロック符号化された誤り訂正符号を付加して前記第1
    の伝送路上を伝送させ、 前記第1の伝送路から前記第2の伝送路への接続点で
    は、前記誤り訂正符号による誤り訂正を行った後、当該
    誤り訂正符号を除去して前記第2の伝送路上に出力する
    ことを特徴とする、多重伝送方法。
  59. 【請求項59】 相対的に伝送速度が速い第1の伝送路
    と相対的に伝送速度が遅い第2の伝送路とを相互に接続
    した複合的なデータ伝送路上で、再送制御による誤り訂
    正を行う再送型データと、再送制御による誤り訂正を行
    わない非再送型データとを、多重化フレームを用いて多
    重伝送する方法であって、 前記多重化フレームを前記第1の伝送路から前記第2の
    伝送路に向けて伝送する場合、前記非再送型データにつ
    いては、 ブロック符号化された誤り訂正符号を付加して前記第1
    の伝送路上を伝送させ、 前記第1の伝送路から前記第2の伝送路への接続点で
    は、前記誤り訂正符号による誤り訂正を行うことなく、
    当該誤り訂正符号を単に除去した後、前記第2の伝送路
    上に出力することを特徴とする、多重伝送方法。
  60. 【請求項60】 相対的に伝送速度が速い第1の伝送路
    と相対的に伝送速度が遅い第2の伝送路とを相互に接続
    した複合的なデータ伝送路上で、再送制御による誤り訂
    正を行う再送型データと、再送制御による誤り訂正を行
    わない非再送型データとを、多重化フレームを用いて多
    重伝送する方法であって、 前記多重化フレームを前記第1の伝送路から前記第2の
    伝送路に向けて伝送する場合、 前記再送型データについては、 一定の符号化率Rcで畳み込み符号化して前記第1の伝
    送路上を伝送させ、 前記第1の伝送路から前記第2の伝送路への接続点で
    は、前記畳み込み符号化の復号を行った後、前記第2の
    伝送路上に出力し、 その再送制御を、送信側端末と受信側端末との間で行
    い、 前記非再送型データについては、 一定の符号化率Rcで畳み込み符号化して前記第1の伝
    送路上を伝送させ、 前記第1の伝送路から前記第2の伝送路への接続点で
    は、前記畳み込み符号化の復号を行った後、前記第2の
    伝送路上に出力することを特徴とする、多重伝送方法。
  61. 【請求項61】 Rvを前記第1の伝送路の伝送速度V
    fおよび前記第2の伝送路の伝送速度Vsから求められ
    る値{Rv=(Vf−Vs)/Vf}とし、 前記多重化フレームのフレーム長をLmとし、 前記畳み込み符号化される前記再送型データおよび前記
    非再送型データのデータ長の合計をLdとし、 前記第2の伝送路の伝送時に新たに付加されるオーバー
    ヘッドの長さをLoとした場合、 前記一定の符号化率Rcは、 Rc=Ld/(Lm・Rv−Lo+Ld) により算出されることを特徴とする、請求項60に記載
    の多重伝送方法。
  62. 【請求項62】 再送制御による誤り訂正を行う再送型
    可変長データと、再送制御による誤り訂正を行わない非
    再送型固定長データとを、多重化フレームによって多重
    伝送する方法であって、 前記多重化フレームの長さを固定にし、かつ前記再送型
    可変長データを格納したデータリンクフレームのフレー
    ム長を、多重する前記非再送型固定長データの長さに応
    じて増減することにより、前記多重化フレームの伝送ス
    トリームに対して、同期のとれたタイミングで当該デー
    タリンクフレームを伝送することを特徴とする、多重伝
    送方法。
  63. 【請求項63】 再送制御による誤り訂正を行う再送型
    可変長データと、再送制御による誤り訂正を行わない非
    再送型固定長データとを、多重化フレームによって多重
    伝送するために実行されるソフトウェアプログラムを格
    納した記録媒体であって、 前記ソフトウェアプログラムは、前記多重化フレームの
    長さを固定にし、かつ前記再送型可変長データを格納し
    たデータリンクフレームのフレーム長を、多重する前記
    非再送型固定長データの長さに応じて増減することによ
    り、前記多重化フレームの伝送ストリームに対して、前
    記多重化フレーム毎に同期のとれたタイミングで当該デ
    ータリンクフレームを伝送させることを特徴とする、記
    録媒体。
  64. 【請求項64】 前記ソフトウェアプログラムは、伝送
    すべき非再送型固定長データが存在する場合は、前記非
    再送型固定長データを多重する第1の多重化フレーム
    と、前記非再送型固定長データを多重しない第2の多重
    化フレームとを、少なくとも1つずつ含む基本多重化フ
    レーム列を、繰り返し伝送することを特徴とする、請求
    項63に記載の記録媒体。
  65. 【請求項65】 Fバイト(Fは、正の整数)伝送時間
    に1フレームの割合で生成される高能率符号化されたN
    バイト(Nは、正の整数であり、N<F)の音声フレー
    ムを、Mバイト(Mは、正の整数であり、M<F)の固
    定長の多重化フレームに格納して多重伝送する際に、F
    /Mが非整数であるために多重化フレームの音声領域に
    最大Jバイト(Jは、正の整数)の音声ジッタが発生す
    る場合において、多重フレームの受信側で当該音声ジッ
    タを吸収するために実行されるソフトウェアプログラム
    を格納した記録媒体であって、 前記ソフトウェアプログラムは、 前記伝送される多重化フレーム列上の音声フレームの中
    から、次の音声フレームとの間隔が最も小さくなる基準
    音声フレームを識別する第1のプログラムステップと、 前記基準音声フレームを出力するタイミングを基準とし
    て、以後の音声フレームをFバイト伝送時間に1フレー
    ムの割合で出力する第2のプログラムステップとを備
    え、 n・F=m・Mなる整数n、mに対し、m個の多重化フ
    レームからなる基本多重化フレーム列の内、音声フレー
    ムを多重したn個の多重化フレームそれぞれに対して異
    なる多重化情報が定義されており、 前記第1のプログラムステップは、前記多重化情報に基
    づいて前記基準音声フレームを識別することを特徴とす
    る、記録媒体。
  66. 【請求項66】 Fバイト(Fは、正の整数)伝送時間
    に1フレームの割合で生成される高能率符号化されたN
    バイト(Nは、正の整数であり、N<F)の音声フレー
    ムを、Mバイト(Mは、正の整数であり、M<F)の固
    定長の多重化フレームに格納して多重伝送する際に、F
    /Mが非整数であるために多重化フレームの音声領域に
    最大Jバイト(Jは、正の整数)の音声ジッタが発生す
    る場合において、多重フレームの送信側で当該音声ジッ
    タを吸収するために実行されるソフトウェアプログラム
    を格納した記録媒体であって、 音声データを符号化する音声符号化器の符号化動作をス
    タートさせた後、当該音声符号化器から最初の音声フレ
    ームの出力が開始されるまでの時間をTとし、当該音声
    符号化器が最初の音声フレームの出力を開始した後、当
    該最初の音声フレームを格納した多重化フレームの出力
    を開始するまでに必要な時間をαとした場合、 前記ソフトウェアプログラムは、伝送される多重化フレ
    ーム列上の音声フレームの内、次の音声フレームとの間
    隔が最も小さくなる基準音声フレームを格納している多
    重化フレームの出力が開始されるタイミングを基準と
    し、当該基準となるタイミングよりも少なくとも合計時
    間(T+J+α)以前に、前記音声符号化器の符号化動
    作をスタートさせ、 n・F=m・Mなる整数n、mに対し、m個の多重化フ
    レームからなる基本多重化フレーム列の内、音声フレー
    ムを多重したn個の多重化フレームそれぞれに対して異
    なる多重化情報が定義されており、 前記ソフトウェアプログラムは、前記多重化情報に基づ
    いて前記基準音声フレームを識別することを特徴とす
    る、記録媒体。
  67. 【請求項67】 フレーム番号および誤り検出符号が付
    加された第1のデータフレームと、第2〜第kのデータ
    フレーム(kは、2以上の整数)とを、多重化フレーム
    に格納して多重伝送するために実行されるソフトウェア
    プログラムを格納した記録媒体であって、 前記多重化フレームには、さらに、前記第1のデータフ
    レームおよび前記第2〜第kのデータフレームがどのよ
    うな構造で多重化されているかを示す多重化情報が付加
    されており、 前記ソフトウェアプログラムは、 送信時には、前記第1のデータフレームのフレーム番号
    を、常に前記多重化フレーム中の一定の場所に配置さ
    せ、 受信時には、受信した多重化フレーム中の前記多重化情
    報に誤りが有ることを検出した場合、当該多重化フレー
    ム中の定位置から前記第1のデータフレームのフレーム
    番号を読み取り、当該読み取ったフレーム番号の再送要
    求を前記送信側に伝送させることを特徴とする、記録媒
    体。
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