JPH10261966A - 符号化復号化装置 - Google Patents

符号化復号化装置

Info

Publication number
JPH10261966A
JPH10261966A JP6605397A JP6605397A JPH10261966A JP H10261966 A JPH10261966 A JP H10261966A JP 6605397 A JP6605397 A JP 6605397A JP 6605397 A JP6605397 A JP 6605397A JP H10261966 A JPH10261966 A JP H10261966A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
code
probability
event
input
memory
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6605397A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3407588B2 (ja
Inventor
Tatsuki Ootsuka
達基 大塚
Masaru Fujii
大 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP06605397A priority Critical patent/JP3407588B2/ja
Publication of JPH10261966A publication Critical patent/JPH10261966A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3407588B2 publication Critical patent/JP3407588B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】生成した符号の平均符号長が短く、かつ瞬時復
号可能な符号生成する符号化装置または復号化装置の提
供。 【解決手段】確率設定部104により予め起こり得る事
象と、この事象が発生する確率を確率が大きい順にメモ
リ202に記憶させ、符号生成部102によりメモリ2
02に記憶された確率を順に読み出し、読み出した確率
から符号長,累積確率を求めて符号を生成する。更に符
号化誤差演算部103により確率の誤差を求めて、この
誤差に基づいて他の事象の確率を修正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エントロピー符号
化に係り、特に符号化復号化装置の処理手順と装置構成
に関する。
【0002】
【従来の技術】信号を符号に変換する処理は、一般にモ
デル化部とエントロピー符号化部から構成される。モデ
ル化部は信号系列の変換を目的としており、例えば画像
信号を複数画素からなるブロックに分割して該ブロック
内の信号を周波数成分に変換したり、あるいは、同一信
号レベルの連続個数に変換をする等、多くの手法があ
る。一方、エントロピー符号化部は、モデル化部で作ら
れた信号系列に符号の割り当てを行う。入力信号と、符
号のビット数の比率は圧縮率として表される。圧縮率は
高いことが望まれ、このために多くのモデル化部とエン
トロピー符号化部の構成が提案されてきた。
【0003】韓,小林共著による岩波書店発行「情報と
符号化の数理」(1994年)に、従来から提案されて
いる符号生成のアルゴリズム、および、それらの特長と
性質が詳述されている。情報理論によれば、達成できる
圧縮率の限界を示す「エントロピー」と呼ばれる指標が
定義されている。また、符号の性質を表す技術用語とし
て「最適」と「瞬時復号可能」がある。ここで、最適と
は平均符号長が最小になる符号のことであり、また、瞬
時復号可能とは全ての符号系列を見ることなくそれぞれ
の符号を復号できることである。これらは実際に装置を
実現する上で重要な性質である。従来、両者の性質をも
つ符号として、1952年にハフマンが提案したハフマ
ン符号が知られている(Huffman, D. A. : A method fo
r theconstruction of minimum-redundancy codes, Pro
c. IRE, vol. 40, pp. 1098-1101, Sept. 1952)。
【0004】ハフマン符号の利用方法として、符号化対
象とする事象の全体の生起確率をあらかじめ測定し、こ
の生起確率に基づく符号を生成し、該符号を表形式にし
てメモリに蓄積しておくことで、実際の符号対象の事象
について表検索によって得られ対応する符号に変換す
る。簡単な手順で「最適」と「瞬時復号可能」を実現で
きることから、広い分野で行われている。また、ハフマ
ン符号は、一つの信号に対して一つの符号が対応すると
いう性質からブロック符号として分類されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ハフマン符号は、理論
的には「最適」と「瞬時復号可能」を実現できるエント
ロピー符号化方式である。しかし、現実の符号化処理に
おいては、例えば、 (a)符号化対象の生起確率の変動 (b)モデル化部の信号処理手順 (c)上記を実現する装置構成 等を考慮に入れた信号処理を行わなければ効率の向上は
実現できない。
【0006】まず(a)に関しては、符号化対象の生起
確率は必ずしも一定の性質ではなく、さまざまな要因に
よって変動するのが一般的である。ハフマン符号を符号
表としてあらかじめ設定しておく方式では、符号化対象
の生起確率が変動した場合には、効率が低下することに
なる。仮に、事象の生起確率の変動に対応させて、適応
的に符号を生成しようとしても、ハフマン符号の符号生
成手順が、確率値の最も小さな事象から最も高い事象へ
実行していくトリー構造になっていることから、全ての
符号生成手順が終了した時点でなければ符号を利用でき
ない。このため、適応的な符号化を行うためには、処理
負荷が膨大になり、装置構成も複雑になる。これらの特
性をまとめれば、事象の生起確率値に変動がない、言い
換えれば静的な符号化対象に対してハフマン符号は適し
ているが、逆の場合である動的な符号化対象に対しては
不適であると言える。
【0007】次に(b)のモデル化部の信号処理には様
々な方法が提案され、利用されている。複数の信号をま
とめて変換処理を行う一例として、ファクシミリで使わ
れているラン長がある。基本方式であるMH(モディフ
ァイド・ハフマン)方式では、同一の信号レベルの連続
する個数(ラン長)を計測し、その結果をあらかじめ用
意したハフマン符号に変換する。しかし、1ラインの中
のランの基点によって連続するラン長の生起確率は変化
し、さらに1ライン毎にラン長を0に初期化するにも関
わらず、固定した符号表を利用することから圧縮率の低
下を招く要因となっている。このように、モデル化部の
信号処理手順の内容を把握した上で、エントロピー符号
化を行わなければ効率向上は望めない。
【0008】そして(c)について符号化復号化処理を
実現するには、符号化対象とする信号の一時的な蓄積手
段が不可欠である。従来の提案は、半導体回路による実
現手段の観点が抜けており、特にメモリのデータ入出力
の高速化が装置の性能を決める大きな要因であり、モデ
ル化部あるいはエントロピー符号化部の信号処理手順と
組み合わせて考察されていない。上記符号化復号化処理
を実行するための専用LSIが開発されているが、例え
ば1画面分の圧縮データを同一チップに蓄積できるよう
なメモリ機能と混在させたものはなく、別のチップで構
成されるメモリを配線によって組み合わせるため、実行
速度の問題が残っている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願発明では入力が取り得る事象と、この事象が起
こり得る確率とを確率が大きい順にメモリに記憶し、こ
の記憶された確率及び事象を確率が大きいものから順に
読み出し、この読み出した確率から符号の符号長を決定
し、更にこの符号長に基づいて累積確率を求め、この求
めた符号長及び累積確率から符号を生成することを特徴
としている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
従って説明する。
【0011】まず、符号化装置について説明する。
【0012】図2に符号化システムの基本構成を示す。
符号化システムに入力される信号は、入力装置200に
より外部からアナログ信号を受け、この信号をA/D変
換器201によりディジタル信号に変換する。変換され
たディジタル信号は符号化装置203により符号が作成
され、符号はメモリ202に格納されたり、あるいは通
信装置204により外部に出力され、他のシステムへ送
られる。尚、入力装置200は外部からの入力を単に受
け付けるだけでなくスキャナ等の原稿を読み取る装置で
あってもよい。また、A/D変換器201については、
入力される信号がディジタル信号であれば省いても問題
はない。
【0013】符号化処理は、連続して入力される信号系
列について、この系列を構成する各信号のとりうる事象
を、符号で置き換えることにより、情報量の削減を図る
ものである。例えば、入力信号が3ビットの2進数で構
成されている場合には、信号の取りうる事象は8種類あ
り、それぞれの信号が入力される確率は、例えば入力装
置がスキャナであれば原稿に描かれている内容によって
定まる。
【0014】図1は符号化システムの符号化装置203
を示したものである。管理部101は、符号生成部10
2,符号化誤差演算部103,確率設定部104を管理
し、必要に応じて各部の起動停止を行うものである。確
率設定部104は、初期設定を行うもので、外部から与
えられた入力信号が取り得る事象と発生する確率とを対
応づけて、更に発生する確率が大きい順にメモリ202
に格納する。また、入力信号が取りうる値に対応する確
率が明確に分からない場合は、確率関数,統計値等を与
える。符号生成部102は、確率設定部104によっ
て、メモリ202に設定された順に従って事象と確率を
読み出し、入力信号に対応する符号を生成する。従っ
て、最適かつ瞬時復号可能な符号を生成することができ
る。符号化誤差演算部103は、各事象の符号長設定時
に発生する符号化誤差を求め、この符号化誤差を用いて
符号生成の終わっていない残りの事象の生起確率の修正
を行う。
【0015】符号化とは、事象の生起確率値に基づき、
有限なビット数の符号で置き換えることである。基本的
に高い確率値の事象には短い符号を、逆に確率値の低い
事象には長い符号を割り当てる。ここで、なるべく平均
符号長を短くすることが重要な点であるが、この限界を
実現するのが「最適」な符号である。
【0016】本発明の符号化は、入力されうる事象k
(生起事象)に対応付けされ、s進数で表された確率値か
ら符号を生成するものであり、平均符号長を短くした
「最適」な符号を生成するものである。
【0017】次に図3を用いて、s=2とした場合、つ
まり2進符号の場合の符号生成の概要を説明する。
【0018】まず、初期設定を行う(301)。初期設
定として、入力される信号が取りうる事象ki (i=1
〜n)と、事象Ki が発生する確率Pi (i=1〜n)と
を対応付けして、確率が大きいものから順に並べる。例
えば符号化装置203への入力信号が3ビットであれ
ば、起こり得る事象は(000),(001),(01
0),(011),(100),(101),(110),(1
11)の8つであり、それぞれの事象が発生する確率が
1=0.21,P2=0.19,P3=0.18 ,P4
0.17,P5=0.10,P6=0.10,P7=0.0
5,P8=0.00 であれば、図4のようになる。
【0019】次に、入力信号が入力されると(30
2)、符号のビット長(符号長)bk を求める(30
3)。先に述べたように本発明は2進の確率値に基づい
て符号を生成するので、bk =log(1/Pk )(底は
2)で求める。そして、求めたbk の小数点以下は四捨
五入する。但し、四捨五入したbk から確率値を求めた
場合、四捨五入により図4に示した順位が変動してしま
う場合がある。本発明では、確率値が大きいものから符
号を生成するため、順位の変動が起こらないようにする
必要がある。従って、順位の変動が起きる場合は小数点
以下を切り上げ又は切り捨て処理し、順位変動が起こら
ないようにする。
【0020】次に、符号誤差Ek を求め、確率値の低い
事象に対して符号誤差を分配する(304)。符号誤差
k はEk =(1/2)^bk −Pk により求める。求め
た符号誤差Ek を分配する場合には、確率値の順位に変
動が生じないように分配を行う。このように、符号誤差
k を求めて分配することにより、平均符号長を短くす
ることができる。つまり、符号長を設定する際に切り上
げ処理を行い、かつ分配を行わない場合、個々の事象の
発生する確率は実際の値よりも符号誤差分だけ小さくな
る。また、事象全体の確率値も、符号誤差の累積された
値だけ小さくなる。言い換えれば、発生する確率が実際
の値よりも小さく設定されてしまうことになる。先に述
べた通り符号のビット数(符号長)は、bk =log(1/
k )によって求めるため、Pk が小さい程bk が大き
くなってしまい符号のビット数(符号長)が大きくなっ
てしまう結果になる。本発明では、符号誤差Ek を求め
分配しているため、最終的に平均符号長を短くすること
ができる。
【0021】実際に生起した符号化対象とする事象の符
号長が生成されたか判断し、修正済みの確率値を用いて
上記処理を繰り返す。実際に生起した事象の処理が終了
したら、符号長bk を設定して次の処理を行う(30
5)。
【0022】符号化対象とする事象の符号長が求まった
なら、符号のビットを設定する(306)。符号ビット
は、2進数表現した累積確率値qk (qk=Σ(1/2)
^bk-1 )の小数点以下を、ビット数bk だけ切り出し
て設定する。なお、k=1の場合にはqk =0であり、
符号はbk 個の0の並びとなる。
【0023】次に、符号生成についてフローチャートを
用いて具体的に説明する。ここでは入力される信号を3
ビットで表される2進の信号を用い、入力される信号が
取り得る事象ki に対する確率Pk が予め分かっている
場合について説明する。
【0024】図5に全体の処理のフローチャートを示
す。図1で説明した管理部101はこのフローチャート
に従って各部の起動,停止を管理,制御する。
【0025】まず、符号化装置203が起動されると初
期設定を行う(501)。初期設定は、管理部101が
確率設定部104を起動して行う。次に、管理部101
は入力信号INの入力があった場合(502)、符号生
成部102を起動して符号を生成する(503)。符号
生成部102で生成された符号は、管理部101がメモ
リ202又は通信装置204に出力し、次の入力信号を
待つ(504)。
【0026】図6は、初期設定(501)の詳細を示し
たものであり、これは確率設定部104が行う。確率設
定部104が起動されると、入力され得る事象ki と発
生する確率Pi を符号化装置203の外部から又はメモ
リ202から取り込む(601)。そして、確率Pi
大きい順に事象ki ,確率Pi とを対応づけてメモリ2
02に格納する。このようにして、メモリに格納するこ
とにより先に説明した図4のようになる。ここで、フラ
グFは、符号を既に生成したか否かを判断するもので、
既に符号を生成した場合には、F=1となる。
【0027】図7は、符号生成部102により、入力信
号INに対する符号Cを生成する符号生成(503)の
詳細を示したものである。
【0028】符号生成部102が起動すると、メモリに
格納されている確率Pi が高いものから順に、入力信号
INとメモリに格納されている事象ki が一致するまで
符号生成を行い、入力信号INとメモリに格納されてい
る事象ki が一致した時点で符号Ci を出力する。
【0029】符号生成部102が起動すると、メモリ2
02からi番目の事象ki ,確率Pi ,符号Ci ,フラ
グFi を読み出す(701)。ここで、Fi を判断し
(702),Fi =1のときは既に符号Ci が作成され
ているので、入力信号INと事象ki が一致するかの判
断を行う(713)。Fi =0となっている場合は符号
i が作成されていない。そこで、符号のビット数を求
めるためlog(1/Ri )を計算し(703)、この計算
結果を小数点以下を四捨五入し符号長bi を求める。そ
して、この四捨五入の処理により、確率Pi の順位が変
動する場合があるので、再度確率Pを求め(705)、
順位が変動する場合には切り上げ又は切り捨て処理を行
う(707〜709)。このようにして求めた符号長b
i に基づいて符号誤差演算を行う(710)。尚、この
符号誤差演算(710)は、先に説明したように符号化
誤差演算部103により行う。これについては後述す
る。
【0030】次に、求めた符号長bと累積確率値q
i により符号Ci を生成する。このようにして符号が生
成されたら対応するフラグFi =1とし、生成した符号
i と共にメモリ202に格納する(711,71
2)。そして、次に入力信号INと事象ki とを比較し
て(713)、一致していない場合には、累積確率値q
i(=Σ(1/2)^bk-1)を求め(7150、次に確率
i が大きいものについて、符号生成の処理を行う。
【0031】このようにして、入力信号INと事象ki
とが一致した時点で処理を終了し、その時の符号を出力
する。
【0032】次に、符号化誤差演算部103で行う符号
誤差演算(710)について説明する。
【0033】図8は符号誤差演算(710)の処理を示
したものである。符号生成部102より符号長bi と確
率Pi を得て、Ei =(1/2)^bi −Ri により確率
誤差Ei を求める(801)。ここで、Ei =0の場合
は、分配を行わずに処理を終了する。確率誤差Ei が生
じている場合には、確率Pi より小さい順位の事象につ
いて確率誤差Ei を配分する。ここで確率誤差を均等に
配分すると共に確率の順位に変動が生じないように1つ
上に順位付けされている確率と比較する(804)。予め
定めたN0個の事象への分配を終了すると、分配した誤
差をメモリ202に格納し、処理を終了する。
【0034】このようにして、符号化装置203により
入力信号に対する符号を順次生成していく。
【0035】ここで、入力信号INとして“010”が
入力された場合について具体的に説明する。尚、事象,
確率,フラグは図4のようにメモリに格納されているも
のとする。
【0036】入力信号IN(=101)が入力されると事
象k1 ,確率P1 ,符号C1 ,フラグF1 をメモリ20
2から読み出す。F1 =0であるから符号生成を行う。
まず、log(1/P1 )を計算し、この計算結果を小数点
以下を四捨五入すると符号長b1 =2が得られ、この符
号長b1 =2の場合に順位の変動が生ずるかを調べ最終
的に符号長を決定する。この場合、順位の変動が生じな
いためb1 =2と確定する(図25(a))。
【0037】次に符号誤差演算を行うために、E1
(1/2)^b1 −P1 を求めるとE1=0.04 とな
る。そこで、下位に順位付けされている事象(k2 〜k
7 )に誤差を分配する。この場合、誤差を分配しても順
位付けに変動が生じないため、そのまま分配する(図2
5(c))。
【0038】次に符号長b1 =2と確定したので、累積
確率値から符号C1 を生成する。符号C1 は符号長b1
=2であるから累積確率値q1 の小数点以下を左側から
2つ取り符号C1 =00を生成する。そして、符号を生
成したのでフラグF1 =1として、符号C1 ,フラグF
1 をメモリに格納する。次に、入力信号と事象k1 とを
比較するが、一致しないため次に順位付けされている事
象K2について同様に処理を行う。このように処理を行う
ことにより、入力信号INに対応する符号C3=100
が得られる。
【0039】図9に全ての事象に対して処理が行われた
場合のメモリ202に格納されている内容を示す。また
図10に生成された符号の関係を示すが、このように符
号は一意に定まる。
【0040】次に、起きうる事象kと確率Pが確率関数
f(x)により与えられている場合について説明する。こ
の場合は、入力信号INが与えられる度に事象に対する
確率を求めて、符号を生成する。例えば、図11(a)
に示すように確率Pが確率関数f(x)で与えられている
場合、図11(b)に示すように入力信号IN1 が最大
の確率となるように取り得る全ての事象と確率とを求め
る。このようにして得た事象kと確率Pに基づいて先に
説明したのと同様に入力信号IN1 に対する符号C1
生成する。次の入力信号IN2 があった場合には、図1
1(c)に示すように入力信号IN2 が最大の確率とな
るように、取り得る全ての事象と確率とを求め、先と同
様に入力信号IN1 に対する符号C1 を生成する。
【0041】この場合の装置構成については、図1に示
したのと同様の構成であり、基本的な処理は図5に示し
たのと同様である。従って、以下では処理が異なる部分
を中心に説明する。
【0042】図5により処理が開始すると管理部101
により確率設定部104が起動され、初期設定が行われ
る(501)。
【0043】図12に確率設定部104が行う処理を示
す。まず、外部又はメモリに記憶されている確率関数f
(x)を取り込むと共に初期値IN0 を設定する(120
1,1202)。そして次に、初期値IN0 が最大の確
率となるように入力され得る事象ki と確率Pi を求め
る(1203)。そして、事象ki 、確率Pi を確率P
i が大きい順にメモリに格納し、初期設定を終了する。
【0044】次に、管理部101が入力信号INを受け
ると符号生成部102を起動して符号の生成を行う。図
13は符号生成部102の処理を示したものである。入
力信号INが入力されると符号生成部102は、入力信
号INが確率の最大とした場合に、i番目に大きい確率
をとる事象ki を求める(1301)。そして、メモリ
からi番目の確率Pi ,符号Ci ,フラグFi を読み出
す(1302)。このように読み出した後は、図7で説
明した処理(702〜712)と同様の処理を行い符号
i を生成する(1303〜1313)そして入力信号
INと事象kiが一致するか判断し、一致しない場合は
累積確率qi を求め、再び符号生成処理を行い一致した
場合は符号Ci を出力する。
【0045】尚、符号の生成における符号誤差演算13
09については符号誤差演算部103により図8に示した
処理を行う。
【0046】以上、確率関数f(x)が与えられた場合の
入力信号INに対する符号の生成について説明したが、
この処理を一部変更することで確率が変動する場合に応
用することができる。確率が変動する場合とは、例えば
図14に示すように原稿から読み取った信号について符
号を生成する場合であり、今まで入力された信号に基づ
いて入力され得る事象に対する確率を作成する場合であ
る。この場合について図15を用いて1つの画素が0〜
7の8階調をとる場合を例に説明する。図15(a)に
示すように画素信号が入力された場合、20番目の入力
信号に対する符号を生成するために19番目までの入力
された信号に基づいて確率を求めると図15(b)のよ
うになる。そして、入力信号が取りうる事象Ki につい
て確率の大きいものから順に図15(c)に示すように
割り当てる。つまり、i番目の画素を入力信号INi
して符号を生成する場合、それまでの入力信号(I
0, IN1,IN2……INi-3,INi-2,INi-1)
から、入力されうる事象Kに対する確率Pを求める。こ
の場合、符号化装置の構成は図2と同様の構成である。
【0047】図16に管理部101の処理を示す。管理
部101は、まず初期設定1601を行い、入力信号I
Nが入力されると符号生成1により符号生成を行う。そ
して、予め定めた数NRの入力信号が入力された後は、
符号生成部102により符号生成を行う。これは、入力
信号INの数が少ない場合は、正しい確率を求めること
ができないから、ある程度の入力信号があるまでは、予
め設定した確率に基づいて処理を行う。
【0048】管理部101により確率設定部104が起
動され、図6に示した初期設定を行う。
【0049】入力信号INの入力があると管理部101
は、符号生成部102を起動し、図7に示した処理に基
づいて符号の生成を行う。次に管理部101は、予め定
めた数の入力があった場合、符号生成部102に対して
処理を切り替えるよう指示し、図17に示した処理を符
号生成部102は実行する。
【0050】図17の処理について説明する。
【0051】符号生成部102は、今まで入力された入
力信号に基づいて確率Pi を求め、確率の大きいものか
ら順に並べ、メモリ202に格納する(1701)。そ
して、i番目の確率Pi と事象Ki とをメモリから読み
出す(1702)。今まで説明したのと異なり、入力信
号INにより確率を求めていくために入力信号が入力さ
れる度に確率が変動するため、フラグ,符号を格納して
いない。この後の処理は、図7に示した処理(703〜
710)と同じ処理を行う(1703〜1710)。次に
入力信号INと事象ki とを比較し、一致している場合
に符号を生成Ciする。これも、確率Pi が変動するた
めに最後に符号Ci を求めている。
【0052】尚、符号誤差演算については既に説明した
図8の処理を符号化誤差演算部203で実行する。
【0053】次に、復号化装置について説明する。
【0054】図18に復号化システムの基本構成を示
す。復号化システムに入力される信号は、符号信号であ
り通信装置1804から入力され、復号化装置1802
により復号し、入力信号が再生される。
【0055】図19は復号化システムの復号化装置18
02を示したものである。管理部1901は、復号部1
902,符号化誤差演算部103,確率設定部104を
管理し、必要に応じて各部の起動停止を行うものであ
る。符号から入力信号を再生する復号化処理は、符号化
処理と重複した処理を行う。これは、入力された符号信
号と一致するまで符号を生成し、一致した時点で生成し
た符号に対応する事象を出力するためである。
【0056】では図20を用いて、s=2とした場合、
つまり2進符号が入力され復号し、入力信号を再生する
場合について概要を説明する。
【0057】まず初期設定を行う(2001)。この初期
設定は、図3で説明した処理301と同じ処理を行う。
次に符号が入力される(2002)と、符号のビット長
(符号長)bk ,符号誤差Ek を求め、確率値の低い事
象に対して符号誤差を分配する(2003,200
4)。そして、入力された符号CINと生成したi番目
の符号Ci とを比較し、一致した場合には事象ki を入
力信号として出力し、一致しなかった場合には再度符号
生成を行う(2006)。尚、符号のビット長(符号
長)bi ,符号誤差Ei を求め、確率値の低い事象に対
して符号誤差を分配する処理については図3の処理30
3,304と同じ処理である。
【0058】次に入力された符号から入力信号の再生で
ある復号化処理について詳細に説明する。
【0059】図21は、管理部1901の処理を示した
ものである。管理部1901は、確率設定部104を起
動し、初期設定を行う。そして、符号CINが入力され
ると(2102)、復号部1902を起動して入力され
た符号CINに対する事象kを抽出し(2103)、再
生した入力信号として出力する(2104)。
【0060】管理部1901により起動された確率設定
部1904は図6に示した処理と同様の処理を行う。つ
まり、確率Pi が大きい順に入力信号が取りうる事象k
i ,確率Pi をメモリに格納する。
【0061】管理部1901では入力される符号を監視
し、符号が入力された時には入力信号生成部1901を
起動する。尚、管理部において入力される符号の切り出
しは、符号が図10に示したように生成されるので、符
号を切り出すことができる。管理部1901により起動
された復号部1902を起動して図22に示す処理を行
う。まずメモリ1803からi番目の事象ki ,確率P
i ,符号Ci ,フラグFi を読み出す(2201)。こ
こで、Fi を判断し(2202)、Fi =1のときは既
に符号Ci が作成されているので、入力符号CINと符
号Ci が一致するかの判断を行う(2212)。Fi
0となっている場合は符号Ci が作成されていない。そ
こで、符号のビット数を求めるためlog(1/Pi )を計
算し(2203)、この計算結果を小数点以下を四捨五
入し符号長bi を求める。そして、この四捨五入の処理
により、確率Pi の順位が変動する場合があるので、再
度確率を求め(2205)、順位が変動する場合には切
り上げ又は切り捨て処理を行う(2207〜220
9)。このようにして求めた符号長bi に基づいて符号
誤差演算を行う(2210)。
【0062】次に、求めた符号長bi と累積確率値qi
により符号Ci を生成する。このようにして符号が生成
されたら対応するフラグFi =1とし、生成した符号C
i と共にメモリ1803に格納する。そして、次に入力
された符号CINと符号Ciとを比較して(221
2)、一致していない場合には、累積確率値qi を求め
(2214)、次に確率Pi が大きいものについて、符
号生成の処理を行う。
【0063】このようにして、入力された符号CINと
符号Ci とが一致した時点で処理を終了し、その時の符
号Ci に対応する事象Ki を出力する。
【0064】次に、起きうる事象kと確率Pが確率関数
f(x)により与えられ、生成された符号を復号する場合
について説明する。
【0065】基本的には、先に説明した処理とほぼ同じ
である。つまり、初期設定は確率設定部104におい
て、図12に示した処理を行う。そして管理部1901
により起動された復号部1902は、図23に示した処
理を行う。
【0066】図23に示すように、入力される符号CI
Nが確率の最大とした場合に、i番目に大きい確率をと
る事象ki を求める(2301)。そして、メモリから
i番目の確率Pi ,符号Ci ,フラグFi を読み出す
(2302)。このように読み出した後は、図22で説
明した処理(2202〜2215)と同様の処理を行い
符号を生成する(2303〜2316)。
【0067】次に、確率が変動し、生成された符号を復
号する場合について説明する。
【0068】図24に管理部1901の処理を示す。管
理部1901は、まず初期設定2401を行い、符号CIN
が入力されると符号1により入力信号の再生を行う。そ
して、予め定めた数の符号NRが入力された後は、符号
2により入力信号の再生を行う。
【0069】管理部1901により確率設定部104が
起動され、図6に示した初期設定を行う。
【0070】符号CINの入力があると管理部1901
は、復号部1902を起動し、図22に示した符号の生
成を行う。次に管理部1901は、予め定めた数の入力
があった場合、復号部1902に対して処理を切り替え
るよう指示し、図25に示した処理を復号部1902は
実行する。
【0071】図25の処理について説明する。
【0072】復号部1902は、今まで入力された符号
に基づいて入力信号とされ得る事象ki に対する確率P
i を求め、確率の大きいものから順に並べた後、メモリ
1803に格納する(2500)。この後の処理は、図22
に示した処理(2203〜2215)と同じ処理を行う
(2501〜2513)。
【0073】以上説明した処理については、当然のこと
ながら符号生成部102の処理と復号部1902が扱う
処理が同じになるようにする。
【0074】図27に符号化装置と復号化装置とを一体
化した、符号化復号化装置を示す。尚、各部の処理につ
いては今まで説明したものと同様の処理を行うものであ
る。以上説明した処理は一例であり、これに限られるも
のではない。そこで以下、他の処理について述べる。
【0075】(1)ある確率値以下、あるいは、ある順
位以下の事象の生起確率を均一な確率値に置き換えるこ
とで、符号ビットの生成を簡易化することができる。例
えば、信号が8ビットで構成され、すなわち事象は25
6種類(2の8乗)ある場合に、上位の8種類の事象に
ついてのみ予測確率値を設定することにして、残りの2
48種類の事象については均一の確率値を割り当てるこ
とができる。ただし、全ての事象の生起確率の合計は
1.0 以下でなければならない。信号の入力毎に逐次に
確率値を算出することの負荷が大きい場合に有効な方法
であり、確率値の大きさによる順番付けも上位の8個の
事象について実行すればよい。均一な確率値である事象
(上記の例では、第9番目から256番目まで)には、
均一な符号長を割り当てることができることから、順位
の隣接する事象間の符号は、符号長で表される2進小数
(1/2)^bk の最下位ビットの値が差分であるように
設定できる。この結果、事象の順位が直接に符号ビット
に反映するため、符号化処理および復号処理の高速化が
実現できる。
【0076】(2)符号ビットの設定において、累積確
率値qk を用いてbk ビットの符号を生成している。こ
こで、累積確率値に一定のオフセット値を加えたり、
(1−qk )を累積確率値として利用することもでき
る。
【0077】(3)符号長bk の設定方法として、log
(1/Pk )を四捨五入しているが、五捨四入してもよ
い。ただし、符号化手段と復号化手段間で統一されてい
なければならない。ここで符号長を求めるための対数演
算を簡略化するには、幾つかのサンプル点の対数演算結
果をテーブルにまとめておき、入力信号に基づいて、テ
ーブル検索と補間処理を組み合わせて行うことで実現で
きる。補間処理に伴う演算誤差は、確率値に再換算した
ときに元より大きくならないように制限することが重要
であり、このためには対数演算結果の最小桁を切り上げ
するように符号長を設定すればよい。
【0078】ここで、本発明により得られる具体的なメ
リットと挙げておく。
【0079】(1)圧縮率の観点からは、最適かつ瞬時
復号可能な性質を持つ。本発明の特長は、各事象におけ
る符号化誤差を最小にすると共に、発生した符号化誤差
を残りの事象によって補完して、圧縮率の損失を防ぐこ
とである。すなわち、符号化誤差の分配によって、累積
する符号化誤差を0にする、もしくは0に近づけること
ができる。別の表現をすれば、累積符号化誤差を0にす
る、もしくは0に近づけるように、各事象で発生した符
号化誤差を打ち消す処理をしていく。本発明は、最適性
と瞬時復号可な性質を実現する。
【0080】(2)予測した生起確率値の高い順番に、
実際に生起した事象までの符号生成手順を実行すればよ
いので、符号生成のための平均的な処理時間を短縮する
ことができる。高速に符号を生成できるということは、
あらかじめ符号表を準備することなく、符号化対象の生
起確率の変動に対応しながら、逐次に符号生成するに適
していることを意味する。また、生起確率の低い事象に
ついては、一定の符号長を割り当て、順位付けによる符
号生成ができる。一方、ハフマン符号で適応的な符号生
成を行おうとすると、確率値の最も小さな事象から高い
事象へ向けて信号処理を実行していくトリー構造である
ことから、逐次に全ての符号を生成しなければならず、
符号生成のために膨大な処理時間がかかり、実用的でな
い。
【0081】(3)情報源の拡大による圧縮率向上を容
易に組み込むことができる。複数の事象についてまとめ
て一つの符号を割り当てることは、情報源の拡大として
知られており、これにより圧縮率の向上が実現できるこ
とは、いわゆるシャノンの定理として知られている。し
かしながら、n値レベルの信号をm個組み合わせたなら
ばn^m(nのm乗)種類の事象に対応した符号が必要
となる。ハフマン符号を用いて逐次に符号生成を行うな
らば、符号生成時間が長大となり膨大な符号表が必要と
なり実用的でない。これに対して本発明では、実際に生
起した事象に対応する符号が生成されるまでの手順を実
行すればよいので、高速に信号処理できると共に、符号
表も必要としない。
【0082】(4)本発明によって生成される符号は、
小数点以下の数値としてみると、生起確率の順番にした
がって数値の大きさが増加する性質を持っている。この
性質を利用して、符号の区別を行うことができる。
【0083】次に本発明の符号化復号化装置の応用例と
して、メモリと同一チップ上に配置した混載型LSIに
ついて説明する。
【0084】図28に混載型LSIを示す。混載型LS
Iは、外部との信号の入出力を行う入出力制御部280
1,入力されたデータを符号としてメモリに蓄え、符号
として蓄えられたデータを再生する符号化復号化部28
02,符号化されたデータ,入力されたデータを蓄える
メモリ2704との間でデータの分配を行う分配器27
03から構成されている。
【0085】以下、各部について説明する。
【0086】符号化復号化部2802は、管理部270
1,確率設定部104,符号生成部102,復号部19
02,符号化誤差演算部103から構成されている。各
部の処理については既に説明した、予め確率が分かって
いる場合の処理を実行する(図6〜図8,図22)。
【0087】入出力制御部2801は、外部CPUとの
データを入出力することで、符号生成,復号処理の起動
・終了・一時停止、あるいはリセットなどを実行する。
具体的には、CPUから送られてきたデータを受けると
符号化復号化部2802の管理部2701へデータの入
力があったことを伝える。これにより入力されたデータ
の符号を生成し、メモリ2804に格納する。また、C
PUから読み出し命令があった場合には、管理部270
1へ伝えメモリに符号として格納されたデータを読み出
し、復号部1902でデータの再生を行う。ここで、外
部入出力データ幅とチップ上のメモリデータ幅は異なる
ことから、データ入出力レジスタ2801を用いてデータ幅
の変換を行う。このように、メモリアクセスが高速であ
ること、およびメモリデータ幅が大きいことから、外部
CPUからのデータ入出力に対して十分に余裕のある制
御を行うことができる。すなわち、チップ上に搭載した
信号処理装置によるメモリアクセスの隙間を利用するこ
とで、外部CPUに対しても高速なデータ入出力を実現
できる。このため、一定の条件に基づけば、内部の信号
処理を実行しながら、外部装置に対して「待ち状態」と
ならないデータ入出力速度を保証することもできる。
【0088】確率設定部104は、メモリ2804ら一
括してアクセスできるデータ幅を大きく設定し、読み出
しレジスタ2812に一時蓄積した後に、データ分配器
2817を用いて確率,事象のデータを取り込む。
【0089】符号生成部102,確率設定部104,復
号部1902,符号化誤差演算部103は、演算途中の
データを個別の処理部に蓄積することなく、メモリ部に
蓄積しておくことができる。このため、メモリ2804
と各信号処理部の入出力信号を、信号分配器2803内
のデータ集配分配器2811を用いて集配もしくは分配
する。ビット幅の大きなメモリを内蔵することで、複数
種類の信号を同一のメモリアクセスで入出力し、メモリ
アクセスの高速化を等価的に実現できる。
【0090】符号生成部102は、メモリ2804に一
時的に蓄積した符号化対象の信号を、読み出しレジスタ
2812、およびデータ分配器2713を用いて、符号
変換部に伝えて符号に変換する。ここで生成した符号は
可変長であるため、データ入出力のデータ幅にあわせた
ビット単位の整列を行う必要がある。このため、生成し
た符号を符号レジスタ2814に一時蓄積して、ビット
整列器2815を用いて、書き込みレジスタ2816に
書き込む。書き込みレジスタ2816がフルになった時
点で、メモリ2804の圧縮データ蓄積領域に転送す
る。ここで、二つのデータにまたがって符号を並べる場
合には、境界部分で符号を分割することも必要となり、
処理手順が複雑になる。しかし、メモリデータ幅が大き
ければ、このような境界処理も少なくて済み、高速化に
効果がある。
【0091】尚、復号部1902も符号生成部と同様に
レジスタを介してメモリへのデータの入出力を行う。
【0092】なお、ここで利用するメモリ2804に種
類の限定はなく、S−RAM,D−RAM,SD−RA
M,F−RAMなどを利用できる。ここでF−RAM
は、無電源でデータを保存できる特性を持っているた
め、確率,符号となった圧縮データなどを保存するに適
する。この構成により、LSIチップ外に入出力するデ
ータは符号化されていないが、LSIチップ内のメモリ
に蓄積するデータは符号化復号化装置2802により圧
縮データとすることで、メモリの見かけ上の容量を増加
させることができる。このような混載型LSIは、デー
タの実体と見かけが異なることから、「仮想メモリ」と
も呼べるものである。機能混載型LSI内部に蓄積した
圧縮データを、外部の記憶装置に転送したり、あるいは
伝送装置を介して他装置と通信することもできる。
【0093】このようにLSIチップ内でメモリアクセ
スを行うことにより、 (1)データ幅を大きく設定できることから、複数のデ
ータを一括してアクセスできる。
【0094】(2)半導体チップ上の配線によるため、
配線容量も少なく、信号線間のスキューも小さいので、
高速な転送レートを実現できる。
【0095】(3)外部のノイズ等の影響を受けにく
い。
【0096】(4)装置の低コスト化が実現でき、信頼
性も向上する。
【0097】(5)チップ上のメモリアクセスが高速な
ため、キャッシュメモリが不要となる。
【0098】等を実現できる。
【0099】図29は、混載型の仮想メモリを、プロセ
ッサと接続してデータ入出力動作をさせる場合の構成例
を示したものである。入出力するデータの種類がCPU
の出力するメモリアドレスによって区別できるとすれ
ば、入出力制御部2801を用いてデータ種別を判定す
ることができる。データ種別として、連続して高速な入
出力が望まれるデータの場合には、メモリのレイアウト
構成に基づくチップ内の実メモリアドレス信号に変換す
ることができる。例えば、メモリのレイアウト構成の一
つとして、「バンク」と呼ばれるメモリブロック構造が
あり、複数の該バンクを用意して交互にデータ入出力す
ることによりメモリアクセスの高速化を実現できる。こ
のようなメモリレイアウト構成とメモリアクセス順序を
入出力制御部2801が管理することで、外部CPUの
出力したアドレス信号とは異なる、チップ内部のメモリ
アドレス信号を生成してメモリアクセスの高速化を実現
できる。また別のデータ種別として、符号化復号化装置
の起動をかける信号である場合には、前記のような高速
化のためのアドレス変換を必要とせず、該当する回路に
起動信号が伝達できれば良い。
【0100】これを実現するためには、あらかじめ、ア
ドレス信号とデータ種別の関係を、プロセッサから上記
仮想メモリに連絡しておくことが有効である。仮想メモ
リは、上記連絡事項をLSIチップ内に格納しておき、
プロセッサからアクセスを受けた際のアドレス信号を用
いて該内容を参照しながら、信号の性質を判断すること
ができる。また、上記連絡事項がなくても、信号の性質
を測定することで同様の信号種別を行うことができる。
そして、信号性質に適応した符号を生成できる。
【0101】具体的な装置構成においては、モデル化部
とエントロピー符号化部の組み合わせを行うことで高い
圧縮率を実現できる。LSIとして作るには、汎用と専
用の2種類の考え方がある。
【0102】(1)モデル化部の信号処理内容を限定す
ることなく、汎用のエントロピー符号化を実行する装置
としてLSIチップを作ることができる。例えば、JP
EG,MPEG等の場合では、LSIチップの外部にお
いて離散コサイン変換等のモデル化部に相当する部分を
実行し、LSIチップはエントロピー符号化処理を実行
することができる。さらに、様々な符号化対象を限定し
ないことから、いわゆるマルチメディア信号処理に適し
ており、画像・音声・テキスト・線図形などを対象にし
た共通のエントロピー符号化装置として利用できる。
【0103】(2)モデル化部とエントロピー符号化部
の両者をLSIチップとすることで、特定の符号化対象
に限定した専用装置を構成できる。例えば、JPEG,MPEG
等の場合では、離散コサイン変換等のモデル化部とエン
トロピー符号化部の両者をLSIチップとして構成でき
る。この場合のメリットは、両者間の信号伝送をLSI
チップ上で配線できること、バッファリングのメモリを
チップ上に搭載することで装置の小型化を実現できるこ
と、モデル化部の信号処理結果を参照することで圧縮率
の向上を図れること、などがある。
【0104】次に本発明の符号化装置203をデジタル
・アーカイブ装置へ適用した場合について説明する。
【0105】例えば、美術品などを対象にして入力した
画像データは、劣化なく高品位なまま蓄積することで、
再生した画像を鑑賞したり、学術的な調査に利用でき
る。このような目的でデータを保存するものに、デジタ
ル・アーカイブ装置がある。しかしながら、入力した画
像信号は、一般に複数の色信号から構成される多値信号
であり、これを劣化させずに効率よく圧縮することは困
難とされている。
【0106】本発明の符号化装置203を用いれば、図
30のような構成で、高い圧縮率を実現することができ
る。
【0107】モデル化部の構成としては、例えば、バッ
ファメモリに蓄積した信号を参照して予測した信号と、
実際に入力した信号との差分値を算出する方法がある。
そして、差分値の生起確率を予測して、差分値のエント
ロピー符号化を行うことができる。一般に、差分値は0
を中心として+−に振幅することから、差分値の0に最
も短い符号を割り当て、+−の振幅の大きさの順に長い
符号を割り当てることになる。ここで、本発明では、図
30に示したように、モデル化部の信号処理手順の途中
のデータである、 (1)符号化対象の信号の統計的な性質 (2)差分値の出現分布特性 等を測定することで生起確率を求め、符号生成すること
ができる。さらに、複数の画素の信号を組み合わせた情
報源の拡大によって、圧縮率の向上を実現できる。本発
明の符号化装置203を用いれば、差分値が0である信
号が連続して発生すると判断した場合には、差分値を複
数組み合わせて一つの符号に変換するように手順を設定
することが容易に実現できる。コンピュータ・グラフィ
ックスのようにノイズ成分のない画像では、予測による
差分値が0となる場合が多くある。このような画像信号
は、複数の画像信号の生起確率を組み合わせて情報源の
拡大をすることで圧縮率を向上させることができる。
【0108】上記に基づく具体的な手順の一例として
は、 (a)初期化として、参照信号の初期設定を行う。
【0109】(b)参照信号から予測確率値の設定を行
い、第一位の信号レベルを予測信号とする。
【0110】(c)入力した信号と予測信号との差分値
を算出する。
【0111】(d)差分値を符号に変換する。
【0112】(e)次の信号について手順(b)から繰
り返す。信号入力が終了ならば、終了手順を実行して終
わる。
【0113】記憶装置として、CD−ROM,DVD,
ハードディスク、あるいは通信網に接続したファイル装
置、などを利用できる。このようなデジタル・アーカイ
ブ装置においては、符号化する装置と、復号化する装置
は全く別に構成されるが、その符号生成手順は一貫した
処理内容である必要がある。このため、復号化のための
手順(プログラム)内容を、該圧縮データと併せて記憶
させて置き、再生装置は復号化のための内容を利用する
ことで、圧縮データを再生することもできる。次に、ラ
ン長符号化への適用について説明する。
【0114】例えばファクシミリのように、白黒2値画
像をラスタスキャンする場合では、各画素の信号レベル
は0と1のいずれかであり、同一レベルの信号の連続個
数(ラン長)で画像データを表現できる。0と1の生起
確率は、すでに符号化処理の終了した隣接画素信号を参
照することで予測を行うことができる。このような符号
化対象に本発明を適用することは次のように行うことが
できる。
【0115】ファクシミリの基本符号化方式として従来
から使われてきているMH(モディファイド・ハフマ
ン)方式では、ラン長を置換するための符号表自体を標
準規格としてあらかじめ作成しておく。このため、送信
側と受信側の装置で、あらゆる種類の画像の符号化にお
いて共通的に利用できるメリットがある。しかし、一方
で、符号表作成時と異なる画像性質の場合には圧縮性能
が十分に得られないデメリットがある。例えば、画像の
ラスタスキャンを行いながらラン長を符号に変換する際
に、1ラインの画素数が一定であることから、ランの基
点によってラン長分布が変化するにも関わらず、固定し
た符号表を使っているため圧縮率が劣化する場合があ
る。さらに、文字画像とディザ画像とではラン長の生起
分布が異なるにも関わらず固定した符号表を使っている
ため、後者では圧縮率が著しく劣る場合がある。
【0116】これに対して、本発明の符号化復号化装置
を用いれば、ラン長の性質を測定しながら符号生成を行
い、高い圧縮率を達成することができる。
【0117】確率設定部は、図14に示すように既に符
号化処理の終了している信号を参照して、ラン長の出現
頻度を測定する。この信号処理は、符号化装置および復
号化装置の両者で共通に実行できる。ところで、符号化
処理を開始する初期状態においては、事象(ラン長)の
生起分布が不明である。また、参照する信号の数が少な
い場合には、生起する全ての事象(ラン長)についての
生起分布を測定できないことがある。これらの場合に
は、次の手段を利用できる。
【0118】(a)初期化時に、計測手段に何らかの初
期値をプリセットする。
【0119】(b)測定済みの計測数から、事象全体の
確率値を求める。
【0120】(c)一定の測定数毎に、生起確率の算出
を行う。
【0121】(d)何らかの関数、あるいはパタンを当
てはめて、確率を設定する。
【0122】図31は、測定個数が少ないために、全て
のラン長についての頻度を測定できない場合を図示した
ものである。そこで、測定結果を補完するように、例え
ば正規分布関数で確率分布を設定するとともに、あるラ
ン長以上については一定の確率値で置き換えを行う。こ
のような確率値の設定のメリットを以下にまとめる。 (1)正規分布関数で確率分布が表現されるため、確率
値の順位付けが関数から算出でき、また、符号長を算出
する演算は、正規分布関数の対数演算となり簡単な形に
なる。
【0123】(2)現実の多くの事象の発生が正規分布
で近似できることから、補完誤差が少ない。
【0124】(3)順位付けした事象のある順位以下に
ついて、累積確率値が1.0 を超えない原則を守りなが
ら、同一の予測確率値を割り当てることができる。これ
らの事象については、前記した符号生成手順に基づき一
定に符号長を割り当てることができる。この結果、これ
らの符号の区別は、数値としての大きさの違いによって
判断できることになる。
【0125】次にJPEG(MPEG)方式の圧縮率改
良について説明する。
【0126】本発明は、既存の標準符号化方式で使われ
ているハフマン符号への変換部を置き換えることで、圧
縮率を改善する効果を実現することも可能である。例え
ば、JPEGあるいはMPEG方式として知られる画像
符号化方式はモデル化部において、複数の画素から構成
されるブロックを符号化の単位として、DCT(離散コ
サイン変換)部,量子化部,スキャン部などの信号処理
部から構成される。そしてエントロピー符号化部におい
て、スキャン順序に従ってラン長と信号振幅をハフマン
符号に変換する。ここで、最終段のハフマン符号変換部
を本発明を用いた適応型の符号変換部に置き換えること
によって、効率向上を実現できる。
【0127】図32に、JPEG方式を実行する処理装
置の基本的な構成を示す。符号に変換する信号対象は、
モデル化部の信号処理単位である8×8の2次元的に配
置された信号について、DCT,量子化を行った64個
の信号の系列である。DCTは一種の2次元の周波数変
換であり、量子化は周波数成分に重み付けを行う処理で
ある。従来方式では、これらの信号系列を、信号値が0
である信号の連続個数を示すラン長と、ランの区切りに
ある信号(0以外)のレベルを組み合わせてハフマン符
号に変換している。ここで従来方式のハフマン符号変換
部における圧縮率を低下させる要因に、単一の符号表に
よる符号化を行っていることがある。このため、 (a)対象とする画像信号の性質,周波数成分の性質な
どが考慮されていない。 (b)ラン長と信号レベルの性質は、信号系列における
ランの開始位置によって異なってくることを考慮に入れ
ていない。
【0128】(c)ラン長と信号レベルという、異なる
性質を組み合わせた事象に対してハフマン符号を割り当
てている。
【0129】上記問題点をハフマン符号を用いながら解
決を図っても、次に示すような問題がある。
【0130】(a)複数の符号表をあらかじめ用意して
おき、隣接ブロックの信号系列を参照しながら、符号表
を逐次に切り替えていく。しかしながら、符号表が膨大
になり、装置規模が増大する。
【0131】(b)隣接ブロックの信号系列を参照しな
がら、符号表を逐次に生成していく。しかし、処理時間
が長大となり、装置規模が増大する。
【0132】図32に、JPEG方式の圧縮率を向上さ
せる装置構成を示す。JPEG方式と同一のモデル化部
を用いることを前提に、スキャン順序に従って0の連続
するラン長と、ランの区切り目の信号レベルを符号に変
換する場合について説明する。信号処理の高速化のため
には、少なくとも1ブロックの信号を蓄積するバッファ
メモリを、DCT部,量子化部の前後に配置して、各部
の動作を並行して行うことが有効である。ここに蓄積さ
れる各種の信号を、符号化効率の向上のために参照し、
次に示すような信号処理を行うことができる。
【0133】(a)参照可能な信号系列として、プリス
キャンによる符号化対象自身の信号、既に符号化処理の
終了した信号、カラー画像の場合には同一画像の異なる
色信号、動画像の場合には異なるフレームの信号、など
がある。すでに処理済みの信号と、ラン長分布および信
号レベル分布を対応づけて置くことで、参照信号を用い
て符号化対象のラン長分布および信号レベル分布を予測
することができる。
【0134】(b)ランの基点が、8×8の信号系列の
どこに位置するかを用いて、ラン長と信号レベルの生起
確率を変更することができる。これは、信号系列の最大
長が64(=8×8)に限定されており、スキャン順序
にしたがって符号化処理を進めていくことから、ランの
基点によってラン長の生起確率が変動するのは当然であ
るためである。仮に、ランの基点に関わらず常に同一の
符号表を用いることは、ラン長の生起確率を有効に利用
しないことになり、圧縮の効率は低下する要因となる。
【0135】(c)ラン長と、信号振幅の両者につい
て、独立した生起確率を予測して符号を生成する。
【0136】なお、いずれの場合も初期時点では参照で
きる信号がないため、何らかの設定値を利用するか、従
来に処理した画像に関する情報を保存しておいて利用す
る、などの初期化処理を行うことにする。上記のように
信号参照することで、適応型の符号生成を行うタイミン
グとしては、 (a)ラン長と信号レベルのそれぞれの符号変換のタイ
ミングで符号生成を行う。
【0137】(b)一つ、もしくは複数のブロックを単
位として符号生成を行う。
【0138】(c)1画面(カラー画像の場合には色信
号)を単位として符号生成を行う。
【0139】(d)時間的に連続する複数の画像フレー
ムから構成される画像を対象とする場合には、時間的に
隣接する画像フレーム間の性質が似ていることから、何
枚かのフレーム毎に符号生成する。
【0140】具体的な処理手順の一例を次に述べる。
【0141】(a)8×8の信号系列の符号化処理の初
期時点では、ランの基点を最も周波数成分の低い信号
(直流成分)におく。ランの基点位置RS=0と設定す
る。
【0142】(b)ラン基点RSからスキャン順序に従
って、信号成分が0である個数jを計測する。0でない
信号レベルSSを検出したら、ラン長RL=jとして次
の手順に進む。ただし、計測中にランが終端に達したら
(d)に進む。
【0143】(c)ランの基点位置RSに基づきラン長
分布を予測し、ラン長RLの符号を生成するまで符号生
成手順を実行する。引き続き、ランの基点位置RSに基
づき信号レベル分布を予測し、信号レベルSSの符号を
生成するまで符号生成手順を実行する。なお予測処理の
ために、ラン基点以外の信号を参照できることは既に述
べた通りである。
【0144】(d)ランが信号系列の終端に達したら、
終端処理(例えば終端符号の付加など)を行って終了す
る。終端でなければ、新たなラン基点をRS+RLとし
て(b)にもどる。
【0145】なお、上記の適応型の符号変換部を利用し
た場合に生成される符号は、標準的方式とはデータ互換
がないが、双方ともブロック符号であることから、何ら
かの手段で1対1の符号変換を行うことができる。
【0146】次に辞書型符号化への適用について説明す
る。
【0147】文字コードの並びによって作られているテ
キスト等を対象に、出現確率の高い文字列を逐次登録し
ながら、該登録の順位を符号として表す符号化方式が、
辞書型符号化(例えばLZ符号など)として知られてい
る。この登録手段の構成、および信号処理手順はモデル
化部に分類できる。一方で、エントロピー符号化部にあ
たる部分では、符号として、登録の順位値を直接利用す
る方法、あるいは順位をハフマン符号に変換する方法な
どが提案されている。圧縮率の観点からは、文字間の生
起確率の特異性については既に知られている事実であ
り、入力するキャラクターコードに基づき逐次に統計値
を作成していき、この内容に基づき確率分布を作成する
ことで、効率のよい符号化処理を行うことができる。
【0148】ここで、従来のハフマン符号を適用するな
らば、符号表を固定にすると適応性に欠けることにな
り、逐次に符号の生成を行うと処理負荷が増大するとい
う問題がある。
【0149】これに対して、本発明の圧縮伸長装置を用
いれば、次に示す辞書型符号化の特長を利用して符号生
成を行うことができる。
【0150】(a)複数の文字を組み合わせた文字列の
符号化は、情報源の拡大に他ならない。
【0151】(b)文字列を順次に登録していくこと
は、生起確率を測定することに他ならない。
【0152】上記の性質を利用することで、図33に示
すような文字列の遷移確率を割り当てたリンクを作り、
以下のように手順で効率のよいブロック符号を生成する
ことができる。
【0153】(a)候補文字列を、文字間の遷移確率を
属性として持つリンクで接続されるデータ構造として用
意する。
【0154】(b)入力文字列が、上記候補文字列と一
致する場合は、該候補文字列の遷移確率に基づく符号を
生成する。
【0155】(c)遷移確率は、実際の符号化対象とし
て入力する文字列によって逐次に更新することができ
る。ここで、遷移確率の更新処理は、一文字毎、あるい
は、一定個数の文字が入力してから行う、等のアルゴリ
ズムと手段の構成を採用することができるが、本発明で
は特に限定するものではない。
【0156】入力文字列の区切りの判定は、スペース,
カッコなどの区切りを示す文字によって判定することが
できるとともに、文字間の遷移確率がしきい値より低い
場合に区切りと判定することができる。候補文字列は、
遷移確率が低いリンクを随時削除することで、規模と複
雑さを抑えることができる。このリンクの削除のアルゴ
リズムと手段の構成は、特に限定するものではない。一
定以下の遷移確率については、それぞれ均一な遷移確率
に置き換えて扱うことができる。
【0157】(d)符号ビット設定は、文字間の遷移確
率を順次に掛け合わせていくことで算出できるが、演算
のための負荷が大きくなる場合がある。しかし、全ての
候補文字列の個数と、該当する文字列の出現個数との比
率が遷移確率であることから、この比率を求めるために
は両者の個数を用いた1回の除算を行えばよい。さら
に、遷移確率の更新を、入力文字列の個数が2のN乗
(例えば1024など)になるタイミングで行うなら
ば、前記の除算は2進数のNビットシフトに置き換える
ことができる。このようにして求めた確率値をもとに、
符号生成を高速に行い、高い圧縮率を実現できる。
【0158】次に算術符号との関連について説明する。
【0159】本発明による符号生成アルゴリズムを用い
て情報源の拡大を行うことで、生成される符号は算術符
号に近い性質を持つようにできる。その結果、エントロ
ピーに限りなく近い、圧縮率を実現することが可能であ
る。
【0160】例えば、符号化対象とする全ての信号系列
について、実際に生起した事象の生起確率を組み合わせ
ることで一つの確率値を算出し、この確率値を対象にし
た符号化処理を実行することができる。
【0161】ここで前記したように、本発明による符号
は、数値の大きさとして一意に区別できることに注目す
る。これは、算術符号の解説で示されるように、0.0
以上で1.0 より小さな範囲の数直線上の領域を事象の
確率値で分割し、分割領域の上端もしくは下端の位置を
数値として示すことで、符号を生成できることを意味す
る。前記符号生成手順で述べたように、確率値の大きさ
の順序で符号生成していくことは、生成される符号の数
値としての大きさは、数直線状を0.0から1.0に向かっ
て順次に上っていくことになる。図34に、数直線の分
割を示す。個別の信号毎に符号化処理を行うことは、図
34(a)に示すように数直線の分割を各符号で独立し
て実行することになる。一方、複数の信号を組み合わて
情報源の拡大をすることは、図34(b)に示すように
数直線上の分割を、信号の生起確率で繰り返して実行す
ることに相当する。この分割の原理は、算術符号と生成
手順と同一であるが、次の点に特徴がある。
【0162】(a)符号化対象の信号個数を任意に設定
し、符号系列にブロック符号の特性を持たせられる。す
なわち、生成した符号のビット数を明確に設定できる。
これは、算術符号では不可である。
【0163】(b)算術符号の応用例として、ITU
(International Telecommunication Union)がT.82
として勧告しているJBIG符号化方式がある。これ
は、白黒2値画像を対象に、従来のMH符号などよりも
高い効率を実現することを目的に、算術符号の考え方に
基づいて定められた符号化方式である。しかし、実用性
の観点から信号処理手順の大幅な簡易化が行われてい
る。例えば、高速化を目的に、個別の事象の生起確率を
(1/2)のべき乗に置き換えてから、生起確率の演算
を行っている。上記例は符号化対象として2値信号を前
提としているが、多値信号の場合には複雑さが増すた
め、さらなる簡易化が必要になる。このように、算術符
号の理論的な圧縮効率は高いものであるが、実用上の観
点からは簡易化による効率の低下が避けれられない。
【0164】これに対して本発明では、事象の生起確率
を正しく利用し、多値信号に対しても有効に活用でき、
さらに、情報源の拡大による圧縮率向上の効果を実現で
きる。組み合わせる信号の個数は、例えば画像の1スキ
ャンライン、あるいは複数の画素から構成されるブロッ
クなど、モデル化部の動作と連携して設定することがで
きる。
【0165】次にN進数符号化について説明する。
【0166】今までは2進数の符号の場合について説明
してきたが、本発明を用いてN進数の符号を生成するこ
とで同様な効果を得ることができるのは言うまでもな
い。このような装置例として、1ビットあたりN値を記
憶できるメモリ、また、振幅位相変調(モデム)などで
通信を行うN値通信路などがある。従来は、2進数符号
を複数ビット組み合わせることで多値信号を生成してい
るが、本発明ではN進数符号を直接生成することができ
る。たとえば、+1,−1,0の3種類の電圧レベルで
データ伝送を行う場合には、3進数符号を用いることで
効率の良いデータ伝送を実現できる。さらに符号化処理
に伴い、3種類の信号のそれぞれの出現はほぼランダム
になることから、平均的には電圧0に平衡させることが
できる。また、伝送路上の特性(ノイズ,LR特性,距
離など)に応じてNの値を適応的に変更することが容易
であり、また、各種の誤り訂正方式と組み合わせて信頼
性の高いデータ伝送を実現することができる。例えば、
伝送誤りが発生した場合に、前回よりNの値を小さくし
て生成した符号を再送することで、誤りに対する耐性を
高くすることができる。
【0167】なお、生成したN進数符号を、N値メモリ
あるいはN値通信路等に渡すまでの伝送路あるいは一時
蓄積バッファ等の信号表現が例えば2進数であり、Nと
異なる値の場合がある。
【0168】この場合には、一時的に、N進数符号を2
進数表現することで解決できる。このように通信路符号
化として知られている符号変換と組み合わせて、信号処
理を実行することができる。
【0169】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、最
適かつ瞬時復号可能な性質を持つ符号を高速に生成でき
る。このため、信号性質に適応した符号を逐次に生成し
て、高い圧縮率を実現できる。また、情報源の拡大によ
り、圧縮率の向上を容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】符号化装置の基本構成を示す図。
【図2】符号化システムの構成を示す図。
【図3】符号生成処理の概要を説明するための図。
【図4】符号生成のためのメモリの記憶を示す図。
【図5】符号生成の全体の処理を示す図。
【図6】初期設定の処理を示す図。
【図7】符号生成の処理を示す図。
【図8】符号化誤差演算の処理を示す図。
【図9】メモリに記憶された内容を示した図。
【図10】生成された符号の関係を示した図。
【図11】確率関数を用いる場合の概要を説明するため
の図。
【図12】確率関数を用いる場合の初期設定の処理を示
す図。
【図13】確率関数を用いる場合の符号生成の処理を示
した図。
【図14】画像データの構成を説明するための図。
【図15】画像データの符号化を行う場合の確率の初期
設定を説明するための図。
【図16】逐次確率を求める場合の符号生成処理の全体
を示す図。
【図17】逐次確率を求める場合の符号生成処理を示す
図。
【図18】復号化システムの構成を示した図。
【図19】符号化装置の構成を示した図。
【図20】復号処理の概要を説明するための図。
【図21】復号の全体の処理を示した図。
【図22】復号の処理を示した図。
【図23】確率関数を用いる場合の復号の処理を示した
図。
【図24】逐次確率を求める場合の復号処理の全体を示
す図。
【図25】逐次確率を求める場合の符号生成処理を示す
図。
【図26】符号生成の具体例を示す図。
【図27】符号化復号化装置の構成を示す図。
【図28】混載型LSIの構成を示す図。
【図29】仮想メモリを用いたシステムの構成を示す
図。
【図30】ディジタルアーカイブ装置の構成を示す図。
【図31】ラン長符号化への適用例を示す図。
【図32】JPEG(MPEG)方式の圧縮率改良への
適用例を示す図。
【図33】辞書型符号化への適用例を示す図。
【図34】算術符号との関係を示す図。
【符号の説明】
101…管理部、102…符号生成部、103…符号化
誤差演算部、104…確率設定部、200…入力装置、
201…A/D変換器、202,1803…メモリ、2
03…符号化装置、204…通信装置、1802…復号
化装置、1901…管理部、1902…復号部。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力された信号の符号を生成する符号化装
    置であって、 予め定められた事象が生起する確率から符号長を求める
    と共に上記求めた符号長に基づいて累積確率を求め、上
    記符号長と上記累積確率から符号を生成する符号生成部
    を有することを特徴とする符号化装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 上記符号生成部は、上記求めた符号長から符号化誤差を
    求め、上記求めた符号誤差を上記他の確率に分配し、上
    記符号長と上記累積確率から符号を生成することを特徴
    とする符号化装置。
  3. 【請求項3】予め入力された入力信号に基づいて、入力
    信号が取り得る事象と上記事象が生起する確率を求め、
    上記入力信号がとり得る事象に対応する確率から符号の
    符号長を求め、求めた上記符号長から累積確率を求め、
    上記求めた符号長及び上記累積確率から符号を生成する
    ことを特徴とする符号化装置。
  4. 【請求項4】入力された信号から符号を生成し、出力す
    る符号部と、 上記入力部に入力され得る事象と、上記事象の発生させ
    る確率とを対応づけて記憶すると共に、上記符号部で読
    み出された事象と確率に基づいて生成した符号を、上記
    読み出された事象と対応付けて記憶するメモリとを有す
    ることを特徴とする符号化装置。
  5. 【請求項5】入力された信号から符号を生成し、出力す
    る符号部と、 上記符号部に入力され得る事象と、上記事象の発生させ
    る確率とを対応づけて記憶すると共に、上記符号部によ
    る符号の生成過程で修正された上記確率を記憶するメモ
    リとを有することを特徴とする符号化装置。
  6. 【請求項6】入力された符号から信号を再生する復号装
    置であって、 再生される信号の事象と上記事象が生起する確率とを記
    憶するメモリと、 上記メモリに格納された順に上記確率を読み出し、読み
    出した上記確率から符号の符号長を求め、求めた上記符
    号長から累積確率を求め、上記求めた符号長及び上記累
    積確率から符号を生成し、上記入力された符号と比較し
    た結果に基づいて上記読み出した確率に対応付けて上記
    メモリに記憶された事象を出力する復号部とを有するこ
    とを特徴とする復号化装置。
  7. 【請求項7】請求項6において、 上記復号部は、上記求めた符号長から符号化誤差を求
    め、上記求めた符号誤差を上記メモリに記憶されている
    他の確率に分配し、上記符号長と上記累積確率から符号
    を生成することを特徴とする復号化装置。
  8. 【請求項8】入力された符号から信号を再生し、出力す
    る復号部と、 上記復号部に入力され得る事象と、上記事象の発生させ
    る確率とを対応づけて記憶すると共に、上記復号部によ
    る符号の生成過程で修正された上記確率を記憶するメモ
    リとを有することを特徴とする復号化装置。
  9. 【請求項9】入力された信号から符号を生成し、出力す
    る符号部と、 入力された符号から信号を再生し、出力する復号部と、 上記符号部に入力され得る事象と、上記事象の発生させ
    る確率とを対応づけて記憶し、上記符号部による符号の
    生成過程で修正された上記確率を記憶すると共に、上記
    復号部による符号の生成過程で修正された上記確率を記
    憶するメモリとを有することを特徴とする符号化復号化
    装置。
  10. 【請求項10】入力された信号から符号を生成し、出力
    する符号部と、 入力された符号から信号を再生し、出力する復号部と、 上記符号部に入力され得る事象と、上記事象の発生させ
    る確率とを対応づけて記憶し、上記符号部による符号の
    生成過程で修正された上記確率を記憶すると共に、上記
    復号部による符号の生成過程で修正された上記確率を記
    憶するメモリとを同一半導体基板上に形成したことを特
    徴とする符号化復号化装置。
  11. 【請求項11】入力された符号から信号を再生し、入力
    された信号から符号を生成する符号化復号装置であっ
    て、 再生される信号の事象と上記事象が生起する確率とを記
    憶するメモリと、 上記メモリに格納された順に上記確率を読み出し、読み
    出した上記確率から符号の符号長を求め、求めた上記符
    号長から累積確率を求め、上記求めた符号長及び上記累
    積確率から符号を生成し、上記入力された符号と比較し
    た結果に基づいて上記読み出した確率に対応付けて上記
    メモリに記憶された事象を出力する復号部と、 上記メモリに格納された順に上記確率を読み出し、読み
    出した上記確率から符号の符号長を求め、求めた上記符
    号長から累積確率を求め、上記求めた符号長及び上記累
    積確率から符号を生成し、上記入力された信号と比較し
    た結果に基づいて上記読み出した確率に対応付けて上記
    メモリに記憶された事象を出力する復号部と同一半導体
    基板上に形成したことを特徴とする符号化復号化装置。
  12. 【請求項12】予め与えられた事象と確率を確率が大き
    い順にメモリに記憶し、 上記メモリに記憶された事象及び確率を読み出し、読み
    出した上記確率に基づいて符号の符号長を求めると共に
    上記求めた符号長から累積確率を求め、 上記求めた符号長及び累積確率から符号を生成し、 求めた上記符号長から上記確率に対する確率誤差を求め
    ると共に、上記確率誤差に基づいて上記メモリに記憶さ
    れている他の確率を修正することを特徴とする符号生成
    方法。
JP06605397A 1997-03-19 1997-03-19 符号化復号化装置 Expired - Lifetime JP3407588B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06605397A JP3407588B2 (ja) 1997-03-19 1997-03-19 符号化復号化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06605397A JP3407588B2 (ja) 1997-03-19 1997-03-19 符号化復号化装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10261966A true JPH10261966A (ja) 1998-09-29
JP3407588B2 JP3407588B2 (ja) 2003-05-19

Family

ID=13304757

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06605397A Expired - Lifetime JP3407588B2 (ja) 1997-03-19 1997-03-19 符号化復号化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3407588B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001251625A (ja) * 1999-12-28 2001-09-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 画像復号化装置及び画像符号化装置
US6363119B1 (en) 1998-03-05 2002-03-26 Nec Corporation Device and method for hierarchically coding/decoding images reversibly and with improved coding efficiency
WO2003021964A1 (en) * 2001-08-31 2003-03-13 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Image encoding method, image decoding method, and apparatus thereof
JP2006345374A (ja) * 2005-06-10 2006-12-21 Oki Electric Ind Co Ltd データ符号化装置,データ復号装置,データ符号化方法およびデータ復号方法

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6363119B1 (en) 1998-03-05 2002-03-26 Nec Corporation Device and method for hierarchically coding/decoding images reversibly and with improved coding efficiency
JP2001251625A (ja) * 1999-12-28 2001-09-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 画像復号化装置及び画像符号化装置
US9325988B2 (en) 2001-08-31 2016-04-26 Panasonic Intellectual Property Corporation Of America Picture coding and decoding apparatuses and methods performing variable length coding and decoding on a slice header stream and arithmetic coding and decoding on a slice data stream
US9602844B2 (en) 2001-08-31 2017-03-21 Panasonic Intellectual Property Corporation Of America Picture coding and decoding apparatuses and methods performing variable length coding and decoding on a slice header stream and arithmetic coding and decoding on a slice data stream
AU2005204229B2 (en) * 2001-08-31 2007-06-14 Panasonic Intellectual Property Corporation Of America Image encoding method, image decoding method, and apparatus thereof
US7664182B2 (en) 2001-08-31 2010-02-16 Panasonic Corporation Picture coding and decoding apparatuses and methods performing variable length coding and decoding on a slice header stream and arithmetic coding and decoding on a slice data stream
US8040954B2 (en) 2001-08-31 2011-10-18 Panasonic Corporation Picture coding and decoding apparatuses and methods performing variable length coding and decoding on a slice header stream and arithmetic coding and decoding on a slice data stream
US8699579B2 (en) 2001-08-31 2014-04-15 Panasonic Corporation Picture coding and decoding apparatuses and methods performing variable length coding and decoding on a slice header stream and arithmetic coding and decoding on a slice data stream
WO2003021964A1 (en) * 2001-08-31 2003-03-13 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Image encoding method, image decoding method, and apparatus thereof
US10602194B2 (en) 2001-08-31 2020-03-24 Panasonic Intellectual Property Corporation Of America Picture coding apparatus that codes on a macroblock basis by performing a signal conversion process
US9826255B2 (en) 2001-08-31 2017-11-21 Panasonic Intellectual Property Corporation Of America Picture coding method, picture decoding method and apparatuses thereof
US9986265B2 (en) 2001-08-31 2018-05-29 Panasonic Intellectual Property Corporation Of America Picture coding and decoding apparatuses and methods performing variable length coding and decoding on a slice header stream and arithmetic coding and decoding on a slice data stream
US9986264B2 (en) 2001-08-31 2018-05-29 Panasonic Intellectual Property Corporation Of America Picture coding method, picture decoding method and apparatuses thereof
US10015524B2 (en) 2001-08-31 2018-07-03 Panasonic Intellectual Property Corporation Of America Picture coding and decoding apparatuses and methods performing variable length coding and decoding on a slice header stream and arithmetic coding and decoding on a slice data stream
US10405006B2 (en) 2001-08-31 2019-09-03 Panasonic Intellectual Property Corporation Of America Picture coding and decoding method and apparatuses with variable length code on a header and arithmetic decoding on a frame
US10595051B2 (en) 2001-08-31 2020-03-17 Panasonic Intellectual Property Corporation Of America Picture coding apparatus that codes on a macroblock basis by performing a signal conversion process
JP2006345374A (ja) * 2005-06-10 2006-12-21 Oki Electric Ind Co Ltd データ符号化装置,データ復号装置,データ符号化方法およびデータ復号方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3407588B2 (ja) 2003-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3369422B2 (ja) データ復号化方法及びその装置
US7085424B2 (en) Method and system for compressing motion image information
JP3220598B2 (ja) 可変長符号テーブルおよび可変長符号化装置
JPH0793586B2 (ja) データ圧縮モデル選択方法及びシステム
JPS6226633B2 (ja)
JPH0137063B2 (ja)
US20040008896A1 (en) Fast loss less image compression system based on neighborhood comparisons
JP2000165678A (ja) 電子デ―タ送信の速度及び効率の改善方法及び装置
US6546053B1 (en) System and method for decoding signal and method of generating lookup table for using in signal decoding process
JP4547503B2 (ja) 算術符号化装置、算術符号化方法、算術符号化プログラム及びプログラムを格納したコンピュータで読み取り可能な記録媒体
US8107743B2 (en) Image processing device, image processing method, and storage medium
Alzina et al. 2D-pattern matching image and video compression: Theory, algorithms, and experiments
JP3407588B2 (ja) 符号化復号化装置
JP3230933B2 (ja) データ伸長装置、データ伸長方法、デコーディング装置、デコーディング方法、エンコーディング装置、及びエントロピー・デコーダ
JPH10271016A (ja) 符号/復号化器
JP2001189661A (ja) 符号化装置および復号化装置
JPH08116268A (ja) 情報処理装置
CN1154363C (zh) 图象信息的编码方法及解码方法和装置
JPH0918350A (ja) 符号化復号化装置及び符号化復号化方法
JPH0936749A (ja) 符号化復号化装置およびこれに用いられる符号化方法
Yang et al. A fast and efficient codec for multimedia applications in wireless thin-client computing
JPH07147638A (ja) 画像処理装置
Ageenko et al. Storage system for document imaging applications
Mohamed Wireless Communication Systems: Compression and Decompression Algorithms
Patel Enhanced Encoding Technique for Lossless Image Compression

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090314

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090314

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100314

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110314

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110314

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120314

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130314

Year of fee payment: 10