JPH10260595A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH10260595A
JPH10260595A JP6335497A JP6335497A JPH10260595A JP H10260595 A JPH10260595 A JP H10260595A JP 6335497 A JP6335497 A JP 6335497A JP 6335497 A JP6335497 A JP 6335497A JP H10260595 A JPH10260595 A JP H10260595A
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JP
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guide member
toner
image forming
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Application number
JP6335497A
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English (en)
Inventor
Maki Sudo
真樹 須藤
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 飛翔転写電界を遮断した上でトナーの飛び散
りや画像先鋭度の低下、ブラー等を防止し、安定した画
像品質性能を発揮する。 【解決手段】 用紙を転写ニップへ案内するガイド部材
28を、シート状の導電性部材29を絶縁性樹脂61に
より薄層被覆してシート状に構成することで、従来のガ
イド部材に比べて非常に薄く成形する。このため、ガイ
ド部材28を、従来よりもさらにニップ部に近接して配
置できる。また、ガイド部材28は絶縁性樹脂61にコ
ーティングされているため、転写中の転写電圧のリーク
や高湿環境での転写電流漏れを防止し転写抜け等の不都
合を防止できる。また、内層の導電性部材29によって
ニップ部直前の飛翔転写電界を遮断することで、トナー
の飛翔転写を抑制し、先鋭度の高いブラーレスな画像形
成が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置に係
り、より詳しくは、形成すべき画像に対応した静電潜像
を像担持体上に形成する潜像形成手段と、前記静電潜像
に対応してトナーを前記像担持体上に吸着させること
で、該像担持体上にトナー像を形成する現像手段と、前
記像担持体に接触する接触転写部材を備え、該接触転写
部材と前記像担持体とのニップ部で記録媒体を挟持し、
該挟持状態で所定の転写バイアス電圧を前記接触転写部
材に印加することにより、前記トナー像を前記記録媒体
に転写する転写手段と、前記記録媒体を前記転写手段と
前記像担持体との間に案内する案内手段と、を有する画
像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子写真方式を用いた画像形成装
置や転写装置にはコロナ放電装置が用いられている。こ
のコロナ放電装置には、例えば以下のような問題点があ
る。 (1)放電現象を用いるために必要な印加電圧が高い。 (2)特にマイナス放電を行う場合にはオゾンの発生量
が多く、これを除去するためにフィルタが必要となる。 (3)コロトロン・ワイヤが汚れると放電不良を生じる
ため、定期的なメンテナンスが必要となる。
【0003】そこで、これらの問題を解決する手段とし
て、像担持体に当接した転写ロールや転写ベルトなどを
転写手段として用いて、該転写手段と像担持体との圧接
ニップ部を転写部位として該圧接ニップ部に像担持体上
のトナー像と記録用紙とをタイミングを合わせて供給す
ると同時に転写手段に所定の転写バイアス電圧を印加す
ることにより、像担持体上のトナー像を記録用紙に転写
する画像形成装置がよく知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な像担持体に接触した転写手段(ロール体が一般的であ
るので、以後転写ロールと称する)を用いた画像形成装
置においては、次のような問題点が挙げられる。
【0005】転写ロールの外層抵抗が記録用紙の体積抵
抗を下回る場合、記録用紙に付与する必要電荷量を得る
に充分な転写バイアス電圧を転写ロールに印加すると、
画像形成幅以下の記録用紙サイズでは像担持体と転写ロ
ールとが直接当接する部分において像担持体表面に不必
要な電荷が流入してしまい次周の静電潜像形成時にもこ
の転写電荷が除去しきれずにトナーで顕像化されてしま
い記録用紙のサイドエッジ部にかぶり状の汚れを生じて
しまうおそれがある。
【0006】また、転写ロールから記録用紙へ付与され
た電荷量は、像担持体表面の表面電位パターン(即ち画
像部電位と非画像部電位との差)や記録用紙表面の凸凹
の厚み変化による抵抗差により一様なものとならず、転
写ニップ部からの排出直後に記録用紙上でトナーが転写
電荷極性側の低電位部分から高電位部分へ移動するおそ
れがある。即ち、画像トナーが飛び散り、画像先鋭度が
低下してしまうという問題がある。
【0007】上記のような現象の発生は転写ロール外層
抵抗を高抵抗化すること及び印加する転写バイアス電圧
の高圧化により抑えることができる。即ち、転写ロール
で記録用紙の転写面側に付与される電荷量を像担持体表
面の表面電位パターンや記録用紙表面の凸凹の厚み変化
による抵抗差に依存させずに均一化することができる。
つまり、像担持体上の表面電位パターンや記録用紙表面
の凸凹の厚み変化による抵抗差によって、周囲より多く
の電流が流れようとすると転写ロールの抵抗を通して電
圧が降下し、結果として記録用紙への多大な電荷の転移
が抑止され、像のパターンや記録用紙の厚みに依存しな
い電荷付与が可能となる。
【0008】しかしながら、転写バイアス電圧の高電圧
化に伴い、転写ニップ部上流側の用紙と像担持体とが密
着していない領域において、像担持体上のトナー像を転
写ロール側(即ち用紙側)に引きつける方向の電界が生
じてしまい、トナー像が乱れた形で用紙側に飛翔する所
謂飛翔転写が生じ、転写像のシャープネスの低下やトナ
ー像の後端にトナーが飛び散る「ブラー」と呼ばれる印
字の劣化や細線の再現性が悪くなるという不都合が生じ
やすくなる。
【0009】なお、転写ロールに付着したトナーを除去
するために、転写時以外の時期に、転写時とは逆極性の
バイアス電圧を転写ロールに印加して、トナーを像担持
体に戻すように構成された画像形成装置が知られてい
る。ところが、記録用紙を転写部位に誘導するガイド部
材が絶縁部材で構成されていると、像担持体と転写ロー
ルとの当接部側に伸びるガイド部材の先端部は、転写時
の転写バイアス電圧によってトナーとは逆極性に帯電し
てしまうので、現像装置内に漂うクラウドトナーや転写
ロールに付着したトナーを、ガイド部材の先端部に引き
つけ蓄積させてしまうことで記録用紙の先端や後端、あ
るいは画像形成装置内各部のトナー汚染を引き起こして
しまう。
【0010】このような問題を回避するため、ガイド部
材の少なくとも像担持体側対向面を導電性部材で構成
し、該導電性部材を接地したり該導電性部材にトナーと
同極性のバイアス電圧を印加するといった提案もなされ
ているが、転写ロールからのバイアス電圧のリークの問
題や高湿環境下で転写電流が低抵抗化した記録用紙を介
して転写ガイド方向に流入し転写に必要な電荷付与が行
えず転写抜けを生じてしまうといった問題がある。
【0011】このような背反する不具合の解消のため様
々な提案がなされており、特開平3−101777号公
報で開示されるように、ガイド部材への転写電流のリ一
クや飛翔転写を防止するために導電性ガイド部材と転写
ロールとの間に絶縁性部材を配置し、転写ニップ部へ前
記導電性ガイド部材を近付けるために、導電性ガイド部
材を転写ロールと一体化したり、導電性ガイド部材を転
写ロールの円端軸部に摺動自在に軸支させるといった構
成の提案もある。しかし、構成部品の点数や組立工数の
増加に伴うコストアップや設計自由度の減少、強いては
小型化の妨げとなる欠点や飛翔転写の防止効果について
も転写ロールには近接可能であっても、像担持体と転写
ロールとのニップ部近傍の飛翔転写領域を被覆できない
ので大きな効果は望めないという欠点があった。
【0012】本発明は、上記の問題点を解消するために
成されたものであり、飛翔転写電界の遮断及び記録媒体
の像担持体への転写電界前の密着姿勢を維持し、あらゆ
る環境条件の下でトナーの飛び散りや画像先鋭度の低
下、ブラー等を防止し安定した画像品質性能を発揮でき
る安価で小型化可能な画像形成装置を提供することを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の画像形成装置は、形成すべき画像
に対応した静電潜像を像担持体上に形成する潜像形成手
段と、前記静電潜像に対応してトナーを前記像担持体上
に吸着させることで、該像担持体上にトナー像を形成す
る現像手段と、前記像担持体に接触する接触転写部材を
備え、該接触転写部材と前記像担持体とのニップ部で記
録媒体を挟持し、該挟持状態で所定の転写バイアス電圧
を前記接触転写部材に印加することにより、前記トナー
像を前記記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体
を前記転写手段と前記像担持体との間に案内する案内手
段と、を有する画像形成装置であって、前記案内手段
は、シート状の導電性部材を絶縁性樹脂により薄層被覆
して構成され前記ニップ部に近接して配置された弾性を
有するガイド部材を含むことを特徴とする。
【0014】また、請求項2記載の画像形成装置は、形
成すべき画像に対応した静電潜像を像担持体上に形成す
る潜像形成手段と、前記静電潜像に対応してトナーを前
記像担持体上に吸着させることで、該像担持体上にトナ
ー像を形成する現像手段と、前記像担持体に接触する接
触転写部材を備え、該接触転写部材と前記像担持体との
ニップ部で記録媒体を挟持し、該挟持状態で所定の転写
バイアス電圧を前記接触転写部材に印加することによ
り、前記トナー像を前記記録媒体に転写する転写手段
と、前記記録媒体を前記転写手段と前記像担持体との間
に案内する案内手段と、を有する画像形成装置であっ
て、前記案内手段は、体積抵抗が107 〜10 11Ω・c
mの範囲にある樹脂によりシート状の導電性部材を薄層
被覆して構成され前記ニップ部に近接して配置された弾
性を有するガイド部材を含むことを特徴とする。
【0015】また、請求項3記載の画像形成装置では、
請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置において、
前記ガイド部材にはニップ部への記録媒体の進入方向に
対し垂直な方向に所定の折り曲げ部が形成され、該ガイ
ド部材におけるニップ部側の先端部がニップ部の直近ま
で延長された自由端とされていることを特徴とする。
【0016】また、請求項4記載の画像形成装置では、
請求項3記載の画像形成装置において、前記ガイド部材
におけるニップ部側の先端部が凸形状とされていること
を特徴とする。
【0017】また、請求項5記載の画像形成装置では、
請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の画像形成装
置において、前記ガイド部材には、ニップ部への記録媒
体の進入方向に対し垂直な方向に沿って、前記導電性部
材が露出した露出部が設けられていることを特徴とす
る。
【0018】また、請求項6記載の画像形成装置では、
請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の画像形成装
置において、前記導電性部材は接地されていることを特
徴とする。
【0019】また、請求項7記載の画像形成装置は、請
求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の画像形成装置
において、転写バイアス電圧が印加された接触転写部材
に対する前記導電性部材の電位を、前記像担持体上のト
ナー像の電位と同じ極性に設定する電位設定手段をさら
に有することを特徴とする。
【0020】また、請求項8記載の画像形成装置は、請
求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の画像形成装置
において、前記接触転写部材に印加される転写バイアス
電圧に応じたバイアス電圧を、前記導電性部材に印加す
る電圧印加手段をさらに有することを特徴とする。
【0021】上記請求項1記載の画像形成装置では、形
成すべき画像に対応した静電潜像を潜像形成手段によっ
て像担持体上に形成し、現像手段によって、この静電潜
像に対応してトナーを像担持体上に吸着させることで、
該像担持体上にトナー像を形成する。
【0022】一方、最終的な画像が形成される記録媒体
は、案内手段によって転写手段と像担持体との間に案内
される。ここで、転写手段によって、上記のようにして
トナー像が形成された像担持体と接触転写部材とのニッ
プ部で記録媒体を挟持し、該挟持状態で所定の転写バイ
アス電圧を接触転写部材に印加する。これにより、像担
持体上のトナー像は記録媒体に転写される。
【0023】このような画像形成装置において、案内手
段は、シート状の導電性部材を絶縁性樹脂により薄層被
覆して構成されニップ部に近接して配置された弾性を有
するガイド部材を含んでいる。
【0024】即ち、案内手段を構成するガイド部材を、
シート状の導電性部材を絶縁性樹脂により薄層被覆して
シート状に構成することで、従来のガイド部材に比べて
非常に薄く成形している。このため、ガイド部材を、従
来よりもさらにニップ部に近接して配置することが可能
となる。
【0025】また、ガイド部材は、絶縁樹脂にコーティ
ングされているため、転写中の転写バイアス電圧のリー
クや高湿環境での転写電流漏れによる転写抜けを防止で
きる。また、内層の導電性部材によりニップ部直前の接
触転写部材から像担持体にかけて形成される転写電界領
域を遮断することができ、飛翔転写を抑制し先鋭度の高
いブラーレスな画像形成が可能となる。
【0026】また、ガイド部材は、その外装が樹脂で構
成されているので硬度が低く、且つ全体として薄いシー
ト状であり弾性を有する。よって、このガイド部材が像
担持体に接触しても像担持体に傷等が着くことがない。
従って、例えば、画像形成装置の本体に、像担持体を内
蔵したプロセスカートリッジを装着する時又は取り外す
時に、ガイド部材と像担持体とが接触しても像担持体に
傷等が着くことが無いので、プロセスカートリッジの取
り扱いに対する制約を減らすことができ、設計時の自由
度を高めることができる。
【0027】また、ガイド部材のリトラクト機構等の複
雑な機構を設けなくても、ガイド部材をニップ部に近接
して配置できるので、画像形成装置の構造を簡単化でき
る。
【0028】次に、請求項2記載の画像形成装置では、
案内手段は、シート状の導電性部材を、体積抵抗が10
7 〜1011Ω・cmの範囲にある樹脂により薄層被覆し
て構成したガイド部材を有している。
【0029】ここで、体積抵抗を107 〜1011Ω・c
mの範囲とした意義を説明する。図11のグラフには、
フィルム状の導電性樹脂の体積抵抗値(曲線Y1)、接
触転写部材の一例としての転写ロールの体積抵抗値(曲
線Y2)及び記録媒体の一例としての紙の体積抵抗値
(曲線Y3)の各々に関する環境に応じた変化を示す。
【0030】ガイド部材の表面を被覆する樹脂の体積抵
抗値が、転写ロールの体積抵抗値や紙の体積抵抗値を下
回った場合、転写バイアス電圧による転写電流がガイド
部材内の導電性部材に直接リークしてしまい十分な転写
電流が転写ロールから用紙側へ流れなかったり、電源側
の容量オーバーによる転写バイアス電圧の降下現象によ
る転写不良や転写むら等の画質不具合を発生するおそれ
がある。
【0031】よって、ガイド部材の表面を被覆する樹脂
は、少なくとも図11における転写ロールの体積抵抗値
(曲線Y2)よりも高い抵抗値を必要とする。即ち、転
写ロールと同等の環境抵抗変化を見込むと、図11で転
写ロールの体積抵抗値の最小値が107 Ω・cmである
ため、前記樹脂の体積抵抗値は107 Ω・cmよりも大
きくする必要がある。
【0032】一方、本件発明のごとき転写部位に近接す
るガイド部材には、記録媒体(例えば用紙)が用紙カセ
ットからの搬送中に、樹脂リブや搬送ロール等の接触部
材と摺擦することによって起きるリブ筋や搬送ロール幅
の局部帯電を除去し、均一化する機能が求められる。
【0033】このような記録媒体の局部帯電は転写部位
での転写条件を面内で不均一にしてしまうため、転写ム
ラを発生し転写像の濃度ムラとなって画質を劣化させて
しまう。そこで、このような記録媒体の不均一帯電を平
滑化させるために、転写部位突入前に像担持体軸方向で
記録媒体と線接触あるいは面接触する導電性部材と、該
記録媒体とを摺擦させて軸方向の記録媒体の帯電を均一
化する方法が採られる。この場合の導電性部材はその抵
抗が低いほど、より低い帯電電圧に降下させた上で確実
な均一化を図ることができる。
【0034】記録媒体の帯電は、その種類や使用環境に
より異なりますが、L/L環境で高騰しやすく数千ボル
トから1万ボルト近くまで帯電することがあり、前述し
た濃度ムラの発生を抑制するためには、印加する転写バ
イアス電圧以下(1000V以下程度)に除電する必要
がある。このためには少なくとも1011Ω・cm以下の
半導電性部材による接触除電の工程が必要となる。
【0035】また、記録媒体の帯電除去性能の為ばかり
でなく、本件発明のごとき転写部位に近接するガイド部
材は、常に転写部材が放出する転写電荷により帯電電荷
を付与されており、材質が絶縁部材であると画像形成の
度に帯電され、やはり高帯電化してしまう。この場合に
はガイド部材の帯電電位に像担持体上の未転写トナー像
が引っ張られ、転写部位前転写が起きてしまい一般に尾
引きやブラーと呼ばれる転写像のエッジ部付近への現像
剤の飛び散りといった不具合が発生してしまう。この不
具合を抑制するためにも、近接するガイド部材には帯電
しない程度の導電性(抵抗)が求められており、上限と
してやはり1011Ω・cmが限界と思われる。
【0036】以上のことから、ガイド部材を体積抵抗が
107 〜1011Ω・cmの絶縁性樹脂で被覆することに
より、記録媒体を案内する時に記録媒体の表面と絶縁性
樹脂とが軽く接触した場合に、低温低湿環境での転写時
や両面印字での第2面目の転写時に記録媒体が高抵抗化
するのに伴う高電位且つ不均一な帯電を除去することが
できる。これに伴い、記録媒体の不均一帯電に起因した
画像への白筋や黒筋の発生を抑制できる。
【0037】また、記録媒体との摺擦や接触転写部材か
らの放電を受けるニップ部近傍の表面についても静電的
な帯電を起こさないので画像形成装置内に浮遊するクラ
ウドトナーの吸着を免れ、記録媒体のトナー汚れや画像
形成装置内のトナー汚染を防止することができる。
【0038】次に、請求項3記載の画像形成装置では、
ガイド部材に、ニップ部への記録媒体の進入方向に対し
垂直な方向に所定の折り曲げ部を形成する。さらに、ガ
イド部材におけるニップ部側の先端部を、ニップ部の直
近まで延長された自由端とする。これにより、ガイド部
材の支持位置が自由に選択可能となる。また、転写工程
時に転写バイアス電圧が印加される接触転写部材の露出
面を被覆する機内シールドの役目を果たすので、シール
ド部材が不要となる。これらにより画像形成装置の小型
化、低コスト化を図ることができる。
【0039】なお、請求項4に記載したように、上記ガ
イド部材のニップ部側の先端部を凸形状とすることによ
り、ニップ部近傍の飛翔転写エリアをさらに被覆可能と
なり、画像の先鋭度やブラーの発生をより効果的に抑制
できるようになる。しかも、ガイド部材の支持部側の厚
みを上げ強度を持たせることが可能となるため、ガイド
部材先端の設計位置精度を容易に向上させることができ
る。
【0040】次に、請求項5記載の画像形成装置では、
ガイド部材に、ニップ部への記録媒体の進入方向に対し
垂直な方向に沿って、導電性部材の露出部を設けてい
る。この露出部を設けたことで、記録媒体の搬送時に記
録媒体の転写面の裏面側表面と導電性部材とが接触する
か又は極めて接近することになる。
【0041】これにより、記録媒体の帯電を均一化させ
ることが可能となり、高湿時の転写電荷漏れによる転写
抜けを起こすことなく、低温低湿環境での転写時や両面
印字での第2面目の転写工程時に記録媒体が高抵抗化す
るのに伴う高電位な帯電を除去し、画像の白筋や黒筋の
発生を抑制することができる。
【0042】上記効果は、請求項1に記載したようにガ
イド部材外層を絶縁性樹脂で構成した場合に特に顕著と
なる。即ち、体積抵抗を所定範囲内に維持しなければな
らない請求項2記載のガイド部材外層材料に比べ非常に
安価に同一性能を達成可能である。
【0043】ところで、請求項6記載の発明のように、
導電性部材を接地することにより、該接地した導電性部
材を内蔵したガイド部材は帯電しにくくなる。即ち、上
述した請求項1、2、3、4、5の作用・効果を安価に
高めることができる。
【0044】また、請求項7記載の画像形成装置では、
転写バイアス電圧が印加された接触転写部材に対する導
電性部材の電位を、電位設定手段によって、像担持体上
のトナー像の電位と同じ極性に設定する。これにより、
転写ニップ近傍部の飛翔転写領域の転写電界を遮断する
効果に加えて、像担持体とガイド部材間の電位を等電位
あるいは反転写電界を形成できるため、像担持体表面上
に形成され転写ニップへ移動するトナー画像が記録媒体
と密着姿勢をとるまでの飛翔転写や電位変化によるトナ
ー像の乱れを抑制できることから、転写時の画質劣化を
ともわない先鋭度の高いブラーレスな画像品質を得るこ
とができる。
【0045】また、請求項8記載の画像形成装置では、
電圧印加手段によって、接触転写部材に印加される転写
バイアス電圧に応じた逆バイアス電圧を導電性部材に印
加する。これにより、転写ニップ近傍部の飛翔転写領域
に生じる転写電界を遮断する効果が増強される。また、
飛翔転写や電位変化によるトナー像の乱れを抑制するこ
とができる。
【0046】特に、低温低湿環境下や高温高湿環境下と
いう画像形成装置の使用環境変化に対応して転写バイア
ス電圧を変更制御する機能を有する場合には、該ガイド
部材に過剰な逆バイアス電圧を印加することのないよう
に、転写バイアス電圧に応じて該ガイド部材の内包する
導電性部材の電位を制御できることから、あらゆる環境
で先鋭度の高い、ブラーレスな画像品質を安定して得る
ことができる。
【0047】また、トナーと逆極性の電圧をガイド部材
に印加することにより、ガイド部材等に付着したトナー
を像担持体表面や転写ロール表面へ移行させることがで
き、最終的には像担持体に備えられたトナー回収器等に
回収しクリーニングすることが可能となるため、ガイド
部材のトナー汚染に対してユーザーの定期的な清掃など
の必要性が無くなり、メンテナンスフリーとなる。
【0048】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]以下、本発明に係る第1実施形態を詳
細に説明する。
【0049】[画像形成装置の全体構成]図1には、本
発明に係る画像形成装置の一例としてのレーザビームプ
リンタ50の概略構成を示す。この図1に示すように、
レーザビームプリンタ50には、後述する像担持体とし
ての感光体ドラム8にレーザビームを照射するためのレ
ーザ走査装置2が設けられており、このレーザ走査装置
2には半導体レーザ3が設置されている。半導体レーザ
3は、このレーザビームプリンタ50に直接接続された
図示しない情報処理装置やLAN(ローカルエリアネッ
トワーク)等のネットワークを介して接続された情報処
理装置等から送られてくる画像データに基づいて変調さ
れたレーザビームを出力する。出力されたレーザビーム
は、所定方向に回転するポリゴンミラー4で偏向され、
fθレンズ5に入射する。このfθレンズ5から出射す
るレーザビームは、第一のミラー6A及び第二のミラー
6Bで順次反射されて、感光体ドラム8の表面(以下、
ドラム表面と称する)の露光位置9に照射される。な
お、レーザビームの光路は点線23で示している。
【0050】筒状の感光体ドラム8は図示しないメイン
モータによって矢印Pで示す所定の回転方向に一定角速
度で回転し、レーザビームは上記回転するポリゴンミラ
ー4で偏向されているため、ドラム表面を感光体ドラム
8の軸方向(主走査方向)に繰り返し走査する。このレ
ーザビームは、上記fθレンズ5の作用により、ドラム
表面を等速度で走査することになる。矢印Pのドラム回
転方向に沿って露光位置9のわずか上流側には、帯電ロ
ール10がドラム表面に転接しており、ドラム表面を一
様に帯電させる。なお、感光体ドラム8は、有機感光体
(OPC)で構成されており、静電潜像を形成するため
にはマイナスに帯電させるべき特性を有する。このた
め、帯電ロール10には交流電圧にマイナスの直流バイ
アス電圧を重畳させたマイナスの帯電電圧を印加してい
る。
【0051】一様にマイナス帯電が行われたドラム表面
は、露光位置9で画像データに対応した静電潜像が形成
される。この静電潜像は、矢印Pのドラム回転方向に沿
って露光位置9の下流側に配置されたカートリッジ形式
の現像装置11によって現像される。
【0052】現像装置11内には現像ロール12及びト
ナー供給装置13が配置されている。トナー供給装置1
3は、現像装置11内のトナーを順次現像ロール12に
供給するための機構であり、現像ロール12はトナーを
磁気的に穂立ちさせて該トナーをドラム表面の静電潜像
形成領域に近接または接触させて、静電潜像に対応した
トナー像を形成するためのロールである。現像装置11
には、交流電圧にマイナスの直流バイアス電圧を重畳さ
せたマイナスの現像バイアス電圧が印加されている。
【0053】前述したように、マイナス帯電したドラム
表面に静電潜像が形成されており、該静電潜像の形成領
域の電位は0ボルトに近くなっている。一方、現像装置
11にはマイナスの現像バイアス電圧が印加されている
ので、現像装置11のマイナスに荷電したトナーとドラ
ム表面との電位差は、静電潜像の未形成領域では小さい
のに対し、静電潜像の形成領域では大きくなる。このた
め、静電潜像の形成領域のみトナーが吸着することにな
る。
【0054】現像装置11によってドラム表面に形成さ
れたトナー像は、感光体ドラム8の回転によって転写ロ
ール14がドラム表面と転接している位置まで移動す
る。ここで給紙ロール35を介して送られてきた記録用
紙22に対してトナー像の転写が行われる。なお、図1
では記録用紙22の搬送路を点線24で示している。
【0055】なお、レーザビームプリンタ50には、レ
ーザビームプリンタ50内の各装置に電力を供給する電
力供給部100と、図9に示すようにCPU101Aを
含んで構成されレーザビームプリンタ50内の各装置の
動作を制御する制御装置101と、が設けられている。
【0056】[レーザビームプリンタ50における用紙
搬送経路]次に、レーザビームプリンタ50における用
紙搬送経路を説明する。図1に示すように、装置本体の
底部にはカセットトレイ15が着脱自在に配置されてお
り、このカセットトレイ15には、所定のサイズに裁断
された記録用紙22が積層されている。積層された記録
用紙22は、半月ロール16の間欠的な回転によって一
枚ずつ図1において右方向に送り出される。半月ロール
16の他にリタードロール等の他のロールあるいは記録
用紙22を吸着して送りだす機構を用いてもよい。
【0057】カセットトレイ15から送りだされた記録
用紙22は搬送ロール38、39を順に経て給紙ロール
35まで搬送され、ここで一旦停止された後、感光体ド
ラム8の回転と同期をとって図1において左方向に搬送
される。記録用紙22が感光体ドラム8と転写ロール1
4との間を通過する時点だけ転写ロール14に所定のプ
ラスの直流バイアス電圧が印加される。これによって感
光体ドラム8上のマイナスに帯電したトナー粒子から成
るトナー像が転写ロール14に静電的に吸引され、記録
用紙22にトナー像が転写される。
【0058】トナー像が転写された記録用紙22は、転
写ロール14の出口側に隣接して配置された除電針17
によって背後から(上記でトナー像が転写された側と反
対側から)除電される。除電された記録用紙22はドラ
ム表面から剥離され、搬送路24に沿って図1において
左方向に進行し、定着装置40を構成するヒートロール
18とプレッシャロール19との転接位置に進行する。
ヒートロール18は一定した高温に保たれており、プレ
ッシャロール19は記録用紙22をヒートロール18に
押し付けて、両者のニップしている領域で効率的な熱伝
達が行われてトナー像が記録用紙22上に定着される。
定着後の記録用紙22は、搬送ロール47を経た後、切
替片44が図1において左上方を向いた状態で搬送路2
4を上向きに搬送される。そして、搬送ロール45及び
排出ロール46を順に経て装置本体の上部に設けられた
排出トレイ48に排出される。これが記録用紙22の片
面にのみ印字を行う際の搬送経路である。
【0059】記録用紙22の両面に印字を行う場合、第
1面に対してトナー像が転写され定着が行われた記録用
紙22は、搬送路24を切替片44から一度上向きに搬
送される。そして、搬送ロール45を経て記録用紙22
の後端が切替片44から脱した位置で搬送が一旦停止さ
れる。この状態で切替片44が輪郭44Aで示す位置に
切り替わり、搬送ロール45が逆方向に回転して記録用
紙22を今度は下方に向けて搬送する。この結果、記録
用紙22は一点鎖線で示す搬送路51を進行して搬送ロ
ール52、53、54を順に通過して第1面への転写時
に使用した搬送ロール38に至る。このとき第1面が上
向きになっている。
【0060】記録用紙22は再び搬送路24に沿って搬
送されて感光体ドラム8と転写ロール14との間を通過
する。このとき、記録用紙22の第2面にトナー像が転
写されることになる。この後は、先に説明した片面にの
み印字を行う場合と同様に搬送が行われ、二度目の定着
が行われた記録用紙22は排出トレイ48に排出される
ことになる。
【0061】一方、転写ロール14によるトナー像の転
写後も感光体ドラム8の表面に残存しているトナーは転
写ロール14と帯電ロール10との間に配置されたクリ
ーニング装置21によってドラム表面から掻き取られる
ようにして除去される。このようにして表面が清掃され
た感光体ドラム8は再び帯電ロール10によって一様に
帯電され、次の画像形成プロセスに備えることになる。
【0062】[要部の構成]次に、図2を用いて、レー
ザビームプリンタ50に設けられた転写ロール14、ガ
イド部材28の構成について更に詳細な説明を行う。
【0063】[転写ロール14の構成]転写ロール14
としては、ウレタン、EPDM、CR、シリコンゴム等
のゴム或いは前記材料の発泡スポンジ等から成りロール
硬度で40度(ASKER C500g荷重)程度のも
のを使用しており、用紙搬送性能の安定化、転写時の文
字中抜け現象の防止、感光体ドラム8の削れ防止等を図
っている。
【0064】また、抵抗値については107 〜1010Ω
程度のものが転写ロール14として好適に使用されてい
る。このような抵抗値が好ましいのは、特に、OHP用
の高抵抗の樹脂フィルム、低温低湿環境下で放置された
乾燥紙、両面印刷を行う場合の第1面の定着工程を終了
し高抵抗化した用紙等の抵抗値の高い記録媒体に対し
て、良好な転写性を得るためである。なお、上記抵抗値
は、図12に示すように、板金79の上に載置した測定
対象の転写ロール14の軸14aに500g荷重の力を
それぞれ下向きに加え且つ軸14aの一方に1000V
の直流電圧を印加した状態で、板金79に接続された電
流計77により測定される電流値と直流電圧(1000
V)とに基づいて算出される。
【0065】転写ロール14を用いて感光体ドラム8上
のトナー像を記録用紙22へ転写する機構は、転写ロー
ル14と感光体ドラム8とで形成される転写ニップ部N
で転写ロール14から記録用紙22へ直接の転写電荷移
動が起こるのではなく、記録用紙22が転写ロール14
から転写ニップ部N近傍のわずかに離間した領域でのP
aschen則に従った空気の絶縁破壊による放電電荷
移動が主体であり、このため約2kV程度の電圧を印加
すれば十分な転写電荷を得ることが出来る。
【0066】また、図2に示すように、転写ロール14
は感光体ドラム8に押圧され、該感光体ドラム8との間
に形成される転写ニップ部Nを介して感光体ドラム8上
のトナー像の転写を行うタイプのものであり、上述した
導電性材料からなる転写ロール14を介して感光体ドラ
ム8に所定の転写バイアス電圧(以下、転写電圧と称す
る)を印加して感光体ドラム8上のトナー像を記録用紙
22に転写するものである。この転写ロール14の支持
は装置本体に取付けられた一対の転写ロール台30、及
び転写ロール台30の内部をスライド自在に構成された
軸受31によってなされる。
【0067】即ち、転写ロール14はその両端に突出す
るロール軸14a(図3参照、但し図3では一方側の図
示)が転写ロール台30内の凹部内の軸受け31上に支
持されることにより、装置本体側に取付けられた該転写
ロール台30に支持されている。ここで該転写ロール台
30の凹部は感光体ドラム8の中心方向に向かって形成
され、且つ前記軸受け31がこの凹部に摺動自在に支持
されるとともに、この軸受け31と転写ロール台30の
問にバネ部材32が配置され、軸受け31は感光体ドラ
ム8側へ付勢されているため、転写ロール14は軸受け
31を介して感光体ドラム8に押圧され、該感光体ドラ
ム8との間に転写ニップ部Nを形成する。
【0068】従って、転写ロール14は、軸受け31を
介して転写ロール台30に支持されると共に感光体ドラ
ム8に押圧されることで感光体ドラム8に対して位置決
めされている。なお、軸受け31のうち少なくとも一方
側は導電性材料で構成されており、バネ部材32を介し
てこの軸受け31より転写ロール14へ転写電圧が印加
可能となっている。
【0069】また、転写ロール台30には図2に示され
る如く、その凹部の開口部近傍に爪状のストップフック
形状30aが設けられており、感光体ドラム8を内包す
るプロセスカートリッジ7(図1参照)が装置外に取り
出され、感光体ドラム8装置本体内に無い場合でも、前
記ストップフック形状30aにより転写ロール台30の
軸受け31がこの転写ロール台30から飛び出したりす
るのを防止している。但しストップフッグ形状30aは
一定以上の力を加えることにより開動可能となっている
ため、凹部に摺動自在に支持されている軸受け31及び
転写ロール14を配置位置より感光体ドラム8の中心方
向へ取り外し、取付け可能となっている。
【0070】[ガイド部材28の構成及びその位置決め
・支持構造]次に、ガイド部材28の構成及びその位置
決め・支持構造について説明する。ガイド部材28は転
写ロール14と該転写ロール14の搬送方向上流に配設
される給紙ロール35とを位置決め支持するガイドフレ
ーム33に取付けられ、転写ロール14と感光体ドラム
8間に形成される転写ニップ部Nに正確に記録用紙22
を案内搬送するためのものである。
【0071】上記ガイドフレーム33は、絶縁性樹脂で
構成され図2で示される如く、転写ロール14の軸受け
支持及びガイド部材28の支持を行う一体の構成を持
つ。このように一体で転写ロール14及びガイド部材2
8の支持を行うことでガイド部材28の転写ロール14
側へ延びる先端位置の精度を向上させることが可能とな
る。もちろん、転写ロール14とガイド部材28の支持
を別体のガイドフレームで構成しても両ガイドフレーム
の組み合わせ構成により充分な位置決め精度が確保可能
なことはいうまでもない。
【0072】ガイド部材28としては、図4又は図5に
示すように、以下のような導電性部材29の表面を、導
電剤を含まないPET、PC、POM(ポリオキシメチ
レン)、PBT(ポリブタジエンスチレン)に代表され
る絶縁性樹脂61で厚さ0.2〜0.5mm程度に被覆
した構成のものが用いられる。上記導電性部材29とし
ては、例えば、厚さ0.1〜0.2mmのカーボン等の
導電剤を含有したABS(アセチルブタジエンスチレ
ン)、PC(ポリカーボネート)樹脂、ナイロン、PO
M(ポリアセタール)、PBT(ポリブチレンテレフタ
レート)等をフィルムシート状に成型したもの、又はP
ET(ポリエチレンテレフタレート)等のマイラに導電
性塗料を塗布したもの、或いはステンレス材、リン青
銅、ベイナイト鋼板等の金属薄板などが用いられる。
【0073】また、このガイド部材28は、剛性を高め
図4又は図5の紙面に垂直な方向について曲がりや反り
を防止し先端の位置精度を高めるために、L字型に構成
されている。但し、厚みや構成材料の選択により充分な
弾性が取れていれば、平板形状としても良い。
【0074】また、ガイド部材28はその先端部28A
を図5に示すように凸形状とすることが望ましい。この
ようにすれば、該先端部28Aを転写ニップ部Nにさら
に近接して配置することが可能となる。これにより、転
写ニップ部N近傍の飛翔転写エリアを十分に被覆可能と
なり、画像の先鋭度やブラーの発生をより効果的に抑制
できるようになる。また、ガイド部材28の支持部側は
厚みを上げ強度を持たせることが可能となるため、ガイ
ド部材28の先端部28Aの設計位置精度を向上させる
ことができる。
【0075】更に、図6に示すように、ガイド部材28
において、用紙搬送方向(矢印R方向)に垂直な方向に
沿ってスリット状の凹部を形成し、導電性部材29を露
出させることが望ましい。このようにすれば、転写ニッ
プ部Nより充分離れた位置で、搬送されてくる記録用紙
22の転写面の裏面側と導電性部材29とを接触させた
り、記録用紙22と導電性部材29との間に微小ギャッ
プを形成することができる。これにより、摩擦帯電によ
り発生した記録用紙22上の静電気を除去することがで
きる。
【0076】なお、この効果を向上させるために、ガイ
ド部材28とガイドフレーム33との接触面内に導電性
部材29が露出する凹部を形成し、図示しない導電ハー
ネスなどを用いて導電性部材29を接地することが望ま
しい。このようにすれば、記録用紙22上の静電気をさ
らに効率よく除去することができる。
【0077】また、前述したように、ガイド部材28外
層のコーティング層に、体積抵抗が107 〜1011Ω・
cmに抵抗制御された材質をベースとした高抵抗樹脂を
用いても良い。この場合には、上記のように内層の導電
性部材29を露出させることで記録用紙22の帯電除去
を行わなくとも、記録用紙22がガイド部材28の高抵
抗樹脂表面と摺擦することで該記録用紙22の表面の帯
電を均一化することができる。但し、ガイド部材28の
外層として絶縁性または高抵抗樹脂のいずれの材料を選
択しても、該ガイド部材28の抵抗値と感光体ドラム8
や転写ロール14の抵抗値との抵抗差により、感光体ド
ラム8や転写ロール14からの転写電流がガイド部材2
8ヘリークすることはない。これにより、ガイド部材2
8を感光体ドラム8や転写ロール14に近接して配置で
きるので、スペースを節約できレーザビームプリンタ5
0の小型化を図ることができる。
【0078】また、同様の理由によりガイド部材28の
先端部28Aを感光体ドラム8と転写ロール6との転写
ニップ部Nに極めて近接(例えば1mm以下)して配置
できるため、記録用紙22にカールや波打ちが生じても
該記録用紙22に感光体ドラム8上のトナー像を適性に
転写することができる。また、転写ニップ部N近傍上流
側の領域(所謂飛翔転写エリア)に生じる、感光体ドラ
ム8上のトナー像を転写ロール14側に引きつける電界
を十分に遮断できるので、飛翔転写の発生を防止し、転
写工程劣化のない転写画像を得ることができる。
【0079】次に、ガイド部材28のガイドフレーム3
3への固定構造及び先端部28Aの位置決め機構につい
て述べる。これまで説明した通りに、ガイド部材28に
関しては、転写ニップ部N近傍での厚み、弾性性能、被
覆構成及びその材質を特徴としている。但し、転写ニッ
プ部Nより所定距離離れた用紙搬送方向上流において
は、ガイド部材28の形状についての制限は無い。
【0080】即ち、ガイド部材28のレーザビームプリ
ンタ50本体への取付け構造については、その内層部材
あるいは外層部材を問わずガイドフレーム33との接合
機構及びその形状に成型可能であるため、両面テープ、
ねじ止め、スナップフィット機構など自在な選択が可能
であるばかりでなく、曲げ形状も自在な選択が可能であ
る。従って、支持部材としてガイドフレーム33を用い
なくとも良く、用紙搬送を妨げる構成をとらない限り装
置本体のいかなる部材により支持させても良い。これに
より、装置本体の小型化ばかりでなく組立やメンテナン
スの容易性を図ることが可能である。
【0081】また、ガイド部材28の先端部28Aの位
置決め構成については前述した如く、構造的弾性を有し
硬度の低い樹脂であることから感光体ドラム8と接触し
ても該感光体ドラム8の表面を傷つけることが無いの
で、ガイド部材28を締結部材により位置決めしても良
いし、先端部28Aにおける両端部(用紙搬送方向に垂
直な方向に沿った両端部)を凸形状化して感光体ドラム
8の非画像領域へ突き当てることでガイド部材28を位
置決めしても良い。
【0082】また、ガイド部材28が感光体ドラム8に
接触しても該感光体ドラム8表面を傷つけることが無い
という特徴により、プロセスカートリッジ7(図1参
照)を装置本体に着脱する際に最も干渉しやすいガイド
部材28とプロセスカートリッジ7との接触が可能とな
る。よって、プロセスカートリッジ7の取り扱いに対す
る制限や干渉回避のためのスペース及びガイドのリトラ
クト機構等の複雑な構造をとらなくても良いので、操作
性の向上や機構の簡素化によるコストダウンを図ること
ができる。
【0083】[第2実施形態]次に、第2実施形態を説
明する。本第2実施形態において画像形成装置は第1実
施形態で述べたものと同様の転写ロール14を用いて転
写を行うものであり、前述したように両面印刷機能を有
する。ガイド部材28は図4に示した構成のものを用
い、図2に図示した如く支持・位置決めされる。ガイド
部材28に内包される導電性部材29は、図9に示す転
写電圧及びガイド部材28への印加バイアス電圧(以
下、ガイド電圧と称する)を可変制御可能な回路に接続
されている。
【0084】[転写電圧印加回路及びガイド電圧印加回
路の構成]ここで、図9を用いて、転写電圧印加回路1
80及びガイド電圧印加回路160の構成を説明する。
この図9に示すように、転写電圧印加回路180には駆
動電流制御回路184及び出力電圧制御回路186が設
けられており、これらは転写電圧出力オンオフ回路18
2によって動作が制御される。この転写電圧出力オンオ
フ回路182は制御装置101のCPU101Aからの
制御信号によって動作が制御される。転写電圧は、転写
電圧印加回路180において変圧器188により変圧さ
れた後、転写電圧出力端子190から出力され、転写ロ
ール14(図2参照)に印加される。
【0085】また、転写電圧印加回路180には、転写
ロール14から感光体ドラム8へ出力された転写電流を
検知する出力電流検知回路192が設けられている。こ
の出力電流検知回路192で検知された転写電流の情報
はCPU101Aへ通知され、CPU101Aによって
適正な転写電圧が設定され上記駆動電流制御回路184
及び出力電圧制御回路186の制御にフィードバックさ
れる。
【0086】一方、ガイド電圧印加回路160も同様
に、駆動電流制御回路164及び出力電圧制御回路16
6が設けられており、これらはガイド電圧出力オンオフ
回路162によって動作が制御される。このガイド電圧
出力オンオフ回路162は制御装置101のCPU10
1Aからの制御信号によって動作が制御される。ガイド
電圧は、ガイド電圧印加回路160において変圧器16
8により変圧された後、ガイド電圧出力端子170から
出力され、ガイド部材28内の導電性部材29(図2参
照)に印加される。
【0087】ところで、レーザビームプリンタ50が設
置された温湿度環境に応じて転写ロール14の体積抵抗
値は変化し、所定の転写電圧(+1000V)を転写ロ
ール14に印加した場合の転写ロール14の体積抵抗値
と流出電流値I(t) との関係は図10に示すように変化
することが知られている。なお、図10で略記したL/
L環境とは低温低湿環境のことで10℃/15%RH程
度の温湿度環境を、N/N環境とは常温常湿環境(通常
環境)のことで20℃/50%RH程度の温湿度環境
を、H/H環境とは高温高湿環境のことで28℃/85
%RH程度の温湿度環境を、それぞれ示しており、以下
これら各々に対してL/L環境、N/N環境、H/H環
境の呼称を用いる。
【0088】本第2実施形態におけるCPU101A
は、レーザビームプリンタ50が設置された温湿度環境
を判断し、該温湿度環境に応じて転写電圧、転写時に印
加する転写時ガイド電圧及び転写後に印加する転写後ガ
イド電圧を設定し、適切なタイミングで各電圧を印加さ
せる機能を有する。この機能の詳細は、以下の本第2実
施形態の作用にて説明する。
【0089】[第2実施形態の作用]以下、本第2実施
形態の作用を説明する。
【0090】外部の情報処理装置からプリント処理要求
を制御装置101が受け取ると、CPU101Aによっ
て図7の制御ルーチンが実行開始される。図7のステッ
プ102では各種バイアス電圧の設定処理のサブルーチ
ン(図8参照)を以下のように実行する。まず、感光体
ドラム8を回転させ(ステップ202)、ドラム表面を
帯電電位VH (−400V)に均一に帯電させる(ステ
ップ204)。そして、均一帯電された感光体ドラム8
の表面が転写ニップ部Nに達した後、転写ロール14に
モニタ電圧(+1000V)を印加し(ステップ20
6)、このときの転写ロール14からの流出電流値I
(t) を検知する(ステップ208)。
【0091】次のステップ210、212での流出電流
値I(t) の判定によって、流出電流値I(t) が4μA以
上の場合、流出電流値I(t) が2μA以下の場合、及び
流出電流値I(t) が2μAより大きく4μA未満である
場合の計3通りに分類される。
【0092】ここで、流出電流値I(t) が2μAより大
きく4μA未満である場合(ステップ210、212で
ともに否定判定された場合)は、ステップ220へ進
み、レーザビームプリンタ50の設置環境はN/N環境
であると判断し、次のステップ222ではN/N環境に
おける第1面転写工程時に転写ロール14へ印加すべき
電圧(第1面転写電圧)Vt1=+1000V、及び第2
面転写工程時に転写ロール14へ印加すべき電圧(第2
面転写電圧)Vt2=+1500Vを設定する。
【0093】また、次のステップ224では、上記ステ
ップ222で得られた結果に基づいて、第1面転写時に
記録用紙22がガイド部材28の位置へ達してから、記
録用紙22の後端が転写ニップ部Nを抜けるまでの間、
ガイド部材28に内包される導電性部材29に印加すべ
き転写時ガイド電圧Vg1=−1000V、及び記録用紙
22の後端が転写ニップ部Nを通過した後に導電性部材
29に印加すべき転写後ガイド電圧Vg2=+7000V
を設定する。また同様に、第2面転写時に記録用紙22
がガイド部材28の位置へ達してから、記録用紙22の
後端が転写ニップ部Nを抜けるまでの間、導電性部材2
9に印加すべき転写時ガイド電圧Vg3=−1500V、
及び記録用紙22の後端が転写ニップ部Nを通過した後
に導電性部材29に印加すべき転写後ガイド電圧Vg4=
+700Vを設定する。
【0094】以上、N/N環境用の各種バイアス電圧の
設定例を示したが、ステップ210、212での判定に
より、流出電流値I(t) が2μA以下の場合には、レー
ザビームプリンタ50の設置環境はL/L環境であると
判断し(ステップ214)、L/L環境における第1面
転写電圧Vt1=+2000V及び第2面転写電圧Vt2=
+3000Vを設定する(ステップ216)。また、上
記設定した第1面転写電圧Vt1、第2面転写電圧Vt2に
基づいて、第1面転写時の転写時ガイド電圧Vg1=−2
000V、第1面転写後の転写後ガイド電圧Vg2=+1
000V、第2面転写時の転写時ガイド電圧Vg3=−3
000V、及び第2面転写後の転写後ガイド電圧Vg4=
+1000Vを設定する(ステップ218)。
【0095】一方、ステップ210での判定により、流
出電流値I(t) が4μA以上の場合には、レーザビーム
プリンタ50の設置環境はH/H環境であると判断し
(ステップ226)、H/H環境における第1面転写電
圧Vt1=+500V及び第2面転写電圧Vt2=+750
Vを設定する(ステップ228)。また、上記設定した
第1面転写電圧Vt1、第2面転写電圧Vt2に基づいて、
第1面転写時の転写時ガイド電圧Vg1=0V、第1面転
写後の転写後ガイド電圧Vg2=−1000V、第2面転
写時の転写時ガイド電圧Vg3=−750V、及び第2面
転写後の転写後ガイド電圧Vg4=+500Vを設定する
(ステップ230)。
【0096】以上のように、流出電流値I(t) の大きさ
に基づいて、レーザビームプリンタ50の設置環境を判
断し、判断した設置環境に応じて、各種バイアス電圧の
適正値を設定して図7のメインルーチンへリターンす
る。
【0097】前述した各種バイアス電圧の設定終了後、
均一帯電された感光体ドラム8の表面がレーザーの書き
込み位置9に達した時、画像情報に基づく駆動信号が半
導体レーザー3に送られ、半導体レーザー3からのレー
ザ光で感光体ドラム8上に潜像が形成される。次に、こ
の感光体8上の潜像部分は現像装置11によってトナー
による可視像(トナー像)へと現像される。このトナー
像が転写ロール14と感光体ドラム8との転写ニップ部
Nへ搬送されるのに同期するように用紙搬送路24に沿
って記録用紙22が搬送される。
【0098】CPU101Aは用紙搬送路24上で転写
ニップ部Nの上流側に設けられた図示しない透過型光学
センサにより、搬送されてくる記録用紙22の先端位置
を検知して、記録用紙22の先端が転写ニップ部Nの手
前の所定位置に到達したか否かを判定する(図7のステ
ップ104)。
【0099】記録用紙22の先端が転写ニップ部Nの手
前の所定位置に到達すると、転写ロール14への転写電
圧印加及び導電性部材29への転写時ガイド電圧印加を
起動する信号を電源100へ送り、前記設定された転写
電圧Vt1(+1000V)を転写ロ一ル14に、転写時
ガイド電圧Vg1(−1000V)を導電性部材29に、
それぞれ印加させる(ステップ106)。これにより、
転写ニップ部Nの上流側領域において感光体ドラム8表
面のトナー像を、ガイド部材28側(=記録用紙22
側)へ引きつける方向の磁界が発生することを防止でき
る。これに伴い、感光体ドラム8表面のトナー像は転写
ニップ部直前の飛翔転写エリアでの飛翔転写を起こすこ
となく記録用紙22に転写される。
【0100】次に、CPU101Aは用紙搬送路24上
で転写ニップ部Nの下流側に設けられた図示しない透過
型光学センサにより、搬送されてくる記録用紙22の後
端位置を検知して、記録用紙22の後端が転写ニップ部
Nを通過したか否かを判定する(ステップ108)。記
録用紙22の後端が転写ニップ部Nを通過すると、転写
電圧Vt1及び転写時ガイド電圧Vg1の印加を停止し(ス
テップ110)、ガイド部材28への転写後ガイド電圧
印加を起動する信号を電源100へ送り、前記設定され
た転写後ガイド電圧Vg2(+700V)を導電性部材2
9に所定時間印加させる(ステップ112)。このよう
に、トナーと逆極性のプラス電位の転写後ガイド電圧V
g2を印加することにより、ガイド部材28の転写ニップ
部近傍に付着した逆極性トナーを感光体ドラム8へ移行
させることができる。
【0101】その後トナー像を担持した記録用紙22は
感光体ドラム8から分離されて定着装置40に搬送さ
れ、定着処理が施される。一方、感光体ドラム8の表面
に転写されずに残った残留トナーやガイド部材28から
感光体ドラム8へ移行されたトナーはクリーニング装置
21によって除去され感光体ドラム8の表面は次の画像
形成工程に入り得る状態になる。
【0102】CPU101Aは、両面の画像形成処理で
未だ両面とも処理済でない場合は、ステップ116へ進
み、転写電圧を第2面用転写電圧Vt2に、転写時ガイド
電圧を第2面用転写時ガイド電圧Vg3に、転写後ガイド
電圧を第2面用転写後ガイド電圧Vg4に、それぞれ切り
替える。そして、ステップ104へ戻り、第2面の画像
転写工程に移り、上記第2面用転写電圧Vt2、第2面用
転写時ガイド電圧Vg3及び第2面用転写後ガイド電圧V
g4を用いて、第2面転写時の電圧制御を実行する。
【0103】以上説明したように、レーザビームプリン
タ50の設置環境変化に対応して転写電圧及びガイド電
圧を変更制御することにより、ガイド部材28に過剰な
逆バイアス電圧を印加することの無いように、該転写電
圧に応じて該ガイド部材28の内包する導電性部材29
の電位を制御できることから、あらゆる環境で安定した
転写時の画質劣化をともわない先鋭度の高い、ブラーレ
スな画像品質を得ることができる。
【0104】また、転写工程時以外にはトナーと逆極性
の電圧も印加可能となるため、現像トナー剤中に微小量
含まれる所謂逆極性トナーが、レーザビームプリンタ5
0の長期に渡る使用により、ガイド部材28に付着し、
蓄積してしまうことによる機内汚染に対しても、導電性
部材29へトナーと逆極性の電圧を印加することにより
感光体ドラム8や転写ロール14へ移行させることがで
きる。これにより、不要なトナーを効率的に回収しクリ
ーニング装置21によって除去することができるので、
ガイド部材28のトナー汚染に対してユーザーの定期的
な清掃などの必要性が無くなり、メンテナンスフリーと
なる。
【0105】なお、上記第2実施形態を応用して、記録
用紙22の先端が転写ニップ部Nに到達した時点より、
検知した流出電流値I(t) に基づいて記録用紙22を含
むインピーダンスをCPUで計算することにより、記録
用紙22の材質別に転写電圧値を決定し印加する機能を
持つ画像形成装置においては、転写電圧値に応じてガイ
ド電圧値を記録用紙22の種類別に変化させることも可
能である。
【0106】また、上記第2実施形態では、転写ロール
14の印加電圧/流出電流値の情報に基づいて転写電圧
及びガイド電圧を設定し印加制御したが、例えば用紙搬
送ロールのうち1つを転写ロール14と同様の導電性部
材で構成し、用紙搬送中に該用紙搬送ロールに所定電圧
を印加し、その出力電流値をモニタすることで設置環境
条件を判別し、該条件に応じて同様に転写電圧及びガイ
ド電圧を設定し印加制御しても良い。
【0107】また、上記第1、第2実施形態において
は、接触転写部材として転写ロールを用いた画像形成装
置について述べてきたが、接触転写部材は転写ロールに
限定されるものではなく、接触転写部材として転写ベル
トを用いて多色印刷が可能な画像形成装置に対しても本
発明を適用し、上記と同様の効果を得ることができる。
また、中間転写体を用いて多色の現像像を重ね合わせた
後に接触転写部材を用いて転写を行う画像形成装置につ
いても同様の効果を得ることができる。
【0108】また、画像形成装置としては、レーザビー
ムプリンタ以外にも、接触転写部材を用いて画像を記録
媒体に転写する構造の画像形成装置全般に対して、上記
のような実施形態を適用することができる。
【0109】また、記録媒体としては、記録用紙以外に
も、OHPシートやフィルム等の他の記録媒体に対し
て、上記のような実施形態を適用することができる。
【0110】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
像担持体や接触転写部材からの転写電流のリークや像担
持体表面の損傷のおそれなく、ガイド部材をニップ部に
充分近づけることができるため、記録媒体をニップ部に
正確に案内できることとなり、転写不良や転写ムラによ
る画像不良を防止できると共に、構成の複雑化や干渉回
避スペースをとる必要が無くなるので、装置の小型化や
コストダウンを図ることができる。
【0111】また、ガイド部材に内包される導電性部材
により、ニップ部近傍で発生する転写電界による飛翔転
写を抑制し、記録媒体上のトナー像の乱れ、先鋭度の低
下等の現象を防止できるので、安定した品質の画像を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1、第2実施形態におけるレーザビームプリ
ンタの全体構成図である。
【図2】図1のレーザビームプリンタにおける感光体ド
ラム周辺の拡大図である。
【図3】転写ロールの斜視図である。
【図4】ガイド部材の断面略図である。
【図5】図4のガイド部材の第1変形例を示す断面略図
である。
【図6】図4のガイド部材の第2変形例を示す斜視図で
ある。
【図7】各種バイアス電圧の印加制御処理の制御ルーチ
ンを示す流れ図である。
【図8】各種バイアス電圧の設定処理のサブルーチンを
示す流れ図である。
【図9】転写電圧及びガイド電圧を印加するための電源
部の回路図である。
【図10】レーザビームプリンタの設置環境別の流出電
流値と転写ロール抵抗値との関係を示すグラフである。
【図11】レーザビームプリンタの設置環境別の転写ロ
ールの体積抵抗値を示すグラフである。
【図12】転写ロールの体積抵抗値の測定方法を説明す
るための図である。
【符号の説明】
2 レーザ走査装置(潜像形成手段) 8 感光体ドラム(像担持体) 11 現像装置(現像手段) 14 転写ロール(接触転写部材) 22 記録用紙(記録媒体) 28 ガイド部材 29 導電性部材 50 レーザビームプリンタ(画像形成装置) 61 絶縁性樹脂

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形成すべき画像に対応した静電潜像を像
    担持体上に形成する潜像形成手段と、 前記静電潜像に対応してトナーを前記像担持体上に吸着
    させることで、該像担持体上にトナー像を形成する現像
    手段と、 前記像担持体に接触する接触転写部材を備え、該接触転
    写部材と前記像担持体とのニップ部で記録媒体を挟持
    し、該挟持状態で所定の転写バイアス電圧を前記接触転
    写部材に印加することにより、前記トナー像を前記記録
    媒体に転写する転写手段と、 前記記録媒体を前記転写手段と前記像担持体との間に案
    内する案内手段と、 を有する画像形成装置であって、 前記案内手段は、シート状の導電性部材を絶縁性樹脂に
    より薄層被覆して構成され前記ニップ部に近接して配置
    された弾性を有するガイド部材を含むことを特徴とする
    画像形成装置。
  2. 【請求項2】 形成すべき画像に対応した静電潜像を像
    担持体上に形成する潜像形成手段と、 前記静電潜像に対応してトナーを前記像担持体上に吸着
    させることで、該像担持体上にトナー像を形成する現像
    手段と、 前記像担持体に接触する接触転写部材を備え、該接触転
    写部材と前記像担持体とのニップ部で記録媒体を挟持
    し、該挟持状態で所定の転写バイアス電圧を前記接触転
    写部材に印加することにより、前記トナー像を前記記録
    媒体に転写する転写手段と、 前記記録媒体を前記転写手段と前記像担持体との間に案
    内する案内手段と、 を有する画像形成装置であって、 前記案内手段は、体積抵抗が107 〜1011Ω・cmの
    範囲にある樹脂によりシート状の導電性部材を薄層被覆
    して構成され前記ニップ部に近接して配置された弾性を
    有するガイド部材を含むことを特徴とする画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ガイド部材にはニップ部への記録媒
    体の進入方向に対し垂直な方向に所定の折り曲げ部が形
    成され、該ガイド部材におけるニップ部側の先端部がニ
    ップ部の直近まで延長された自由端とされていることを
    特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 前記ガイド部材におけるニップ部側の先
    端部が凸形状とされていることを特徴とする請求項3記
    載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記ガイド部材には、ニップ部への記録
    媒体の進入方向に対し垂直な方向に沿って、前記導電性
    部材が露出した露出部が設けられていることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の画像形成
    装置。
  6. 【請求項6】 前記導電性部材は接地されていることを
    特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の
    画像形成装置。
  7. 【請求項7】 転写バイアス電圧が印加された接触転写
    部材に対する前記導電性部材の電位を、前記像担持体上
    のトナー像の電位と同じ極性に設定する電位設定手段を
    さらに有する請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載
    の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記接触転写部材に印加される転写バイ
    アス電圧に応じたバイアス電圧を、前記導電性部材に印
    加する電圧印加手段をさらに有する請求項1乃至請求項
    5の何れか一項に記載の画像形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006243090A (ja) * 2005-03-01 2006-09-14 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2008297044A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Brother Ind Ltd プロセスカートリッジおよび画像形成装置
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