JPH10260277A - パラレルリンクステージ機構 - Google Patents

パラレルリンクステージ機構

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JPH10260277A
JPH10260277A JP6821897A JP6821897A JPH10260277A JP H10260277 A JPH10260277 A JP H10260277A JP 6821897 A JP6821897 A JP 6821897A JP 6821897 A JP6821897 A JP 6821897A JP H10260277 A JPH10260277 A JP H10260277A
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JP
Japan
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link
stage
moving
moving stage
range
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JP6821897A
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Yoshihiro Kami
喜裕 上
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、構成の大型化を回避しつつ移動ス
テージの可動範囲を広くすることが可能なパラレルリン
クステージ機構を提供することを目的とする。 【解決手段】 ベース部材2と移動ステージ1とを、ア
クチュエータにより伸縮可能で、かつ、ボールジョイン
ト4bを用いて回動可能に構成したリンク3bで連結し
たパラレルリンクステージ機構において、前記リンク3
bと、前記移動ステージ1又は前記ベース部材2との連
結部に配置したこの移動ステージ1又はベース部材2に
対して摺動可能な摺動部材10と、印加電圧の有無によ
りこの摺動部材10の移動ステージ1又はベース部材2
に対する固定又は固定解除を行う圧電体9とからなり、
このリンク3b2の伸縮範囲及び回動範囲に拘束される
前記移動ステージ1のx,y,z3軸方向の移動範囲を
拡大する移動範囲拡大機構を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、顕微鏡等の観察
下において、微小物体の組立及び計測時に使用されるマ
ニピュレータに適用して好適なパラレルリンクステージ
機構に関する。
【0002】
【従来の技術】剛性が高く、可動部が小型、軽量な移動
ステージ機構として、例えば特開平7−60678号公
報に開示されたパラレルリンク機構を応用したマニピュ
レータが注目されている。
【0003】このパラレルリンク機構を応用したマニピ
ュレータは、発生力が大きく、多自由度の運動が可能で
あることから航空機のシミュレータや、各種の加工機等
にも利用されている。
【0004】しかしながら、このパラレルリンク機構は
可動部の可動範囲が狭小であるという問題もある。
【0005】リンクの伸縮を利用して移動ステージを動
かすパラレルリンクステージ機構の場合、可動範囲を広
くするためにはリンクの伸縮量を大きくしなければなら
ず、これに伴い全体構造が大型化してしまう。
【0006】近年、精密機器の分野においては、精密機
器の小型化に伴い構成部品は非常に小さい微小部品とな
っている。このため、精密機器の組立作業は、顕微鏡下
で観察しながら行われる場合が多い。
【0007】このような精密機器の微小部品の寸法、表
面粗さ等の測定や、微小部品同士の組立は、部品移動が
困難であるため同一の顕微鏡による観察下で行われるこ
とが望ましい。即ち、同一の顕微鏡下で6自由度に亘っ
て変位可能な微小部品の組立・計測用テーブルが要求さ
れている。
【0008】複数、例えば6個のリンクの伸縮を利用し
たパラレルリンクステージ機構の従来例の概略構成を図
12、図13に示す。このパラレルリンクステージ機構
は、円板状の移動ステージ51と、円板状のベース52
と、移動ステージ51をベース52上において支持する
同一形状の6個のリンク53a乃至53fと、前記リン
ク53a乃至53fに組み込まれた6個のアクチュエー
タ56a乃至56fと、移動ステージ51と各リンク5
3a乃至53fとの各連結箇所に配置された6個のボー
ルジョイント54a乃至54fと、ベース52と各リン
ク53a乃至53fとの各連結箇所に配置された6個の
ボールジョイント55a乃至55fとを具備している。
【0009】前記移動ステージ51の移動動作は、リン
ク53a乃至53fの配置により異なってくる。例え
ば、x,y,zの座標軸を図12に示すようにとり、図
13乃至図15に示すように、6個のリンク53a乃至
53fのうちx方向に関して180度対向配置の2本の
リンク53a、53bを代表例にして移動ステージ51
のx,z平面内での動作範囲について考察する。
【0010】図13に示すように、一方のリンク53a
に取り付けたボールジョイント54aの可動領域は、ア
クチュエータ56aの伸縮範囲に関連して同図に示す2
本の円弧状の線で示される領域58Aに拘束され、ま
た、他方のリンク53bに取り付けたボールジョイント
54bの可動領域は、アクチュエータ56bの伸縮範囲
に関連して同図に示す2本の円弧状の線で示される領域
58Bに拘束される。
【0011】この結果、図14に示すように、ベース5
2に対するリンク53a、53bの取り付け角度θ1 が
大きい場合は、移動ステージ1の可動範囲(説明の便宜
上移動ステージ1の上面中央部に取り付けた指標57の
可動範囲として鎖線で示す)はx方向に広く、z方向に
小さくなる。
【0012】一方、図15に示すように、ベース2に対
するリンク3の取り付け角度θ2 が角度が小さい(θ2
<θ1 )場合は、移動ステージ1の可動範囲(説明の便
宜上前期指標57の可動範囲として鎖線で示す)はz方
向に広くx方向に小さくなる。
【0013】顕微鏡下で使用する場合は、構造上図15
に示す可動範囲がz方向に広い構成のものが有効であ
る。この場合、z方向への移動量は大きくとれるが、x
方向への移動量は小さくなってしまう。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、移動
ステージ51の移動量を広くしようとすると、パラレル
リンク機構は大型となってしまうため顕微鏡観察下での
使用は難しく、また、小型化した場合には移動ステージ
51の可動範囲が非常に狭くなってしまうという問題が
生じる。即ち、顕微鏡観察下で様々な作業を実行しよう
とする場合、設計上の制限が少なく、小型で移動ステー
ジの可動範囲は広いパラレルリンクステージ機構の実現
が要請される。
【0015】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、構成の大型化を回避しつつ移動ステージの可動
範囲を広くすることが可能なパラレルリンクステージ機
構を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ベース部材と移動ステージとを、伸縮可能で、かつ、回
動可能なリンクで連結したパラレルリンクステージ機構
において、前記リンクと、前記移動ステージ又は前記ベ
ース部材との連結部に、このリンクの伸縮範囲及び回動
範囲に拘束される前記移動ステージの移動範囲を拡大す
る移動範囲拡大機構を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0017】この発明によれば、移動範囲拡大機構によ
りリンクの伸縮範囲及び回動範囲に拘束される前記移動
ステージの移動範囲を拡大するようにしたものであるか
ら、構成の大型化を回避しつつ移動ステージの可動範囲
を広くすることが可能なパラレルリンクステージ機構を
実現できる。
【0018】請求項2記載の発明は、ベース部材と移動
ステージとを、アクチュエータにより伸縮可能で、か
つ、ボールジョイントを用いて回動可能に構成したリン
クで連結したパラレルリンクステージ機構において、前
記リンクと、前記移動ステージ又は前記ベース部材との
連結部に、このリンクの伸縮範囲及び回動範囲に拘束さ
れる前記移動ステージのx,y,z3軸方向の移動範囲
を拡大する移動範囲拡大機構を設けたことを特徴とする
もである。
【0019】この発明によれば、アクチュエータにより
伸縮可能で、かつ、ボールジョイントを用いて回動可能
に構成したリンクの伸縮範囲及び回動範囲に拘束される
前記移動ステージに対して、前記リンクと、前記移動ス
テージ又は前記ベース部材との連結部に設けた移動範囲
拡大機構により、そのx,y,z3軸方向の移動範囲を
拡大するものであるから、構成の大型化を回避しつつ移
動ステージの可動範囲をx,y,z3軸方向に各々広く
することが可能なパラレルリンクステージ機構を実現で
きる。
【0020】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載のパラレルリンクステージ機構において、前記移動範
囲拡大機構は、前記リンクの前記移動ステージ又は前記
ベース部材との連結部に配置したこの移動ステージ又は
ベース部材に対して摺動可能な摺動部材と、印加電圧の
有無によりこの摺動部材の移動ステージ又はベース部材
に対する固定又は固定解除を行う圧電アクチュエータと
から構成したことを特徴とするものである。
【0021】この発明によれば、前記移動範囲拡大機構
を、前記リンクの前記移動ステージ又は前記ベース部材
との連結部に配置したこの移動ステージ又はベース部材
に対して摺動可能な摺動部材と、印加電圧の有無により
この摺動部材の移動ステージ又はベース部材に対する固
定又は固定解除を行う圧電アクチュエータとにより構成
したものであるから、圧電アクチュエータに対する印加
電圧の有無により、摺動部材の移動ステージ又はベース
部材に対する固定又は固定解除を行うことで、前記リン
クの伸縮範囲及び回動範囲にかかわらず、移動ステージ
の移動範囲を拡大することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細に説明する。
【0023】(実施の形態1)図1は本実施の形態1の
パラレルリンクステージ機構の概略斜視図、図2は本実
施の形態1のxz平面で向かい合う2本のリンクを代表
例として示した概略側面図、図3は図2中のA部の拡大
断面図である。
【0024】本実施の形態1のパラレルリンクステージ
機構は、図1、図2に示すように、円板状の移動ステー
ジ1と、円板状のベース部材2と、移動ステージ1をベ
ース部材2上において支持する同一形状の6個のリンク
3a乃至3fと、前記リンク3a乃至3fに組み込ま
れ、リンク3a乃至3fを各々伸縮させる伸縮機構とし
ての6個のアクチュエータ6a乃至6f(アクチュエー
タ6fは図示していない)と、移動ステージ1と各リン
ク3a乃至3fとの各連結箇所に配置された自在継手で
ある6個のボールジョイント4a乃至4f(ボールジョ
イント4c乃至4fは図示していない)及び摺動機構で
ある6個の摺動部8a乃至8f(摺動部8c乃至8fは
図示していない)と、ベース部材2と各リンク3a乃至
3fとの各連結箇所に配置された6個のボールジョイン
ト5a乃至5fとを具備している。
【0025】図3に摺動部8b(図2のA部)の詳細構
造を示す。この摺動部8bにおいて、リンク3bは移動
ステージ1の下面において、摺動部8bを構成する移動
ステージ1の下面の凹部1aにx方向に沿って取り付け
た磁性体からなる棒体12に嵌合され、移動ステージ1
に対して回転せずにx方向に滑らかに摺動可能な摺動部
材10にボールジョイント4bを介して連結されてい
る。
【0026】摺動部材10には、前記棒体12に対する
摺動位置を検出する変位センサ(磁気センサ)11と、
圧電体9、摩擦部材13、蓋材14からなる圧電アクチ
ュエータ15が組み込まれている。
【0027】そして、前記摺動部材10に組み込まれた
圧電体9に図示しない電源部から所定の電圧を印加して
圧電体9は伸長させ、摩擦部材13を棒体12に押し付
けて摺動部材10を棒体12に堅固に固定し摺動不能の
状態とするようにした移動範囲拡大機構を構成してい
る。
【0028】他の摺動部8a、8c乃至8fも摺動部8
bと同様な構成となっている。
【0029】次に、本実施の形態1のパラレルリンクス
テージ機構の作用を図4乃至図6を参照して説明する。
【0030】本実施の形態1のパラレルリンクステージ
機構のように、リンク3a乃至3fと移動ステージ1の
各連結部を上述したように摺動可能とした場合、移動ス
テージ1の上面中央部に取り付けた指標7の可動範囲は
図2に点線で示すように一点鎖線で示した従来例の場合
よりも広くなる。この理由を図4乃至図6を参照して以
下に詳述する。
【0031】従来例と同様,x,y,zの座標軸を図1
に示すようにとり、図2、図4に示すように、6個のリ
ンク3a乃至3fのうちx方向に関して180度対向配
置の2本のリンク3a、3bを代表例にして移動ステー
ジ1のx方向での移動範囲について考察する。
【0032】最初に、摺動部8a、8bの各摺動部材1
0中に組み込まれた圧電体9に電圧を印加し、摩擦部材
13を棒体12に押し付けて、図4(1)に示すように
リンク3a、3bと移動ステージ1とを固定した状態に
する。
【0033】次に、図4(2)に示すように、アクチュ
エータ6aにより左のリンク3aを縮め、アクチュエー
タ6bにより右のリンク3bを伸ばす。
【0034】次に、摺動部8a側の圧電体9に電圧を印
加したまま、摺動部8b側の圧電体9への電圧の印加を
止め、リンク3b側の摺動部材10を移動可能とする。
この状態でアクチュエータ6bによりリンク3bを縮め
ると摺動部材10は図4(3)のように点線の位置から
実線の位置へ移動ステージ1の下面をx方向に移動す
る。
【0035】この後、リンク3b側の摺動部材10を固
定し、逆にリンク3a側の摺動部材10を移動可能とす
る。この状態でアクチュエータ6aによりリンク3aを
伸ばせば、摺動部材10は図4(4)に示すように点線
の位置から実線の位置へ移動ステージ1の下面を+x方
向(図中右方向)に移動する。
【0036】次に、図4(5)に示すように、リンク3
a、3bの各摺動部材10を固定し、この状態からアク
チュエータ6aによりリンク3aを縮め、アクチュエー
タ6bによりリンク3bを伸ばす。以上の動作により、
移動ステージ1を図4(1)の場合と同一の高さを保ち
つつ−x方向(図中左方向)に大きく変位させることが
可能となる。
【0037】次に、移動ステージ1の+z方向への移動
を図5を参照して説明する。まず、摺動部8a、8bの
各摺動部材10中に組み込まれた圧電体9に電圧を印加
し、摩擦部材13を棒体12に押し付けて、図5(1)
に示すようにリンク3a、3aと移動ステージ1とを固
定した状態にする。この状態から図5(2)に示すよう
に、アクチュエータ6aによりリンク3aを延ばし、同
様に、アクチュエータ6bによりリンク3bを伸ばす。
【0038】次に、摺動部8a側の圧電体9に電圧を印
加したまま、摺動部8b側の圧電体9への電圧の印加を
止め、リンク3b側の摺動部材10を移動可能とする。
この状態でリンク3bをアクチュエータ6bにより縮め
ると、摺動部8b側の摺動部材10は図5(3)に実線
で示す位置に移動ステージ1の下面を+x方向に移動す
る。
【0039】この後、リンク3b側の摺動部材10を上
述した場合と同様にして移動ステージ1の下面に固定
し、逆にリンク3a側の摺動部材10を移動ステージ1
の下面を移動可能とする。この状態で、リンク3aをア
クチュエータ6aにより縮めればリンク3a側の摺動部
材10は図5(4)に実線で示す位置に移動する。次
に、リンク3a側の摺動部材10を移動ステージ1の下
面に固定し、この状態からアクチュエータ6a、6bに
よりリンク3a、3bを各々伸ばす。
【0040】以上の動作により、移動ステージ1を、図
5(5)に示すように、+z方向に大きく(図5(1)
に示す当初の位置からh1 高い位置に)移動させること
が可能となる。
【0041】移動ステージ1の−z方向への変位も、上
述した場合と同様な動作の基に実行することができる。
以下に移動ステージ1の−z方向への移動について、図
6(1)乃至(5)を参照して説明する。
【0042】まず、摺動部8a、8bの各摺動部材10
中に組み込まれた圧電体9に電圧を印加し、摩擦部材1
3を棒体12に押し付けて、図6(1)に示すようにリ
ンク3a、3bと移動ステージ1とを固定した状態にす
る。この状態から図6(2)に示すように、アクチュエ
ータ6aによりリンク3aを縮め、同様に、アクチュエ
ータ6bによりリンク3bを縮める。
【0043】次に、摺動部8a側の圧電体9に電圧を印
加したまま、摺動部8b側の圧電体9への電圧の印加を
止め、リンク3b側の摺動部材10を移動可能とする。
この状態でリンク3bをアクチュエータ6bにより伸ば
すと、摺動部8b側の摺動部材10は図6(3)に実線
で示す位置に移動ステージ1の下面を−x方向に移動す
る。
【0044】この後、リンク3b側の摺動部材10を上
述した場合と同様にして移動ステージ1の下面に固定
し、逆にリンク3a側の摺動部材10を移動ステージ1
の下面を移動可能とする。この状態で、リンク3aをア
クチュエータ6aにより伸ばせば摺動部材10は図6
(4)に実線で示す位置に+x方向移動する。次に、リ
ンク3a側の摺動部材10も移動ステージ1の下面に固
定し、図6(5)に示すように、この状態からアクチュ
エータ6a、6bによりリンク3a、3bを各々縮め
る。
【0045】以上の動作により、移動ステージ1を、図
6(5)に示すように、−z方向に大きく(図6(1)
に示す当初の位置からh2 低い位置に)移動させること
が可能となる。
【0046】前記移動ステージ1の位置は、リンク3a
乃至3fの長さとボールジョイント4a乃至4fの位置
により決定される。ここで、リンク3a乃至3fの長さ
は従来技術と同様の方法若しくは図示しない変位センサ
により知ることができ、また、ボールジョイント4a乃
至4fの位置は摺動部材10に組み込まれた変位センサ
11により知ることがでる。
【0047】尚、上述の実施の形態では、説明を簡単に
するためx方向に関して180度対向配置の2本のリン
ク3a,3bを用いたが、実際には、図7に示すよう
に、例えば摺動部8aの棒体12(図7において棒体1
2aとして示す。摺動部8b乃至8fについても同様)
と、x軸とは角度θをなしているため、移動ステージ1
の下面を棒体12に沿って移動する摺動部材10の移動
量Lと移動ステージ1のx軸方向への移動量Xは一致し
ない。このため、移動ステージ1をx軸方向に移動させ
ようとした場合、実際の移動ステージ1の移動量はX=
Lcosθの関係となる。他の摺動部8b乃至8fに関
しても同様である。このような実際の移動量Xについて
は、詳細に説明するまでもなく、当業者であれば当然に
配慮すべきことであり、ここでの説明は省略する。
【0048】以上のような本実施の形態1の構成及び作
用により、従来例よりもx方向、z方向に対して、前記
リンク3a乃至3fの回動範囲及びアクチュエータ6a
乃至6fの伸縮範囲により拘束される移動ステージ1の
可動範囲を、前記摺動部8a乃至8fの上述した動作で
より拡大したパラレルリンクステージ機構を実現でき
る。尚、前記摺動部8a乃至8fを移動ステージ1の下
面ではなく、ベース部材2の上面近くに配置した構成で
も、上述した場合と同様な作用を発揮させることができ
る。同様にして、従来例に比べy方向に対しても移動ス
テージ1の可動範囲を拡大できる。
【0049】(実施の形態2)図8は本発明の実施の形
態2の摺動部8bの構成を示すものであり、移動ステー
ジ1の下面を移動する摺動部材10に対して、圧電体9
による変位を拡大する変位拡大機構を付加したものであ
る。
【0050】摺動部材10には、変位センサ11と切り
欠き17が設けられ、切り欠き17内に球18が組み込
まれている。また、この球18に圧電体9を当接してい
る。前記摺動部材10を小型に構成しようとした場合、
必然的に圧電体9も小さくしなければならないが、これ
により、圧電体9の変位量が小さくなってしまう。
【0051】本実施の形態2は、この圧電体9の変位を
拡大するために構成したものであり、圧電体9に電圧を
印加しない場合は、摺動部材10と棒体12とは摺動可
能状態である。圧電体9に電圧を印加すると圧電体9は
伸長し、球18を押す。このとき切り欠き17はヒンジ
部25を支点として図8に示す矢印a、b方向に開き、
これにより、摺動部材10は棒体12に強固に固定され
る。
【0052】棒体12がない場合、棒体12の位置での
切り欠き17の変位量αは、圧電体の変位量をβとし、
ヒンジ25から球18までの距離をS1 、球18から棒
体12までの距離をS2 とすればα=(S2 /S1 )β
となる。
【0053】即ち、棒体12が摺動部材10と嵌合して
いる状態で圧電体9に電圧を印加すると、圧電体9が小
型で変位量βが小さくても、摺動部材10は棒体12に
強固に固定されることになる。
【0054】以上のような構成及び作用により、圧電体
9に印加する電圧を調整することで、圧電体9の変位量
βを拡大して摺動部材10を棒体12に対して強固に固
定状態とすることが可能となる。他の摺動部8a、摺動
部8c乃至8fについても同様である。
【0055】(実施の形態3)図9は実施の形態3を示
すものであり、摺動部8bにおける摺動部材10と棒体
12の固定のために小型の圧電駆動型送りねじ(例え
ば、ニューフォーカス社製「ピコモータ」がこのタイプ
にあたる)を使用した場合を示している。本実施の形態
3は、実施の形態2と同様の目的でなされており、摺動
部材10と棒体12とを固定又は摺動可能状態とするも
のである。
【0056】図9において、摺動部材10に組み込んだ
圧電体9に対する電圧の印加により、ねじ19を棒体1
2の方向へ送りその先端部を棒体12を摺動部材10に
突き当ることで、摺動部材10と棒体12とは固定さ
れ、逆方向に送ることで、摺動部材10と棒体12は摺
動可能となる。
【0057】(実施の形態4)図10は実施の形態4を
示すものであり、摺動部8bにおける摺動部材10が移
動ステージ1の下面を自動的に往復移動する往復移動機
構を組み込んだ構成を示すものである。
【0058】前記摺動部材10には、実施の形態3と同
様な圧電駆動型送りねじをその軸線を水平方向にして組
み込んでおり、圧電体9と外周にねじを設けた棒体21
とにより構成している。
【0059】前記棒体21の両端は、移動ステージ1の
下面において一対のボールベアリング20により回転可
能に持されている。
【0060】前記圧電体9に電圧を印加することで、棒
体21が回転し、摺動部材10をx方向に移動する。本
実施の形態4によれば、リンク3bに組み込まれたアク
チュエータ6bを伸縮させずに摺動部材10を移動ステ
ージ1の下面に沿って往復移動させることができる。
【0061】図11は、前記圧電駆動型送りねじの具体
例を示すものであり、ねじ19を挟むようにして、この
ねじ19との当接面に各々ねじ19と螺合するねじ部を
設けた一対の圧電体9a、9bを板ばね22を介在させ
つつ配置するとともに、ねじ19にさらにねじ体23を
螺合させ、一対の圧電体9a、9bに電圧を印加してこ
の一対の圧電体9a、9bを図11に示すように矢印
c、d方向に往復駆動し、矢印c方向への往駆動により
ねじ19を回転させ、矢印d方向への復駆動により一対
の圧電体9a、9bを板ばね24によりねじ19から離
して元の位置へ復帰させる動作を繰り返し、これによ
り、ねじ19を図11に示す矢印e方向に進行させるよ
うにしたものである。また、この逆方向(−e方向)へ
のねじ19の進行は、上述の往復駆動の逆であるから、
ここでは説明を省略する。
【0062】以上説明した本発明によれば、以下の構成
を付記できる。 (1)ベース部材と移動ステージを、伸縮可能なリンク
で接続したパラレルリンクステージ機構において、前記
移動ステージ又は前記ベース部材と前記リンクとの連結
部が、摺動可能に連結されていることを特徴とするパラ
レルリンクステージ機構。この構成によれば、前記移動
ステージ又は前記ベース部材と前記リンクとの連結部
を、摺動可能に連結したので、前記連結部の位置を摺動
させて位置変更を行うことで、移動ステージの移動範囲
を拡大できる。
【0063】(2)前記移動ステージ又は前記ベース部
材と前記リンクとの連結部は、摺動部材と、前記摺動部
材を移動、停止させる圧電アクチュエータと、前記摺動
部材の移動量を検出する変位センサとを具備したことを
特徴とする付記1記載のパラレルリンクステージ機構。
この構成によれば、移動ステージの移動範囲を拡大でき
るととも、摺動部材の移動量を検出して移動ステージの
位置制御を行うことが可能となる。
【0064】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、構成の大
型化を回避しつつ移動ステージの可動範囲を広くするこ
とが可能なパラレルリンクステージ機構を提供すること
ができる。
【0065】請求項2記載の発明によれば、構成の大型
化を回避しつつ移動ステージの可動範囲をx,y,z3
軸方向に各々広くすることが可能なパラレルリンクステ
ージ機構を提供することができる。
【0066】請求項3記載の発明によれば、圧電アクチ
ュエータに対する印加電圧の有無により、摺動部材の移
動ステージ又はベース部材に対する固定又は固定解除を
行うことで、前記リンクの伸縮範囲及び回動範囲にかか
わらず、移動ステージの移動範囲を拡大することができ
るパラレルリンクステージ機構を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態1のパラレルリンクステージ機構
の概略斜視図である。
【図2】本実施の形態1のxz平面で向かい合う2本の
リンクを代表例として示した概略側面図である。
【図3】図2中のA部の拡大断面図である。
【図4】本実施の形態1のパラレルリンクステージ機構
の移動ステージのx方向の移動動作を示す説明図であ
る。
【図5】本実施の形態1のパラレルリンクステージ機構
の移動ステージの+z方向の移動動作を示す説明図であ
る。
【図6】本実施の形態1のパラレルリンクステージ機構
の移動ステージの−z方向の移動動作を示す説明図であ
る。
【図7】本実施の形態1のパラレルリンクステージ機構
の棒体の配置を示す概略説明図である。
【図8】本発明の実施の形態2のパラレルリンクステー
ジ機構の摺動部の構成を示す概略図である。
【図9】本発明の実施の形態3のパラレルリンクステー
ジ機構の摺動部の構成を示す概略図である。
【図10】本発明の実施の形態4のパラレルリンクステ
ージ機構の摺動部の構成を示す概略図である。
【図11】本発明の実施の形態3、4で用いる圧電駆動
型送りねじの具体例を示す斜視図である。
【図12】従来のパラレルリンクステージ機構を示す斜
視図である。
【図13】従来のパラレルリンクステージ機構のxz平
面で向かい合う2本のリンクを代表例として示した概略
側面図である。
【図14】従来のパラレルリンクステージ機構の2本の
リンクの取り付け例を示す概略側面図である。
【図15】従来のパラレルリンクステージ機構の2本の
リンクの他の取り付け例を示す概略側面図である。
【符号の説明】
1 移動ステージ 2 ベース部材 3a乃至3f リンク 4a乃至4f ボールジョイント 5a乃至5f ボールジョイント 6a乃至6f アクチュエータ 8a乃至8f 摺動部 9 圧電体 10 摺動部材 11 変位センサ 12 棒体 13 摩擦部材 14 圧電部材 15 圧電アクチュエータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース部材と移動ステージとを、伸縮可
    能で、かつ、回動可能なリンクで連結したパラレルリン
    クステージ機構において、 前記リンクと、前記移動ステージ又は前記ベース部材と
    の連結部に、このリンクの伸縮範囲及び回動範囲に拘束
    される前記移動ステージの移動範囲を拡大する移動範囲
    拡大機構を設けたこと、を特徴とするパラレルリンクス
    テージ機構。
  2. 【請求項2】 ベース部材と移動ステージとを、アクチ
    ュエータにより伸縮可能で、かつ、ボールジョイントを
    用いて回動可能に構成したリンクで連結したパラレルリ
    ンクステージ機構において、 前記リンクと、前記移動ステージ又は前記ベース部材と
    の連結部に、このリンクの伸縮範囲及び回動範囲に拘束
    される前記移動ステージのx,y,z3軸方向の移動範
    囲を拡大する移動範囲拡大機構を設けたこと、を特徴と
    するパラレルリンクステージ機構。
  3. 【請求項3】 前記移動範囲拡大機構は、前記リンクの
    前記移動ステージ又は前記ベース部材との連結部に配置
    したこの移動ステージ又はベース部材に対して摺動可能
    な摺動部材と、印加電圧の有無によりこの摺動部材の移
    動ステージ又はベース部材に対する固定又は固定解除を
    行う圧電アクチュエータとから構成したこと、 を特徴とする請求項1又は2記載のパラレルリンクステ
    ージ機構。
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