JPH10258050A - 超音波画像診断装置 - Google Patents

超音波画像診断装置

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JPH10258050A
JPH10258050A JP6333797A JP6333797A JPH10258050A JP H10258050 A JPH10258050 A JP H10258050A JP 6333797 A JP6333797 A JP 6333797A JP 6333797 A JP6333797 A JP 6333797A JP H10258050 A JPH10258050 A JP H10258050A
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JP
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image
data
ultrasonic
unit
analysis
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JP6333797A
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Inventor
Tomonao Kawashima
知直 川島
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重畳画像のデータ量を大きくすることなく、
注目組織の認識結果を重畳することができる超音波画像
診断装置を提供する。 【解決手段】 画像解析部13および解析データ作成部
14において、被検体に超音波を送受信して得たエコー
データより、注目組織を認識し、重畳部15で、前記認
識結果を、該エコーデータから生成される超音波断層像
に、該超音波断層像とは異なる色相で重畳する超音波画
像診断装置において、前記重畳部15に、さらに、前記
超音波断層像の階調を圧縮する圧縮部16を設けたこと
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波画像診断装
置、詳しくは、超音波振動子によって得られた被検体の
エコーデータに基づき、画像解析を行う超音波画像診断
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、超音波断層像からテクスチャ
ー解析により注目組織に該当する領域を抽出すること
で、例えば腫瘍など、目視では周囲組織と明確に識別が
できないような組織を識別する超音波画像診断装置が知
られている。また、これらの装置を用いると、検査中に
注目組織と疑わしい組織を発見するため、使用者に警告
を与えることができ、注目組織の見落としが少なくなる
という利点がある。
【0003】このような超音波画像診断装置のうち、特
開平7−284090号公報で開示されている装置で
は、病変部のテクスチャーパターンを、同時生起行列
法、FS変換を含む多変量解析などの統計的手法を用い
て分類判定し、テクスチャー特徴量や判定結果に応じ、
色を変えて表示する。
【0004】また、特開平5−146443号公報で開
示されている装置では、画像信号データを解析して求め
られたテクスチャー特徴量から、目的とする注目組織で
ある可能性を判定し、この可能性に応じて表示状態を変
化させて表示している。特に、この装置では、検出され
るべき注目組織である確率に応じて、異なる色相のカラ
ー信号と、超音波画像を合成して表示しているため、確
率を視覚的容易に確認でき、的確な診断を下す際に有効
である。
【0005】また、特公平7−32777号公報で開示
されている装置では、3次元空間内に超音波パルスを送
受波し、指定された関心領域と探索領域のテクスチャー
パターンの類似度を評価しながら、探索領域を移動させ
ることで注目組織を空間的に抽出している。
【0006】一方、従来より超音波断層像上の注目組織
の長さや面積など大きさを測定する超音波画像診断装置
が知られている。消化管に生じる筋原性の悪性腫瘍は、
一般に大きいものほど悪性の確率が高いため、これらの
装置を用いることで病変の良性/悪性の鑑別に指針を与
える利点がある。また、定期的に患者の病変の大きさを
測定することで治癒の状況、病変が進展する速度を客観
的に把握することができる。
【0007】このような超音波画像診断装置のうち、特
公平7−60088号公報に開示されている装置は、連
続した断層像(マルチスライス画像)から、対象領域の
輪郭を抽出し、その体積を求めることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平7−284090号公報、特開平5−146443
号公報で開示されている技術手段においては、色相や階
調の変化で表現される判定結果を、超音波画像に重畳す
る場合には、重畳された重畳画像の画素は、もともとの
超音波画像の階調情報に加え、判定結果の色相情報や階
調情報を加えた情報をもつ必要があった。
【0009】そのため、重畳画像全体のデータ量が大き
くなり、重畳画像を表示する前に一時記憶するフレーム
メモリの容量を大きくしなければならず、装置のコスト
の増大の原因になっていた。
【0010】そこで、本発明の第1の目的は、重畳画像
のデータ量を大きくすることなく、注目組織の認識結果
を重畳することができる超音波画像診断装置を提供する
ことにある。
【0011】また、特公平7−60088号公報に開示
されている装置には、輪郭抽出方法が具体的に開示され
ていない。連続した超音波断層像の各々に対し、目視で
注目組織を識別しながら用手的に抽出する輪郭抽出方法
が従来より知られているが、操作が煩雑で使用者に疲労
を強いるだけでなく、例えば腫瘍など、目視では周囲組
織と明確に識別ができないような組織では抽出が不正確
であった。そのため、計測される長さ、面積や体積が不
正確であった。
【0012】そこで、本発明の第2の目的は、注目組織
の長さ、面積、体積などを簡単かつ正確に計測すること
ができる超音波画像診断装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、以下の(1)、(2)、(3)、(4)、
(5)、(6)または(10)の構成にしている。
【0014】(1)被検体に超音波を送受信して得たエ
コーデータより、注目組織を認識する認識手段と、前記
認識手段が認識した結果を、該エコーデータから生成さ
れる超音波断層像に、該超音波断層像とは異なる色相で
重畳する重畳手段を、設けた超音波画像診断装置におい
て、前記重畳手段が、該超音波断層像の階調を圧縮する
圧縮手段を、設けたことを特徴とする。
【0015】上記構成によれば、認識手段は、被検体に
超音波を送受信して得たエコーデータより、注目組織を
認識する。圧縮手段は、エコーデータから生成される超
音波断層像の階調を圧縮する。重畳手段は、認識手段が
認識した結果を、階調が圧縮された超音波断層像に、超
音波断層像とは異なる色相で重畳する。
【0016】(2)被検体に超音波を送受信して得た3
次元エコーデータより、注目組織を認識する認識手段
と、前記認識手段が認識した結果を、該3次元エコーデ
ータから生成される3次元画像に、該3次元画像とは異
なる色相で重畳する重畳手段を、設けた超音波画像診断
装置において、前記重畳手段が、該3次元画像の階調を
圧縮する圧縮手段を、設けたことを特徴とする。
【0017】上記構成によれば、認識手段は、被検体に
超音波を送受信して得た3次元エコーデータより、注目
組織を認識する。圧縮手段は、3次元エコーデータから
生成される3次元画像の階調を圧縮する。重畳手段は、
認識手段が認識した結果を、階調が圧縮された3次元画
像に、3次元画像とは異なる色相で重畳する。
【0018】(3)上記(1)、(2)記載の超音波画
像診断装置であって、前記重畳手段が、前記認識手段が
認識した結果を、該注目組織に該当する可能性に応じて
変化させた色相で重畳すること、を特徴とする。
【0019】上記構成によれば、重畳手段が、認識手段
が認識した結果を、注目組織に該当する可能性に応じて
変化させた色相で重畳する。
【0020】(4)上記(1)、(2)記載の超音波画
像診断装置であって、前記重畳手段が、前記認識手段が
認識した結果を、該注目組織に該当する可能性に応じて
変化させた階調で重畳すること、を特徴とする。
【0021】上記構成によれば、重畳手段が、認識手段
が認識した結果を、注目組織に該当する可能性に応じて
変化させた階調で重畳する。
【0022】(5)上記(3)、(4)記載の超音波画
像診断装置であって、前記重畳手段が重畳する該色相、
該階調の段階を設定する段階設定手段を、設けたことを
特徴とする。
【0023】上記構成によれば、段階設定手段が、重畳
手段が重畳する色相、階調の段階を設定する。
【0024】(6)上記(5)記載の超音波画像診断装
置であって、前記圧縮手段が、前記段階設定手段が設定
する段階に応じ、圧縮後の階調数を変化させること、を
特徴とする。
【0025】上記構成によれば、圧縮手段は、段階設定
手段が設定する段階に応じ、圧縮後の階調数を変化させ
る。
【0026】上記第2の目的を達成するために、以下の
(7)、(8)、(9)または(10)の構成にしてい
る。
【0027】(7)被検体に超音波を送受信して得たエ
コーデータより、注目組織を認識する認識手段を、設け
た超音波画像診断装置において、前記認識手段が認識し
た該注目組織を計測する計測手段を、設けたことを特徴
とする。
【0028】上記構成によれば、認識手段は、被検体に
超音波を送受信して得たエコーデータより、注目組織を
認識する。計測手段は、認識手段が認識した注目組織を
計測する。
【0029】(8)上記(7)記載の超音波画像診断装
置であって、前記計測手段が、該注目組織の面積を計測
すること、を特徴とする。
【0030】上記構成によれば、計測手段は、注目組織
の面積を計測する。
【0031】(9)上記(7)記載の超音波画像診断装
置であって、前記計測手段が、該注目組織の体積を計測
すること、を特徴とする。
【0032】上記構成によれば、計測手段は、注目組織
の体積を計測する。
【0033】(10)上記(1)、(2)、(3)、
(4)、(5)、(6)、(7)、(8)または(9)
記載の超音波画像診断装置であって、前記認識手段がテ
クスチャー特徴量を算出するテクスチャー特徴量算出手
段を設け、該テクスチャー特徴量により該注目組織を認
識すること、を特徴とする。
【0034】上記構成によれば、テクスチャー特徴量算
出手段は、テクスチャー特徴量により注目組織を認識す
る。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0036】(第1の実施の形態)図1から図12は本
発明の第1の実施形態に係り、図1は、本第1の実施の
形態の超音波画像診断装置の構成を示すブロック図、図
2は、画像処理部内のデータの流れを説明するブロック
図、図3は、画像データの解析を説明するフローチャー
ト、図4は、判別窓内の画像データの特徴量算出の説明
図、図5は、画素の輝度iの点から一定の変位δ=
(r,θ)だけ離れた点の輝度jを示す説明図、図6
は、正常組織、異常組織から得られた学習データ群の投
影像例をプロットした線図、図7は、図2に示す解析デ
ータ作成部の解析値と色相、階調レベルとの一関係例を
示す表図、図8(a)は、モニタに表示された超音波断
層像上で解析を行う関心領域を設定する際の様子を示し
た説明図、図8(b)は、記憶する際の1画素分の画像
データの形式を示した説明図、図9(a)は、解析デー
タ作成部で作成される解析データの一例を示した説明
図、図9(b)は、出力する際の1画素分の解析データ
の形式を示した説明図、図10は、圧縮部で読み込む1
画素分の画像データのグレースケール部分を示した説明
図、図11は、重畳部で重畳する画像データのグレース
ケール部分を示した説明図、図12(a)は、フレーム
メモリに記憶された画像データの一例を示した説明図、
図12(b)は、フレームメモリに記憶された1画素分
の画像データの形式を示した説明図である。
【0037】図1に示すように、本実施の形態の超音波
プローブ1は、超音波振動子2、フレキシブルシャフト
3、プローブシース4、駆動部5、DCモータ6を備え
ている。上記超音波振動子2はフレキシブルシャフト3
の先端に配置されている。また、これら超音波振動子2
とフレキシブルシャフト3とはプローブシース4に挿通
されている。さらに、フレキシブルシャフト3の別の一
端は駆動部5内のDCモータ6の回転軸に接続されてい
る。
【0038】画像処理部7は、超音波プローブ1が超音
波を送受信するために、電気的なパルスを送受信する送
受信部8と、送受信部8で取り込まれたエコー信号をデ
ジタルのエコーデータに変換するA/D変換部9と、A
/D変換部9で変換され、超音波断層像1枚を生成する
のに必要なエコーデータを記憶するバッファ10と、バ
ッファ10に記憶され、極座標形式で表現されたエコー
データを直交座標形式の画像データに変換する座標変換
部11と、座標変換部11で変換された画像データを記
憶する画像メモリ12と、画像メモリ12に記憶された
画像データを解析し、解析値を出力する画像解析部13
と、画像解析部13が解析した解析値より解析データを
作成する解析データ作成部14と、画像メモリ12に記
憶された画像データと解析データ作成部14で作成され
た解析データとを重畳する重畳部15と、重畳部15に
内蔵され、画像メモリ12に記憶された画像データの階
調を圧縮する圧縮部16と、重畳部15で重畳された画
像データを記憶するフレームメモリ17と、フレームメ
モリ17に記憶された画像データをD/A変換し、テレ
ビジョン方式の画像信号を出力するD/A変換部18
と、D/A変換部18からの画像信号を出力するモニタ
19と、関心領域の指定や各種命令を入力するキーボー
ド20、マウス21と、キーボード20、マウス21か
らの入出力信号を制御する入出力制御部22とを備えて
いる。
【0039】なお、画像処理部7の各部はCPU23が
制御するデータ転送バス24を介して接続され、命令や
データの受け渡しが行われるようになっている。さら
に、CPU23の制御プログラムや演算結果を記憶して
おくために主記憶部25を備えている。
【0040】以下、超音波プローブ1の作用を説明す
る。
【0041】超音波観測を行う際には、超音波プローブ
1を体腔内に挿入し、DCモータ6を回転させること
で、フレキシブルシャフト3の先端に取り付けた超音波
振動子2を回転駆動して、超音波プローブ1の軸方向
(長手方向)に垂直な方向に超音波を放射状に送波する
と共に、音響インピーダンスの変化部分で反射された反
射超音波(エコー信号)を受信する。
【0042】つまり、超音波振動子2はラジアル状にス
キャンする。このエコー信号はA/Dコンバーター9で
デジタル信号に変換されてエコーデータとなる。
【0043】以下、上記画像処理部7の作用を説明す
る。
【0044】図2は、画像処理部7内のデータの流れを
説明するブロック図である。1枚の超音波断層像を構成
するのに必要なエコーデータは、送受信部8で増幅さ
れ、A/D変換部9を経て、バッファ10に格納され
る。バッファ10に順次記憶されたエコーデータは、超
音波振動子2からの距離と超音波振動子2による超音波
の送受信方向を座標とする極座標形式で表現されてい
る。そのため、エコーデータは、モニタ19が行うラス
タースキャンで出力されるよう、座標変換部11によ
り、横方向の変位x、縦方向の変位yを座標とする直交
座標形式に座標変換され、画像データとして画像メモリ
12に記憶される。
【0045】図8(b)は、記憶する際の1画素分の画
像データの形式を詳細に示している。画像データは、画
像データ内の(x,y)で表現される座標を示すアドレ
スと、エコーデータの大きさ、即ち、通常の超音波断層
像の階調を示すR(赤)、G(緑)、B(青)各8ビッ
トのグレースケールで構成されている。超音波断層像
は、通常、白黒で表現されるため、R、G、B各8ビッ
トの値は互いに同じものとする。この後、画像解析部1
3は、画像メモリ12に記憶された画像データを解析
し、解析値を出力する。
【0046】図3は、画像データの解析を説明するフロ
ーチャートである。
【0047】まず、ステップS1において、使用者はマ
ウス21を用い、モニタ19に表示された超音波断層像
上で、解析を行う関心領域を設定する。この際、モニタ
19上にはフレームメモリ17、D/A変換部18を経
由して、モニタ19に画像メモリ12に記憶された画像
データ(すなわち、超音波断層像)、及びマウス21に
よって移動されるポインタが表示されているものとす
る。この様子を図8(a)に示す。関心領域の位置、大
きさ、形状を示す情報は、マウス21より、入出力制御
部22、データ転送バス24を介し、画像解析部13に
送られる。
【0048】次に、ステップS2において、画像解析部
13は、画像メモリ12から関心領域の画像データを読
み込む。
【0049】さらにステップS3において、画像解析部
13は、関心領域内で、図4に示すように設定された判
別窓内の画像データの特徴量を算出する。ここでは、特
徴量として、同時生起行列法を用い、テクスチャー特徴
量を算出するものとする。
【0050】ここで、同時生起行列とは、画素の輝度i
の点から一定の変位δ=(r,θ)だけ、離れた点の輝
度がjである確率Pδ(i,j)(i,j=0,1,
2,…,n−1:nは階調数)を要素とする行列であ
る。このδを図5の矢印として示す。具体的に言えば、
Pδ(i,j)は、判別窓を構成する画素のうち、変位
がδだけ離れ、輝度が(i,j)である画素の組の数
(頻度)から計算される。
【0051】この同時生起行列から、以下に示す14種
類の特徴量を計算し、これらの値によってテクスチャー
を特徴づける。同時生起行列による特徴量を用いると、
一般に画像の細かな特徴を抽出することができる。な
お、このステップS3では、θを0゜、45゜、90
゜、135゜に変えて、4種類の同時生起行列を計算す
るため、結局、得られる特徴量は14×4=56種類に
なる。
【0052】こうして、判別窓内のテクスチャー特徴
が、56種類の特徴量として定量化される訳である。な
お、ステップS3で算出された56種類の特徴量を1セ
ットとして判別データと呼ぶ。
【0053】 次に、ステップS4において、画像解析部13は、判別
データを判別窓内のテクスチャーが正常か異常かを分類
するために、各特徴量を直交軸にもつ空間(特徴空間)
内の分類平面へ投影する。特徴空間内では1つの判別デ
ータは1点として表現されるため、このようなことが可
能である。投影された判別データを図6の点xとして示
す。
【0054】なお、この分類平面はあらかじめ求めてお
く。分類平面の求め方、FS変換は特開平7−1203
24号公報に開示されているが、簡単に説明すると以下
(1)〜(4)に示す通りである。
【0055】(1) 確定診断で正常/異常の鑑別の得
られたそれぞれ複数の画像に、判別窓と同様に窓(以
下、学習窓)を設定し、上述のステップS1からステッ
プS3までの処理を施すことで特徴量を算出する。こう
して算出された56種類の特徴量を1セットとして学習
データと呼ぶことにすると、1つの学習窓から1つの学
習データが得られるはずである。
【0056】(2) 学習データを、56種類の特徴量
を直交軸にもつ空間(以下、特徴空間)にプロットす
る。1つの学習データは、特徴空間内の1点として表現
されるため、ここでは、学習窓の数だけプロットされる
はずである。
【0057】(3) 正常組織と異常組織とはテクスチ
ャーに相違があるため、それぞれから得られた学習デー
タ群は互いに分布が違うはずである。
【0058】(4) FS変換により、両学習データ群
を最も良く分離する平面(分類平面)を選択する。図6
には、正常組織、異常組織から得られた学習データ群の
投影像がプロットされている。図6に示す分類平面の横
軸d1 は両学習データ群を最も良く分離する軸、縦軸d
2 はそれに直交する軸のうちで最も良く分離する軸であ
る。このようにして、特徴空間から分類平面を選択する
ことができる。
【0059】図3に戻ってステップS5において、画像
解析部13は、正常組織の学習データ群の平均μN 、異
常組織の学習データ群の平均μA のそれぞれから判別デ
ータxまでの距離LN 、LA を求め、解析値として悪性
指数 LN /(LN +LA) を算出する。この悪性指数は、0から1までの値をと
り、判別データxがμAに近いほど高くなるため、高い
ほど異常を示す指数となる。
【0060】ステップS6において、画像解析部13
は、判別窓の位置データと共に、解析値を解析データ作
成部14に出力する。
【0061】次に、ステップS7において、画像解析部
13は、判別窓の位置を移動する。この移動方向を図4
の矢印として示す。
【0062】この後、ステップS8において、画像解析
部13は、判別窓の移動により関心領域内を全て処理し
たか否かを判定する。全て処理が完了していなければ、
処理をステップS3へジャンプさせ、それ以外のときは
処理を終了する。
【0063】このように、ステップS3からステップS
8までの処理をルーチンとして繰り返すことにより、関
心領域各部の悪性指数が解析値として解析データ作成部
14に出力される。
【0064】次に、図2に示す解析データ作成部14は
解析値を7段階に分け、図7のように色相、階調レベル
を割り当てる。なお、図7に記載する階調レベルの数値
が高いと、その色相での輝度が高いものとする。さら
に、解析データ作成部14は、図9(a)に示す解析デ
ータを作成する。ここでRは赤、Bは青を示し、その後
に続く数字は階調レベルを示す。例えばR3とは、「色
相は赤で、階調レベルは3」という意味である。0は無
色を意味する。なお、この判別窓は解像度の点から異常
組織に対し、小さい方が良いが、図の便宜上、図9
(a)のように示してある。
【0065】その後、解析データ作成部14は、この解
析データを重畳部15に出力する。図9(b)は出力す
る際の1画素分の解析データの形式を詳細に示してい
る。解析データは、(x,y)で表現される座標を示す
アドレスと、解析値を示すR、G、B各2ビットの解析
部で構成されている。各2ビットの数値は図7に解析値
コードとして示す6ビットの数値である。
【0066】次に、図2に示す重畳部15に内蔵される
圧縮部16は、画像メモリ12に記憶された画像データ
を読み込み、1画素分の画像データのグレースケールの
うち、R、G、Bの各下位2ビットを「00」に置き換
えることで、グレースケールの階調を圧縮する。図10
はこの様子を示している。
【0067】次に、図2に示す重畳部15は、解析デー
タと重畳する。この重畳は、圧縮部16で圧縮された画
像データのグレースケールのうち、「00」に置き換え
られたR、G、B各下位2ビットと、解析データのR、
G、B各2ビットの解析部とを、同じアドレスをもつ画
素に同士で加算することで行う。図11はこの様子を示
している。このように重畳することで、悪性指数が高い
ほど赤味を増し、低いほど青味を増すデータが作成され
る。
【0068】さらに、重畳部15は、重畳したデータを
改めて画像データとして、フレームメモリ17に出力す
る。図12(a)はフレームメモリ17に記憶されたこ
の画像データを示し、図9(a)に示す解析データに対
応した色相、階調で示されている。また、図12(b)
は、フレームメモリ17に記憶された1画素分の画像デ
ータの形式を詳細に示している。この後、この画像デー
タはD/A変換部18を経て、モニタ19に表示され
る。
【0069】このように、本第1の実施の形態では、画
像解析部13と解析データ作成部14が認識手段、テク
スチャー特徴量算出手段として、重畳部15が重畳手段
として、圧縮部16が圧縮手段として機能する。
【0070】本第1の実施の形態では、以下の効果を有
する。本実施の形態では、画像解析部13と解析データ
作成部14が、注目組織を認識し、圧縮部16が超音波
断層像の階調を圧縮し、重畳部15が、画像解析部13
と解析データ作成部14が認識した結果を、階調が圧縮
された超音波断層像に、超音波断層像とは異なる色相で
重畳するよう構成したため、重畳画像のデータ量を大き
くすることなく、注目組織の認識結果を重畳することが
できる。
【0071】(第1の実施の形態の変形例)本第1の実
施の形態では、特徴量としてテクスチャー特徴量を用い
たが、特徴量の種類は、公知のものであれば何を用いて
も良い。また、本第1の実施の形態では、学習データ
を、認識すべき画像とは異なる画像から得たが、認識す
べき画像の一部から学習データを算出し、それをもとに
認識させる構成にしても良い。そうすると、認識すべき
画像から、ある特徴を有する領域が全て抽出されること
になり、例えば、確定診断を行った症例に対し、病変の
進展の度合いを定量的に観察することができる。
【0072】さらに、本第1の実施の形態では、解析デ
ータの色相として赤と青しか用いなかったが、2ビット
の解析部に割り当てるデータを変えることで、緑や、赤
と青と緑の混合色など様々な色相を用いることができ
る。
【0073】(第2の実施の形態)図13ないし図15
は本発明の第2の実施の形態に係り、図13は、本第2
の実施の形態の超音波画像診断装置の構成を示すブロッ
ク図、図14は、図13に示す解析データ作成部の解析
値と色相、階調レベルとの一関係例を示す表図、図15
は、同解析データ作成部の解析値と色相、階調レベルと
の関係の他の例を示す表図である。
【0074】なお、前記第1の実施の形態と同様の構成
要素については同一の符号を付与し、ここでの詳しい説
明は省略する。
【0075】図13は、本第2の実施の形態の超音波画
像診断装置の構成を示すブロック図である。キーボード
20は、解析値階調スイッチ20aを備えており、この
スイッチにより、後述する「細」、「通常」、「粗」の
3モードに切り換えるようになっている。その他の構成
は、第1の実施の形態と同様であるので、ここでの説明
は省略する。
【0076】本第2の実施の形態では、第1の実施の形
態とは、キーボード20と、解析データ作成部14、圧
縮部16の作用が異なる。したがって、ここでは異なる
部分のみを説明する。
【0077】使用者が、例えば解析値階調スイッチによ
り「細」モードを選択したときには、解析データ作成部
14は、解析値を第1の実施の形態のような7段階では
なく、図14に示すように3段階に分ける。このときの
解析部はR、G、B各1ビットの計3ビットである。そ
して、圧縮部16は、1画素分の画像データのグレース
ケールのうち、第1の実施の形態のようにR、G、Bの
各下位2ビットではなく、R、G、Bの各下位1ビット
を「0」に置き換えることで、グレースケールの階調を
圧縮する。こうすると、モニタ19上の図12(a)に
示される重畳画像は、グレースケールの階調表現が豊か
になる。
【0078】また、例えば「粗」モードを選択したとき
には、解析データ作成部14は、解析値を、第1の実施
の形態のような7段階ではなく、図15に示すように1
5段階に分ける。このときの解析部はR、G、B各3ビ
ットの計9ビットである。そして、圧縮部16は、1画
素分の画像データのグレースケールのうち、第1の実施
の形態のようにR、G、Bの各下位2ビットではなく、
R、G、Bの各下位3ビットを「000」に置き換える
ことで、グレースケールの階調を圧縮する。こうする
と、モニタ19上の図12(a)に示される重畳画像
は、悪性指数の階調レベル表現が豊かになる。
【0079】一方、「通常」モードを選択したときの作
用は、第1の実施の形態と同様である。このように、本
第2の実施の形態では、キーボード20が段階設定手段
として機能する。
【0080】本第2の実施の形態では、以下の効果を有
する。本第2の実施の形態では、キーボード20が、重
畳部15が重畳する色相、階調の段階を設定し、圧縮部
16が、キーボード20が設定する段階に応じ、圧縮後
の階調数を変化させるよう構成したため、使用者が、関
心領域の微細な構造を把握したいときには「細」モード
で、グレースケールの階調表現を豊かにして観察するこ
とができる。
【0081】また、解析結果による関心領域の悪性指数
の詳細を知りたいときには、「粗」モードで、悪性指数
の階調レベル表現を豊かにして観察することができる。
【0082】その他の効果は、第1の実施の形態と同じ
であるためここでの説明は省略する。
【0083】(第3の実施の形態)図16および図17
は本発明の第3の実施の形態に係り、図16は、本第3
の実施の形態の超音波画像診断装置の構成を示すブロッ
ク図、図17は、面積値の数字が重畳された画像データ
を示した説明図である。
【0084】なお、前記第1の実施の形態と同様の構成
要素については同一の符号を付与し、ここでの詳しい説
明は省略する。
【0085】図16は、本第3の実施の形態の超音波画
像診断装置の構成を示すブロック図である。解析データ
作成部14は、注目組織の面積を計測し、面積値を出力
する面積計測部26を備えている。その他の構成は、第
1の実施の形態と同様であるので、ここでの詳しい説明
は省略するとともに、ここでは、第1の実施の形態と異
なる部分のみを説明する。
【0086】面積計測部26は、解析データ作成部14
が、図9(a)で示される解析データを作成した後、
「R」で示される領域、即ち、悪性指数が比較的高い領
域の画素数を算出する。この画素数より、面積値を、例
えばmm2 、cm2 を単位として算出し、重畳部15に
出力する。
【0087】重畳部15は、第1の実施の形態で説明し
た画像データと解析データの重畳に加え、面積値の数字
を画像データの右上に重畳する。この画像データはフレ
ームメモリ17、D/A変換部18を経て、モニタ19
に表示される。図17は面積値の数字が重畳された画像
データを示す。
【0088】このように本第3の実施の形態は、画像解
析部13、解析データ作成部14が異常と判定した領域
の面積を計測するようになっている。これにより、本第
3の実施の形態では、面積計測部26が面積の計測手段
として機能する。
【0089】本第3の実施の形態では、以下の効果を有
する。本第3の実施の形態では、画像解析部13、解析
データ作成部14が、画像データより注目組織を認識
し、面積計測部26が注目組織の面積を計測するよう構
成したので、注目組織の面積を簡単かつ正確に計測する
ことができる。その他の効果は、第1の実施の形態と同
様である。
【0090】(第3の実施の形態の変形例)本第3の実
施の形態では、面積を計測しているが、面積計測部26
が注目組織の縦方向の長さ、横方向の長さなどの大きさ
を測定するようにしても良い。
【0091】(第4の実施の形態)図18ないし図24
は本発明の第4の実施の形態に係り、図18は、本第4
の実施の形態の超音波画像診断装置の超音波プローブの
構成を示す図、図19は、本第4の実施の形態の超音波
画像診断装置の画像処理部の構成を示すブロック図、図
20は、超音波振動子がラジアルスキャンをする際の様
子を示した説明図、図21は、超音波振動子がリニアス
キャンをする際の様子を示した説明図、図22は、超音
波振動子がスパイラルスキャンをする際の様子を示した
説明図、図23は、画像処理部のデータの流れを説明す
るブロック図、図24は、モニタに表示される3次元画
像データの一例を示した説明図である。
【0092】なお、前記第1の実施の形態と同様の構成
要素については同一の符号を付与し、ここでの詳しい説
明は省略する。
【0093】図18は、本第4の実施の形態の超音波画
像診断装置の超音波プローブ1の構成を示す図である。
先端に超音波振動子2が配置されたフレキシブルシャフ
ト3は、駆動部5内のDCモータ6の回転軸に接続され
ている。DCモータ6の回転は、例えば1対1のギヤ比
で噛み合いするギア27を介してロータリーエンコーダ
ー28に伝達され、ロータリーエンコーダー28から超
音波振動子2の回転位置信号が出力される。
【0094】これらDCモータ6、ギア27、ロータリ
ーエンコーダー28から構成されるラジアル回転部29
は、全体がリニア駆動部材30に接続されている。リニ
ア駆動部材30はボールネジ31に嵌合されており、ボ
ールネジ31の後端はステッピングモーター32の回転
軸に接続されている。
【0095】図19は、本第4の実施の形態の超音波画
像診断装置の画像処理部7の構成を示す図である。画像
処理部7は、画像メモリ12に記憶された画像データか
ら超音波3次元画像を構築する3次元処理部33を備え
ている。その他の構成は、第1の実施の形態と同じであ
るため略す。
【0096】以下、本第4の実施の形態における超音波
プローブ1の作用を説明する。
【0097】超音波観測を行う際には、超音波プローブ
1を体腔内に挿入し、DCモータ6を回転させること
で、フレキシブルシャフト3の先端に取り付けた超音波
振動子2を回転駆動して、超音波プローブ1の軸方向
(長手方向)に垂直な方向に超音波を放射状に送波する
と共に、音響インピーダンスの変化部分で反射された反
射超音波(エコー信号)を受信する。つまり、超音波振
動子2はラジアル状にスキャンする。
【0098】また、ステッピングモーター32は、超音
波振動子2の回転に同期して、一定の角度ずつボールネ
ジ31を回転駆動する。そのため、超音波振動子2は、
ボールネジ31の微小なピッチ分づつ、フレキシブルシ
ャフト3の軸方向にリニア状にスキャンする。
【0099】こうして、図20,図21,図22に示す
ように、ラジアルスキャン(図20参照)とリニアスキ
ャン(図21参照)を組み合わせたスパイラルスキャン
(図22参照)を行うことにより、被検体の3次元領域
に対するエコー信号を得る。このエコー信号は送受信部
8に送られる。
【0100】以下、本第4の実施の形態における画像処
理部7の作用を説明する。
【0101】図23は、画像処理部7のデータの流れを
説明するブロック図である。1枚の超音波断層像を構成
するのに必要なエコー信号は、送受信部8、A/D変換
部9、バッファ10、座標変換部11を経て、画像デー
タとして画像メモリ12に記憶される。超音波振動子2
はスパイラルスキャンを行うため、ボールネジ31の微
小なピッチ分づつ平行に位置がずれた複数の超音波断層
像を構成するのに必要な画像データが、画像メモリ12
に順次記憶される。
【0102】次に、画像解析部13と解析データ作成部
14は、第1の実施の形態で説明した方法で1枚の超音
波断層像を構成するのに必要な画像データから1枚分の
解析データを作成する。さらにこれを繰り返すことで、
連続した複数枚数分の解析データが作成される。
【0103】一方、3次元処理部33は、画像メモリに
記憶された画像データに断面設定、表面抽出、陰面消
去、陰影付加、座標変換など公知の3次元処理を施し
て、超音波3次元画像を1画面に構成する画像データ
(以下、3次元画像データ)を作成し、圧縮部16に出
力する。また、3次元処理部33は、連続した複数の解
析データから、1画面に構成される3次元画像の一部と
なるべき断面や表面に重畳すべき部分にアドレスをもつ
解析データを抽出し、画像データに施したのと同じ座標
変換を施す。
【0104】次に、圧縮部16は、3次元画像データの
階調を圧縮する。より詳しくは、断面がもつエコーデー
タのグレースケールの階調や、表面がもつ陰影の階調
を、第1の実施の形態で説明した方法で圧縮する。
【0105】次に、重畳部15は、圧縮部16で圧縮さ
れた3次元画像データと、3次元処理部33で抽出され
た解析データを、第1の実施の形態で説明した方法で重
畳し、改めて3次元画像データとして出力する。その他
の作用は、第1の実施の形態と同じであるため略す。
【0106】このようにして、図24に示される3次元
画像データがモニタ19に表示される。なお、図24の
A、B、C、Dは、エコーデータのグレースケールの階
調を有する断面、Eは陰影が付加された表面である。図
24では、断面Bのみに赤の異常組織が抽出されている
が、もちろん他の断面A、C、Dであっても、表面Eで
あっても良い。
【0107】本第4の実施の形態では、以下の効果を有
する。
【0108】本第4の実施の形態では、画像解析部13
と解析データ作成部14が、注目組織を認識し、圧縮部
16が3次元画像の階調を圧縮し、重畳部15が、画像
解析部13と解析データ作成部14が認識した結果を、
階調が圧縮された3次元画像に、3次元画像とは異なる
色相で重畳するよう構成したため、重畳画像のデータ量
を大きくすることなく、注目組織の認識結果を重畳する
ことができる。その他の効果は第1の実施の形態と同じ
である。
【0109】(第5の実施の形態)図25は、本発明の
第5の実施の形態の超音波画像診断装置の構成を示すブ
ロック図である。解析データ作成部14は、注目組織の
面積を計測し、面積値を出力する面積計測部26を備え
ている。また、3次元処理部33は、面積値から注目組
織の体積を計測し体積値を出力する体積計測部34を備
えている。その他の構成は、第4の実施の形態と同じで
あるため略す。
【0110】以下、本第5の実施の形態の作用を説明す
る。なお、ここでは、第4の実施の形態と異なる部分の
みを説明する。
【0111】面積計測部26は、ボールネジ31の微小
なピッチ分づつ平行に位置がずれた複数の超音波断層像
を構成するのに必要な画像データの各々に対し、第3の
実施の形態で説明した方法により、悪性指数が比較的高
い領域の画素数を算出する。この画素数より、面積値
を、例えばmm2 、cm2 を単位として算出する。こう
して得られた複数の面積値を体積計測部34に出力す
る。
【0112】次に、体積計測部34は、複数の面積値の
各々にボールネジ31のピッチを掛け積算する。この積
算した値を体積値として重畳部15に出力する。
【0113】次に重畳部15は、第3の実施の形態で説
明した方法により、3次元画像データと解析データの重
畳に加え、体積値の数字を3次元画像データの右上に重
畳する。この3次元画像データはフレームメモリ17、
D/A変換部18を経て、モニタ19に表示される。
【0114】このように本第5の実施の形態は、画像解
析部13、解析データ作成部14が異常と判定した領域
の体積を計測するようになっている。このようにして本
第5の実施の形態では、面積計測部26と体積計測部3
4が体積の計測手段として機能する。
【0115】本第5の実施の形態では、以下の効果を有
する。
【0116】本第5の実施の形態では、画像解析部1
3、解析データ作成部14が、画像データより注目組織
を認識し、体積計測部34が注目組織の体積を計測する
よう構成したので、注目組織の体積を簡単かつ正確に計
測することができる。その他の効果は、第4の実施の形
態と同じである。
【0117】[付記]以上詳述した如き本発明の実施形態
によれば、以下の如き構成を得ることができる。即ち、 (1)被検体に超音波を送受信して得たエコーデータよ
り、注目組織を認識する認識手段と、前記認識手段が認
識した結果を、該エコーデータから生成される超音波断
層像に、該超音波断層像とは異なる色相で重畳する重畳
手段を、設けた超音波画像診断装置において、前記重畳
手段が、該超音波断層像の階調を圧縮する圧縮手段を、
設けたことを特徴とする超音波画像診断装置。
【0118】(2)被検体に超音波を送受信して得た3
次元エコーデータより、注目組織を認識する認識手段
と、前記認識手段が認識した結果を、該3次元エコーデ
ータから生成される3次元画像に、該3次元画像とは異
なる色相で重畳する重畳手段を、設けた超音波画像診断
装置において、前記重畳手段が、該3次元画像の階調を
圧縮する圧縮手段を、設けたことを特徴とする超音波画
像診断装置。
【0119】(3)前記重畳手段は、前記認識手段が認
識した結果を、該注目組織に該当する可能性に応じて変
化させた色相で重畳することを特徴とする(1)または
(2)に記載の超音波画像診断装置。
【0120】(4)前記重畳手段は、前記認識手段が認
識した結果を、該注目組織に該当する可能性に応じて変
化させた階調で重畳することを特徴とする(1)または
(2)に記載の超音波画像診断装置。
【0121】(5)前記重畳手段が重畳する該色相、該
階調の段階を設定する段階設定手段を設けたことを特徴
とする(3)または(4)に記載の超音波画像診断装
置。
【0122】(6)前記圧縮手段が、前記段階設定手段
が設定する段階に応じ、圧縮後の階調数を変化させるこ
と、を特徴とする(5)に記載の超音波画像診断装置。
【0123】(7)被検体に超音波を送受信して得たエ
コーデータより、注目組織を認識する認識手段を、設け
た超音波画像診断装置において、前記認識手段が認識し
た該注目組織を計測する計測手段を、設けたことを特徴
とする超音波画像診断装置。
【0124】(8)前記計測手段が、該注目組織の面積
を計測すること、を特徴とする(7)に記載の超音波画
像診断装置。
【0125】(9)前記計測手段が、該注目組織の体積
を計測すること、を特徴とする(7)に記載の超音波画
像診断装置。
【0126】(10)前記認識手段がテクスチャー特徴
量を算出するテクスチャー特徴量算出手段を設け、該テ
クスチャー特徴量により該注目組織を認識すること、を
特徴とする(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、
(6)、(7)、(8)または(9)に記載の超音波画
像診断装置。
【0127】上記(1)、(2)、(3)、(4)、
(5)、(6)、(10)によれば、認識手段がエコー
データより注目組織を認識し、圧縮手段がエコーデータ
から生成される超音波断層像、3次元画像の階調を圧縮
し、重畳手段が、認識手段が認識した結果を、階調が圧
縮された超音波断層像、3次元画像に、超音波断層像、
3次元画像とは異なる色相で重畳するよう構成したた
め、重畳画像のデータ量を大きくすることなく、注目組
織の認識結果を重畳することができる。
【0128】また、上記(7)、(8)、(9)、(1
0)によれば、認識手段が被検体に超音波を送受信して
得たエコーデータより、注目組織を認識し、計測手段が
認識手段が認識した注目組織を計測するよう構成したた
め、注目組織の長さ、面積、体積などを簡単かつ正確に
計測することができる。
【0129】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、認
識手段がエコーデータより注目組織を認識し、圧縮手段
がエコーデータから生成される超音波断層像、3次元画
像の階調を圧縮し、重畳手段が、認識手段が認識した結
果を、階調が圧縮された超音波断層像、3次元画像に、
超音波断層像、3次元画像とは異なる色相で重畳するよ
う構成したため、重畳画像のデータ量を大きくすること
なく、注目組織の認識結果を重畳することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図12は、本発明の第1の実施の形
態に係り、図1は、本第1の実施の形態の超音波画像診
断装置の構成を示すブロック図。
【図2】画像処理部内のデータの流れを説明するブロッ
ク図。
【図3】画像データの解析を説明するフローチャート。
【図4】判別窓内の画像データの特徴量算出の説明図。
【図5】画素の輝度iの点から一定の変位δ=(r,
θ)だけ離れた点の輝度jを示す説明図。
【図6】正常組織、異常組織から得られた学習データ群
の投影像例をプロットした線図。
【図7】図2に示す解析データ作成部の解析値と色相、
階調レベルとの一関係例を示す表図。
【図8】(a)は、モニタに表示された超音波断層像上
で解析を行う関心領域を設定する際の様子を示した説明
図、(b)は、記憶する際の1画素分の画像データの形
式を示した説明図。
【図9】(a)は、解析データ作成部で作成される解析
データの一例を示した説明図、(b)は、出力する際の
1画素分の解析データの形式を示した説明図。
【図10】圧縮部で読み込む1画素分の画像データのグ
レースケール部分を示した説明図。
【図11】重畳部で重畳する画像データのグレースケー
ル部分を示した説明図。
【図12】(a)は、フレームメモリに記憶された画像
データの一例を示した説明図、(b)は、フレームメモ
リに記憶された1画素分の画像データの形式を示した説
明図。
【図13】図13ないし図15は本発明の第2の実施の
形態に係り、図13は、本第2の実施の形態の超音波画
像診断装置の構成を示すブロック図。
【図14】図13に示す解析データ作成部の解析値と色
相、階調レベルとの一関係例を示す表図。
【図15】同解析データ作成部の解析値と色相、階調レ
ベルとの関係の他の例を示す表図。
【図16】図16および図17は本発明の第3の実施の
形態に係り、図16は、本第3の実施の形態の超音波画
像診断装置の構成を示すブロック図。
【図17】面積値の数字が重畳された画像データを示し
た説明図。
【図18】図18ないし図24は本発明の第4の実施の
形態に係り、図18は、本第4の実施の形態の超音波画
像診断装置の超音波プローブの構成を示す図。
【図19】本第4の実施の形態の超音波画像診断装置の
画像処理部の構成を示すブロック図。
【図20】超音波振動子がラジアルスキャンをする際の
様子を示した説明図。
【図21】超音波振動子がリニアスキャンをする際の様
子を示した説明図。
【図22】超音波振動子がスパイラルスキャンをする際
の様子を示した説明図。
【図23】画像処理部のデータの流れを説明するブロッ
ク図。
【図24】モニタに表示される3次元画像データの一例
を示した説明図。
【図25】本発明の第5の実施の形態の超音波画像診断
装置の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1…超音波プローブ 2…超音波振動子 3…フレキシブルシャフト 4…プローブシース 5…駆動部 6…DCモータ 7…画像処理部 8…送受信部 9…A/D変換部 10…バッファ 11…座標変換部 12…画像メモリ 13…画像解析部 14…解析データ作成部 15…重畳部 16…圧縮部 17…フレームメモリ 18…D/A変換部 19…モニタ 20…キーボード 20a…解析値階調スイッチ 21…マウス 22…入出力制御部 23…CPU 24…データ転送バス 25…主記憶部 26…面積計測部 27…ギヤー 28…ロータリーエンコーダ 29…ラジアル回転部 30…リニア駆動部 31…ボールネジ 32…ステッピングモータ 33…3次元処理部 34…体積計測部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体に超音波を送受信して得たエコー
    データより、注目組織を認識する認識手段と、 前記認識手段が認識した結果を、該エコーデータから生
    成される超音波断層像に、該超音波断層像とは異なる色
    相で重畳する重畳手段と、 を備える超音波画像診断装置において、前記重畳手段
    は、さらに、前記超音波断層像の階調を圧縮する圧縮手
    段を設けたことを特徴とする超音波画像診断装置。
  2. 【請求項2】 被検体に超音波を送受信して得た3次元
    エコーデータより、注目組織を認識する認識手段と、 前記認識手段が認識した結果を、該3次元エコーデータ
    から生成される3次元画像に、該3次元画像とは異なる
    色相で重畳する重畳手段と、 を備える超音波画像診断装置において、前記重畳手段
    は、さらに、前記3次元画像の階調を圧縮する圧縮手段
    を設けたことを特徴とする超音波画像診断装置。
  3. 【請求項3】 前記重畳手段は、前記認識手段が認識し
    た結果を、該注目組織に該当する可能性に応じて変化さ
    せた色相で重畳することを特徴とする請求項1または2
    に記載の超音波画像診断装置。
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