JPH1025776A - 貯水槽における滞留防止装置 - Google Patents

貯水槽における滞留防止装置

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JPH1025776A
JPH1025776A JP8179518A JP17951896A JPH1025776A JP H1025776 A JPH1025776 A JP H1025776A JP 8179518 A JP8179518 A JP 8179518A JP 17951896 A JP17951896 A JP 17951896A JP H1025776 A JPH1025776 A JP H1025776A
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JP
Japan
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water
pipe
tank
sparger
inflow
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JP8179518A
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Junichi Nakagawa
潤一 中川
Yutaka Ito
裕 伊藤
Kunihiro Hironaka
邦汎 広中
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貯水槽内の水の循環効率を向上させて槽内で
の水の淀みを解消する。 【解決手段】 管周壁に多数の小孔が分散して穿設され
たスパージャー管の複数本が円筒・横置型の貯水槽内に
配設され、その1本は槽中心軸に同心させて、残りは槽
中心軸に平行に、かつ該軸を対称軸とする回転対称に槽
内壁に沿わせて、槽長手方向略全長に亘ってそれぞれ設
置されて、槽壁側の複数本のスパージャー管と中心側の
1本のスパージャー管との一方が流入側管に形成され、
他方が流出側管に形成される。なお、槽壁側の複数本の
スパージャー管が流入側管となり、その1本が槽最底部
に設置され、また、一部が、マンホール、釜場の如き槽
壁より膨出した個所である凹部に向けて小孔から水を噴
射し得るように設置されることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水道直結式の非常
用耐震貯水槽等の貯水槽に関し、更に詳細には、貯留水
の停滞に伴う水の変質を防止し得るようにした滞留防止
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の貯水槽については、飲料用とし
て水を利用することから、良水質を長期間に亘って安定
的に維持・確保することが要求される。そのためには、
貯水槽内のどの個所を取っても淀みの無いことが不可欠
な条件である。このような要望に応えようとする貯水装
置に関する典型的な先行技術が、実公昭58− 40147号公
報(第1従来例)、特公昭63− 26029号公報(第2従来
例)、特公昭60− 13882号公報(第3従来例)及び実公
昭60− 20687号公報(第4従来例)により代表的な例と
して挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】第1従来例について
は、角形の貯水タンク内の下部に上流側水道管に接続さ
れて内壁に沿うように延びる1本の流入管が設けられ、
また該貯水タンク内の上部に下流側水道管に接続されて
内壁に沿うように延びる1本の流出管が設けられ、それ
らの流入管及び流出管の外周部に多数の小孔が放射状に
穿設されてなる構造である。このような第1従来例で
は、貯水タンクのコーナー部分で貯水が滞留する恐れが
十分考えられる。
【0004】特に、タンク内の貯留水と循環流入水との
間に水温差がある場合などでは、タンク内に比重の異な
る密度分布を発生させ、その結果、流動性が一段と悪化
する可能性がある。これを防止するためには、流入・出
管を複数本設置することが考慮されるが、この第1従来
例の構造では流入・出管が対関係であるところから、流
入管及び流出管を対で同数の複数本設置せざるを得な
く、従って、装置コストが増大する問題がある。
【0005】第2従来例は、竪型円筒状の貯水槽に設け
た流入管と流出管の一端を水道本管に接続するととも
に、他端を貯水槽内に開口させ、かつ、流入管の開口端
は上部内壁面付近で該内壁面に対して略接線方向を向く
ようになし、流入管の開口端は槽内の中央下方に位置す
るようになした構成の耐震性貯水槽であり、水道水を槽
内に接線方向に流入させてサイクロン状に下部から流出
させようとするものである。
【0006】しかしこの第2従来例は、流入流量が或る
程度以上ないと、旋回方向の速度成分が小さくて攪拌に
よる淀み解消の効果が発揮されず、却って、流れがショ
ートサーキット(短絡)して滞留が広い範囲に発生する
可能性があるのが難点とされる。
【0007】第3従来例は、横置き型の大径管から成る
貯水管における管内の一端上部に多数の水出口が設けら
れた長手方向の給水管を設け、他端内上部に多数の水入
口が設けられた長手方向の集水管を設け、給水管と集水
管にそれぞれ連通する小口径の連通管を既設上水道管に
それぞれ連通させ、かつ、貯水管内の給水管と集水管の
下方の中心付近にバッフルプレートを設けた構成の非常
用貯水装置に関するものであり、貯水管内の水流に旋回
成分を与えるようにしている。
【0008】しかし、これも第2従来例の場合と同様に
或る一定値以下の流量では滞留部分を生じてしまうこと
になる。また、このような構造で旋回成分が十分に発生
しないと、貯水管内の貯留水と循環流入水の水温差によ
る密度成分が生じて、貯水管内の上部のみを水がスリッ
プして流れて行くような偏移現象が起こる可能性があ
る。つまり、貯水管下部では、水道水が全く循環しない
ことになる。
【0009】第4従来例は、円筒・横置型の貯水槽と、
該貯水槽の上流側鏡板の中心に貫通して設けられる流入
管と、該流入管の管口に対峙して設置される変流部材
と、貯水槽の下流側鏡板に穿設された複数の排出口にそ
れぞれ連通する排出支管が接続される排出管とからなる
非常用貯水装置であり、流入水の変流部材による乱流化
と複数の排出口にそれぞれ連通する排出支管による分流
排出によって、淀みが生じないようにしたものである。
【0010】しかし、この例も第3従来例の場合と同様
に、槽内の貯留水と循環流入水の水温差によって、偏流
が生じる可能性が十分考えられる。特に、循環流入水の
流量が少なく、かつ、それに比して槽径が大きくなった
ときには偏流が顕著に現れるのが問題である。
【0011】本発明は、このような各先行技術における
問題点の解消を図るために成されたものであり、本発明
の目的は、貯水槽内の水の循環効率を向上させて槽内で
の水の淀みを根本的に解消し、良水質の安定維持を図る
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため以下に述べる構成としたものである。即
ち、本発明は、水道管に直結される円筒・横置型の貯水
槽において、管周壁に多数の小孔が分散して穿設されて
なるスパージャー管の複数本が貯水槽内に配設され、そ
の1本は貯水槽の中心軸に同心させ、残りの複数本は前
記中心軸に平行に、かつ該軸を対称軸とする回転対称に
貯水槽の内壁に沿わせて、槽長手方向略全長に亘ってそ
れぞれ設置されるとともに、槽壁側の複数本のスパージ
ャー管と中心側の1本のスパージャー管のいずれか一方
が上流側水道管に接続する流入側管に形成され、他方が
下流側水道管に接続する流出側管に形成されることを特
徴とする貯水槽における滞留防止装置である。
【0013】本発明はまた、前項記載の滞留防止装置に
おいて、槽壁側の複数本のスパージャー管が上流側水道
管に接続する流入側管に形成され、中心側の1本のスパ
ージャー管が下流側水道管に接続する流出側管に形成さ
れていて、流入側管に形成される各スパージャー管にお
ける多数の前記小孔の少なくとも過半数が、槽壁に対す
る略接線方向にある速度を持って水を噴射し得るように
穿設されてなることを特徴とする貯水槽における滞留防
止装置である。
【0014】本発明はまた、前項記載の滞留防止装置に
おいて、流入側管に形成されるスパージャー管のうちの
1本が、槽最底部を含んで槽底部に設置されてなること
を特徴とする貯水槽における滞留防止装置である。
【0015】本発明はまた、前記滞留防止装置におい
て、マンホール、釜場の如き槽壁より膨出した個所であ
る凹部に対し最近位置に存して流入側管に形成されるス
パージャー管における一部の小孔が、前記凹部に向けて
水を噴射し得るように穿設されてなることを特徴とする
貯水槽における滞留防止装置である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態に関し
て、実施例が示される添付図面に基づき以下に説明す
る。図1は本発明の実施例に係る貯水槽1の縦断面示正
面図、図2は同じく平面図、図3は同じく縦断面示側面
図、図4は同じく要部説明のための側面図である。
【0017】図1乃至図4を参照して、円筒形胴体部及
び左右鏡板部により形成される円筒・横置型の密閉構造
を成す貯水槽1には、複数本例えば3本のスパージャー
管2、2、3が内部に横配列されて収設される。3本の
うちの1本のスパージャー管3は、貯水槽1の中心軸に
同心させて、槽長手方向の略全長に亘って設置されて、
下流側水道管10に接続する流出側管(以下、流出スパ
ージャー管と称す)に形成される。また、残りの2本の
スパージャー管2,2は、中心軸に対して平行に、か
つ、該軸を対称軸とする回転対称(この例ではπ/2回
転角対称)に、貯水槽1の内壁に沿わせて、槽長手方向
の略全長に亘って設置されて、上流側水道管9に接続す
る流入側管(以下、流入スパージャー管と称す)に形成
される。
【0018】流入スパージャー管2及び流出スパージャ
ー管3は、管周壁に多数の小孔16が全長に亘り分散し
て穿設された孔開き管により形成されて、槽壁を気密貫
通して槽内に挿通された流入管7及び流出管8に基端側
がそれぞれ接続され、かつ、先端側が封止板によって閉
塞されていて、槽壁にそれぞれ支持固定されることによ
って水平の横置きに配設される。そして、各流入スパー
ジャー管2は、上流側水道管9から流入管7を経て導入
された水道水を多数の小孔16から噴出して貯水槽1内
に拡散状に流入させるように機能し、一方、流出スパー
ジャー管3は、貯水槽1内に拡散状に流入して一旦貯留
された水道水を多数の小孔16を介して管内に取り込ん
だ後、流出管8を経て下流側水道管10に流出させるよ
うに機能するものであって、このようにして貯水槽1
は、流入量と流出量とが均衡した状態で水道水の供給を
行い得るようになっている。
【0019】このような構造になる貯水槽1は、2本以
上複数本の流入スパージャー管2を槽内全体に亘って設
置し、各軸方向に均等に水を流入させることができるの
で、軸方向には淀みが発生しない。また、流出スパージ
ャー管3を槽中心部に、2本以上複数本の流入スパージ
ャー管2を槽内壁に沿って回転対称にそれぞれ設置する
ことによって、槽内での水の流動距離が均一かつ最小と
なることから、循環効率が最も高くなり、淀みが発生し
ない。
【0020】本発明はまた、槽壁側の複数本の流入スパ
ージャー管2について、小孔16の過半数または全数
が、槽壁に対する略接線方向に或る速度を持って水を噴
射することが可能なように、孔軸の向き及び孔径につい
て条件設定されていることを好ましい態様とするもので
あり(図4参照)、このように構成することによって、
槽内に流入する水は壁面に沿った均一な流れを発生させ
るので、槽内壁に沿う周辺領域についても淀みが発生し
ない。
【0021】本発明はまた、槽壁側の複数本の流入スパ
ージャー管2のうちの1本が槽の最底部を含んで槽底部
に設置され、その他のものが回転対称関係に設置される
ことを好ましい態様とするものであり、このようにする
ことによって、貯水槽1内の貯留している水と循環流入
水の水温の差に起因する温度成層、即ち、特に槽底部に
生じ易い滞留水領域の発生を防ぐことが可能である。殊
に、流入スパージャー管2を複数本設置したことによ
り、貯留水と流入水の温度差は流入水の攪拌作用によっ
て速やかに消失して、温度差に基づく淀みの解消が実現
される。
【0022】本発明はさらに、槽壁側の複数本の流入ス
パージャー管2のうちで、槽壁から膨出している個所で
あるマンホール14、釜場15の如き凹部に対して最近
の位置に存する流入スパージャー管2において、一部の
小孔16を前記凹部に向けて水を噴射し得るように孔軸
の向き及び孔径を決めるようにすることを好ましい形態
とするものである。このようにすればマンホール14、
釜場15の如き凹部での水の滞留を確実に防ぐことが可
能である。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例について図1乃至図4
を参照しながら説明する。この実施例は、通常は一時的
な貯水を兼ねて連続的な水道水供給のために使用され、
地震等の災害時には上水道管路の断水に備えて大量の飲
料水を貯留することを可能とした貯水槽に形成されて、
地下階や地表下の据付台等に設置される。この貯水槽に
おいて、1本の流出スパージャー管3が貯水槽1の中心
軸に同心させて、槽長手方向の略全長に亘って設置さ
れ、中間部でハンガー形の支持部材21により支持され
る。また、複数本の例えば2本の流入スパージャー管
2,2が中心軸に対して平行に、かつ、該軸を対称軸と
するπ/2角度の回転対称位置に、貯水槽1の内壁に沿
わせて、槽長手方向の略全長に亘って設置され、上部側
の流入スパージャー管2は中間部でハンガー形の支持部
材22により支持され、下部側の流入スパージャー管2
は中間部で受け台形の支持部材23により支持される。
【0024】上部側及び下部側の流入スパージャー管
2,2は、流出スパージャー管3に比して小径の管によ
り形成されて、槽頂部及び槽底部に近接する個所で前記
中心軸を通る垂直面に対し僅少の角度だけ傾斜した斜面
内に包含される位置に配設されている。このような位置
を設定したのは、貯水槽1が最頂部の側方位置にマンホ
ール14からなる凹部を有し、また、最底部の側方位置
に釜場15からなる凹部を有している構造上、メンテナ
ンス等の点を考慮してこれらに対する直下位置、直上位
置を避けた側方に設置したことに他ならない。
【0025】流入スパージャー管2,2は、管周壁に多
数の小孔16が全長に亘り分散して穿設された孔開き管
であって、基端部(図1上で左端)が連結用管によって
連絡され、かつ、反対側の先端部がそれぞれ閉塞されて
いるとともに、基端側が槽壁を気密貫通して槽内に挿通
された流入管7に接続されている。
【0026】流出スパージャー管3は、流入スパージャ
ー管2と同様に管周壁に多数の小孔16が全長に亘り分
散して穿設された孔開き管であって、両端部が閉塞され
ているとともに、基端側(図1上で右端側)が槽壁を気
密貫通して槽内に挿通された流出管8に接続されてい
る。
【0027】流入スパージャー管2に穿設されてなる多
数の小孔16は、該管2を1軸線に沿って切断し展開し
た状態下において、例えば軸線方向の2列で、かつ互い
に食い違う千鳥状の略等間隔配列を成して穿設されてお
り、図4に示されるように、その殆どの小孔16は槽壁
に対する略接線方向に或る速度を持って水を噴射するこ
とが可能なように、孔軸の向き及び孔径が決められる。
さらに、流入スパージャー管2には、ドレン用小孔16
A 及びベント用小孔16B が1個ずつ穿設されていて、
ドレン用小孔16A は管の最底部またはその近傍の個所
に設けられ、ベント用小孔16B は管の最頂部またはそ
の近傍の個所に設けられている。
【0028】流入スパージャー管2のうちの上部側の管
は、ベント用小孔16B をマンホール14に臨む先端側
寄り位置及び基端側寄り位置に設けていて、各マンホー
ル14から成る凹部に向けて水を噴射し得るようにして
おり、一方、下部側の管は、ドレン用小孔16A を釜場
15に臨む先端側寄り位置に設けていて、釜場15から
成る凹部に向けて水を噴射し得るようにしている。
【0029】流出スパージャー管3に穿設されてなる多
数の小孔16は、該管3を1軸線に沿って切断し展開し
た状態下において、例えば軸線方向の2列で、かつ互い
に食い違う千鳥状の略等間隔配列を成して穿設されてお
り、図4に示されるように、2本の流入スパージャー管
2の間で同じ方向に指向した配置形態をとる対関係の小
孔16の水噴射方向に対して、その等分中心線に相当す
る方向に向けて水を吸い込み得るように位置決めされて
いる。即ち、図4上において、流入スパージャー管2,
2及び流出スパージャー管3の各中心軸を包含する傾斜
面に対して直角方向に孔軸が向くように小孔16が設け
られる。なお、流出スパージャー管3にもドレン用小孔
16A が管の最底部またはその近傍の個所に設けられ、
ベント用小孔16B が管の最頂部またはその近傍の個所
に設けられている。
【0030】流入スパージャー管2,2が接続される流
入管7と、流出スパージャー管3が接続される流出管8
は、貯水槽1の直上で二重管構造のT継手管を介して緊
急遮断弁6を備える二重直管に接続され、更に、この二
重直管は、前記T継手管と同構造のT継手管に接続され
る。そして、このT継手管の一方の接続口には、仕切弁
5及び可撓管4を介して上流側水道管9が接続され、ま
た、他方の接続口には、仕切弁5及び可撓管4を介して
下流側水道管10が接続される。このようにして流入ス
パージャー管2,2は、緊急遮断弁6及び仕切弁5を介
して上流側水道管9に連絡し、流出スパージャー管3
は、緊急遮断弁6及び仕切弁5を介して下流側水道管1
0に連絡している。なお、図2において、11は給水用
ノズル、12は消火栓用ノズル、13は急速吸気弁であ
って、地震等の事故発生の際、緊急遮断弁6が閉じられ
て貯水槽1が非常用貯水装置として使用される場合に、
飲用、消火用の目的で用いられる。
【0031】このような構造になる貯水槽1は、各流入
スパージャー管2が、上流側水道管9から流入管7を経
て導入された水道水を多数の小孔16から噴出して貯水
槽1内に拡散状に流入させる一方、流出スパージャー管
3が、貯水槽1内に拡散状に流入して一旦貯留された水
道水を多数の小孔16を介して管内に取り込んだ後、流
出管8を経て下流側水道管10に流出させ、貯水槽1内
では流入水が流入スパージャー管2及び流出スパージャ
ー管3の軸方向に均等に流動し、かつ、槽内壁に沿って
拡散した後、流出スパージャー管3に流れ込むようにな
り、槽内の全域に亘って水の淀む個所がなくなり、ま
た、凹部についても噴射水によって水が入れ替わるよう
になり、かくして、槽内での水の滞留は確実に防止され
る。
【0032】なお、上記実施例では、流入スパージャー
管2が2本の例についてのものであるが、本発明は3本
以上の流入スパージャー管2を用いることも勿論可能で
あり、その場合は、中心軸を対称軸とする回転対称に貯
水槽の内壁に沿わせて、槽長手方向略全長に亘ってそれ
ぞれ設置することが要件であり、また、流出スパージャ
ー管3についてはこの本数に見合った径が大きい管を使
用すればよい。更に、流入スパージャー管2及び流出ス
パージャー管3の小孔16を基端側が先端側よりも小径
にし、あるいはピッチを変えて孔数を少なくする等によ
って基端側と先端側とでの流入・出量の均衡を図るよう
にしてもよい。また、中心軸に同心させた1本のスパー
ジャー管を流入管に形成し、貯水槽の内壁に沿わせた複
数本のスパージャー管を流出管に形成するような変形例
も考慮されるものであり、これらのような変形も本発明
の範囲に包含されることは言うまでもない。
【0033】
【発明の効果】本発明は以上述べるような構成を有し、
作用を成すものであって、管周壁に多数の小孔が分散し
て穿設されてなるスパージャー管を貯水槽の全長にわた
って中心軸位置及び内壁に沿う回転対称位置に設置し、
軸方向に均等に水を流入・出させるようにしたので、水
の流動距離が均一かつ最小となって攪拌及び循環の効率
が高く、槽内のどの部分にも淀みが発生しなくなる。
【0034】さらに本発明は槽壁側の複数本のスパージ
ャー管を流入側管に形成して、小孔の過半数または全数
を、槽壁に対する略接線方向に或る速度を持って水を噴
射することが可能なように、孔軸の向き及び孔径を設定
することにより、槽内に流入する水が壁面に沿った均一
な流れを発生させるので、槽内壁に沿う周辺領域につい
ても淀みが全く発生しない。
【0035】本発明はまた、槽壁側の複数本の流入スパ
ージャー管のうちの1本が槽の最底部を含んで槽底部に
設置され、その他のものが回転対称関係に設置されるこ
とによって、貯水槽内の貯留水と流入水の間の温度差は
流入水の攪拌作用によって速やかに消失して、温度差に
基づく淀みの解消が実現される。
【0036】本発明はさらに、槽壁側の複数本の流入ス
パージャー管のうちで、槽壁から膨出している個所であ
るマンホール、釜場の如き凹部に対して最近の位置に存
する流入スパージャー管において、一部の小孔を前記凹
部に向けて水を噴射し得るように孔軸の向き及び孔径を
設定することにより、凹部での水の滞留を確実に防ぐこ
とが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る貯水槽の中央部で縦断面
して示す正面図である。
【図2】図1図示貯水槽の平面図である。
【図3】同じく縦断面して示す側面図である。
【図4】同じく要部を説明するための側面図である。
【符号の説明】
1…貯水槽 2…流入側管
(スパージャー管) 3…流出側管(スパージャー管) 4…可撓管 5…仕切弁 6…緊急遮断弁 7…流入管 8…流出管 9…上流側水道管 10…下流側水道
管 11…給水用ノズル 12…消火栓用
ノズル 13…急速吸気弁 14…マンホー
ル 15…釜場 16…小孔 16A …ドレン用小孔 16B …ベント
用小孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水道管に直結される円筒・横置型の貯水
    槽において、管周壁に多数の小孔が分散して穿設されて
    なるスパージャー管の複数本が貯水槽内に配設され、そ
    の1本は貯水槽の中心軸に同心させ、残りの複数本は前
    記中心軸に平行に、かつ該軸を対称軸とする回転対称に
    貯水槽の内壁に沿わせて、槽長手方向略全長に亘ってそ
    れぞれ設置されるとともに、槽壁側の複数本のスパージ
    ャー管と中心側の1本のスパージャー管のいずれか一方
    が上流側水道管に接続する流入側管に形成され、他方が
    下流側水道管に接続する流出側管に形成されることを特
    徴とする貯水槽における滞留防止装置。
  2. 【請求項2】 槽壁側の複数本のスパージャー管が上流
    側水道管に接続する流入側管に形成され、中心側の1本
    のスパージャー管が下流側水道管に接続する流出側管に
    形成されていて、流入側管に形成される各スパージャー
    管における多数の前記小孔の少なくとも過半数が、槽壁
    に対する略接線方向にある速度を持って水を噴射し得る
    ように穿設されてなる請求項1記載の貯水槽における滞
    留防止装置。
  3. 【請求項3】 流入側管に形成されるスパージャー管の
    うちの1本が、槽最底部を含んで槽底部に設置されてな
    る請求項2記載の貯水槽における滞留防止装置。
  4. 【請求項4】 マンホール、釜場の如き槽壁より膨出し
    た個所である凹部に対し最近位置に存して流入側管に形
    成されるスパージャー管における一部の小孔が、前記凹
    部に向けて水を噴射し得るように穿設されてなる請求項
    2または3に記載の貯水槽における滞留防止装置。
JP8179518A 1996-07-09 1996-07-09 貯水槽における滞留防止装置 Withdrawn JPH1025776A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011122318A (ja) * 2009-12-09 2011-06-23 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 貯水槽の管理方法及び管理システム
JP2018003316A (ja) * 2016-06-28 2018-01-11 学校法人金沢工業大学 貯水槽
JP2020012272A (ja) * 2018-07-17 2020-01-23 玉田工業株式会社 非常用貯水槽

Cited By (3)

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