JPH10255702A - 金属外囲器x線管 - Google Patents

金属外囲器x線管

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JPH10255702A
JPH10255702A JP7674597A JP7674597A JPH10255702A JP H10255702 A JPH10255702 A JP H10255702A JP 7674597 A JP7674597 A JP 7674597A JP 7674597 A JP7674597 A JP 7674597A JP H10255702 A JPH10255702 A JP H10255702A
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ray
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ray tube
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JP7674597A
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Yoshitaka Seki
善隆 関
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Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
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Hitachi Medical Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 大線量のX線照射、高頻度の使用でも真空漏
れの生じないX線放射窓を備えた金属外囲器X線管を提
供する。 【解決手段】 X線放射窓は金属外囲器部7の外周部に
取り付けられている。窓部1は、極薄円形状の薄板部2
と溝状のろう流れ止め部4と窓枠部3との一体構造とな
っている。窓部は銅製で、窓枠部の外周で銅製の金属外
囲器部と接し、溶接部6で溶接され、薄板部の真空側に
補強用としてベリリウム板8を窓枠部にろう付けする。
X線透過部はベリリウム板と薄板部とから成り、真空気
密は窓部と金属外囲器部とが分担し、外圧に対する強度
はベリリウム板と窓枠部とのろう付け構造部とが分担す
る。このためベリリウム板への2次電子照射による熱応
力による真空漏れのおそれはなくなり、X線管の長寿命
化に寄与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属外囲器を有す
るX線管に係り、特にそのX線放射窓の構造及び製作法
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図4には金属外囲器を有する回転陽極X
線管の一例を示す。回転陽極X線管100は、陰極10
1及び回転ターゲットを有する陽極102が対向して、
真空外囲器103に真空気密に封入されている。真空外
囲器103は、陰極側外囲器104と中間部外囲器10
5と陽極側外囲器106とから構成されている。陰極側
外囲器104は、主としてガラス等の絶縁物から成り、
陰極101を絶縁支持し、陽極側外囲器106も主とし
てガラス等の絶縁物から成り、陽極102を絶縁支持し
ている。中間部外囲器105は金属から成り(以下、中
間部外囲器は金属外囲器部とも呼ぶ)、陰極101と陽
極102との対向部を囲み、陽極102で発生したX線
を外部に取り出すためのX線放射窓107を有する。
【0003】従来のX線放射窓107は、窓枠にベリリ
ウム板がろう付けされた構造をしている。窓枠はリング
状で中間部外囲器105と同じ材料、例えばステンレス
や銅から成り、ベリリウム板は円板状をしており、窓枠
の内側に嵌合される。窓枠とベリリウム板は純銀ろう又
は銀銅ろうを用いてろう付けされる。あるいは、拡散接
合される場合もある。このX線放射窓107は、窓枠の
外周部で、中間部外囲器105にTIG溶接などの方法
で真空気密に接合される。また、中間部外囲器105が
銅製の場合、ベリリウム板を直接ろう付けしたり、又は
拡散接合したりすることもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】X線管を使用する際に
は、陰極101と陽極102との間に高電圧が印加さ
れ、大電流が流れる。このとき、陽極102の回転ター
ゲットからX線が発生すると同時に2次電子が放出され
る。この2次電子はアース電位になっている中間部外囲
器105の中で距離的に最も近い位置にあるX線放射窓
107を照射する。このため、X線放射窓107はX照
射ごとに高温にさらされ、構成部材の熱膨張率の差に起
因する高い熱応力を高頻度で印加されることになる。
【0005】上記の如く、X線放射窓107は窓枠にベ
リリウム板をろう付け又は拡散接合などにより接合した
ものであり、中間部外囲器105に溶接されている。こ
のような構造のX線放射窓107に上記の高熱応力が高
頻度で印加された場合、窓枠とベリリウム板とのろう付
け部において疲労破壊を生じ、真空漏れを起こす危険性
がある。更に、最近の金属外囲器X線管ではX線照射線
量を増加したり、長時間連続して使用し照射回数を増加
したりする傾向にあるため、上記の熱応力は更に大きく
なり、印加頻度も多くなり、X線放射窓107の真空漏
れの危険性は益々高くなっている。
【0006】このため、本発明では、大線量のX線照
射、高頻度の使用でも真空漏れの生じないX線放射窓を
備えた金属外囲器X線管を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の金属外囲器X線管は、金属外囲器部を含む
真空外囲器と、前記金属外囲器部内に対向して配置さ
れ、前記真空外囲器に絶縁支持される陰極及び陽極とを
具備し、前記金属外囲器部に取り付けられたX線放射窓
を有する金属外囲器X線管において、前記X線放射窓の
X線透過部が薄板金属板とベリリウム板とで構成されて
いる(請求項1)。
【0008】本発明の金属外囲器X線管のX線放射窓は
X線透過部としてベリリウム板の他に薄板金属板を有す
ることを特徴とする。薄板金属板側は真空気密の役割を
分担し、ベリリウム板側は薄板金属板の機械的強度の補
強の役割を分担する。このため、ベリリウム板の部分で
の真空漏れの問題はなくなる。
【0009】本発明の金属外囲器X線管では更に、前記
X線放射窓が前記ベリリウム板と、前記薄板金属板を中
央部に持ち、前記ベリリウム板を支持する窓枠部を外周
部に持つ窓部とから成り、前記窓枠部の外周において前
記金属外囲器部に真空気密に接合されている(請求項
2)。
【0010】この構成では、X線放射窓の窓枠が薄板金
属板と窓枠部とから成り、窓枠部がX線透過部であるベ
リリウム板と薄板金属板を支持している。真空気密は、
窓部と、窓枠部と金属外囲器部との接合部とで保持され
ている。
【0011】本発明の金属外囲器X線管では更に、前記
窓部は前記薄板金属板を底面とし、前記窓枠部を外周面
とする円形凹み部を有し、前記窓枠部が前記円形凹み部
にてベリリウム板を支持する(請求項3)。この構成で
は、窓部が薄板金属板を底とし、窓枠部を外周とする円
形凹み部を有し、その円形凹み部にベリリウム板を収容
して支持している。この結果、ベリリウム板と薄板金属
板は近接して配置されるので、ベリリウム板は薄板金属
板の補強をすることができる。
【0012】本発明の金属外囲器X線管では更に、前記
X線放射窓が、前記薄板金属板を中央部に持ち、その外
周に折り曲げ部を持つ窓部と、前記ベリリウム板と、該
ベリリウム板をその内周側に支持するリング状の窓枠部
とから成り、前記折り曲げ部と前記窓枠部の外周部とが
前記金属外囲器部に真空気密に接合されている(請求項
4)。
【0013】この構成では、窓部(薄板金属板と折り曲
げ部)と、窓部と金属外囲器部との接合部とで真空気密
を保持している。ベリリウム板は、薄板金属板に対する
補強の役割を担っている。
【0014】本発明の金属外囲器X線管では更に、前記
ベリリウム板と前記窓枠部とがろう付けにより接合され
ている(請求項5)。この構成では、ベリリウム板が窓
枠にろう付けされることにより、薄板金属板の補強を行
って外気圧に耐えると共に、ベリリウム板への2次電子
照射による熱を窓枠を介してX線管外へ逃がす働きをし
ている。
【0015】本発明の金属外囲器X線管では更に、前記
窓部の薄板金属板の部分の周囲であって、前記ベリリウ
ム板に面する側に凹状の溝を設けたものである(請求項
6)。 この構成では、ベリリウム板を窓枠部にろう付
けするときに、ろう材がベリリウム板と薄板金属板との
隙間に流れることはなくなるので、X線放射窓のX線透
過部のX線吸収が全体的又は部分的に増加することはな
く、均一なX線透過が得られる。
【0016】本発明の金属外囲器X線管では更に、前記
薄板金属板の材料が銅である(請求項7)。この構成で
は、薄板金属板がX線装置に付加される銅フィルターの
役割を果たすので、更に銅フィルターを追加する必要は
なくなる。また、窓部と金属外囲器部が同じ材料である
ので、両者の接合が容易になる。
【0017】本発明の金属外囲器X線管では更に、前記
薄板金属板の材料がアルミニウムである(請求項8)。
この構成は、請求項6の代替構成であり、薄板銅板の代
りに薄板アルミニウム板も可能である。薄板アルミニウ
ム板の場合、追加の銅フィルターは必要である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を添付図面
に従って説明する。図1に本発明の第1の実施例である
X線放射窓の断面図を示す。このX線放射窓が取り付け
られている金属外囲器X線管の構造は従来の技術で説明
した図4に示したものと同じであるので、以下の説明で
は図4についても参照する。図1に示すX線放射窓は図
4のX線放射窓107と同様に中間部外囲器105に取
り付けられている。図1において、1は窓部、2は窓部
1の薄板部(薄板金属板)、3は窓部1の窓枠部、4は
ろう流れ止め部、5は絶縁油、6は溶接部、7は金属外
囲器部(中間部外囲器105に同じ)、8はベリリウム
板、9はろう材である。
【0019】窓部1は、円形状をしており、極薄の薄板
部2とろう流れ止め部4と窓枠部3との一体構造となっ
ている。この窓部1の材料は銅であり、熱伝導が良いの
で、回転ターゲットからの2次電子照射を受けたとき、
それにより発生する熱は比較的速く金属外囲器外の絶縁
油5へ伝達される。窓部1は窓枠部3の外周において銅
製の金属外囲器部7と接し、溶接部6でTIG溶接など
で溶接されている。窓枠部3と金属外囲器部7とは同種
金属であるためTIG溶接を容易に行うことができる。
【0020】薄板部2は非常に薄く比較的軟らかい銅製
であるため強度的に弱いので、補強用としてX線透過性
の良い厚さ1〜2mmで円形状のベリリウム板8を窓枠
部3にろう付けしている。ベリリウム板8と窓枠部3と
のろう付けのろう材9としては、純銀ろう又は銀銅ろう
が用いられる。ベリリウム板8は外圧に対し強度的に補
強するのみであるので、このろう付けは真空気密を保証
する必要はなく、真空気密については窓部1が分担して
いる。図1の実施例では、ベリリウム板8は外部の絶縁
油5の側にあるが、内部の真空側にあってもよい。その
場合には、窓枠部3のベリリウム板8の収容部を真空側
に設けることになる。
【0021】次に、ベリリウム板8と窓枠部3とのろう
付けについて説明する。ベリリウム板8と窓枠部3とを
ろう付けすると、溶けたろう材9がベリリウム板8と薄
板部2との隙間に流れ込み、その流れ込んだろう材9が
X線を吸収し、X線透過の妨げとなる問題がある。これ
に対し本発明では、窓部1の薄板部2の周囲に凹状の溝
から成るろう流れ止め部4を設けて対処している。ベリ
リウム板8の側面で溶けたろう材9はベリリウム板8と
薄板部2との隙間に流れ込もうとするが、ろう流れ止め
部4によって阻止される。この理由は、ろう流れ止め部
4の溝にてベリリウム板8と薄板部2との隙間が大きく
なることにより、毛細管現象の条件が破れるためであ
る。
【0022】図2にろう流れ止め部4を有する窓部1の
加工手順を示す。先ず、図2(a)に示す円板状の母材
21を切り出す。この母材21の材料は銅である。次
に、図2(b)に示すように、切削加工により内周側に
ベリリウム板8を収容するための凹み22と、窓枠部3
(溶接部6を含む)を加工する。次に、図2(c)に示
すように、上型23と下型24とを用いて、ろう流れ止
め部4の溝をプレス加工することにより、図2(d)に
示すろう流れ止め部4を有する窓部1が完成する。
【0023】更に、ベリリウム板8の薄板部2に接する
面については、予め5μm程度の酸化膜を付けておくこ
とにより、ベリリウム板8と薄板部2との隙間へのろう
流れを防止することができる。この方法は、ろう流れ止
め部を設ける方法と一緒に適用することによりろう流れ
防止効果がより完全になる。ベリリウム板8に酸化膜を
付ける手順は、先ずベリリウム板8を酸化させない面を
マスキング処理した状態で脱ガス処理した金属又はカー
ボンの容器に入れて800°C以上で真空加熱を行い、
その後600〜800゜Cの温度で大気中にさらすこと
で、酸化膜を形成することができる。
【0024】ベリリウム板8と窓枠部3のろう付け作業
としては、ベリリウム板8の側面にろう材9を巻いて窓
枠部3内に挿入した後、ベリリウム板8と薄板部2とを
C型クランプで挾むか、又はベリリウム板8の上におも
りを乗せて加圧するかして、ろう材9が両者の隙間に流
れ込まないように配慮した上で、真空中でろう付けを行
う。
【0025】次に、窓部1の薄板部2の厚さについて説
明する。薄板部2は、X線の透過を考慮して、その厚さ
を極力薄くしているが、材料が銅であるためX線の吸収
によるX線量の減少は免れない。しかし、X線管がX線
CT装置に搭載される場合には、従来銅フィルターが付
加されていたので、この薄板部2を銅フィルターの代り
を担わせることができる。X線CT装置ではX線管のX
線放射窓と断層撮影のスライス幅を調整するコリメータ
との間に通常厚さ0.3mmの銅フィルターが挿入され
ている。この銅フィルターは、X線管から放射されるX
線から、撮影像のかぶりの原因となる長波長のX線を吸
収する役割をしている。従って、窓部1の薄板部2のX
線吸収によるX線量の減少の問題は銅フィルターをX線
CT装置から取り出し、代りに薄板部2の厚さを0.3
mmとすることで解決する。
【0026】薄板部2の厚さは、上記の如く0.3mm
程度で、非常に薄いので、窓枠部3と一体物として切削
加工によって製作するのは難しい。このため、図2の窓
部1の加工手順において、図2(b)では薄板部2の厚
さを少し厚目に、例えば0.4〜0.6mmになるよう
に切削加工し、その後の図2(c)のプレス加工時に、
ろう流れ止め部4の溝を加工すると同時に、薄板部2の
厚さを0.3mmまで均一に圧縮させることで対策され
ている。
【0027】図3に本発明のX線放射窓の第2の実施例
を示す。本実施例では、図1の第1の実施例に対し、窓
枠部及び薄板部の構造を変更したものである。図3にお
いて、X線放射窓は窓枠10と、窓部11と、ベリリウ
ム板8とから構成されている。窓枠10及び窓部11の
材料は銅である。窓部11は中央部が薄板部14で外周
部が折り曲げ部15である。先ず、窓枠10とベリリウ
ム板8はろう材9により第1の実施例と同様にろう付け
されている。次に、窓部11の薄板部14をベリリウム
板8の上に重ねて置き、窓部11の折り曲げ部15の外
周、窓枠10の外周、金属外囲器部7の内周の各々の突
出部を図示の溶接部6にて位置合わせして、一緒にTI
G溶接する。この実施例においても、真空気密の役割を
窓部11と窓枠10、金属外囲器部7の溶接部6にて分
担し、強度的に外気圧に耐える役割をベリリウム板8と
窓枠10とのろう付け構造で分担する構成になってい
る。
【0028】本実施例の構造では、ベリリウム板8と窓
部11との間に隙間が存在したり、ベリリウム板8と窓
枠10との間に小さな空間13が存在したりして、ベリ
リウム板8の周辺に小さな空間13が発生する場合があ
る。このような状態のままX線管を製造すると、上記の
空間13にX線放射窓の製造過程で発生するガスが残留
してしまう。この場合、ろう材9が溶着している部分が
真空気密を保持している間は問題ないが、熱応力疲労破
壊によって真空気密が破れた場合には、空間13内の残
留ガスがX線管内に放出され、耐電圧不良を招くおそれ
がある。このため、本実施例では、図3の部分拡大図に
示す如く、窓枠10の側面にガス抜き穴12を1〜3箇
所設けておき、空間13内の残留ガスがX線管の排気時
に排出される構造になっている。
【0029】又、窓部11の薄板部14は、第1の実施
例の薄板部2と同様、真空気密と同時にX線透過部とし
ての役割を分担するので、その薄板部14の厚さは約
0.3mmに加工される。加工は、0.3mmの銅板を
プレス加工により、円板状に打ち抜き、外周部を折り曲
げることにより行われる。
【0030】次に、本実施例のX線放射窓の第3の実施
例について説明する。本実施例では、第2の実施例にお
ける窓部11の材料をアルミニウムにしたものである。
この場合、窓部の材料を銅からアルミニウムに変更した
ことに伴い、X線放射窓におけるX線の透過量が変化す
るので、アルミニウムの薄板部、ベリリウム板、銅フィ
ルターの厚さの調整が必要である。例えば、X線CT装
置の銅フィルターの厚さを0.3mmとした場合には、
アルミニウムの薄板部の厚さを0.1mm、ベリリウム
板の厚さを1mmとすると、これに銅フィルターを付加
した状態で、従来と同程度のX線量が得られる。また、
X線放射窓の部分のX線透過量を第1,第2の実施例と
同様にする場合には、アルミニウムの薄板部及びベリリ
ウム板8の厚さは第1,第2の実施例と同等の厚さと
し、不足分のフィルターを銅フィルターとしてX線CT
装置に追加すればよい。
【0031】0.1mmのアルミニウムの薄板部の強度
については、アルミニウムの薄板部がベリリウム板8に
接しており、ベリリウム板8に支えられるため問題はな
い。また、1mmのベリリウム板の強度については、真
空気密材料としてベリリウムを用いる場合、0.5mm
以上の厚さがあれば強度的に安全であることから、1m
mの厚さがあれば十分である。
【0032】上記の実施例で、窓部の材料を銅又はアル
ミニウムなどの場合について説明して来たが、これらの
材料は他の材料、例えばステンレス鋼などであってもよ
い。金属外囲器部の材料としては、銅以外にステンレス
鋼なども使用されるので、そのような場合には好適であ
る。窓部の材料としてステンレス鋼を使用した場合に
は、強度的に強いので、銅を使用した場合よりも薄板部
を薄くすることができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明のX線放射窓
を有するX線管では、X線放射窓のX線を透過する部分
が極薄の金属板から成り、この金属板が窓枠と一体とな
って、金属外囲器部に接合されて、この部分で真空気密
を保持しているため、ベリリウム板と窓枠とのろう付け
部では真空気密を保持する必要がなくなり、ベリリウム
板への2次電子照射による熱応力によって真空漏れを起
こすおそれはなくなるので、X線管の長寿命化に寄与す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のX線放射窓の第1の実施例を示す図。
【図2】ろう流れ止め部を有する放射窓の加工手順。
【図3】本発明のX線放射窓の第2の実施例を示す図。
【図4】金属外囲器を有する回転陽極X線管の一例。
【符号の説明】
1,11 窓部 2,14 薄板部(薄板金属板) 3 窓枠部 4 ろう流れ止め部 5 絶縁油 6 溶接部 7,105 金属外囲器部(中間部外囲器) 8 ベリリウム板 9 ろう材 10 窓枠 12 ガス抜き穴 13 空間 15 折り曲げ部 21 母材 22 凹み 23 上型 24 下型 103 真空外囲器 107 X線放射窓

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属外囲器部を含む真空外囲器と、前記
    金属外囲器部内に対向して配置され、前記真空外囲器に
    絶縁支持される陰極及び陽極とを具備し、前記金属外囲
    器部に取り付けられたX線放射窓を有する金属外囲器X
    線管において、前記X線放射窓のX線透過部が薄板金属
    板とベリリウム板とで構成されていることを特徴とする
    金属外囲器X線管。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の金属外囲器X線管におい
    て、前記X線放射窓が前記ベリリウム板と、前記薄板金
    属板を中央部に持ち、前記ベリリウム板を支持する窓枠
    部を外周部に持つ窓部とから成り、前記窓枠部の外周に
    おいて前記金属外囲器部に真空気密に接合されているこ
    とを特徴とする金属外囲器X線管。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の金属外囲器X線管におい
    て、前記窓部は前記薄板金属板を底面とし、前記窓枠部
    を外周面とする円形凹み部を有し、前記窓枠部が前記円
    形凹み部にてベリリウム板を支持することを特徴とする
    金属外囲器X線管。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の金属外囲器X線管におい
    て、前記X線放射窓が、前記薄板金属板を中央部に持
    ち、その外周に折り曲げ部を持つ窓部と、前記ベリリウ
    ム板と、該ベリリウム板をその内周側に支持するリング
    状の窓枠部とから成り、前記折り曲げ部と前記窓枠部の
    外周部とが前記金属外囲器部に真空気密に接合されてい
    ることを特徴とする金属外囲器X線管。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至4記載の金属外囲器X線管
    において、前記ベリリウム板と前記窓枠部とがろう付け
    により接合されていることを特徴とする金属外囲器X線
    管。
  6. 【請求項6】 請求項2,3,5記載の金属外囲器X線
    管において、前記窓部の薄板金属板の部分の周囲であっ
    て、前記ベリリウム板に面する側に凹状の溝を設けたこ
    とを特徴とする金属外囲器X線管。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6記載の金属外囲器X線管
    において、前記薄板金属板の材料が銅であることを特徴
    とする金属外囲器X線管。
  8. 【請求項8】 請求項4記載の金属外囲器X線管におい
    て、前記薄板金属板の材料がアルミニウムであることを
    特徴とする金属外囲器X線管。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005135786A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Toshiba Corp 電子管の構成部品取付け構造

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