JPH10254373A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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Publication number
JPH10254373A
JPH10254373A JP5748297A JP5748297A JPH10254373A JP H10254373 A JPH10254373 A JP H10254373A JP 5748297 A JP5748297 A JP 5748297A JP 5748297 A JP5748297 A JP 5748297A JP H10254373 A JPH10254373 A JP H10254373A
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JP
Japan
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liquid crystal
crystal display
capacitance
layer
display device
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Application number
JP5748297A
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English (en)
Inventor
Naomi Kaneko
尚美 金子
Yutaka Minamino
裕 南野
Mika Nakamura
美香 中村
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10254373A publication Critical patent/JPH10254373A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】マトリクスアレイに内蔵する駆動回路の小型化
を実現する。 【解決手段】駆動回路を構成する容量素子11〜6を、導
電体層14、誘電体層13、および半導体層12を順次
積層してなる構造にして、単位面積当たりの容量を向上
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマトリクスアレイに
駆動回路を内蔵させた液晶表示装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】アモルファスシリコン薄膜トランジスタ
(以下a−SiTFTと略す)をスイッチング素子とす
るマトリクスアレイを備えた液晶表示装置は、駆動回路
を液晶表示部に内蔵する(同一の透明基板上に形成す
る)ことはできず、単結晶S2等から形成された駆動回
路を外付けにして液晶表示部を駆動しなければならず、
小型化が困難であるという不都合がある。
【0003】これに対して、ポリシリコン薄膜トランジ
スタ(以下、p−SiTFTと略す)をスイッチング素
子とするマトリクスアレイを備えた液晶表示装置は、p
−SiTFTがa−SiTFTの移動度に対して2ケタ
以上高い移動度を有するために、図7に示すように、液
晶表示部30に駆動回路32を内蔵する、すなわち、p
−SiTFTのマトリクスアレイを備えた液晶表示部3
1と駆動回路32とを単一の透明基板30に形成するこ
とができ、装置の小型化が図れるという特徴がある。
【0004】このようなp−SiTFTマトリクスアレ
イの液晶表示部を備えた液晶表示装置の駆動は、一般
に、特公平4−3552号にその一例が示されているよ
うに、時間的に連続して送られてくる映像信号を順次各
画素列の信号線に取り込む点順次駆動で行われている。
【0005】一般にAV機器、OA機器の別を問わずビ
デオ信号はシリアルデータとして液晶パネルに送信され
る。点順次駆動ではそのシリアルデータを改ページ信
号、改行信号、ドットタイミング信号と共に駆動回路に
送り、1ドットずつリアルタイムでソースラインに書き
込んでいく。そのため、点順次駆動では、1本のビデオ
信号ラインに各画素トランジスタのソースラインがスイ
ッチを介して接続しており、スイッチオン信号をドット
タイミング信号によって各ソースラインのスイッチの順
にシフトしていくことで各ソースラインにデータを書き
込むようになっている。
【0006】このようにして行われる点順次駆動方式で
は、各ソースラインに接続するアナログスイッチと、こ
のアナログスイッチをオンにするパルスをドットタイミ
ング信号で順番に送るシフトレジスタがあれば良いた
め、回路構成は簡単となる。しかしながら、画面の解像
度が上がると、1フレーム周期は一定であるためドット
タイミング信号の周波数も上がり、アナログ信号をオン
にする時間も短くなり、液晶への書き込みが不十分にな
るという不都合が生じる。
【0007】上記のような不都合をなくすため、このよ
うな高い駆動周波数(ドットタイミング信号)を必要と
するパネルに対しては、一般にシフトレジスタを並列動
作させて駆動周波数を下げる方法がとられている。
【0008】しかしながら、大画面化、高精細化に伴っ
てシフトレジスタのビデオ信号の分割数が増えて外部回
路の負担が大きくなるため、回路規模においてもコスト
においても、上記したシフトレジスタの並列動作方式は
不利になる。
【0009】そこで、pーSiTFTマトリクスアレイ
を備えた液晶表示装置では、点順次駆動に代わって線順
次駆動が注目されている。
【0010】デジタルデータを用いる液晶表示装置にお
いて線順次駆動を行う場合には、デジタルデータでラッ
チを行い、ソースラインへの出力時にD/A変換を行う
構成が考えられる。このような用途に用いられるD/A
変換回路を比較的単純な回路要素で実現したものととし
て、SID 96DIGEST 21/(セイコーエプソンの発表)に
示される容量分割方式のD/A変換回路がある。
【0011】現在要求されている階調数は標準的に64
階調、将来的には256階調が必要となる。容量分割方
式のD/A変換回路では、各容量素子にかかる電圧の組
み合わせによりデジタルデータからアナログデータへの
変換を行っており、64階調を実現しようとすると、そ
れぞれ重みを持った容量素子が6ビット必要であり、2
56階調であると8ビット必要となる。
【0012】容量分割方式のD/A変換回路の例を、図
8に示す6ビットデジタルデータドライバのD/A変換
回路において説明する。このD/A変換回路はビット毎
に並列配置された容量素子601〜6と、容量素子60
1〜6それぞれに対して並列に接続されたTFTトランジ
スタスイッチ611〜6と、容量素子601〜6それぞれに
対して直列に接続されたTFTトランジスタスイッチ6
1〜6と、D/A変換回路に対してリセット電圧Vcの
入切制御を行うTFTトランジスタスイッチ63と、D
/A変換回路の出力に対して直列に接続されたソースラ
イン容量64と、ソースライン容量64に対して並列に
接続された補償容量65とを備えている。
【0013】なお、図中、V0はD/A変換回路の入力
電圧、Vcomは対向電圧、Vslはソース電圧である。ま
た、容量素子601の容量をC[pF]すると、容量素
子602の容量は2×C=2C[pF],容量素子603
の容量は22×C=4C[pF],容量素子604の容量
は23×C=8C[pF],容量素子605の容量は24
×C=16C[pF]、容量素子606の容量は25×C
=32C[pF]にそれぞれ設定されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の線順次
駆動を行う液晶表示装置においては、駆動回路を構成す
る容量素子601〜6の占有面積が増大するために、駆動
回路を液晶表示部に内蔵した(両者を同一の透明基板に
形成した)にもかかわらず、十分小型化が図れないとい
う課題があった。以下、その理由を説明する。
【0015】従来では、駆動回路を構成する容量素子6
1〜6は、透明基板上に形成されたSiO2からなる層間
絶縁膜を誘電体膜として用い、この層間絶縁膜を挟んで
電極膜を形成して構成されている。
【0016】容量素子の容量C[pF]の近似値は、次
の(1)式で求められる。
【0017】 C=(K・εo・W・L)/τox…(1) K:誘電体膜の比誘電率 τox:誘電体膜の膜厚 εo:真空誘電率(8.86×10-14[F/cm]) W:電極幅 L:電極長 上記の(1)式により、容量素子601〜6の占有面積
(=W・L)を増加させることなく容量の大きさを大き
くするためには、誘電体膜の膜厚を薄くすることが考え
られる。しかしながら、従来において、誘電体膜として
用いている層間絶縁膜は、TFTのゲート・ソース間の
短絡を防ぐ為、その膜厚が4000Å以上必要となると
いう条件がある。そのため、このような条件の元で、例
えば、10.4インチ相当の液晶パネルを備えた液晶表
示装置において、デジタルデータを用いて64階調(6
ビット)を実現するには次のようになる。すなわち、ソ
ース容量Cs=30[pF]、SiO2からなる層間絶縁
膜の比誘電率K=3.9、層間絶縁膜の膜厚τox=40
00Åとすると、図3のD/A変換回路を構成する各容
量素子601〜6の電極面積は順に、10844μm2、2
1688μm2、43375μm2、86750μm2、1
73500μm2、347000μm2となり、電極面積
が大きくならざるを得なかった。なお、最大素子容量
(6ビットの場合はコンデンサ606の容量)の計算は
ソースライン容量64に近い値であるものとして計算を
行っている。
【0018】以上のような理由により、従来では、駆動
回路を構成する容量素子601〜6の占有面積が大きくな
って液晶表示装置の小型化の妨げになっていた。
【0019】容量素子601〜6の占有面積が大きくなる
ことは、1枚の透明基板上から取れる液晶表示部(駆動
回路を含む)のパネル枚数が少なくなって、製造コスト
増大の要因にもなるうえ、液晶表示装置の大きさ等から
割り出された一定面積の透明基板内に液晶表示部と駆動
回路とを組み込むことを考えた場合には、液晶表示部を
形成する面積が小さくなって、有効表示面積が減少する
ので、液晶表示装置の製法上、非常に都合の悪いものと
なっていた。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリシリコン
薄膜トランジスタのマトリクスアレイを備えた液晶表示
部に、駆動回路を内蔵してなる液晶表示装置において、
前記駆動回路部を構成する容量素子は、導電体層、誘電
体層、および半導体層を順次積層してなる構造を有して
おり、これにより上記課題を解決している。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、ポリシリコン薄膜トランジスタのマトリクスアレイ
を備えた液晶表示部に、駆動回路を内蔵してなる液晶表
示装置であって、前記駆動回路を構成する容量素子は、
導電体層、誘電体層、および半導体層を順次積層してな
る構造を有しており、これにより次のような作用を有す
る。すなわち、図5に示すように、導電体層50、誘電
体層51、および半導体層52を順次積層してなる構造
は、その両側からキャリア(電子または正孔)を供給す
れば、容量として機能する。以下、説明する。なお、以
下の説明は、半導体層52としてP型半導体を用いた場
合の説明であるが、半導体層52としてN型半導体を用
いる場合には、ゲート電圧VGの極性が反転するだけで
同様の説明となる。
【0022】導電体層50、誘電体層51、および半導
体層52を順次積層してなる構造において、導電体層5
0と半導体層52との間に電圧(以下、ゲート電圧VG
という)を印加すると、印加するゲート電圧VGの大き
さにより、蓄積状態(VG<0)、空乏状態(VG>
0)、反転状態(VG>>0)という、3つの状態が発生
する。このことを示したのが、図6の容量素子の容量−
電圧特性図である。
【0023】この図からわかるように、蓄積状態、すな
わち、ゲート電圧(VG<0)の状態では、全ての電圧
が誘電体膜51の膜厚の間に印加されると見なせる。そ
のため、発生する容量Cは、次の式(2)によって求め
られる。
【0024】 C=Cox …(2) Cox:誘電体膜51の容量であって、前述した(1)式
と同様にして求められる 空乏状態、すなわち、ゲート電圧VGをゼロを越えて徐
々に増加させていくと、容量Cの値は所定の値まで下降
していく。
【0025】反転状態、すなわち、ゲート電圧VGをし
きい値Vthを越えてさらに上昇させると、半導体層52
中に存在する少数キャリア(P形の半導体層52では正
孔、N形半導体層52では電子)が誘電体層51側の表
面に引き寄せられ、半導体層51の誘電体層51側表面
には半導体層52とは導電形の反転した非常に薄い電荷
層、すなわち、反転層53が形成され、反転層53の下
には、イオン化した不純物による空乏層54が形成され
る。このようにして形成された反転層53の上に位置す
る誘電体層51に容量Coxが形成され、反転層53の下
に形成された空乏層54に容量CBが形成される。ま
た、このようにして形成された容量Cox,CBを合算し
てなる容量素子全体の容量Cは、次の式(3)に示され
るように、容量Coxと容量CBとが直列に接続された容
量と見なすことができる。
【0026】 1/C=(1/Cox)+(1/CB)…(3) Cox:誘電体膜51の容量 CB:空乏層54の容量 以上のように、反転状態になる、すなわち、ゲート電圧
VGをしきい値Vth以上に上昇させると、反転層53が
形成され、反転層53の形成とともに、容量Cは上昇す
る。
【0027】ゲート電圧VGをしきい値Vth以上に更に
上昇させると(半導体52としてN型半導体を用いる場
合はしきい値Vth以下に下降させると)、上記した反転
がさらに進んで強反転層が形成される。すると空乏層5
4の延びはとまり、容量−電圧特性において、容量はゲ
ート電圧VGに対して一定になる。この領域において
は、容量素子の容量CはC=<Coxとなる。
【0028】このような構造では、誘電体膜51の膜厚
τoxは従来の層間絶縁膜のように信頼性に起因した薄膜
化の限界がなく、現状においては、1000Å以下まで
薄膜化することができる。そのため、上述した(1)の
式から分かるように、占有面積を増加させることなく、
所定の容量を得ることができる。
【0029】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1に係る液晶表示装置において、前記ポリシリコン薄膜
トランジスタの配線層を隔離する絶縁膜をさらに備えて
おり、前記絶縁膜を誘電体にして容量を発生させた場合
の単位面積当たりの容量値CAと前記容量素子の単位面
積当たりの容量値CoxAとの間には、CA<CoxAが成立
しており、これにより次のような作用を有する。すなわ
ち、配線層を隔離する絶縁膜を誘電体にして、各容量素
子を構成する場合に比べて、容量素子の占有面積を小さ
くすることができる。
【0030】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
1または2に係る液晶表示装置において、前記誘電体層
が酸化膜から構成されており、これにより次のような作
用を有する。すなわち、容量素子をMOSトランジスタ
構造という、マスリクスアレイの構成と同様の構造が構
成することができようになる。そのため、容量素子を、
マトリクスアレイ製造時に同時に作成することができ
る。
【0031】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項
3に係る液晶表示装置において、前記容量素子は、前記
導電体層に対するしきい値電圧以下の電圧印加により前
記半導体層にPチャンネルが形成されるMOSトランジ
スタ構造を有していることに特徴を有しており、これに
より次のような作用を有する。すなわち、容量素子を、
マトリクスアレイ製造時に同時に作成することができ
る。
【0032】本発明の請求項5に記載の発明は、請求項
3に係る液晶表示装置において、前記容量素子は、前記
導電体層に対するしきい値電圧以上の電圧印加により前
記半導体層にNチャンネルが形成されるMOSトランジ
スタ構造を有していることに特徴を有しており、これに
より次のような作用を有する。すなわち、容量素子を、
マトリクスアレイ製造時に同時に作成することができ
る。
【0033】以下、本発明の一実施の形態を説明する。
本実施の形態の液晶表示装置の全体構成は、図7に示す
ものと同様であり、全体構成については説明を省略す
る。本実施の形態の液晶表示装置は、液晶表示部30に
一体に設けられた駆動回路32を構成する6ビットデジ
タルデータドライバのD/A変換回路に特徴があり、そ
のため、以下、6ビットデジタルデータドライバのD/
A変換回路の構成について説明する。
【0034】このD/A変換回路は、図1に示すよう
に、MOSトランジスタ構造を有してビット毎に並列配
置された容量素子11〜6と、容量素子11〜6それぞれに
対して並列に接続されたTFTトランジスタスイッチ2
1〜6と、容量素子11〜6それぞれに対して直列に接続さ
れたTFTトランジスタスイッチ31〜6と、D/A変換
回路に対してリセット電圧Vcの入切制御を行うTFT
トランジスタスイッチ4と、D/A変換回路の出力に対
して直列に接続されたソースライン容量5と、ソースラ
イン容量5に対して並列に接続された補償容量6とを備
えている。
【0035】なお、図中、V0はD/A変換回路の入力
電圧であり、Vcomは対向電圧であり、Vslはソース電
圧であり、V0はDA変換回路の入力電圧であり、Vcは
リセット電圧であり、Vcomは対向電圧であり、Vslは
ソース電圧であり、Csはソースライン容量5の容量値
であり、C0は補償容量6の容量値であり、C1〜6は各
容量素子11〜6の容量値であり、Vccは電源である。
【0036】図2(a)は容量素子がリセット状態であ
る場合の回路図である。この場合、容量素子11〜6全体
の容量Cの電荷Qc=0、ソースライン容量5の電荷Qs
=Cs(Vc−Vcom)、補償容量6の電荷Q0=C0(Vc
−Vcom)となる。なお、図2(a)では、容量素子11
およびその周辺回路のみを示しているが、他の容量素子
2〜6も同様にリセット状態となっている。
【0037】図2(b)は容量素子11がON状態であ
る場合の回路図である。この場合、容量素子11の容量
1の電荷Q1=C1(VslーV0)、ソースライン容量5
の電荷Qs=Cs(Vsl−Vcom)、補償容量6の電荷Q0
=C0(VslーVcom)となる。なお、図2(b)では容
量素子11のみがONである状態を例として挙げている
が、他の容量素子12〜6がON状態である場合も同様で
ある。
【0038】図3は本実施の形態の6ビットデジタルデ
ータドライバのD/AC変換器を構成する容量素子1
1〜6の断面図である。
【0039】容量素子11〜6は、ガラス基板10を備え
ており、このガラス基板10に、SiO2といった材料か
らなる下地絶縁膜11が堆積されている。下地絶縁膜1
1上には、P−Si等の材料からなり、所定の膜厚(た
とえば500Å)を有する半導体層12が所定の形状に
パターニングされている。半導体層12はチャンネル領
域12aを挟んでその両側にソース領域12b及びドレ
イン領域12cが形成されている。半導体層12中に
は、イオンドーピング法により注入されたリン、ボロン
などの不純物イオンが含まれている。
【0040】半導体層12上には、SiO2といった材料
からなり、後述する層間絶縁膜15より薄い膜厚(この
例では1000Å)を有するゲート酸化膜13が堆積さ
れている。ゲート酸化膜13の上には、ゲート電極14
が所定の形状にパターニングされている。ゲート電極1
4はアルミニウム(Al)等の導電体材料からなり、所
定の膜厚(例えば3000Å)に形成されている。ゲー
ト電極14上には、SiO2からなり、ゲート電極14と
他の配線との間の短絡を確実に防ぐことができる膜厚
(例えば4000Å)を有する層間絶縁膜15が堆積さ
れている。ゲート電極14はこの層間絶縁膜15により
被覆されている。
【0041】ゲート酸化膜13および層間絶縁膜15に
は、ソース領域12bおよびドレイン領域12cに達す
るコンタクトホール16が形成されている。層間絶縁膜
15上には、所定の膜厚(例えば1000Å)のチタン
(Ti)膜と、所定の膜厚(例えば7000Å)のアル
ミニウム(Al)膜を順次積層してなるソース・ドレイ
ン電極17が形成されている。コンタクトホール16は
このソース・ドレイン電極17によって充填されてお
り、ソース領域12b及びドレイン領域12cはソース
・ドレイン電極17と電気的コンタクトを取っている。
【0042】なお、本実施の形態では、ゲート電極14
から導電体層が構成され、ゲート酸化膜13から誘電体
層が構成され、半導体層12から半導体層が構成され、
層間絶縁膜15から、ポリシリコン薄膜トランジスタの
配線層を隔離する絶縁膜が構成されている。
【0043】ところで、このようにして構成された容量
素子11〜6は、ゲート電極14、ゲート酸化膜13,お
よび半導体層12が重なっている部分の面積S=W×L
(W:重なり部分の幅,L:重なり部分の長さ)に比例
して容量が決まる。ゲート酸化膜13を誘電体層として
容量を形成した場合の単位面積当たりの容量CoxAは次
の(4)で求められる。同様に、層間絶縁膜15を誘電
体層間として容量を形成した場合の単位面積当たりの容
量CAは次の(5)式により求められる。 CoxA=K13・ε0/τ13 …(4) CA=K15・ε0/τ15 …(5) K13:ゲート酸化膜13の比誘電率 ε0:真空誘電率(8.86×10-14[F/cm]) τ13:ゲート酸化膜13の膜厚 K15:層間絶縁膜15の比誘電率 τ15:層間絶縁膜15の膜厚 ここで、ゲート酸化膜13と層間絶縁膜15とは、とも
にSiO2から構成されており比誘電率は同じである(K
13=K15)。そのため、単位面積当たりの容量CoxA
Aは膜厚τ13,τ15により決まる。ところが、層間絶
縁膜15には、信頼性の問題に起因する薄膜化の限界
(4000Å)があるものの、ゲート酸化膜13の膜厚
にはそのような薄膜化の限界がなく、現状では1000
Å以下まで薄膜化することが可能である。そのため、C
A<CoxAとなり、層間絶縁膜15を誘電体膜にして容量
を形成するより、ゲート酸化膜13を誘電体膜として容
量を形成する方が、占有面積を増加させることなく所要
の容量を得ることができる。
【0044】なお、上述の説明では、半導体層12内の
空乏層に容量CBが発生しないものとみなして計算して
いたが、容量CBが発生する場合も同様であるのはいう
までもない。
【0045】次に、この容量素子11〜6の製造方法の一
例を図4を用いて説明する。図4は容量素子11〜6の製
造工程の各段階における断面図である。
【0046】まず、例えば歪み点670℃の透光性ガラ
スからなるガラス基板10上に、例えばSiO2といった
材料からなる下地絶縁膜11を、450℃の温度条件で
の常圧CVD法といった手法にて成膜する。下地絶縁膜
11の膜厚は例えば2000Åとする。
【0047】下地絶縁膜11を成膜したのち、a−S
i:H(アモルファスシリコンと水素との混合物)とい
った半導体材料膜12’をプラズマCVD法といった手
法にて所定の膜厚(例えば500Å)となるように成膜
し、さらに、リソグラフィ工程にて所定の形状にパター
ニングする。パターニングした半導体材料膜12’に対
して所定の条件(例えば処理温度450℃、処理時間6
0分)で脱水素処理を行う。この工程は、結晶化を行う
際に水素の脱離による半導体材料膜12’のアブレーシ
ョンの発生を防ぐことを目的としている。
【0048】脱水素後、波長308nmのXeClエキシ
マレーザーの照射といった手法により、半導体材料膜1
2’の結晶化を行い、半導体材料膜12’をPーSiの
半導体層12にする。(図4(a)参照)。
【0049】次に、半導体層12上に例えばSiO2から
なるゲート酸化膜13を、450℃の温度条件での常圧
CVD法といった手法により、例えば1000Åといっ
た極薄い膜厚に成膜する。ゲート酸化膜13の成膜後、
Al等からなる導電体膜14’を所定の膜厚(例えば3
000Å)となるようにスパッタリング等の手法により
形成する。そして、導電体膜14’をAlエッチング液
を用いたリソグラフィ工程にて、所定の形状にパターン
ニングし、これにより、導電体膜14をゲート電極14
にする。(図4(b)参照)。
【0050】次に、ゲート電極14をマスクとして半導
体層12の両側部位に、イオンドーピング法等の手法を
用いてリン、ボロンなどの不純物をイオン注入する。こ
れにより、半導体層12には、中央部にチャンネル領域
12aが、チャンネル領域12aの両側にソース領域1
2bおよびドレイン領域12cがそれぞれ形成される。
(図4(c)参照)。
【0051】次に、ゲート酸化膜13上に、SiO2等か
らなる層間絶縁膜15を所定の膜厚(例えば4000
Å)に形成し、形成した層間絶縁膜15によってゲート
電極14を被覆する。層間絶縁膜15は、例えば、45
0℃の温度条件での常圧CVD法にて成膜する(図4
(d)参照)。
【0052】次に、層間絶縁膜15とゲート酸化膜13
とに、リソグラフィ工程を用いて、ソース領域12b,
ドレイン領域12cに達するコンタクトホール16を形
成する。コンタクトホール16を形成したのち、層間絶
縁膜15上に、Ti膜,Al膜等の2種類の導電体の積層
体からな導電膜17’を形成する。導電膜17’は、例
えば、スパッタリングにより形成する。また、Ti膜の
膜厚は例えば1000Åが適当であり、Al膜の膜厚は
例えば7000Åが適当である。このようにして形成し
た導電膜17’によりコンタクトホール16を完全に充
填する。
【0053】さらに、導電膜17’をBCl3Cl2系ガス
を用いたリソグラフィ工程にて所定の形状にパターニン
グすることで、ソース・ドレイン電極17を形成する
(図4(e)参照)。
【0054】次に、保護膜となるパッシベイション膜1
8を成膜する。続いて、処理温度350℃、重水素ガス
流量300sccm、RFパワー800Wの条件下で、2時
間のプラズマ水素化処理を行う。最後に、リソグラフィ
工程にて、パッシベイション膜18を所定の形状にパタ
ーンニングすることで、図3に示す容量素子11〜6が完
成する。(図4(f)参照)。
【0055】以上のような構成の容量素子11〜6を用い
た6ビットデジタルデータドライバのD/AC変換器
で、10.4インチ相当のパネルで6ビット、64階調
を実現した場合における容量素子11〜6の占有面積を説
明する。なお、ここでは、次のような場合を説明する。
すなわち、ソースライン容量Cs=30pF、ゲート酸
化膜(SiO2)13の比誘電率K=3.9、ゲート酸化
膜13の膜厚τox=1000Åであり、さらには、半導
体層12において強反転層を生じさせるゲート電圧VG
をゲート電極14に印加している場合である。なお、本
実施の形態の構造では、強反転層を生じさせるゲート電
圧VGとは、ソース・ドレイ領域12b,12cがN型
で、全体として、Nチャンネルトランジスタを構成して
いる場合はVG=5Vとなり、ソース・ドレイン領域1
2b,12cがP型で、全体としてPチャンネルトラン
ジスタを構成している場合はVG=−7Vとなる。
【0056】前述した式(3)より図1における各容量
素子11〜6の面積は、容量素子11=2711μm2、容
量素子12=5422μm2、容量素子13=10844
μm2、容量素子14=21688μm2、容量素子15
43375μm2、容量素子16=86750μm2とい
うようになる。このように、本実施の形態の構造の容量
素子11〜6は、層間絶縁膜を誘電体層として用いた容量
素子と比較して、ガラス基板上において、容量素子が占
有する面積はおよそ1/4となり、大幅な小型化が実現
できる。ただし、以上の計算では、図1における補償容
量COは、なくてもよいものとして計算した。
【0057】上述した実施の形態では、容量素子11〜6
をN型のTFTトランジスタ構造から構成した例を説明
したが、容量素子11〜6をP型のTFTトランジスタ構
造から構成しても同様の効果が得られるのはいうまでも
ない。
【0058】なお、上述した実施の形態では、ゲート酸
化膜13の膜厚を1000Åにした場合を説明したが、
ゲート酸化膜13の膜厚を1000Å以下にできれば、
容量素子11〜6をさらに小型化することができるのはい
うまでもない。
【0059】また、ゲート酸化膜13と層間絶縁膜15
とを、ともにSiO2から構成した場合には、ゲート酸化
膜13の膜厚は、層間絶縁膜15の限界膜厚4000Å
より薄くすればよい。そうすれば、容量素子11〜6を従
来より小型化することができる。
【0060】さらには、上述した実施の形態では、コプ
ラナー型のTFTトランジスタ構造から容量素子11〜6
を構成していたが、本発明は、このほか、順スタガー型
のTFTトランジスタ構造から容量素子11〜6を構成し
てもよく、逆スタガー型のTFTトランジスタ構造から
容量素子11〜6を構成してもよく、ボトムゲート型のT
FTトランジスタ構造から容量素子11〜6を構成しても
よい。
【0061】また、上述した実施の形態では、SiO2
らなるゲート酸化膜13で誘電体層を構成していたが、
TaOX,SiNXといった他の誘電体から誘電体層を構成
しても同様の効果を得ることができる。この場合、他の
誘電体で誘電体層を構成した場合の単位面積当たりの容
量CoxA’と、層間絶縁膜15からなる誘電体で容量を
構成した場合の単位面積当たりの容量CAとの間に、少
なくとも、CA<CoxA’の条件が満たされる材料を誘電
体層に選択すればよい。
【0062】また、上述した実施の形態では、導電体層
を、Alからなるゲート電極14で構成していたが、Al
合金、Ta(タンタル)といった他の導電体で導電体層
を構成しても、また、Al(上層)/Mo(下層)や、A
l(上層)/Ti(下層)といった二層構造の導電体で誘
電体層を構成しても同様の効果を得ることができる。
【0063】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、小型の
容量素子で大きな容量を得ることができるので、その
分、容量素子の占有面積を小さくすることができる。こ
れにより、液晶表示部に内蔵する駆動回路を小型化する
ことができ、1枚の透明基板上から取れる液晶表示部
(駆動回路を含む)の個数を増加させて、製造コストの
削減を図ることができる。
【0064】また、液晶表示装置の大きさ等から割り出
された一定面積の透明基板内に液晶表示部と駆動回路と
を組み込むことを考えた場合には、液晶表示部の占有面
積を大きくでき、その分、有効表示面積が増大し、表示
画面の明るさが向上する。
【0065】さらには、容量素子を、マトリクスアレイ
製造時に同時に作成することができるので、容量素子の
構造の改良に伴って製造が煩雑になり、そのためにコス
トアップが生じるといった不都合は起きない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の容量分割方式による6
ビットデジタルデータドライバのD/A変換部の回路図
である。
【図2】実施の形態のD/A変換部容量素子がリセット
状態もしくは、ON状態である状態の回路図である。
【図3】実施の形態の容量分割方式による6ビットデジ
タルデータドライバのD/A変換部を構成する容量素子
の構成を示す断面図である。
【図4】実施の形態の容量素子の製造工程をそれぞれ示
す断面図である。
【図5】反転領域におけるチャンネル内の概念図であ
る。
【図6】本発明の容量素子の容量−電圧特性を示す線図
である。
【図7】本発明の液晶表示装置の全体構成を示す平面図
である。
【図8】従来の容量分割方式による6ビットデジタルデ
ータドライバのD/A変換部回路図である。 11〜6 容量素子 10 ガラス基板 12 半導体層 12a チャンネル領
域 12b ソース領域 12c ドレイン領域 13 ゲート酸化膜 14 ゲート電極 15 層間絶縁膜 17 ソース・ドレ
イン電極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリシリコン薄膜トランジスタのマトリ
    クスアレイを備えた液晶表示部に、駆動回路を内蔵して
    なる液晶表示装置であって、 前記駆動回路を構成する容量素子は、導電体層、誘電体
    層、および半導体層を順次積層してなる構造を有してい
    ることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の液晶表示装置であって、 前記ポリシリコン薄膜トランジスタの配線層を隔離する
    絶縁膜をさらに備えており、 前記絶縁膜を誘電体にして容量を発生させた場合の単位
    面積当たりの容量値CAと前記容量素子の単位面積当た
    りの容量値CoxAとの間には、CA<CoxAが成立するこ
    とを特徴とする液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の液晶表示装置で
    あって、 前記誘電体層が酸化膜から構成されていることを特徴と
    する液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の液晶表示装置であって、 前記容量素子は、前記導電体層に対するしきい値電圧以
    下の電圧印加により前記半導体層にPチャンネルが形成
    されるMOSトランジスタ構造を有していることを特徴
    とする液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の液晶表示装置であって、 前記容量素子は、前記導電体層に対するしきい値電圧以
    上の電圧印加により前記半導体層にNチャンネルが形成
    されるMOSトランジスタ構造を有していることを特徴
    とする液晶表示装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104656328A (zh) * 2013-11-15 2015-05-27 群创光电股份有限公司 显示面板及显示装置

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