JPH10253848A - 光波長合分波器 - Google Patents

光波長合分波器

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JPH10253848A
JPH10253848A JP9096340A JP9634097A JPH10253848A JP H10253848 A JPH10253848 A JP H10253848A JP 9096340 A JP9096340 A JP 9096340A JP 9634097 A JP9634097 A JP 9634097A JP H10253848 A JPH10253848 A JP H10253848A
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Takuya Miyashita
拓也 宮下
Mitsuo Ukechi
光雄 請地
Hisao Sekiguchi
久夫 関口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の光波長合分波器は光導波路基板上に2本
の光導波路を近接して形成した光方向性結合器方式、あ
るいは光導波路基板に形成された溝に光学フィルタを挿
入、固定したフィルタ挿入方式の光波長合分波器であっ
た。この何れの方式でも良好な特性の波長合分波器を大
量に製作することは困難であった。 【解決手段】光導波路基板上にその端面で交わる光導波
路を設け、更にこれらの光導波路が交わる光導波路基板
の端面に第1の波長の光を反射し第2の波長の光を透過
する光学フィルタを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光通信に使用される
光波長合分波器に関し、特に製造容易かつ小型な光波長
合分波器に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信において、大容量の情報を伝送
し、また双方向への同時情報伝送を可能とするために、
複数の波長の光を1つの伝送路で伝送する光波長多重方
式が用いられている。光波長多重方式には、異なる伝送
路から来た複数の波長の光を1つに合流させる波長合波
器及び1つの伝送路に含まれる複数の波長の光を分離す
る波長分波器が必要とされている。そして、機能的に波
長合波器と波長分波器を兼用する波長合分波器を用いる
ことで、光波長多重方式システムを効率よく構成するこ
とができる。従来の光波長合分波器を図10〜図12に
示す。図10は光方向性結合器方式の光波長合分波器で
あり、光導波路基板10上に2本の光導波路11a、1
1bが近接して形成されている。光導波路11aはその
2つの端部が、光導波路基板10の2つの端面それぞれ
に到達し、光ファイバ20aのコア21a、光ファイバ
20cのコア21cそれぞれの端部と対向している。光
導波路11bは端部の一方のみが、光導波路基板10の
端面に到達し、光ファイバ20bのコア21bの端部と
対向している。光導波路11aと光導波路11bが近接
していることから、この間で光エネルギーの交換(分布
結合)が行われる。光導波路11aと光導波路11bの
間隔は、第1の波長の光のすべてが一方の光導波路から
他方の光導波路へ移行し、第2の波長の光は移行しない
ように調整されている。光ファイバ20aを通じて前記
第1の波長の光と第2の波長の光が混合した光が光導波
路11aに注入される。このうち、第1の波長の光は光
導波路11aから光導波路11bへ移行し、さらにその
端部から放射した光が光ファイバ20bへ注入される。
一方、第2の波長の光は光導波路11aをそのまま通過
し、光ファイバ20cに対向する側の端部から放射した
光が光ファイバ20cへ注入される。このように、光フ
ァイバ20a中の2つの波長の光がそれぞれ光ファイバ
20b、光ファイバ20cに分離することになり、光導
波路基板10は光分波器として機能する。また、光ファ
イバ20bから第1の波長の光を、光ファイバ20cか
ら第2の波長の光を、それぞれ光導波路11b、光導波
路11aへ注入することを考える。第1の波長の光は光
導波路11bから光導波路11aへと移行し、一方第2
の波長の光はそのまま光導波路11aを通過する。この
結果、第1の波長の光と第2の波長の光が共に光導波路
11aを通して光ファイバ20aに注入されることとな
り、光導波路基板10は光合波器として機能する。図1
1はやはり光方向性結合器方式の光波長合分波器であ
る。光導波路11aがY分岐して光導波路11cとなっ
て、光導波路基板10の端面に達し、光導波路11cの
端面は光ファイバ20dのコア21dの端部と対向して
いる。この点以外には、図10と変わることはない。第
1の波長の光と第2の波長の光を混合した光を光ファイ
バ20aから光導波路11aに注入した場合、第1の波
長の光が11bに移行し、第2の波長の光は11aを通
過することは図10と同様である。第2の波長の光は光
導波路11aがY分岐していることから光導波路11c
にも分けられ、光ファイバ20c及び光ファイバ20d
に注入される。光合波器として機能するときには、光フ
ァイバ20cのみならず光ファイバ20dからも、第2
の波長の光を注入合波することができる。
【0003】図12はフィルタ挿入方式の波長合分波器
である。図12Aは平面図を図12Bは側面図を示す。
光導波路基板10の上に光導波路11a、11b、11
cが形成され、さらに光導波路基板10の縦方向に形成
された溝に光学フィルタ30が挿入、固定される。光導
波路11aは光導波路基板10の左端面から溝に達し、
溝面と角度をもって交わっている。光導波路11bは光
導波路基板10の左端面から溝に達し、光導波路11a
とは溝面の法線に対して正負反対の角度で、溝面と交わ
っている。そして、光導波路11aと光導波路11bは
溝面において交わっている。光導波路11cは光導波路
基板10の右端面から、光導波路11a、11bが交わ
る溝面とは反対側の溝面に達し、光導波路11aの延長
方向になるようにこの溝面と互いに交わっている。光学
フィルタ30は光導波路11aと光導波路11bが交わ
る端部に対向して溝内に設置されている。さらに、光導
波路11a、11b、11cの端部それぞれに、コア2
1a、21b、21cの端部が対向するように、光ファ
イバ20a、20b、20cが設置される。ここで、光
学フィルタ30は第1の波長の光を反射し第2の波長の
光を透過するように調製されている。光ファイバ20a
を通して、第1の波長の光と第2の波長の光を混合した
光を光導波路11aに注入する。すると第1の波長の光
は光学フィルタ30で反射されて光導波路11bを通過
し、光ファイバ20bに入ってゆく。また、第2の波長
の光は光学フィルタ30を透過し、光導波路11cを経
由して光ファイバ20cに入ってゆく。このようにし
て、波長分波が行われる。逆に、光ファイバ20bに第
1の波長の光を光ファイバ20cに第2の波長の光を通
せば、合波された光が光ファイバ20aに出てくること
になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた従来の波長
合分波器には問題点があった。光方向性結合器方式にお
いては分波合波特性を良くするためには、光導波路11
aと光導波路11bが近接している部分の距離を長く取
る必要があった。このため、素子が大きくなるととも
に、光導波路11a、11bにおける損失が大きくな
り、分波合波された光の強度が十分ではなかった。ま
た、この近接距離と分波合波特性の関係が極めて微妙で
ある。このため、距離の少しの誤差に起因して、2つの
波長の光が完全には分離せず、波長分離特性の劣化を招
き易いため、良好な特性の波長合分波器の製作が極めて
困難であった。フィルタ挿入方式にあっては、光導波路
基板10への溝の形成、光学フィルタ30の別部品とし
ての製造、さらに溝への光学フィルタ30の挿入、固定
する工程が必要である。このため、工程が複雑であり、
大量生産に向いているとはいえない。しかも溝の形成、
フィルタの固定には厳格な精度を要し、溝加工の精度や
光学フィルタ30の固定時あるいは固定後の経時変化に
よる光学フィルタ30の角度ズレが、大きく性能に影響
する。
【0005】本発明は従来の欠点を除去し、小型、高性
能かつ製造容易な波長合分波器を提供することを目的と
する。本発明により波長合分波器の小型化、高性能化を
図ることができる。さらに、製造工程の簡略化が可能で
あり、大量生産の容易化、生産性の向上をも図ることが
できる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では 光導波路基
板(10)上にその端面で交わる光導波路(11a、1
1b)を設け、更にこれらの光導波路(11a、11
b)が交わる光導波路基板(10)の端面に第1の波長
の光を反射し第2の波長の光を透過する光学フィルタ
(30)を設ける。
【0007】
【作用】本願発明に係る波長合分波器にあっては、精度
を要ししかも加工困難な溝の形成、溝への光学フィルタ
の挿入、固定という、工程を経ることなく製造できる。
このため、製造が容易であり、かつ高性能な波長合分波
器を提供することができる。また、光導波路が短くてす
むので素子の小型化をも図ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施例を図1に示
す。光導波路基板10上に光導波路11a、11bが形
成され、光導波路11a、11bは光導波路基板10の
左端面から右端面に達し、右端面で交わっている。光導
波路11a、11bの左端部には、光ファイバ20aの
コア21aの端部と光ファイバ20bのコア21bの端
部が、それぞれ対向している。光導波路11a、11b
の交わる右端部には光ファイバ20cのコア21cの端
部が対向し、光導波路11a、11bの右端部とコア2
1cの端部の間で、かつ光導波路基板10の右端面に光
学フィルタ30が設置される。ここで、光学フィルタ3
0は第1の波長の光を反射し第2の波長の光を透過す
る。第1の波長の光と第2の波長の光が混合された光
が、光ファイバ20aを通して光導波路11aに注入さ
れる。この光は光学フィルタ30により第1の波長の反
射光、第2の波長の透過光に分離され、それぞれ光ファ
イバ20b、20cに分かれて進む。このようにして、
分波が行われる。また、光ファイバ20bから第1の波
長の光を光ファイバ20cから第2の波長の光をそれぞ
れ注入すれば、それぞれの光は反射光、透過光として1
1aに入り、いずれも光ファイバ20aに注入される。
このようにして、合波が行われる。
【0009】光導波路基板10の作成は、種々の方法が
適用できる。例えばニオブ酸リチュウム基板にTi拡散
で導波路を形成することで行える。また、Si基板上に
火炎堆積法でガラス導波路を形成することもできる。さ
らに、Si基板上に有機材料でコア層、クラッド層を作
成し、導波路とすることも可能である。これらの方法
は、いずれも微細加工技術の利用が可能であり、精度良
く導波路を作成できることが知られている。光学フィル
タ30は例えば誘電体多層膜の干渉フィルタを利用でき
る。そしてその設置は、例えば従来例のように、別に製
作した光学フィルタ30を光導波路基板10に固定取り
付けることで行える。また、真空蒸着等の成膜方法によ
り光導波路基板10の端面上に誘電体多層膜を直接積層
することも可能である。この場合には、光学フィルタ3
0の取りつけ固定時、及び経時変化による角度ズレを生
じることがない。また、製造工程を簡略化して、大量生
産を容易にすることにつながる。光学フィルタ30の形
成は、光導波路基板10の端面上ではなく、光ファイバ
20cの端面上に誘電体多層膜等を成膜することによっ
てすることも可能である。この場合、光学フィルタ30
と光ファイバ20cの位置ズレを生じないこと、同時に
多数の光ファイバ20cへの光学フィルタ30の形成が
可能であり量産に向く、という長所がある。ここで、光
学フィルタ30に反射防止膜を形成することができる。
このようにすれば、光学フィルタ30上の反射による1
1aと21c間の光損失を低減できる。さらに、第2の
波長の光の1部が反射されて光導波路11bに入り込み
第1の波長に混入すること(クロストーク)、即ち波長
分離特性を低下させること、を防止することにもつなが
る。
【0010】第1の波長の光を反射光としているが、2
つの波長の光のいずれを第1の波長とするかについて
は、任意性がある。ここで、この決めかたについて述べ
ることとする。光学フィルタ30の波長分離特性につい
て考える。ここで、クロストークには2種類あることに
注意する。波長分離後の第1の波長の反射光に第2の波
長の光の一部が反射して混入する場合のクロストークに
ついては既に述べた。この他に、第2の波長の透過光に
第1の波長の光の一部が透過光として混入する場合のク
ロストークも存在する。これらをそれぞれ反射側クロス
トーク、透過側クロストークと呼ぶことにする。クロス
トークは分波前の光の中に第1の波長の光と第2の波長
の光が混合していた割合に依存する。このため、光波長
合分波器自体の客観的評価として、クロストークは使い
にくい。そこで、光波長合分波器の特性値として、アイ
ソレーションIsを定義する。第1の波長、第2の波長
のアイソレーションIs、Isはそれぞれ Is=ΔI/I 、 Is=ΔI/I である。ここで、添え字の1、2はそれぞれ第1の波
長、第2の波長を、I、Iは分波前の光の光量を、
ΔI、ΔIは分波後に他方の波長の光に混入した光
の光量(ΔIでは第2の波長の光に混入した第1の波
長の光の光量)を意味する。第1の波長のアイソレーシ
ョンIsが減少すれば第2の波長におけるクロストー
ク(透過側クロストーク)が、第2の波長のアイソレー
ションIsが減少すれば第1の波長におけるクロスト
ーク(反射側クロストーク)が、それぞれ減少する。即
ち、波長分離特性が向上することになる。以下、分かり
易さのためにIsを透過側アイソレーション、Is
を反射側アイソレーションと呼ぶこととする。反射防止
膜を使用して波長分離特性を向上できることを前提とす
れば、光波長合分波器のアイソレーションは、単なる光
学フィルタ30の設計事項にすぎないはずである。しか
し、実際に光学フィルタ30を作成して種々の実験を行
った結果、反射防止膜を被覆して反射側アイソレーショ
ンを向上するには、一定の限界があることが判った。理
論上は反射防止膜によって完全な無反射を達成しうるこ
とから、アイソレーションを限りなくゼロに近づけられ
る。しかし、実験的にはどの光学フィルタ30でも、フ
ィルタ単体でさえアイソレーション値1×10−4
上、即ち入射光の100ppm(0.01%、40d
B)以上が残留反射として残っていた。一方、透過側の
アイソレーションの向上には明確な限界はなく、光学フ
ィルタ30を設計作成することで、透過光量を入射光量
の100ppm以下(アイソレーション値で1×10
−4以下)とすることは比較的容易であった。これらの
実験結果は波長が赤外域(波長1.3μm、1.55μ
m)でも、可視域でもほぼ同様であった。この意外な結
果は、膜作成時における誤差、積層膜の境界の不完全性
が残留反射を残す方向に働きがちであることに起因す
る。例えば、作成した膜厚が設計値からずれたとする
と、この誤差は透過側アイソレーションよりも反射側の
アイソレーションに対して、より大きな影響を与える。
以上から次のことがいえる。2つの波長について求めら
れるアイソレーションが異なる場合、即ち透過側アイソ
レーションと反射側アイソレーションとが異なる場合に
は、アイソレーションが厳しい方を透過側に設定すべき
である。例えば、2つの波長の光の一方をアナログで、
もう一方をディジタルとして信号伝送する場合を考え
る。ディジタルでは0か1かのみを区別すればよいから
クロストークに強い。一方、アナログではさらに細かく
信号量を区別しなければならなことから、クロストーク
による信号の伝送ミスが発生し易い。従い、アナログは
ディジタルよりアイソレーションを厳しくする必要があ
る。このため、アナログ側を透過側、即ち第2の波長と
すべきことになる。以上までは、波長の幅について特に
考慮していなかった。しかし、使用する光の波長には一
定の幅がある。これは主として発光素子の発光波長が一
定の幅を有することに起因する。2つの波長それぞれに
おいてその幅が等しいわけではない。そして、反射防止
膜によって広い波長幅にわたって無反射を達成すること
は、純粋の設計上からしても困難である。一方、透過側
アイソレーションについては、光学フィルタ30の設計
により広い波長幅で良好に保つことが、比較的たやす
い。このため、使用する波長の幅が異なるときは波長の
幅が広い方を第2の波長として透過側に設定すべきであ
る。
【0011】光学フィルタ30の具体例として、波長1
300nmを反射側、波長1550nmを透過側、光の
入射角を45゜とした光学フィルタ30を設計、製作し
た。製作はガラス基板上にTaとSi0を交互
に真空蒸着で47層積層することで行い、全層数を1
0.1μmとした。この結果、波長合分波器での透過側
アイソレーション値1×10−4以下を達成することが
できた。波長に対するアイソレーションの関係で見る
と、透過側アイソレーション値が1×10−4以下とな
った波長範囲は波長の幅で90nm(波長1260〜1
350nm)であった。これに対して、このときの反射
側アイソレーションはピーク値でも1×10−4までゆ
かず、せいぜい1×10−2〜1×10−3程度であ
り、波長範囲でもアイソレーション値1×10−2以下
のときの波長の幅で15nm(波長1555〜1570
nm)にとどまった。以上の材料、層数、全膜厚は1例
であり、必要に応じて当業者の設計すべき値である。例
えば、光の入射角が小さければ、求められるアイソレー
ション値が同じでも、層数を減らして、製造工程を簡略
化することが可能となる。但し、この場合でも透過側の
方がアイソレーション値を小さく、波長幅では大きくと
れることに変わりはない。
【0012】導波路11と光ファイバ20間の位置合わ
せにはさまざまの方法を用いられる。例えば、光を通し
ながら導波路11と光ファイバ20間の位置を変化させ
て、通過する光量の変化を検出することで、導波路11
と光ファイバ20の最適アライメントを達成できる(ア
クティブアライメント)。最適アライメントが達成され
たら、その状態を保つように導波路11と光ファイバ2
0を固定すれば良い。例えば、図2に示すように光学接
着剤50で導波路11と光ファイバ20間を固定すれば
良く、これを変形例の1とする。ここで、光学接着剤5
0は導波路11、光ファイバ20、光学フィルタ30の
屈折率を考慮し、導波路11と光ファイバ20間の光の
結合が最も強くなるような、屈折率のものを選択する。
適当な屈折率の光学接着剤を選択すれば、導波路11、
光ファイバ20の端部での光反射等による接続損失を大
きく低減できる。この簡単な手段として、コア21の屈
折率に合わせることが良く行われる。ここで、前述した
反射防止膜を併用することも可能である。この場合に
は、光学接着剤の屈折率を考慮して、反射防止膜の設計
を行うべきである。なお、導波路11と光ファイバ20
との間を直接接続しない場合であっても、屈折率整合材
を光学接着剤50の代わりに使用することで、接続損失
の向上を図ることができる。屈折率整合材は、例えばシ
リコン系樹脂を主材料としたものが、マッチングオイル
として一般に市販されている。実施例1の変形例の2と
して、図3のように光導波路11bが光導波路11cへ
とY分岐しているものを挙げることができる。図3は図
1とは上下が逆であるが、光導波路11bがY分岐して
いる点以外は図1と実質的に同一である。このようにす
れば、光ファイバ20aから光導波路基板10に注入さ
れた2波長が混合した光のうち、分波した第1の波長の
光を光ファイバ20bと光ファイバ20dへと2分岐し
て使用することができる。また、逆に第1の波長の光を
光導波路基板10に注入し、合波するにあたって、光フ
ァイバ20bと光ファイバ20dのいずれかを任意に選
択すれば良いことになる。また、図4は実施例1の変形
例の3であり、光導波路基板10に対向して、光ファイ
バの代わりに光発光素子41、光受光素子42を設置し
ている。図1の光ファイバ20bの代わりに第1の波長
に対する光発光素子41、光ファイバ20cの代わりに
第2の波長に対する光受光素子42を設置している。こ
うすれば第1の波長の光での光送信と第2の波長の光で
の光受信を同時に行うことができる。光発光素子41と
光受光素子42の設置は図2と同様に、光学接着剤を用
いて行える。ここで、光学フィルタ30を光受光素子4
2上に積層作成すれば、位置合わせ上、製造工程上有利
なのは図1の場合と同様である。
【0013】本発明の第2の実施例を図5に示す。ここ
では、光導波路基板10の右端面が光導波路基板10の
側面に対し斜めになっている。図で、光導波路11aは
光導波路基板10の側面に対して平行に形成されてい
る。但し、これは図としての分かり易さのためであり、
必ずしも平行でなくてもかまわない。光導波路11bは
光導波路11aと光導波路基板10の右端面で交わって
おり、光導波路11aとは光導波路基板10の右端面の
法線に対する角度が正負逆となっている。光ファイバ2
0cは光導波路11aの延長上になるように、コア21
cの端面が光導波路11aの右端面と角度をもって対向
している。このようにすれば、光導波路11aの端面か
ら直進した光がそのままコア21cに注入し、逆にコア
21cから出射した光がそのまま直進して光導波路11
aに注入されることになる。この結果、光導波路11a
と光ファイバ20c間の光損失を低減し、光結合効率の
向上を図れる。本発明の第3の実施例を図6に示す。こ
こでは、光導波路基板10の右端面が、図5ではその全
面が側面とは斜めになっていたのに対し、導波路が交わ
っている局部のみが斜めになっている。このようにすれ
ば、光導波路基板10と光ファイバ20cの間をより接
近させることが容易となる。その結果第2の実施例より
も更に、光導波路11aと光ファイバ20cとの間の光
結合の効率を向上することができる。図2の場合に示し
たように、屈折率整合材を用いることで光結合の向上が
可能なことは言うまでもない。ここで、光導波路11と
光ファイバ20の間の位置合わせを容易に行う方法を示
す。これが図7〜図9である。図7は光導波路基板1
0、光ファイバ20を固定した光ファイバ固定基板6
0、抑え板70の結合状態を示す斜視図である。そし
て、図8は光導波路基板10と光ファイバ固定基板60
のみを平面図で表わし、図9は光学フィルタ30付近の
光導波路基板10と光ファイバ固定基板60を拡大して
斜視図で示してある。光導波路基板10自体は図6と変
わるものではないが、溝80を境として光ファイバ固定
基板60と一体に形成されている。そして、光ファイバ
固定基板60には光ファイバを固定するためのV溝61
が形成されている。この1体構造は、例えばSi基板等
の半導体材料に微細加工を行ってV溝を形成し、しかる
後溝80をダイシング加工することで作成できる。導波
路11の形成はV溝61の作成前又は後に行うことがで
きる。V溝61及び導波路11の形成いずれにも微細加
工技術を用いれることから、極めて高精度で光ファイバ
の位置合わせが可能となる。そのうえ、光導波路基板1
0、光ファイバ固定基板60の一体構造をSi基板上に
多数個形成し、切り離すことで一度に多数個の量産が可
能である。光ファイバ20の固定はV溝61に、例えば
接着剤で接着することで行える。更に、図7に示した抑
え板70を用いることで、より均一性良く光ファイバを
固定できる。これは、図には示されていないが、例えば
光ファイバ固定基板60と抑え板70をネジ等で締め付
けることで達成できる。これは前述の接着剤による固定
と併用することも可能である。抑え板70には光ファイ
バ20があたるところに光ファイバ固定溝71が形成さ
れている。光ファイバ固定溝71がない場合に比べ、よ
り光ファイバ20に広い面積で接触することから、光フ
ァイバ20に均一に力が加わる。この結果、すべての光
ファイバ20と光導波路11の結合効率を良好に保つこ
とが可能となる。さらに付け加えるなら光ファイバ固定
溝71及びその間の突出部を弾性体で構成することで光
ファイバ20に加わる力をより均一化し、結合効率を向
上することが可能である。
【0014】
【発明の効果】本発明に係る波長合分波器は溝の形成、
溝への光学フィルタの挿入、固定という工程を経ること
なく製造できる。また、光学フィルタと光ファイバの間
に光導波路を必要としない。さらに、微少な間隔で近接
した長い距離の光導波路を必要としない。このため本発
明は製造工程の簡略化、大量生産の容易化、による生産
性の向上を図ることができる効果を有する。また、本発
明は波長合分波器の小型化、高性能化を図ることができ
る効果をも有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す平面図である。
【図2】本発明の第1の実施例の変形例の1を示す平面
図である。
【図3】本発明の第1の実施例の変形例の2を示す平面
図である。
【図4】本発明の第1の実施例の変形例の3を示す平面
図である。
【図5】本発明の第2の実施例を示す平面図である。
【図6】本発明の第3の実施例を示す平面図である。
【図7】光ファイバの位置合わせ方法を示す斜視図であ
る。
【図8】光導波路基板と光ファイバ固定基板の一体構造
をしめす平面図である。
【図9】図7の一部を拡大した斜視図である。
【図10】方向性結合器方式による従来例の1を示す平
面図である。
【図11】方向性結合器方式による従来例の2を示す平
面図である。
【図12】フィルタ挿入方式による従来例を示す図であ
る。
【符号の説明】
10:光導波路基板 11、11a、11b、11c:導波路 20、20a、20b、20c、20d:光ファイバ 21、21a、21b、21c、21d:コア 30:光学フィルタ 41:光発光素子 42:光受光素子 50:光学接着剤 60:光ファイバ固定基板 61:V溝 70:抑え板 71:光ファイバ固定溝 80:溝

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の波長の光を合波しあるいは分波する
    光波長合分波器であって、 光導波路基板(10)、 光導波路基板(10)上に設けられ、かつ、光導波路基
    板(10)の少なくとも1つの端面で交わる光導波路
    (11a、11b)、 光導波路(11a、11b)が交わる光導波路基板(1
    0)の端面に設けられ、かつ、第1の波長の光を反射し
    第2の波長の光を透過する光学フィルタ(30)、 からなることを特徴とする光波長合分波器
  2. 【請求項2】請求項1に記載の光波長合分波器におい
    て、 光学フィルタ(30)が反射防止膜を被覆した誘電体多
    層膜からなることを特徴とする光波長合分波器
  3. 【請求項3】請求項2に記載の光波長合分波器におい
    て、 第1の波長の光がディジタル信号伝送用であり、かつ第
    2の波長の光がアナログ信号伝送用であることを特徴と
    する光波長合分波器
  4. 【請求項4】請求項2に記載の光波長合分波器におい
    て、 第1の波長の光の波長の幅が第2の波長の光の波長幅よ
    り狭いことを特徴とする光波長合分波器
  5. 【請求項5】請求項1乃至4に記載の光波長合分波器に
    おいて、 光学フィルタ(30)を設けた光導波路基板(10)の
    端面において、その局部あるいは全面が、光導波路基板
    (10)の側面に対して、斜めに形成されていることを
    特徴とする光波長合分波器
  6. 【請求項6】請求項5に記載の光波長合分波器におい
    て、 V溝(61)が形成され、かつ、V溝(61)の端部が
    光導波路(11)の端部と対向する、光ファイバ固定基
    板(60)、 前記V溝(61)上に固定された光ファイバ(20)、 とを更に備えたことを特徴とする光波長合分波器
  7. 【請求項7】請求項6に記載の光波長合分波器におい
    て、 光導波路基板(10)と光ファイバ固定基板(60)が
    Si基板により1体的に形成されていることを特徴とす
    る光波長合分波器
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US7565043B2 (en) 2006-01-12 2009-07-21 Nec Corporation Optical module

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