JPH10253765A - 地震観測速報システム - Google Patents

地震観測速報システム

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JPH10253765A
JPH10253765A JP6107197A JP6107197A JPH10253765A JP H10253765 A JPH10253765 A JP H10253765A JP 6107197 A JP6107197 A JP 6107197A JP 6107197 A JP6107197 A JP 6107197A JP H10253765 A JPH10253765 A JP H10253765A
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JP
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earthquake
observation
time
receiving station
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JP6107197A
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Susumu Abe
進 阿部
Yasushi Ishihara
靖 石原
Atsushi Uchida
淳 内田
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Kinkei System Corp
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Kinkei System Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広範囲に高密度で配置した地震計から、迅速
に地震データを収集できるようにする。 【解決手段】 広範囲に高密度で配置した地震計を有す
る観測局10を所定の数ごとにグループa,b,cに分
ける。また、そのグループa,b,cに対応する受信局
11A,11B,11Cを設けて各観測局10と受信局
11A,11B,11CとをISDN回線13で接続す
る。そして、前記受信局11A,11B,11C同士を
デジタル回線14で接続することにより、受信局11
A,11B,11Cの分散化を図り、受信局同士で受信
したデータを送受信を行って互いにデータの補完を行え
るようにして、広範囲に高密度で配置した地震計から、
迅速に地震データを収集できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高密度で設置し
た多数の地震計のデータを短時間に収集するための地震
観測速報システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】遠隔地に配置した複数の地震計からデー
タを収集する一つの方法として、図4に示すテレメータ
システムがある。
【0003】この方法は、遠く離れた測定点に設置した
地震計1の測定結果を電気信号に変換し、有線や無線な
どでセンターへ伝送してデータの収集を行うというもの
である。
【0004】例えば、図5に示すように、測定点に配置
した各地震計1にA−D変換器2とマイクロプロセッサ
3などを備えた測定装置を設け、測定結果を一定語長の
デジタルデータに変換する。一方、センター側には、イ
ンターフェース4を備えたデータ収集用のコンピュータ
5を準備し、そのインターフェース4と測定装置とをモ
デム6を介して電話回線で接続する。そして、データを
直列伝送する。
【0005】このとき、各地震計1からのデータの収集
には、従来、地震計1にそれぞれ機器番号を付け、セン
ター側から個々に呼び出してデータのやり取りをするポ
ーリング方式、また、地震計1を周期的に呼び出してデ
ータのやり取りをするサイクリック方式、あるいは、複
数の回線を使って同時にデータのやり取りを行うパラレ
ル方式などが用いられていた。
【0006】ところで、近年、広範囲に高密度で複数の
地震計1を配置し、地震の強さと規模とを計測して被害
を速やかに把握することが提案されている。このような
場合、地震発生と同時にできるだけ速やかにデータの収
集を行うことが必要とされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ポーリング方式やサイクリック方式では、センター側の
コンピュータが地震計を個々に呼び出し、記録したデー
タを順に取っていくので、地震計が多数の場合、全ての
地震計のデータを収集するのに時間がかかる。
【0008】一方、パラレル方式では、各地震計が全て
独立にセンターのコンピュータと接続されているため、
高速にデータの収集を行うことが可能である。
【0009】しかしながら、例えば、大きな地震が発生
すると、各地震計との間で送受信する通信量が大きくな
ることから、センターのコンピュータはその大量のデー
タを同時に複数の地震計との間で処理しなければならな
い。そのため、コンピュータの負担が大きくなって処理
が遅くなり、データの収集に時間がかかるという問題が
ある。
【0010】そこで、この発明の課題は、広範囲に高密
度で配置した複数の地震計から、迅速に地震データを収
集できる地震観測速報システムを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1では、広範囲に高密度で配置した複数の地
震計からデータを迅速に収集する地震観測速報システム
であって、上記地震計を所定の数ごとにまとめて複数の
グループに分けるとともに、そのグループ数に対応する
データ蓄積用のサーバコンピュータを備えた複数の受信
局を設けて、前記グループの各地震計とそのグループに
対応する受信局とを通信回線で接続し、かつ、各受信局
のサーバコンピュータ間を通信回線で接続した構成を採
用したのである。
【0012】そして、このような構成を採用し、地震計
をグループごとに対応する受信局と接続することによ
り、処理の分散化を図る。さらに、前記受信局同士を通
信回線で接続することにより、各受信局が受信したデー
タを互いに送受信を行って補完できるようにする。
【0013】その際、上記各地震計が地震の揺れを記録
し、その記録した地震の揺れの特徴を算出した代表デー
タを受信局へ伝送するという構成を採用すれば(請求項
2)、各地震計から地震発生直後に伝送するデータ量を
小さくできる。また、このとき、伝送するデータは観測
した地震の揺れから抽出した特徴を送るので、送られた
データから地震の規模や大きさをいち早く把握すること
ができる。
【0014】また、その際、上記代表データの伝送を所
定の大きさの地震の揺れを検出した際に行うという構成
を採用すれば(請求項3)、地震が発生した際、自動的
にデータの送信が行える。
【0015】さらに、その際、上記地震の記録時間に基
づいて複数の代表データを算出し、その算出した代表デ
ータを順次受信局へ伝送するという構成を採用すれば
(請求項4)、順次伝送される代表データによりリアル
タイムで地震を把握することができる。また、こうして
伝送される代表データは地震の記録時間に基づいて順次
伝送されるものなので、代表データを算出する記録時間
を適宜設定し、例えば、最初の代表データを地震発生の
初期の時点で伝送できるようにして速報性を有するよう
にしたり、最終のデータを地震終了後の全データで算出
するようにして、誤差の少ない正確なものを伝送できる
ように、地震の規模や強さに応じてデータを対応させる
ことができる。
【0016】このとき、上記システムがGPS受信装置
を備えた構成を採用すれば(請求項5)、システム全て
がGPS衛星からの時刻情報を受信して同じ時刻に統一
することができるので、観測データの精度を向上させる
ことができる。
【0017】さらに、このとき、上記受信局に複数の回
線と接続できる通信制御装置を備えた構成を採用すれば
(請求項6)、複数の回線を使って同時にデータのやり
取りを行えるので、収集速度の向上を図ることができ
る。
【0018】
【実施の形態】以下、この発明の地震観測速報システム
を図面に基づいて説明する。
【0019】地震観測速報システムは、図1に示すよう
に、複数の観測局10と受信局11A,11B,11C
とで構成されている。
【0020】観測局10は、この形態の場合、2kmごと
に150局設置して広範囲に高密度で配置されている。
また、この観測局10は50局ずつ3つのグループa,
b,cに分けられており、各グループa,b,cは、対
応するデータ蓄積用のサーバコンピュータを備えた3箇
所の受信局11A,11B,11CとISDN回線13
で接続されている。さらに、この3箇所の受信局11
A,11B,11Cは、デジタルデータ回線14で接続
されている。
【0021】観測局10は、図2に示すように、地震計
1とGPSエンジンを備えたデータ収録装置20と終端
端末装置21とで構成されている。
【0022】地震計1は、この形態の場合、サーボ型加
速度計タイプのもので、南北方向(x軸)、東西方向
(y軸)、上下方向(z軸)の3成分を検出する。ま
た、測定範囲は1960galの強震まで検出できる仕
様となっている。
【0023】データ収録装置20は、A−D変換器、演
算処理装置、メモリ回路及び周辺回路などで構成されて
いる。
【0024】A−D変換器は、例えば、上記3成分を入
力できる3chの入力を有する22bit並列処理型の
A−Dコンバータで、高い精度の検出を高速で行えるよ
うになっている。また、前記A−D変換器の入力(1c
h〜3ch)は、それぞれLPF(ローパスフイルタ)
を介して上記地震計の3成分(x,y,z軸)出力と接
続され、エイリアシングエラーを防止できるようになっ
ている。
【0025】この前記A−D変換器出力は演算処理装置
と接続されており、変換したデジタルデータを入力する
ようになっている。
【0026】演算処理装置は、メモリ装置としてデータ
収録用のRAMとプログラム用のROMが設けられてい
る。前記RAMはリングバッファとなっており、A−D
変換器が変換した測定データが順次書き込まれるように
なっている。このため、地震発生直前のデータも記録で
きるようになっている。
【0027】一方、前記ROMには、読み込んだデータ
の加工を行うための処理プログラムが書き込まれてい
る。この処理プログラムは、A−D変換器から出力され
た入力データに演算を施し、検出した地震の特徴を抽出
して、後述のように伝送するデータ量を短縮する。そし
て、このように伝送するデータ量を短縮することによ
り、A−D変換したデータを直接送信するよりも短時間
で地震の情報を送れるようになっている。
【0028】また、このデータ収録装置20には、GP
Sエンジンが設けられている。GPSエンジンは、GP
Sアンテナ22によって受信されたGPS衛星からの時
刻データをデコードし、読み取れるデータに変換して演
算処理装置へ出力する。
【0029】このように各観測局10にGPSエンジン
を設けたことにより、システム全体の時刻をGPS衛星
からの時刻データで正確に統一することができるため、
例えば、各観測局10からの伝送データを同時間軸で比
較して地震波の伝わり方を把握すれば、震源地などの特
定が容易に、かつ、正確にできる。
【0030】その結果、システム全体が地震発生時刻と
地震の継続時間を正確に管理して観測データの精度の向
上を図れるようになっている。
【0031】このような演算処理装置は、RS−232
Cシリアルインターフェース出力を介して、終端端末装
置21と接続されている。
【0032】終端端末装置21は、TA(ターミナルア
ダプター)とDSUとからなっており、ISDN回線1
3に接続されている。そのため、演算処理装置が発呼し
て、ダイヤラーにより受信局11を呼び出し、PPP
(Point to Point)などの伝送プロトコ
ルによりデータを出力できるようになっている。
【0033】受信局11A,11B,11Cは、終端端
末装置21、通信制御装置23、データサーバコンピュ
ータ(以下、サーバ)24、ワークステーションなどの
端末25とブリッジルータコンピュータ(以下、ルー
タ)26などで構成されている。
【0034】終端端末装置21は、観測局10に設けた
ものと同様な、TAとDSUとからなり、ISDN回線
13と接続されている。また、この終端端末装置21
は、各受信局11A,11B,11Cごとに30回線分
設けられている。
【0035】通信制御装置23は、例えば、マイクロコ
ンピュータを有するインテリジェントタイプのもので、
10個の送受信ユニットを有している。送受信ユニット
は、直並列変換回路を備えた前記終端端末装置21と接
続される回線インターフェース部と、サーバ24と接続
されるホストインターフェース部とからなり、それらを
マイクロコンピュータに制御された通信制御部により切
り換えてサーバ24と観測局10とのデータの送受信を
行う。また、各送受信ユニットはバッファメモリを有
し、前記メモリに一旦受信データを記憶し、そのデータ
をサーバ24に伝送することにより、サーバ24が停止
中や故障の場合でも受信データの喪失を防げるようにな
っている。
【0036】この通信制御装置23は各受信局11A,
11B,11Cに3台ずつ配置されており、並列に接続
されて互いに協調し、各観測局10からのデータ収集が
スムースに行えるように構成されている。
【0037】サーバ24は、充分なディスクキャッシュ
を備えたもので、複数のワークステーション25がLA
Nによって接続できるようになっている。そして、その
接続されたワークステーション25により、サーバ24
に収集されたデータに対して分析や加工などができるよ
うになっている。また、ワークステーション25により
サーバ24を介して各観測局10の処理プログラムのパ
ラメータの変更や書換え、あるいは、メンテナンスも行
えるようにしてある。
【0038】一方、サーバ24は、ルータ26を介して
リング状に接続されており、それぞれ収集したデータを
共有し、補完できるようになっている。そのため、例え
ば、サーバ24の一つが地震などで停止しても他のサー
バ24が代行してデータの収集を行うので、地震に対し
ても強い。
【0039】この実施形態は、以上のように構成されて
おり、グループa,b,cに分けられた各観測局10は
グループa,b,cごとに対応する受信局11A,11
B,11Cの電話番号が設定される。例えば、図1に示
すように、aグループは受信局11Aの電話番号、bグ
ループは受信局11Bの電話番号、cグループは受信局
11Cの電話番号が設定される。
【0040】この状態で、全観測局10はアイドル状態
となっており、データ収録装置20は、地震計1の検出
信号を常時A−D変換し、順次RAMメモリに記録す
る。また、このとき、A−D変換されたデータは、図3
に示すように、設定値(トリガレベル)VH と比較され
ており、その比較した値が設定値VH 以上、つまり、ト
リガレベルVH を越えると、処理プログラムを起動して
演算を開始する。例えば、図3で示すように、測定値の
絶対値が設定値以上となった時点で演算を開始すること
により、地震が発生した際に自動的にデータの送信が行
えるようになっている。
【0041】このトリガレベルVH の設定は成分(チャ
ンネル)毎に行えるようになっており、いずれかの成分
で条件を満足すると演算を開始し、その演算データを出
力する。また、条件を満足しなくなると演算を中止し
て、データの出力を停止する。前記演算の開始と停止の
トリガ条件は、同じレベルとすることもできるし、別の
レベルに設定することもできる。この形態では停止レベ
ルVL を別に設けるようにしてある。
【0042】いま、地震が発生して例えば、図3に示す
ような地震波形が観測され、各観測局10の地震計1が
一斉にトリガレベルVH を越えた揺れを検出すると、各
観測局10はデータの収録と演算を開始する。
【0043】すなわち、データの収録は、トリガレベル
H を検出した直前の「正」秒から設定された起動前時
間遡った時刻からとする。例えば、起動前収録時刻を3
0秒に設定し、起動した時刻が0分45.26秒の場
合、0分15秒からのデータを記録する。また、収録の
停止は、停止判定が成立(トリガ設定した成分全てがレ
ベルVL を停止判定時間越えなかった時)した直後の
「正」秒とする。例えば、停止判定した時刻が1分4
2.510秒の場合、1分43秒までのデータを記録す
る。
【0044】そして、発呼して受信局11A,11B,
11Cと接続処理を行い、算出された代表データを早期
情報として受信局11A,11B,11Cへ伝送する。
【0045】この早期情報は、この形態の場合、例え
ば、図3に示すように、地震の継続時間に対応した次の
3つの時点で行うことにより、地震の規模と強さが認識
できるようにしてある。 (1)起動前10秒から40秒収録した時点、これを
「第1報」と称する。 (2)起動前10秒から80秒収録した時点、これを
「第2報」と称する。 (3)データ収録完了時 但し、起動前10秒から収録データの最後までとする。
これを「最終報」と称する。 なお、データ収録時間が40秒に満たない場合は、「第
1報」は省略され、「最終報」のみとなる。
【0046】また、この早期情報を構成する前記代表デ
ータは、例えば、成分毎の最大加速度、震度(気象庁演
算方式)、波動エネルギー、卓越周波数などからなり、
ここで、それらについても簡単に説明することにする。
【0047】すなわち、 (A)最大加速度は、以下の6種類の加速度からなり、
前記早期情報演算を行う時間内のデータにより算出され
る。 1.早期情報演算対象時間内での南北成分の最大値x
1max 2.早期情報演算対象時間内での東西成分の最大値x
2max 3.早期情報演算対象時間内での上下成分の最大値x
3max 4.早期情報演算対象時間内での時刻tにおける南北成
分と 東西成分加速度のベクトル合成値の最大値vHmax 5.早期情報演算対象時間内での時刻tにおける3成分
加速度のベクトル合成値の最大値v3dmax 6.早期情報演算対象時間内でのx1max,x2max,x
3maxのうちの最大のものxmax
【0048】(B)震度 図3に示す各区間のデジタルデータの両端各1秒データ
にコサインテーパ処理を行い、各成分毎にフーリエ変換
を施してフィルタリング処理を行ったのち、フーリエ逆
変換により算出した3成分の算出値をベクトル合成した
ものである。
【0049】(C)卓越周波数 前記早期情報演算を行う時間内の観測値をFFTにより
スペクトル分解し、その分解したデータを0.1Hz刻み
でそこに含まれるパワー値をそれぞれ加算したもので、
地震の強さを表す。
【0050】(D)波動エネルギー 前記早期情報演算を行う時間内の観測値をFFTにより
分解されたスペクトルから下記に示す式によって求めた
もので、観測点における地震エネルギーを算出する。 E=log∫(S(ω)/ω)2 dω 但し、積分範囲は、fmax =ω/2π=30Hz fmin =ω/2π=0.1Hz 。
【0051】これらの早期情報は、図1に示すように、
順次受信局11A,11B,11Cに送出される。この
ため、データの伝送は、グループa,b,cごとに異な
った受信局11A,11B,11Cに対して行われ、各
観測局10からのデータの収集は分散して行われる。こ
の結果、観測局10からの呼び出しが集中することによ
る回線の錯綜を防ぎ、かつ、一局当たりの受信数も低く
押さえることができる。そのため、データの収集をスム
ースに行うことができる。
【0052】このとき、伝送されるデータは上記のよう
に代表データを算出し、送信するデータ量の短縮を行っ
て地震の規模と強さとを推し量れる最小限のデータを伝
送しているので、一観測局10当たりの送信時間も短く
て済み、かつ、データから地震の状況をいち早く把握す
ることができる。
【0053】さらに、その際、代表データは記録時間に
基づいて、「第1報」→「第2報」→「最終報」と順次
伝送されるので、そのデータを解析すれば、地震の規模
と強さをリアルタイムで把握することができる。
【0054】また、「第1報」は地震発生の初期の時点
で伝送されるので、速報性を有する。一方、「最終報」
は、全データで算出されるので、地震の特徴を示す誤差
の少ない正確な情報が伝送される。
【0055】なお、データ収録装置20のメモリに記憶
されている全データは、これらの早期情報の送信後の回
線の空いたときに送るようにすれば、地震発生直後にサ
ーバ24の負荷を大きくせずに、全データの収集も可能
である。
【0056】加えて、この伝送は、伝送量も大きく通信
速度の大きなISDN回線13を介して行うため、デー
タ収集を短時間で行うことができる。
【0057】すなわち、ISDN回線13回線は、伝送
レートが高く(64Kbps〜128Kbps)、デジ
タルデータを変調せずに送れるので、大幅な時間短縮が
行える。
【0058】一方、受信局11A,11B,11Cで
は、通信制御装置23により、複数の回線を使って同時
にデータのやり取りを行っており、処理速度の向上が図
られている。
【0059】また、このようにして各受信局11A,1
1B,11Cが分散して収集したデータは、受信局11
A,11B,11C間で高速のデジタル回線14を使っ
て互いにデータの補完がなされており、全データの収集
も高速で行うことができる。
【0060】こうして収集したデータは、システム全て
がGPS衛星からの時刻情報を受信して時刻を統一して
検出したものなので、例えば、各観測局10の検出デー
タを同時間軸で比較すれば、地震の伝播状態の把握も正
確にできる。このため、データ精度が高く、震源地など
の特定が容易であり、確度の高い地震の被害の推定もで
きる。
【0061】また、このようにして高速でデータを収集
できるので、サーバ24に例えば、このデータに基づい
て地震の大きさを画像表示させ、図2の符号31に示す
防災情報システムや符号33の被害想定装置を接続すれ
ば、地震の規模や被害の推定も短時間でできる。
【0062】さらに、前記情報システム31や符号33
の被害想定装置に、このデータと建物やライフラインの
データとを照合させるような機能を持たせれば、いま起
こった地震で大きな被害が出ているのは何処なのか、安
全な場所は何処なのかなどが表示によって推定できるた
め、迅速な救助活動を可能にする。
【0063】一方、この観測システムでは、地震データ
を時々刻々とサーバ24に蓄積するため、例えば前記サ
ーバ24に図2の符号34に示すインターネット配信装
置を接続し、図1に示すように、インターネットなどの
ネットワークと接続するようにすれば、例えば、大学な
どの各研究機関や防災機関あるいはライフラインとの間
で地震データの受渡しがリアルタイムでできる。このよ
うにすることにより、地震発生時の危機管理に役立てる
ことができる。
【0064】ところで、この観測システムは、上記のよ
うに、大地震発生時ばかりでなく、日常発生している微
小地震のデータもサーバ24に蓄積することができる。
このため、このような地震のデータを観測する図2の符
号32に示すようなデータ解析装置をサーバ24に接続
し、その観測データを大学などの各研究機関や防災機関
あるいはライフラインなどと交換して、例えば、地盤の
振動特性や地下構造の解明などの基礎データ作りに用い
れば、大地震発生時の被害予測の精度の向上に役立てら
れる。
【0065】
【発明の効果】この発明は、複数の地震計をグループに
分け、グループ数に対応するデータ蓄積用のサーバコン
ピュータを備えた複数の受信局を設けて、前記グループ
とそのグループに対応する受信局とを通信回線で接続す
るとともに、受信局のサーバコンピュータ間を通信回線
で接続したことにより、広範囲に高密度で配置した地震
計から、迅速に地震データを収集できる。
【0066】そのため、このようにして高速でデータを
収集できるので、このデータに基づいて例えば地震の大
きさを画像表示させるようにすれば、確度の高い地震の
規模や被害の推定ができる。
【0067】さらに、このデータと建物やライフライン
のデータとを照合させれば、いま起こった地震で大きな
被害が出ているのは何処なのか、安全な場所は何処なの
かなどが表示によって推定できるため、迅速な救助活動
を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の全体を示すブロック図
【図2】実施形態の詳細なブロック図
【図3】実施形態の動作を説明する図
【図4】従来例のブロック図
【図5】従来例の詳細なブロック図
【符号の説明】
1 地震計 10 観測局 11A 受信局 11B 受信局 11C 受信局 13 ISDN回線 14 デジタル回線 20 データ収録装置 22 アンテナ 23 通信制御装置 24 サーバ 26 ルータ a グループ b グループ c グループ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 広範囲に高密度で設置した複数の地震計
    からデータを迅速に収集する地震観測速報システムであ
    って、 上記地震計を所定の数ごとにまとめて複数のグループに
    分けるとともに、そのグループ数に対応するデータ蓄積
    用のサーバコンピュータを備えた複数の受信局を設け
    て、前記グループの各地震計とそのグループに対応する
    受信局とを通信回線で接続し、かつ、各受信局のサーバ
    コンピュータ間を通信回線で接続した地震観測速報シス
    テム。
  2. 【請求項2】 上記各地震計が地震の揺れを記録し、そ
    の記録した揺れの特徴を算出した代表データを受信局へ
    伝送することを特徴とする請求項1に記載の地震観測速
    報システム。
  3. 【請求項3】 上記代表データの伝送を所定の大きさの
    地震の揺れを検出した際に行うことを特徴とする請求項
    2に記載の地震観測速報システム。
  4. 【請求項4】 上記地震の記録時間に基づいて複数の代
    表データを算出し、その算出した代表データを順次受信
    局へ伝送することを特徴とする請求項2または3に記載
    の地震観測速報システム。
  5. 【請求項5】 上記システムがGPS受信装置を備えた
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載
    の地震観測速報システム。
  6. 【請求項6】 上記受信局に複数の回線と接続できる通
    信制御装置を備えたことを特徴とする請求項1乃至5の
    いずれか一つに記載の地震観測速報システム。
JP6107197A 1997-03-14 1997-03-14 地震観測速報システム Pending JPH10253765A (ja)

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