JPH10252455A - 内燃機関の排ガス浄化触媒装置および排ガス浄化方法 - Google Patents

内燃機関の排ガス浄化触媒装置および排ガス浄化方法

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JPH10252455A
JPH10252455A JP9079046A JP7904697A JPH10252455A JP H10252455 A JPH10252455 A JP H10252455A JP 9079046 A JP9079046 A JP 9079046A JP 7904697 A JP7904697 A JP 7904697A JP H10252455 A JPH10252455 A JP H10252455A
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孝太郎 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広い浄化温度域を有し、そのほぼ全域で一定
以上の高いNOx浄化率を示す内燃機関の排ガス浄化触
媒装置および浄化方法を提供する。 【解決手段】 排気流路の上流側より、窒素酸化物を浄
化する浄化温度域が高い高温型触媒2と、高温型触媒2
に比し浄化温度域が低い低温型触媒3を直列に配置し、
高温型触媒2と低温型触媒3の距離Lを、高温型触媒2
の入ガス温度に対する低温型触媒3の浄化温度域の上限
温度が、高温型触媒2の炭化水素浄化率が10%を示す
温度以上、80%を示す温度以下となるように設定す
る。高温型触媒2は、この温度範囲で出ガス中の炭素数
10以下の炭化水素の割合が増加し、低温型触媒3は、
炭素数10以下の炭化水素の存在下で良好なNOx浄化
性能を示すため、触媒間距離Lを適切に設定すれば、両
触媒の浄化域の谷間をなくし、NOx浄化率を大きく向
上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関からの排
ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)を触媒を用いて浄
化する触媒装置、特に浄化温度域の異なる複数の触媒体
を組み合わせた構成の触媒装置および排ガス浄化方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジン等の内燃機関より排
出されるNOxを低減するために、排気管途中に触媒を
設置してNOxを浄化することが行われている。NOx
浄化触媒としては、ゼオライト系触媒やアルミナ系触媒
等、種々のものが知られるが、いずれもNOx浄化作用
を示す温度域が限られている。このため、浄化温度域の
異なる複数の触媒を組み合わせて、NOx浄化温度域を
拡大させたものがあり、例えば、特開平6−13425
8号公報には、モルデナイトに担持するコバルトの量を
変えて、最高活性が得られる反応温度を変えた複数の触
媒を有する触媒装置が開示されている。複数の触媒は、
通常、反応温度の高い触媒が排気流路の上流側に、反応
温度の低い触媒が排気流路の下流側となるように配置さ
れる。また、特開平6−307231号公報には、複数
のNOx浄化触媒を、排気ガスの流れ方向に直列に、か
つ炭化水素に対する酸化活性能力が下流側に向かって順
次大きくなるように配置した触媒装置が記載されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように複数の触媒
を組み合わせることで、浄化温度域は広がるが、複数の
触媒の浄化曲線が重なり合う部分では、いずれのNOx
浄化率も低いため、これらを足し合わせても実用上、十
分なNOx浄化率が得られず、NOx浄化率の低い谷間
の温度域が存在するという問題があった。これは、総容
積一定の条件で単独の触媒と比較した場合、複数の触媒
の組み合わせでは、個々の触媒容積が小さくなるため、
単独の触媒に比べてNOx浄化率が大幅に低下してしま
うからで、広い範囲で一定以上のNOx浄化率を示す触
媒装置が望まれている。
【0004】しかして、本発明は、広い浄化温度域を有
し、そのほぼ全域で一定以上の高いNOx浄化率を示す
内燃機関の排ガス浄化触媒装置および浄化方法を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の構成における
内燃機関の排ガス浄化触媒装置は、排気流路途中に設け
られ、排ガス中に含まれる窒素酸化物を炭化水素の存在
下で浄化する触媒を備えており、該触媒は、上記排気流
路の上流側より、窒素酸化物を浄化する浄化温度域が高
い高温型触媒と、上記高温型触媒に比し浄化温度域が低
い低温型触媒とを、間隔をおいて直列に配置してなる。
上記高温型触媒と上記低温型触媒の対向端間の距離は、
上記高温型触媒の入ガス温度に対する上記低温型触媒の
浄化温度域の上限温度が、上記高温型触媒の炭化水素浄
化率が10%を示す温度以上でかつ80%を示す温度以
下となるように設定してある。
【0006】上記低温型触媒は、炭素数10以下の炭化
水素の存在下で良好なNOx浄化性能を示し、一方、上
記高温型触媒は、その入ガス温度が特定の温度範囲にあ
る時、すなわち炭化水素浄化率が10%を示す温度から
炭化水素浄化率が80%を示す温度までの範囲にある時
に、出ガス中の、炭素数10以下の炭化水素成分の割合
が増加する。また、上記高温型触媒と上記低温型触媒の
対向端間の距離を大きくすると、流路壁からの放熱で、
上記低温型触媒に入るガスの温度は実質的に低下し、上
記低温型触媒の上記高温型触媒の入ガス温度に対する浄
化温度特性は、高温側にシフトする。逆に、上記距離を
小さくすると、浄化温度特性は低温側にシフトする。す
なわち、上記距離を変えることで、上記高温型触媒の入
ガス温度に対する、上記低温型触媒の浄化温度特性を変
更することができる。
【0007】従って、上記低温型触媒の浄化温度域の上
限温度が、炭素数10以下の炭化水素成分の割合が増加
する温度域に入るように、上記距離を調整すれば、上限
温度付近での上記低温型触媒のNOx浄化率を向上させ
ることができる。よって、単なる組み合わせ以上の効果
が得られ、広い温度域で、高い浄化性能を示す触媒挿置
を得ることができる。
【0008】請求項2の構成では、内燃機関の排気流路
途中に設けられ、排ガス中に含まれる窒素酸化物を炭化
水素の存在下で触媒を用いて浄化する排ガス浄化方法に
おいて、上記排気流路の上流側より、窒素酸化物を浄化
する浄化温度域が高い高温型触媒と、上記高温型触媒に
比し浄化温度域が低い低温型触媒とを直列に配置し、上
記高温型触媒と上記低温型触媒の対向端間の距離を、上
記高温型触媒の入ガス温度に対する上記低温型触媒の浄
化温度域の上限温度が、上記高温型触媒の炭化水素浄化
率が10%を示す温度以上でかつ80%を示す温度以下
となるようにする。この場合も、上記距離を適正値に設
定することにより、上述したのと同様の効果が得られ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施の形態を
図面を参照して説明する。図1は車両エンジンの排気流
路に設置される排ガス浄化触媒装置の全体構成を示すも
ので、排気流路1内には、エンジンからの排気の流れに
対し上流側から、高温型NOx触媒2、低温型NOx触
媒3(以下、それぞれ高温型触媒、低温型触媒と称す
る)の2つの触媒が、所定の距離をおいて直列に配設し
てある。上記高温型触媒2と低温型触媒3との間には接
続配管4が配設され、これら触媒2、3間の距離は、こ
の接続配管4の長さLで調整される。
【0010】高温型触媒2は、通常、約300℃以上の
高温域でNOx浄化作用を示す触媒で、例えば、ゼオラ
イト、アルミナ等の多孔質体に銅、銀またはニッケル等
を担持してなる触媒が挙げられる。好ましくは、ゼオラ
イトに銅を担持させた触媒が好適に用いられる。
【0011】低温型触媒3は、NOxを浄化する浄化温
度域が、高温型触媒2より低温域にある触媒で、例え
ば、ゼオライト、アルミナ等の多孔質体に白金、または
パラジウム等を担持してなる触媒が挙げられる。好まし
くは、ゼオライトの一種であるモルデナイトに白金を担
持させた触媒が好適に用いられる。
【0012】なお、高温型触媒2、低温型触媒3におい
て、NOxを浄化する温度域は、触媒の種類、担持量等
によって異なり、その使用条件において最適な触媒を、
適宜選択すればよい。また、触媒材料は、必ずしも上記
したものに限定されるものではなく、通常公知の種々の
触媒材料が使用可能である。
【0013】これら高温型触媒2または低温型触媒3の
触媒形状は、特に制限されないが、通常、セラミックス
等よりなるハニカム構造の担体に上記触媒成分を担持さ
せて装置内に設置する。また、NOxを浄化するための
還元剤としては、通常、排ガス中に含まれる炭化水素が
使用されるが、触媒の浄化性能を高めるために、高温型
触媒2の上流に、軽油等の炭化水素燃料を供給すること
もできる。
【0014】本発明では、高温型触媒2と低温型触媒3
の距離Lを適切に設定し、上記高温型触媒2によって改
質された排ガスを、低温型触媒3で浄化することによ
り、高い浄化率を実現する。具体的には、距離Lを、高
温型触媒2の入ガス温度に対する低温型触媒3の浄化温
度域の上限温度が、高温型触媒2の炭化水素浄化率が1
0%を示す温度以上でかつ80%を示す温度以下、好ま
しくは、炭化水素浄化率が30%を示す温度以上でかつ
70%を示す温度以下となるように設定するのがよい。
その理由を、以下に説明する。
【0015】(接続配管長Lと低温型触媒3のNOx浄
化特性)本発明の触媒構成では、内燃機関からの排ガス
は、まず高温型触媒2を通過し、次に長さLの接続配管
4を経て、低温型触媒3を通過する。ここで、高温型触
媒2に一定温度の排ガスが流入する場合を考える。高温
型触媒2における反応を考えないとすると、高温型触媒
2に入ったガスは、高温型触媒2および接続配管4での
放熱により温度が低下する。高温型触媒2での放熱量は
変更できないが、接続配管4での放熱は接続配管長Lに
より変更可能である。
【0016】そこで、長さLを大きくしていった時の、
高温型触媒2の入ガス温度に対する低温型触媒3のNO
x浄化特性を考える。長さLを増加させると、それにつ
れて接続配管4からの放熱量が増加するため、低温型触
媒3の入ガス温度は低下する。長さLを増加させ、しか
も低温型触媒3の入ガス温度を一定に保持するには、高
温型触媒2の入ガス温度を上昇させる必要がある。従っ
て、図2に示すように、長さLを大きくすると、触媒
2、3の距離が0の場合(L=0)に対して、高温型触
媒2の入ガス温度に対する低温型触媒3のNOx浄化曲
線は高温側にシフトする。
【0017】これを接続配管長Lを横軸とするグラフで
表したのが図3であり、高温型触媒2の入ガス温度から
見た時、低温型触媒3においてNOx浄化が起こる下限
温度をTb1 、上限温度をTb2 とすると、接続配管長
Lに対して、これら下限温度Tb1 、上限温度Tb2 は
図3のように変化する。ここで、下限温度Tb1 、上限
温度Tb2 の間の温度差は、Lによらず一定となる。
【0018】(高温型触媒2による軽油の改質効果)図
4には典型的な高温型触媒2の炭化水素浄化特性を示
す。最高浄化率を示す温度が400℃を越える高温型触
媒2では、触媒に入った軽油はその温度に応じた触媒作
用を受け、その一部が反応する。銅、銀、ニッケル等を
アルミナに担持させて複数の高温型触媒2を作製し、そ
のそれぞれについて炭化水素の浄化特性を調べた結果、
いずれの高温型触媒2においても、炭化水素浄化率が1
0%から80%の時に、排ガス中に軽油が軽質化された
結果として得られる炭素数10以下の炭化水素成分の割
合が増加していることがわかった。
【0019】図4には、炭化水素浄化率が10%となる
高温型触媒2の入ガス温度をTah10、80%となる入ガ
ス温度をTah80として示してあり、高温型触媒2の入ガ
ス温度がTah10からTah80の範囲にある時に、排ガス中
の炭素数10以下の軽質な炭化水素成分の割合が最も多
くなる。炭化水素浄化率が10%未満の時は、排ガス中
の炭化水素組成は軽油と変わりがなく、また炭化水素浄
化率が80%を越える時は、炭化水素成分の絶対量が少
なくなっている。
【0020】(低温型触媒3の供給炭化水素組成に対す
るNOx浄化性能)一方、白金、パラジウム等をアルミ
ナに担持させて複数の低温型触媒3を作製し、その供給
炭化水素組成に対するNOx浄化性能を調べた。図5に
示されるように、いずれも炭素数10以下の軽質な炭化
水素成分の場合に最も高いNOx浄化性能を示すことが
わかる。
【0021】(接続配管長Lの最適値の設定)以上の結
果より、高温型触媒2と低温型触媒3の距離Lを調整し
て、NOx浄化率が低下する低温型触媒3の上限温度T
b2 付近の温度域が(図2参照)、高温型触媒2による
炭化水素の改質効果の高い温度域Tah10からTah80の範
囲と重なるようにすれば(図4参照)、高温型触媒2に
よって改質された排ガスを、低温型触媒3で浄化するこ
とにより、浄化率を向上できることがわかる。上限温度
Tb2 がTah10より低い時は、低温型触媒3に供給され
る軽油の改質効果が期待できず、Tb2 がTah80より高
いと、還元剤である炭化水素成分の絶対量が少なくなる
ため、低温型触媒3の浄化率を向上する効果が得られな
い。
【0022】すなわち、本発明の要点は、高温型触媒2
で軽油が改質されて生成した炭素数10以下の炭化水素
成分を、効率よく低温型触媒3に供給することにあり、
接続配管長Lを変化させることにより、これを実現する
ものである。長さLの設定方法について図6を用いて説
明する。図中、(a)は高温型触媒2の入ガス温度に対
する高温型触媒2および低温型触媒3のNOx浄化特性
を示し、高温型触媒2におけるNOx浄化の上限温度お
よび下限温度をそれぞれTa2 、Ta1 とし、低温型触
媒3におけるNOx浄化の上限温度および下限温度はそ
れぞれTb2 、Tb1 としてある。(b)は高温型触媒
2の炭化水素浄化特性を示し、炭化水素浄化率が10%
となる入ガス温度をTah10、80%となる入ガス温度を
Tah80としてある。(c)は図3の横軸と縦軸を入れ替
えたもので、Tb1 、Tb2 と長さLの関係を示してい
る。
【0023】図6中、(a)において、上述したように
長さLを増加させると低温型触媒3のNOx浄化上限温
度Tb2 は高温側にシフトする。そこで、上限温度Tb
2 が、(b)における炭化水素浄化率が10%となる入
ガス温度Tah10と、80%となる入ガス温度Tah80の間
に入るように、接続配管長Lを設定する。(c)より、
上限温度Tb2 =Tah10の時、L=L1 であり、上限温
度Tb2 =Tah80の時、L=L2 となるので、L1 ≦L
≦L2 となるようにLを設定すればよい。
【0024】
【実施例】
(実施例1)高温型触媒2としてCu/ゼオライトβ、
低温型触媒3としてPt/モルデナイトを使用して上記
図1に示す構成の触媒装置を作製し、そのNOx浄化特
性を調べて図7に示した。各触媒2、3はいずれもハニ
カム状の担体に担持させた状態で触媒装置内に収容し、
高温型触媒2の上流には還元剤としての軽油が供給され
るようにした。ここで、高温型触媒2であるCu/ゼオ
ライトβのTHC浄化特性、および触媒間距離Lと低温
型触媒3であるPt/モルデナイトのNOx浄化上限温
度Tb2 の関係は図7に示す通りであり、(a)よりC
u/ゼオライトβにおいて炭化水素浄化率が10%とな
る温度Tah10は310℃、80%となる温度Tah80は4
00℃であった。また、(b)より310℃および40
0℃に対応する触媒間距離Lはそれぞれ352mm、37
0mmであった。
【0025】そこで、高温型触媒2と低温型触媒3の距
離Lを365mmに設定し、低温型触媒3のNOx浄化上
限温度Tb2 が、Tah10とTah80の間となるようにし
た。この触媒装置に排ガスを導入してNOx浄化率を測
定し、結果を図7の(c)に示した。また、(c)に
は、Cu/ゼオライトβまたはPt/モルデナイトを単
独で使用した場合の、NOx浄化特性を併せて示した。
この時、これらCu/ゼオライトβまたはPt/モルデ
ナイトの容積は、高温型触媒2と低温型触媒3を組み合
わせた組み合わせ触媒の総容積と同じ容積とした。
【0026】図7の(c)に示されるように、高温型触
媒2と低温型触媒3を組み合わせた組み合わせ触媒で
は、各触媒の容積が低減しているために、その最大浄化
率は単独触媒に比べて低下しているが、高温型触媒2と
低温型触媒3の浄化曲線が重なる部分においては、NO
x浄化率が約15%と、単独触媒の組み合わせ以上の高
い浄化率が得られている。これは、高温型触媒2と低温
型触媒3の距離Lを適正値とすることで、高温型触媒2
による炭化水素の改質効果により低温型触媒3のNOx
浄化率が大きく向上することを示しており、供給される
炭化水素をより有効に利用することができる。このよう
に、本発明によれば、浄化温度範囲が広く、しかもその
ほぼ全域で一定以上の優れた浄化性能を示す触媒装置を
実現できる。
【0027】(比較例1)上記実施例1と同じCu/ゼ
オライトβおよびPt/モルデナイトを用い、触媒間距
離Lを350mmとした以外は同様にして触媒装置を作製
し、そのNOx浄化特性を調べて図8に示した。図に明
らかなように、高温型触媒2と低温型触媒3の谷間の部
分において、NOx浄化率が15%を大きく下回ってお
り、実用上、十分なNOx浄化性能が得られていない。
【0028】(比較例2)上記実施例1と同じCu/ゼ
オライトβおよびPt/モルデナイトを用い、触媒間距
離Lを377mmとした以外は同様にして触媒装置を作製
し、そのNOx浄化特性を調べて図9に示した。図に明
らかなように、高温型触媒2と低温型触媒3の谷間の部
分において、NOx浄化率が15%を下回っており、C
u/ゼオライトβとPt/モルデナイトの浄化率から推
定される浄化率の総和よりも低くなっている。これは、
上流側のCu/ゼオライトβで還元剤である炭化水素が
消費された結果、下流側のPt/モルデナイトで十分な
量の炭化水素が存在せず、浄化性能が低下したものと考
えられ、触媒の組み合わせによる十分な効果が得られて
いない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の触媒装置の構成を示す全体概略断面図
である。
【図2】触媒間距離と低温型触媒のNOx浄化特性の関
係を示す図である。
【図3】触媒間距離と低温型触媒の浄化上限または下限
温度の関係を示す図である。
【図4】高温型触媒の炭化水素浄化特性を示す図であ
る。
【図5】低温型触媒の炭化水素組成に対するNOx浄化
特性を示す図である。
【図6】触媒間距離と設定方法を説明するための図であ
る。
【図7】実施例1の触媒装置におけるNOx浄化特性を
示す図である。
【図8】比較例1の触媒装置におけるNOx浄化特性を
示す図である。
【図9】比較例2の触媒装置におけるNOx浄化特性を
示す図である。
【符号の説明】
1 排気流路 2 高温型触媒 3 低温型触媒 4 接続配管 L 触媒間距離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F01N 3/10 ZAB B01D 53/36 101A (72)発明者 古谷 寿伸 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気流路途中に設けられ、排
    ガス中に含まれる窒素酸化物を炭化水素の存在下で触媒
    を用いて浄化する排ガス浄化触媒装置であって、上記排
    気流路の上流側より、窒素酸化物を浄化する浄化温度域
    が高い高温型触媒と、上記高温型触媒に比し浄化温度域
    が低い低温型触媒とを直列に配置し、上記高温型触媒と
    上記低温型触媒の対向端間の距離を、上記高温型触媒の
    入ガス温度に対する上記低温型触媒の浄化温度域の上限
    温度が、上記高温型触媒の炭化水素浄化率が10%を示
    す温度以上でかつ80%を示す温度以下となるように設
    定したことを特徴とする内燃機関の排ガス浄化触媒装
    置。
  2. 【請求項2】 内燃機関の排気流路途中に設けられ、排
    ガス中に含まれる窒素酸化物を炭化水素の存在下で触媒
    を用いて浄化する排ガス浄化方法において、上記排気流
    路の上流側より、窒素酸化物を浄化する浄化温度域が高
    い高温型触媒と、上記高温型触媒に比し浄化温度域が低
    い低温型触媒とを直列に配置し、上記高温型触媒と上記
    低温型触媒の対向端間の距離を、上記高温型触媒の入ガ
    ス温度に対する上記低温型触媒の浄化温度域の上限温度
    が、上記高温型触媒の炭化水素浄化率が10%を示す温
    度以上でかつ80%を示す温度以下となるように設定す
    ることを特徴とする内燃機関の排ガス浄化方法。
JP07904697A 1997-03-13 1997-03-13 内燃機関の排ガス浄化触媒装置および排ガス浄化方法 Expired - Fee Related JP3302900B2 (ja)

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