JPH1025139A - 無機質微小中空体およびこれを用いた無機質成形体 - Google Patents

無機質微小中空体およびこれを用いた無機質成形体

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JPH1025139A
JPH1025139A JP20296596A JP20296596A JPH1025139A JP H1025139 A JPH1025139 A JP H1025139A JP 20296596 A JP20296596 A JP 20296596A JP 20296596 A JP20296596 A JP 20296596A JP H1025139 A JPH1025139 A JP H1025139A
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JP20296596A
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Sadayuki Tomiyasu
貞行 富安
Morihito Nakatani
盛仁 中谷
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Daiken Trade and Industry Co Ltd
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/02Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
    • C04B28/04Portland cements
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B20/00Use of materials as fillers for mortars, concrete or artificial stone according to more than one of groups C04B14/00 - C04B18/00 and characterised by shape or grain distribution; Treatment of materials according to more than one of the groups C04B14/00 - C04B18/00 specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone; Expanding or defibrillating materials
    • C04B20/02Treatment
    • C04B20/04Heat treatment
    • C04B20/06Expanding clay, perlite, vermiculite or like granular materials
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で所望の強度を有する無機質微小中空体
およびこれを用いた無機質成形体を提供することにあ
る。 【解決手段】 平均粒径10μmないし50μm、か
つ、含まれる全構造水2重量%以上であるSiO網目
構造を有するガラス質原材料を、温度850℃ないし1
000℃で焼成発泡させて得られる平均粒径100μm
以下の無機質微小中空体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軽量で強度の大き
い無機質微小中空体およびこれを用いた無機質成形体に
関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、外
装材として防火性,耐久性に優れた窯業系のものが使用
されているが、近年、天然石を模した深彫り化粧を施す
ため、厚くなる傾向にある。このため、外装材の重量が
著しく増大し、施工性が悪く、かつ、建物の構造に対す
る負荷が大きいので、軽量化が強く要望されている。
【0003】軽量化の方法としては、一般に、骨材とし
て公知のパーライト等の無機質微小中空体が添加されて
いる。しかし、前述のパーライト等はプレス成形時の圧
力で破壊されやすいので、所望の軽量化を図ることが困
難であるとともに、所望の強度が得にくい。特に、高圧
プレスで成形される木片セメント板では、前述の不具合
が顕著である。
【0004】このような不具合を解消するため、弾力性
に富んだ有機質発泡体を用いることが提案されている
が、所定の軽量化を図るためには多量の有機質発泡体を
添加する必要があるので、防火性が低下するという問題
点がある。
【0005】本発明は、前記問題点に鑑み、軽量で防火
性に優れた所望の強度を有する無機質微小中空体および
これを用いた無機質成形体を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる無機質微
小中空体は、前記目的を達成するため、平均粒径10μ
mないし50μm、かつ、含まれる全構造水2重量%以
上であるSiO網目構造を有するガラス質原材料を、
温度850℃ないし1000℃で焼成発泡させて得られ
る平均粒径100μm以下のものである。
【0007】さらに、前記無機質微小中空体を用いた無
機質成形体は、セメント、木質材料および無機質微小中
空体を主体とする無機質成形体において、平均粒径10
μmないし50μm、かつ、含まれる全構造水2重量%
以上であるSiO網目構造を有するガラス質原材料
を、温度850℃ないし1000℃で焼成発泡させて得
られる平均粒径100μm以下の無機質微小中空体を、
10重量%ないし25重量%含有するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】第1実施形態にかかる無機質微小
中空体は、平均粒径10μmないし50μm、かつ、含
まれる全構造水2重量%以上であるSiO網目構造を
有するガラス質原材料を、温度850℃ないし1000
℃で焼成発泡させて得られる平均粒径100μm以下の
ものである。
【0009】SiO網目構造を有するガラス質原材料
としては、通常、珪酸塩ガラスが用いられるが、より具
体的には、例えば、アルミノ珪酸塩ガラスが挙げられ
る。
【0010】平均粒径10μmないし50μmのガラス
質原材料としたのは、平均粒径が10μm未満である
と、焼成発泡時における構造水の拡散速度が速くなりす
ぎ、ガラス質成分が軟化する前に蒸発してしまい、所望
の発泡効果が得られないからである。また、平均粒径が
50μmを越えると、最終の無機質微小中空体の粒径が
100μmを越えることになり、所望の強度を確保でき
ないからである。
【0011】発泡に有効な構造水とは、SiO網目構
造中にOH基の形で結合し、軟化温度まで保持されるも
のをいう。そして、全構造水は2重量%以上、特に、4
00℃以下で揮発する構造水は5重量%以下が好まし
い。全構造水が2重量%未満では未発泡のものが多くな
るからであり、400℃以下で揮発する構造水が5重量
%を越えると、下記の理由で好ましくないからである。
【0012】すなわち、400℃以下で揮発する構造水
が5重量%を越えると、それらの多くはSiO網目構
造中にHOの形で入っていることが多く、ガラス軟化
前に蒸発して急激に膨張するので、ガラス質原材料がバ
ラバラになり、内部の発泡に有効な構造水自体をガラス
質原材料の外部に拡散させてしまう。このため、ガラス
質原材料の発泡が阻害されるとともに、蒸発する際の気
化熱でガラス質原材料の軟化が遅れ、未発泡のものや殻
の破壊したもの等が多く発生する。したがって、400
℃以下で揮発する構造水は5重量%以下であることが好
ましい。
【0013】焼成温度は850℃以上、1000℃以下
であることが好ましい。焼成温度が850℃未満である
と、本発明のガラス質原材料では軟化が起こり難いから
であり、焼成温度が1000℃を越えると、構造水の拡
散速度が速くなり過ぎるため、ガラス質原材料の軟化前
に揮発して構造水が発泡に寄与しないからからである。
【0014】第2実施形態は、前記無機質微小中空体を
用いた無機質成形体に関する。本実施形態にかかる無機
質成形体は、セメント、木質材料および無機質微小中空
体を主体とする無機質成形体において、平均粒径10μ
mないし50μm、かつ、含まれる全構造水2重量%以
上であるSiO網目構造を有するガラス質原材料を、
温度850℃ないし1000℃で焼成発泡させて得られ
る平均粒径100μm以下の無機質微小中空体を、10
重量%ないし25重量%含有するものである。
【0015】セメントは、例えば、普通ポルトランドセ
メント、早強セメント、シリカセメント、高炉セメント
等が使用される。そして、セメントの添加量は、固形成
分の35重量%ないし55重量%であることが好まし
い。35重量%未満であると、所望の強度が得られない
からであり、55重量%を越えると、十分な軽量化が図
れなくなるからである。
【0016】木質材料は、補強および成形体の嵩を出す
ために添加され、例えば、木材片,木質繊維が挙げられ
る。そして、木質材料の添加量は、固形成分の20重量
%ないし25重量%であることが好ましい。20重量%
未満であると、所望の強度が得られず、かつ、マット保
形性が怠るからであり、25重量%を越えると、十分な
不燃性が得られないからである。
【0017】無機質微小中空体は、第1実施形態で説明
したものを必要に応じて適宜選択でき、詳細な説明は省
略する。そして、無機質成形体における無機質微小中空
体の添加量は、10重量%ないし25重量%が好まし
い。10重量%未満であると、所望の曲げ強度が得られ
ず、25重量%を越えると、曲げ強度が低下し始めるか
らである。
【0018】そして、無機質成形体に添加する無機質微
小中空体の平均粒径を100μm以下としたのは、平均
粒径が100μmを越えると、中空体の殻の厚さは相対
的に薄くなるとともに、多泡体になり易く、凹凸形状が
存在して弱点部が発生するため、製造時における圧縮力
によって破壊されやすいからである。
【0019】また、必要に応じて増量材,添加剤を添加
してもよい。増量材としては、例えば、本発明にかかる
廃材の粉砕物が挙げられる。この粉砕物を増量材として
添加する場合、添加量は10重量%以下であることが好
ましい。10重量%を越えると、結合作用がないので、
強度不足となるからである。
【0020】添加剤としては、硬化剤,揆水剤等が挙げ
られる。そして、硬化剤を添加する場合、その添加量は
3重量%以下であることが好ましい。3重量%を越える
と、価格的に高くなるばかりでなく、製造時の可使時間
が短くなるためである。
【0021】次に、前記無機質成形体の製造について説
明する。前述の固形成分であるセメント,木質材料,無
機質微小中空体,増量材および添加剤をミキサー等で混
合した後、この混合物に水を前記固形物の40ないし5
0重量%添加して均一に混練し、混練物を得る。そし
て、この混練物をプレート台に散布した後、プレス板で
加圧したままの状態でドライヤー中に5ないし10時間
放置して硬化させる。ついで、プレス板を外して常温で
3日ないし7日間、養生し、切断,加工,塗装すること
により、製造が完了する。なお、無機質成形体の表面に
レリーフを形成する場合には、プレス板の圧接面に凹凸
模様を形成しておいてもよい。
【0022】
【実施例】
(実施例1)平均粒径25μm、全構造水の含有量6.
9重量%、特に、400℃以下で揮発する構造水が4.
9重量%の火山性白土を原料とし、温度1000℃で数
秒間、加熱焼成して発泡させることにより、平均粒径6
0μmの無機質微小中空体を得、これを実施例1のサン
プルとした。このサンプルの電子顕微鏡写真を図1に示
す。
【0023】また、平均粒径25μm、全構造水の含有
量7.5重量%、特に、400℃以下で揮発する構造水
が5.5重量%の火山性白土を前述と同様に処理して得
られた無機質微小中空体を参考例のサンプルとした。
【0024】実施例1および参考例のサンプルを、夫々
水中に浮かべて沈むものと浮くものとを分離した。沈む
ものは未発泡のものや殻の破壊したもの等であり、無機
質微小中空体として有効に作用しないものである。浮い
たものを夫々回収したところ、実施例1の回収率は35
%であり、参考例の回収率は5%であった。参考例は大
部分が無機質微小中空体として有効に作用し得ないもの
であることから、400℃以下で揮発する構造水は5重
量%以下であることが好ましいということが判った。な
お、全構造水が2重量%未満の場合は大部分が未発泡と
なり、無機質微小中空体として有効に作用し得ないこと
が他の実験で判った。
【0025】また、得られた実施例1のサンプルのゆる
め嵩比重を測定した後、内径5cm、高さ12cmの万
能試験用筒体内に充填して圧縮し、全体体積が50cm
に減少するまでの荷重を記録し、一軸圧縮強度を測定
した。測定結果を図4(b)に示す。
【0026】(比較例1)平均粒径130μm、全構造
水4重量%の鹿児島産シラスを原料とし、実施例1と同
様に処理して得られた平均粒径200μmの無機質微小
中空体をサンプルとした。このサンプルの電子顕微鏡写
真を図2に示す。そして、実施例1と同一条件で一軸圧
縮強度を測定した。測定結果を図4(b)に示す。
【0027】(比較例2)平均粒径250μm、全構造
水3.8重量%の火山性軽石を原料とし、実施例1と同
様に処理して得られた平均粒径500μmの無機質微小
中空体をサンプルとした。このサンプルの電子顕微鏡写
真を図3に示す。そして、実施例1と同一条件で一軸圧
縮強度を測定した。測定結果を図4(b)に示す。
【0028】(比較例3)平均粒径100μm、全構造
水2.0重量%の黒曜石を原料とし、実施例1と同様に
処理して得られた平均粒径200μmの微小中空体をサ
ンプルとし、実施例1と同一条件で一軸圧縮強度を測定
した。測定結果を図4(b)に示す。
【0029】(比較例4)平均粒径110μm、全構造
水2.0重量%の黒曜石を原料とし、実施例1と同様に
処理して得られた平均粒径300μmの微小中空体をサ
ンプルとし、実施例1と同一条件で一軸圧縮強度を測定
した。測定結果を図4(b)に示す。
【0030】図4(a)から明らかなように、実施例1
はゆるめ嵩比重が0.13であり、軽量とはいえない。
しかし、圧縮後嵩比重とゆるめ嵩比重との比を比較した
場合、実施例1が最小であることから、実施例1にかか
る無機質微小中空体が最も破壊しにくい特性を有してい
ることが判明した。これは、図4(b)からも明らかな
ように、2MPa(メガパスカル)の荷重が負荷された
場合であっても、みかけ嵩比重が最小であることからも
明らかである。
【0031】なお、ゆるめ嵩比重とは、外力を加えず自
重だけで充填した場合の比重を意味し、圧縮後嵩比重と
は、一定の圧力を加えた場合の比重を意味する。また、
2MPa(メガパスカル)は、通常、木片セメント板を
製造する際に用いられるプレス圧力であり、実用段階に
おける圧縮強度の基準となる数値である。
【0032】(実施例2)セメントとして普通ポルトラ
ンドセメントと、無機質微小中空体として実施例1で製
造した平均粒径60μm、嵩比重0.13のシラスバル
ーンとを、併せて62重量%となるように下記の表1に
示す割合でそれぞれ混合し、さらに、これらに木質材料
として木片を25重量%、増量材として粉砕した無機質
成形体の廃材を10重量%、硬化剤として塩化カルシウ
ムを3重量%をそれぞれ添加し、ミキサーで均一に混合
して7種類の混合物を得た。そして、前記混合物に対し
て水40重量%をそれぞれ添加し、均一に混練して得た
セミドライ状態の混練物を、プレート台上に散布した
後、圧力2Mpa(メガパスカル)のプレス板で加圧
し、そのままの状態で温度60℃のドライヤー中に6時
間放置して硬化させた。その後、プレス板を外して3日
間、常温で養生することにより、巾15cm、長さ20
cm、厚さ1.2cmの7種類のサンプルを得た。そし
て、このサンプルの曲げ強度を測定した。測定結果を図
5に示す。なお、図5の縦軸は曲げ強度と比重の2乗と
の比としてある。これは、比重のバラツキを換算して同
レベルでの比較を行うためである。
【0033】 表1(重量%) (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) セメント 62 57 52 47 42 37 32 シラスバルーン 0 5 10 15 20 25 30
【0034】(比較例5)無機質微小中空体として比較
例1で製造した平均粒径200μm、ゆるめ嵩比重0.
08のシラスバルーンを添加する点を除き、他は前述の
実施例2と同様に処理して得た無機質成形体をサンプル
とした。このサンプルの曲げ強度を測定した。測定結果
を図5に示す。
【0035】図5に示すように、無機質微小中空体の添
加量が10重量%以上である場合には、無添加のものよ
り強度が向上し、また、添加量が25重量%を越える
と、強度が低下し始めることが判った。これは、添加量
が10重量%を越えると、微小中空体の空隙充填効果が
現れ始めるからであり、25重量%を越えると、微小中
空体が空隙を十分に埋め尽くしてしまうからであると考
えられる。
【0036】したがって、実施例2の測定結果から、曲
げ強度向上の見地よりすれば、無機質微小中空体の添加
量を10重量%ないし25重量%とすることが好ましい
ことが判明した。この結果に基づき、無機質微小中空体
の添加量を15重量%とした場合における無機質成形体
の曲げ強度を測定する。
【0037】(実施例3)すなわち、セメントとして普
通ポルトランドセメントを47重量部、木質材料として
木片を25重量部、無機質微小中空体として実施例1で
製造した平均粒径60μm、ゆるめ嵩比重0.13の本
発明品を15重量部、増量材として粉砕した無機質成形
体の廃材10重量部、硬化剤として塩化カルシウムを3
重量部を、ミキサーで均一に混合して混合物を得た。そ
して、前記混合物に対して水40重量部を添加し、均一
に混練して得たセミドライ状態の混練物を、プレート台
上に散布した後、圧力2Mpaのプレス板で加圧し、そ
のままの状態で温度60℃のドライヤー中に6時間放置
して硬化させた。その後、プレート板を外して3日間、
常温で養生した後、切断することにより、巾15cm、
長さ20cm、厚さ1.2cmの複数個のサンプルを得
た。このサンプルの曲げ強度を測定した。測定結果を図
6に示す。
【0038】(比較例6)無機質微小中空体として比較
例1で製造した平均粒径200μm、ゆるめ嵩比重0.
08のシラスバルーンを添加する点を除き、他は前述の
実施例3と同様に処理して得た無機質成形体をサンプル
とした。このサンプルの曲げ強度を測定した。測定結果
を図6に示す。
【0039】(比較例7)無機質微小中空体を添加しな
い点を除き、他は前述の実施例3と同様に処理して得た
無機質成形体をサンプルとした。このサンプルの曲げ強
度を測定した。測定結果を図6に示す。
【0040】図6に示した測定結果から明らかなよう
に、比重0.9近傍では、無機質微小中空体の有無が曲
げ強度に影響を与えていないことが判る。しかし、比重
が増加するにつれ、比較例6,7の曲げ強度が緩やかに
増加するのに対し、実施例3の曲げ強度が急激に増加し
ていることが判る。また、無機質微小中空体を添加した
比較例6の曲げ強度は、無機質微小中空体を添加してい
ない比較例7の曲げ強度よりも常に約1割大きいが、実
施例3のような急激な曲げ強度の向上は見られないこと
が判った。これは、実施例3の場合は、無機質微小中空
体が大きな圧力を受けても破壊されにくく、嵩高効果を
維持できるのに対し、比較例6の場合は、成形時に無機
質微小中空体が破壊され、曲げ強度の向上に寄与できな
いためであると考えられる。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の請求項1によれば、圧縮力、特に、木片セメント板を
製造する場合に負荷される2MPaの圧力が負荷されて
も、壊れにくい無機質微小中空体が得られる。請求項2
によれば、請求項1にかかる無機質微小中空体が含まれ
ているので、防火性,強度を損なうことなく、軽量な無
機質成形体が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる無機質微小中空体の電子顕微
鏡写真であり、図(a)は150倍、図(b)は800
倍の拡大率である。
【図2】 比較例1にかかる無機質微小中空体の電子顕
微鏡写真であり、図(a)は60倍、図(b)は200
倍の拡大率である。
【図3】 比較例2にかかる無機質微小中空体の拡大率
60倍の電子顕微鏡写真である。
【図4】 無機質微小中空体の圧縮強度を示し、図
(a)は嵩比重の変化を示す図表であり、図(b)は嵩
比重の変化を示すグラフ図である。
【図5】 無機質微小中空体の添加量と強度との関係を
示すグラフ図である。
【図6】 無機質微小中空体を含有する無機質成形体の
曲げ強度を示すグラフ図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 18:26)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径10μmないし50μm、か
    つ、含まれる全構造水2重量%以上であるSiO網目
    構造を有するガラス質原材料を、温度850℃ないし1
    000℃で焼成発泡させて得られる平均粒径100μm
    以下であることを特徴とする無機質微小中空体。
  2. 【請求項2】 セメント、木質材料および無機質微小中
    空体を主体とする無機質成形体において、 平均粒径10μmないし50μm、かつ、含まれる全構
    造水2重量%以上であるSiO網目構造を有するガラ
    ス質原材料を、温度850℃ないし1000℃で焼成発
    泡させて得られる平均粒径100μm以下の無機質微小
    中空体を、10重量%ないし25重量%含有することを
    特徴とする無機質成形体。
JP20296596A 1996-07-11 1996-07-11 無機質微小中空体およびこれを用いた無機質成形体 Pending JPH1025139A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015067488A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 大建工業株式会社 珪酸カルシウム板及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015067488A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 大建工業株式会社 珪酸カルシウム板及びその製造方法

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