JPH1025130A - 基板用ガラス - Google Patents

基板用ガラス

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JPH1025130A
JPH1025130A JP20307596A JP20307596A JPH1025130A JP H1025130 A JPH1025130 A JP H1025130A JP 20307596 A JP20307596 A JP 20307596A JP 20307596 A JP20307596 A JP 20307596A JP H1025130 A JPH1025130 A JP H1025130A
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義治 三和
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和彦 旭
Junzo Wakagi
純造 若木
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C3/00Glass compositions
    • C03C3/04Glass compositions containing silica
    • C03C3/076Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight
    • C03C3/083Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing aluminium oxide or an iron compound
    • C03C3/085Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing aluminium oxide or an iron compound containing an oxide of a divalent metal

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 その目的とするところは、密度が2.75g
/cm3 以下と低く、570℃以上の温度で熱処理して
も熱収縮が小さく、また75〜95×10-7/℃の熱膨
張係数を有し、しかもソーダライムガラスに比べて体積
抵抗率が高く、化学的耐久性に優れた基板用ガラスを提
供することである。 【解決手段】 重量百分率で、SiO2 50〜65
%、Al23 1〜15%、SrO 4.5〜13
%、SrO+CaO+MgO+BaO 17%未満、Z
rO2 1〜9%、Li2 O 0〜1%、Na2 O 2
〜12%、K2 O 2〜13%、Li2 O+Na2 O+
2 O 8〜16%、TiO2 0〜5%の組成を有
し、密度が2.75g/cm3 以下であることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板用ガラスに関し、
特にプラズマディスプレイパネルの基板材料として好適
な基板用ガラスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりプラズマディスプレイパネルの
基板としては、建築窓用ソーダライムガラス板が使用さ
れており、この基板表面に、Al、Ni、Ag、IT
O、ネサ膜等からなる電極や絶縁ペーストを500〜6
00℃の温度で焼き付けることによって回路が形成され
る。その後、500〜600℃の温度でフリットシール
することによってプラズマディスプレイが作製される。
【0003】そのためこの種の基板用ガラスには、一般
に次のような特性を満足することが要求される。
【0004】500〜600℃、特に570℃以上の
温度で熱処理する際の熱収縮を小さくするため、歪点が
570℃以上であること。
【0005】熱膨張係数が、絶縁ペーストやシーリン
グフリットのそれと整合しているため反りが発生しない
こと。つまり75〜95×10-7/℃の熱膨張係数を有
すること。
【0006】ネサ膜等の薄膜電極と、ガラス中のアル
カリ成分が反応すると、電極材料の電気抵抗値が変化し
てしまうため、ガラスの体積抵抗率が、150℃で10
10Ω・cm以上と高く、アルカリ成分が薄膜電極と反応
しないこと。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】建築窓用ソーダライム
ガラスは、約89×10-7/℃の熱膨張係数を有してお
り、これをプラズマディスプレイパネルの基板として用
いても反りは発生しないが、歪点が500℃程度と低い
ため、570〜600℃の温度で熱処理する際の熱収縮
が大きいという欠点を有している。
【0008】またソーダライムガラスは、体積抵抗率が
比較的低く、しかも化学的耐久性に乏しいため、長期間
の保管、使用によって表面に焼けが発生し、プラズマデ
ィスプレイの表示画面が見づらくなるという欠点も有し
ている。
【0009】このような事情から特開平3−40933
号には、熱膨張係数が75〜90×10-7/℃程度で、
ソーダライムガラスに比べて、歪点と体積抵抗率の高い
プラズマディスプレイパネル用ガラス基板が提案されて
いる。
【0010】しかしながら特開平3−40933号のガ
ラス基板は、ソーダライムガラスに比べて、かなり密度
が高いため、重量が大きくなるという問題がある。すな
わちプラズマディスプレイパネルは、30〜50インチ
程度の大画面で、しかも壁掛けテレビとなるため、これ
に用いられるガラス基板には、できるだけ軽量であるこ
とが要求される。ガラス基板を軽量化するためには、そ
の厚みを薄くすれば良いが、強度面を考慮すると、薄板
化については自ずと限界がある。そこでガラス基板の軽
量化を図るためには、ガラスの密度を低くする方法を採
らざるを得ないが、特開平3−40933号では、ガラ
スの密度について何ら配慮されていない。
【0011】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、その目的とするところは、密度が2.75g/c
3 以下と低く、570℃以上の温度で熱処理しても熱
収縮が小さく、また75〜95×10-7/℃の熱膨張係
数を有し、しかもソーダライムガラスに比べて体積抵抗
率が高く、化学的耐久性に優れた基板用ガラスを提供す
ることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の基板用ガラス
は、重量百分率で、SiO2 50〜65%、Al2
3 1〜15%、SrO 4.5〜13%、SrO+C
aO+MgO+BaO17%未満、ZrO2 1〜9
%、Li2 O 0〜1%、Na2 O 2〜12%、K2
O 2〜13%、Li2 O+Na2 O+K2 O 8〜1
6%、TiO20〜5%の組成を有し、密度が2.75
g/cm3 以下であることを特徴とする。
【0013】
【作用】以下、本発明の基板用ガラスの各成分を上記の
ように限定した理由を説明する。
【0014】SiO2 は、ガラスのネットワークフォー
マーである。その含有量は50〜65%である。50%
より少ないと、ガラスの歪点が低くなるため、熱収縮が
大きくなり、一方、65%より多いと、熱膨張係数が小
さくなりすぎる。
【0015】Al23 は、ガラスの歪点を高めるため
の成分であり、その含有量は1〜15%である。1%よ
り少ないと、上記効果が得られず、一方、15%より多
いと、ガラスが失透しやすく、成形が困難となる。すな
わちガラスが失透しやすいと、失透物の発生を抑えるた
め溶融温度を高くする必要があるが、溶融温度を高くす
ると、成形時のガラスが軟らかくなる。その結果、ガラ
ス板の表面にうねりが発生したり、寸法精度が低下しや
すくなり、高い表面精度や寸法精度が要求されるプラズ
マディスプレイパネルの基板として使用することが不可
能となる。
【0016】SrO、CaO、MgO及びBaOは、ガ
ラスを溶融しやすくすると共に熱膨張係数を制御するた
めの成分であり、その合量が17%以上になると、ガラ
スの密度が高くなり、軽量化を図ることが困難となるた
め好ましくない。ただしこれらの成分が少なくなりすぎ
ると、75×10-7/℃以上の熱膨張係数が得られ難く
なるため、合量で10%以上含有させることが望まし
い。
【0017】特にSrOは、上記した作用以外にも失透
性を改善し、且つ、歪点を高めるという作用も有してお
り、その含有量は、4.5〜13%である。4.5%よ
り少ないと、上記の作用が得られ難く、一方、13%よ
り多いと、ガラスの密度が高くなるため望ましくない。
SrOの好ましい含有範囲は、5.5〜12%である。
【0018】尚、本発明においては、CaOとMgOの
含有量が多くなりすぎると、ガラスが失透しやすく、成
形が困難となるため、CaOは2.9%以下、MgOは
4%以下に抑えることが望ましい。
【0019】またSrOと同様、BaOの含有量が増加
するほど、ガラスの密度の上昇が著しくなるため、5%
以下、好ましくは1.9%以下に抑えることが望まし
い。
【0020】ZrO2 は、ガラスの化学的耐久性を向上
させるのに効果のある成分であり、その含有量は、1〜
9%である。1%より少ないと、化学的耐久性を向上さ
せる効果に乏しくなると共に、歪点が低くなりすぎ、一
方、9%より多いと、熱膨張係数が小さくなりすぎると
共に、ガラスの溶融時に失透物が生成しやすく、成形が
困難となる。
【0021】Li2 O、Na2 O及びK2 Oは、いずれ
も熱膨張係数を制御するための成分であり、Li2 Oの
含有量は、0〜1%である。Li2 Oが1%より多い
と、歪点が低くなる。
【0022】またNa2 Oの含有量は、2〜12%であ
る。2%より少ないと、熱膨張係数が小さくなりすぎ、
一方、12%より多いと、歪点が低くなりすぎる。
【0023】K2 Oの含有量は、2〜13%である。2
%より少ないと、熱膨張係数が小さくなりすぎ、一方、
13%より多いと、歪点が低くなりすぎる。
【0024】ただしLi2 O、Na2 O及びK2 Oの合
量が、少なすぎると、熱膨張係数が小さくなりやすく、
逆に多すぎると、歪点が低くなりやすいため、8〜16
%、好ましくは12.5〜15.5%となるように含有
させることが望ましい。
【0025】TiO2 は、ガラスの紫外線による着色を
防止するための成分であり、その含有量は0〜5%であ
る。プラズマディスプレイの場合、放電時に紫外線が発
生するが、基板が紫外線によって着色すると、長期間使
用している間に徐々に表示画面が見づらくなる。従って
本発明においては、TiO2 を0.1%以上含有させる
ことが望ましい。しかしながら5%より多くなると、ガ
ラスが失透しやすく、成形が困難となるため好ましくな
い。
【0026】また本発明においては、上記成分以外に
も、ガラスの溶融性を向上させ、熱膨張係数を調整する
目的で、ZnOを5%まで添加することが可能であり、
紫外線によってガラスが褐色に着色するのを防止する目
的で、Bi23 を5%まで添加することが可能であ
る。さらに清澄剤として、As23 、Sb23 、S
3 、Cl等の成分を1%まで添加することが可能であ
り、着色剤として、Fe23 、CoO、Cr23
NiO、CeO2 等の成分を1%まで添加することが可
能である。
【0027】しかしながら本発明においては、B23
を含有すると、歪点が低下しやすくなるため好ましくな
い。またPbOは、一般に融剤として作用するが、ガラ
スの化学的耐久性を低下させると共に、溶融時に融液の
表面から揮発し、環境を汚染する虞れもあるため好まし
くない。
【0028】
【実施例】以下、本発明の基板用ガラスを実施例に基づ
いて詳細に説明する。
【0029】表1は、実施例の基板用ガラス(試料N
o.1〜6)と、比較例の基板用ガラス(試料No.
7、8)を示すものである。因に試料No.8は、一般
の建築窓用ソーダライムガラスである。
【0030】
【表1】
【0031】表1の各試料は、次のようにして調製し
た。
【0032】まず表中のガラス組成となるように原料を
調合し、これを白金坩堝に入れた後、電気炉中で145
0〜1550℃の温度で4時間溶融し、この溶融ガラス
をカーボン上に流し出して板状に成形した。次いで、こ
のガラス板の両面を光学研磨することによってガラス基
板を作製した。
【0033】こうして得られた各試料について、密度、
歪点、液相温度、熱膨張係数、体積抵抗率及び紫外線に
よる着色の度合いを調べた。
【0034】表1から明らかなように、実施例であるN
o.1〜6の各試料は、密度が2.68g/cm3 以下
であるため、軽量化を図ることが可能であり、歪点が5
76℃以上であるため、熱収縮が小さく、液相温度が1
020℃以下であるため、失透し難いことが明らかであ
る。またこれらの試料は、熱膨張係数が80〜89×1
-7/℃であり、150℃における体積抵抗率が10
11.1Ω・cm以上と高く、しかも紫外線による着色度合
いが小さかった。
【0035】それに対し、比較例であるNo.7の試料
は、密度が2.87g/cm3 と高く、しかも液相温度
が1200℃と高いことから、失透しやすく、成形し難
いものと考えられる。またNo.8の試料は、歪点が5
00℃と低く、体積抵抗率が低いため、アルカリ成分が
薄膜電極と反応しやすいものと考えられ、しかも紫外線
による着色の度合いも大きかった。
【0036】尚、表中の密度は、周知のアルキメデス法
によって測定し、歪点は、ASTMC336−71の方
法に基づいて測定し、液相温度は、白金ボートに297
〜500μmの粒径を有するガラス粉末を入れ、温度勾
配炉に48時間保持した後の失透観察によって求めたも
のである。
【0037】また熱膨張係数は、ディラトメーターによ
って30〜380℃における平均熱膨張係数を測定した
ものであり、体積抵抗率は、ASTM C657−78
に基づいて150℃における値を測定したものである。
【0038】さらに紫外線による着色の度合いは、各ガ
ラス基板を400Wの水銀ランプで48時間照射し、照
射前後の波長400nmにおける紫外線透過率を測定
し、その透過率の差を示したものである。この値が大き
いほど、紫外線によって着色しやすいということにな
る。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明の基板用ガラスは、
密度が2.75g/cm3 以下と低く、570℃以上の
温度で熱処理しても熱収縮が小さく、75〜95×10
-7/℃の熱膨張係数を有し、また体積抵抗率が高く、し
かも化学的耐久性に優れ、紫外線による着色も少ないた
め、プラズマディスプレイパネルの基板材料として好適
である。
【0040】さらに本発明の基板用ガラスは、失透し難
いため、一般にガラス板の成形方法として知られている
フロート法、フュージョン法、ロールアウト法等のいず
れの方法によっても製造することが可能である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量百分率で、SiO2 50〜65
    %、Al23 1〜15%、SrO 4.5〜13
    %、SrO+CaO+MgO+BaO 17%未満、Z
    rO2 1〜9%、Li2 O 0〜1%、Na2 O 2
    〜12%、K2 O2〜13%、Li2 O+Na2 O+K
    2 O 8〜16%、TiO2 0〜5%の組成を有し、
    密度が2.75g/cm3 以下であることを特徴とする
    基板用ガラス。
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