JPH10251287A - スフィンゴ糖脂質合成用高分子プライマーおよびその用途 - Google Patents
スフィンゴ糖脂質合成用高分子プライマーおよびその用途Info
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- JPH10251287A JPH10251287A JP9055204A JP5520497A JPH10251287A JP H10251287 A JPH10251287 A JP H10251287A JP 9055204 A JP9055204 A JP 9055204A JP 5520497 A JP5520497 A JP 5520497A JP H10251287 A JPH10251287 A JP H10251287A
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Saccharide Compounds (AREA)
Abstract
マーおよびアクリルアミドおよび/またはメタクリルア
ミドから製造された、高分子担体に、一般式(I)で表
される基が結合しているスフィンゴ糖脂質合成用高分子
プライマー、およびこれらの製造法、ならびに該高分子
プイライマーに糖ヌクレオチドの存在下に糖転移酵素を
作用させることにより、糖残基を該高分子プライマーに
転移させ、次いで糖残基が転移した高分子プライマー
に、セラミドの存在下にスフィンゴ糖脂質の糖とセラミ
ドとの間のグリコシド結合を加水分解する酵素を作用さ
せ、該高分子プライマーより、オリゴ糖残基をセラミド
に転移させることを特徴とするスフィンゴ糖脂質の製造
法。 【化1】
Description
体モノマー、該モノマーから製造されるスフィンゴ糖脂
質製造に有用な高分子プライマーおよびこれらの製造
法、ならびにスフィンゴ糖脂質合成用高分子プライマー
を使用したスフィンゴ糖脂質を製造する方法に関する。
る主要な成分であるが、核酸や蛋白質と比べ、その構造
あるいは機能はあまりよく理解されていない。糖は通
常、糖鎖と呼ばれる重合体を形成し、さらに、それらが
蛋白質や脂質と結合して糖蛋白質、糖脂質あるいはプロ
テオグリカンと総称される極めて複雑な複合分子を形成
している。さらに、核酸あるいは蛋白質がその構成単位
であるヌクレオチドあるいはアミノ酸が直線的に結合し
た高分子であるのに対して、糖鎖は分子内に複数の分岐
点があるばかりでなく、その構成単位である単糖の結合
様式も多様であるため、その構造は核酸や蛋白質と比較
にならないほど複雑である。これら構造の複雑さが研究
の遅れの大きな原因の一つである。
化、ガン化などに関与することが最近、徐々にわかって
くるにつれて、非常に注目される研究分野となってき
た。このような現状より、天然の構造を有する糖鎖や新
規な糖鎖を合成する試みが盛んになされている。核酸や
蛋白質については自動合成技術が確立されており、この
ことによりこの分野の研究が著しく進歩したことは誰も
が認めるところであり、糖鎖についてもその自動合成技
術の確立は切望されている。
告があり、その手法は大きく分けて2つある。1つは化
学合成によるものであるが、糖残基と糖残基を立体選択
的に結合させる方法が十分確立されておらず、さらに保
護基を結合させたり、あるいは脱離させたりと工程が煩
雑であるという問題がある。もう1つは酵素合成による
ものであり、保護基を必要とせず、また糖残基と糖残基
を立体選択的に結合させることができるので化学合成に
比べ、非常に有利である。C.-H. Wongらはアミノ化シリ
カに下記式15の基を結合させたものをプライマーと
し、糖転移酵素を用い、糖鎖を伸長させた後、α−キモ
トリプシンの加水分解作用を利用し、伸長させた糖鎖を
切り出す方法を報告しているが(J. Am. Chem. Soc., 11
6, 1136 (1994)) 、得られるオリゴ糖鎖は糖ペプチドで
あり、スフィンゴ糖脂質を得ることはできない。
ボニル基を示す)
mers, 22, 171 (1994)) あるいはM. Meldal(J. Chem. S
oc., Chem. Commun., 1849 (1994))らも糖転移酵素を利
用した方法を報告しているが、いずれも得られるのはオ
リゴ糖あるいは糖ペプチドであり、スフィンゴ糖脂質を
得ることはできない。スフィンゴ糖脂質合成用のプライ
マーやプライマーを利用したスフィンゴ糖脂質の製造方
法は未だ知られていない。
ィンゴ糖脂質合成に利用できるプライマーおよび該プラ
イマーを利用したスフィンゴ糖脂質の製造方法を提供す
ることにある。
を解決するために鋭意検討した結果、新規なスフィンゴ
糖脂質合成用プライマーを合成し、これに適当な糖ヌク
レオチド類の共存下、糖転移酵素を作用させることによ
り、糖ヌクレオチド類より該プライマーに糖残基を転移
させ、適当な回数この糖転移反応を繰り返した後、必要
に応じて副生したヌクレオチド類や未反応の糖ヌクレオ
チド類などを除去し、セラミド共存下、スフィンゴ糖脂
質のオリゴ糖とセラミドとの間のグリコシド結合を加水
分解する作用を有する酵素と反応させ、糖鎖の伸長した
該プライマーよりオリゴ糖残基をセラミドに転移させる
ことにより、前記問題点を解決できることを見いだし、
本発明を完成するに至った。
(I)で表される基が結合していることを特徴とするス
フィンゴ糖脂質合成用高分子プライマーである。
単糖残基あるいはオリゴ糖残基を示し、R3 は炭素数6
〜20のアルキル基またはアルケニル基を示し、R4は
炭素数5〜19のアルキレン基を示す。)
I)で表される基が結合していることを特徴とするスフィ
ンゴ糖脂質合成用高分子プライマーである。
ケニル基、R2 は炭素数5〜19のアルキレン基を示
す。)
/またはメタクルアミド残基および一般式(III) で表さ
れる残基から構成されるビニル系共重合体において、一
般式(III) で表される残基が全ビニル系共重合体中、5
〜95モル%であるスフィンゴ糖脂質合成用水溶性高分
子プライマーである。
単糖残基あるいはオリゴ糖残基を示し、R3 は炭素数6
〜20のアルキル基またはアルケニル基を示し、R4 は
Hまたはメチル基を示す。)
/またはメタクルアミド残基および一般式(IV)で表され
る残基から構成されるビニル系共重合体において、一般
式(IV)で表される残基が全ビニル系共重合体中、5〜9
5モル%であるスフィンゴ糖脂質合成用水溶性高分子プ
ライマーである。
ケニル基を示し、R2 はHまたはメチル基を示す。)
ン誘導体の配糖体モノマーである。
単糖残基あるいはオリゴ糖残基を示し、R3 は炭素数6
〜20のアルキル基またはアルケニル基を示し、R4 は
Hまたはメチル基を示し、nは5〜19の整数を示
す。)
ン誘導体の配糖体モノマーである。
ケニル基を示し、R2 はHまたはメチル基を示し、nは
5〜19の整数を示す。)
性化オリゴ糖と一般式(VIII)で表されるセリン誘導体と
を触媒存在下、縮合反応させた後、セリン残基部分のア
ミノ基の保護基を除去し、一般式(IX)で表されるアクリ
ルアミド誘導体あるいはメタクリルアミド誘導体と縮合
反応させ、さらにオリゴ糖部分の保護基を除去すること
により、一般式(V) で示されるセリン誘導体の配糖体モ
ノマーを製造することを特徴とするセリン誘導体の配糖
体モノマーを製造方法である。
護基、エーテル型保護基または水酸基を前記保護基で保
護した単糖残基あるいは水酸基を前記保護基で保護した
オリゴ糖残基を示し、R7 、R8 、R9 、R10およびR
11はそれぞれ独立してアシル型保護基またはエーテル型
保護基を示し、Xは活性化基を示す。)
アルキル基またはアルケニル基を示す。)
臭素原子または塩素原子を示し、nは5〜19の整数を
示す。)
単糖残基あるいはオリゴ糖残基を示し、R3 は炭素数6
〜20のアルキル基またはアルケニル基を示し、R4 は
Hまたはメチル基を示し、nは5〜19の整数を示
す。)
化糖と一般式(VIII)で表されるセリン誘導体とを触媒存
在下、縮合反応させた後、セリン残基部分のアミノ基の
保護基を除去し、一般式(IX)で表されるアクリルアミド
誘導体あるいはメタクリルアミド誘導体と縮合反応さ
せ、さらに活性化糖部分の保護基を除去することによ
り、一般式(VI)で示されるセリン誘導体の配糖体モノマ
ーを製造することを特徴とするセリン誘導体の配糖体モ
ノマーを製造方法である。
て、アシル型保護基またはエーテル型保護基を示し、X
は活性化基を示す。)
アルキル基またはアルケニル基を示す。)
臭素原子または塩素原子を示し、nは5〜19の整数を
示す。)
ケニル基を示し、R2 はHまたはメチル基を示し、nは
5〜19の整数を示す。)
モノマーとアクリルアミドおよび/またはメタクリルア
ミドとを適当な触媒存在下、共重合させることを特徴と
するスフィンゴ糖脂質合成用水溶性高分子プライマーの
製造方法である。
であって (1)上記スフィンゴ糖脂質合成用高分子プライマー
に、糖ヌクレオチドの存在下、糖転移酵素を作用させる
ことにより、糖ヌクレオチドより、糖残基を該スフィン
ゴ糖脂質合成用高分子プライマーに転移させる工程、お
よび(2)工程(1)で得た糖残基が転移したスフィン
ゴ糖脂質合成用高分子プライマーに、セラミドの存在
下、スフィンゴ糖脂質の糖とセラミドとの間のグリコシ
ド結合を加水分解する酵素を作用させ、該スフィンゴ糖
脂質合成用高分子プライマーより、オリゴ糖残基をセラ
ミドに転移させる工程を含むことをと特徴とするスフィ
ンゴ糖脂質の製造方法である。
する方法であって (1)上記スフィンゴ糖脂質合成用高分子プライマー
に、糖ヌクレオチドの存在下、糖転移酵素を作用させる
ことにより、糖ヌクレオチドより、糖残基を該スフィン
ゴ糖脂質合成用高分子プライマーに転移させる工程、
(2)工程(1)を1回または2回以上繰り返して、糖
鎖を伸長させる工程、(3)必要に応じて、副生したヌ
クレオチド類や未反応の糖ヌクレオチド類を除去する工
程、および(4)工程(1)〜工程(3)を複数回、繰
り返した後、複数の糖残基が転移して伸長したスフィン
ゴ糖脂質合成用高分子プライマーに、セラミドの存在
下、スフィンゴ糖脂質の糖とセラミドとの間のグリコシ
ド結合を加水分解する酵素を作用させ、該スフィンゴ糖
脂質合成用高分子プライマーより、複数の糖残基が伸長
したオリゴ糖残基をセラミドに転移させる工程を含むこ
とを特徴とするスフィンゴ糖脂質の製造方法。
分子プライマーは、高分子担体上に一般式(I) で表され
る基が結合しているものであり、式中、R1 およびR2
はそれぞれ独立して、Hまたは単糖残基あるいはオリゴ
糖残基を示し、R3 は炭素数6〜20のアルキル基また
はアルケニル基を示し、R4 は炭素数5〜19のアルキ
レン基を示す。
ラクトース残基、β−N−アセチルグルコサミン残基、
β−N−アセチルガラクトサミン残基またはα−シアル
酸残基などが例示され、R2 の単糖残基としては、αお
よびβ−ガラクトース残基、β−N−アセチルガラクト
サミン残基などが例示される。ここでいうシアル酸はノ
イラミン酸のアシル誘導体の総称であり、N−アセチル
ノイラミン酸、N−グリコリルノイラミン酸、9−O−
アセチル−N−アセチルノイラミン酸などが含まれる。
iaα2→8Siaα2→、Galβ1→3GlcNA
cβ1→、Fucα1→2Galβ1→3GlcNAc
β1→、Galβ1→3(Fucα1→4)GlcNA
cβ1→、Galβ1→4GlcNAcβ1→、Gal
α1→4Galβ1→4GlcNAcβ1→、GalN
Acβ1→3Galβ1→4GlcNAcβ1→、Si
aα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→、Sia
α2→3Galβ1→4(Fucα1→3)GlcNA
cβ1→、Siaα2→6Galβ1→4(Fucα1
→3)GlcNAcβ1→などが例示される。
alβ1→3GalNAcβ1→、Fucα1→2Ga
lβ1→3GalNAcβ1→、Galα1→3Gal
β1→3Galα1→3Galβ1→3GalNAcβ
1→、Siaα2→3Galβ1→3GalNAcβ1
→、Siaα2→8Siaα2→3Galβ1→3Ga
lNAcβ1→、GalNAcα1→3GalNAcβ
1→3Galα1→などが例示される。式中、Fucは
フコース残基、Galはガラクトース残基、GalNA
cはN−アセチルガラクトサミン残基、GlcNAcは
N−アセチルグルコサミン残基、Siaはシアル酸残基
を示す。
は、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、オクタデシ
ル基などが例示され、アルケニル基としては、シス−9
−オクタデセニル基などが例示される。
ては、ペンチレン基、ヘプチレン基、ノニレン基、ヘプ
タデシレン基などが例示される。
ー高分子としては、R1 、R2 、R 3 およびR4 は任意
に組み合わせることができる。一般式(I) で表される基
は、例えば、以下の式で表される基などが挙げられる。
れる基が結合しているスフィンゴ糖脂質合成用高分子プ
ライマーは、式中、R1 は一般式(I)のR3 と同じ基
であり、炭素数6〜20のアルキル基またはアルケニル
基を示し、R2 は一般式(I)のR4 と同じ基であり、
炭素数5〜19のアルキレン基を示す。
ライマーとしては、R1 およびR2は任意に組み合わせ
ることができる。
(I)あるいは(II)で表される基を結合させることがで
き、かつ、結合後、以下で述べるような糖転移酵素の作
用により一般式(I)あるいは(II)で表される基の糖残
基、例えばグルコース残基またはオリゴ糖残基に糖残基
を転移させることができるものであれば、特に制限はな
く、例えばアルキルアミノ化ガラス、ポリアクリルアミ
ド、ポリメタクリルアミド、アクリルアミドとメタクリ
ルアミドの共重合体またはアクリルアミドおよび/また
はメタクリルアミドと他のビニル系モノマーとの共重合
体、ジアミノ化ポリエチレングリコールのモノおよびジ
アクリロイル化体の重合体あるいは共重合体、N−アク
リロキシスクシンイミドの重合体あるいは共重合体など
が挙げられ、また、これらポリマーは適当な架橋剤で架
橋されていてもよい。他のビニル系モノマーとしては、
スチレン、ジビニルベンゼン、ビニルアルコール、アク
リル酸、メタクリル酸などが例示される。ここでいう高
分子担体は必ずしも水不溶性である必要はなく、水溶性
であってもよい。一般的な分子量は約10,000〜約5,000,
000 である。その形態は、水不溶性担体の場合、ビーズ
状、繊維状、膜状、フィルム状などが挙げられる。
いは(II)で表される基が結合しているスフィンゴ糖脂質
合成用高分子プライマーは、一般式(I)あるいは(II)
で表される基を有する重合性モノマーを重合させたり、
または他の重合性モノマーと共重合させることにより得
ることができる。
I)あるいは(XII) で表されるセリン誘導体の配糖体を反
応させることによっても得ることができる。また、ポリ
マーの側鎖官能基と一般式(XI)あるいは(XII) との結合
に際しては、必要に応じて適当なリンカーを用いてもよ
い。
アルキルアミノ化ガラス、N−アクリロキシスクシンイ
ミドの重合体あるいは共重合体、アクリル酸の重合体あ
るいは重合体あるいは共重合体、ジアミノ化ポリエチレ
ングリコールのモノおよびジアクリロイル化体の共重合
体などが挙げられる。
単糖残基あるいはオリゴ糖残基を示し、R3 は炭素数6
〜20のアルキル基またはアルケニル基を示し、R4 は
炭素数5〜19のアルキレン基を示す。Xはアミノ基、
チオール基、カルボキシル基またはそれらの塩などの官
能基を示す。)
ケニル基を示し、R2 は炭素数5〜19のアルキレン基
を示す。Xはアミノ基、チオール基、カルボキシル基ま
たはそれらの塩などの官能基を示す。) 前者の方法をアクリルアミド残基および/またはメタク
ルアミド残基および一般式(III) で表される残基から構
成されるビニル系共重合体であるスフィンゴ糖脂質合成
用高分子プライマーを例に、詳しく説明する。ここで、
一般式(III) で表される残基は全ビニル系共重合体中、
5〜95モル%である。
単糖残基あるいはオリゴ糖残基を示し、R3 は炭素数6
〜20のアルキル基またはアルケニル基を示し、R4 は
Hまたはメチル基を示す。)
系共重合体であるスフィンゴ糖脂質合成用高分子プライ
マーは、通常、一般式(V)で表されるセリン誘導体の配
糖体モノマーとアクリルアミドおよび/またはメタクリ
ルアミドと過硫酸アンモニウムや過硫酸カリウムなどの
ラジカル開始剤を触媒とし、共重合させることにより得
られる。
単糖残基あるいはオリゴ糖残基を示し、R3 は炭素数6
〜20のアルキル基またはアルケニル基を示し、R4 は
Hまたはメチル基を示し、nは5〜19を整数示す。)
体モノマーは、一般式(VII) で表される活性化オリゴ糖
と一般式(VIII)で表されるセリン誘導体とを適当な触媒
存在下、縮合反応させた後、セリン残基部分のアミノ基
の保護基を除去し、一般式(IX)で表されるアクリルアミ
ドあるいはメタクリルアミド誘導体と縮合反応させ、さ
らにオリゴ糖部分の保護基を除去することにより得られ
る。
保護基、エーテル型保護基または水酸基を前記保護基で
保護した単糖残基あるいは水酸基を前記保護基で保護し
たオリゴ糖残基を示し、R7 、R8 、R9 、R10および
R11はそれぞれ独立して、アシル型保護基またはエーテ
ル型保護基を示し、Xは活性化基を示す。)
アルキル基またはアルケニル基を示す。)
臭素原子または塩素原子を示し、nは5〜19を整数を
示す。)
しては、アセチル基、ベンゾイル基などが例示される。
エーテル型保護基としては、ベンジル基、p−メトキシ
ベンジル基、アリル基などが例示される。
基で保護した単糖残基とは、下記R 1 およびR2 の単糖
残基またはオリゴ糖残基の水酸基に上記保護基が結合し
たものである。
ラクトース残基、β−N−アセチルグルコサミン残基、
β−N−アセチルガラクトサミン残基、α−シアル酸残
基などが例示され、R2 の単糖残基としては、αおよび
β−ガラクトース残基、β−N−アセチルガラクトサミ
ン残基などが例示される。
iaα2→8Siaα2→、Galβ1→3GlcNA
cβ1→、Fucα1→2Galβ1→3GlcNAc
β1→、Galβ1→3(Fucα1→4)GlcNA
cβ1→、Galβ1→4GlcNAcβ1→、Gal
α1→4Galβ1→4GlcNAcβ1→、GalN
Acβ1→3Galβ1→4GlcNAcβ1→、Si
aα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→、Sia
α2→3Galβ1→4(Fucα1→3)GlcNA
cβ1→、Siaα2→6Galβ1→4(Fucα1
→3)GlcNAcβ1→などが例示される。
alβ1→3GalNAcβ1→、Fucα1→2Ga
lβ1→3GalNAcβ1→、Galα1→3Gal
β1→3Galα1→3Galβ1→3GalNAcβ
1→、Siaα2→3Galβ1→3GalNAcβ1
→、Siaα2→8Siaα2→3Galβ1→3Ga
lNAcβ1→、GalNAcα1→3GalNAcβ
1→3Galα1→などが例示される。式中、Fucは
フコース残基、Galはガラクトース残基、GalNA
cはN−アセチルガラクトサミン残基、GlcNAcは
N−アセチルグルコサミン残基、Siaはシアル酸残基
を示す。
ッ素(F)、トリクロロアセトイミデート基などが挙げ
られる。
は、従来より行われている化学的な合成で得たものを利
用することができる。例えば、2,3,6,2’,
3’,4’,6’−O−ヘプタアセチルラクトシルブロ
ミド(下記式41)、2,3,6,2’,3’,4’,
6’−O−ヘプタアセチルラクトシルトリクロロアセト
イミデート(下記式42)などが挙げられる。
式中、R12は保護基を示し、R13は炭素数6〜20のア
ルキル基またはアルケニル基を示す。保護基としては、
ベンジルオキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル
基、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基などの
基がある。
ば、N−ベンジルオキシカルボニルセリンオクチルアミ
ド(下記式43、参考例1)、N−ベンジルオキシカル
ボニルセリンラウリルアミド、N−ベンジルオキシカル
ボニルセリンステアリルアミド、N−t−ブトキシカル
ボニルセリンオクチルアミド、N−t−ブトキシカルボ
ニルセリンラウリルアミド、N−t−ブトキシカルボニ
ルセリンステアリルアミド、N−(9−フルオレニルメ
チルオキシカルボニル)セリンオクチルアミド、N−
(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)セリンラ
ウリルアミド、N−(9−フルオレニルメチルオキシカ
ルボニル)セリンステアリルアミドなどが例示される。
いることのできる触媒は、活性化基Xに応じて適宜選択
すればよく、例えば活性化基が臭素(Br)の場合は、
通常、銀、水銀などの重金属塩、第4級アンモニウム塩
などを用いることができ、フッ素(F)の場合は塩化ス
ズ(II)と銀塩の組合せ、ジルコノセン錯体やハフノセン
錯体、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル
などを、トリクロロアセトイミデート基の場合はBF3
OEt2 、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシ
リルなどを用いることができる。
行い、モレキュラシーブや無水硫酸カルシウム存在下で
反応させることが多い。
糖およびセリン誘導体)に応じて適宜選択すればよく、
例えばジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどの
ハロゲン化炭化水素、トルエン、ベンゼンなどの芳香族
炭化水素、ジエチルエーテルなどがよく用いられる。
り、通常、−70℃〜100℃前後であるが、反応に差
し障りのない限り低温で行うのが望ましい。
方法は、保護基の種類により適宜選択され、例えばベン
ジルオキシカルボニル基の場合は水素化分解、t−ブト
キシカルボニル基の場合はHBr/酢酸やHF処理で、
9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基の場合はジ
エチルアミンなどの塩基処理で除去することができる。
いはメタクリルアミド誘導体との縮合は、通常カルボジ
イミド類やN−エトキシカルボニル−2−エトキシ−
1,2−ジヒドロキノリンなどの縮合試薬を用いること
により行うことができる。
臭素原子または塩素原子を示し、nは5〜19の整数を
示す。)
去したい保護基の種類に応じて、適宜、その脱離条件を
選択すればよく、例えばアセチル基やベンゾイル基はメ
タノール中ナトリウムメトキシドで処理することによ
り、ベンジル基は水素化分解により、p−メトキシベン
ジル基は水素化分解や2,3−ジクロロ−5,6−ジシ
アノ−p−ベンゾキノンあるいは硝酸セリウムアンモニ
ウムなどの酸化剤で処理することにより、アリル基はカ
リウムt−ブトキシドまたはWilkinson 錯体でプロペニ
ル基へ異性化させた後、酸、水銀塩もしくはヨウ素で処
理することにより除去することができる。
グラフィーなどの精製方法により精製することができ
る。
共重合体であるスフィンゴ糖脂質合成用プライマー高分
子も上記方法と同様の方法により得ることができる。す
なわち、上記方法で一般式(V) で表されるセリン誘導体
の配糖体モノマーの代わりに、一般式(VI)で表されるセ
リン誘導体の配糖体モノマーを用いることにより得るこ
とができ、一般式(VI)で表されるセリン誘導体の配糖体
モノマーは一般式(VIII)で表される活性化オリゴ糖の代
わりに、一般式(X)で表される活性化糖を用いることに
より得ることができる。
ケニル基を示し、R2 はHまたはメチル基を示し、nは
5〜19の整数である。)
て、アシル型保護基またはエーテル型保護基を示し、X
は活性化基を示す。)
アルキルアミノ化ガラスの場合を例にとり説明する。上
記の方法と同様にして、一般式(VIII)で表される活性化
オリゴ糖あるいは一般式(X) で表される活性化糖と一般
式(IX)で表されるセリン誘導体とを適当な触媒存在下、
縮合させた後、セリン残基部分のアミノ基の保護基を除
去した後、一般式(IX)で表されるアクリルアミドあるい
はメタクリルアミド誘導体の代わりに一般式(XIII)で表
される二塩基酸を同様の方法で縮合させる。
保護基を除去し、水溶液中で化学量論的に等量の炭酸セ
シウムなどのセシウム塩と接触させ、遊離のカルボキシ
ル基をセシウム塩とする。一方、アルキルアミノ化ガラ
スはモノヨード酢酸とカルボジイミド類やN−エトキシ
カルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン
などの縮合試薬を用いヨードアセトアミド化する。上記
セシウム塩とヨードアセトアミド化したアルキルアミノ
化ガラスとをジメチルホルムアミドなどの溶媒中で接触
させることにより縮合させ、目的とする高分子プライマ
ーを得ることができる。
は、(1)上記スフィンゴ糖脂質合成用高分子プライマ
ーに、糖ヌクレオチドの存在下、糖転移酵素を作用させ
ることにより、糖ヌクレオチドより、糖残基を該スフィ
ンゴ糖脂質合成用高分子プライマーに転移させる工程お
よび(2)工程(1)で得た、糖残基が転移したスフィ
ンゴ糖脂質合成用高分子プライマーに、セラミドの存在
下、スフィンゴ糖脂質の糖とセラミドとの間のグリコシ
ド結合を加水分解する酵素を作用させ、該スフィンゴ糖
脂質合成用高分子プライマーより、オリゴ糖残基をセラ
ミドに転移させる工程を含む。
る方法は、(1)上記スフィンゴ糖脂質合成用高分子プ
ライマーに、糖ヌクレオチドの存在下、糖転移酵素を作
用させることにより、糖ヌクレオチドより、糖残基を該
スフィンゴ糖脂質合成用高分子プライマーに転移させる
工程、(2)工程(1)を1回または2回以上繰り返し
て、糖鎖を伸長させる工程、(3)必要に応じて、副生
したヌクレオチド類または未反応の糖ヌクレオチド類を
除去する工程、および(4)工程(1)〜工程(3)を
複数回、繰り返した後、複数の糖残基が転移して伸長し
たスフィンゴ糖脂質合成用高分子プライマーに、セラミ
ドの存在下、スフィンゴ糖脂質の糖とセラミドとの間の
グリコシド結合を加水分解する酵素を作用させ、該スフ
ィンゴ糖脂質合成用高分子プライマーより、複数の糖残
基が伸長したオリゴ糖残基をセラミドに転移させる工程
を含む。
糖の転移は、通常、高分子プライマーと糖ヌクレオチド
とを含む中性の緩衝液中で、10〜60℃、好ましくは
20〜40℃で、1〜72時間好ましくは2〜24時
間、糖転移酵素と接触させることにより行われる。
チドを糖供与体として利用できるものであればよく、特
に限定されない。このような酵素としてLeloir経
路の糖転移酵素類が挙げられ、例えばガラクトース転移
酵素、N−アセチルグルコサミン転移酵素、N−アセチ
ルガラクトサミン転移酵素、フコース転移酵素、シアル
酸転移酵素などが挙げられる。本発明で用いる糖ヌクレ
オチド類は上記酵素が利用できるものであれば、特に限
定されず、例えばウリジン−5’−ジリン酸−ガラクト
ース、ウリジン−5’−ジリン酸−N−アセチルグルコ
サミン、ウリジン−5’−ジリン酸−N−アセチルガラ
クトサミン、グアノシン−5’−ジリン酸−フコース、
シチジン−5’−モノリン酸−N−アセチルノイラミン
酸およびこれらのナトリウム塩などが挙げられる。
添加してもよい。添加できる金属イオンとしては、例え
ばマグネシウム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、
亜鉛などがあり、通常、塩化物などの形で添加すること
ができる。
は未反応の糖ヌクレオチド類を除去する方法は、高分子
プライマーとヌクレオチドおよび糖ヌクレオチドとを分
離できる方法であれば、特に限定されず、例えばゲルろ
過クロマトグラフィーなどが挙げられる。
は、例えば水不溶性担体の場合、まず上記のような糖転
移酵素を作用させ、糖残基を1つ伸長させる。次いで、
高分子プライマーを洗浄することにより、ヌクレオチド
および糖ヌクレオチドを除く。これを繰り返すことによ
り、複数の糖残基を転移させ、伸長させることができ
る。
リゴ糖残基のセラミドへの転移は、通常、該高分子プラ
イマーとセラミドとを界面活性剤を含む中性の緩衝液中
で、10〜60℃、好ましくは20〜40℃で、1〜7
2時間、好ましくは2〜24時間、スフィンゴ糖脂質の
オリゴ糖とセラミドとの間のグリコシド結合を加水分解
する作用を有する酵素と接触させることにより行われ
る。
スフィンゴシンあるいはその誘導体に脂肪酸が酸アミド
結合しているものであれば、特に制限はなく、製造する
スフィンゴ糖脂質の目的にあったものを適宜選択すれば
よい。例えば、スフィンゴシン誘導体としてはジヒドロ
スフィンゴシン、フィトスフィンゴシンなどが挙げら
れ、脂肪酸としては炭素数8〜24の飽和脂肪酸、不飽
和脂肪酸、α−ヒドロキシ酸などが挙げられる。
(下記化48)、N−パルミトイルスフィンゴシン(下
記化49)、N−リグノセロイルスフィンゴシン、N−
オレオイルスフィンゴシン、N−リノレオイルスフィン
ゴシン、N−アラキノイルスフィンゴシン、N−ステア
ロイルジヒドロスフィンゴシン、N−パルミトイルジヒ
ドロスフィンゴシン、N−リグノセロイルジヒドロスフ
ィンゴシン、N−オレオイルジヒドロスフィンゴシン、
N−リノレオイルジヒドロスフィンゴシン、N−アラキ
ノイルジヒドロスフィンゴシン、N−ステアロイルフィ
トスフィンゴシン、N−パルミトイルフィトスフィンゴ
シンなどが挙げられる。
オリゴ糖とセラミドとの間のグリコシド結合を加水分解
する作用を有する酵素とは、該作用を有するものであれ
ば、特に制限はなく、「セラミドグリカナーゼ」あるい
は「エンドグリコセラミダーゼ」として市販しているも
のを用いることができる。例えば、ヒル由来のセラミド
グリカナーゼやロドコッカス属菌由来のエンドグリコセ
ラミダーゼなどが挙げられる。
は、特に制限はないが、トリトンCF−54、トリトン
X−100などを挙げることができる。
クラマトグラフィーなどの一般的な精製方法により分離
精製することができる。
を利用することにより容易に任意のスフィンゴ糖脂質を
得ることができ、スフィンゴ糖脂質の生理機能の解明に
利用することができる。
説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるもので
はない。
合成 N−ベンジルオキシカルボニルセリン12g(50.2
mmole)をエタノール:ベンゼン=1:1の混合溶
媒120mlに溶解させた後、N−エトキシカルボニル
−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン(以下、E
EDQと略する)13.6g(55.0mmole)お
よびオクチルアミン11.1ml(55.0mmol
e)を加えて室温で一晩撹拌した。反応液を減圧濃縮し
た後、トルエンから目的物を再結晶した。得られた結晶
を乾燥し、目的物12.64gを得た。
タアセチル)ラクトシル−N−ベンジルオキシカルボニ
ルセリンオクチルアミドの合成 よく乾燥させた参考例1で得たN−ベンジルオキシカル
ボニルセリンオクチルアミド4.0g(11.4mmo
le)をジクロロエタン80mlに溶解させ、活性化さ
せたモレキュラーシーブ4A8.0gと2,3,6,
2’,3’,4’,6’−O−ヘプタアセチルラクトシ
ルブロミド12.0g(17.2mmole)を加え
た。氷冷下、トリフルオロメタンスルホン酸銀4.40
g(17.2mmole)を加え、徐々に室温に戻しな
がら、窒素気流下で一晩撹拌した。反応液をセライトで
ろ過し、ろ液を飽和食塩水で2回洗浄した後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥させた。乾燥後、硫酸マグネシウム
をろ別し、ろ液を減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(移動相、トルエン:酢酸エチル=5:
1)にて目的物を分離した。目的物を含む溶出画分を減
圧乾固し、目的物5.32gを得た。O−(2,3,
6,2’,3’,4’,6’−O−ヘプタアセチル)ラ
クトシル−N−ベンジルオキシカルボニルセリンオクチ
ルアミドは、下記構造式を有する。
タアセチル)ラクトシルセリンオクチルアミドの合成 参考例2で得たO−(2,3,6,2’,3’,4’,
6’−O−ヘプタアセチル)ラクトシル−N−ベンジル
オキシカルボニルセリンオクチルアミド4.0gをメタ
ノール60mlに溶解させ、5%パラジウム−炭素を触
媒とし、室温下常圧で接触水素化還元を行なった。反応
後触媒をろ別し、反応液を減圧乾固し、目的物3.42
gを得た。O−(2,3,6,2’,3’,4’,6’
−O−ヘプタアセチル)ラクトシルセリンオクチルアミ
ドは、下記構造式を有する。
タアセチル)ラクトシル−N−(6−アクリロイルアミ
ノ)カプロイルセリンオクチルアミドの合成 6−アクリロイルアミノカプロン酸278mg(1.5
mmole)とEEDQ371mg(1.5mmol
e)をエタノール:ベンゼン=1:1の混合溶媒40m
lに加え、十分溶解させ、参考例3で得たO−(2,
3,6,2’,3’,4’,6’−O−ヘプタアセチ
ル)ラクトシルセリンオクチルアミド1.14g(1.
37mmole)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液
を減圧濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(移動
相、クロロホルム:メタノール=100:1)により目
的物を分離した。目的物を含む溶出画分を減圧乾固し、
目的物1.06gを得た。O−(2,3,6,2’,
3’,4’,6’−O−ヘプタアセチル)ラクトシル−
N−(6−アクリロイルアミノ)カプロイルセリンオク
チルアミドは、下記構造式を有する。
ー)O−ラクトシル−N−(6−アクリロイルアミノ)カプ
ロイルセリンオクチルアミドの合成 参考例4で得たO−(2,3,6,2’,3’,4’,
6’−O−ヘプタアセチル)ラクトシル−N−(6−ア
クリロイルアミノ)カプロイルセリンオクチルアミド4
00mg(0.4mmole)をテトラヒドロフラン:
メタノール=1:1の混合溶媒に溶解させ、ナトリウム
メトキシド8.49mg(0.157mmole)を加
え、室温で2時間撹拌した。H+型の陽イオン交換樹脂
Dowex50W(ダウケミカル社製)を加えていき、
中和した。ろ過によりイオン交換樹脂を除き、ろ液を減
圧濃縮し、エタノールで再結晶し、目的物270mgを
得た。O−ラクトシル−N−(6−アクリロイルアミ
ノ)カプロイルセリンオクチルアミドは、下記構造式を
有する。
プライマー)O−ラクトシル−N−(6−アクリロイルアミノ)カプ
ロイルセリンオクチルアミド−アクリルアミド共重合体
の合成 実施例1で得たO−ラクトシル−N−(6−アクリロイ
ルアミノ)カプロイルセリンオクチルアミド150mg
(0.21mmole)とアクリルアミド60.25m
g(0.84mmole)をジメチルスルホキシド:水
=1:1の混合溶媒に溶解し、テトラエチレンジアミン
12.ul(84umole)と過硫酸アンモニウム
7.67mg(33.6umole)を加え、50℃で
一晩重合させた。目的物を蒸留水で平衡化したセファデ
ックスG−25カラムクロマトグラフィーで精製した。
目的物の溶出画分を凍結乾燥し、目的物(分子量約500,
000)200mgを得た。得られたポリマー中のO−ラ
クトシル−N−(6−アクリロイルアミノ)カプロイル
セリンオクチルアミド残基は、下記構造式を含有する。
その含有量は20モル%である。
応)O−ラクトシル−N−(6−アクリロイルアミノ)カプ
ロイルセリンオクチルアミド−アクリルアミド共重合体
へのα2,3シアル酸転移酵素によるN−アセチルノイ
ラミン酸の転移 実施例2にて合成したO−ラクトシル−N−(6−アク
リロイルアミノ)カプロイルセリンオクチルアミド−ア
クリルアミド共重合体22mg、シチジン−5’−モノ
リン酸−N−アセチルノイラミン酸15mg、ウシ血清
アルブミン4mg、塩化マンガン0.64mg、仔ウシ
由来アルカリフォスファターゼ20単位、トリトンCF
−54を10ul含む50mMカコジル酸ナトリウム緩
衝液(pH7.4)2mlに、ブタ肝臓由来のα2,3
シアル酸転移酵素0.3単位を添加し、37℃で3日間
反応させた。目的物を蒸留水で平衡化したセファデック
スG−25カラムクロマトグラフィーで精製した。目的
物の溶出画分を凍結乾燥し、目的物であるN−アセチル
ノイラミン酸が転移したポリマー22mgを得た。得ら
れたポリマー中の1−O−(N−アセチルノイラミニル
−α−(2→3))ラクトシル−N−(6−アクリロイ
ルアミノ)カプロイルセリンオクチルアミド残基は、構
造式を有する。その含有量は20モル%である。
3))ラクトシル−N−ステアロイルスフィンゴシンの
合成 実施例3で得たN−アセチルノイラミン酸が転移したポ
リマー22mg、N−ステアロイルスフィンゴシン50
mg、トリトンCF−54を20ul含む50mMクエ
ン酸緩衝液(pH6.0)1mlに、ヒル由来セラミド
グリカナーゼ0.01単位を添加し、37℃で17時間
反応させた。反応後クロロホルム:メタノール:水=6
0:30:5で平衡化したセファデックスLH−20カ
ラムを用いて、1−O−(N−アセチルノイラミニル−
α−(2→3))ラクトシル−N−ステアロイルスフィ
ンゴシンを分離した。目的物を含む溶出画分を減圧乾固
して、1−O−(N−アセチルノイラミニル−α−(2
→3))ラクトシル−N−ステアロイルスフィンゴシン
13mgを得た。該化合物は下記構造式を有する。
タアセチル)ラクトシル−N−(5−カルボキシ)ペン
タノイルセリンオクチルアミドの合成 6−アクリロイルアミノカプロン酸278mgの代わり
にアジピン酸219mg(1.5mmole)を用い、
参考例4と同様の方法で合成し、目的物0.85gを得
た。O−(2,3,6,2’,3’,4’,6’−O−
ヘプタアセチル)ラクトシル−N−(5−カルボキシ)
ペンタノイルセリンオクチルアミドは、下記構造式を有
する。
セリンオクチルアミドの合成 O−(2,3,6,2’,3’,4’,6’−O−ヘプ
タアセチル)ラクトシル−N−(6−アクリロイルアミ
ノ)カプロイルセリンオクチルアミド400mgの代わ
りに、参考例5で得たO−(2,3,6,2’,3’,
4’,6’−O−ヘプタアセチル)ラクトシル−N−
(5−カルボキシ)ペンタノイルセリンオクチルアミド
385mg(0.4mmole)を用い、実施例1と同
様の方法で合成し、目的物260mgを得た。O−ラク
トシル−N−(5−カルボキシ)ペンタノイルセリンオ
クチルアミドは、下記構造式を有する。
セリンオクチルアミドセシウム塩の合成 参考例6で得たO−ラクトシル−N−(5−カルボキ
シ)ペンタノイルセリンオクチルアミド200mg
(0.21mmole)を蒸留水10mlに溶かし、1
M炭酸セシウム水溶液で液が中性になるまで加えた。。
反応液を凍結乾燥させ、目的物228mgを得た。
マ社)1gとモノヨード酢酸50mgを水10ml中に
加え、ここに1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプ
ロピル)カルボジイミド塩酸塩55mgを加え、24時
間室温で振とうした。振とう後、ガラスビーズを蒸留水
でよく洗浄した。得られたガラスビーズをよく乾燥させ
た後、ピリジン10mlを加え、さらに無水酢酸1ml
を振とうしながら滴下し、4時間反応させることによ
り、未反応のアミノ基をアセチル化した。反応後、ガラ
スビーズを蒸留水でよく洗浄し、目的物1gを得た。ヨ
ードアセチル化されたアルキルアミノ化ガラスは、下記
モデル構造式を有する。
プライマー)ヨードアセチル化したアルキルアミノ化ガラスへのO−
ラクトシル−N−(ω−カルボキシ)ペンタノイルセリ
ンオクチルアミドの結合 参考例8で得たヨードアセチル化したガラスビーズ10
0mgと参考例7で得たO−ラクトシル−N−(5−カ
ルボキシ)ペンタノイルセリンオクチルアミドセシウム
塩32mgをジメチルホルムアミド5mlに加え、室温
で48時間振とうした。振とう後、ジメチルホルムアミ
ド、水、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタンの順で
ガラスビーズを洗浄し、目的物128mgを得た。O−
ラクトシル−N−(5−カルボキシ)ペンタノイルセリ
ンオクチルアミドが結合したアルキルアミノ化ガラス
は、下記モデル構造式を有する。
応)アルキルアミノ化ガラスを担体とする高分子プライマー
へのα2,3シアル酸転移酵素によるN−アセチルノイ
ラミン酸の転移 O−ラクトシル−N−(6−アクリロイルアミノ)カプ
ロイルセリンオクチルアミド−アクリルアミド共重合体
22mgの代わりに、実施例5で得た、O−ラクトシル
−N−(5−カルボキシ)ペンタノイルセリンオクチル
アミドが結合したアルキルアミノ化ガラスビーズ60m
gを用い、実施例3と同様の反応を行った。反応後、ガ
ラスビーズを蒸留水でよく洗浄し、目的物67mgを得
た。該N−アセチルノイラミン酸の転移した生成物は、
下記モデル構造式を有する。
3))ラクトシル−N−ステアロイルスフィンゴシンの
合成 実施例3で得たポリマー22mgの代わりに、実施例6
で得たガラスビーズ67mgを用いて、実施例4と同様
の反応を行った。反応後、反応液を高速液体クロマトグ
ラフィーにて分析し、1−O−(N−アセチルノイラミ
ニル−α−(2→3))ラクトシル−N−ステアロイル
スフィンゴシンが生成していることを確認した。
ル−N−ベンジルオキシカルボニルセリンオクチルアミ
ドの合成 2,3,6,2’,3’,4’,6’−O−ヘプタアセ
チルラクトシルブロミド12.0gの代わりに、2,
3,4,6−O−テトラアセチルグルコシルブロミド
7.07g(17.2mmole)を用い、参考例2と
同様の反応を行い、目的物3.56gを得た。O−
(2,3,4,6−O−テトラアセチル)グルコシル−
N−ベンジルオキシカルボニルセリンオクチルアミド
は、下記構造式を有する。
ルセリンオクチルアミドの合成 2,3,6,2’,3’,4’,6’−O−ヘプタアセ
チルラクトシル−N−ベンジルオキシカルボニルセリン
オクチルアミド4.0gの代わりに、参考例9で得たO
−(2,3,4,6−O−テトラアセチル)グルコシル
−N−ベンジルオキシカルボニルセリンオクチルアミド
3.0gを用い、参考例3と同様の反応を行い、目的物
2.21gを得た。O−(2,3,4,6−O−テトラ
アセチル)グルコシルセリンオクチルアミドは、下記構
造式を有する。
ーの前駆体)O−(2,3,4,6−O−テトラアセチル)グルコシ
ル−N−(6−アクリ ロイルアミノ)カプロイルセリン
オクチルアミドの合成 O−(2,3,6,2’,3’,4’,6’−O−ヘプ
タアセチル)ラクトシルセリンオクチルアミド1.14
gの代わりに、参考例10で得たO−(2,3,4,6
−O−テトラアセチル)グルコシルセリンオクチルアミ
ド0.75g(1.37mmole)を用い、参考例4
と同様の反応を行い、目的物0.73gを得た。O−
(2,3,4,6−O−テトラアセチル)グルコシル−
N−(6−アクリロイルアミノ)カプロイルセリンオク
チルアミドは、下記構造式を有する。
ー)O−グルコシル−N−(6−アクリルアミド)カプロイ
ルセリンオクチルアミドの合成 O−(2,3,6,2’,3’,4’,6’−O−ヘプ
タアセチル)ラクトシル−N−(6−アクリロイルアミ
ノ)カプロイルセリンオクチルアミド400mgの代わ
りに、実施例8で得たO−(2,3,4,6−O−テト
ラアセチル)グルコシル−N−(6−アクリルアミド)
カプロイルセリンオクチルアミド285mg(0.4m
mole)を用い、実施例1と同様の反応を行ない、目
的物205mgを得た。O−グルコシル−N−(6−ア
クリロイルアミノ)カプロイルセリンオクチルアミド
は、下記構造式を有する。
子プライマー)O−グルコシル−N−(6−アクリロイルアミノ)カプ
ロイルセリンオクチルアミド−アクリルアミド共重合体
の合成 O−ラクトシル−N−(6−アクリルロイルアミノ)カ
プロイルセリンオクチルアミド150mgの代わりに、
実施例9で得たO−グルコシル−N−(6−アクリロイ
ルアミノ)カプロイルセリンオクチルアミド115mg
(0.21mmole)を用いて、実施例2と同様の反
応を行い、目的物165mgを得た。得られたポリマー
中のO−グルコシル−N−(6−アクリロイルアミノ)
カプロイルセリンオクチルアミド残基は、下記構造式を
有する。その含有量は20モル%である。
反応)O−グルコシル−N−(6−アクリロイルアミノ)カプ
ロイルセリンオクチルアミド−アクリルアミド共重合体
へのβ1,4ガラクトース転移酵素によるガラクトース
の転移 O−グルコシル−N−(6−アクリロイルアミノ)カプ
ロイルセリンオクチルアミド−アクリルアミド共重合体
17mg、ウリジン−ジリン酸−ガラクトース・2ナト
リウム塩16mg、α−ラクトアルブミン0.5mg、
塩化マンガン0.64mg、仔ウシ由来アルカリフォス
ファターゼ20unit、トリトンCF−54を10u
l含む50mMHEPES緩衝液(pH6.0)2ml
に、牛乳由来のβ1,4ガラクトース転移酵素1.0u
nitを添加し、37℃で3日間反応させた。実施例3
と同様の方法で精製し、目的物を17mg得た。該ポリ
マー中のO−ラクトシル−N−(6−アクリロイルアミ
ノ)カプロイルセリンオクチルアミド残基は、下記構造
式を有する。その含有量は20モル%である。
の合成 実施例3で得たポリマー22mgの代わりに、実施例1
1で得たポリマー17mgを用い、実施例4と同様の反
応を行った。反応後、反応液を高速液体クロマトグラフ
ィーにて分析し、1−O−ラクトシル−N−ステアロイ
ルスフィンゴシンが生成していることを確認した。1−
O−ラクトシル−N−ステアロイルスフィンゴシンは、
下記構造式を有する。
反応)ガラクトースが転移したO−グルコシル−N−(6−ア
クリロイルアミノ)カプロイルセリンオクチルアミド−
アクリルアミド共重合体へのα2,3シアル酸転移酵素
によるN−アセチルノイラミン酸の転移 実施例2で得たポリマー22mgの代わりに、実施例1
1で得たポリマー17mgを用い、実施例3と同様な反
応を行い、目的物18mgを得た。得られたポリマー中
の1−O−(N−アセチルノイラミニル−α−(2→
3))ラクトシル−N−(6−アクリロイルアミノ)カ
プロイルセリンオクチルアミド残基の含有量は20モル
%であった。
3))ラクトシル−N−ステアロイルスフィンゴシンの
合成 実施例3で得たポリマー22mgの代わりに、実施例1
3で得たポリマー18mgを用い、実施例4と同様な反
応を行った。反応後、反応液を高速液体クロマトグラフ
ィーにて分析し、1−O−(N−アセチルノイラミニル
−α−(2→3))ラクトシル−N−ステアロイルスフ
ィンゴシンが生成していることを確認した。
Claims (13)
- 【請求項1】 高分子担体上に、一般式(I)で表され
る基が結合していることを特徴とするスフィンゴ糖脂質
合成用高分子プライマー。 【化1】 (式中、R1 およびR2 はそれぞれ独立して、Hまたは
単糖残基あるいはオリゴ糖残基を示し、R3 は炭素数6
〜20のアルキル基またはアルケニル基を示し、R4は
炭素数5〜19のアルキレン基を示す。) - 【請求項2】 高分子担体が、アルキルアミノ化ガラ
ス、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミドまたは
アクリルアミドとメタクリルアミドの共重合体またはア
クリルアミドおよび/またはメタクリルアミドと他のビ
ニル系モノマーとの共重合体である請求項1記載のスフ
ィンゴ糖脂質合成用高分子プライマー。 - 【請求項3】 高分子担体上に、一般式(II)で表される
基が結合していることを特徴とするスフィンゴ糖脂質合
成用高分子プライマー。 【化2】 (式中、R1 は炭素数6〜20のアルキル基またはアル
ケニル基、R2 は炭素数5〜19のアルキレン基を示
す。) - 【請求項4】 高分子担体が、アルキルアミノ化ガラ
ス、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミドまたは
アクリルアミドとメタクリルアミドの共重合体またはア
クリルアミドおよび/またはメタクリルアミドと他のビ
ニル系モノマーとの共重合体である請求項3記載のスフ
ィンゴ糖脂質合成用高分子プライマー。 - 【請求項5】 アクリルアミド残基および/またはメタ
クルアミド残基および一般式(III) で表される残基から
構成されるビニル系共重合体において、一般式(III) で
表される残基が全ビニル系共重合体中、5〜95モル%
であるスフィンゴ糖脂質合成用水溶性高分子プライマ
ー。 【化3】 (式中、R1 およびR2 はそれぞれ独立して、Hまたは
単糖残基あるいはオリゴ糖残基を示し、R3 は炭素数6
〜20のアルキル基またはアルケニル基を示し、R4は
Hまたはメチル基を示す。) - 【請求項6】 アクリルアミド残基および/またはメタ
クルアミド残基および一般式(IV)で表される残基から構
成されるビニル系共重合体において、一般式(IV)で表さ
れる残基が全ビニル系共重合体中、5〜95モル%であ
るスフィンゴ糖脂質合成用水溶性高分子プライマー。 【化4】 (式中、R1 は炭素数6〜20のアルキル基またはアル
ケニル基を示し、R2 はHまたはメチル基を示す。) - 【請求項7】 一般式(V) で表されるセリン誘導体の配
糖体モノマー。 【化5】 (式中、R1 およびR2 はそれぞれ独立して、Hまたは
単糖残基あるいはオリゴ糖残基を示し、R3 は炭素数6
〜20のアルキル基またはアルケニル基を示し、R4 は
Hまたはメチル基を示し、nは5〜19の整数を示
す。) - 【請求項8】 一般式(VI)で表されるセリン誘導体の配
糖体モノマー。 【化6】 (式中、R1 は炭素数6〜20のアルキル基またはアル
ケニル基を示し、R2 はHまたはメチル基を示し、nは
5〜19の整数を示す。) - 【請求項9】 一般式(VII) で表される活性化オリゴ糖
と一般式(VIII)で表されるセリン誘導体とを触媒存在
下、縮合反応させた後、セリン残基部分のアミノ基の保
護基を除去し、一般式(IX)で表されるアクリルアミド誘
導体あるいはメタクリルアミド誘導体と縮合反応させ、
さらにオリゴ糖部分の保護基を除去することにより、一
般式(V) で示されるセリン誘導体の配糖体モノマーを製
造することを特徴とするセリン誘導体の配糖体モノマー
の製造方法。 【化7】 (式中、R5 およびR6 はそれぞれ独立してアシル型保
護基、エーテル型保護基または水酸基を前記保護基で保
護した単糖残基あるいは水酸基を前記保護基で保護した
オリゴ糖残基を示し、R7 、R8 、R9 、R10およびR
11はそれぞれ独立してアシル型保護基またはエーテル型
保護基を示し、Xは活性化基を示す。) 【化8】 (式中、R12は保護基を示し、R13は炭素数6〜20の
アルキル基またはアルケニル基を示す。) 【化9】 (式中、R14はHまたはメチル基を示し、Yは水酸基、
臭素原子または塩素原子を示し、nは5〜19の整数を
示す。) 【化10】 (式中、R1 およびR2 はそれぞれ独立して、Hまたは
単糖残基あるいはオリゴ糖残基を示し、R3 は炭素数6
〜20のアルキル基またはアルケニル基を示し、R4 は
Hまたはメチル基を示し、nは5〜19の整数を示
す。) - 【請求項10】 一般式(X) で表される活性化糖と一般
式(VIII)で表されるセリン誘導体とを触媒存在下、縮合
反応させた後、セリン残基部分のアミノ基の保護基を除
去し、一般式(IX)で表されるアクリルアミド誘導体ある
いはメタクリルアミド誘導体と縮合反応させ、さらに糖
部分の保護基を除去することにより、一般式(VI)で示さ
れるセリン誘導体の配糖体モノマーを製造することを特
徴とするセリン誘導体の配糖体モノマーの製造方法。 【化11】 (式中、R15、R16、R17およびR18はそれぞれ独立し
て、アシル型保護基またはエーテル型保護基を示し、X
は活性化基を示す。) 【化12】 (式中、R12は保護基を示し、R13は炭素数6〜20の
アルキル基またはアルケニル基を示す。) 【化13】 (式中、R14はHまたはメチル基を示し、Yは水酸基、
臭素原子または塩素原子を示し、nは5〜19の整数を
示す。) 【化14】 (式中、R1 は炭素数6〜20のアルキル基またはアル
ケニル基を示し、R2 はHまたはメチル基を示し、nは
5〜19の整数を示す。) - 【請求項11】 請求項7または請求項8記載のセリン
誘導体の配糖体モノマーとアクリルアミドおよび/また
はメタクリルアミドとを適当な触媒存在下、共重合させ
ることを特徴とするスフィンゴ糖脂質合成用水溶性高分
子プライマーの製造方法。 - 【請求項12】 スフィンゴ糖脂質を製造する方法であ
って (1)請求項1〜6のいずれか1項記載のスフィンゴ糖
脂質合成用高分子プライマーに、糖ヌクレオチドの存在
下に糖転移酵素を作用させることにより、糖ヌクレオチ
ドより、糖残基を該スフィンゴ糖脂質合成用高分子プラ
イマーに転移させる工程、および(2)工程(1)で得
た糖残基が転移したスフィンゴ糖脂質合成用高分子プラ
イマーに、セラミドの存在下、スフィンゴ糖脂質の糖と
セラミドとの間のグリコシド結合を加水分解する酵素を
作用させ、該スフィンゴ糖脂質合成用高分子プライマー
より、オリゴ糖残基をセラミドに転移させる工程を含む
ことをと特徴とするスフィンゴ糖脂質の製造方法。 - 【請求項13】 スフィンゴ糖脂質を製造する方法であ
って (1)請求項1〜6のいずれか1項記載のスフィンゴ糖
脂質合成用高分子プライマーに糖ヌクレオチドの存在下
に転移酵素を作用させることにより、糖ヌクレオチドよ
り、糖残基を該スフィンゴ糖脂質合成用高分子プライマ
ーに転移させる工程、(2)工程(1)を1回または2
回以上繰り返して、糖鎖を伸長させる工程、(3)必要
に応じて、副生したヌクレオチド類や未反応の糖ヌクレ
オチド類を除去する工程、および(4)工程(1)〜工
程(3)を複数回、繰り返した後、複数の糖残基が転移
して伸長したスフィンゴ糖脂質合成用高分子プライマー
に、セラミドの存在下、スフィンゴ糖脂質の糖とセラミ
ドとの間のグリコシド結合を加水分解する酵素を作用さ
せ、該スフィンゴ糖脂質合成用高分子プライマーより、
複数の糖残基が伸長したオリゴ糖残基をセラミドに転移
させる工程を含むことを特徴とするスフィンゴ糖脂質の
製造方法。
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- 1997-03-10 JP JP05520497A patent/JP3991240B2/ja not_active Expired - Fee Related
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