JP4045469B2 - 新規なセリン誘導体の配糖体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はスフィンゴ糖脂質製造に有用な新規なセリン誘導体の配糖体ならびにこれを利用したスフィンゴ糖脂質を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
スフィンゴ糖脂質は一種のアミノアルコールであるスフィンゴシンまたはその誘導体をアグリコンとする配糖体であり、通常、この部分のアミノ基は脂肪酸がアミド結合しており、一般にセラミドと呼ばれる脂質構造となっている。糖鎖部分の構造やセラミド部分の構造の多様性より非常に多くの分子種が存在する。
スフィンゴ糖脂質は動物界の代表的な糖脂質であり、細胞の表面に多く存在している。近年、スフィンゴ糖脂質が細胞の相互認識、分裂、増殖、分化、免疫などの重要な生理機能に関与していることが明らかになってきた。このような現状から、これらを対象とする研究を行うために、天然の構造を有するスフィンゴ糖脂質や新規な構造を有するスフィンゴ糖脂質を合成する試みが盛んになされている。
【0003】
従来、スフィンゴ糖脂質は天然物からの抽出や化学的あるいは生化学的な合成により得られていた。しかし、天然物からの抽出は、天然物中のスフィンゴ糖脂質の含量が低いこと、多種類のスフィンゴ糖脂質が共存することなどの理由から、個々のスフィンゴ糖脂質を分離精製することは極めて困難であるという問題がある。
合成的な手法で製造する方法は大きく分けると2つに大別することができる。
すなわち、セラミドと糖をまず結合させ、その後に糖鎖を伸長させていく方法と、オリゴ糖部分をまず合成し、その後にセラミド部分と結合させる方法である。
いずれにしても、セラミドと糖とを結合させるところは重要となる。
【0004】
前者の方法は、まずグルコシルトランスフェラーゼやガラクトシルトランスフェラーゼなどセラミドに糖を転移する糖転移酵素を用い、糖とセラミドを結合させ、その後、種々の糖転移酵素を利用し、糖鎖を伸長させていく方法であるが、グルコシルトランスフェラーゼやガラクトシルトランスフェラーゼなどは生体中に微量しか存在せず、さらに、その調製には煩雑な操作が必要であるという問題がある。
一方、後者の方法には、化学的な方法と酵素を利用する生化学的な方法とがある。一般に、化学的な方法では、保護オリゴ糖と2位の水酸基を保護したセラミドあるいは2位の水酸基を保護し、さらに3位をアジド基にしたセラミドとを縮合させる方法が用いられるが、前者の方法は収率が低く、後者の方法は縮合後、アジド基をアミノ基に還元し、さらにアシル化する必要があり、工程が長くなるという問題がある。
【0005】
生化学的な方法としては、乳糖やセロビオースなどのオリゴ糖とセラミドをβ−ガラクトシダーゼやβ−グルコシダーゼの糖転移反応を利用しガラクトシルセラミドやグルコシルセラミドを合成する方法が開示されているが(特開平 8-238096 号公報)、この方法では単糖残基を転移させることはできるが、オリゴ糖残基を転移させることはできず、特定のスフィンゴ糖脂質しか得られないという問題がある。さらに、スフィンゴ糖脂質のオリゴ糖とセラミドとの間のグリコシド結合を加水分解する作用を有する酵素(エンドグリコセラミダーゼあるいはセラミドグリカナーゼと呼ばれている)を利用する方法として、本酵素の逆反応である縮合反応を利用し、オリゴ糖とセラミドからスフィンゴ糖脂質を得る方法が開示されているが(特開平 4-99494号公報)、一般に加水分解酵素の縮合反応は収率が悪いという問題がある。また、本酵素の糖転移反応としては、アルコール類への糖転移反応は知られているが(Archiv. Biochem. Biophys., 305, 559 (1993)、J. Biol. Chem., 266, 10723 (1991) )、セラミドへの糖転移反応は知られていない。さらに、セリン誘導体の配糖体からの本酵素の糖転移作用については全く知られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、簡便で効率よくスフィンゴ糖脂質を製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記問題点を解決するために鋭意検討した結果、セリン誘導体の配糖体にセラミドの共存下、スフィンゴ糖脂質のオリゴ糖とセラミドとの間のグリコシド結合を加水分解する作用を有する酵素を作用させることにより、前記問題点を解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0014】
すなわち、本発明は、
1.一般式( I )で表されるセリン誘導体の配糖体とセラミドを、スフィンゴ糖脂質のオリゴ糖とセラミドとの間のグリコシド結合を加水分解する作用を有する酵素の存在下に反応させ、セリン誘導体の配糖体のオリゴ糖残基をセラミドに転移させることによりスフィンゴ糖脂質を得ることを特徴とするスフィンゴ糖脂質の製造方法である。
【化6】
Figure 0004045469
(式中、R 1 およびR 2 はそれぞれ独立して、Hまたは単糖残基あるいはオリゴ糖残基を示し、R 3 は炭素数6〜20のアルキル基またはアルケニル基を示し、R 4 は炭素数5〜21のアルキル基またはアルケニル基を示す。)
また、
2.スフィンゴ糖脂質のオリゴ糖とセラミドとの間のグリコシド結合を加水分解する作用を有する酵素がセラミドグリカナーゼあるいはエンドグリコセラミダーゼである1のスフィンゴ糖脂質の製造方法である。
また、
3.セラミドグリカナーゼがヒル由来のセラミドグリカナーゼである2のスフィンゴ糖脂質の製造方法である。
また、
4.エンドグリコセラミダーゼがロドコッカス属由来のエンドグリコセラミダーゼである2のスフィンゴ糖脂質の製造方法である。
【0016】
【発明の実施態様】
本発明の一般式(I)で表されるセリン誘導体の配糖体は、式中、R1 およびR2 はそれぞれ独立して、Hまたは単糖残基あるいはオリゴ糖残基を示し、R3 は炭素数6〜20のアルキル基またはアルケニル基を示し、R4 は炭素数5〜21のアルキル基またはアルケニル基を示す。
【0017】
1 の単糖残基としては、αおよびβ−ガラクトース残基、β−N−アセチルグルコサミン残基、β−N−アセチルガラクトサミン残基、またはα−シアル酸残基、Siaと略する場合もある)などが例示され、R2 の単糖残基としては、αおよびβ−ガラクトース残基、β−N−アセチルガラクトサミン残基などが例示される。ここでいうシアル酸はノイラミン酸のアシル誘導体の総称であり、N−アセチルノイラミン酸、N−グリコリルノイラミン酸、9−O−アセチル−N−アセチルノイラミン酸などが含まれる。
【0018】
1 のオリゴ糖残基としては、例えば、Siaα2→8Siaα2→、Galβ1→3GlcNAcβ1→、Fucα1→2Galβ1→3GlcNAcβ1→、Galβ1→3(Fucα1→4)GlcNAcβ1→、Galβ1→4GlcNAcβ1→、Galα1→4Galβ1→4GlcNAcβ1→、GalNAcβ1→3Galβ1→4GlaNAcβ1→、Siaα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→、Siaα2→3Galβ1→4(Fucα1→3)GlcNAcβ1→、Siaα2→6Galβ1→4(Fucα1→3)GlcNAcβ1→などが例示される。
【0019】
2 のオリゴ糖残基としては、Galβ1→3GalNAcβ1→、Fucα1→2Galβ1→3GalNAcβ1→、Galα1→3Galβ1→3Galα1→3Galβ1→3GalNAcβ1→、Siaα2→3Galβ1→3GalNAcβ1→、Siaα2→8Siaα2→3Galβ1→3GalNAcβ1→、GalNAcα1→3GalNAcβ1→3Galα1→などが例示される。
【0020】
式中、Fucはフコース残基、Galはガラクトース残基、GalNAcはN−アセチルガラクトース残基、GlcNAcはN−アセチルグルコサミン残基、Siaはシアル酸残基を示す。
【0021】
3 の炭素数6〜20のアルキル基としては、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、オクタデシル基などが例示され、アルケニル基としては、シス−9−オクタデセニル基などが例示される。
4 の炭素数5〜21のアルキル基としては、ペンチル基、ヘプチル基、ノニル基、ヘプタデシル基などが例示され、アルケニル基としては、シス−8−ペンタデセイニル基、シス−8−ヘプタデセニル基、トランス−8−ヘプタデセニル基、シス−8,11−ヘプタデカジエニル基、シス−4,7,10,13−ノナデカテトラエニル基などが例示される。
【0022】
本発明のセリン誘導体の配糖体としては、R1 、R2 、R3 およびR4 は任意に組み合わせることができる。好ましくは、R1 がH、α−シアル酸残基(Sia)またはSiaα2→8Siaα2→であり、R2 がH、単糖残基またはオリゴ糖残基の組み合わせか、またはR1 がH、α−シアル酸残基(Sia)またはSiaα2→8Siaα2→であり、R2 がHの組み合わせであり、R3 およびR4 は任意である配糖体である。
【0023】
一般式(I)で示されるセリン誘導体の配糖体は、例えば、O−ラクトシル−N−ラウロイルセリンオクチルアミド(実施例4)、O−(N−アセチルノイラミニル−α−(2→3))−ラクトシル−N−ラウロイルセリンオクチルアミド(実施例5)、O−(N−アセチルノイラミニル−α−(2→3)−ガラクトシル−β−(1→4)−N−アセチルグルコサミニル−β−(1→3))−ラクトシル−N−ステアロイルセリンドデシルアミド、O−〔N−アセチルガラクトサミニル−β−(1→4)(N−アセチルノイラミニル−α−(2→3))〕−ラクトシル−N−ラウロイルセリンヘキシルアミド、O−〔ガラクトシル−β−(1→3)−N−アセチルガラクトサミニル−β−(1→4)(N−アセチルノイラミニル−α−(2→3))〕−ラクトシル−N−パルミトイルセリンラウリルアミドなどが挙げられる。
【0024】
一般式(I)で表されるセリン誘導体の配糖体は、通常、一般式(II)で表される活性化オリゴ糖と一般式(III) で表されるセリン誘導体を適当な触媒存在下、縮合させた後、セリン残基部分のアミノ基の保護基を除去し、アシル化した後、オリゴ糖部分の保護基を除去することにより合成される。
【0025】
【化11】
Figure 0004045469
Figure 0004045469
(式中、R5 およびR6 はそれぞれ独立してアシル型保護基、エーテル型保護基または水酸基を前記保護基で保護した単糖残基あるいは水酸基を前記保護基で保護したオリゴ糖残基を示し、R7 、R8 、R9 、R10およびR11はそれぞれ独立して、アシル型保護基またはエーテル型保護基を示し、Xは活性化基を示す。)
【0026】
【化12】
Figure 0004045469
Figure 0004045469
(式中、R12は保護基、R13は一般式(I) のR3 と同じ基を示す。)
【0027】
一般式(II)において、アシル型保護基としては、アセチル基、ベンゾイル基、ピパロイル基、クロロアセチル基などが例示される。エーテル型保護基としては、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、アリル基などが例示される。
【0028】
一般式(II)において、水酸基を前記保護基で保護した単糖残基とは、下記R1 およびR2 の単糖残基またはオリゴ糖残基の水酸基に上記保護基が結合したものである。
1 の単糖残基としては、αおよびβ−ガラクトース残基、β−N−アセチルグルコサミン残基、β−N−アセチルガラクトサミン残基、α−N−アセチルノイラミン酸残基(シアル酸残基)などが例示され、R2 の単糖残基としては、αおよびβ−ガラクトース残基、β−N−アセチルガラクトサミン残基などが例示される。
【0029】
1 のオリゴ糖残基としては、Siaα2→8Siaα2→、Galβ1→3GlcNAcβ1→、Fucα1→2Galβ1→3GlcNAcβ1→、Galβ1→3(Fucα1→4)GlcNAcβ1→、Galβ1→4GlcNAcβ1→、Galα1→Galβ1→4GlcNAcβ1→、GalNAcβ1→3Galβ1→4GlaNAcβ1→、NeuACα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→、NeuACα2→3Galβ1→4(Fucα1→3)GlcNAcβ1→、NeuACα2→6Galβ1→4(Fucα1→3)GlcNAcβ1→などが例示される。
【0030】
2 のオリゴ糖残基としては、Galβ1→3GalNAcβ1→、Fucα1→2Galβ1→3GalNAcβ1→、Galα1→3Galβ1→3Galα1→3Galβ1→3GalNAcβ1→、Siaα2→3Galβ1→3GalNAcβ1→、Siaα2→8Siaα2→3Galβ1→3GalNAcβ1→、GalNAcα1→3GalNAcβ1→3Galα1→などが例示される。
Fucはフコース残基、Galはガラクトース残基、GalNAcはN−アセチルグルコサミン残基、Siaはシアル酸残基を示す。
【0031】
Xの活性化基としては、臭素(Br)、フッ素(F)、トリクロロアセトイミデート基などが挙げられる。
【0032】
一般式(II)で表される活性化オリゴ糖は、従来より行われている化学的な合成で得たものを利用することができる。例えば、2,3,6,2’,3’,4’,6’−O−ヘプタアセチルラクトシルブロミド(下記化13)、2,3,6,2’,3’,4’,6’−O−ヘプタアセチルラクトシルトリクロロイミデート(下記化14)が挙げられる。
【0033】
【化13】
Figure 0004045469
【0034】
【化14】
Figure 0004045469
【0035】
また、活性化オリゴ糖としては、下記一般式(V) を有する化合物がある。
【0036】
【化15】
Figure 0004045469
Figure 0004045469
(式中、Meはメチル基、Acはアセチル基、Bzはベンゾイル基を示す。
【0037】
一般式(III) で表されるセリン誘導体は、式中、R12は保護基を示し、R13は一般式(I)のR3 と同じ基である。
保護基としては、カルボベンジルオキシ基、t−ブトキシカルボニル基、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基などの基がある。
このようなセリン誘導体としては、例えば、N−カルボベンジルオキシセリンオクチルアミド(下記化16、参考例1)、N−カルボベンジルオキシセリンラウリルアミド、N−カルボベンジルオキシセリンヘキシルアミド、N−t−ブトキシカルボニルセリンオクチルアミド、N−t−ブトキシカルボニルラウリルアミド、N−t−ブトキシカルボニルセリンヘキシルアミド、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)セリンオクチルアミド、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)セリンラウリルアミド、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)セリンヘキシルアミドどが例示される。
【0038】
【化16】
Figure 0004045469
【0039】
活性化オリゴ糖とセリン誘導体の縮合に用いることのできる触媒は、活性化基Xに応じて適宜選択すればよく、例えば、活性化基が臭素(Br)の場合は、通常、銀、水銀などの重金属塩、第4級アンモニウム塩などを用いることができ、フッ素(F)の場合は塩化スズ(II)と銀塩の組合せ、ジルコノセン錯体やハフノセン錯体、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルなどを、トリクロロアセトイミデート基の場合は、BF3 OEt2 、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルなどを用いることができる。
また、この縮合反応は通常、無水条件下で行い、モレキュラシーブや無水硫酸カルシウム存在下で反応させることが多い。
【0040】
溶媒としては、用いる基質(活性化オリゴ糖およびセリン誘導体)に応じて適宜選択すればよく、例えばジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、トルエン、ベンゼンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテルなどがよく用いられる。
反応温度は活性化糖の反応性により、通常、−70℃〜100℃前後であるが、反応に差し障りのない限り低温で行うのが望ましい。
【0041】
セリン残基部分のアミノ基の保護基の除去方法は、保護基の種類により適宜選択され、例えばカルボベンジルオキシ基の場合は水素化分解、t−ブトキシカルボニル基の場合はHBr/酢酸やHF処理で、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基の場合はジエチルアミンなどの塩基処理で除去することができる。
【0042】
次に、オリゴ糖部分あるいはセリン部分の保護基の除去も、除去したい保護基の種類に応じて適宜その脱離条件を選択すればよく、例えばアセチル基やベンゾイル基はメタノール中ナトリウムメトキシドで処理することにより、ベンジル基は水素化分解により、p−メトキシベンジル基は水素化分解や2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノンあるいは硝酸セリウムアンモニウムなどの酸化剤で処理することにより、アリル基はカリウムt−ブトキシドまたはWilkinson錯体でプロペニル基へ異性化させた後、酸、水銀塩もしくはヨウ素で処理することにより除去することができる。
【0043】
本発明では、上記方法により得られたセリン誘導体の配糖体に糖ヌクレオチドを糖供与体とし、糖転移酵素を用いて、さらに糖鎖を伸長させたものもセリン誘導体の配糖体として用いることもできる。
糖ヌクレオチドとしては、シチジン−5’−モノリン酸−N−アセチルノイラミン酸、ウリジン−5’−ジリン酸−ガラクロース、ウリジン−5’−ジリン酸−N−アセチルグルコサミン、ウリジン−5’−ジリン酸−N−アセチルガラクトサミン、グアノシン−5’−ジリン酸−フコースおよびこれらのナトリウム塩などが挙げられる。
【0044】
上記セリン誘導体の配糖体の中間体としては、例えばO−(2,3,6,2’,3’,4’,6’−O−ヘプタアセチル)ラクトシル−N−カルボベンジルオキシセリンオクチルアミド(実施例1)、O−(2,3,6,2’,3’,4’,6’−O−ヘプタアセチル)ラクトシルセリンオクチルアミド(実施例2)、O−(2,3,6,2’,3’,4’,6’−O−ヘプタアセチル)ラクトシル−N−ラウロイルセリンオクチルアミド(実施例3)などが挙げられる。
【0045】
本発明において製造する、一般式(IV)にて示されるスフィンゴ糖脂質とは、スフィンゴシンまたはその誘導体をアグリコンとする配糖体であり、通常、この部分のアミノ基は脂肪酸が酸アミド結合しており、一般にセラミドと呼ばれる脂質構造となっている。糖鎖部分の構造やセラミド部分の構造の多様性より非常に多くの分子種が存在する。
例えば、ガングリオシドGM3、ガングリオシドGM2、ガングリオシドGM1、ガングリオシドGD1a、ガングリオシドGT1b、フォルスマン抗原、グロポシド、シアロシルパラグロポシド、シアリルルイスxガングリオシド、シアリルルイスaガングリオシド、アミノCTHなどが挙げられる。
さらに、具体的には、1−O−(N−アセチルノイラミニル−α−(2→3))−ラクトシル−N−ステアロイルスフィンゴシン(実施例6)、1−O−(N−アセチルノイラミニル−α−(2→3))−ラクトシル−N−パルミトイルスフィンゴシン(実施例7)、1−O−ラクトシル−N−ステアロイルジヒドロスフィンゴシン(実施例8)などが挙げられる。
【0046】
本発明において用いるセラミドとしては、スフィンゴシンあるいはその誘導体に脂肪酸が酸アミド結合しているものであれば、特に制限はなく、製造するスフィンゴ糖脂質の目的にあったものを適宜選択すればよい。例えば、スフィンゴシン誘導体としてはジヒドロスフィンゴシン、フィトスフィンゴシンなどが挙げられ、脂肪酸としては炭素数8〜24の飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、α−ヒドキシ酸などが挙げられる。
例えば、N−ステアロイルスフィンゴシン(下記化17)、N−パルミトイルスフィンゴシン(下記化18)、N−リグノセロイルスフィンゴシン、N−オレオイルスフィンゴシン、N−リノレオイルスフィンゴシン、N−アラキノイルスフィンゴシン、N−ステアロイルジヒドロスフィンゴシン、N−パルミトイルジヒドロスフィンゴシン、N−リグノセロイルジヒドロスフィンゴシン、N−オレオイルジヒドロスフィンゴシン、N−リノレオイルジヒドロスフィンゴシン、N−アラキノイルジヒドロスフィンゴシン、N−ステアロイルフィトスフィンゴシン、N−パルミトイルフィトスフィンゴシンなどが挙げられる。
【0047】
【化17】
Figure 0004045469
【0048】
【化18】
Figure 0004045469
【0049】
本発明において用いるスフィンゴ糖脂質のオリゴ糖とセラミドとの間のグリコシド結合を加水分解する作用を有する酵素とは、特に制限はなく、「セラミドグリカナーゼ」あるいは「エンドグリコセラミダーゼ」として市販しているものを用いることができる。 例えば、ヒル由来のセラミドグリカナーゼやロドコッカス属由来のエンドグリコセラミダーゼなどが挙げられる。
【0050】
本発明において用いる界面活性剤としては、特に制限はないが、トリトンCF−54、トリトンX−100などを挙げることができる。
【0051】
本発明ではセリン誘導体の配糖体とセラミドを、スフィンゴ糖脂質のオリゴ糖とセラミドとの間のグリコシド結合を加水分解する作用を有する酵素の存在下に反応させ、セリン誘導体の配糖体のオリゴ糖残基をセラミドに転移させることによりスフィンゴ糖脂質を得るスフィンゴ糖脂質の製造方法である。
【0052】
一般式(I)で表されたセリン誘導体の配糖体からスフィンゴ糖脂質を製造する具体的な方法としては、該セリン誘導体の配糖体とセラミドを通常、界面活性剤を含む中性の緩衝液中で、10〜60℃、好ましくは20〜40℃で、1〜72時間好ましくは2〜24時間、スフィンゴ糖脂質のオリゴ糖とセラミドとの間のグリコシド結合を加水分解する作用を有する酵素と接触させることにより行う方法がある。
生成したスフィンゴ糖脂質は、各種カラムクラマトグラフィーなどの一般的な精製方法により分離精製することができる。
【0053】
得られたスフィンゴ糖脂質は、細胞増殖促進剤、細胞分化促進剤、細菌やウイルス感染防御剤、ガン転移抑制剤、抗炎症剤あるいはスフィンゴ糖脂質の新たな生理活性の発見やスフィンゴ糖脂質のレセプターの解析などの研究用試薬などの用途がある。
【0054】
【実施例】
以下に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
参考例1(原料)
N−カルボベンジルオキシセリンオクチルアミドの合成
N−カルボベンジルオキシセリン6g(25.08mmole)をエタノール:ベンゼン=1:1の混合溶媒60mlに溶解させた後、N−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン(以下、EEDQと略する)6.82g(27.58mmole)およびオクチルアミン5.56ml(27.58mmole)を加えて室温で一晩撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、トルエンから目的物を再結晶した。得られた結晶を乾燥し、目的物6.32gを得た。
【0055】
実施例1(中間体)
O−(2,3,6,2’,3’,4’,6’−O−ヘプタアセチル)ラクトシル−N−カルボベンジルオキシセリンオクチルアミドの合成
よく乾燥させた参考例1で得たN−カルボベンジルオキシセリンオクチルアミド2.0g(5.71mmole)をジクロロエタン40mlに溶解させ、活性化させたモレキュラーシーブ4A4.0gと2,3,6,2’,3’,4’,6’−O−ヘプタアセチルラクトシルブロミド6.0g(8.58mmole)を加えた。氷冷下、トリフルオロメタンスルホン酸銀2.20g(8.56mmole)を加え、徐々に室温に戻しながら、窒素気流下で一晩撹拌した。反応液をセライトでろ過し、ろ液を飽和食塩水で2回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。乾燥後、硫酸マグネシウムをろ別し、ろ液を減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相、トルエン:酢酸エチル=5:1)にて目的物を分離した。目的物を含む溶出画分を減圧乾固し、目的物2.66gを得た。O−(2,3,6,2’,3’,4’,6’−O−ヘプタアセチル)ラクトシル−N−カルボベンジルオキシセリンオクチルアミドは、下記構造式を有する。
【0056】
【化19】
Figure 0004045469
【0057】
実施例2(中間体)
O−(2,3,6,2’,3’,4’,6’−O−ヘプタアセチル)ラクトシルセリンオクチルアミドの合成
実施例1で得たO−(2,3,6,2’,3’,4’,6’−O−ヘプタアセチル)ラクトシル−N−カルボベンジルオキシセリンオクチルアミド2.0gをメタノール30mlに溶解させ、5%パラジウム−炭素を触媒とし、室温下常圧で接触水素化還元を行なった。反応後触媒をろ別し、反応液を減圧乾固し、目的物1.71gを得た。O−(2,3,6,2’,3’,4’,6’−O−ヘプタアセチル)ラクトシルセリンオクチルアミドは下記構造式を有する。
【0058】
【化20】
Figure 0004045469
【0059】
実施例3(中間体)
O−(2,3,6,2’,3’,4’,6’−O−ヘプタアセチル)ラクトシル−N−ラウロイルセリンオクチルアミドの合成
ラウリル酸331mg(1.65mmole)とEEDQ408mg(1.65mmole)をエタノール:ベンゼン=1:1の混合溶媒50mlに加えて、十分溶解させ、実施例2で得たO−(2,3,6,2’,3’,4’,6’−O−ヘプタアセチル)ラクトシルセリンオクチルアミド1.25g(1.50mmole)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液を減圧濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(移動相、クロロホルム:メタノール=100:1)により目的物を分離した。目的物を含む溶出画分を減圧乾固し、目的物1.19gを得た。O−(2,3,6,2’,3’,4’,6’−O−ヘプタアセチル)ラクトシル−N−ラウロイルセリンオクチルアミドは下記構造式を有する。
【0060】
【化21】
Figure 0004045469
【0061】
実施例4(セリン誘導体の配糖体)
O−ラクトシル−N−ラウロイルセリンオクチルアミドの合成
実施例3で得たO−(2,3,6,2’,3’,4’,6’−O−ヘプタアセチル)ラクトシル−N−ラウロイルセリンオクチルアミド400mg(0.393mmole)をテトラヒドロフラン:メタノール=1:1の混合溶媒に溶解させ、ナトリウムメトキシド8.49mg(0.157mmole)を加え、室温で2時間撹拌した。H+ 型の陽イオン交換樹脂Dowex50W(ダウケミカル社製)を加えていき、中和した。ろ過によりイオン交換樹脂を除き、ろ液を減圧濃縮し、エタノールで再結晶し、目的物270mgを得た。O−ラクトシル−N−ラウロイルセリンオクチルアミドは下記構造式を有する。
【0062】
【化22】
Figure 0004045469
【0063】
実施例5(セリン誘導体の配糖体)
O−(N−アセチルノイラミニル−α−(2→3))−ラクトシルN−ラウロイルセリンオクチルアミドの合成
実施例4で得たO−ラクトシル−N−ラウロイルセリンオクチルアミド60mg(83umole)をシチジン−5’−モノリン酸−N−アセチルノイラミン酸2ナトリウム66mg(100umole)、ウシ血清アルブミン8mg、塩化マンガン1.26mg、仔ウシ由来アルカリフォスファターゼ40unit、トリトンCF−54を20ul含む50mMカコジル酸ナトリウム緩衝液(pH7.4)4mlにブタ肝臓由来のα−2,3−シアル酸転移酵素0.3unitを添加し、37℃で3日間反応させた。反応後クロロホルム:メタノール:水=60:30:5で平衡化したセファデックスLH−20カラムを用いて目的物を分離した。目的物を含む溶出画分を減圧乾固し、目的物110mgを得た。O−(N−アセチルノイラミニル−α−(2→3))−ラクトシル−N−ラウロイルセリンオクチルアミドは下記構造式を有する。
【0064】
【化23】
Figure 0004045469
【0065】
実施例6(スフィンゴ糖脂質)
1−O−(N−アセチルノイラミニル−α(2→3))−ラクトシル−N−ステアロイルスフィンゴシンの合成
実施例5で得たO−(N−アセチルノイラミニル−α−(2→3))−ラクトシル−N−ラウロイルセリンオクチルアミド50mg(49μmole)、N−ステアロイルスフィンゴシン150mg、トリトンCF−54を60μl含む50mMクエン酸緩衝液(pH6.0)3mlにヒル由来セラミドグリカナーゼ0.03単位を添加し、37℃で17時間反応させた。反応後、クロロホルム:メタノール:水=60:30:5で平衡化したセファデックスLH−20カラムを用いて目的物を分離した。目的物を含む溶出画分を減圧乾燥し、目的物38mgを得た。1−O−(N−アセチルノイラミニル−α(2→3))−ラクトシル−N−ステアロイルスフィンゴシンは、下記構造式を有する。
【0066】
【化24】
Figure 0004045469
【0067】
実施例7(スフィンゴ糖脂質)
1−O−(N−アセチルノイラミニル−α−(2→3))−ラクトシル−N−パルミトイルスフィンゴシンの合成
実施例6において使用したN−ステアロイルスフィンゴシンの代わりにN−パルミトイルスフィンゴシン150mgを用い、実施例6と同様の反応を行い、目的物35mgを得た。1−O−(N−アセチルノイラミニル−α−(2→3))−ラクトシル−N−パルミトイルスフィンゴシンは下記構造式を有する。
【0068】
【化25】
Figure 0004045469
【0069】
実施例8(スフィンゴ糖脂質)
1−O−ラクトシル−N−ステアロイルジヒドロスフィンゴシンの合成
実施例6において使用したO−(N−アセチルノイラミニル−α−(2→3))−ラクトシル−N−ラウロイルセリンオクチルアミドの代わりに、実施例4で得たO−ラクトシル−N−ラウロイルセリンオクチルアミド50mg(69umole)、N−ステアロイルスフィンゴシンの代わりにN−ステアロイルジヒドロスフィンゴシン150mgを用い、実施例6と同様の反応を行なった。反応後、高速液体クロマトグラフィーにより目的物の生成を確認した。1−O−ラクトシル−N−ステアロイルジヒドロスフィンゴシンは、下記構造式を有する。
【0070】
【化26】
Figure 0004045469
【0071】
【発明の効果】
本発明のセリン誘導体の配糖体とセラミドとをスフィンゴ糖脂質のオリゴ糖とセラミドとの間のグリコシド結合を加水分解する作用を有する酵素の存在下に反応させることにより、簡単に効率よく、スフィンゴ糖脂質を製造することができる。

Claims (4)

  1. 一般式( I )で表されるセリン誘導体の配糖体とセラミドを、スフィンゴ糖脂質のオリゴ糖とセラミドとの間のグリコシド結合を加水分解する作用を有する酵素の存在下に反応させ、セリン誘導体の配糖体のオリゴ糖残基をセラミドに転移させることによりスフィンゴ糖脂質を得ることを特徴とするスフィンゴ糖脂質の製造方法。
    Figure 0004045469
    (式中、R 1 およびR 2 はそれぞれ独立して、Hまたは単糖残基あるいはオリゴ糖残基を示し、R 3 は炭素数6〜20のアルキル基またはアルケニル基を示し、R 4 は炭素数5〜21のアルキル基またはアルケニル基を示す。)
  2. スフィンゴ糖脂質のオリゴ糖とセラミドとの間のグリコシド結合を加水分解する作用を有する酵素がセラミドグリカナーゼあるいはエンドグリコセラミダーゼである請求項1に記載のスフィンゴ糖脂質の製造方法。
  3. セラミドグリカナーゼがヒル由来のセラミドグリカナーゼである請求項2に記載のスフィンゴ糖脂質の製造方法。
  4. エンドグリコセラミダーゼがロドコッカス属由来のエンドグリコセラミダーゼである請求項2に記載のスフィンゴ糖脂質の製造方法。
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