JPH10251249A - 3,4−o−イソプロピリデン−3,4−ジヒドロキシブチリデンアミン化合物およびその製造方法 - Google Patents
3,4−o−イソプロピリデン−3,4−ジヒドロキシブチリデンアミン化合物およびその製造方法Info
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- JPH10251249A JPH10251249A JP5605297A JP5605297A JPH10251249A JP H10251249 A JPH10251249 A JP H10251249A JP 5605297 A JP5605297 A JP 5605297A JP 5605297 A JP5605297 A JP 5605297A JP H10251249 A JPH10251249 A JP H10251249A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】医薬等の中間体として有用な化合物およびその
製造法を提供すること。 【解決手段】一般式(1)(Rは、水素原子、低級アル
キル基、低級アルコキシ基またはハロゲン原子を示し、
*印は、不斉炭素原子であることを示す。)で示される
光学活性な3,4−O−イソプロピリデン−3,4−ジ
ヒドロキシブチリデンアミン化合物およびその製造法。
製造法を提供すること。 【解決手段】一般式(1)(Rは、水素原子、低級アル
キル基、低級アルコキシ基またはハロゲン原子を示し、
*印は、不斉炭素原子であることを示す。)で示される
光学活性な3,4−O−イソプロピリデン−3,4−ジ
ヒドロキシブチリデンアミン化合物およびその製造法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学活性な3,4
−O−イソプロピリデン−3,4−ジヒドロキシブチリ
デンアミン化合物およびその製造方法に関する。
−O−イソプロピリデン−3,4−ジヒドロキシブチリ
デンアミン化合物およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】光学
活性を有する化合物は、光学異性体によってその生物活
性が異なることが普通であり、特に医薬品においては光
学的に純度の高いものが要求される場合が多く、その場
合に光学分割等の煩雑な操作を必要としない中間体およ
びその製造方法の開発が望まれている。
活性を有する化合物は、光学異性体によってその生物活
性が異なることが普通であり、特に医薬品においては光
学的に純度の高いものが要求される場合が多く、その場
合に光学分割等の煩雑な操作を必要としない中間体およ
びその製造方法の開発が望まれている。
【0003】
【課題を解決するための手段】かかる状況下に本発明者
らは、光学活性な医薬等の中間体となり得る化合物およ
びその製造方法を開発するべく鋭意検討を重ねた結果、
容易にかつ安価に入手できるリンゴ酸を原料とする下記
一般式(1)で示される化合物を見出し、本発明を完成
させた。すなわち、本発明は、一般式(1) (式中、Rは、同一または相異なり、低級アルキル基、
低級アルコキシ基またはハロゲン原子を示し、nは0〜
5の整数を示し、*印は、不斉炭素原子であることを示
す。)で示される光学活性な3,4−O−イソプロピリ
デン−3,4−ジヒドロキシブチリデンアミン化合物お
よびその製造方法を提供するものである。
らは、光学活性な医薬等の中間体となり得る化合物およ
びその製造方法を開発するべく鋭意検討を重ねた結果、
容易にかつ安価に入手できるリンゴ酸を原料とする下記
一般式(1)で示される化合物を見出し、本発明を完成
させた。すなわち、本発明は、一般式(1) (式中、Rは、同一または相異なり、低級アルキル基、
低級アルコキシ基またはハロゲン原子を示し、nは0〜
5の整数を示し、*印は、不斉炭素原子であることを示
す。)で示される光学活性な3,4−O−イソプロピリ
デン−3,4−ジヒドロキシブチリデンアミン化合物お
よびその製造方法を提供するものである。
【0004】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の一般式(1)で示される光学活性な3,
4−O−イソプロピリデン−3,4−ジヒドロキシブチ
リデンアミン化合物は、光学活性な3,4−O−イソプ
ロピリデン−3,4−ジヒドロキシブタナールと一般式
(2) (式中、Rおよびnは、前記と同じ意味を表わす。)で
示されるベンジルアミンとを反応させることによって得
ることができる。
する。本発明の一般式(1)で示される光学活性な3,
4−O−イソプロピリデン−3,4−ジヒドロキシブチ
リデンアミン化合物は、光学活性な3,4−O−イソプ
ロピリデン−3,4−ジヒドロキシブタナールと一般式
(2) (式中、Rおよびnは、前記と同じ意味を表わす。)で
示されるベンジルアミンとを反応させることによって得
ることができる。
【0005】本発明において、原料として用いられる光
学活性な3,4−O−イソプロピリデン−3,4−ジヒ
ドロキシブタナールは、ネガマイシン等の医薬中間体と
して重要な化合物であり以下に示すルートによりリンゴ
酸から製造することができる。 すなわち、(R)−リ
ンゴ酸を濃硫酸−エタノールで(R)−リンゴ酸ジエチ
ルとし、次いで、ボランジメチルスルフィド錯体と水素
化ホウ素ナトリウムおよびエタノールで(R)−3,4
−ジヒドロキシ酪酸エチルを得て、次いで、(+)−カ
ンファースルホン酸と2,2−ジメトキシプロパンを反
応させ、次いで、水素化リチウムアルミニウム還元によ
り(R)−3,4−O−メチルスルホキシドとの反応に
より(3R)−3,4−O−イソプロピリデン−3,4
−ジヒドロキシブタナールを得ることができる。
学活性な3,4−O−イソプロピリデン−3,4−ジヒ
ドロキシブタナールは、ネガマイシン等の医薬中間体と
して重要な化合物であり以下に示すルートによりリンゴ
酸から製造することができる。 すなわち、(R)−リ
ンゴ酸を濃硫酸−エタノールで(R)−リンゴ酸ジエチ
ルとし、次いで、ボランジメチルスルフィド錯体と水素
化ホウ素ナトリウムおよびエタノールで(R)−3,4
−ジヒドロキシ酪酸エチルを得て、次いで、(+)−カ
ンファースルホン酸と2,2−ジメトキシプロパンを反
応させ、次いで、水素化リチウムアルミニウム還元によ
り(R)−3,4−O−メチルスルホキシドとの反応に
より(3R)−3,4−O−イソプロピリデン−3,4
−ジヒドロキシブタナールを得ることができる。
【0006】一般式(2)で示されるベンジルアミンの
Rとしての低級アルキル基としては、例えば、メチル、
エチル、プロピル、ブチル等が挙げられ、低級アルコキ
シ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブト
キシ等が挙げられ、ハロゲン原子としては、クロロ、ブ
ロム、フルオロ等が挙げられる。ベンジルアミン(2)
の具体例としては、例えば、ベンジルアミン、o,m,
p−メチル置換ベンジルアミン、o,m,p−エチル置
換ベンジルアミン、o,m,p−プロピル置換ベンジル
アミン、o,m,p−ブチル置換ベンジルアミン、o,
m,p−メトキシ置換ベンジルアミン、o,m,p−エ
トキシ置換ベンジルアミン、o,m,p−プロポキシ置
換ベンジルアミン、o,m,p−ブトキシ置換ベンジル
アミン、o,m,p−クロロ置換ベンジルアミン、o,
m,p−ブロム置換ベンジルアミン、o,m,p−フル
オロ置換ベンジルアミン、その他ジ置換ベンジルアミ
ン、トリ置換ベンジルアミン、テトラ置換ベンジルアミ
ン、ペンタ置換ベンジルアミンが、挙げられ、これらの
置換基は同一でも異なっていてもよい。
Rとしての低級アルキル基としては、例えば、メチル、
エチル、プロピル、ブチル等が挙げられ、低級アルコキ
シ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブト
キシ等が挙げられ、ハロゲン原子としては、クロロ、ブ
ロム、フルオロ等が挙げられる。ベンジルアミン(2)
の具体例としては、例えば、ベンジルアミン、o,m,
p−メチル置換ベンジルアミン、o,m,p−エチル置
換ベンジルアミン、o,m,p−プロピル置換ベンジル
アミン、o,m,p−ブチル置換ベンジルアミン、o,
m,p−メトキシ置換ベンジルアミン、o,m,p−エ
トキシ置換ベンジルアミン、o,m,p−プロポキシ置
換ベンジルアミン、o,m,p−ブトキシ置換ベンジル
アミン、o,m,p−クロロ置換ベンジルアミン、o,
m,p−ブロム置換ベンジルアミン、o,m,p−フル
オロ置換ベンジルアミン、その他ジ置換ベンジルアミ
ン、トリ置換ベンジルアミン、テトラ置換ベンジルアミ
ン、ペンタ置換ベンジルアミンが、挙げられ、これらの
置換基は同一でも異なっていてもよい。
【0007】本発明の製造方法は、上記ベンジルアミン
(2)と光学活性な3,4,−O −イソプロピリデン−
3,4−ジヒドロキシブタナールとを、通常、有機溶媒
の存在下に反応させることにより行われる。かかる有機
溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラハイドロフラ
ン、ジオキサン、メチル−t−ブチルエーテル等のエー
テル類、メタノール、エタノール、プロパノール、イソ
プロパノール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン、
キシレン、クロロベンゼン等の芳香族類、ヘキサン、ヘ
プタン、シクロヘキサン等の炭化水素類、クロロホル
ム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、あるいはこ
れらの混合物が挙げられる。かかる有機溶媒の使用量
は、特に限定されるものではないが、3,4−O−イソ
プロピリデン−3,4−ジヒドロキシブタナールに対し
て通常、0.5〜20重量倍程度である。
(2)と光学活性な3,4,−O −イソプロピリデン−
3,4−ジヒドロキシブタナールとを、通常、有機溶媒
の存在下に反応させることにより行われる。かかる有機
溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラハイドロフラ
ン、ジオキサン、メチル−t−ブチルエーテル等のエー
テル類、メタノール、エタノール、プロパノール、イソ
プロパノール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン、
キシレン、クロロベンゼン等の芳香族類、ヘキサン、ヘ
プタン、シクロヘキサン等の炭化水素類、クロロホル
ム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、あるいはこ
れらの混合物が挙げられる。かかる有機溶媒の使用量
は、特に限定されるものではないが、3,4−O−イソ
プロピリデン−3,4−ジヒドロキシブタナールに対し
て通常、0.5〜20重量倍程度である。
【0008】本反応は、通常、上記溶媒の存在下に実施
され、ベンジルアミン(2)と3,4−O−イソプロピ
リデン−3,4−ジヒドロキシブタナールの仕込み順序
は、特に限定されず、どちらを先に仕込んでもよく、あ
るいは併行して仕込んでもよい。例えば、ベンジルアミ
ン(2)を有機溶媒に溶かした溶液に3,4−O−イソ
プロピリデン−3,4−ジヒドロキシブタナールをその
ままで、または有機溶媒に溶かした溶液として加えるこ
とによって実施することができる。
され、ベンジルアミン(2)と3,4−O−イソプロピ
リデン−3,4−ジヒドロキシブタナールの仕込み順序
は、特に限定されず、どちらを先に仕込んでもよく、あ
るいは併行して仕込んでもよい。例えば、ベンジルアミ
ン(2)を有機溶媒に溶かした溶液に3,4−O−イソ
プロピリデン−3,4−ジヒドロキシブタナールをその
ままで、または有機溶媒に溶かした溶液として加えるこ
とによって実施することができる。
【0009】本反応において、ベンジルアミン(2)の
使用量は3,4−O−イソプロピリデン−3,4−ジヒ
ドロキシブタナールに対して、通常、0.5〜2モル倍
程度、好ましくは、1〜1.2モル倍程度である。ま
た、反応温度は、通常、−50℃〜50℃、好ましく
は、−5℃〜30℃である。
使用量は3,4−O−イソプロピリデン−3,4−ジヒ
ドロキシブタナールに対して、通常、0.5〜2モル倍
程度、好ましくは、1〜1.2モル倍程度である。ま
た、反応温度は、通常、−50℃〜50℃、好ましく
は、−5℃〜30℃である。
【0010】上記の反応により、原料のベンジルアミン
アミン(2)に対応した目的化合物である光学活性な
3,4−O −イソプロピリデン−3,4−ジヒドロキシ
ブチリデンアミン化合物(1)が、生成し、反応後溶媒
を留去する等により容易に単離できるが、単離せずにそ
のまま次の反応工程に使用することもできる。また、必
要に応じて、蒸留、再結晶、各種クロマトグラフィー等
の精製手段に付すことにより精製することもできる。
アミン(2)に対応した目的化合物である光学活性な
3,4−O −イソプロピリデン−3,4−ジヒドロキシ
ブチリデンアミン化合物(1)が、生成し、反応後溶媒
を留去する等により容易に単離できるが、単離せずにそ
のまま次の反応工程に使用することもできる。また、必
要に応じて、蒸留、再結晶、各種クロマトグラフィー等
の精製手段に付すことにより精製することもできる。
【0011】
【発明の効果】本発明で得られる光学活性な3,4−O
−イソプロピリデン−3,4−ジヒドロキシブチリデン
アミン化合物(1)は、医薬等の中間体として極めて有
用な化合物であり、また本発明の製造方法は、安価に入
手できるリンゴ酸を出発原料とし、光学分割等の煩雑な
操作を要せずに光学的に優れた純度の化合物を容易に得
ることができる優れた製造方法である。
−イソプロピリデン−3,4−ジヒドロキシブチリデン
アミン化合物(1)は、医薬等の中間体として極めて有
用な化合物であり、また本発明の製造方法は、安価に入
手できるリンゴ酸を出発原料とし、光学分割等の煩雑な
操作を要せずに光学的に優れた純度の化合物を容易に得
ることができる優れた製造方法である。
【0012】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
【0013】(参考例1) (R)−リンゴ酸ジエチルの合成:開放系で100ml2
口ナスフラスコに、(R)−リンゴ酸5.0g(37.3mm
ol)を秤量し、そこに濃硫酸4ml、エタノール60mlを
加えて18時間加熱還流した。反応溶液をエバポレータ
ーで濃縮し、蒸留水を加えて酢酸エチルで抽出し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した後濃縮し、粗生成物を得た。
精製は、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エ
チル:2:1)によって行い淡黄色粘性液体の(R)−
リンゴ酸ジエチルを得た。 収量 6.7g(35.2mmol)、収率 94%。 (R )−リンゴ酸ジエチル:1H NMR (CDCl3) 1.10-1.50
(m, 6H), 2.67 (d, 2H,J =5.00 Hz), 3.90-4.50 (m, 5
H): IR (CHCl3) 3500, 2950, 1760, 1360, 1300, 1150,
1100, 1000, 840: [α]D 23 +4.96 (c 0.34,CHCl3) 。
口ナスフラスコに、(R)−リンゴ酸5.0g(37.3mm
ol)を秤量し、そこに濃硫酸4ml、エタノール60mlを
加えて18時間加熱還流した。反応溶液をエバポレータ
ーで濃縮し、蒸留水を加えて酢酸エチルで抽出し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した後濃縮し、粗生成物を得た。
精製は、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エ
チル:2:1)によって行い淡黄色粘性液体の(R)−
リンゴ酸ジエチルを得た。 収量 6.7g(35.2mmol)、収率 94%。 (R )−リンゴ酸ジエチル:1H NMR (CDCl3) 1.10-1.50
(m, 6H), 2.67 (d, 2H,J =5.00 Hz), 3.90-4.50 (m, 5
H): IR (CHCl3) 3500, 2950, 1760, 1360, 1300, 1150,
1100, 1000, 840: [α]D 23 +4.96 (c 0.34,CHCl3) 。
【0014】(参考例2) (R)−3,4−ジヒドロキシ酪酸エチルの合成:アル
ゴン雰囲気下、100ml2口ナスフラスコに参考例1で
得られた(R)−リンゴ酸ジエチル3.34g(17.6mm
ol)を、37mlのTHFにとかし加えた。室温で攪拌
しながらボラン−ジメチルスルフィド錯体1.6ml(17.
8mmol)をゆっくりと滴下した。30分攪拌後、水素化
ホウ素ナトリウム36.4mg(0.88mmol)を加え、さら
に30分攪拌後エタノール11.3mlを加えた。反応終了
後反応溶液を濃縮し、水を加え、酢酸エチルで抽出し無
水硫酸ナトリウムで乾燥した後濃縮し、粗生成物を得
た。精製は、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢
酸エチル=1:5)によって行い無色透明な粘性液体の
(R)−3,4−ジヒドロキシ酪酸エチルを得た。 収量 1.95g(13.2mmol)、収率 75%。 (R )−3, 4−ジヒドロキシ酪酸エチル: 1H NMR (CD
Cl3)1.20 (t, 3H, J = 6.00), 2.50 (d, 2H, J = 5.03
Hz), 3.60 (m, 3H), 4.15 (q, 2H, J = 6.00 Hz): IR(neat) 3400, 3000, 1740: [α]D 23 +20.0 (c 1.75, CHCl3)。
ゴン雰囲気下、100ml2口ナスフラスコに参考例1で
得られた(R)−リンゴ酸ジエチル3.34g(17.6mm
ol)を、37mlのTHFにとかし加えた。室温で攪拌
しながらボラン−ジメチルスルフィド錯体1.6ml(17.
8mmol)をゆっくりと滴下した。30分攪拌後、水素化
ホウ素ナトリウム36.4mg(0.88mmol)を加え、さら
に30分攪拌後エタノール11.3mlを加えた。反応終了
後反応溶液を濃縮し、水を加え、酢酸エチルで抽出し無
水硫酸ナトリウムで乾燥した後濃縮し、粗生成物を得
た。精製は、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢
酸エチル=1:5)によって行い無色透明な粘性液体の
(R)−3,4−ジヒドロキシ酪酸エチルを得た。 収量 1.95g(13.2mmol)、収率 75%。 (R )−3, 4−ジヒドロキシ酪酸エチル: 1H NMR (CD
Cl3)1.20 (t, 3H, J = 6.00), 2.50 (d, 2H, J = 5.03
Hz), 3.60 (m, 3H), 4.15 (q, 2H, J = 6.00 Hz): IR(neat) 3400, 3000, 1740: [α]D 23 +20.0 (c 1.75, CHCl3)。
【0015】(参考例3) (3R)−3,4−O−イソプロピリデン−3,4−ジ
ヒドロキシ酪酸エステルの合成および、(3R)−3,
4−O−イソプロピリデン−3,4−ジヒドロキシブタ
ノールの合成:参考例2で得られた(R)−3,4−ジ
ヒドロキシ酪酸エチル1.89g(12.8mmol)秤量しモ
レキュラーシーブス3Aで、1.5時間乾燥させたアセト
ンを40ml加え、(+)−カンファースルフォン酸30
0mg(1.29mmol)のアセトン溶液を滴下し、次いで
2,2−ジメトキシプロパン3.2ml(25.7mmol)を加
えた。30℃で17時間攪拌した後アセトンを加熱せず
にエバポレーターで留去し、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液を加えて反応を停止させエーテルで抽出し無水硫酸
ナトリウムで乾燥した後濃縮し、粗生成物(エステル
体)を得た。これを精製せずに、アルゴン雰囲気下、1
00mlフラスコに水素化リチウムアルミニウムを827
mg秤量し反応容器を0℃にしそこにTHF22mlを加え
て攪拌し、上記で得られた(3R)−3,4−O−イソ
プロピリデン−3,4−ジドロキシ酪酸エステルのTH
F溶液を滴下し室温で2時間攪拌した。飽和硫酸水素ナ
トリウム水溶液を6.3ml加えて水素化リチウムアルミニ
ウムを処理しセライト濾過を行い濾液を濃縮して粗生成
物を得た。精製は単蒸留によって行い(3R)−3,4
−O−イソプロピリデン−3,4−ジヒドロキシブタノ
ールを得た。 収量 1.36g(9.36mmol)、収率 85%。 (3R )−3, 4- O−イソプロピリデン- 3, 4- ジ
ヒドロキシブタノ- ル: 1H NMR (CDCl3)1.37 (s, 3H),
1.43 (s, 3H), 1.82 (dd, 2H, J = 5.69, 11.56Hz), 2.
41 (s, 1H), 3.59 (dd, 1H, J = 7.75, 15.5 Hz), 3.80
(m, 2H), 4.09(m, 1H), 4.29 (dd, 1H, J = 6.43, 13.
2 Hz): IR (neat) 3450, 2900, 1740, 1360, 1240, 85
0, 660 。
ヒドロキシ酪酸エステルの合成および、(3R)−3,
4−O−イソプロピリデン−3,4−ジヒドロキシブタ
ノールの合成:参考例2で得られた(R)−3,4−ジ
ヒドロキシ酪酸エチル1.89g(12.8mmol)秤量しモ
レキュラーシーブス3Aで、1.5時間乾燥させたアセト
ンを40ml加え、(+)−カンファースルフォン酸30
0mg(1.29mmol)のアセトン溶液を滴下し、次いで
2,2−ジメトキシプロパン3.2ml(25.7mmol)を加
えた。30℃で17時間攪拌した後アセトンを加熱せず
にエバポレーターで留去し、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液を加えて反応を停止させエーテルで抽出し無水硫酸
ナトリウムで乾燥した後濃縮し、粗生成物(エステル
体)を得た。これを精製せずに、アルゴン雰囲気下、1
00mlフラスコに水素化リチウムアルミニウムを827
mg秤量し反応容器を0℃にしそこにTHF22mlを加え
て攪拌し、上記で得られた(3R)−3,4−O−イソ
プロピリデン−3,4−ジドロキシ酪酸エステルのTH
F溶液を滴下し室温で2時間攪拌した。飽和硫酸水素ナ
トリウム水溶液を6.3ml加えて水素化リチウムアルミニ
ウムを処理しセライト濾過を行い濾液を濃縮して粗生成
物を得た。精製は単蒸留によって行い(3R)−3,4
−O−イソプロピリデン−3,4−ジヒドロキシブタノ
ールを得た。 収量 1.36g(9.36mmol)、収率 85%。 (3R )−3, 4- O−イソプロピリデン- 3, 4- ジ
ヒドロキシブタノ- ル: 1H NMR (CDCl3)1.37 (s, 3H),
1.43 (s, 3H), 1.82 (dd, 2H, J = 5.69, 11.56Hz), 2.
41 (s, 1H), 3.59 (dd, 1H, J = 7.75, 15.5 Hz), 3.80
(m, 2H), 4.09(m, 1H), 4.29 (dd, 1H, J = 6.43, 13.
2 Hz): IR (neat) 3450, 2900, 1740, 1360, 1240, 85
0, 660 。
【0016】(参考例4) (3R)−3,4−O−イソプロピリデン−3,4−ジ
ヒドロキシブタノールの合成:アルゴン雰囲気下、10
0ml2口ナスフラスコに、塩化メチレン25.7ml加え、
オキザリルクロリド0.93mlを加えた。−78℃に冷却
し、ジメチルスルホキシド1.6mlを滴下し30分同温度
で攪拌した後、参考例3で得られた(3R)−3,4−
O−イソプロピリデン−3,4−ジヒドロキシブタノー
ル1.29g(8.89mmol)を塩化メチレン9.2mlに溶か
して滴下した。1時間後にトリエチルアミン6.2mlを加
えて反応を停止させ2時間自然昇温した。リン酸緩衝溶
液を加え、塩化メチレンで抽出し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した後濃縮し、粗生成物を得た。これをリン酸緩
衝溶液で前処理したシリカゲルでカラム精製し、(3
R)−3,4−O−イソプロピリデン−3,4−ジヒド
ロキシブタナールを得た。 収量 963.1mg(6.73mmol)、収率 76%。 (3R )−3, 4−O−イソプロピリデン−3, 4−ジ
ヒドロキシブタナール: 1H NMR (CDCl3) 1.36 (s, 3H),
1.42 (s, 3H), 2.69 (d, 1H, J = 1.30 Hz), 2.83 (d,
1H, J = 1.98 Hz), 3.56-3.64 (m, 1H), 4.17-4.24
(m, 1H), 4.04-4.58(m, 1H), 9.81 (s, 1H): IR (CHC
l3) 3550, 2800, 1730, 1450, 1370,1260, 1150, 1080,
980, 900,860。
ヒドロキシブタノールの合成:アルゴン雰囲気下、10
0ml2口ナスフラスコに、塩化メチレン25.7ml加え、
オキザリルクロリド0.93mlを加えた。−78℃に冷却
し、ジメチルスルホキシド1.6mlを滴下し30分同温度
で攪拌した後、参考例3で得られた(3R)−3,4−
O−イソプロピリデン−3,4−ジヒドロキシブタノー
ル1.29g(8.89mmol)を塩化メチレン9.2mlに溶か
して滴下した。1時間後にトリエチルアミン6.2mlを加
えて反応を停止させ2時間自然昇温した。リン酸緩衝溶
液を加え、塩化メチレンで抽出し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した後濃縮し、粗生成物を得た。これをリン酸緩
衝溶液で前処理したシリカゲルでカラム精製し、(3
R)−3,4−O−イソプロピリデン−3,4−ジヒド
ロキシブタナールを得た。 収量 963.1mg(6.73mmol)、収率 76%。 (3R )−3, 4−O−イソプロピリデン−3, 4−ジ
ヒドロキシブタナール: 1H NMR (CDCl3) 1.36 (s, 3H),
1.42 (s, 3H), 2.69 (d, 1H, J = 1.30 Hz), 2.83 (d,
1H, J = 1.98 Hz), 3.56-3.64 (m, 1H), 4.17-4.24
(m, 1H), 4.04-4.58(m, 1H), 9.81 (s, 1H): IR (CHC
l3) 3550, 2800, 1730, 1450, 1370,1260, 1150, 1080,
980, 900,860。
【0017】(実施例1) (3S)−3,4−O−イソプロピリデン−3,4−ジ
ヒドロキシブチリデンベンジルアミン合成:アルゴン雰
囲気下10mlヘルツに、ベンジルアミン21.9mg(0.2
1mmol)をエーテル1.5mlに溶かしたものを入れ、反応
温度を0℃にし、そこに、(3R)−3,4−O−イソ
プロピリデン−3,4−ジヒドロキシブタナール29.2
mg(0.20mmol)をエーテル1.5mlに溶かしたものを滴
下した。同温度で1時間、その後室温まで温度を上げ、
1時間攪拌した。反応溶液をエバポレーターで濃縮し、
粗生成物を得た。 収量 46.5mg(0.20mmol)、収率 100%。
ヒドロキシブチリデンベンジルアミン合成:アルゴン雰
囲気下10mlヘルツに、ベンジルアミン21.9mg(0.2
1mmol)をエーテル1.5mlに溶かしたものを入れ、反応
温度を0℃にし、そこに、(3R)−3,4−O−イソ
プロピリデン−3,4−ジヒドロキシブタナール29.2
mg(0.20mmol)をエーテル1.5mlに溶かしたものを滴
下した。同温度で1時間、その後室温まで温度を上げ、
1時間攪拌した。反応溶液をエバポレーターで濃縮し、
粗生成物を得た。 収量 46.5mg(0.20mmol)、収率 100%。
Claims (2)
- 【請求項1】一般式(1) (式中、Rは、同一または相異なり、低級アルキル基、
低級アルコキシ基またはハロゲン原子を示し、nは0〜
5の整数を示し、*印は、不斉炭素原子であることを示
す。)で示される光学活性な3,4−O−イソプロピリ
デン−3,4−ジヒドロキシブチリデンアミン化合物。 - 【請求項2】光学活性な3,4−O−イソプロピリデン
−3,4−ジヒドロキシブタナールと一般式(2) (式中、Rおよびnは、前記と同じ意味を表わす。)で
示されるベンジルアミンとを反応させることを特徴とす
る一般式(1)で示される光学活性な3,4−O−イソ
プロピリデン−3,4−ジヒドロキシブチリデンアミン
化合物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5605297A JPH10251249A (ja) | 1997-03-11 | 1997-03-11 | 3,4−o−イソプロピリデン−3,4−ジヒドロキシブチリデンアミン化合物およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5605297A JPH10251249A (ja) | 1997-03-11 | 1997-03-11 | 3,4−o−イソプロピリデン−3,4−ジヒドロキシブチリデンアミン化合物およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10251249A true JPH10251249A (ja) | 1998-09-22 |
Family
ID=13016321
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5605297A Pending JPH10251249A (ja) | 1997-03-11 | 1997-03-11 | 3,4−o−イソプロピリデン−3,4−ジヒドロキシブチリデンアミン化合物およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10251249A (ja) |
-
1997
- 1997-03-11 JP JP5605297A patent/JPH10251249A/ja active Pending
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