JPH10249872A - プラスチック成形装置 - Google Patents

プラスチック成形装置

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JPH10249872A
JPH10249872A JP5971197A JP5971197A JPH10249872A JP H10249872 A JPH10249872 A JP H10249872A JP 5971197 A JP5971197 A JP 5971197A JP 5971197 A JP5971197 A JP 5971197A JP H10249872 A JPH10249872 A JP H10249872A
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JP
Japan
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mirror surface
mold
mirror
plastic molding
cavity
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Application number
JP5971197A
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English (en)
Inventor
Jun Watabe
順 渡部
Hisashi Inada
久 稲田
Hisaaki Oseko
久秋 小瀬古
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高精度なプラスチック成形部品を
成形するために好適なプラスチック成形装置に関し、金
型キャビティ形成部の鏡面加工精度を安定かつ良好に製
作することができるプラスチック成形装置を提供するこ
とを課題とする。 【解決手段】 金型成形を行うキャビティ形成部10を
分割することにより、鏡面部部材の振動を極力抑え、精
度良く、安定して鏡面部を製作することができる。ま
た、分割された部材、鏡面加工された鏡面部部材14と
鏡面部部材のベース部部材15とをノックピン16や段
差等で組み付けることにより、位置ずれすることなく精
度の良い成形品を製作することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高精度なプラスチ
ック成形部品を成形するために好適なプラスチック成形
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レンズ、ミラー等の高精度なプラ
スチック成形部品の製造方法としては、例えば、特許出
願公開平4−163119号公報に記載されたものが知
られている。この方法においては、予め射出成形により
プラスチック母材を略最終形状に加工した後、鏡面を有
するキャビティを少なくとも片側に備えた一対の金型に
前記プラスチック母材を挿入し、次いで前記プラスチッ
ク母材のガラス転移温度以上に加熱溶融して、樹脂内圧
を発生させた後、徐冷してキャビティ内の鏡面をプラス
チック母材に転写させるようにしている。
【0003】また、上記方法におけるプラスチック成形
装置としては、例えば、特許出願公開平5−22086
0号公報に記載されているようなものがある。この装置
においては、図8に示されるように、一対の金型を互い
に当接させる型締め方向と直行する方向に、複数の金型
部材に分離して配列した分離金型とし、前記分離金型を
当接させる上下の型締め方向と直行する方向の両側から
締め付ける金型締め付け機構とを備えたプラスチック成
形装置が提案されている。
【0004】このプラスチック成形装置においては、キ
ャビティユニット部10、11は、キャビティ形成部1
0とキャビティ側板部11で構成され、前記キャビティ
側板部11には、圧縮バネ等の弾性部材12を挿入させ
横開閉機構とし、成形品13取り出し時には、弾性部材
12の反発力により、キャビティ形成部10とキャビテ
ィ側板部11を移動させ、両者の間に隙間を形成させて
いる。これにより、成形品側面とキャビティ側板面の密
着力を解除させ、成形品13を取り出している。
【0005】なお、成形時には油圧、空気圧または電動
機等の締め付け機構9を用いて、前記一対の分離金型を
当接させる上下の型締め方向と直行する方向に両側から
締め付け、成形中にバリが発生することを防いでいる。
図8には、プラスチック成形装置の断面概略図およびP
L面より見た場合の図の一例を示す。このプラスチック
成形装置では、鏡面を有する複数のキャビティ形成部材
10と側板11が順次配列される。複数のキャビティ形
成部材10は、図9に示されるように、所望の光学面を
転写させるために非常に高精度に加工された鏡面27を
有する。この鏡面27の面精度は、最終的に要求するプ
ラスチック成形品13の要求面精度の2倍以上の精度が
求められ、その加工精度を得るのは非常に難しい。本成
形金型のキャビティ構造は、入れ子方式ではなく、キャ
ビティ形成部10と側板部11の板状プレートを配列し
ただけのものであり、構成部品の外形形状は簡素で精度
が出しやすいが、1つ1つの部品が大きくなる。一方、
鏡面加工の面から見ると、加工品(ワーク)形状が大き
くなればなるほど加工時のワークのぶれ等により、精度
良く、安定して鏡面加工することができないといった問
題が生じる。
【0006】また、上記問題点を解決するために、図1
0で示すように、キャビティ形成部10を鏡面部材14
とその両端部部材24に分割し、鏡面加工が必要な鏡面
部部材14をなるべく小さくすることによって、鏡面加
工時のワークのぶれを抑制するといった構造が考えられ
る。この場合、金型組み付け時には、ボルト等の締結手
段25によって締め付けるといったことが必要である。
しかしながら、上記構造では、鏡面部部材14の両端の
精度が出しずらい。また、成形中の内圧によって、鏡面
部部材14とその両端部部材24の間28にバリが発生
するといった問題が生じる。また、バリの発生を抑制す
るために締結手段25の締結力を強くすると、その締結
力によって、鏡面部端部が歪んでしまい、成形品精度を
悪化させてしまうといった問題が生じる。
【0007】また、本成形法においては、成形効率を上
げるため、図8に示すように多数個取りとした場合、複
数のキャビティ容積をいかに同一とするかが課題とな
る。通常金型の個々の部品は、金型図面の寸法で精度を
追い込むのだが、実際には、金型を組み付け、成形を行
ったあと、部材を再加工して最終調節をすることが不可
欠である。その場合、キャビティ形成部10の外形を再
加工すると他のキャビティ寸法とのズレが生じて、バリ
の発生原因となってしまう。しかるにキャビティ内を再
加工する必要があるのだが、鏡面部を再加工するのは非
常に時間と手間がかかってしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、鏡面
加工を行う部材の大きさを小さくし、金型キャビティ形
成部の鏡面加工精度を安定かつ良好に製作できるように
し、鏡面加工を行う部材の鏡面端部が歪まないように締
結力を与えてバリの発生を抑えることができるプラスチ
ック成形装置を提供することを目的とする。また、多数
個取りとしたときのキャビティ調整を容易に行えるプラ
スチック成形金型を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記目的達成のため、予め射出成形によりプラスチック
母材を略最終形状に加工した後、鏡面を有するキャビテ
ィを少なくとも片側に備えた一対の金型に前記プラスチ
ック母材を挿入し、前記プラスチック母材のガラス転移
温度以上に加熱溶融して、樹脂内圧を発生させた後、徐
冷してキャビティ内の鏡面をプラスチック母材に転写さ
せるプラスチック成形装置において、上型、下型の少な
くとも一方が複数の金型部材から構成される上下一対の
分離金型と、該分離金型を上下の型締め方向と直行する
方向の両側から締め付ける金型締め付け機構と、前記分
離金型の複数の金型部材が配列されている方向に移動可
能な横開閉機構と、を備え、前記分離金型のキャビティ
ユニット部は、鏡面部を有するキャビティ形成部とキャ
ビティ側板部から構成され、前記キャビティ形成部が、
鏡面加工面と平行に分割され、鏡面加工された鏡面部部
材と、鏡面部部材のベース部部材と、を有することを特
徴とするものである。
【0010】請求項2記載の発明は、上記目的達成のた
め、請求項1記載のプラスチック成形装置において、前
記鏡面部部材と前記ベース部部材の接面の平面度が、共
に0.01mm以下であることを特徴とするものであ
る。請求項3記載の発明は、上記目的達成のため、請求
項1または2記載のプラスチック成形装置において、前
記鏡面部部材と前記ベース部部材が、互いにノックピン
で位置決めされていることを特徴とするものである。
【0011】請求項4記載の発明は、上記目的達成のた
め、請求項3記載のプラスチック成形装置において、前
記ノックピンが、2本以上あることを特徴とするもので
ある。請求項5記載の発明は、上記目的達成のため、請
求項3または4記載のプラスチック成形装置において、
前記鏡面部部材のノックピン挿入用穴の底面と鏡面部と
の距離が、前記ノックピンの挿入用穴径の1倍もしくは
それ以上あることを特徴とするものである。
【0012】請求項6記載の発明は、上記目的達成のた
め、請求項1〜5のいづれか1項に記載のプラスチック
成形装置において、前記鏡面部部材と前記ベース部部材
を係合する係合部を前記鏡面部部材および前記ベース部
部材に設けたことを特徴とするものである。請求項7記
載の発明は、上記目的達成のため、請求項6記載のプラ
スチック成形装置において、前記係合部が、前記型締め
方向と同方向に延在するとともに前記分離金型の移動方
向と直行する方向に延在する段差からなることを特徴と
するものである。
【0013】請求項8記載の発明は、上記目的達成のた
め、請求項6記載のプラスチック成形装置において、前
記係合部が、前記鏡面部部材もしくは前記ベース部部材
に設けられた突起部からなることを特徴とするものであ
る。請求項9記載の発明は、上記目的達成のため、請求
項1〜8のいづれか1項に記載のプラスチック成形装置
において、前記鏡面部部材と前記ベース部部材の型締め
方向の締結には、成形中に発生する樹脂内圧を利用する
ことを特徴とするものである。
【0014】請求項10記載の発明は、上記目的達成の
ため、請求項1〜9のいづれか1項に記載のプラスチッ
ク成形装置において、前記鏡面部部材が、型締め方向お
よび前記分離金型の移動方向と直行する方向から別部材
である押さえ部材を介して前記ベース部部材に押さえ付
けられていることを特徴とするものである。請求項11
記載の発明は、上記目的達成のため、請求項1〜10の
いづれか1項に記載のプラスチック成形装置において、
金型の複数キャビティ容積の調節を、前記ベース部部材
の前記鏡面部部材との接面を加工することによって行う
ことを特徴とするものである。
【0015】請求項12記載の発明は、上記目的達成の
ため、請求項1〜11のいづれか1項に記載のプラスチ
ック成形装置において、金型の複数キャビティ容積の調
節を、前記ベース部部材と前記鏡面部部材の間にスペー
サを介在させることによって行うことを特徴とするもの
である。請求項13記載の発明は、上記目的達成のた
め、請求項12に記載のプラスチック成形装置におい
て、前記キャビティ調節用のスペーサが、前記キャビテ
ィユニット形成部部材と同等の熱伝導率を有する部材で
構成されていることを特徴とするものである。
【0016】請求項14記載の発明は、上記目的達成の
ため、請求項1〜13のいづれか1項に記載のプラスチ
ック成形装置において、前記キャビティ形成部が、前記
鏡面部部材と前記ベース部部材と前記鏡面部部材の両端
に配した入れ子部から形成され、前記ベース部部材の中
央に凸平面を設けたことを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明する。図1〜図7は、本発明の一実施例を示す図であ
る。まず、構成を説明する。図1は、本発明の一実施例
を示すプラスチック成形装置の構成断面概略図であり、
図2は、本実施例のプラスチック成形装置のキャビティ
形成部である。
【0018】キャビティの内部には、そのキャビティと
形状および容積が略同等のプラスチック母材13が挿入
されている。図1に示されるように、金型の上型1と下
型2の外側には、金型の温度を調節する金型温度調節部
3が直接接合するように設けられている。この金型温度
調節部3には、ヒーター等の金型加熱用部材4とヒート
パイプ等の金型冷却部材5が備えられており、加熱部と
冷却部を適宜選択することによって、金型を所望の温度
に調節することができる。そして、この金型温度調節部
3の外側には、断熱板6を介して上下のダイプレート7
にそれぞれ支持されている。この上下ダイプレート7
は、さらにプレス機8に接続されており、成形時に、上
記一対の金型を上下の型締め方向から所定の圧力で型締
めする構造となっている。
【0019】また、上記一対の金型は、上型1と下型2
の少なくとも一方が複数の金型部材に分離され、上記一
対の金型を当接させる型締め方向と直行する方向に配列
されている。この分離金型を型締め方向と直行する方向
の両側から締め付ける金型締め付け機構9を備えてい
る。成形時には、上記上下の型締め方向と、さらにその
型締め方向と直行する方向からも所定の圧力で加圧し、
成形中バリが発生するのを防いでいる。
【0020】成形終了後、まず、上型1と下型2を開
き、次いで、型開き方向と直行する方向の金型締め付け
機構9を解除する。一方、キャビティユニット部は、鏡
面を有するキャビティ形成部10と左右のキャビティ側
板部11から構成される。このキャビティ側板部11に
は、バネ等の弾性部材12が挿入されており、上記上下
の型開き方向と直行する方向の金型締め付け機構9を解
除したときに上記弾性部材12の反発力によって、キャ
ビティ形成部10とキャビティ側板部11間に隙間が設
けられ、成形品13が容易に取り出される。
【0021】図2に示すように、本発明におけるキャビ
ティ形成部10は、鏡面加工面と平行に分割された鏡面
部部材14と鏡面部外のベース部部材15の2部材で構
成される。鏡面加工を要する鏡面部部材14は、必要最
低限の大きさとなっている。そのため、加工の際、鏡面
部部材14の振動を極力抑えることが可能で、精度良
く、安定して鏡面部を作成することができる。ここで、
キャビティ形成部10は、必要に応じて3部品以上の部
材から構成されていてもかまわないが、組み付け等の取
り扱いにおいては、構成部品はなるべく少ない方が好ま
しい。
【0022】また、上記鏡面部部材14とベース部部材
15の接面26の平面度を様々に変更して実験を行った
結果、鏡面部部材14とベース部部材15の接面26の
平面度を共に0.01mm以下に抑えることで、部品の
組み合わせによるがたつきを抑え、キャビティ形成部1
0が傾き、成形品精度が悪化することを防止できること
を見いだした。したがって、鏡面部部材14とベース部
部材15の接面26の平面度を共に0.01mm以下に
抑えている。
【0023】また、上記鏡面部部材14とベース部部材
15は、ノックピン16で位置決めされていることによ
り、両部品を金駒配列方向に位置ずれすることなく容易
に組み付けることができる。さらに、このノックピン1
6を2本以上設けることによって、鏡面部部材14とベ
ース部部材15の回転による位置ズレを防ぐことができ
る。なお、実験により鏡面部部材14側のノックピン1
6の挿入穴の底面と鏡面加工部の距離、図2上に示す距
離Xを、ノックピン挿入用穴径Wよりも短くした場合
と、ノックピン挿入用穴径W以上にした場合の変形量を
測定した結果、図2のように、ノックピン挿入用穴径W
以上にすれば、成形品精度の悪化を抑えることができ
た。したがって、ノックピン16の挿入穴の底面と鏡面
加工部との距離Xを、ノックピン挿入用穴径Wの1倍も
しくはそれ以上にすれば、形成時の内圧により鏡面加工
部が変形し、成形品精度が悪化することを防止できる。
【0024】また、図3は、本発明の別の実施例を示す
キャビティ形成部10である。図3に示すように、鏡面
部部材14とベース部部材15は、段差部17による係
合部で位置決めされている。これにより、ノックピン1
6の場合と同様に両部品の組み付けが容易かつ横開き方
向に両部品が位置ズレをおこすことを防ぐことができ
る。また、図示していないが、係合部として、鏡面部部
材14もしくは、ベース部部材15のどちらか一方に凸
状の突起を設け、他方に凹部を設け、凸部と凹部を併せ
ることによって、鏡面部部材14とベース部部材15を
位置決めすることによっても、段差部17と同様の効果
を得ることができる。
【0025】通常2部品の型締め方向の締結には、ボル
ト等の締め付け手段が用いられるが、その場合は、鏡面
部部材14が直接ボルトの締結力によってひっぱられる
ために、鏡面加工部がその力で歪み、成形品精度を悪化
させてしまう。本発明においては、ボルト等の締め付け
手段を使用せず、前述したノックピン16もしくは段差
部17等によって位置決めするのみとし、型締め方向に
は、成形時に発生する樹脂内圧によって、鏡面部部材1
4をベース部部材15に押さえつける。そのため、前述
したようなボルト等の締結手段で締め付けることによっ
て生じる応力で鏡面部部材14が変形し、成形品精度を
悪化させることがない。
【0026】また、鏡面部部材14とベース部部材15
の2部品でキャビティ形成部10を構成した場合は、キ
ャビティ内で鏡面部部材14とベース部部材15の境界
にあたる部分、図2に示すY部にバリが発生しやすい。
このバリの発生を防ぐには、鏡面部部材14とベース部
部材15の係合をきつくすれば良いが、その寸法精度を
だすのは非常に困難である。また、精度が出せたとして
も、その場合には、組み付けが難しくなり、ハンドリン
グ時に鏡面部を傷つけてしまう恐れがある。
【0027】この問題を解決するための一実施例を図4
に示す。図4においては、バリ発生箇所に別部材の押さ
え部材18を介在させ、ここでは、押さえ部材18をベ
ース部部材15から鏡面部部材14に向かって図4に示
すZ方向、成形品に向かった方向にボルト等の締め付け
手段19で押さえられている。これによって、キャビテ
ィ内での鏡面部部材14とベース部部材15の境界が押
さえ部材18を介して押さえつけられ、隙間が完全に無
くなり、バリの発生を防止することができる。この場
合、図4の実施例のように、境界位置全てに押さえ部材
18を介在させてもいいが、図4の場合のように境界が
対称位置にある場合には、図5に示すように、押さえ部
材18を一方だけに介在させ、他方を基準面20として
片側からのみ押さえ付けても良い。
【0028】本発明において、金型が多数個取りとな
り、各キャビティばらつきをおさえるために、キャビテ
ィ調整が必要となった場合には、キャビティ形成部材1
0の内、図6に示すベース部部材15の鏡面部部材14
との接面21を加工することによって、調整することが
できる。また、その部分にスペーサを介在させることに
よっても調整することができる。これら両手法は、その
加工量とスペーサ挿入量のバランスを考えて適宜選択し
て行うことができる。上記手法は、外形寸法を加工する
のではないため、他のキャビティの外形寸法とのズレが
生じて、バリが発生することがない。また、鏡面加工部
を直接加工するのではなく、鏡面加工をしていないベー
ス部部材15を加工することになるので、加工が容易で
あり、かつまた、加工時に鏡面を傷つけるといった不具
合が生じることを防ぐことができる。なお、スペーサを
介在させる場合には、その材質をキャビティ形成部10
構成部材と熱伝導率が同等のものを使用することによっ
て、スペーサの入っていないキャビティとの温度分布が
生じて、成形品精度が悪化することを防ぐことができ
る。
【0029】本発明における別の実施例を図7に示す。
本実施例において、キャビティ形成部10は、鏡面部部
材14と、ベース部部材15と、鏡面の両端に配した入
れ子部22から構成されている。また、ベース部部材1
5の中央部が、凸状23となっている。ベース部部材1
5の鏡面部部材14との接触面の両端が低くなるため、
ベース部部材の接面の加工精度が出しやすくなる。ま
た、前述したようにベース部部材15の接面を加工する
ことによってキャビティ調節をすることも容易に行うこ
とができる。本実施例における入れ子22は、上記押さ
え部材18の役割を兼ねることが可能で、成形時のバリ
の発生を抑制することができる。
【0030】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、加工の
際、鏡面部部材の振動を極力抑えることができるので、
精度良く、安定して鏡面部を製作することができる。ま
た、金型を多数個取りとしたときのキャビティばらつき
を容易に調整することができる。請求項2記載の発明に
よれば、鏡面部部材と受け部部材の2部品の組み合わせ
によるがたつきを抑え、キャビティ形成部が傾き、成形
品精度を悪化することを防ぐことができる。
【0031】請求項3記載の発明によれば、鏡面部部材
とベース部部材を金駒配列方向に位置ずれを起こすこと
なく容易に組み付けることができる。請求項4記載の発
明によれば、鏡面部部材とベース部部材の回転による位
置ずれを防ぐことができる。請求項5記載の発明によれ
ば、成形時の内圧により鏡面部材が変形し、成形品精度
が悪化することを防止できる。
【0032】請求項6、7および8記載の発明によれ
ば、鏡面部部材とベース部部材を金駒配列方向の位置ず
れおよび回転による位置ずれを起こすことなく容易に組
み付けることができる。請求項9記載の発明によれば、
鏡面部部材が変形し、成形品精度が悪化することを防ぐ
ことができる。
【0033】請求項10記載の発明によれば、キャビテ
ィ内での鏡面部部材とベース部部材の境界で、バリが発
生することを防ぐことができる。請求項11および12
記載の発明によれば、金型を多数個取りとしたときのキ
ャビティばらつきを容易に調整することができる。請求
項13記載の発明によれば、金型の温度分布が生じて、
成形品精度が悪化することを防ぐことができる。
【0034】請求項14記載の発明によれば、鏡面部部
材とベース部部材の2部品の組み合わせによるがたつき
を抑え、キャビティ形成部が傾き、成形品精度が悪化す
ることを防ぐことができる。また、金型を多数個取りと
したときのキャビティばらつきを容易に調整することが
できる。さらに、キャビティ内での鏡面部部材とベース
部部材の境界で、バリが発生することを防ぐことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラスチック成形装置の構成断面
概略図である。
【図2】一実施例のプラスチック成形装置のキャビティ
形成部を示す図である。
【図3】キャビティ形成部に段差を設けた図である。
【図4】キャビティ形成部に押さえ部材を設けた図であ
る。
【図5】キャビティ形成部の押さえ部材を片側のみに設
けた図である。
【図6】キャビティ形成部のベース部部材の鏡面部部材
との接面を示す図である。
【図7】キャビティ形成部に入れ子を設けた図である。
【図8】従来のプラスチック成形装置の断面概略図であ
る。
【図9】従来のキャビティ形成部を示す図である。
【図10】従来の鏡面部部材の締結手段を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 上型 2 下型 3 金型温度調節部 4 金型加熱用部材 5 金型冷却用部材 6 断熱板 7 ダイプレート 8 プレス機 9 金型締め付け機構 10 キャビティ形成部 11 キャビティ側板部 12 弾性部材 13 成形品(プラスチック母材) 14 鏡面部部材 15 ベース部部材 16 ノックピン 17 段差部 18 押さえ部材 19 押さえ部材締め付け手段 20 基準面 21 ベース部部材の接面 22 入れ子部 23 凸形状 24 両端部部材 25 締結手段 26 接面 27 鏡面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29L 11:00

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予め射出成形によりプラスチック母材を略
    最終形状に加工した後、鏡面を有するキャビティを少な
    くとも片側に備えた一対の金型に前記プラスチック母材
    を挿入し、前記プラスチック母材のガラス転移温度以上
    に加熱溶融して、樹脂内圧を発生させた後、徐冷してキ
    ャビティ内の鏡面をプラスチック母材に転写させるプラ
    スチック成形装置において、 上型、下型の少なくとも一方が複数の金型部材から構成
    される上下一対の分離金型と、 該分離金型を上下の型締め方向と直行する方向の両側か
    ら締め付ける金型締め付け機構と、 前記分離金型の複数の金型部材が配列されている方向に
    移動可能な横開閉機構と、を備え、 前記分離金型のキャビティユニット部は、鏡面部を有す
    るキャビティ形成部とキャビティ側板部から構成され、 前記キャビティ形成部が、鏡面加工面と平行に分割さ
    れ、鏡面加工された鏡面部部材と、鏡面部部材のベース
    部部材と、を有することを特徴とするプラスチック成形
    装置。
  2. 【請求項2】前記鏡面部部材と前記ベース部部材の接面
    の平面度が、共に0.01mm以下であることを特徴と
    する請求項1記載のプラスチック成形装置。
  3. 【請求項3】前記鏡面部部材と前記ベース部部材が、互
    いにノックピンで位置決めされていることを特徴とする
    請求項1または2記載のプラスチック成形装置。
  4. 【請求項4】前記ノックピンが、2本以上あることを特
    徴とする請求項3記載のプラスチック成形装置。
  5. 【請求項5】前記鏡面部部材のノックピン挿入用穴の底
    面と鏡面部との距離が、前記ノックピンの挿入用穴径の
    1倍もしくはそれ以上あることを特徴とする請求項3ま
    たは4記載のプラスチック成形装置。
  6. 【請求項6】前記鏡面部部材と前記ベース部部材を係合
    する係合部を前記鏡面部部材および前記ベース部部材に
    設けたことを特徴とする請求項1〜5のいづれか1項に
    記載のプラスチック成形装置。
  7. 【請求項7】前記係合部が、前記型締め方向と同方向に
    延在するとともに前記分離金型の移動方向と直行する方
    向に延在する段差からなることを特徴とする請求項6記
    載のプラスチック成形装置。
  8. 【請求項8】前記係合部が、前記鏡面部部材もしくは前
    記ベース部部材に設けられた突起部からなることを特徴
    とする請求項6記載のプラスチック成形装置。
  9. 【請求項9】前記鏡面部部材と前記ベース部部材の型締
    め方向の締結には、成形中に発生する樹脂内圧を利用す
    ることを特徴とする請求項1〜8のいづれか1項に記載
    のプラスチック成形装置。
  10. 【請求項10】前記鏡面部部材が、型締め方向および前
    記分離金型の移動方向と直行する方向から別部材である
    押さえ部材を介して前記ベース部部材に押さえ付けられ
    ていることを特徴とする請求項1〜9のいづれか1項に
    記載のプラスチック成形装置。
  11. 【請求項11】前記プラスチック成形装置において、金
    型の複数キャビティ容積の調節を、前記ベース部部材の
    前記鏡面部部材との接面を加工することによって行うこ
    とを特徴とする請求項1〜10のいづれか1項に記載の
    プラスチック成形装置。
  12. 【請求項12】前記プラスチック成形装置において、金
    型の複数キャビティ容積の調節を、前記ベース部部材と
    前記鏡面部部材の間にスペーサを介在させることによっ
    て行うことを特徴とする請求項1〜11のいづれか1項
    に記載のプラスチック成形装置。
  13. 【請求項13】前記キャビティ調節用のスペーサが、前
    記キャビティユニット形成部部材と同等の熱伝導率を有
    する部材で構成されていることを特徴とする請求項12
    に記載のプラスチック成形装置。
  14. 【請求項14】前記キャビティ形成部が、前記鏡面部部
    材と前記ベース部部材と前記鏡面部部材の両端に配した
    入れ子部から形成され、前記ベース部部材の中央に凸平
    面を設けたことを特徴とする請求項1〜13のいづれか
    1項に記載のプラスチック成形装置。
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