JPH10249666A - 工作機械 - Google Patents

工作機械

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JPH10249666A
JPH10249666A JP9063203A JP6320397A JPH10249666A JP H10249666 A JPH10249666 A JP H10249666A JP 9063203 A JP9063203 A JP 9063203A JP 6320397 A JP6320397 A JP 6320397A JP H10249666 A JPH10249666 A JP H10249666A
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JP
Japan
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machine tool
slide member
spindle
linear motor
plate
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JP9063203A
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English (en)
Inventor
Wataru Iida
亘 飯田
Katsuhiko Takeuchi
勝彦 竹内
Yoshio Wakazono
賀生 若園
Shigeru Matsunaga
茂 松永
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Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リニアモータの送り駆動によるスライド部材
の送り動剛性を高める。 【解決手段】 リニアモータの送り駆動により直線方向
にスライドするスライド部材(8)を備える工作機械に
おいて、スライド部材(8)をリニアモータの送り駆動
により送られた送り停止位置に機械的な作動によって保
持する機械的保持装置13を設ける。スライド部材
(8)をリニアモータの送り駆動により送られた送り停
止位置に機械的保持装置13の機械的な作動によって保
持でき、このためリニアモータの送り駆動によるスライ
ド部材(8)の送り動剛性を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械に関す
る。
【0002】
【従来の技術】工作機械には、リニアモータの送り駆動
により直線方向にスライドするスライド部材を備えるも
のがある(例えば特開平6−169561号公報、特開
平6−297286号公報参照)。
【0003】また、リニアモータの送り駆動により直線
方向にスライドするスライド部材を備える従来例として
図11に示すものがある。図11は主軸ヘッドと主軸保
持ラムの関係を示すもので、(a)は正面図、(b)は
側面図である。図11において、主軸ヘッド101上に
は、スライド部材としての主軸保持ラム102が左右の
リニアガイド103を介して直線方向(図11(b)に
おいて左右方向)にスライド可能に設けられている。主
軸ヘッド101と主軸保持ラム102との間には、主軸
保持ラム102をスライド方向に送り駆動するリニアモ
ータ104が配置されている。なおリニアモータ104
は、周知のように回転形電動機の固定子(1次側)及び
回転子(2次側)を直線状に展開したもので、電気エネ
ルギーを直接直線的な運動エネルギーに変換する電動機
である。
【0004】主軸保持ラム102には、工具例えばフラ
イスカッタ105を取り付けた工具主軸106が回転可
能に支持されている。なお主軸保持ラム102のスライ
ド方向は、工具主軸106の軸線方向(Z方向)でもあ
る。また前記リニアガイド103は、相互にスライド可
能に係合されたレール103aとブロック103bとか
らなり、二部材の間に介在することにより一方の部材に
対し他方の部材を直線方向にスライド可能に案内する。
図11のリニアガイド103の場合、レール103aが
主軸保持ラム102に取り付けられ、ブロック103b
が主軸ヘッド101に取り付けられている。
【0005】また、リニアモータ104の送り駆動によ
り直線方向にスライドする複数のスライド部材を備える
他の従来例として図12に示すものがある。図12に右
側面図で示される工作機械において、ベッド201上に
は、第1のスライド部材としてのテーブル202がリニ
アガイド203を介してX方向(紙面表裏方向)にスラ
イド可能に設けられている。ベッド201とテーブル2
02との間には、テーブル202をスライド方向に送り
駆動するリニアモータ204が配置されている。なおテ
ーブル202にワーク205が支持される。
【0006】また前記ベッド201上には、第2のスラ
イド部材としてのコラム206がリニアガイド207を
介してZ方向(図示左右方向)にスライド可能に設けら
れている。ベッド201とコラム206との間には、コ
ラム206をスライド方向に送り駆動するリニアモータ
(図示省略)が配置されている。また前記コラム206
には、第3のスライド部材としての主軸保持ラム208
がリニアガイド(図示省略)を介してY方向(図示上下
方向)にスライド可能に設けられている。コラム206
と主軸保持ラム208との間には、主軸保持ラム208
をスライド方向に送り駆動するリニアモータ(図示省
略)が配置されている。主軸保持ラム102には、工具
例えばフライスカッタ209を取り付けた工具主軸21
0が回転可能に支持されている。
【0007】また従来の工作機械においては、通常、ス
ライド部材のストローク範囲以上のスライド動作を規制
するためのストッパ手段(図示省略)が設けられてい
る。これにより、何らかの原因でリニアモータの送り駆
動がコントロール不能となり、スライド部材が送り停止
位置で停止不能となり暴走した場合には、前記ストッパ
手段によりスライド部材のストローク範囲以上のスライ
ド動作を停止させることができる。
【0008】また従来の工作機械においては、通常、ス
ライド部材が鋳物で製作されることが多い。またスライ
ド部材には、ほぼ平行をなす一対の鉄板と、両鉄板を相
互に溶接によって結合したリム部材とで形成された鉄板
溶接構造の構成材が用いられる場合もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の工作機械の一例
として、図12に示したリニアモータ204の送り駆動
によるテーブル202の送り動剛性を測定してみたとこ
ろ、図13に示される特性線図が得られた。図13の横
軸は周波数(Hz)、縦軸はコンプライアンス(μm/
N)であり、実線がリニアモータの送り駆動(リニアモ
ータ駆動送りともいう。)による測定結果、点線がボー
ルねじを用いる送り駆動(ボールねじ駆動送りともい
う。)による測定結果が示されている。図から明らかな
ように、リニアモータ駆動送りでは、ボールねじ駆動送
りに比べてコンプライアンスが大きく、よって送り動剛
性が低いことがわかった。なおリニアモータは、サーボ
制御によってサーボロックすることにより、スライド部
材を送り停止位置に保持する機能を備えており、前記サ
ーボロックによる力(リニアモータのサーボロック力と
もいう。)によってスライド部材であるテーブル202
を送り停止位置に保持した状態で送り動剛性の測定を行
った。
【0010】また従来の工作機械によると、スライド部
材(図11における主軸保持ラム102、図12におけ
るテーブル202、コラム206及び主軸保持ラム20
8がそれぞれ相当する。)を送り停止位置に保持する保
持力は、リニアモータのサーボロック力だけに頼ってい
る。すなわち従来の工作機械には、スライド部材を送り
停止位置に保持する機械的な作動によって保持する機械
的保持装置が何ら設けられていなかった。
【0011】ところで、フライス加工の面削りのように
工具主軸106,210にその軸方向に大きな加工抵抗
が作用する場合、Z方向の送り動剛性が低いと、ワーク
の加工面の加工開始部分と加工終了部分において段差
(加工段差ともいう。)ができてしまう。この点につい
て、図14のフライス加工によるワークの加工面の説明
図を参照して述べる。図14中、(a)は正面図、
(b)は断面図である。フライスカッタ209がX方向
すなわち図14(a)における二点鎖線の位置から右方
の一点鎖線の位置を通って実線の位置へ移動し、ワーク
205をフライス加工した場合、加工面積の変化に応じ
て加工抵抗が変化する。すなわちワーク205の加工面
の加工開始部分である左端部においては、加工面積が増
大していくに伴い加工抵抗が増大していく結果、フライ
スカッタ209とともに前記主軸保持ラム208が後退
方向に位置ずれをきたし、これにより図14(b)に示
すようにワーク205の加工面に右上がりの加工段差A
ができる。また、ワーク205の加工終了部分である右
端部においては、加工面積が減少していくに伴い加工抵
抗が減少していく結果、フライスカッタ209とともに
主軸保持ラム208がワーク205の加工面に対し前進
方向に位置ずれをきたし、これにより図14(b)に示
すようにワーク205の加工面に右下がりの加工段差が
できる。
【0012】また従来の工作機械によると、暴走時のス
ライド部材を停止させるストッパ手段が設けられている
が、最近の工作機械のようにスライド部材の送りが高速
化されてくると、スライド部材の停止時に過大な運動エ
ネルギーが前記ストッパ手段に加わり、スライド部材の
送り系が損傷したり、工作機械のアライメントが崩れた
りする等の工作機械が損傷するおそれがある。
【0013】また従来の工作機械によると、通常、スラ
イド部材が鋳物で製作されているため、重量が重く、ス
ライド部材の送りの高速化の妨げとなっている。例え
ば、スライド部材をボールねじを用いた送り駆動の場合
には、早送り速度40 m/min以下、加速度0.3 G 程度で
運転されていたものが、近年、リニアモータの送り駆動
によって早送り速度が50 m/minを越え、加速度が1G
を越えるものが開発されてきている。なお軽量化のため
にアルミを用いることは、熱変位が大きくなったり、剛
性不足となったりすることから好ましくない。
【0014】また、スライド部材に鉄板溶接構造の構成
材を用いるものでは、軽量化できリニアモータの送り駆
動のように高速位置決め制御に適するが、剛性が低いた
め、自励振動周波数が低く振動し易くなる、すなわち振
動特性が悪くなるおそれがある。
【0015】本発明は上記した問題点を解決するために
なされたものであって、本発明が解決しようとする第1
の課題は、リニアモータの送り駆動によるスライド部材
の送り動剛性を高めることのできる工作機械を提供する
ことにある。
【0016】また本発明の第2の課題は、リニアモータ
の送り駆動によるスライド部材の暴走時の工作機械の損
傷を防止することのできる工作機械を提供することにあ
る。
【0017】また本発明の第3の課題は、リニアモータ
の送り駆動によるスライド部材の軽量化と高剛性化を両
立させることのできる工作機械を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する請求
項1の発明は、リニアモータの送り駆動により直線方向
にスライドするスライド部材を備える工作機械におい
て、前記スライド部材をリニアモータの送り駆動により
送られた送り停止位置に機械的な作動によって保持する
機械的保持装置を設けた工作機械である。前記請求項1
記載の工作機械によると、スライド部材をリニアモータ
の送り駆動により送られた送り停止位置に機械的保持装
置の機械的な作動によって保持でき、このためリニアモ
ータの送り駆動によるスライド部材の送り動剛性を高め
ることができる。
【0019】請求項2の発明は、請求項1記載の工作機
械において、スライド部材が、工具主軸を回転可能に支
持しかつ前記工具主軸の軸線方向にスライドする主軸保
持ラムである工作機械である。前記請求項2記載の工作
機械によると、工具主軸の軸線方向にスライドする主軸
保持ラムの送り動剛性を高め、例えばフライス加工の面
削りにおける加工段差の発生を防止することができる。
【0020】請求項3の発明は、請求項1記載の工作機
械において、スライド部材が、工具主軸を回転可能に支
持しかつ前記工具主軸の軸線方向にスライドする主軸保
持ラムと、主軸保持ラムのスライド方向と直交する方向
にスライドするサドルと、主軸保持ラム及びサドルの両
スライド方向と直交する方向にスライドしかつ前記主軸
保持ラムをスライド可能に支持する主軸ヘッドであり、
機械的保持装置は前記主軸保持ラムを任意の送り停止位
置で主軸ヘッドに保持可能である工作機械である。前記
請求項3記載の工作機械によると、スライド部材が主軸
保持ラムとサドルと主軸ヘッドであるものにおいて、主
軸保持ラムを任意の送り停止位置で機械的保持装置の機
械的な作動によって主軸ヘッドに保持でき、このため主
軸保持ラムの送り動剛性を高めることができる。
【0021】請求項4の発明は、請求項3記載の工作機
械において、機械的保持装置は、主軸保持ラムと主軸ヘ
ッドのどちらか一方に設けられかつ前記主軸保持ラムの
スライド方向に対し平行に延びる長尺状の板要素と、他
方に設けられかつ前記板要素を挟持可能な一対のアクチ
ュエータとからなる工作機械である。前記請求項4記載
の工作機械によると、機械的保持装置の一対のアクチュ
エータが作動して板要素を挟持することにより、スライ
ド部材を任意の送り停止位置に保持することができる。
【0022】請求項5の発明は、リニアモータの送り駆
動により直線方向にスライドするスライド部材を備える
工作機械において、前記スライド部材のストローク範囲
以上のスライド動作にかかる運動エネルギーを吸収する
緩衝装置を設けた工作機械である。前記請求項5記載の
工作機械によると、リニアモータの送り駆動によるスラ
イド部材の暴走時の運動エネルギーを緩衝装置によって
吸収し、スライド部材のストローク範囲以上の暴走によ
る工作機械の損傷を防止することができる。
【0023】請求項6の発明は、請求項5記載の工作機
械において、緩衝装置は、スライド部材の運動エネルギ
ーを段階的に吸収する第1緩衝機構と第2緩衝機構とか
らなる工作機械である。前記請求項6記載の工作機械に
よると、スライド部材の暴走時の運動エネルギーを緩衝
装置の第1緩衝機構と第2緩衝機構とにより段階的に吸
収することができる。
【0024】請求項7の発明は、請求項6記載の工作機
械において、第1緩衝機構は、スライド部材と固定側部
材のどちらか一方の部材に設けられかつ変形によってス
ライド部材の運動エネルギーを吸収可能な金属板と、前
記金属板に設けられかつ前記金属板の変形に先立ってス
ライド部材の運動エネルギーを吸収可能な弾性体とを備
え、また第2緩衝機構は、スライド部材と固定側部材の
どちらか一方の部材に設けられかつ前記第1緩衝機構の
作動後に前記運動エネルギーを吸収可能な弾性体からな
る工作機械である。前記請求項7記載の工作機械による
と、スライド部材の暴走時の運動エネルギーを第1緩衝
機構の弾性体の弾性を利用して吸収した後、金属板の変
形を利用して吸収し、その後、第2緩衝機構の弾性を利
用して吸収することができる。
【0025】請求項8の発明は、請求項7記載の工作機
械において、第1緩衝機構の弾性体を棒状に形成し、第
2緩衝機構をリング状に形成し、両弾性体をほぼ同心状
に配置した工作機械である。前記請求項8記載の工作機
械によると、第1緩衝機構の弾性体と第2緩衝機構とを
コンパクトに配置することができる。
【0026】請求項9の発明は、リニアモータの送り駆
動により直線方向にスライドするスライド部材を備える
工作機械において、前記スライド部材の少なくとも一部
の構成材は、ほぼ平行をなす一対の板部材と、両板部材
を相互に結合するリム部材と、両板部材の間にテンショ
ンを付与するテンション付与機構とを備えた構成材であ
る工作機械である。前記請求項9記載の工作機械による
と、スライド部材の少なくとも一部の構成材が、一対の
板部材をリム部材により相互に結合した構成材であるこ
とによりスライド部材を軽量化でき、また前記構成材の
一対の板部材の間にテンション付与機構によりテンショ
ンを付与することにより構成材を高剛性化することがで
き、よってリニアモータの送り駆動によるスライド部材
の軽量化と高剛性化を両立させることができる。
【0027】請求項10の発明は、請求項9記載の工作
機械において、構成材のテンション付与機構は、一方の
板部材に支持されるテンションバーと、前記テンション
バーにねじ合わされかつ他方の板部材に支持される調整
ナットとからなり、前記テンションバー及び調整ナット
と各板部材との間には弾性ゴムからなる弾性部材を介在
した工作機械である。前記請求項10記載の工作機械に
よると、テンション付与機構のテンションバーに対する
調整ナットのねじ調整によって、構成材の一対の板部材
の間に適正なテンションを付与することができ、また弾
性部材によって前記テンションバー及び調整ナットと各
板部材との間の振動特性を向上することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図面にし
たがって説明する。工作機械を略体正面図で示した図1
において、ベッド1の前部上には、ワークを支持するテ
ーブル(図示省略)が設けられている。またベッド1の
後部上には、ほぼ門形状をしたコラム3が設置されてい
る。なお工作機械を正面から見て、左右方向をX方向、
上下方向をY方向、前後方向(図1の紙面表裏方向)を
Z方向という。
【0029】前記ベッド1上のコラム3の内部空間に
は、矩形枠状に構成されたサドル4がリニアガイド5を
介してX方向にスライド可能に設けられている。前記サ
ドル4の内部空間には、主軸ヘッド6がリニアガイド
(図示省略)を介してY方向にスライド可能に設けられ
ている。主軸ヘッド6内には、主軸保持ラム8がリニア
ガイド9を介してZ方向にスライド可能に設けられてい
る。主軸保持ラム8の前端部には、工具主軸11がビル
トインモータを介して回転可能に支持されている。工具
主軸11には、工具例えばフライスカッタ(図示省略)
が取り付けられる。工具主軸11の軸線方向はZ方向に
延びている。なお工作機械におけるサドル4、主軸ヘッ
ド6及び主軸保持ラム8は、それぞれリニアモータ(図
示省略)による送り駆動により直線方向にスライドする
もので、本発明でいうスライド部材に相当している。ま
た、リニアガイド及びリニアモータについての詳細な説
明は従来と同様であるから省略する。
【0030】前記主軸ヘッド6と主軸保持ラム8との間
には、主軸保持ラム8をリニアモータの送り駆動により
送られた送り停止位置に機械的な作動によって保持する
ために左右の機械的保持装置が設けられている。左右の
各機械的保持装置は、左右対称状に配置されているか
ら、右側の機械的保持装置について説明し、左側の機械
的保持装置についての説明は省略する。図1のA−A線
断面図が図2に示され、図2のB−B線断面図が図3に
示されている。図2及び図3に右側の機械的保持装置1
3が表されている。機械的保持装置13は、金属製棒材
等からなる長尺状の板要素14と、上下一対のアクチュ
エータ15とからなる。板要素14は、主軸保持ラム8
の右側面に対面する主軸ヘッド6の内側面に、主軸保持
ラム8のスライド方向(Z方向)に対し平行に延びるよ
うに溶接によって取り付けられている。また上下一対の
アクチュエータ15は、主軸保持ラム8の右側面に前後
2組設けられ、前記板要素14を挟持可能である。なお
図2中、二点鎖線12は、前記工具主軸11を回転させ
るビルトインモータを示している。
【0031】前記機械的保持装置13について図4の説
明図を参照して詳述する。図4中、(a)は正断面図、
(b)はスクチュエータの右側面図、(c)は同平面図
である。上下のアクチュエータ15は、板要素14を間
に上下対称状に配置された油圧シリンダ15(アクチュ
エータと同一符号を付す。)からなるもので、ハウジン
グ15bとその内部に軸方向に移動可能に設けられたピ
ストンロッド15aとを備えている。各ピストンロッド
15aは、板要素14の上下の各面にそれぞれ対向して
いる。また上下の油圧シリンダ15の間において、主軸
保持ラム8には、切り欠きプレートからなるブレーキパ
ッド16がボルト等によって取り付けられている。ブレ
ーキパッド16は、前記板要素14を間に突出しかつ板
要素14と各ピストンロッド15aとの間に位置する上
下のパッド部16aを有している。従って、各油圧シリ
ンダ15が伸長作動すると、それぞれのピストンロッド
15aがブレーキパッド16の各パッド部16aを板要
素14に押圧して板要素14を挟持することにより相対
的な位置関係を保持する。また各油圧シリンダ15が短
縮作動すると、それぞれのピストンロッド15aが後退
し、ブレーキパッド16の各パッド部16aに対する押
圧を解除して板要素14を開放する。なおアクチュエー
タ15による保持力は、主軸保持ラム8を送り駆動する
リニアモータの定格出力の20〜30%に設定されてお
り、リニアモータのサーボ制御によるサーボロックによ
る力を併用して主軸保持ラム8を送り停止位置に保持す
る。
【0032】次に、前記工作機械において、フライス加
工を実行する動作について、NCプログラム図を示した
図5及びフローチャートを示した図6を参照して述べ
る。なお、図5のプログラム中の符号”***”およ
び”xx,yy”は、適当な数値データを意味してい
る。図5のNCプログラムにおけるシーケンスナンバ
ー”N01”のデータ”G00X**.*Y**.*”
が実行されると、サドル4が”**.*”の目標位置ま
でX方向に移動され、また主軸ヘッド6が”**.*”
の目標位置までY方向に位置決めされる。これにより、
工具主軸11の先端の工具(フライスカッタ)がワーク
(図示省略)の一側に位置される。
【0033】次のシーケンスナンバー”N10”のデー
タ”G00Z**.*;”が実行されるとき、主軸保持
ラム8は”**.*”の数値にて指定される目標位置へ
位置決め制御される(図6のステップ100)。この目
標位置では、フライスカッタにより、ワークのX方向の
一側でワークの加工面に対し所定の切り込みが与えられ
る。前記目標位置への位置決め完了により、次のシーケ
ンスナンバー”N20”の補助機能指令”Mxx”(番
号xxのM機能命令)が図6のステップ101にて実行
され、この補助機能指令はステップ102の実行を指令
する。これにより、ステップ102においては、前記目
標位置への位置偏差が所定値ε以内であるか確認され、
所定値ε以上であれば所定値ε以内になるまで待機す
る。
【0034】前記位置偏差が所定値ε以内になれば、ス
テップ103で機械的保持装置13(ブレーキともい
う。)のアクチュエータ(油圧シリンダ)15が伸長作
動され、主軸保持ラム8が送り停止位置に機械的に保持
される(ブレーキON)。次にステップ104では、ブ
レーキを駆動している油圧シリンダ15の油圧(ブレー
キ圧)が所定圧力以上(ON状態)であるか否かがチェ
ックされ、所定圧力以上であれば、図5のシーケンスナ
ンバー”N30”の制御命令”G01X***.*”が
実行されて、サドル4がX方向に”***.*”まで切
削送りされる。これにより、ワークの加工面がフライス
加工される(図6のステップ105)。
【0035】前記フライス加工の完了において、図5の
シーケンスナンバー”N40”の補助機能指令”My
y”が実行され、油圧シリンダ15が短縮作動されるこ
とによりブレーキがOFFされる(図6のステップ10
6)。ステップ107で、ブレーキ圧が所定圧力以下
(OFF状態)であるか否かがチェックされ、所定圧力
以下でブレーキの解除が確認されると、図5のシーケン
スナンバー”N50”の制御命令”G00Z*.*”が
実行され、図6のステップ108で、主軸保持ラム8が
位置決め制御により”*.*”の数値にて指定される位
置へ後退された後、図5のシーケンスナンバー”N6
0”のプログラムエンド命令”M30”の実行によりフ
ライス加工のための一連の動作が終了する。
【0036】また、サドル4を送り駆動するリニアモー
タが何らかの原因でコントロール不能となり、サドル4
が送り停止位置で停止不能となり暴走した場合のため
に、図1に示すように、コラム3の左右下端部には、サ
ドル4の暴走時のストローク範囲以上のスライド動作に
かかる運動エネルギーを吸収する左右の緩衝装置17が
設けられている。左右の緩衝装置17は、左右対称状に
配置されているから、右側の緩衝装置17について説明
し、左側の緩衝装置17についての説明は省略する。右
側の緩衝装置17の説明図が図7に示されている。図7
中、(a)は緩衝装置17の断面図、(b)〜(d)は
サドル4の運動エネルギー吸収状態を段階的に示す断面
図である。
【0037】図7(a)において、緩衝装置17は、サ
ドル4の運動エネルギーを段階的に吸収する第1緩衝機
構18と第2緩衝機構19とからなる。第1緩衝機構1
8は、ほぼ帯板状をなす鉄板等からなる金属板18b
と、その金属板18bの上端部の一側面(図示左側面)
に突出状に取り付けられた弾性ゴム等からなる棒状の弾
性体18aとを備えている。前記金属板18bの下端部
は、ベッド1の右側面にボルト等により交換可能に取り
付けられている。また前記弾性体18aは、コラム3の
下端部に設けた貫通孔3aにほぼ同心状に遊挿されてお
り、その先端部がコラム3の内側面(図示左側面)より
突出されている。また第2緩衝機構19は、弾性ゴム等
の弾性体からリング状に形成されており、その一端面に
はワッシャ19aが同心状に取り付けられている。この
ワッシャ19aが前記コラム3の内側面に取り付けられ
ることによって、第2緩衝機構19が前記第1緩衝機構
18の弾性体18aと同心状をなすように配置されてい
る。また第2緩衝機構19よりも第1緩衝機構18の弾
性体18aの先端部が突出している。なお第2緩衝機構
19のコラム3に対する取り付けは、ボルトあるいは接
着等の手段が考えられる。また、ベッド1及びコラム3
は本発明でいう固定側部材に相当する。
【0038】続いて、緩衝装置17の作動について述べ
る。サドル4の暴走時の運動エネルギーは、まず図7
(b)に示すようにサドル4の側面が第1緩衝機構18
の弾性体18aの先端に当たった後、その弾性体18a
の弾性を利用して吸収され、続いて同(c)に示すよう
に前記弾性体18aを介して金属板18bに変形をきた
すことにより、その変形を利用して吸収され、さらに、
同(d)に示すようにサドル4が第2緩衝機構19の端
面に当たった後は、前記金属板18bの変形を利用した
吸収とともに、第2緩衝機構19の弾性を利用した吸収
がなされる。このように、サドル4の暴走時の運動エネ
ルギーは第1緩衝機構18と第2緩衝機構19とによっ
て段階的に吸収される。なお第1緩衝機構18の金属板
18bは、1度変形したら新しいものと交換すればよ
い。
【0039】またサドル4は、図1に示すように、上下
左右の枠材4a,4b,4c,4dから矩形枠状に構成
されている。各枠材4a,4b,4c,4dは、ほぼ同
様の構成材から構成されているから左側の枠材4cにつ
いて図8、図9、図10を参照して説明し、他の枠材4
a,4b,4dについての説明は省略する。図8にサド
ル4の左側の枠材4cの平断面図が示され、図9に同枠
材の左側面図が示されている。図8及び図9に示すよう
に、枠材4cは、ほぼ平行をなす鉄板製の一対の板部材
20,21と、両板部材20,21を相互に溶接等によ
り結合するリム部材22と、両板部材20,21の間に
テンションを付与するテンション付与機構23とを備え
た構成材からなる。なお図8において、右側の板部材2
1には、前にも述べたように主軸ヘッド6がリニアガイ
ド(符号、7を付す)を介してY方向(紙面表裏方向)
にスライド可能に設けられている。また、右側の枠部材
と主軸ヘッド6との間には、主軸ヘッド6を送り駆動す
るためのリニアモータ(符号、6Mを付す。)が設けら
れている。
【0040】前記テンション付与機構23は、枠材(構
成材ともいう。)6cの各リム部材22の相互間の各空
間部分に配置されている。テンション付与機構23は、
図10に部分断面図で示すように、一方(右方)の板部
材21に支持されるテンションバー24と、前記テンシ
ョンバー24にねじ合わされかつ他方(左方)の板部材
20に支持される調整ナット25とからなる。前記テン
ションバー24及び調整ナット25と各板部材20,2
1との間には弾性ゴムからなるリング状の弾性部材26
が介在されている。
【0041】詳しくは、調整ナット25は、二面幅の軸
部25aと、その軸部のテンションバー24側の端部に
設けられたフランジ部25bを有している。フランジ部
25bの端面にはねじ孔25cが設けられている。一
方、テンションバー24は、本体部24aと、本体部2
4aの一端部に設けられかつ前記調整ナット25のねじ
孔25cにねじ合わされるねじ軸部24bと、本体部2
5bの他端部に設けられたフランジ部24cと、フラン
ジ部24cから突出する二面幅の係合軸部24dとを有
している。また各板部材20,21には、取付孔20
a,21aがそれぞれ形成されている。なお図8の右側
の板部材21の取付孔21aは、テンションバー24の
二面幅の係合軸部24dと嵌合してテンションバー24
の回り止めするほぼ四角形状に形成されている。また図
8の左側の板部材20の取付孔20aは、調整ナット2
5の二面幅の軸部25aを回転可能に嵌合する大きさで
かつ枠材20の長手方向(図9の左右方向)の位置ずれ
を吸収する開口幅を有する横長四角形状に形成されてい
る。
【0042】テンション付与機構23は、テンションバ
ー24と調整ナット25とをねじ合わせて短縮状態に
し、また係合軸部24dと軸部25aにそれぞれ弾性部
材26を嵌めた後、枠材6cの板部材20,21の間に
持ち込まれる。そして、テンションバー24の係合軸部
24dを板部材21の取付孔21aに挿入することで、
テンションバー24の回り止めがなされる。続いて、調
整ナット25を回動させることにより、テンション付与
機構23の長さを伸長させていき、調整ナット25の軸
部25aを板部材20の取付孔20aに挿入する。続い
て、板部材20の外部から調整ナット25の軸部25a
を回動させることにより、テンション付与機構23の長
さを伸長させていくことにより、テンションバー24の
フランジ部24c及び調整ナット25のフランジ部25
bが板部材20,21を相反方向に押し拡げる方向に作
用し、板部材20,21の間にテンションが付与され
る。なお、調整ナット25の回動調整によって前記テン
ションが適正に調整される。
【0043】上記した工作機械によると、主軸保持ラム
8をリニアモータの送り駆動により送られた送り停止位
置に機械的保持装置13の機械的な作動によって保持す
ることができ、このためリニアモータの送り駆動による
主軸保持ラム8の送り動剛性を高めることができる。ま
た、工具主軸11の軸線方向にスライドする主軸保持ラ
ム8の送り動剛性を高めたことにより、加工抵抗による
主軸保持ラム8の後退を防止できるため、例えばフライ
ス加工の面削りにおける加工段差の発生を防止すること
ができる。
【0044】また、本実施の形態では、機械的保持装置
13による保持力とリニアモータのサーボロック力の両
方の力により、主軸保持ラム8の送り動剛性を高めるも
のであり、機械的保持装置13はリニアモータの定格出
力の20〜30%の保持力に設定したので、前記保持力
とサーボロック力が喧嘩して不安定になることを防止で
きる。
【0045】また主軸保持ラム8とサドル4と主軸ヘッ
ド6がスライド部材であるものにおいて、主軸保持ラム
8を任意の送り停止位置で機械的保持装置13の機械的
な作動によって主軸ヘッド6に保持でき、このため主軸
保持ラム8の送り動剛性を高めることができる。
【0046】また、機械的保持装置13の一対のアクチ
ュエータ15が作動して板要素14を挟持することによ
り、主軸保持ラム8を任意の送り停止位置に保持するこ
とができる。
【0047】また、リニアモータの送り駆動によるサド
ル4の暴走時の運動エネルギーを緩衝装置17によって
吸収し、サドル4のストローク範囲以上の暴走による工
作機械の損傷を防止することができる。
【0048】また前記緩衝装置17は、サドル4の暴走
時の運動エネルギーを緩衝装置17の第1緩衝機構18
と第2緩衝機構19とにより段階的に吸収することがで
きる。
【0049】また前記緩衝装置17は、サドル4の暴走
時の運動エネルギーを第1緩衝機構18の弾性体18a
の弾性を利用して吸収した後、金属板18bの変形を利
用して吸収し、その後、第2緩衝機構19の弾性を利用
して吸収することができる。
【0050】また前記緩衝装置17、第1緩衝機構18
の弾性体18aを棒状に形成し、第2緩衝機構19の第
2緩衝機構19をリング状に形成し、前記弾性体18a
と第2緩衝機構19とを同心状に配置したため、第1緩
衝機構18の弾性体18aと第2緩衝機構19とをコン
パクトに配置することができる。従って前記緩衝装置1
7によると、バネ手段や油圧を用いたショックアブソー
バ等の緩衝装置と比べて設置スペースの削減が図れる。
【0051】また、サドル4の各枠材4a,4b,4
c,4dがそれぞれ一対の板部材20,21をリム部材
22により相互に結合した構成材であることによりサド
ル4を軽量化でき、また前記構成材の一対の板部材2
0,21の間にテンション付与機構23によりテンショ
ンを付与したことにより構成材を高剛性化することがで
き、よってリニアモータの送り駆動によるサドル4の軽
量化と高剛性化を両立させることができる。
【0052】また、前記テンション付与機構23のテン
ションバー24に対する調整ナット25のねじ調整によ
って、構成材の一対の板部材20,21の間に適正なテ
ンションを付与することができ、また弾性部材26によ
って前記テンションバー24及び調整ナット25と各板
部材20,21との間の振動特性を向上することができ
る。
【0053】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更
が可能である。例えば、サドル4を任意の送り停止位置
でコラム3又はベッド1に保持する機械的保持装置13
を設けたり、主軸ヘッド6を任意の送り停止位置でサド
ル4に保持する機械的保持装置13を設けることもでき
る。また上記実施の形態では、機械的保持装置13の板
要素14を主軸ヘッド6に設け、一対のアクチュエータ
15を主軸保持ラム8に設けたが、これと逆に板要素1
4を主軸保持ラム8に設け、一対のアクチュエータ15
を主軸ヘッド6に設けてもよい。また緩衝装置17は、
3以上の緩衝機構を設け、スライド部材の暴走時の運動
エネルギーを3段階以上に吸収するものとしてもよい。
また、緩衝装置17の第1緩衝機構18の弾性体18a
及び第2緩衝機構19には、緩衝ゴムに代え、緩衝ばね
を用いることも考えられる。また、テンション付与機構
23は、実施の形態では板部材20,21を相反方向に
押し拡げるテンションを付与したが、これに代え板部材
20,21相互を近接方向に押し付けるテンションを付
与するものでもよい。
【0054】
【発明の効果】本発明の工作機械によると次のような効
果が得られる。請求項1記載の工作機械によると、スラ
イド部材をリニアモータの送り駆動により送られた送り
停止位置に機械的保持装置の機械的な作動によって保持
できることにより、リニアモータの送り駆動によるスラ
イド部材の送り動剛性が高まる。
【0055】請求項2記載の工作機械によると、工具主
軸の軸線方向にスライドする主軸保持ラムの送り動剛性
が高まり、加工抵抗による主軸保持ラムの後退を防止で
きるので、例えばフライス加工の面削りにおける加工段
差の発生の防止に有効である。
【0056】請求項3記載の工作機械によると、スライ
ド部材が主軸保持ラムとサドルと主軸ヘッドであるもの
において、主軸保持ラムを任意の送り停止位置で機械的
保持装置の機械的な作動によって主軸ヘッドに保持でき
ることにより、主軸保持ラムの送り動剛性が高まる。
【0057】請求項4記載の工作機械によると、機械的
保持装置の一対のアクチュエータの作動による板要素の
挟持によって、スライド部材を任意の送り停止位置で保
持することができる。
【0058】請求項5記載の工作機械によると、リニア
モータの送り駆動によるスライド部材の暴走時の運動エ
ネルギーを緩衝装置によって吸収できるため、スライド
部材のストローク範囲以上の暴走による工作機械の損傷
を防止することができる。
【0059】請求項6記載の工作機械によると、スライ
ド部材の暴走時の運動エネルギーを緩衝装置の第1緩衝
機構と第2緩衝機構とによって段階的に吸収することが
できる。
【0060】請求項7記載の工作機械によると、スライ
ド部材の暴走時の運動エネルギーを第1緩衝機構の弾性
体と金属板と第2緩衝機構とによって段階的に吸収する
ことができる。
【0061】請求項8記載の工作機械によると、第1緩
衝機構の弾性体と第2緩衝機構とをコンパクトに配置
し、バネ手段や油圧を用いたショックアブソーバ等の緩
衝装置と比べて設置スペースの削減を図ることができ
る。
【0062】請求項9記載の工作機械によると、スライ
ド部材の少なくとも一部の構成材が、一対の板部材をリ
ム部材により相互に結合した構成材であることによりス
ライド部材を軽量化し、また前記構成材の一対の板部材
の間にテンション付与機構によるテンションの付与によ
り構成材を高剛性化し、これによってリニアモータの送
り駆動によるスライド部材の軽量化と高剛性化の両立が
可能となる。
【0063】請求項10記載の工作機械によると、テン
ション付与機構のテンションバーに対する調整ナットの
ねじ調整により構成材の一対の板部材の間に適正なテン
ションを付与し、また弾性部材によって前記テンション
バー及び調整ナットと各板部材との間の振動特性が向上
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】工作機械の略体正面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図2のB−B線断面図である。
【図4】機械的保持装置の説明図である。
【図5】フライス加工を実行するNCプログラム図であ
る。
【図6】フライス加工の動作説明にかかるフローチャー
トである。
【図7】緩衝装置の説明図である。
【図8】サドルの左側の枠材を示す平断面図である。
【図9】同枠材の左側面図である。
【図10】テンション付与機構の部分断面図である。
【図11】従来例を示す説明図である。
【図12】他の従来例を示す説明図である。
【図13】テーブルの送り動剛性を示す特性線図であ
る。
【図14】フライス加工におけるワークの加工面の説明
図である。
【符号の説明】
4サドル(スライド部材) 6主軸ヘッド(スライド部材) 8主軸保持ラム(スライド部材) 11工具主軸 13機械的保持装置 14板要素 15アクチュエータ 17緩衝装置 18第1緩衝機構 18a弾性体 18b金属板 19第2緩衝機構 20,21板部材 22リム部材 23テンション付与機構 24テンションバー 25調整ナット 26弾性部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松永 茂 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リニアモータの送り駆動により直線方向
    にスライドするスライド部材を備える工作機械におい
    て、前記スライド部材をリニアモータの送り駆動により
    送られた送り停止位置に機械的な作動によって保持する
    機械的保持装置を設けた工作機械。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の工作機械において、スラ
    イド部材が、工具主軸を回転可能に支持しかつ前記工具
    主軸の軸線方向にスライドする主軸保持ラムである工作
    機械。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の工作機械において、スラ
    イド部材が、工具主軸を回転可能に支持しかつ前記工具
    主軸の軸線方向にスライドする主軸保持ラムと、主軸保
    持ラムのスライド方向と直交する方向にスライドするサ
    ドルと、主軸保持ラム及びサドルの両スライド方向と直
    交する方向にスライドしかつ前記主軸保持ラムをスライ
    ド可能に支持する主軸ヘッドであり、機械的保持装置は
    前記主軸保持ラムを任意の送り停止位置で主軸ヘッドに
    保持可能である工作機械。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の工作機械において、機械
    的保持装置は、主軸保持ラムと主軸ヘッドのどちらか一
    方に設けられかつ前記主軸保持ラムのスライド方向に対
    し平行に延びる長尺状の板要素と、他方に設けられかつ
    前記板要素を挟持可能な一対のアクチュエータとからな
    る工作機械。
  5. 【請求項5】 リニアモータの送り駆動により直線方向
    にスライドするスライド部材を備える工作機械におい
    て、前記スライド部材のストローク範囲以上のスライド
    動作にかかる運動エネルギーを吸収する緩衝装置を設け
    た工作機械。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の工作機械において、緩衝
    装置は、スライド部材の運動エネルギーを段階的に吸収
    する第1緩衝機構と第2緩衝機構とからなる工作機械。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の工作機械において、第1
    緩衝機構は、スライド部材と固定側部材のどちらか一方
    の部材に設けられかつ変形によってスライド部材の運動
    エネルギーを吸収可能な金属板と、前記金属板に設けら
    れかつ前記金属板の変形に先立ってスライド部材の運動
    エネルギーを吸収可能な弾性体とを備え、また第2緩衝
    機構は、スライド部材と固定側部材のどちらか一方の部
    材に設けられかつ前記第1緩衝機構の作動後に前記運動
    エネルギーを吸収可能な弾性体からなる工作機械。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の工作機械において、第1
    緩衝機構の弾性体を棒状に形成し、第2緩衝機構をリン
    グ状に形成し、両弾性体をほぼ同心状に配置した工作機
    械。
  9. 【請求項9】 リニアモータの送り駆動により直線方向
    にスライドするスライド部材を備える工作機械におい
    て、前記スライド部材の少なくとも一部の構成材は、ほ
    ぼ平行をなす一対の板部材と、両板部材を相互に結合す
    るリム部材と、両板部材の間にテンションを付与するテ
    ンション付与機構とを備えた構成材である工作機械。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の工作機械において、構
    成材のテンション付与機構は、一方の板部材に支持され
    るテンションバーと、前記テンションバーにねじ合わさ
    れかつ他方の板部材に支持される調整ナットとからな
    り、前記テンションバー及び調整ナットと各板部材との
    間には弾性ゴムからなる弾性部材を介在した工作機械。
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