JPH10248978A - 硬式野球用バット - Google Patents

硬式野球用バット

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JPH10248978A
JPH10248978A JP9081844A JP8184497A JPH10248978A JP H10248978 A JPH10248978 A JP H10248978A JP 9081844 A JP9081844 A JP 9081844A JP 8184497 A JP8184497 A JP 8184497A JP H10248978 A JPH10248978 A JP H10248978A
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bat
natural frequency
hitting
baseball
baseball bat
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JP9081844A
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Takeshi Naruo
丈司 鳴尾
Yuji Okado
雄司 岡戸
Kazuya Ishida
和也 石田
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Mizuno Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本願発明は、硬式野球用バットの円管方向の
固有振動数を低く押さえることにより、反発特性を向上
させボールの飛距離を向上させることを目的なされたも
のである。 【解決手段】 本願発明は、硬式野球用バット1の打球
部3の円管方向の固有振動数を1750Hz以下乃至は
1650Hz以下に設定したことを特徴とする硬式野球
用バット1である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、硬式野球用バットの
改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、硬式野球用バット(以下、単
にバットと省略する。)としては木製、金属製の他、カ
ーボンファイバー、グラスファイバー等よりなる繊維強
化プラスチック製など、各種の素材より構成されたもの
が市場に供給されている。又、従来のバットにおいて
は、打球時のボールの反発特性を向上させる試みから、
バットの打球部内部に各種の構造物を介在させたり、特
公平5−33071号に開示されている発明のように、
バットの曲げ方向の固有振動数とボールの固有振動数を
近づけることで反発特性を改善し、飛距離を向上させる
と言った発明が公知になっており、従来より多数の特許
が出願されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら従来か
ら公知のバットにおいては、以下のような問題点を有し
ていた。即ち、打球時のボールの反発特性を向上させる
試みから、バットの打球部内部に各種の構造物を挿入し
たものにおいては、例えば、反発特性をボール初速度で
定義した場合に、打球位置での反発係数及びヘッドスピ
ードそして、その部分での有効質量、重心位置がからみ
あってくる。この有効質量とスイートエリアを大きくす
ると言う意味で重心周りの慣性モーメントは、大きけれ
ば大きいほど良いと言うことになるが、その分ヘッドス
ピードが低下するので、最適なこれらの値と言うのはバ
ッターのスイング及び体力にかなり依存することにな
り、これらが備わっていないバッターでは、バットの打
球部内部に各種の構造物を挿入したバットは、かえって
扱い難くなると言った問題点を有していた。
【0004】更に、バットの曲げ方向の固有振動数とボ
ールの固有振動数を近づけることで反発特性を改善し、
飛距離を向上させると言った発明において、バット打球
部の円管方向の固有振動数と反発係数に関する科学的な
データや、どのような構造(外径、肉厚分布) が飛距離
向上にどのように寄与しているかについての研究や発明
は過去には、全く行われていなかった。即ち、反発係数
に関して見た場合に、ボールとバットが衝突する時の、
衝撃力によってバットに曲げ方向の固有振動と円管の潰
れによる円管方向の固有振動が生じるものである。その
ため、従来より公知の特公平5−33071号に開示さ
れている発明においては、図9及び図10に示すように
バットの曲げ方向における固有振動数に注目し、この曲
げ方向における固有振動数とボールの固有振動数を近似
させることによって、反発係数を向上させようとするも
のであった。しかし、曲げ方向の固有振動に関しては、
一次振動、二次振動、三次振動と高次までの振動が発生
し、その内特に低次の振動ほど大きな変位があり、影響
が大きいものであるが、ある振動モードの節の部分で打
撃した場合、その振動モードの振動は全く励起されない
ので、振動による反発の影響は無くなるものである。例
えば、図10に示すように、バットにおける一次振動の
節16は、撃心位置に近い位置とグリップ部に存在する
ため、打球部の撃心位置で打球すれば、バットの曲げ方
向の固有振動数とボールの固有振動数を近似させていて
もその振動モードの振動は全く励起されないので、固有
振動数を略合致させることにより、ボールの反発係数を
向上させること自体に有意性を見出すことができないも
のである。
【0005】又、ボールが振動モードの節から離れれば
離れるほど、即ち振動の腹に近づけば近づくほど、この
曲げ方向の固有振動の影響が大きくなって行くため、ボ
ールの衝突時にバットの曲げ方向の固有振動によるバッ
トからボールへのエネルギー伝達の効率が悪くなり、反
発係数が低下する。この反発係数の低下を少なくするた
めには、振動を抑制するという意味で振動数を上昇させ
ることであり、そのためには、バットの長手方向の剛性
を大きくする設計が必要となる。これらのことから、バ
ットの長手方向の剛性が大きくなりすぎて、バット自体
の撓りが減少し、打球時のフィーリングが低下すると言
った問題点を有したバットになっていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本願発明は上記
課題を解明するためになされたもので、反発特性の優れ
たバットを提供することを目的とする。即ち、前述のバ
ットの曲げ方向の固有振動に対して、打球による打撃部
の円管の変形は、撃心位置を含めどの位置でも発生し、
常に反発特性への影響が存在するものである。このこと
は、図11に示すように、打球時における打撃部の円管
が、真円形状(a)から縦楕円形状(b)を経て方円形
状(c)、横楕円形状(d)になり、更に可逆的に横楕
円形状(d)から方円形状(c)を経て縦楕円形状
(b)から真円形状(a)と言うように変形状態から元
に戻ろうとし、円管方向の固有振動が発生するものであ
る。この時の固有振動数は、ボールの固有振動に比べ
て、はるかに大きく、その値は、一桁は異なるものであ
る。そして、本願発明者等は、これらバットの打撃部の
円管方向の固有振動数が、小さければ小さいほど反発特
性が増加することに着眼して、本願発明のより反発特性
の優れたバットを供給しようとするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】まず本願発明の円管方向の固有振
動数を低減することが、バットの反発特性にとって有利
になる原理を本願発明者等が行った反発実験に基づいて
説明する。なお、本願発明に関する反発実験には、アル
ミニウム合金製、FRP製の二種類のバットを用いて行
った。図7に反発実験装置の概略図を示す。実験装置
は、ピッチングマシーン5、ハイスピードビデオカメラ
7、画像解析装置(図示せず)により構成した。実験で
は、ピッチングマシーン5より打ち出したボール6を支
柱8により自由支持の状態に設置したバット1に衝突さ
せ、この衝突を真上からハイスピードカメラ7により撮
影した。ボール6の衝突位置は、撃心、撃心+50mm
(撃心からバット先端部方向よりに50mmの位置)、
撃心−50mm(撃心からグリップエンド方向よりに5
0mmの位置)の三個所を設定し、一個所につきボール
を6球衝突させた。
【0008】次に、反発係数の算出式及び算出方法につ
いて記す。反発係数eの算出式を数1に示す。
【0009】
【数1】
【0010】なお、上記算出式の速度はハイスピードビ
デオカメラにより撮影されたものを画像解析装置により
画像解析することにより得た。
【0011】次に、バット打球部の円管方向における固
有振動数の測定装置を図8に示すものである。実験装置
は、バット1、バット吊り下げ台9、ゴムベルト10、
インパルスハンマー11、加速度計12、アンプ13、
FFTアナライザー14、パーソナルコンピューター1
5等により構成した。なお、グリップエンド4をゴムベ
ルト10により固定し被測定用の硬式野球用バット1は
自由支持に近い状態に設置した。測定位置は、撃心位
置、撃心+50mm(撃心からバット先端部方向よりに
50mmの位置)、撃心−50mm(撃心からグリップ
エンド方向よりに50mmの位置)の三個所、又はバッ
ト先端部から50mm、100mm、150mm、20
0mm、250mmの五個所とし、それぞれの位置でバ
ットの円周方向に12点の測定点1A設け、一個所につき
4回ずつインパルスハンマー11で叩き、FFTアナラ
イザー14により円管方向の固有振動数を求めた。
【0012】反発係数測定結果及び振動数測定結果を表
1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】表1の実験結果から分かるように、円管方
向の固有振動数が低いアルミニウム合金製のバットが反
発係数が高く、逆に円管方向の固有振動数が高いFRP
製のバットが反発係数が低いことを示している。即ち、
円管方向の固有振動数と反発係数との間には負の相関関
係があることが分かる。
【0015】次に、表2に本願発明に係るバットと従来
より公知のバットの円管方向の固有振動数と各々のバッ
トの外径、肉厚との関係を表2に示す。
【0016】
【表2】
【0017】表2の結果から、各種バットの円管方向の
固有振動数は肉厚、外径分布により異なる事が分かっ
た。又、測定位置の肉厚、外径だけでなくバット全体の
構造が影響を及ぼすことも判明した。例えば、実施例2
については、円管方向の固有振動数が最も低く、反発特
性は他の実施例や従来例に対比して優れていることがわ
かる。又、実施例1については円管方向の固有振動数も
低く、且つ打球部中心(バット先端部から125〜17
5mmの部位)の肉厚も実用強度を保つ上で十分の強度
を有している。従って、反発特性、強度面の両面から判
断すると、実施例1の構造が最も適していると言える。
これらの実験結果から、本願発明者等は、バットの打球
部の円管方向の固有振動数が低いほど反発係数が高くな
る事を見出し、また強度面も考慮に入れれば、実施例1
のような構造、即ち、バットの打球部の必要な部位の肉
厚を厚くして、他の部位は、肉厚をやや薄くすることに
より、飛距離を向上するのに最も適したバットを供給す
ることが可能となった。
【0018】
【実施例】 (実施例1)本願発明に係る硬式野球用バットについ
て、図面に基づいて説明すれば、図1乃至図2に示すよ
うに、バット1の打球部3の円管方向の固有振動数が1
750Hz以下であることを特徴とするバット1であ
り、実験結果からも分かるように、円管方向の固有振動
数を下げることで反発特性が高くなり、ボールの飛距離
が向上するものである。
【0019】(実施例2)本願発明に係る硬式野球用バ
ットとしては、打球部3の円管方向の固有振動数が16
50Hz以下であることを特徴とするバット1であり、
実験結果からも分かるように、円管方向の固有振動数を
下げることで反発特性が高くなり、ボールの飛距離が向
上するものである。
【0020】(実施例3)本願発明に係る硬式野球用バ
ットとしては、打球部3の円管方向の固有振動数が17
50Hz以下乃至は1650Hz以下であり、実施例と
しては、図3乃至は、図5に示すように、バット1の打
球部3において、バット先端部2から50〜200mm
の部位3aの平均肉厚が、該部位3aの前後の部位3
b、3c(バット先端部2から0〜50mmの部位、乃
至は200〜300mmの部位)の平均肉厚よりも厚い
ことを特徴とするバット1である。なお、本願発明にお
いては、バット1の打球部3の平均肉厚の厚い部位3a
を図3に示すように、バットの打球部の内側に形成する
ことも出来るし、図5に示すように、バットの打球部の
外側に形成することも出来るものである。なお、図3及
び図5では、肉厚の部位が盛り上がった形態であるが、
これは、肉厚の部位を強調して説明するための図であ
り、実際のバットにおいては、なだらかに推移するもの
であり、打球に際して、ボールの方向性に悪影響を与え
るものではない。本実施例3によれば、実験結果からも
分かるように円管方向の固有振動数はかなり低く、反発
特性に優れていることが分かる。又、図3乃至は図5に
示すように、打球部3であるバット先端部2から50〜
200mmの部位3aの平均肉厚が他の部位3b、3c
( バット先端部2から0〜50mmの部位、乃至はバッ
ト先端部2から200〜300mmの部位)の平均肉厚
よりも厚いので、強度を損なうこともなく、また打球部
3の中心に質量が集中することから、ボールとの衝突に
際し、バット自体の有効質量が増大し、反発特性が一層
高くなるものである。
【0021】(実施例4)本願発明に係る硬式野球用バ
ットにおいては、打球部3の円管方向の固有振動数が1
750Hz以下乃至は1650Hz以下であるバット1
のその他の実施例としては、図4乃び図6に示すよう
に、バット1の打球部3において、バット先端部2から
125〜175mmの部位3aの平均肉厚が、該部位3
aの前後の部位3b、3c( バット先端部2から0〜1
25mmの部位、乃至はバット先端部2から175〜3
00mmの部位)の平均肉厚よりも厚いことを特徴とす
るバット1である。なお、本願発明においては、バット
1の打球部3の平均肉厚の厚い部位3aを図4に示すよ
うに、バットの打球部の内側に形成することも出来る
し、図6に示すように、バットの打球部の外側に形成す
ることも出来るものである。なお、図4乃び図6では、
肉厚の部位が盛り上がった形態であるが、これは、前述
のごとく、肉厚の部位を強調して説明するための図であ
り、実際のバットにおいては、なだらかに推移するもの
であり、打球に際して、ボールの方向性に悪影響を与え
るものではない。本実施例4によれば、実験結果からも
分かるように円管方向2の固有振動数はかなり低く、反
発特性に優れていることがわかる。又、打球部3である
バット先端部2から125〜175mmの部位の平均肉
厚が他の打球部( バット先端部2から0〜125mmの
部位、乃至はバット先端部2から175〜300mmの
部位)の平均肉厚よりも厚いので、強度を損なうことも
なく、また打球部3の中心に質量が集中することからボ
ールとの衝突に際し、硬式野球用バットの有効質量が増
大し、反発特性が一層高くなるものである。
【0022】(実施例5)本願発明に係る打球部の円管
方向の固有振動数が1750Hz以下乃至は1650H
z以下である硬式野球用バットとしては、図3乃至は図
5に示すように、バット先端部2から50〜200mm
の部位3aにおける打球部3の平均肉厚が、他の打球部
3b、3c( バット先端部2から0〜50mmの部位、
乃至はバット先端部2から200〜300mmの部位)
の平均肉厚よりも0.2〜0.8mm厚くしたことを特
徴とする硬式野球用バット1である。なお、本願発明に
おいては、バット1の打球部3の平均肉厚の厚い部位3
aを図3に示すように、バットの打球部の内側に形成す
ることも出来るし、図5に示すように、バットの打球部
の外側に形成することも出来るものである。本実施例5
によれば、実験結果からも分かるように円管方向の固有
振動数はかなり低く、反発特性に優れていることが分か
る。又、打球部3であるバット先端部2から50〜20
0mmの部位3aの平均肉厚が他の打球部3b、3c(
バット先端部2から0〜50mmの部位、乃至はバット
先端部2から200〜300mmの部位)の平均肉厚よ
りも0.2〜0.8mm厚くしたことにより強度を損な
うこともなく、また打球部の中心に質量が集中すること
から、ボールとの衝突に際し、バット自体の有効質量が
増大し、反発特性が一層高くなるものである。
【0023】(実施例6)本願発明に係る打球部の円管
方向の固有振動数が1750Hz以下乃至は1650H
z以下である硬式野球用バットとしては、図4乃至は図
6に示すように、バット先端2から125〜175mm
の打球部3の部位3aにおける平均肉厚が他の打球部3
b・3c( バット先端部2から0〜125mmの部位、
乃至はバット先端部2から175〜300mmの部位)
の平均肉厚よりも0.2〜0.8mm厚くしたことを特
徴とするバット1である。なお、本願発明においては、
バット1の打球部3の平均肉厚の厚い部位3aを図4に
示すように、バットの打球部の内側に形成することも出
来るし、図6に示すように、バットの打球部の外側に形
成することも出来るものである。本実施例6によれば、
実験結果からも分かるように円管方向の固有振動数はか
なり低く、反発特性に優れていることがわかる。又、打
球部3であるバット先端部2から125〜175mmの
部位3aの平均肉厚が他の打球部3b・3c( バット先
端部2から0〜125mmの部位、乃至はバット先端部
2から175〜300mmの部位)の平均肉厚よりも
0.2〜0.8mm厚くしたことにより強度を損なうこ
ともなく、又、打球部3の中心に質量が集中することか
らボールとの衝突に際し、バットの有効質量が増大し、
反発特性が一層高くなるものである。
【0024】(実施例7)本願発明に係る打球部の円管
方向の固有振動数が1750Hz以下乃至は1650H
z以下である硬式野球用バットの素材としては、チタニ
ウム、チタニウム合金製、アルミニウム合金製又は繊維
強化プラスチック製のものである。なお、本願発明に係
る硬式野球用バットに関し、例えば、アルミニウム合金
製硬式野球用バットの場合には、アルミニウム合金製の
一本の同一素材からなる円管を必要な厚みに切削加工し
た後、スエジングマシーンで硬式野球用バットの形状に
成形することが出来るし、逆にスエジングマシーンで硬
式野球用バットの形状に成形後、切削加工することも出
来るものである。なお、本願発明に係るアルミニウム合
金製の硬式野球用バットにおいて、打球部の肉厚が、内
部肉厚の場合には、一本の同一素材からなる円管を切削
加工することなくスエジングマシーンで、前記肉厚分布
を有する硬式野球用バットの形状に成形することが出来
るものである。これらのことから、製造工程上は、打球
部の肉厚は内部肉厚に形成することが望ましい。
【0025】なお、本願発明に係るアルミニウム合金製
の硬式野球用バットとしては、JIS6000系やJI
S7000系のアルミニウム合金を使用することが出来
る。特に、本願発明に係る硬式野球用バットに使用する
アルミニウム合金としては、JIS7001、JIS7
046、JIS7050、JIS7101、JIS74
78を使用することが望ましい。
【0026】又、本願発明に係る硬式野球用バットの素
材として、例えば繊維強化プラスチック製(FRP製)
バットとしては、カーボンファイバーやグラスファィバ
ーやアラミドファィバーその他の補強繊維等を使用する
ことが出来るものである。これらの補強繊維の配向角度
は、バットの長手方向に対して0°〜45°〜90°ま
での組み合わせが可能であり、補強繊維の種類や補強繊
維の配向角の組み合わせは、バットの強度とバットとし
ての要求特性により決定される。
【0027】更に、本願発明に係る硬式野球用バットに
使用するチタン素材としては、例えば、β型乃至はα+
β型チタン合金を使用することが出来る。特に、本願発
明に係る硬式野球用バットのチタン合金としては、たと
えば、β型チタン合金であるTi−15V−3Cr−3
Sn−3Alやα+β型チタン合金であるTi−6Al
−2Sn−4Zr−2Moを使用することが塑性加工す
る上で望ましい。
【0028】
【発明の効果】以上のように本願発明に係る硬式野球用
バットによれば、円管方向の固有振動数を1750Hz
以下、乃至は1650Hz以下にしているため、従来の
硬式野球用バットよりも低くしたことから、反発特性に
優れ、飛距離を向上した硬式野球用バットを提供するこ
とが出来るものである。更に、本願発明の構成に係る硬
式野球用バットにおいては、円管方向の固有振動数をか
なり低く設定しているため、特にバットの先端部から5
0〜200mmの部位の平均肉厚が他の打球部の部位(
バット先端部から0〜50mmの部位、乃至は200〜
300mmの部位)の平均肉厚よりも厚くしたので、強
度を損なうこともなく、更に打球部の中心に質量が集中
することから、ボールとの衝突に際し硬式野球用バット
の有効質量が増大し、反発特性が一層高い硬式野球用バ
ットを提供することができる。
【0029】又、本願発明の構成に係る硬式野球用バッ
トにおいては、円管方向の固有振動数をかなり低く設定
しているため、特に打球部の先端部から125〜175
mmの部位の平均肉厚が他の打球部の部位( バット先端
部から0〜125mmの部位、乃至はバット先端部から
175〜300mmの部位)の平均肉厚よりも厚いの
で、強度を損なうこともなく、また打球部の中心に質量
が集中することから、ボールとの衝突に際し硬式野球用
バットの有効質量が増大し、反発特性が一層高い硬式野
球用バットを提供することができると言った効果を奏す
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る硬式野球用バットを示す側面図
である。
【図2】本願発明に係る硬式野球用バットの断面を示す
要部拡大断面図である。
【図3】本願発明に係る硬式野球用バットの断面を示す
要部拡大断面図である。
【図4】本願発明に係る硬式野球用バットの断面を示す
要部拡大断面図である。
【図5】本願発明に係る硬式野球用バットの断面を示す
要部拡大断面図である。
【図6】本願発明に係る硬式野球用バットの断面を示す
要部拡大断面図である。
【図7】本願発明に係る硬式野球用バットの反発係数測
定装置を示す概略図である。
【図8】本願発明に係る硬式野球用バットの円管方向の
固有振動測定装置を示す概略図である。
【図9】本願発明に係る硬式野球用バットの曲げ方向の
固有振動測定装置を示す概略図である。
【図10】硬式野球用バットの曲げ方向の一次固有振動
を示す説明図である。
【図11】硬式野球用バットの円管方向の振動を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 硬式野球用バット 1A 測定点 1B 測定点 2 バット先端部 3 打球部 3a 部位 3b 部位 3c 部位 4 グリップエンド 5 ピッチングマシーン 6 ボール 7 ハイスピードカメラ 8 支柱 9 バット吊り下げ台 10 ゴムベルト 11 インパクトハンマー 12 加速度計 13 アンプ 14 FFTアナライザー 15 パーソナルコンピューター 16 曲げ方向の一次振動の節

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬式野球用バットにおいて、打球部の円
    管方向の固有振動数が1750Hz以下であることを特
    徴とする硬式野球用バット。
  2. 【請求項2】 硬式野球用バットにおいて、打球部の円
    管方向の固有振動数が1650Hz以下であることを特
    徴とする硬式野球用バット。
  3. 【請求項3】 前記硬式野球用バットにおいて、バット
    先端部から50〜200mmの部位における打球部の平
    均肉厚が、該打球部の前後の部位の平均肉厚よりも厚い
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の硬式野球用バッ
    ト。
  4. 【請求項4】 前記硬式野球用バットにおいて、バット
    先端から125〜175mmの部位における打球部の平
    均肉厚が、該打球部の前後の部位の平均肉厚よりも厚い
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の硬式野球用バッ
    ト。
  5. 【請求項5】 前記硬式野球用バットにおいて、バット
    先端から50〜200mmの部位における打球部の平均
    肉厚が、該打球部の前後の部位の平均肉厚よりも0.2
    mm〜0.8mm厚くしたことを特徴とする請求項1、
    2又は3記載の硬式野球用バット。
  6. 【請求項6】 前記硬式野球用バットにおいて、バット
    先端から125〜175mmの部位における打球部の平
    均肉厚が、該打球部の前後の部位の平均肉厚よりも0.
    2mm〜0.8mm厚くしたことを特徴とする請求項
    1、2又は4記載の硬式野球用バット。
  7. 【請求項7】 前記硬式野球用バットの素材としては、
    チタニウム、チタニウム合金製、アルミニウム合金製又
    は繊維強化プラスチック製であることを特徴とする請求
    項1、2、3、4、5又は6記載の硬式野球用バット。
JP9081844A 1997-03-14 1997-03-14 硬式野球用バット Pending JPH10248978A (ja)

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