JPH1024789A - 車両用衝撃吸収構造体とそのための成形用金型 - Google Patents

車両用衝撃吸収構造体とそのための成形用金型

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JPH1024789A
JPH1024789A JP8182914A JP18291496A JPH1024789A JP H1024789 A JPH1024789 A JP H1024789A JP 8182914 A JP8182914 A JP 8182914A JP 18291496 A JP18291496 A JP 18291496A JP H1024789 A JPH1024789 A JP H1024789A
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JP
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shock absorbing
ribs
unit
absorbing structure
mold
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JP8182914A
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Takamune Suzuki
隆領 鈴木
Hiroshi Tomita
浩史 冨田
Satoshi Mizutani
智 水谷
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Kojima Industries Corp
Original Assignee
Kojima Press Industry Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/26Moulds
    • B29C45/2673Moulds with exchangeable mould parts, e.g. cassette moulds

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設置スペースの大きさに拘わらず、衝撃吸収
特性の優れたチューニング性が有利に確保され得て、所
望の衝撃吸収特性が容易に得られる車両用衝撃吸収構造
体とそれを有利に成形し得る成形用金型を提供する。 【解決手段】 異なる独立した形状を有し、且つその形
状に応じて異なる衝撃吸収特性を有するリブ14の複数
を、基板12上に一体的に立設せしめて、構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、車両用衝撃吸収構造体並びにそ
れを成形するための成形用金型に係り、特に、車体と該
車体の内側を覆う内装部品との間に介在せしめられて、
衝突時等の衝撃エネルギーを吸収する車両用衝撃吸収構
造体と、それを有利に成形し得る成形用金型に関するも
のである。
【0002】
【背景技術】従来から、車両、例えば自動車等にあって
は、インストルメントパネルやドアトリム等の内装パネ
ルとボデーとの間等に、衝撃エネルギーを吸収する衝撃
吸収構造体が取り付けられており、それによって、衝突
時等において、衝撃が吸収せしめられて、乗員の安全が
可及的に確保され得るようになっている。
【0003】そして、そのような衝撃吸収構造体の一種
として、合成樹脂からなり、基板上に衝撃吸収手段を一
体的に立設せしめてなる構造のものが、知られている。
例えば、特開平6−72153号公報や特開平7−27
7204号公報等に開示される衝撃吸収構造体が、それ
であり、具体的には、前者に開示の衝撃吸収構造体は、
基板としての合成樹脂製のドアトリムに、衝撃吸収手段
として、薄肉平板形形状を呈する複数のリブをドア部材
に向かって突出するように一体形成せしめてなる構造を
有しており、また、後者に開示の衝撃吸収構造体は、多
角形の筒形形状を呈する合成樹脂製のリブの複数を組み
立てて成るリブ組立体にて衝撃吸収手段を構成し、この
リブ組立体を、ステアリングコラムのコラムカバー等、
乗員が直接に衝突せしめられる、基板としての衝突側部
材に対して、外部からの衝撃力を受ける衝撃力受け部材
に向かって突出位置せしめられるように設けてなる構造
を有している。
【0004】ところで、一般に、衝撃吸収構造体におい
ては、衝突時における衝撃荷重の大きさに拘わらず、ま
た衝撃を受ける乗員の身体の部位等によって著しい差異
が生ずることなく、衝撃エネルギーがバランス良く、且
つ効率的に吸収され得るように、衝撃時における衝撃荷
重と衝撃吸収構造体の変形量や破壊量(変位量)との関
係を示す、所謂衝撃吸収特性(荷重−変位特性)が、適
切にチューニングされている必要がある。
【0005】そのため、前記公報に開示される衝撃吸収
構造体にあっては、衝撃吸収手段を構成する薄肉平板状
の複数のリブや多角形の筒形形状を呈する複数のリブの
それぞれの長さ(基板上からの突出高さ)が種々異なら
しめられ、その長さに応じて、それぞれのリブの剛性が
変化せしめられることによって、要求される衝撃吸収特
性が満たされ得るように構成されている。
【0006】ところが、近年では、限られたボデー内に
おいて、車室内スペースをより広く為すために、衝撃吸
収構造体が設置される内装パネルとボデーとの間隔が、
可能な限り小さくされる傾向にあるが、前述の如く、内
装パネル側からボデー側に向かって複数のリブが基板上
に突出形成されてなる従来の衝撃吸収構造体を、そのよ
うな内装パネルとボデーとの間の小さな設置スペース内
に設置する場合、複数のリブの長さが自ずと制限され、
そのために、それぞれのリブの剛性を変化させるべく、
個々のリブの長さを種々異ならしめようとしても、長い
ものと短いものとの差が小さくなってしまうことが避け
られず、所期の目的が十分に達成され得ないのである。
【0007】すなわち、従来の衝撃吸収構造体にあって
は、設置スペースの小さな場所に設置する場合、衝撃吸
収特性を適切にチューニングすることが難しく、それ
故、所望の衝撃吸収特性を得ることが困難となるといっ
た、大きな欠点を有していたのである。
【0008】しかも、そのような従来の衝撃吸収構造体
において、前記特開平6−72153号公報に開示され
るものは、目的とする衝撃吸収構造体の形状に対応した
成形キャビティを有する金型を用いた金型成形によって
製作されているため、衝撃吸収特性がそれぞれ異なる複
数の衝撃吸収構造体を作製する場合に、各々異なる形状
の成形キャビティを有する複数の金型が必要とされ、そ
れが経済的に大きな負担となっているのである。なお、
上述の如き場合において、そのような経済負担を軽減せ
しめるには、複数のリブの長さが全べて同一寸法とされ
た、衝撃吸収構造体の基本構造体を予備成形し得る1種
類の金型を用い、先ず、かかる金型にて該基本構造体を
得、次いで、この得られた基本構造体における複数のリ
ブのうちの幾つかのリブを部分的に切除する等して、そ
れら複数のリブの長さを種々異ならしめ、以て所望の衝
撃吸収特性を有する衝撃吸収構造体を得るようにするこ
とも考えられるが、そうすると、金型成形に係る作業と
は別に、複数のリブの長さをそれぞれ調節するための余
分な作業が付加され、それによって、生産性が低下する
といった新たな問題が惹起されることとなる。
【0009】また、前記特開平7−277204号公報
に開示の衝撃吸収構造体にあっては、押出成形等によっ
て、多角形の筒形形状を呈する長尺のリブを成形し、こ
れを所定の長さに複数切断した後、それら切断された複
数のリブを互いに組み合わせてリブ組立体を構成し、そ
の後、かかるリブ組立体を基板上に一体的に組み付けて
作製されるものであることから、衝撃吸収特性がそれぞ
れ異なる複数の衝撃吸収構造体を作製する場合にも、用
いる金型が1種類で済み、金型の製作費用が有利に低く
抑えられ得るものの、長尺のリブを切断し、更にそれを
組み立てる作業が必須となるため、金型成形操作のみに
よって、所望の衝撃吸収構造体を一挙に作製することが
出来ず、生産性の面において、今一つ問題があったので
ある。
【0010】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、かかる事情を背
景にして為されたものであって、その解決課題とすると
ころは、設置スペースの大きさに左右されることなく、
衝撃吸収特性に対する優れたチューニング性が有利に確
保され得て、所望の衝撃吸収特性が容易に得られる車両
用衝撃吸収構造体を提供することにある。また、本発明
にあっては、そのような優れた特徴を有する車両用衝撃
吸収構造体が、比較的安価に、且つ優れた生産性をもっ
て有利に成形され得る車両用衝撃吸収構造体の成形用金
型を提供することをも、その課題とするものである。
【0011】
【解決手段】そして、本発明にあっては、そのような課
題の解決のために、基板上に衝撃吸収手段を一体的に立
設せしめて構成した、合成樹脂からなる車両用衝撃吸収
構造体において、前記衝撃吸収手段が、異なる独立した
形状を有し、且つその形状に応じて異なる衝撃吸収特性
を有するリブの複数にて、構成されていることを、その
特徴とするものである。
【0012】すなわち、本発明に従う車両用衝撃吸収構
造体にあっては、異なる形状を有していることによっ
て、衝撃吸収特性が異ならしめられたリブの複数が、基
板上に一体的に立設せしめられていることから、かかる
複数のリブについて、異なる形状の種類を増減させた
り、総数を増減させたり、或いは総数を変えずに形状の
種類別の数を増減させたりする等して、それら異なる形
状を有する複数のリブの組合せを種々変化せしめること
によって、個々のリブの長さを何等変えることなく、衝
撃吸収構造体全体の衝撃吸収特性が、豊富なバリエーシ
ョンをもって、簡単に変化させられ得るのである。
【0013】従って、かかる車両用衝撃吸収構造体にお
いては、車両への設置スペースの大きさに拘わらず、特
に、それが小さくても、優れた衝撃吸収特性のチューニ
ング性が有利に確保され得て、所望の衝撃吸収特性が極
めて容易に得られることとなるのである。
【0014】なお、そのような本発明に従う車両用衝撃
吸収構造体の好ましい第一の態様によれば、前記複数の
リブの少なくとも一部が、前記基板とは別体構造をもっ
て構成され、該別体構造のリブが、該基板に対して一体
的に組み付けられることによって、該基板上に一体的に
立設せしめられてなる前記衝撃吸収手段が構成されるこ
ととなる。
【0015】このような構成が採用される場合には、複
数のリブの少なくとも一部と基板とが、それぞれ別個に
成形され得ることから、金型成形によって車両用衝撃吸
収構造体を成形する際に、それら複数のリブの全部と基
板とを一体成形する場合に比して、金型の構造が有利に
簡略化され得て、金型の製作コスト、ひいては車両用衝
撃吸収構造体自体の製造コストの低減が効果的に図られ
得るばかりでなく、それら複数のリブの少なくとも一部
と基板とが異なる材料にて構成され得て、そのような材
料の選択により、複数のリブと基板の衝撃強度に対する
設計が、より大きな自由度をもって有利に為され得ると
いった利点が得られるのである。
【0016】また、本発明に従う車両用衝撃吸収構造体
の有利な第二の態様によれば、前記基板が複数の分割板
にて構成され、且つそれぞれの分割板上に、前記リブの
同一形状のものが一体的に立設せしめられると共に、少
なくとも二つの分割板間におけるリブ形状が異なるよう
に構成されることとなる。
【0017】そのような構成を有する場合には、車両用
衝撃吸収構造体が、分割板に同一形状のリブのみが立設
せしめられた分割体を、種々組み合わせてなる分割構造
をもって構成され得、それによって、そのような車両用
衝撃吸収構造体を金型成形にて成形する際に、用いられ
る金型の構造が有利に簡略化され得、その結果、製造コ
ストの低減が効果的に図られ得るのである。
【0018】また、本発明にあっては、異なる独立した
形状を有し、且つその形状に応じて異なる衝撃吸収特性
を有するリブの複数からなる衝撃吸収手段を、基板上に
一体的に立設せしめて構成した、合成樹脂からなる車両
用衝撃吸収構造体を成形するための金型において、
(a)柱形形状を呈し、該柱形形状内に該柱形形状に沿
って延びる、前記複数のリブのうちの一つをそれぞれ与
えるリブ成形キャビティを有すると共に、該リブ成形キ
ャビティが先端面に開口せしめられてなる複数のユニッ
ト型と、(b)該複数のユニット型を、その側面におい
て互いに密接させた状態で、それらの基部側において着
脱可能に保持する保持型と、(c)該保持型に保持され
た前記複数のユニット型の先端面に対向せしめられると
共に、該複数のユニット型に対して相対的に接近離隔し
得るように配置され、それら複数のユニット型に接近位
置せしめられることによって、少なくとも前記複数のユ
ニット型の先端面との間に、前記基板を与える基板成形
キャビティを形成する対向型とを、含んで構成したこと
をも、その特徴とするものである。
【0019】要するに、本発明に従う車両用衝撃吸収構
造体の成形用金型にあっては、異なる形状と衝撃吸収特
性とを有する複数のリブのうちの一つを与えるリブ成形
キャビティを備えたユニット型の複数が、互いに密接せ
しめられて、組み合わされた状態で、保持型に対して脱
着可能に保持せしめられるようになっていると共に、該
保持型に保持せしめられた複数のユニット型に対して、
対向型を接近位置せしめることによって、少なくともそ
れら複数のユニット型と対向型との間に、基板を与える
基板成形キャビティが、前記複数のユニット型のそれぞ
れのリブ成形キャビティに対して連通せしめられて、形
成されるように構成されており、そして、かかる基板成
形キャビティ内と、複数のユニット型のそれぞれのリブ
成形キャビティ内とに、溶融樹脂材料を充填せしめるこ
とによって、異なる形状と衝撃吸収特性を有するリブの
複数が、基板上に一体的に立設せしめられてなる車両用
衝撃吸収構造体が成形され得るようになっているのであ
る。
【0020】それ故、かかる成形用金型においては、単
に、保持型に脱着可能に保持される複数のユニット型
を、その一部又は全部について、異なる形状と衝撃吸収
特性とを有するリブを与えるリブ成形キャビティを備え
たユニット型に種々取り替えて、それら複数のユニット
型の保持型上における配置パターン(組合せ)を種々変
化させるだけで、互いに異なる衝撃吸収特性を有する車
両用衝撃吸収構造体が、金型成形に係る作業以外の余分
な作業を要することなく、一挙に成形され得るのであ
る。
【0021】しかも、かかる成形用金型にあっては、上
述の如く、単に、複数のユニット型の配置パターンを種
々変化させるだけで、衝撃吸収特性の異なる車両用衝撃
吸収構造体が成形され得ることから、所望の衝撃吸収特
性を有する車両用衝撃吸収構造体を得るに際して、それ
とは異なる衝撃吸収特性を有する車両用衝撃吸収構造体
の成形時に使用されたユニット型が、再度、使用され得
るのであり、それによって、異なる衝撃吸収特性を有す
る車両用衝撃吸収構造体を成形する毎に、金型を新たに
製作する必要が皆無ならしめられ得て、金型の製作費用
が有利に低く抑えられ得るのである。
【0022】従って、本発明に係る車両用衝撃吸収構造
体の成形用金型を用いれば、所望の衝撃吸収特性を有す
る車両用衝撃吸収構造体が、比較的安価に、且つ優れた
生産性をもって有利に成形され得ることとなるのであ
る。
【0023】なお、そのような本発明に従う車両用衝撃
吸収構造体の成形用金型の好ましい第一の態様によれ
ば、前記ユニット型の側面に、側方に向かって突出する
第一の係合凸部と、該第一の係合凸部に係合し得る形状
をもってなる第一の係合凹部とが、それぞれ少なくとも
一つずつ設けられて、該ユニット型の複数が、隣り合う
もの同士において該第一の凸部と該第一の凹部とを係合
せしめつつ、互いに密接せしめられて、一体的に組み付
けられた状態で、前記保持型に対して保持されるように
構成されることとなる。
【0024】そのような構成が採用される場合には、複
数のユニット型が、一体構造を有する如き状態で取り扱
かわれ得、それによって、それら複数のユニット型、ひ
いては車両用衝撃吸収構造体の成形用金型全体の取扱性
が有利に向上され得るのである。
【0025】また、本発明の望ましい第二の態様によれ
ば、前記保持型に、前記一体的に組み付けられた複数の
ユニット型を収容する収容部が設けられると共に、該収
容部の内面に、前記第一の係合凸部と前記第一の係合凹
部に対してそれぞれ係合せしめられる第二の係合凹部と
第二の係合凸部の少なくとも何れか一方が設けられて、
該一体的に組み付けられた複数のユニット型のうち、該
収容部の内面に対向するユニット型の該第一の係合凸部
又は該第一の係合凹部と、該収容部の内面の該第二の係
合凹部又は該第二の係合凸部とが係合せしめられること
により、それら一体的に組み付けられた複数のユニット
型が、該収容部内において、位置固定に収容保持せしめ
られるように構成される。
【0026】そのような構成を有する車両用衝撃吸収構
造体の成形用金型にあっては、複数のユニット型を保持
型に保持せしめる場合に、それら複数のユニット型を、
保持型に対して、一つずつ、固定する必要が皆無ならし
められ得るのであり、それによって、金型の組立作業の
効率化が有利に図られ得、以て車両用衝撃吸収構造体の
生産性がより高められ得るといった利点が得られること
となるのである。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明をより具体的に明ら
かにするために、本発明に係る車両用衝撃吸収構造体並
びにそれを成形するための成形用金型の構成について、
図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
【0028】先ず、図1及び図2には、本発明に従う構
造を有する車両用衝撃吸収構造体の一例として、自動車
のドアの内部に取り付けられる衝撃吸収構造体が、それ
ぞれ、概略的に示されている。それらの図からも明らか
なように、衝撃吸収構造体10は、所定の合成樹脂材料
から成っており、基板12の一方の面上に、複数のリブ
14が、一体的に立設せしめられて、構成されている。
【0029】より具体的には、この衝撃吸収構造体10
を構成する基板12は、所定の厚さを有する矩形平板形
状をもって、構成されている。一方、複数のリブ14
は、同一の高さと薄い肉厚とを有しており、矩形筒形形
状(リブ14a)、円筒形形状(リブ14b)、横断面
+状の角柱形形状(リブ14c)、及び横断面井桁状の
筒形形状(リブ14d)の互いに異なる独立した4種類
の形状をもって、構成されている。
【0030】また、それら互いに異なる形状を有する4
種類のリブ14a,14b,14c,14dは、その形
状に応じて、それぞれ異なる衝撃吸収特性を有して、構
成されている。即ち、ここでは、矩形筒状のリブ14a
と円筒状のリブ14bと横断面+形形状を呈する角柱状
のリブ14cと横断面井桁形状を呈する筒状のリブ14
dとが、それぞれ、1.0mmの肉厚(図2中、tにて
示される寸法)と、50mmの高さ(図2中,hにて示
される寸法)と、0.4°の先端テーパ角度(図2中、
θにて示される角度)をもって構成されているが、それ
ら4種類のリブ14a,14b,14c,14dが、互
いに異なる形状を有していることによって、各リブ14
a,14b,14c,14dの単体での、衝撃時におけ
る変位量:Sと荷重値:Fとの関係を示す衝撃吸収特性
(F−S特性)が、互いに異ならしめられているのであ
る。
【0031】そして、図1に示される如く、本実施例で
は、特に、そのような互いに形状の異なる4種類のリブ
14において、矩形筒状のリブ14aが3個、円筒状の
リブ14bが5個、横断面+形形状を呈する角柱状のリ
ブ14cが4個、更に横断面井桁形状を呈する筒状のリ
ブ14dが3個の、合計15個のものが、それぞれ等間
隔をおいて、前記基板12上に、長手方向:5列×幅方
向:3列の配列形態を有し、且つ各列において以下に示
す如く、配置せしめられている。即ち、基板12の幅方
向一端側(図1中、上部側)において長手方向に延びる
列には、その長手方向の中央位置に、矩形筒状のリブ1
4aが配置され、その前後に、横断面+形形状を呈する
角柱状のリブ14cと円筒状のリブ14bとが、該矩形
筒状のリブ14aに対して、それぞれ一つずつ、対称的
に配置されている。また、基板12の幅方向他端側(図
1中、下部側)の列には、その長手方向の中央位置に、
円筒状のリブ14bが配置され、その前後に、横断面+
形形状を呈する角柱状のリブ14cと矩形筒状のリブ1
4aとが、該円筒状のリブ14bに対して、それぞれ一
つずつ、対称的に配置されている。更に、基板12の幅
方向中央において長手方向に延びる列には、横断面井桁
形状を呈する筒状のリブ14dの3個と、円筒状のリブ
14bの2個とが、基板12の長手方向に互い違いに位
置するように配置されている。
【0032】要するに、本具体例に係る衝撃吸収構造体
10にあっては、異なる独立した形状を有し、且つその
形状に応じて異なる衝撃吸収特性を有するリブ14a,
14b,14c,14dが、それぞれ所定の数だけ、前
記基板12の一方の面の全面において、上述の如き所定
の配置状態下で、一体的に立設せしめられているのであ
る。なお、図示されてはいないが、そのような衝撃吸収
構造体10は、従来と同様に、複数のリブ14がドアト
リムからボデーに向かって突出位置せしめられるよう
に、基板12が、ドアトリムのボデーとの対向面に対し
て位置固定に取り付けられて、ドア内部に設置されるこ
ととなる。
【0033】このように、かかる衝撃吸収構造体10に
おいては、矩形平板形形状を呈する基板12上に、同一
の高さを有する複数のリブ14a,14b,14c,1
4dが、それぞれ一体的に立設せしめられていることに
よって、取り付けられるべきドア内部の設置スペースに
対応した全体形状をもって、構成されているのであり、
また、それら複数のリブ14a,14b,14c,14
dが、互いに異なる形状と衝撃吸収特性とを有し、そし
て、その形状の種類別に、それぞれ、所定の数をもって
基板上に配置されていることによって、ドア内部に設置
される衝撃吸収構造体10として、特に乗員の胸部や腰
部に対する衝撃を吸収せしめるようにするために要求さ
れる、図3に示される如き衝撃吸収特性(F−S特性)
を有して、構成されているのである。
【0034】従って、本具体例に係る衝撃吸収構造体1
0においては、従来のものとは異なり、要求される衝撃
吸収特性を満足せしめるために、複数のリブ14a,1
4b,14c,14dの長さ(基板12からの突出高
さ)を変化させる必要が皆無ならしめられ得、それによ
って、それら複数のリブ14a,14b,14c,14
dの長さに拘わらず、換言すれば、ドア内部の設置スペ
ースの大きさに左右されることなく、衝撃吸収特性が適
切にチューニングされ得て、優れた衝撃吸収性能が極め
て有利に発揮され得るのである。
【0035】ところで、そのような優れた特徴を有する
衝撃吸収構造体10は、従来と同様に、射出成形手法等
を利用した金型成形によって成形されることとなるが、
その際、有利には、図4及び図5に示される如き成形用
金型16が用いられる。
【0036】この成形用金型16は、それら図4及び図
5からも明らかなように、移動板18、取付板20、保
持型22、複数のユニット型24、対向型26、及び固
定板28を含んで、構成されている。
【0037】より詳しくは、移動板18と取付板20
は、何れも、全体として、厚肉の矩形平板形状を有し
て、構成されている。また、移動板18は、図示しない
射出成形機の可動プレートに固定されており、更に、取
付板20は、可動板18の四隅に立設せしめられた、所
定高さを有する四つの取付シャフト30を介して、該取
付板18上に、位置固定に取り付けられている。そし
て、移動板18が固定された可動プレートは、油圧シリ
ンダのピストンロッド(図示せず)の突出、引込み作動
によって、上下方向に移動可能とされており、以て移動
板18と取付板20とが、かかるピストンロッドの突
出、引込み作動に伴って、一体的に上下移動せしめられ
るようになっている。
【0038】また、ここでは、それら移動板18と取付
板20との間に、エジェクターピン取付ホルダ29が、
配置されている。このエジェクターピン取付ホルダ29
は、上下方向に対向して位置せしめられた、平板状の上
板31と下板33とからなっている。そして、かかる上
板31においては、その外周部を除いた部分に、板厚方
向に貫通する複数のエジェクターピン取付孔47が、互
いに所定間隔をおいて、縦横に列を為して形成されてお
り、また、そのような上板31の複数のエジェクターピ
ン取付孔47内には、断面略T字状を呈し、長尺の脚部
を有するエジェクターピン48の複数が、それぞれ上方
に向かって挿通せしめられている。更に、後述する如
く、それら複数のエジェクターピン48は、そのような
エジェクターピン取付ホルダ29の上板31に対する挿
通状態下において、取付板20を貫通し、保持型22の
保持型側エジェクターピン挿通孔39と各ユニット型2
4のユニット型側エジェクターピン挿通孔46とに、挿
通せしめられている。
【0039】一方、下板33にあっては、その下面に、
下方に向かって所定高さ突出する突出部49が一体的に
立設せしめられており、該突出部49が、前記移動板1
8の中央部に形成された貫通孔50内に摺動可能に挿通
せしめられている。また、図示されてはいないが、この
移動板18から下方に突出せしめられた下板22の突出
部49は、前記移動板18と取付板20とを上下移動せ
しめる油圧シリンダとは別の油圧シリンダのピストンロ
ッドの突出作動によって、上方に押し出され得るように
なっている。そして、そのような上板31と下板33と
が、該上板31の下面と下板33の上面との間におい
て、各エジェクターピン48の頭部を挟んだ状態で、ボ
ルト固定されている。
【0040】かくして、エジェクターピン取付ホルダ2
9が、移動板18と取付板20との間において、複数の
エジェクターピン48を上方に延び出させた状態で、前
記取付板18の下方に配された油圧シリンダのピストン
ロッド(図示せず)の突出作動に伴って、上方(取付板
20側方向)に移動し得るようになっているのであり、
またそれによって、それら複数のエジャクターピン48
の先端部が、各ユニット型24のユニット型側エジェク
ターピン挿通孔46から、上方に突出移動せしめられ得
るように構成されているのである(図15参照)。
【0041】また、移動板18と取付板20との間にお
いて、前記四つの取付シャフト30の配設部位の内側に
は、四つの補助シャフト51が配置されている。それら
四つの補助シャフト51は、該四つの取付シャフト30
に平行して位置せしめられ、その上下端部において、移
動板18と取付板20とに、それぞれ挿通固定されてい
る。そして、そのような四つの補助シャフト51が、前
記エジェクターピン取付ホルダ29の上板31と下板3
3のそれぞれの四隅に設けられた補助シャフト挿通孔5
3に対して、それぞれ摺動可能に挿通せしめられてお
り、また、各補助シャフト51における該エジェクター
ピン取付ホルダ29の上部側に、伸長方向に付勢力を発
揮するコイルスプリング55が、それぞれ挿通せしめら
れ、且つその上下端部において、前記取付板20の下面
とエジェクターピン取付ホルダ29の上板31の上面と
に係合せしめられて、配置されている。これによって、
前記取付板18の下方に配された油圧シリンダのピスト
ンロッド(図示せず)の突出作動に伴って、各補助シャ
フト51に挿通位置せしめられたコイルスプリング55
が圧縮せしめられた状態で、エジェクターピン取付ホル
ダ29が上方(取付板20側方向)に移動せしめられる
ようになっているのであり、またその後、かかるピスト
ンロッドの引込み作動せしめられた際に、各コイルスプ
リング55の付勢力によって、エジェクターピン取付ホ
ルダ29が下方(移動板18側方向)に移動せしめら
れ、その結果として、複数のエジェクターピン48の先
端部が、各ユニット型24のユニット型側エジェクター
ピン挿通孔46内に、引込み移動せしめられ得るように
なっているのである。
【0042】一方、保持型22は、全体として、矩形ブ
ロック形形状を呈しており、取付板20上に載置された
状態で、位置固定に取り付けられている。更に、この保
持型22の上面の略中央部には、複数のユニット型24
を収容する収容部32が、上方に向かって開口する矩形
状の凹所形態をもって、形成されている。
【0043】そして、図6に示される如く、かかる収容
部32にあっては、四方の内壁のうちの一つの内壁35
が、保持型22に対して着脱可能にボルト固定された固
定ブロック34にて、構成されている。また、そのよう
な固定ブロック34にて構成された、収容部32の内壁
35には、第二の係合凸部としての保持型側係合凸部3
6が、三つ設けられており、更に、該収容部32の四つ
の内壁のうち、該内壁35に対向位置せしめられた内壁
37には、第二の係合凹部としての保持型側係合凹部3
8が設けられている。そして、それら三つの保持型側係
合凸部36,36,36は、それぞれ、所定幅を有する
矩形小片形状を呈しており、前記内壁35の下端部に、
互いに等間隔をおき、所定高さをもって、一体的に突出
形成されている。また、保持型側係合凹部38は、前記
内壁37の下端部において、その全長にわたって延びる
溝状形態をもって成っており、その深さと幅が、前記保
持型側係合凸部36の突出高さと幅とに、それぞれ対応
する寸法を有して、構成されている。なお、図6中、3
9は、固定板20を貫通して、上方に向かって延びる前
記複数のエジェクターピン48(図4及び図5参照)が
挿通せしめられる保持型側エジェクターピン挿通孔であ
る。
【0044】また、図4及び図5からも明らかなよう
に、そのような保持型22の収容部32に収容せしめら
れる複数のユニット型24は、それぞれ、全体として、
所定高さを有する四角柱形形状を呈しており、その先端
面たる上部側底面に、リブ成形キャビティ40が、一つ
ずつ形成されている。更に、図7乃至図10からも明ら
かなように、各ユニット型24の上部側底面に設けられ
たリブ成形キャビティ40は、上方に向かって開口す
る、狭幅の溝形態を有しており、前記衝撃吸収構造体1
0における矩形筒状のリブ14aに対応する形状(リブ
成形キャビティ40a)、円筒状のリブ14bに対応す
る形状(リブ成形キャビティ40b)、横断面+形形状
を呈する角柱状のリブ14cに対応する形状(リブ成形
キャビティ40c)、及び横断面井桁形状を呈する筒状
のリブ14dに対応する形状(リブ成形キャビティ40
d)の、互いに異なる4種類の全体形状をもって、構成
されている。
【0045】すなわち、複数のユニット型24のそれぞ
れが、前記互いに形状の異なる4種類のリブ14a,1
4b,14c,14dをそれぞれ与えるリブ成形キャビ
ティ40a,40b,40c,40dの何れか一つを有
して、構成されているのであり、換言すれば、それら複
数のユニット型24が、リブ成形キャビティ40aを有
するもの(ユニット型24a)と、リブ成形キャビティ
40bを有するもの(ユニット型24b)と、リブ成形
キャビティ40cを有するもの(ユニット型24c)
と、更にリブ成形キャビティ40dを有するもの(ユニ
ット型24d)の4種類のものにて、構成されているの
である。
【0046】また、そのような4種類のユニット型24
a,24b,24c,24dにあっては、何れも、四つ
の側面のうち、互いに対向する二つの側面に、第一の係
合凸部としてのユニット型側係合凸部42と、第一の係
合凹部としてのユニット型側係合凹部44とが、それぞ
れ、別々に設けられている。このユニット型側係合凸部
42は、前記保持型22の保持型側係合凸部36と同一
の矩形小片形状を有しており、各ユニット型24の前記
互いに対向する二つの側面のうちの一方の側面41にお
いて、その下端部の中央位置に、該一方の側面41の幅
寸法よりも小さな長さ寸法と、所定の高さとをもって、
一体的に突出形成されている。また、ユニット型側係合
凹部44は、該二つの側面のうちの他方の側面43の下
端角部が所定の深さと幅とをもって切除されてなる切欠
形態を有して、該他方の側面43の全幅にわたって延び
るように形成されている。そして、特に、それらユニッ
ト型側係合凸部42とユニット型側係合凹部44にあっ
ては、前者の高さと後者の深さとが、また両者の幅が、
それぞれ、略同一寸法とされている。それによって、一
つのユニット型24のユニット型側係合凸部42が、別
のユニット型24のユニット型側係合凹部44内と、更
には前記保持型22の保持型側係合凹部38内とに、そ
れぞれ、当接して収容され得るようになっていると共
に、その当接面において、ユニット型側係合凸部42
と、ユニット型側係合凹部44及び保持型側係合凹部3
8とが、互いに係合せしめられ得るようになっているの
である。また、それと同様に、前記保持型22の保持型
側係合凸部36と、ユニット型側係合凹部44も、互い
に係合せしめられ得るようになっている。
【0047】かくして、図11に示される如く、4種類
のユニット型24a,24b,24c,24dが、それ
ぞれ、目的とする衝撃吸収構造体10の複数リブ14
a,14b,14c,14dと同じ数(即ち、ここで
は、ユニット型24aが3個、ユニット型24bが5
個、ユニット型24cが4個、ユニット型24dが3個
の合計15個)だけ用いられ、それらが、リブ成形キャ
ビティ40a,40b,40c,40dの全べてを上方
に向かって開口せしめると共に、前記衝撃吸収構造体1
0における複数のリブ14a,14b,14c,14d
の配置パターンに対応するように位置せしめた状態下
で、隣り合うもの同士のユニット型側係合凸部42とユ
ニット型側係合凹部44とを係合せしめることにより、
互いに密接せしめられて、一体的に組み付けられるよう
になっているのである。
【0048】そして、図12に示される如く、そのよう
な組付状態下で、4種類のユニット型24a,24b,
24c,24dの複数が、前記保持型22の収容部32
内において、前記固定ブロック34にて構成される内壁
35に対向する三つのユニット型24(図12中、最左
列に配置せしめられるユニット型24a,24d,24
b)の各ユニット型側係合凹部44と、該内壁35に形
成された三つの保持型側係合凸部36とを、それぞれ、
係合せしめると共に、収容部32の、該固定ブロック3
4にて構成された内壁35に相対して位置せしめられた
内壁37に対向する三つのユニット型24(図12中、
最右列に配置せしめられるユニット型24a,24d,
24b)の各ユニット型側係合凸部42と、該内壁37
に形成された保持型側係合凹部38とを、それぞれ、係
合せしめることにより、前記一体的に組み付けられた複
数のユニット型24a,24b,24c,24dが、該
収容部32内に、位置固定に収容保持せしめられるよう
になっているのである。なお、図7乃至図12中、46
は、各ユニット型24a,24b,24c,24dの四
隅において、それを高さ方向に貫通して延びるユニット
型側エジェクターピン挿通孔であって、前記複数のエジ
ェクターピン48が挿通せしめられるものである(図4
及び図5参照)。
【0049】一方、図4及び図5からも明らかなよう
に、対向型26は、厚肉の平板形状を呈しており、前記
保持型22の上面と複数のユニット型24a,24b,
24c,24dの上部側底面とに対向して、位置せしめ
られている。また、かかる対向型26においては、その
下面の中心部、即ち、保持型22の上面と複数のユニッ
ト型24a,24b,24c,24dの上部側底面との
対向面において、各ユニット型24a,24b,24
c,24dの上部側底面との対向部位に、前記衝撃吸収
構造体10の基板12の外形形状と同一形状をもって、
下方に開口する凹所52が設けられている。更に、この
対向型26にあっては、上面の中心部に、凹所52に向
かって延び、それら上面と凹所52の底面とに開口する
対向型側樹脂流通路54が形成されている。
【0050】また、固定板28は、対向型26と同様
に、厚肉の矩形平板形状を有して構成されており、該対
向型26の上方に位置せしめられた状態で、図示しない
射出成形機の固定プレートに位置固定に取り付けられて
いる。更に、この固定板28の中心部にも、上面から下
面に向かって延び、それら上面と下面とに開口する固定
板側樹脂流通路56が形成されている。更にまた、この
固定板側樹脂流通路56にあっては、その下部部位が、
前記対向型26の対向型側樹脂流通路54の上部部位に
対応する形状とされており、以て成形用金型16の型閉
め状態下において、それら固定板28の固定板側樹脂流
通路56と対向型26の対向型側樹脂流通路54とが互
いに連通せしめられるようになっている。
【0051】そして、そのような構成とされた固定板2
8の四隅には、四つのガイドポスト58が、下方に向か
って、所定長さ延び出しており、この四つのガイドポス
ト58が、前記対向型26の四隅に、摺動可能に挿通さ
れている。これによって、対向型26が、それら四つの
ガイドポスト58に案内されて、上下方向に移動可能と
されており、以て固定板28に対して接近離隔移動し得
るように構成されているのである。なお、図4中、60
は、対向型26の、四つのガイドポスト58からの下方
への離脱を防止するストッパである。
【0052】かくして、図示しない油圧シリンダのピス
トンロッドが、所定寸法だけ、突出作動せしめられるこ
とによって、前記移動板18と取付板20とが、一体的
に上方に移動せめしられると共に、該取付板20上に固
定された保持型22と該保持型22の収容部32内に収
容された複数のユニット型24とが、上昇移動せしめら
れて、対向型26に当接せしめられる。そして、前記ピ
ストンロッドが更に突出作動せしめられることによっ
て、対向型26が、保持型22にて押し上げられて、前
記四つのガイドポスト58に案内されつつ、前記固定板
28に接近移動せしめられ、該固定板28に当接せしめ
られる。これによって、保持型22、複数のユニット型
24、対向型26、及び固定板28が、それぞれ互いに
当接せしめられて、成形用金型16が型閉めされるよう
になっているのである。
【0053】なお、その際、対向型26の下面から突出
位置せしめられた、各ガイドポスト58の下端部とそこ
に設けられたストッパ60は、保持型22の上面の四隅
に設けられた四つのガイドポスト挿通孔内に、それぞ
れ、挿通され、収容されるようになっている。また、保
持型22と対向型26の各対向面には、図示しない係合
爪と係合孔とが、それぞれ設けられており、型閉め状態
下において、保持型22と対向型26とが当接せしめら
れた際に、係合爪と係合孔とが係合せしめられて、それ
ら保持型22と対向型26との間に一定以上の作用力が
加えられるまで、それら両型22,26が固定状態とな
るように構成されており、それによって、後述する如き
射出成形後に、成形用金型16が型開きされる際に、対
向型26が、保持型22に当接せしめられた状態で、前
記固定板28から良好に離隔せしめられ得るようになっ
ている。
【0054】而して、上述の如き型閉め状態下におい
て、対向型26の凹所52が、複数のユニット型24
a,24b,24c,24dの各リブ成形キャビティ4
0a,40b,40c,40dに連通せしめられた状態
で、それらリブ成形キャビティ40a,40b,40
c,40dがそれぞれ形成される各ユニット型24a,
24b,24c,24dの上部側底面により、液密に覆
蓋せしめられるようになっており、以て該対向型26の
凹所52にて、前記衝撃吸収構造体10の基板12を与
える基板成形キャビティ62が形成され、また、そのよ
うな基板成形キャビティ62が、各リブ成形キャビティ
40a,40b,40c,40dに連通せしめられるよ
うになっているのである。そして、それと共に、前述の
如く、型閉め状態下で、移動板28の移動板側樹脂流通
路56と対向型26の対向型側樹脂流通路54とが互い
に連通せしめられるようになっていることによって、図
示しない射出装置から供給される溶融樹脂が、それら移
動板側樹脂流通路56と対向型側樹脂流通路54とを通
じて、基板成形キャビティ62内と各リブ成形キャビテ
ィ40a,40b,40c,40d内とに導かれるよう
になっているのである。
【0055】また、そのような型閉め状態下から、前記
ピストンロッドが、所定寸法だけ、引込み作動せしめら
れることによって、移動板18、取付板20、保持型2
2、複数のユニット型24、及び対向型26が、それぞ
れ下方に移動せしめられて、固定板28から離隔せしめ
られる(図14参照)。そして、該ピストンロッドの更
なる引込み作動によって、対向型26が前記四つのガイ
ドポスト58の各ストッパ部60にて、下方への移動が
阻止せしめられる一方、移動板18、取付板20、保持
型22、複数のユニット型24、及び保持型22が更に
下方へ移動せしめられて、それらが、対向型26から離
隔せしめられる。それによって、成形用金型16が型開
きされるようになっているのである。
【0056】従って、そのような構成とされた成形用金
型16を用いる場合には、有利には、以下の如き操作手
順に従って、目的とする衝撃吸収構造体10が作製され
ることとなる。
【0057】すなわち、先ず、図11に示される如く、
4種類のユニット型24a,24b,24c,24dの
複数を、目的とする衝撃吸収構造体10の基板12上に
立設せしめられる複数のリブ14a,14b,14c,
14dの配置パターンに対応するように、一体的に組み
付ける。その際、互いに隣り合うユニット型24a,2
4b,24c,24d同士において、ユニット型側係合
凸部42とユニット型側係合凹部44とを係合せしめ
る。
【0058】なお、ここにおいて、目的とする衝撃吸収
構造体10の基板12上に立設せしめられる複数のリブ
14a,14b,14c,14dの配置パターンは、該
衝撃吸収構造体10の目標となる衝撃吸収特性に応じて
適宜に決定されるのであるが、それには、先ず、リブ1
4a,14b,14c,14dの単体での衝撃吸収特性
と衝撃吸収構造体10の目標衝撃吸収特性とを比較し
て、それら4種類のリブ14a,14b,14c,14
dの中から、かかる目標特性に近づくと予想される形状
の種類を選択し、更にその種類別の個数を決定する。
【0059】より詳細には、例えば、リブ14aとリブ
14bをそれぞれ2個ずつ組み合わせた場合、所定の変
位量のときの荷重値は、リブ14aの単体での該所定の
変位量のときの荷重値の2倍の値と、リブ14bの単体
での該所定の変位量のときの荷重値の2倍の値とを合計
した値となる。従って、目標衝撃特性に近づくように、
各リブ14a,14b,14c,14dの種類とその個
数とを決定する際には、目標特性に近づくと予想される
リブ14a,14b,14c,14dの形状の種類を選
択する一方、かかる目標衝撃特性において幾つかの変位
量を任意に選び出し、そして、選ばれた各変位量のとき
の荷重値に対して、前記選択されたリブ14a,14
b,14c,14dの、該選ばれた各変位量のときの荷
重値の総和〔(リブ14aの荷重値×個数)+(リブ1
4bの荷重値×個数)+(リブ14c・・・・〕が、そ
れぞれ、一致するように、該選択された各リブ14a,
14b,14c,14dの個数を決定するのである。
【0060】そして、その後、かくして種類と個数とが
決定された複数のリブ14a,14b,14c,14d
の配置位置等を、目的とする衝撃吸収構造体10の基板
12の形状等に応じて適宜に決定し、それによって、そ
れら複数のリブ14a,14b,14c,14dの基板
12上の配置パターンを決めるのである。また、最終的
に得られる衝撃吸収構造体10については、従来と同様
な衝撃試験を行なうことによって、その衝撃吸収特性
が、目標特性に一致しているか否かが確認されることと
なる。
【0061】次いで、図12に示される如く、前述のよ
うにして互いに組み付けられた複数のユニット型24
a,24b,24c,24dを、保持型22の収容部3
2内に収容保持せしめる。その際、複数の保持型側エジ
ェクターピン挿通孔39にそれぞれ挿通せしめられて、
収容部32内に突出位置せしめられた複数のエジェクタ
ーピン48を、複数のユニット型24a,24b,24
c,24dのそれぞれのユニット型側エジェクターピン
挿通孔46内に挿通せしめると共に、それら複数のユニ
ット型24a,24b,24c,24dのうち、保持型
の収容部32の前記内壁37,35に対向位置せしめら
れたユニット型24のユニット型側係合凸部42とユニ
ット型側係合凹部44とを、それら内壁37,35に設
けられた保持型側係合凹部38と保持型側係合凸部36
とに、それぞれ係合せしめる。
【0062】その後、図13に示される如く、成形用金
型16を型閉めし、図示しない射出装置から供給される
溶融樹脂64を、移動板28の移動板側樹脂流通路56
と対向型26の対向型側樹脂流通路54とを通じて、対
向型26に形成される基板成形キャビティ62内と各ユ
ニット型24a,24b,24c,24dに設けられる
リブ成形キャビティ40a,40b,40c,40d内
に、それぞれ、充填する。
【0063】次いで、図14に示されるように、基板成
形キャビティ62内と各リブ成形キャビティ40a,4
0b,40c,40d内とに充填された溶融樹脂を冷却
固化して、目的とする衝撃吸収構造体10を成形する。
またその後、ピストンロッド(図示せず)を所定距離だ
け、引込み作動せしめることにより、固定板28以外を
下降せしめて、それらを該固定板28から離隔せしめ
る。それによって、固定板28の移動板側樹脂流通路5
6と対向型26の対向型側樹脂流通路54とを分離し
て、該移動板側樹脂流通路56内と対向型側樹脂流通路
54内とにおいて冷却固化されたランナ66を、それら
両流通路56,54内から取り出す。
【0064】その後、図15に示される如く、ピストン
ロッド(図示せず)を更に引込み作動せしめることによ
り、保持型22と複数のユニット型24とを下降移動さ
せて、対向型26から離隔移動させて、成形用金型16
を型開きさせる。そして、その後、前記エジェクターピ
ン取付ホルダ29を上下移動せしめる油圧シリンダのピ
ストンロッドを突出作動せしめて、取付板20、保持型
22、及び各ユニット型24a,24b,24c,24
dを貫通して配置された、複数のエジェクターピン48
の先端部を、各ユニット型24a,24b,24c,2
4dのユニット型側エジェクターピン挿通孔46から、
同時に突出移動せしめて、それら複数のエジャクターピ
ン48の先端面により、衝撃吸収構造体10の基板12
を押し上げ、以て衝撃吸収構造体10を離型させるので
ある。
【0065】なお、ここにおいて、図1に示される如き
構造を有する衝撃吸収構造体10とは、基板12上に形
成されるリブ14a,14b,14c,14dの形状の
種類は同じであるものの、各種類別の個数の異なる、例
えば、図16に示される如き構造を有する衝撃吸収構造
体68を、本実施例に係る成形用金型16を用いて、作
製する場合には、複数のユニット型24a,24b,2
4c,24dのそれぞれを、該衝撃吸収構造体68の基
板12上に形成されるリブ14a,14b,14c,1
4dの配置個数と同じ数だけ用い、それら複数のユニッ
ト型24a,24b,24c,24dが、該衝撃吸収構
造体68のリブ14a,14b,14c,14dの配置
パターンに対応するように、それら複数のユニット型2
4a,24b,24c,24dを組み換えて、保持型2
2の収容部32内に収容保持せしめた後、衝撃吸収構造
体10を作製する場合と同様な操作を行なうのである。
【0066】また、かかる成形用金型16を用いて、前
記衝撃吸収構造体10とは、リブ14a,14b,14
c,14dの形状の種類も、各種類別の個数も異なる、
例えば、図17に示される如き構造を有する衝撃吸収構
造体70を作製する場合には、4種類のユニット型24
a,24b,24c,24dと共に、図18に示される
如き構造を有するユニット型24eを用いて、衝撃吸収
構造体10,68を作製する場合と同様な操作を行なう
のである。即ち、4種類のユニット型24a,24b,
24c,24dと同一の外形形状を呈すると共に、先端
面たる上部側底面に、前記リブ14eに対応した、狭幅
の溝形状をもって上方に向かって開口するリブ成形キャ
ビティ40eが形成されてなるユニット型24eと、前
記4種類のユニット型24a,24b,24c,24d
との複数を、衝撃吸収構造体70の基板12上に形成さ
れるリブ14a,14b,14c,14d,14eの配
置パターンに対応するように組み付けて、保持型22の
収容部32内に収容保持せしめた後、衝撃吸収構造体1
0,68を作製する場合と同様な金型成形操作を実施し
て、目的とする衝撃吸収構造体70を得るのである。
【0067】さらに、かかる成形用金型16を用いて、
前記衝撃吸収構造体10とは、リブ14a,14b,1
4c,14dの総数が異なる、例えば図19に示される
如き構造を有する衝撃吸収構造体82(リブ14a,1
4b,14c,14dの合計数が10個)を作製する場
合には、複数のユニット型24a,24b,24c,2
4dのそれぞれを、該衝撃吸収構造体82の基板12上
に形成されるリブ14a,14b,14c,14dの配
置個数と同じ数だけ用いて、その組付位置が、それら複
数のリブ14a,14b,14c,14dの配置パター
ンに対応するように配置する一方、基板12上におい
て、リブ14a,14b,14c,14dが欠落してい
る部分に対応する位置に、リブ成形キャビティ40a,
40b,40c,40dを何等有しておらず、先端面が
平坦面形状をもって構成されたユニット型24を、それ
ぞれ配置し、そして、そのような配置状態下で、保持型
22の収容部32内に収容保持せしめた後、衝撃吸収構
造体10を作製する場合と同様な操作を行なうのであ
る。
【0068】このように、本実施例に係る成形用金型1
6にあっては、互いに組み付けられて、保持型22の収
容部32内に収容保持せしめられる複数のユニット型2
4において、リブ成形キャビティ40の形状の異なるも
のに組み替えたり、リブ成形キャビティ40の形状の異
なるものの各形状別の数量や用いられる複数のユニット
型24全体の数量を種々変化せしめたりするだけで、基
板12上に形成される複数のリブ14の形状の種類や、
その形状の種類別の数量、更には複数のリブ14の総数
が異なる各種の衝撃吸収構造体10,70,68,82
が、簡単に、且つ一挙に作製され得るのであり、また、
それによって、作製される衝撃吸収構造体10,70,
68,82の衝撃吸収特性(F−S特性)を、例えば、
図20に示されるように、変位量:Sの増加に拘わら
ず、荷重値:Fが一定に推移する平坦部分の荷重値:F
の値を変化させたり、或いは図21に示される如く、変
位量:Sの変化に伴って、荷重値:Fも常に変化するよ
うに為すことにより、荷重値:Fが一定に推移する平坦
部分をなくしたりして、種々、変化させることが出来る
のである。
【0069】従って、本実施例に係る成形用金型16を
用いれば、従来の金型を用いる場合とは異なり、互いに
異なる衝撃吸収特性を有する衝撃吸収構造体10,6
8,70,82を作製するに際して、金型成形操作の
後、基板12上に形成される複数のリブ14の長さを種
々変化させる余分な作業から開放され得ると共に、目的
とする衝撃吸収構造体10,68,70,82に応じ
て、金型を別々に製作する必要が皆無ならしめられ得
て、金型の製作に要される費用と手間とが、極めて有利
に軽減され得るのであり、そして、それらの結果とし
て、目的とする衝撃吸収構造体を備えた衝撃吸収構造体
10,68,70,82が、優れた生産性をもって、比
較的安価に作製され得るのである。
【0070】また、かかる成形用金型16にあっては、
複数のユニット型24a,24b,24c,24d,2
4eの個々のものにおいて、互いに対向する二つの側面
41,43に、相互に係合し得る形状とされたユニット
型側係合凸部42とユニット型側係合凹部44とが、そ
れぞれ、別々に形成せしめられて、それら複数のユニッ
ト型24a,24b,24c,24d,24eが、隣り
合うもの同士において、それぞれのユニット型側係合凸
部42とユニット型側係合凹部44とを係合せしめた状
態で、組み付けられて、保持型22の収容部32内に収
容保持せしめられるようになっていることから、複数の
ユニット型24a,24b,24c,24d,24e
が、一体構造を有するように取り扱われ得て、それら複
数のユニット型24a,24b,24c,24d,24
e、更にはそれらを含んでなる成形用金型16全体の取
扱性が、有利に高められ得ているのである。
【0071】さらに、かかる成形用金型16において
は、保持型22の収容部32の二つの内壁35,37に
も、前記ユニット型側係合凸部42とユニット型側係合
凹部44に係合せしめられる保持型側係合凹部38と保
持型側係合凸部36とが、それぞれ形成されて、上述の
如く、一体的に組み付けられた複数のユニット型24
a,24b,24c,24d,24eが、保持型22の
収容部32内において、該ユニット型側係合凸部42や
ユニット型側係合凹部44に係合せしめられた状態で、
収容保持せしめられるようになっているところから、そ
れら複数のユニット型24a,24b,24c,24
d,24eが、保持型22に対して、一つずつ固定せし
めることなく、位置固定的に保持せしめられ得るのであ
り、それによって、金型組立作業が作業性良く進められ
得、以て衝撃吸収構造体10がより一層優れた生産性を
もって作製され得るのである。
【0072】ところで、前記具体例では、衝撃吸収構造
体10,68,70,82が、矩形平板状の基板12上
に、矩形筒形形状、円筒形形状、横断面+状の角柱形形
状、横断面井桁状の筒形形状、及び横断面三角形状の筒
形形状の互いに異なる5種類の形状を有する複数のリブ
14a,14b,14c,14d,14eが、一体的に
立設せしめられて、構成されていたが、基板12の形状
は、何等これに限定されるものではなく、また、複数の
リブ14a,14b,14c,14d,14eも、異な
る独立した形状を有し、且つその形状に応じて異なる衝
撃吸収特性を有するものであれば、その他の形状のもの
が、何れも有利に採用され得るのである。
【0073】また、それら基板12の厚さや複数のリブ
14a,14b,14c,14d,14eの厚さ及び高
さ等の各種外形寸法も、特に限定されるものではなく、
目的とする衝撃吸収構造体の衝撃吸収特性等によって、
適宜に決定され得るものである。
【0074】さらに、前記具体例では、複数リブ14
a,14b,14c,14d,14eが全べて同一の高
さをもって構成されていたが、それらの高さを互いに異
ならしめるようにしても、何等差し支えない。それによ
って、衝撃吸収構造体10,68,70,82の全体形
状が、設置されるスペースにより良好に対応した形状と
され得るのであり、また、より緻密な衝撃吸収特性のチ
ューニングが行なわれ得るのである。
【0075】さらに、それら複数のリブ14a,14
b,14c,14d,14eの、基板12上への配設数
や配設位置も、前記具体例における如きものに、決して
限定されるものではなく、要求される衝撃吸収特性に応
じて、適宜に決定され得るものである。
【0076】また、前記具体例では、衝撃吸収構造体1
0,68,70,82が、車体の内側を覆って配置さ
れ、該車体との間に、衝撃吸収構造体10,68,7
0,82の設置スペースを構成する車両用内装部品とは
別体構造をもってなっていたが、それら一体構造と為し
ても良い。即ち、例えば、基板12を、かかる車両用内
装部品の一つたるドアトリムにて構成し、該ドアトリム
に対して複数のリブ14a,14b,14c,14d,
14eを一体的に形成することによって、該車両用内装
部品と衝撃吸収構造体10,68,70,82とを一体
構造と為すことも、可能なのである。なお、その場合、
適用される車両用内装部品の形状によっては、成形用金
型16の、基板12(車両用内装部品)を与える基板成
形キャビティ62の形状が複雑なものとなり、該基板成
形キャビティ62を形成する対向型26の凹所52が、
部分的に変化する深さをもって構成される場合がある
が、その場合には、高さの異なる複数のユニット型24
が用いられ、そのような複数のユニット型24の先端面
によって、該凹所52を覆蓋して基板成形キャビティ6
2の一部を構成する面が、該凹所52の底面形状に対応
して形成されるように、それら複数のユニット型24が
組み付けられることとなる。
【0077】さらに、前記具体例では、複数のリブ14
a,14b,14c,14d,14eが、基板12に対
して一体形成されていたが、それら複数のリブ14a,
14b,14c,14d,14eと基板12とを別々に
成形し、複数のリブ14a,14b,14c,14d,
14eを、目標とする衝撃吸収特性に応じて組み合わせ
た後、接着や嵌合等、適宜の組付方法によって、基板1
2上に組み付けるようにしても良い。
【0078】更にまた、前記具体例では、基板12が、
一つの平板形態をもって構成されていたが、かかる基板
12を複数の分割板にて構成すると共に、各分割板上
に、複数のリブ14a,14b,14c,14d,14
eのうち、同一形状のものを一体的に立設せしめ、少な
くとも二つの分割板間におけるリブ形状を異ならしめて
構成することによって、衝撃吸収構造体10,68,7
0,82を分割構造と為すことも可能である。
【0079】また、前記具体例では、保持型22とそれ
に収容される複数のユニット型24が、対向型26に対
して接近離隔移動し得るように構成されていたが、それ
とは逆に、対向型26が、保持型22及び複数のユニッ
ト型24に対して接近離隔移動し得るように構成して
も、何等差し支えない。
【0080】さらに、そのような保持型22及び複数の
ユニット型24と対向型26とを接近離隔せしめる移動
機構も、前記具体例における如きものに、決して限定さ
れるものでないことは、言うまでもないところである。
【0081】更にまた、前記実施例では、保持型22の
上面に凹所形状を有する収容部32が形成され、かかる
収容部32内に、複数のユニット型24a,24b,2
4c,24d,24eがそれぞれ収容保持せしめられる
ようになっていたが、保持型22における、それら複数
のユニット型24a,24b,24c,24d,24e
の保持構造も、何等これに限定されるものではなく、例
えば、保持型22の上面を平坦面と為し、その上面上
に、一体構造若しくは分割構造を有する枠部材を取り付
けて、それら保持型22の上面とかかる枠部材とにて囲
まれてなる収容部32内において、複数のユニット型2
4a,24b,24c,24d,24eを収容保持せし
めるようにしたり、保持型22を、複数のユニット型2
4a,24b,24c,24d,24eの周りを取り囲
む、一体構造若しくは分割構造を有する側板と、それら
複数のユニット型24a,24b,24c,24d,2
4eの下方に配置されて、支持する底板との分割構造と
為し、それら側板と底板とにて形成される収容部32内
において、複数のユニット型24a,24b,24c,
24d,24eを収容保持せしめるようにしたりするこ
とも、可能である。
【0082】また、複数のユニット型24a,24b,
24c,24d,24eの個々のものにおけるリブ成形
キャビティ40a,40b,40c,40d,40eの
形成に際しては、四角柱状の金属ブロックの上部側底面
に、切削加工等、所定の溝加工等により、リブ成形キャ
ビティ40a,40b,40c,40d,40eの何れ
か一つを形成するようにしても良いが、図22に示され
る如く、例えば、ユニット型24aを、矩形状の内孔7
2を備えた矩形筒形形状を呈する外ピース74と、それ
と同一高さを有し、上部部位76が下部部位78よりも
一回り小さくされた段付角柱状の内ピース80とから構
成し、かかる外ピース74の内孔72内において、内ピ
ース80の上部部位76との間に、矩形筒状のリブ成形
キャビティ40aを形成するようにしても良い。即ち、
内ピース80の下部部位78の外周寸法と外ピース74
の内孔72の内周寸法とが略同一寸法となるように、ま
た、内ピース80の上部部位76の外周寸法が、該下部
部位78のそれよりも、所定寸法小さくなるように、そ
れぞれ構成し、そして、かかる外ピース74の内孔72
内に、内ピース80を挿入せしめて、外ピース74の内
孔72の下部側内周面と、内ピース80の下部部位78
の外周面とを一体的に密着せしめると共に、該外ピース
74の内孔72の上部側内周面と内ピース80の上部部
位76の外周面との間に、矩形筒状の隙間を形成する。
かくして、ユニット型24aを、外ピース74と内ピー
ス80とからなる一体構造をもって構成する一方、リブ
成形キャビティ40aを、それら外ピース74と内ピー
ス80との間に形成された矩形筒状の隙間にて構成する
のである。
【0083】さらに、複数のユニット型24a,24
b,24c,24d,24eの二つの側面41,43
と、保持型22の収容部32における二つの内壁35,
37とに、それぞれ形成されたユニット型側係合凸部4
2、ユニット型側係合凹部44と、保持型側係合凸部3
6、保持型側係合凹部38の形状も、前記具体例におけ
る如きものに何等限定されるものではなく、互いに係合
せしめられるものであれば、如何なる形状のものも、採
用され得るのである。
【0084】また、前記具体例では、各ユニット型24
a,24b,24c,24d,24eの四隅に、複数の
エジェクターピン48が挿通せしめられるユニット型側
エジェクターピン挿通孔46が、それぞれ、形成されて
いたが、例えば、隣り合うユニット型24a,24b,
24c,24d同士において、互いに当接する側面や角
部の各々対応する部位に、各ユニット型24a,24
b,24c,24dの高さ方向に延びる溝部をそれぞれ
設け、それらの溝部を互いに対応させることによって、
隣り合うユニット型24a,24b,24c,24d同
士の当接部位に、それに沿って延びる貫通孔を形成し、
そして、この貫通孔を、各ユニット型24a,24b,
24c,24dのユニット型側エジェクターピン挿通孔
46として構成することも、可能である。なお、そのよ
うな複数のエジェクターピン48は、本発明において必
須のものではない。
【0085】加えて、前記具体例では、本発明を、自動
車のドアの内部に取り付けられる衝撃吸収構造体と、そ
れを成形する成形用金型に対して適用したものの具体例
を示したが、本発明が、その他、自動車のクォーターパ
ネル、ピラーガーニッシュ、ドアグラブ、インストルメ
ントパネル、クラスター等の自動車部品を始めとした、
所定の衝撃エネルギーの吸収が行なわれるべき車両部品
に取り付けられる衝撃吸収構造体と、それを成形するた
めの成形用金型の何れに対しても、有利に適用され得る
ものであることは、勿論である。
【0086】
【実施例】以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本
発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明
が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも
受けるものでないことは、言うまでもないところある。
また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記
の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限り
において、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修
正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべ
きである。
【0087】先ず、異なる形状を有するリブ単体の衝撃
吸収特性を調べるために、図4及び図5に示される如き
構造を有する成形用金型16を用い、該成形用金型16
における保持型22の収容部32内に、矩形筒形状のリ
ブ14aを与えるユニット型24aの一つと、リブ成形
キャビティ40を何等有しておらず、先端面が平坦面形
状をもって構成されたユニット型24の14個とを互い
に組み付けて、収容配置せしめた後、前述した如き操作
工程に従って、基板上に、矩形筒形状のリブを一つだけ
形成せしめた。それによって、下記表1に示される如き
肉厚(図2中、tにて示される寸法)、高さ(図2中、
hにて示される寸法)、及び先端テーパ角度(図2中、
θにて示される寸法)を有する3種類の矩形筒形状のリ
ブが、基板上に、それぞれ一つだけ形成されてなる、3
種類の衝撃吸収構造体(□−1,□−2,□−3)を得
た。
【0088】次いで、上記と同様にして、下記表1に示
される如き寸法を有する3種類の円筒状のリブが、基板
12上に、それぞれ一つ形成された、3種類の衝撃吸収
構造体(○−1,○−2,○−3)と、下記表2に示さ
れる如き寸法を有する2種類の横断面+状の角柱形形状
を呈するリブが、基板上に、それぞれ一つ形成された、
2種類の衝撃吸収構造体(+−1,+−2)と、下記表
2に示される如き寸法を有する1種類の横断面井桁状の
筒形形状を呈するリブが、基板上に一つ形成された、1
種類の衝撃吸収構造体(♯−1)と、下記表2に示され
る如き形状寸法を有する1種類の横断面Y字状の角柱形
形状を呈するリブが、基板上に一つ形成された、1種類
の衝撃吸収構造体(Y−1)とを、得た。
【0089】
【0090】
【0091】そして、上述の如くして得られた、互いに
形状、若しくは寸法の異なる10種類の衝撃吸収構造体
を用い、従来と同様な衝撃吸収試験を行なって、それら
10種類の衝撃吸収構造体の衝撃吸収特性を、それぞ
れ、調べた。その結果を図23乃至図25に示した。な
お、図23には、互いに寸法の異なる3種類の矩形筒形
状のリブが、基板上に、それぞれ一つ形成されてなる3
種類の衝撃吸収構造体(□−1,□−2,□−3)の衝
撃吸収特性を、それぞれ示し、また、図24には、互い
に寸法の異なる3種類の円筒状のリブが、基板上に、そ
れぞれ一つ形成されてなる3種類の衝撃吸収構造体(○
−1,○−2,○−3)の衝撃吸収特性を、それぞれ示
した。更に、図25には、互いに寸法の異なる2種類の
2種類の横断面+状の角柱形形状を呈するリブが、基板
上に、それぞれ一つ形成された、2種類の衝撃吸収構造
体(+−1,+−2)と、1種類の横断面井桁状の筒形
形状を呈するリブが、基板上に一つ形成された、1種類
の衝撃吸収構造体(♯−1)と、1種類の横断面Y字状
の角柱形形状を呈するリブが、基板上に一つ形成され
た、1種類の衝撃吸収構造体(Y−1)の、それぞれの
衝撃吸収特性を示した。
【0092】それら図23乃至図25からも明らかなよ
うに、互いに異なる形状を有するリブが一つだけ、基板
上に立設せしめられてなる衝撃吸収構造体は、リブの形
状に応じて、それぞれ異なる衝撃吸収特性を示してい
る。このことから、異なる形状を有するリブの単体が、
その形状に応じて、互いに異なる衝撃吸収特性を有して
いることが、明確に認識され得るのである。
【0093】次に、図4及び図5に示される如き構造を
有する成形用金型16を用い、また特に、複数のユニッ
ト型24として、前記10種類のリブのうち、互いに形
状が異なる5種類のリブが、各々一つだけ形成された5
種類の衝撃吸収構造体(□−3,○−3,+−1,♯−
1,Y−1)を成形する際に使用された5種類のユニッ
ト型を、それぞれ3個ずつ、合計15個用いて、図26
に示される如き構造を有する衝撃吸収構造体84、即
ち、矩形筒形形状のリブ14aと、円筒形形状のリブ1
4bと横断面+状の角柱形形状を呈するリブ14cと、
横断面井桁状の筒形形状を有するリブ14dと、横断面
Y字状の角柱形形状を呈するリブ14fとが、基板12
上に、各々3個ずつ、一体的に形成されてなる衝撃吸収
構造体(実施例A)を、前述の如き操作工程に従って、
作製した。そして、かくして得られた衝撃吸収構造体
(実施例A)の衝撃吸収特性を調べた。その結果を図2
7に示した。
【0094】なお、ここでは、各リブ14a,14b,
14c,14d,14fがそれぞれ一つだけ形成されて
なる前記5種類の衝撃吸収構造体(□−3,○−3,+
−1,♯−1,Y−1)のそれぞれの衝撃吸収特性、即
ち、各リブ14a,14b,14c,14d,14fの
単体での衝撃吸収特性から、それら各リブ14a,14
b,14c,14d,14fにおける、0〜60mmま
での変位量5mm毎の各荷重値を調べて、それら各荷重
値を基に、(リブ14aの荷重値×3個)+(リブ14
b)の荷重値×3個)+(リブ14cの荷重値×3個)
+(リブ14dの荷重値×3個)+(リブ14fの荷重
値×3個)の計算値を算出して、衝撃吸収構造体(実施
例A)の変位量5mm毎の荷重値を得、そして、かくし
て得られた各荷重値をグラフにそれぞれプロットし、更
にそれらを直線で結ぶことによって、該衝撃吸収構造体
(実施例A)の衝撃吸収特性を得た。また、特に、この
衝撃吸収構造体(実施例A)においては、リブ14cと
リブ14dとリブ14fとが、50mmの同一高さを有
しているものの、リブ14aとリブ14bの高さが、そ
れぞれ、60mmと70mmとされているため、衝撃吸
収構造体(実施例A)の変位量が10mm以下の場合、
リブ14bのみが破壊され、該変位量が10mm越、2
0mm以下の場合、リブ14aとリブ14bのみが破壊
され、そして、該変位量が20mmを越えた際に、始め
て、全べてのリブの破壊され始めることとなる。従っ
て、上述の如き計算式により、衝撃吸収構造体(実施例
A)の変位量5mm毎の荷重値を算出する際には、各リ
ブ14a,14b,14c,14d,14fの荷重値と
して、該衝撃吸収構造体(実施例A)の変位量に対応す
る各リブ14a,14b,14c,14d,14fの変
位量における荷重値を代入して、算出した。
【0095】さらに、前記成形用金型16を用い、特
に、複数のユニット型24として、矩形筒形状のリブと
円筒状のリブと横断面+状の角柱形状を呈するリブが、
それぞれ一つだけ形成された3種類の衝撃吸収構造体
(□−2,○−1,+−2)を成形する際に使用された
3種類のユニット型の複数と、先端面にリブ成形キャビ
ティを有しないユニット型の複数とを用い(合計15
個)、図28に示される如き構造を有する衝撃吸収構造
体86、即ち、矩形筒形形状のリブ14aが1個、円筒
形形状のリブ14bと横断面+状の角柱形形状を呈する
リブ14cとが、それぞれ4個ずつ、基板12上に、一
体的に形成されてなる衝撃吸収構造体(実施例B)を、
前述の如き操作工程に従って、作製した。そして、かく
して得られた衝撃吸収構造体(実施例B)を用い、公知
の手法に従って衝撃吸収試験を行ない、実測によって、
その衝撃吸収特性を調べた。その結果を、図29に示し
た。なお、図29のグラフ上に示される×は、前記3種
類の衝撃吸収構造体(□−2,○−1,+−2)の衝撃
吸収特性を基にして、上述の如き計算手法によって得ら
れる、0〜35mmまでの変移量における5mm間隔で
の各荷重値を、それぞれ示す。
【0096】それら図27及び図29からも明らかなよ
うに、形状の異なるリブの種類数、該種類別のリブの数
量、更にはリブの総数が、何れも異なる実施例Aの衝撃
吸収構造体と実施例Bの衝撃吸収構造体においては、そ
れぞれの衝撃吸収特性が明確に異なっているのである。
しかも、実施例Bの衝撃吸収構造体の衝撃吸収特性を示
す図29においては、各リブ単体の衝撃吸収特性から計
算によって求められる衝撃吸収特性と、衝撃吸収試験よ
って実際に測定された衝撃吸収特性とが略一致している
ことが認められる。
【0097】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に従う車両用衝撃吸収構造体にあっては、個々のリブ
の長さを何等変えることなく、衝撃吸収構造体全体の衝
撃吸収特性が、豊富なバリエーションをもって、簡単に
変化させられ得るのであり、それによって、車両への設
置スペースの大きさに拘わらず、優れた衝撃吸収特性の
チューニング性が有利に確保され得て、所望の衝撃吸収
特性が極めて容易に得られるのである。
【0098】また、本発明に従う車両用衝撃吸収構造体
の成形用金型においては、互いに異なる衝撃吸収特性を
有する車両用衝撃吸収構造体が、異なる形状と衝撃吸収
特性とを有するリブを与えるリブ成形キャビティを備え
たユニット型を種々取り替えるだけで、新たに金型を作
製することなく、且つ金型成形に係る作業以外の余分な
作業を要することもなしに、一挙に成形され得るのであ
り、それによって、所望の衝撃吸収特性を有する車両用
衝撃吸収構造体が、比較的安価に、且つ優れた生産性を
もって有利に成形され得ることとなるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う車両用衝撃吸収構造体の一例を示
す平面説明図である。
【図2】図1におけるII−II断面拡大説明図である。
【図3】図1に示された車両用衝撃吸収構造体の衝撃吸
収特性を概略的に示すグラフである。
【図4】本発明に従う車両用衝撃吸収構造体の成形用金
型の一例を示す縦断面説明図であって、それの型開き状
態を示す図である。
【図5】図4に示された成形用金型の型閉め状態を示す
縦断面説明図である。
【図6】図4に示された成形用金型を構成する保持型の
分解斜視説明図である。
【図7】図4に示された成形用金型を構成するユニット
型の一例を示す斜視説明図である。
【図8】図4に示された成形用金型を構成するユニット
型の別の例を示す図7に対応する図である。
【図9】図4に示された成形用金型を構成するユニット
型の更に別の例を示す図7に対応する図である。
【図10】図4に示された成形用金型を構成するユニッ
ト型の他の例を示す図7に対応する図である。
【図11】図4に示された成形用金型を用いて車両用衝
撃吸収構造体を成形する工程の一例を示す説明図であっ
て、図7乃至図10に示されたユニット型の複数を一体
的に組み付けた状態を示す。
【図12】図4に示された成形用金型を用いて車両用衝
撃吸収構造体を成形する別の工程を示す説明図であっ
て、一体的に組み付けられた複数のユニット型を保持型
に収容保持せしめた状態を示す。
【図13】図4に示された成形用金型を用いて車両用衝
撃吸収構造体を成形する更に別の工程を示す説明図であ
って、該成形用金型のリブ成形キャビティと基板成形キ
ャビティ内に、溶融樹脂を充填せしめた状態を示す。
【図14】図4に示された成形用金型を用いて車両用衝
撃吸収構造体を成形する他の工程を示す説明図であっ
て、該成形用金型からランナを取り出した状態を示す。
【図15】図4に示された成形用金型を用いて車両用衝
撃吸収構造体を成形する更に他の工程を示す説明図であ
って、該成形用金型から、成形された車両用衝撃吸収構
造体を取り出した状態を示す。
【図16】本発明に従う車両用衝撃吸収構造体の別の例
を示す図1に対応する図である。
【図17】本発明に従う車両用衝撃吸収構造体の更に別
の例を示す図1に対応する図である。
【図18】本発明に従う車両用衝撃吸収構造体の他の例
を示す図1に対応する図である。
【図19】図4に示された成形用金型を構成するユニッ
ト型の更に他の例を示す図7に対応する図である。
【図20】図4に示された成形用金型を用いて成形され
る各種の車両用衝撃吸収構造体が有する衝撃吸収特性の
三つの例を概略的に示すグラフである。
【図21】図4に示された成形用金型を用いて成形され
る各種の車両用衝撃吸収構造体が有する衝撃吸収特性の
別の三つの例を概略的に示すグラフである。
【図22】図7に示されたユニット型の構造を概略的に
示す分解斜視説明図である。
【図23】本発明に従う車両用衝撃吸収構造体に設けら
れるリブの一例における、リブ単体での衝撃吸収特性を
示すグラフである。
【図24】本発明に従う車両用衝撃吸収構造体に設けら
れるリブの他の例における、リブ単体での衝撃吸収特性
を示すグラフである。
【図25】本発明に従う車両用衝撃吸収構造体に設けら
れるリブの更に他の例における、リブ単体での衝撃吸収
特性を示すグラフである。
【図26】本発明に従う車両用衝撃吸収構造体の更に他
の例を示す図1に対応する図である。
【図27】図26に示された車両用衝撃吸収構造体の衝
撃吸収特性を示すグラフである。
【図28】本発明に従う車両用衝撃吸収構造体の別の例
を示す図1に対応する図である。
【図29】図28に示された車両用衝撃吸収構造体の衝
撃吸収特性を示すグラフである。
【符号の説明】
10 衝撃吸収構造体 12 基板 14 リブ 16 成形用金型 22 保持型 24 ユニット型 26 対向型 32 収容部 36 保持型係合凸部 38 保持型係合
凹部 40 リブ成形キャビティ 42 ユニット型
側係合凸部 44 ユニット型側係合凹部 62 基板成形キ
ャビティ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に衝撃吸収手段を一体的に立設せ
    しめて構成した、合成樹脂からなる車両用衝撃吸収構造
    体にして、 前記衝撃吸収手段が、異なる独立した形状を有し、且つ
    その形状に応じて異なる衝撃吸収特性を有するリブの複
    数にて、構成されていることを特徴とする車両用衝撃吸
    収構造体。
  2. 【請求項2】 前記複数のリブの少なくとも一部が、前
    記基板とは別体構造をもって構成され、該別体構造のリ
    ブが、該基板に対して一体的に組み付けられることによ
    って、該基板上に一体的に立設せしめられてなる前記衝
    撃吸収手段を構成したことを特徴とする請求項1に記載
    の車両用衝撃吸収構造体。
  3. 【請求項3】 前記基板が複数の分割板にて構成され、
    且つそれぞれの分割板上に、前記リブの同一形状のもの
    が一体的に立設せしめられていると共に、少なくとも二
    つの分割板間におけるリブ形状が異なるように構成した
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用
    衝撃吸収構造体。
  4. 【請求項4】 異なる独立した形状を有し、且つその形
    状に応じて異なる衝撃吸収特性を有するリブの複数から
    なる衝撃吸収手段を、基板上に一体的に立設せしめて構
    成した、合成樹脂からなる車両用衝撃吸収構造体を成形
    するための金型であって、 柱形形状を呈し、該柱形形状内に該柱形形状に沿って延
    びる、前記複数のリブのうちの一つをそれぞれ与えるリ
    ブ成形キャビティを有すると共に、該リブ成形キャビテ
    ィが先端面に開口せしめられてなる複数のユニット型
    と、 該複数のユニット型を、その側面において互いに密接さ
    せた状態で、それらの基部側において着脱可能に保持す
    る保持型と、 該保持型に保持された前記複数のユニット型の先端面に
    対向せしめられると共に、該複数のユニット型に対して
    相対的に接近離隔し得るように配置され、それら複数の
    ユニット型に接近位置せしめられることによって、少な
    くとも前記複数のユニット型の先端面との間に、前記基
    板を与える基板成形キャビティを形成する対向型とを、
    含んで構成したことを特徴とする車両用衝撃吸収構造体
    の成形用金型。
  5. 【請求項5】 前記ユニット型の側面に、側方に向かっ
    て突出する第一の係合凸部と、該第一の係合凸部に係合
    し得る形状を有する第一の係合凹部とを、それぞれ、少
    なくとも一つずつ設けて、該ユニット型の複数が、隣り
    合うもの同士において該第一の凸部と該第一の凹部とを
    係合せしめることにより、互いに密接せしめられて、一
    体的に組み付けられ、そして該組付け状態で、前記保持
    型に対して保持されるように構成したことを特徴とする
    請求項4に記載の車両用衝撃吸収構造体の成形用金型。
  6. 【請求項6】 前記保持型に、前記一体的に組み付けら
    れた複数のユニット型を収容する収容部を設けると共
    に、該収容部の内面に、前記第一の係合凸部と前記第一
    の係合凹部に対してそれぞれ係合せしめられる第二の係
    合凹部と第二の係合凸部のうちの少なくとも何れか一方
    を設けて、該一体的に組み付けられた複数のユニット型
    のうち、該収容部の内面に対向するユニット型の該第一
    の係合凸部又は該第一の係合凹部と、該収容部の内面の
    該第二の係合凹部又は該第二の係合凸部とを係合せしめ
    ることにより、それら一体的に組み付けられた複数のユ
    ニット型を、該収容部内において、位置固定に収容保持
    せしめるように構成したことを特徴とする請求項5に記
    載の車両用衝撃吸収構造体の成形用金型。
JP8182914A 1996-07-12 1996-07-12 車両用衝撃吸収構造体とそのための成形用金型 Pending JPH1024789A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6942076B2 (en) 2002-08-28 2005-09-13 Kojima Press Industry Co., Ltd. Shock absorbing structure for vehicle
JP2007145234A (ja) * 2005-11-29 2007-06-14 Kasai Kogyo Co Ltd 車両用衝撃吸収体
JP2013187101A (ja) * 2012-03-09 2013-09-19 Kojima Press Industry Co Ltd 電槽間冷媒通路形成構造

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