JP7443878B2 - 金型、及び成形品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金型、及び成形品の製造方法に関する。
特許文献1には、一方に開口を有するU字形又はコ字形の断面形状を呈する長尺の樹脂成形品であって、互いに対向しつつ長手方向に延びる2つの長手側壁と、前記開口と反対側で2つの前記長手側壁を接続する天井壁と、少なくとも一方の前記長手側壁と前記天井壁との接続部に沿って、外側の壁面が前記長手側壁の壁面の延長上に位置するように形成され、前記天井壁から前記開口と反対側に突出する突起部と、を設けていることを特徴とする樹脂成形品が開示されている。
特開2014-076631号公報
ところで、板(例えば底板等)と、該板から立上がる他の板(例えば側板等)と、該他の板の上縁から板側へ切り欠いた切欠と、を有する成形品を射出成形により成形する場合では、例えば材料の収縮により、他の板の一部(例えば切欠に隣接する部分)が板側へ倒れる場合がある。
本発明は、他の板の倒れ量を部分的に調整できるようにすることを目的とする。
第1態様は、一方向に延びた板、該板の該一方向に沿う縁から該一方向と交差する交差方向に立上がる他の板、及び該他の板における該交差方向の縁から該板へ向けて切欠いた一対の切欠を有する成形品を成形する空間と、該他の板における該一対の切欠間の部位に隣接する該板の部位を成形する該空間部分に対して、突出引込可能な入子と、を備えている。
第2態様は、一方向に延びた板、該板の該一方向に沿う縁から該一方向と交差する交差方向に立上がる他の板、及び該他の板における該交差方向の縁から該板に向けて切欠いた切欠を有する成形品を成形する空間と、該他の板における該一方向の縁と該切欠の間の部位に隣接する該板の部位を成形する該空間部分に対して、突出引込可能な入子と、を備えている。
第3態様では、前記空間は、前記他の板における前記部位の前記一方向の一方側の縁から該一方側へ突出する軸部を有する前記成形品を成形する。
第4態様では、前記入子は、前記空間部分に対して突出引込する量を前記一方向の一端側と他端側で異なる量に調整可能とされている。
第5態様では、前記入子は、前記空間部分に対する前記一方向の一方側及び他方側の少なくとも一方へ張り出した位置に配置されている。
第6態様では、前記一対の切欠は、前記入子が張り出した側に配置された切欠の深さが小さい。
第7態様は、第1態様~第6態様のいずれか1つに係る金型を準備する準備工程と、前記準備工程にて準備された金型の空間に溶融樹脂を射出する射出工程と、前記射出工程にて射出された樹脂を冷却する冷却工程と、前記冷却工程にて冷却された樹脂を取り出す取出工程と、を備える。
第1態様の構成によれば、他の板における一対の切欠間の部位の倒れ量を調整できる。
第2態様の構成によれば、他の板における一方向の縁と切欠の間の部位の倒れ量を調整できる。
第3態様の構成によれば、他の板の部位と共に軸部の倒れ量を調整できる。
第4態様の構成によれば、他の板の部位における交差方向視での傾きを調整できる。
第5態様の構成によれば、入子が、空間部分の範囲内にのみ配置される構成に比べ、他の板における部位の倒れ量を調整しやすい。
第6態様の構成によれば、入子が張り出した側とは反対側に配置された切欠の深さが小さい構成に比べ、他の板における部位の倒れ量を調整しやすい。
第7態様の構成によれば、他の板の倒れ量を部分的に調整できる。
本実施形態に係る成形品の概略構成を示す斜視図である。 本実施形態に係る成形品の概略構成を示す平面図である。 本実施形態に係る成形品の概略構成を示す正断面図(図1及び図2の3A-3A線断面図)である。 本実施形態に係る金型を見上げて示す斜視図である。 本実施形態に係る金型を見上げた底面図である。 本実施形態に係る金型の正断面図(図5の6A-6A線断面図)である。 本実施形態に係る金型の側断面図(図5の7A-7A線断面図)である。 本実施形態に係る成形品の製造方法における射出工程を示す正断面図である。 本実施形態に係る成形品の製造方法における冷却工程を示す正断面図である。 本実施形態に係る成形品の製造方法における取出工程を示す正断面図である。 変形例に係る成形品の概略構成を示す斜視図である。
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
(成形品50)
まず、本実施形態に係る金型10により成形される成形品50について説明する。図1は、成形品50の概略構成を示す斜視図である。図2は、成形品50の概略構成を示す平面図である。図3は、成形品50の概略構成を示す正断面図(図1及び図2の3A-3A線断面図)である。
なお、下記の説明で用いる+X方向、-X方向、+Y方向、-Y方向、+Z方向及び-Z方向は、図中に示す矢印方向である。また、下記の説明では、+-を付さない「X方向」を、「+X方向及び-X方向の両方向」という意味で用いる場合がある。+-を付さない「Y方向」を、「+Y方向及び-Y方向の両方向」という意味で用いる場合がある。+-を付さない「Z方向」を、「+Z方向及び-Z方向の両方向」という意味で用いる場合がある。さらに、X方向、Y方向、Z方向は、互いに交差する方向(具体的には、直交する方向)である。
本実施形態では、+Y方向は、成形品50の上方に対応し、-Y方向は、成形品50の下方に対応する。したがって、Y方向は、成形品50の上下方向に対応する。なお、これらの方向は、説明の便宜上定めた方向であるから、成形品50の構成が、これらの方向に限定されるものではない。
また、図中の「○」の中に「×」が記載された記号は、紙面の手前から奥へ向かう矢印を意味する。また、図中の「○」の中に「・」が記載された記号は、紙面の奥から手前へ向かう矢印を意味する。また、各図に示す各部材における各部分同士のX方向、Y方向、Z方向の寸法比や、各部材同士のX方向、Y方向、Z方向の寸法比は、実際の寸法比と異なる場合がある。
図1、図2及び図3に示される成形品50は、金型10によって樹脂で成形される樹脂成形品である。具体的には、成形品50は、筐体、カバー、及びフレームなどの用途に用いられる。さらに具体的には、成形品50は、図1及び図2に示されるように、底板70と、側板60と、切欠62、64と、軸部68と、を有している。なお、底板70は、「板」の一例である。側板60は、「他の板」の一例である。切欠62、64は、「一対の切欠」の一例である。
底板70は、X方向に延びている。すなわち、底板70は、X方向に広がりを有する板である。具体的には、底板70は、X方向及びZ方向に広がりを有する板である。さらに具体的には、底板70は、図2に示されるように、Y方向視にて、X方向が長手方向とされた長方形状に形成されている。底板70は、図3に示されるように、Y方向を厚み方向とする板状に形成されている。なお、X方向は、「一方向」の一例である。
側板60は、図1及び図3に示されるように、底板70のX方向に沿う縁71から上方(すなわち+Y方向)に立上がっている。具体的には、側板60は、下部61と、中間部63と、上部65と、を有している。
下部61は、側板60における下方側(すなわち-Y方向側)の部分であり、底板70の縁71から上方に立上がった部分である。上部65は、側板60における上方側(すなわち+Y方向側)の部分であり、図3に示されるように、下部61に対して-Z方向側にずれた位置に配置されている。
中間部63は、上下方向(すなわちY方向)において、下部61と上部65との間に配置された部分である。この中間部63は、X方向視にて傾斜して配置されており、下部61の上端と上部65の下端を連結している。なお、上方(すなわち+Y方向)は、「一方向と交差する交差方向」の一例である。
切欠62、64は、図1に示されるように、側板60における上縁69(すなわち+Y方向の縁)から底板70へ向けて切欠いている。具体的には、切欠62は、上部65及び中間部63を切り欠いており、下部61の上端に達している。切欠64は、上部65及び中間部63を切り欠いており、中間部63のY方向中央部分に達している。したがって、切欠64は、切欠62よりも側板60に対して下方(すなわち-Y方向)に浅く形成されている。すなわち、切欠64の深さは、切欠62の深さよりも小さくなっている。
このように、切欠62、64が側板60に形成されることで、側板60には、切欠62と切欠64との間に配置される部位(以下、調整部位80という)が形成される。調整部位80は、後述するように、入子30のキャビティ20に対する突出引込量によって、底板70に対する傾きが調整される。
なお、調整部位80は、切欠62、64の深さが小さい方が、切欠62、64の深さが大きい場合と比して、強度が向上する。すなわち、調整部位80は、切欠62、64の深さが小さい方が、切欠62、64の深さが大きい場合と比して、変形しにくい。なお、調整部位80は、「一対の切欠間の部位」の一例である。
軸部68は、図1及び図2に示されるように、調整部位80の-X方向側の縁67から-X方向側へ突出している。具体的には、軸部68は、中間部63のY方向中央部分で、-X方向側へ突出している。さらに具体的には、軸部68は、Y方向の位置が、切欠64の下端と略同一の位置に配置されている。
また、軸部68の先端(すなわち-X方向端)は、切欠62のX方向の中央部分に達している。軸部68には、一例として、成形品50とは別体の別部品(図示省略)が回転可能に取り付けることが可能である。なお、軸部68が突出する方向である-X方向側は、「一方向の一方側」の一例である。
底板70は、後述の入子30によって成形される底面72を有している。具体的には、底面72は、底板70において、調整部位80に隣接する部位(以下、隣接部位90という)を含む部分に形成されている。この底面72は、一段下がった位置に形成されており、底板70には段差が形成されている。底面72には、成形品50の材料名を示す文字78が形成される。なお、図1及び図2では、文字78を簡略化して示している。
底面72には、上方側へ突出した突出部73、75が形成されている。突出部73、75は、X方向に間隔を有した状態で、X方向に沿って配置されている。具体的には、突出部73は、隣接部位90に形成されている。突出部73、75の各々の頂部には、上方側へ凸状に形成された凸部77、79が形成されている。
なお、成形品50は、上記の各部(底板70、側板60、切欠62、64及び軸部68)以外の他の部分を含んで構成されていてもよい。具体的には、成形品50は、例えば、他の部分として、底板70の+Z方向側、+X方向側、及び-X方向側の少なくとも1つに側壁を有していてもよい。
成形品50としては、例えば、上記の各部(底板70、側板60、切欠62、64及び軸部68)で構成される構成部と、該構成部をX方向に対称に構成した他の構成部と、が連結され、これらの構成部の軸部68同士が向かい合うように配置された構成であってもよい。この構成では、向かいあう一対の軸部68に、別体の別部品(図示省略)を回転可能に取り付けることが可能となる。
(金型10)
次に、本実施形態に係る金型10について説明する。図4は、金型10を見上げて示す斜視図である。なお、図4では、4本の一点鎖線で囲まれた部分が、金型10の+Y方向側の面(すなわち図4における底面)を示している。図5は、金型10を見上げた底面図である。図6は、金型10の正断面図(図5の6A-6A線断面図)である。図7は、金型10の側断面図(図5の7A-7A線断面図)である。
図4及び図5に示される金型10は、前述の成形品50を成形するための金型である。図4及び図5では、後述の固定型12及び可動型14を含む金型10を鎖線にて概略的に示し、後述のキャビティ20を実線にて示している。なお、本実施形態では、金型10は、一例として、成形品50を上下反転した状態で成形する。
金型10は、具体的には、図6及び図7に示されるように、固定型12と、可動型14と、キャビティ20と、入子30と、スペーサ42、44と、ボルト43、45と、を有している。
固定型12は、位置が固定された型(すなわち、移動しない型)であり、成形品50において底板70の下面74(図1及び図3参照)を含む部位を成形する型である。
可動型14は、固定型12に対して移動可能な型であり、成形品50において底板70の上面76(図1及び図3参照)を含む部位を成形する型である。可動型14は、一例として、固定型12に対してY方向に移動して固定型12に対して離間及び接近をする。
入子30は、可動型14に配置されており、可動型14と一体に固定型12に対して移動可能とされる。
キャビティ20は、固定型12、可動型14、入子30及びボルト43、45によって形成される空間であって、成形品50が成形される空間である。具体的には、キャビティ20は、固定型12と、可動型14、入子30及びボルト43、45との間に形成される。なお、キャビティ20は、隣接部位90を成形する空間部分20A(図4、図5及び図7参照)を有している。
入子30は、具体的には、可動型14に形成された凹部16に収容されている。入子30には、ボルト43、45の各々が挿入される挿入孔33、35が形成されている。挿入孔33、35は、入子30をY方向に貫通している。挿入孔33、35は、ボルト43、45の軸部43A、45Aが挿入される第一挿入部分33A、35Aと、ボルト43、45の頭部43B、45Bが挿入される第二挿入部分33B、35Bと、を有している。第一挿入部分33A、35Aは円柱状の空間とされている。第二挿入部分33B、35Bは、テーパ状(具体的には円錐台状)の空間とされている。
可動型14の凹部16の底面16Aには、ボルト43、45の軸部43A、45Aのネジが切られた先端側が捩じ込まれるネジ孔17、19が形成されている。ボルト43、45の頂部には、六角レンチを差し込む差込凹部43C、45Cが形成されている。なお、ボルト43、45の頂部の-Y方向側に形成される空間によって、成形品50の突出部73、75(図1及び図3参照)が成形され、差込凹部43C、45Cによって、成形品50の凸部77、79(図1及び図3参照)が成形されている。
スペーサ42、44は、入子30と凹部16の底面16Aとの間に配置されている。スペーサ42、44には、ボルト43、45の軸部43A、45Aが通される通し孔42A、44Aが形成されている。
金型10では、ボルト43、45の軸部43A、45Aの各々が、入子30の挿入孔33、35の各々に挿入され、且つスペーサ42、44の通し孔42A、44Aの各々に通される。そして、六角レンチをボルト43、45の差込凹部43C、45Cに差し込んで、該ボルト43、45の各々を回し、該ボルト43、45の軸部43A、45Aの各々が、ネジ孔17、19に捩じ込まれて締結されることで、入子30が可動型14に対して取り外し可能に取り付けられる。
本実施形態では、図6及び図7に示されるように、入子30の表面30A(すなわち固定型12に対する対向面)は、可動型14の表面14A(すなわち固定型12に対する対向面)よりも固定型12側(すなわち-Y方向側)に突出している。すなわち、入子30は、隣接部位90を成形する空間部分20A(図4、図5及び図7参照)に対して、突出した状態となっている。
なお、入子30の表面30A(すなわち固定型12に対する対向面)は、可動型14の表面14A(すなわち固定型12に対する対向面)よりも+Y方向側に引っ込んでいても(引き込んでいても)よい。すなわち、入子30は、空間部分20Aに対して、引っ込んだ(引き込んだ)状態となっていてもよい。
そして、金型10では、入子30と凹部16の底面16Aとの間に配置されたスペーサ42、44(例えば、厚さが共に0.5mmなど)を、厚みの異なるスペーサ42、44に替えることで、入子30の高さ(すなわちY方向の位置)を変更可能とされている。すなわち、入子30は、隣接部位90を成形する空間部分20Aに対して、突出引込可能とされている。
具体的には、厚みが厚いスペーサ42、44(例えば、厚さを共に0.6mmなど)に替えることで、入子30の空間部分20Aに対する突出量が大きく、又は、入子30の空間部分20Aに対する引込量が小さくなるように調整可能とされている。また、厚みが薄いスペーサ42、44(例えば、厚さを共に0.4mmなど)に替える、又は、スペーサ42、44を用いないことで、入子30の空間部分20Aに対する突出量が小さく、又は、入子30の空間部分20Aに対する引込量が大きくなるように調整可能とされている。
さらに、スペーサ42とスペーサ44とで厚さを変えることで(例えば、スペーサ42の厚さを0.4mm、スペーサ44の厚さを0.6mm、など)、入子30は、空間部分20Aに対して突出引込する量をX方向の一端側と他端側で異なる量に調整可能とされている。
また、入子30は、空間部分20Aに対するX方向の一方側(すなわち+X方向側)及び他方側(すなわち-X方向側)の少なくとも一方へ張り出した位置に配置されている。本実施形態では、図7に示されるように、入子30は、空間部分20Aに対する+X方向側へ張り出した位置に配置されている。さらに、切欠62、64は、入子30が張り出した側(すなわち+X方向側)に配置された切欠64の深さが小さくなっている。
(成形品50の製造方法)
次に、成形品50の製造方法について説明する。本製造方法は、準備工程と、調整工程と、射出工程と、冷却工程と、取出工程と、を備えている。
準備工程は、図4、図5、図6及び図7に示される金型10を準備する工程である。具体的には、準備工程では、金型10に加えて、成形品50の材料として、溶融された樹脂である溶融樹脂を準備する。
調整工程は、隣接部位90を成形する空間部分20Aに対して入子30が突出引込する量を調整する。具体的には、スペーサ42、44を、厚みの異なるスペーサ42、44に替えることで、入子30の突出引込量が調整される。なお、スペーサ42とスペーサ44とで厚さを変えることで、入子30の突出引込量をX方向の一端側と他端側で異なる量に調整してもよい。
射出工程は、図8に示されるように、準備工程にて準備された金型10のキャビティ20に溶融樹脂YJを射出する工程である。具体的には、射出工程では、キャビティ20と通じる注入口(図示省略)から溶融樹脂YJを注入する。
冷却工程は、図9に示されるように、射出工程にて射出された樹脂を冷却する工程である。冷却工程では、自然冷却又は強制冷却により、溶融樹脂を冷却して、該樹脂を硬化させる。なお、図中の符号KJは、硬化された樹脂を示している。
取出工程は、図10に示されるように、冷却工程にて冷却された樹脂KJを取り出す工程である。具体的には、取出工程では、可動型14を、固定型12から離れる方向(具体的には+Y方向)へ移動させて、キャビティ20を開放し、硬化された樹脂KJを取り出す。
(本実施形態に係る作用)
次に、本実施形態に係る作用を説明する。
前述のように、本実施形態に係る金型10によれば、入子30は、隣接部位90を成形する空間部分20Aに対して、突出引込可能とされている。このため、入子30の突出引込量を変えることで、調整部位80の倒れ量を調整できる。
具体的には、例えば、空間部分20Aに対する入子30の突出量を小さくすると、空間部分20Aで成形される成形部分(隣接部位90に相当)の肉厚が厚くなる。該成形部分の肉厚が厚くなると、溶融樹脂YJが冷却する際に、ヒケの量(すなわち収縮量)が大きくなる。該成形部分のヒケの量が大きいと、該成形部分に隣接する側壁部分(調整部位80に相当)を該成形部分に引っ張る量が大きくなる。このため、成形品50において、調整部位80が底板70側へ倒れる量が大きくなる。すなわち、調整部位80と底板70とでなす角度θ1(図3参照)が小さくなる。
例えば、空間部分20Aに対する入子30の突出量を大きくした場合は、成形品50において、調整部位80が底板70側へ倒れる量が小さくなる。すなわち、調整部位80と底板70とでなす角度θ1(図3参照)が大きくなる。このように、本実施形態に係る金型10によれば、側板60の調整部位80の倒れ量が調整可能となっている。
また、本実施形態では、軸部68は、図1及び図2に示されるように、調整部位80の-X方向側の縁67から-X方向側へ突出している。このため、側板60の調整部位80と共に軸部68の倒れ量が調整可能となっている。すなわち、X方向視にて、軸部68の中心と縁71とを結ぶ線68Lと、底板70とでなす角度θ2(図3参照)を調整可能となっている。
また、本実施形態では、スペーサ42とスペーサ44とで厚さを変えることで、入子30は、空間部分20Aに対して突出引込する量をX方向の一端側と他端側で異なる量に調整可能とされている。
このため、調整部位80のX方向の一端側と他端側において、倒れ量が調整可能となる。この結果、調整部位80におけるY方向視(交差方向視)での傾きが調整可能となる。さらに、調整部位80に設けられた軸部68のY方向視での傾きも調整可能となる。
具体的には、例えば、スペーサ42の厚みをスペーサ44の厚みよりも薄くして、入子30の突出量を-X方向側で+X方向側よりも小さくすることで、底板70は-X方向側で肉厚が厚くなり、+X方向側で肉厚が薄くなる。これにより、調整部位80は-X方向側で倒れ量が大きく、+X方向側で倒れ量が小さくなる。このため、調整部位80及び軸部68は、図2におけるA方向へ傾く。
一方、スペーサ42の厚みをスペーサ44の厚みよりも厚くして、入子30の突出量を-X方向側で+X方向側よりも大きくした場合は、底板70は-X方向側で肉厚が薄くなり、+X方向側で肉厚が厚くなる。これにより、調整部位80は-X方向側で倒れ量が小さく、+X方向側で倒れ量が大きくなる。このため、調整部位80及び軸部68は、図2におけるB方向へ傾く。
また、本実施形態では、入子30は、空間部分20Aに対する+X方向側へ張り出した位置に配置されている。このため、入子30が空間部分20Aの範囲内にのみ配置される構成に比べ、成形品50(具体的には底板70)の肉厚が変わる範囲が大きくなるため、該肉厚を少し変えるだけで、調整部位80の倒れの調整量が大きくなる。すなわち、調整部位80の倒れ量の調整感度が良い。このため、入子30が空間部分20Aの範囲内にのみ配置される構成に比べ、調整部位80の倒れ量を調整しやすい。
また、本実施形態では、切欠62、64は、入子30が張り出した側(すなわち+X方向側)に配置された切欠64の深さが小さくなっている。
ここで、側板60に形成された切欠の深さが小さいほうが、側板60が変形しにくいため、調整感度が悪いが、本実施形態では、調整感度が悪い側に入子30が張り出しているため、調整部位80の倒れ量を調整しやすい。したがって、入子30が張り出した側とは反対側(すなわち-X方向側)に配置された切欠62の深さが小さい構成に比べ、調整部位80の倒れ量を調整しやすい。
(変形例)
本実施形態では、成形品50は、図1及び図2に示されるように、切欠62、64を有していたが、これに限られない。例えば、成形品50は、図11に示されるように、切欠62を有さない構成であってもよい。この構成では、側板60における-X方向側の縁67と切欠64との間に調整部位80が形成される。この構成においても、前述の実施形態と同様の作用を奏する。
また、本実施形態では、成形品50は、図1及び図2に示されるように、軸部68を有していたが、軸部68を有さない構成であってもよい。
また、本実施形態では、入子30は、空間部分20Aに対する+X方向側へ張り出した位置に配置されていたが、これに限られない。例えば、入子30は、空間部分20Aに対する-X方向側へ張り出した位置に配置されていてもよい。また、入子30は、空間部分20Aに対する+X方向側及び-X方向側の両方向へ張り出した位置に配置されていてもよい。また、入子30は空間部分20Aの範囲内にのみ配置される構成であってもよい。
また、本実施形態では、切欠62、64は、入子30が張り出した側(すなわち+X方向側)に配置された切欠64の深さが小さくなっていたが、これに限られない。例えば、切欠62の深さが、切欠64の深さよりも小さくなっている構成であってもよい。また、切欠62、64の深さが同じとされていてもよい。
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。
10 金型
20 キャビティ(空間の一例)
20A 空間部分
30 入子
42 スペーサ
44 スペーサ
50 成形品
60 側板(他の板の一例)
62 切欠
64 切欠
67 縁
68 軸部
69 上縁
70 底板(板の一例)
71 縁
80 調整部位
90 隣接部位

Claims (7)

  1. 一方向に延びた板、該板の該一方向に沿う縁から該一方向と交差する交差方向に立上がる他の板、及び該他の板における該交差方向の縁から該板へ向けて切欠いた一対の切欠を有する成形品を成形する空間と、
    該他の板における該一対の切欠間の部位に隣接する該板の部位を成形する該空間部分に対して、突出引込可能な入子と、
    を備えた金型。
  2. 一方向に延びた板、該板の該一方向に沿う縁から該一方向と交差する交差方向に立上がる他の板、及び該他の板における該交差方向の縁から該板に向けて切欠いた切欠を有する成形品を成形する空間と、
    該他の板における該一方向の縁と該切欠の間の部位に隣接する該板の部位を成形する該空間部分に対して、突出引込可能な入子と、
    を備えた金型。
  3. 前記空間は、
    前記他の板における前記部位の前記一方向の一方側の縁から該一方側へ突出する軸部を有する前記成形品を成形する
    請求項1又は2に記載の金型。
  4. 前記入子は、
    前記空間部分に対して突出引込する量を前記一方向の一端側と他端側で異なる量に調整可能とされている
    請求項1~3のいずれか1項に記載の金型。
  5. 前記入子は、
    前記空間部分に対する前記一方向の一方側及び他方側の少なくとも一方へ張り出した位置に配置されている
    請求項1~4のいずれか1項に記載の金型。
  6. 前記一対の切欠は、
    前記入子が張り出した側に配置された切欠の深さが小さい
    請求項1を引用する請求項5に記載の金型。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の金型を準備する準備工程と、
    前記準備工程にて準備された金型の空間に溶融樹脂を射出する射出工程と、
    前記射出工程にて射出された樹脂を冷却する冷却工程と、
    前記冷却工程にて冷却された樹脂を取り出す取出工程と、
    を備える成形品の製造方法。
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