JPH10246142A - エンジンのアイドル回転速度制御装置 - Google Patents

エンジンのアイドル回転速度制御装置

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JPH10246142A
JPH10246142A JP4769497A JP4769497A JPH10246142A JP H10246142 A JPH10246142 A JP H10246142A JP 4769497 A JP4769497 A JP 4769497A JP 4769497 A JP4769497 A JP 4769497A JP H10246142 A JPH10246142 A JP H10246142A
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JP
Japan
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opening
target
throttle
engine
rotation speed
Prior art date
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Application number
JP4769497A
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English (en)
Inventor
Koichi Akahori
幸一 赤堀
Yoshitaka Deguchi
欣高 出口
Nobutaka Takahashi
伸孝 高橋
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子制御スロットルシステムを介して十分な
精度が得られるエンジンのアイドル回転速度制御装置を
提供する。 【解決手段】 アイドル運転時に目標回転速度にエンジ
ンの回転速度を一致させるようにスロットル開度の目標
開度を設定するエンジンのアイドル回転速度制御装置に
おいて、非連続的な値に変換されたスロットル開度が目
標開度と一致するとともに目標回転速度とエンジンの回
転速度との偏差が所定の範囲に収まる第1の運転領域を
判定する運転領域判定手段61と、第1の運転領域で目
標回転速度とエンジンの回転速度の偏差が小さくなるよ
うにスロットルバルブを駆動するスロットル開度操作量
を設定するスロットル操作量設定手段59を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンのアイド
ル回転速度制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用エンジン等にあっては、アクセ
ルペダルの動きと独立して運転条件に応じて電動モータ
を介してスロットルバルブを開閉する電子制御スロット
ルシステムがある。
【0003】一般にこの種のスロットルシステムは、ア
クセルペダルの踏み込み量などから目標となる開度を算
出して、実際のスロットル開度をポテンションメータ等
で計測して、サーボ系を組むことで、目標開度に一致さ
せるようにスロットルバルブをDCモータ等によって開
閉駆動するようになっている。
【0004】例えば特開平8−74638号公報では、
この種のスロットルシステムを介してアイドル回転数を
目標値に近づける制御を行うアイドル回転速度制御装置
が提案されている。これにより、吸気系にスロットルバ
ルブと並列に設けられる補助空気弁等を廃止して、コス
トダウンがはかれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のエン
ジンのアイドル回転速度制御装置にあっては、スロット
ルバルブの開度を検出して、コントローラに入力する際
に、アナログ信号をマイクロコンピュータで演算できる
ようにするため、デジタル信号に変換する、いわゆる、
A/D変換が行われる。このため、実際のスロットル開
度(アナログ値)とコントローラで演算処理されるスロ
ットル開度(デジタル値)の間に、量子化誤差が生じ
る。
【0006】アイドリング時のような低負荷状態では、
スロットル開度の変化に対する回転速度の変化ヘの影響
(感度)大きいため、目標回転速度にエンジンの回転速
度を一致させるようにフィードバック制御を用いて、ス
ロットル開度を設定しても、この量子化誤差のためエン
ジンの回転速度は目標回転速度と一致せず、偏差が残っ
てしまい、フィードバック制御(特に積分制御)の影響
により、2つの回転速度の間でエンジンの回転速度がハ
ンチングを起こしてしまうといった問題点があった。
【0007】本発明は上記の問題点を鑑みてなされたも
のであり、電子制御スロットルシステムを介して十分な
精度が得られるエンジンのアイドル回転速度制御装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のエンジ
ンのアイドル回転速度制御装置は、アイドル運転時にエ
ンジンの運転状態に応じて決められる目標回転速度にエ
ンジンの回転速度を一致させるようにスロットル開度の
目標開度を設定する目標開度設定手段と、スロットルバ
ルブの開度を検出するスロットル開度センサと、スロッ
トル開度センサからの出力値を非連続的な値に量子化し
たスロットル開度に変換するスロットル開度検出手段
と、非連続的な値に変換されたスロットル開度が目標開
度になるようにスロットルバルブを駆動するスロットル
開度操作量を設定するスロットル操作量設定手段と、ス
ロットル開度操作量に応じてスロットルバルブを操作す
るスロットル操作手段とを備えるエンジンのアイドル回
転速度制御装置において、前記非連続的な値に変換され
たスロットル開度が目標開度と一致するとともに目標回
転速度とエンジンの回転速度との偏差が所定の範囲に収
まる第1の運転領域を判定する運転領域判定手段を備
え、前記スロットル操作量設定手段を第1の運転領域で
目標回転速度とエンジンの回転速度の偏差が小さくなる
ようにスロットルバルブを駆動するスロットル開度操作
量を設定する構成とするものとした。
【0009】請求項2に記載のエンジンのアイドル回転
速度制御装置は、請求項1に記載の発明において、前記
第1の運転領域以外で供給空気量に対応する目標スロッ
トル開度に一致するようにスロットル開度をフィードバ
ック制御する構成とした。
【0010】請求項3に記載のエンジンのアイドル回転
速度制御装置は、請求項1または2に記載の発明におい
て、前記第1の運転領域を目標回転速度とエンジンの回
転速度との偏差が非連続的な値に量子化されたスロット
ル開度の分解能に対応するエンジンの回転速度の幅より
小さい領域とするものとした。
【0011】請求項4に記載のエンジンのアイドル回転
速度制御装置は、アイドル運転時にエンジンの運転状態
に応じて決められる目標回転速度にエンジンの回転速度
を一致させるようにスロットル開度の目標開度を設定す
る目標開度設定手段と、スロットルバルブの開度を検出
するスロットル開度センサと、スロットル開度センサか
らの出力値を非連続的な値に量子化したスロットル開度
に変換するスロットル開度検出手段と、非連続的な値に
変換されたスロットル開度が目標開度になるようにスロ
ットルバルブを駆動するスロットル開度操作量を設定す
るスロットル操作量設定手段と、スロットル開度操作量
に応じてスロットルバルブを操作するスロットル操作手
段とを備えるエンジンのアイドル回転速度制御装置にお
いて、前記非連続的な値に変換されたスロットル開度が
目標開度と一致するとともに目標回転速度とエンジンの
回転速度との偏差が所定の範囲に収まる第1の運転領域
を判定する運転領域判定手段と、前記第1の運転領域で
目標回転速度とエンジンの回転速度の偏差が小さくなる
ように第2の目標開度を設定する第2の目標開度設定手
段と、前記スロットル操作量設定手段を第1の運転領域
で第2のスロットル開度が目標開度になるようにスロッ
トルバルブを駆動するスロットル開度操作量を設定する
構成とした。
【0012】請求項5に記載のエンジンのアイドル回転
速度制御装置は、請求項4に記載の発明において、前記
第2の目標開度設定手段は目標回転速度よりエンジンの
回転速度が大きいときに目標開度より小さい第2の目標
開度と目標開度を所定の割合で周期的に設定し、目標回
転速度よりエンジンの回転速度が小さいときに目標開度
より大きい第1の目標開度を所定の割合で周期的に設定
し、前記割合を目標回転速度とエンジンの回転速度との
偏差に応じて変化させる構成とした。
【0013】請求項6に記載のエンジンのアイドル回転
速度制御装置は、請求項5に記載の発明において、前記
目標開度より小さい第2の目標開度は目標開度より小さ
く、かつ、スロットル操作手段で目標開度と区別できる
量子化された開度の中で最も大きな開度であり、前記目
標開度より大きい第2の目標開度は目標開度より大き
く、かつ、スロットル操作量設定手段で目標開度と区別
できる量子化された開度の中で最も小さな開度であるも
のとした。
【0014】請求項7に記載のエンジンのアイドル回転
速度制御装置は、請求項5に記載の発明において、第2
の目標開度設定手段は空気系の応答周期より短い周期で
第2の目標開度を設定するものとした。
【0015】
【発明の作用および効果】請求項1に記載のエンジンの
アイドル回転速度制御装置において、アイドル運転時に
エンジンの回転速度と目標回転速度との偏差が所定の範
囲に収まる第1の運転領域で、スロットル開度を回転速
度の偏差が小さくなるように細かに操作していくことに
よって、スロットル開度センサの出力を読み込むときに
生じる量子化誤差による回転速度のハンチングを防ぐこ
とができ、エンジンの回転速度の目標回転速度に対する
収束性が向上する。
【0016】これにより、吸気系にスロットルバルブと
並列に設けられる補助空気弁等を廃止して、コストダウ
ンをはかることができる。
【0017】請求項2に記載のエンジンのアイドル回転
速度制御装置において、第1の運転領域以外で供給空気
量に対応する目標スロットル開度に一致するようにスロ
ットル開度をフィードバック制御する構成としたため、
エンジンの回転速度の目標回転速度に対する追従性を向
上する。
【0018】請求項3に記載のエンジンのアイドル回転
速度制御装置において、第1の運転領域を目標回転速度
とエンジンの回転速度との偏差がスロットル開度の分解
能に対応するエンジンの回転速度の幅に収まる設定とし
たため、量子化されたスロットル開度の近傍で、目標開
度に一致させようとするサーボ系とスロットル開度を変
化させようとする制御系が干渉し合うことを防止し、ス
ロットルバルブの開度を量子化されたスロットル開度の
近傍で細かに制御することができる。
【0019】請求項4に記載のエンジンのアイドル回転
速度制御装置において、アイドル運転時にエンジンの回
転速度と目標回転速度との偏差が所定の範囲に収まる第
1の運転領域で、スロットル開度の目標開度として第2
の目標開度を目標回転速度とエンジンの回転速度との偏
差が小さくなるように与えることにより、スロットル開
度センサの出力を読み込むときに生じる量子化誤差によ
る回転速度のハンチングを防ぐことができ、エンジンの
回転速度の目標回転速度に対する収束性が向上する。
【0020】請求項5に記載のエンジンのアイドル回転
速度制御装置において、第lの運転領域で、エンジンの
回転速度が目標回転速度より大きいときは、目標開度と
目標開度より大きな開度の2つの量子化された値を空気
系の応答速度より速い周期で交互に第2の目標開度とし
て与え、その周期を目標回転速度とエンジンの回転速度
に応じて変化させることによって、センサ出力を読み込
むときの量子化誤差によるエンジンの回転速度のハンチ
ングを防ぐことができ、エンジンの回転速度の目標回転
速度への収束性が向上する。
【0021】請求項6に記載のエンジンのアイドル回転
速度制御装置において、第lの運転領域で、2つの値を
周期的に第2の目標開度として出力するが、スロットル
バルブを2つの開度を周期的に実現させるとき、そのス
ロットルバルブの変化量が大きいと、エンジンの回転速
度が不安定になってしまうため、スロットル操作手段に
おいて、目標開度を含む非連続的な値に読み込まれ区別
可能な近接した2つの値を用いることで、スロットル開
度の変化量を最小限に抑え、エンジンのアイドル回転速
度を安定させることができる。
【0022】請求項7に記載のエンジンのアイドル回転
速度制御装置において、2つの値を空気系の応答速度よ
り十分に高い速度で変化させることによって、スロット
ルバルブを通過する空気流量がなまされ、量子化された
開度の中問的な開度に相当する空気流量が得られ、目標
開度を変化させたことによるエンジンの回転速度のハン
チングを防止することができる。これに対して、空気の
応答速度より遅い速度で変化させてしまうと、その変化
がエンジンの回転速度に影響を及ぼす。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。
【0024】図1に示すように、自動車に搭載されるエ
ンジン8は吸気弁13が開かれるのに伴って吸気通路6
からシリンダ10に吸気(混合気)を吸入し、この吸気
をピストン11で圧縮して、点火プラグ16を介して着
火燃焼させた後、排気弁14が開かれるのに伴って排気
が排気通路7に排出され、これらの各行程が連続して繰
り返されるようになっている。ピストン11の往復運動
はコンロッド25を介して図示しないクランクシャフト
の回転運動に変換される。
【0025】吸気通路6の途中には燃料を噴射するイン
ジェクタ15と、吸気を絞るスロットルバルブ4がそれ
ぞれ設けられ、その上流側には吸気量を検出するホット
ワイヤー式エアフロメータ1が設けられる。
【0026】排気通路7の途中には図示しない三元触媒
コンバータが設置され、排気中のHC、COを酸化する
とともに、NOxを還元する。
【0027】エンジンコントロールユニット(ECU)
20には、エアフロメータ1で検出される吸気量と、カ
ム角度センサ3で検出されるエンジン回転数と、冷却水
温センサ19で検出される冷却水温度等を入力して、こ
れらの運転状態に応じてインジェクタ15からの燃料噴
射量、点火プラグ16の点火時期等を制御する。
【0028】排気通路7の途中にO2センサ17が設置
される。エンジンコントロールユニット20は、O2
ンサ17で検出される排気中の酸素濃度を入力して、混
合気が理論空燃比となるように燃料噴射量をフィードバ
ック制御して、図示しない三元触媒での転化効率を維持
するようになっている。
【0029】バタフライ式スロットルバルブ4は、吸気
通路6の途中に介装される円盤状の弁体を備え、この弁
体がスロットル軸に結合される。スロットル軸はステッ
プモータ5を介して回転駆動される。
【0030】スロットルコントロールモジュール(TC
M)21は、アクセルペダル28の踏み込み量を検出す
るアクセル開度センサ29の信号と、スロットルバルブ
4の開度を検出するスロットル開度センサ9の信号を入
力して、スロットルバルブ4を駆動するステップモータ
5ヘの指令値を出力する。
【0031】エンジンコントロールユニット20とスロ
ットルコントロールモジュール21は、それぞれCP
U、ROM、RAM、I/O、タイマ等からなるマイク
ロコンピュータを主体として構成される。
【0032】スロットル軸に直結されたポテンショメー
タ式スロットル開度センサ9は、スロットル開度に応じ
たアナログ信号をスロットルコントロールモジュール2
1に出力する。
【0033】カム角度センサ3は、クランク角の1度毎
に信号(ポジション信号)を発し、6気筒エンジン1に
おいて120度毎(4気筒エンジンなら180度毎)に
基準信号(レファレンス信号)を発する。
【0034】エンジンコントロールユニット20とスロ
ットルコントロールモジュール21は、図2に示すよう
に、アイドル運転時に、エンジン8の運転状況に応じて
決められる目標回転速度NSETにエンジン8の回転速
度NEを一致させるようにスロットルバルブ4の目標開
度を設定する目標開度設定手段54と、スロットル開度
センサ9から出力されるアナログ信号を非連続的な量子
化した値に変換して読み込むスロットル開度検出手段5
9と、スロットル開度検出手段59からの非連続的な値
に変換されたスロットル開度が前記目標開度になるよう
に、スロットルバルブ4を駆動するスロットル開度操作
量を設定するスロットル操作量設定手段55と、スロッ
トル開度操作量に応じてスロットルバルブ4を開閉する
スロットル操作手段56とを備える。
【0035】目標回転速度設定手段51では運転状態に
応じたエンジン8の目標回転速度NSETが設定され
る。フィードバック制御手段52は目標回転速度NSE
Tと回転速度検出手段60から送られるエンジン8の回
転速度NEとの偏差ΔNEに応じた供給空気量へのフィ
ードバック量QFBIを算出する。供給空気量設定手段
53は、供給空気量算出手段58で算出される基本空気
量QBASEとフィードバック量QFBIから求める。
【0036】図4のフローチャートは、上記スロットル
バルブ4の目標開度を設定するルーチンを示しており、
エンジンコントロールユニット20において一定周期毎
に実行される。
【0037】これについて説明すると、S101では、
エンジン8の負荷の状態やオートマチックトランスミッ
ションのシフト位置に応じて目標回転速度NSETを設
定する。例えば、Nレンジで無負荷時は700rpm、
Nレンジでエアコン負荷投入時は800rpm、Dレン
ジで無負荷時は650rpm、Dレンジでエアコン負荷
投入時は800rpmとそれぞれ設定される。
【0038】続いてS102に進んで、1燃焼行程毎に
発せられる基準信号の間隔TREFから、エンジン8の
回転速度NEを算出する。6気筒エンジン1では、NE
=60/TREFとして求められる。
【0039】続いてS103に進んで、目標回転速度N
SETとエンジン8の回転速度との偏差ΔNE(=NS
ET−NE)を算出する。
【0040】続いてS104に進んで、供給空気量への
フィードバック量QFBI(=前回算出したQFBI+
GQFBI×ΔNE)を算出する。
【0041】続いてS105に進んで、基本空気量QB
ASEを目標回転速度NSETと補機負荷の状態から求
める。目標回転速度NSETを維持するのに必要な空気
量をテーブルを参照して求め、補機負荷の状況に応じ
て、補機負荷を駆動するのに必要な空気量を求め、この
2つの空気量を加えた値を基本空気量QBASEとす
る。
【0042】続いてS106に進んで、供給空気量Ql
SC(=QBASE+QFBI)を算出する。
【0043】続いてS107に進んで、スロットル開度
の目標開度を、スロットル開度特性を含んだテーブルよ
り求める。
【0044】しかし、スロットル開度検出手段59でス
ロットル開度を読み込むとき、AD(アナログ・デジタ
ル)変換等によって得られる開度(デジタル値)と実際
の開度(アナログ値)との間に量子化誤差が生じる。特
に、アイドリング状態のような低負荷状態では、スロッ
トル開度の変化に対する回転速度の変化ヘの影響が大き
いため、目標回転速度にエンジン8の回転速度が一致せ
ず、偏差が残ってしまい、エンジン8の回転速度がハン
チングを起こす可能性がある。
【0045】本実施形態ではこれに対処して、スロット
ル開度と目標開度が一致し、かつ、エンジンの回転速度
NEと目標回転速度NSETとの偏差ΔNEが非連続的
な値に量子化されたスロットル開度に対応するエンジン
の回転速度の分解能の幅より小さい範囲に収まったら、
量子化誤差による偏差ΔNEを小さくするようにスロッ
トルバルブ4の開度を操作する構成とする。
【0046】スロットルコントロールモジュール21
は、図3に示すように、スロットル開度と目標開度が一
致し、かつ、エンジンの回転速度NEと目標回転速度N
SETとの偏差ΔNEが所定値以下となる第1の運転領
域かどうかを判定する運転領域判定手段61を備える。
【0047】スロットル操作量設定手段55は、第1の
運転領域にあると判定された場合、量子化誤差による偏
差ΔNEを小さくするようにスロットルバルブ4の開度
を操作する一方、第1の運転領域以外で供給空気量に対
応する目標スロットル開度に一致するようにスロットル
開度をフィードバック制御する。
【0048】図5のフローチャートはアイドル時にスロ
ットルバルブ4の開度を制御するルーチンを示してお
り、スロットルコントロールモジュール21において一
定周期毎に実行されるこれについて説明すると、まずS
201では、目標回転速度NSETを読み込む。
【0049】続いてS202に進んで、エンジン8の回
転速度NEを読み込む。
【0050】続いてS203に進んで、目標回転速度N
SETとエンジン8の回転速度NEとの偏差ΔNE(=
NSET−NE)を算出する。
【0051】続いてS204に進んで、スロットル開度
と目標開度が一致し、かつ、偏差ΔNEが所定の範囲、
ここでは20rpm以内の時に、第1の運転領域である
と判定し、それ以外は第1の運転領域でないと判定す
る。このS204で行われるルーチンが、運転領域判定
手段61に相当する。
【0052】第1の遅転領域でないと判定された場合
は、S205に進んで、指令開度を目標開度としてスロ
ットル開度操作手段56へ出力する。
【0053】第1の運転領域であると判定された場合
は、S206に進んで、スロットル開度の検出量をGT
CM×ΔNEだけ補正して指令開度を算出し、スロット
ル開度操作手段56へ出力する。
【0054】図6は本実施形態と従来例のそれぞれにお
けるアイドル回転数の制御例を示している。
【0055】従来例では、エンジン8の回転速度と目標
回転速度との間に偏差があるため、スロットル開度は積
分制御によって量子化された隣り合った開度を交互に実
現しているため、エンジン8の回転速度はハンチングを
起こしている。
【0056】これに対して本実施形態においては、エン
ジン8の回転速度NEと目標回転速度NSETとの偏差
ΔNEが所定の範囲に入ったら、それまで供給空気量に
対応する目標スロットル開度に対してかけていたフィー
ドバック制御を、スロットル開度操作量に対してかけ
て、スロットル開度を回転速度の偏差ΔNEが小さくな
るように操作していくことによって、スロットル開度セ
ンサ9の出力を読み込むときに生じる量子化誤差による
回転速度のハンチングを防ぐことができ、エンジン8の
回転速度NEの目標回転速度NSETへの収束性が向上
する。
【0057】次に、図7に示す実施形態について説明す
る。なお、図1、図2との対応部分には同一符号を付
す。
【0058】スロットルコントロールモジュール21
は、スロットル開度と目標開度が一致し、かつ、エンジ
ンの回転速度NEと目標回転速度NSETとの偏差ΔN
Eが所定値以下となる第1の運転領域かどうかを判定す
る運転領域判定手段61を備える。
【0059】第1の運転領域で目標回転速度NSETと
エンジンの回転速度NEの偏差ΔNEが小さくなるよう
に第2の目標開度を設定する第2の目標開度設定手段6
2を備える。
【0060】第2の目標開度設定手段62は、目標回転
速度NSETよりエンジンの回転速度が大きいときに目
標開度より小さい第2の目標開度と目標開度を所定の割
合で周期的に設定し、目標回転速度NSETよりエンジ
ンの回転速度が小さいときに目標開度より大きい第1の
目標開度を所定の割合で周期的に設定し、前記割合を目
標回転速度NSETとエンジンの回転速度との偏差に応
じて変化させる構成とする。
【0061】目標開度より小さい第2の目標開度は、目
標開度より小さく、かつ、スロットル操作手段で目標開
度と区別できる量子化された開度の中で最も大きな開度
であり、前記目標開度より大きい第2の目標開度は、目
標開度より大きく、かつ、スロットル操作量設定手段で
目標開度と区別できる量子化された開度の中で最も小さ
な開度とする。
【0062】第2の目標開度設定手段62は、空気系の
応答周期より短い周期で第2の目標開度を設定する構成
とする。
【0063】スロットル操作量設定手段55は、第1の
運転領域にあると判定された場合、第2の目標開度に一
致するようにスロットル開度をフィードバック制御する
一方、第1の運転領域以外で供給空気量に対応する目標
スロットル開度に一致するようにスロットル開度をフィ
ードバック制御する。
【0064】図8のフローチャートはアイドル時にスロ
ットルバルブ4の開度を制御するルーチンを示してお
り、スロットルコントロールモジュール21において一
定周期毎に実行されるこれについて説明すると、まずS
301では、目標回転速度NSETを読み込む。
【0065】続いてS302に進んで、エンジン8の回
転速度NEを読み込む。
【0066】続いてS303に進んで、目標回転速度N
SETとエンジン8の回転速度NEとの偏差ΔNE(=
NSET−NE)を算出する。
【0067】続いてS304に進んで、スロットル開度
と目標開度が一致し、かつ、偏差ΔNEが所定の範囲、
ここでは20rpm以内の時に、第1の運転領域である
と判定し、それ以外は第1の運転領域でないと判定す
る。このS304で行われるルーチンが、運転領域判定
手段61に相当する。
【0068】第1の遅転領域でないと判定された場合
は、S305に進んで、指令開度を目標開度としてスロ
ットル開度操作手段56へ出力する。
【0069】第1の運転領域であると判定された場合
は、S306に進んで、今回のtをt=前回のt+GT
CM×ΔNEとして算出する。
【0070】続いてS307に進んで、目標開度と目標
開度に近接する量子化された開度の値(目標回転速度よ
りエンジン8の回転速度が大きいときは目標開度より小
さな値、目標回転速度よりエンジン8の回転速度が小さ
いときは目標開度より大きな値)を(1−t):tの割
合でスロットル開度操作手段56へ出力する。このと
き、tの初期値は0とする。
【0071】図9は本実施形態と従来例のそれぞれにお
けるアイドル回転数の制御例を示している。本実施形態
において、近接する2つの量子化された値を第2の目標
開度として与えることによって、スロットル開度を空気
の応答速度より速い速度で操作することにより、空気系
の応答が迫い付ず、なまされるために結果的に中間的な
値と等価な空気流量を実現することができる。このとき
の2つの値の割合をエンジン8の回転速度と目標回転速
度との偏差が小さくなるように変化させている。この例
では、回転速度が目標回転速度より大きいので、小さい
方の開度の割合を徐々に多くしている。これによって、
スロットル開度センサ9の出力を読み込むときに生じる
量子化誤差による回転速度のハンチングを防ぐことがで
き、エンジン8の回転速度NEの目標回転速度NSET
への収束性が向上する。
【0072】また、スロットル開度検出手段の出力を非
連続的な値に変換して読み込んだ値に、または、スロッ
トル開度検出手段の出力を非連続的な値に変換して読み
込んだ値と目標開度との偏差に同様に変化させても同様
の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すシステム図。
【図2】同じく制御系の基本構成図。
【図3】同じく制御系の構成図。
【図4】同じくエンジンコントロールユニットで実行さ
れる制御内容を示すフローチャート。
【図5】同じくスロットルコントロールモジュールで実
行される制御内容を示すフローチャート。
【図6】同じく制御例を示す特性図。
【図7】他の実施形態を示す制御系の構成図。
【図8】同じくスロットルコントロールモジュールで実
行される制御内容を示すフローチャート。
【図9】同じく制御例を示す特性図。
【符号の説明】
1 エアフロメータ 3 カム角度センサ 4 スロットルバルブ 5 ステップモータ 6 吸気通路 9 スロットル開度センサ 10 シリンダ 11 ピストン 13 吸気弁 17 O2センサ 19 水温センサ 20 エンジンコントロールユニット 21 スロットルコントロールモジュール 28 アクセルペダル 29 アクセル開度センサ 51 目標回転速度設定手段 52 フィードバック制御手段 53 供給空気量算出手段 54 目標開度設定手段 55 スロットル操作量設定手段 56 スロットル開度操作手段 58 基本空気量算出手段 59 スロットル開度検出手段 60 回転速度検出手段 61 運転領域判定手段 62 第2の目標開度設定手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アイドル運転時にエンジンの運転状態に応
    じて決められる目標回転速度にエンジンの回転速度を一
    致させるようにスロットル開度の目標開度を設定する目
    標開度設定手段と、 スロットルバルブの開度を検出するスロットル開度セン
    サと、 スロットル開度センサからの出力値を非連続的な値に量
    子化したスロットル開度に変換するスロットル開度検出
    手段と、 非連続的な値に変換されたスロットル開度が目標開度に
    なるようにスロットルバルブを駆動するスロットル開度
    操作量を設定するスロットル操作量設定手段と、 スロットル開度操作量に応じてスロットルバルブを操作
    するスロットル操作手段と、 を備えるエンジンのアイドル回転速度制御装置におい
    て、 前記非連続的な値に変換されたスロットル開度が目標開
    度と一致するとともに目標回転速度とエンジンの回転速
    度との偏差が所定の範囲に収まる第1の運転領域を判定
    する運転領域判定手段を備え、 前記スロットル操作量設定手段を第1の運転領域で目標
    回転速度とエンジンの回転速度の偏差が小さくなるよう
    にスロットルバルブを駆動するスロットル開度操作量を
    設定する構成としたことを特徴とするエンジンのアイド
    ル回転速度制御装置。
  2. 【請求項2】前記第1の運転領域以外で供給空気量に対
    応する目標スロットル開度に一致するようにスロットル
    開度をフィードバック制御する構成としたことを特徴と
    する請求項1に記載のエンジンのアイドル回転速度制御
    装置。
  3. 【請求項3】前記第1の運転領域を目標回転速度とエン
    ジンの回転速度との偏差が非連続的な値に量子化された
    スロットル開度の分解能に対応するエンジンの回転速度
    の幅より小さい領域としたことを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載のエンジンのアイドル回転速度制御装置。
  4. 【請求項4】アイドル運転時にエンジンの運転状態に応
    じて決められる目標回転速度にエンジンの回転速度を一
    致させるようにスロットル開度の目標開度を設定する目
    標開度設定手段と、 スロットルバルブの開度を検出するスロットル開度セン
    サと、 スロットル開度センサからの出力値を非連続的な値に量
    子化したスロットル開度に変換するスロットル開度検出
    手段と、 非連続的な値に変換されたスロットル開度が目標開度に
    なるようにスロットルバルブを駆動するスロットル開度
    操作量を設定するスロットル操作量設定手段と、 スロットル開度操作量に応じてスロットルバルブを操作
    するスロットル操作手段と、 を備えるエンジンのアイドル回転速度制御装置におい
    て、 前記非連続的な値に変換されたスロットル開度が目標開
    度と一致するとともに目標回転速度とエンジンの回転速
    度との偏差が所定の範囲に収まる第1の運転領域を判定
    する運転領域判定手段と、 前記第1の運転領域で目標回転速度とエンジンの回転速
    度の偏差が小さくなるように第2の目標開度を設定する
    第2の目標開度設定手段と、 前記スロットル操作量設定手段を第1の運転領域で第2
    のスロットル開度が目標開度になるようにスロットルバ
    ルブを駆動するスロットル開度操作量を設定する構成と
    したことを特徴とするエンジンのアイドル回転速度制御
    装置。
  5. 【請求項5】前記第2の目標開度設定手段は目標回転速
    度よりエンジンの回転速度が大きいときに目標開度より
    小さい第2の目標開度と目標開度を所定の割合で周期的
    に設定し、目標回転速度よりエンジンの回転速度が小さ
    いときに目標開度より大きい第1の目標開度を所定の割
    合で周期的に設定し、前記割合を目標回転速度とエンジ
    ンの回転速度との偏差に応じて変化させる構成としたこ
    とを特徴とする請求項4に記載のエンジンのアイドル回
    転速度制御装置。
  6. 【請求項6】前記目標開度より小さい第2の目標開度は
    目標開度より小さく、かつ、スロットル操作手段で目標
    開度と区別できる量子化された開度の中で最も大きな開
    度であり、前記目標開度より大きい第2の目標開度は目
    標開度より大きく、かつ、スロットル操作量設定手段で
    目標開度と区別できる量子化された開度の中で最も小さ
    な開度であることを特徴とする請求項5に記載のエンジ
    ンのアイドル回転速度制御装置。
  7. 【請求項7】第2の目標開度設定手段は空気系の応答周
    期より短い周期で第2の目標開度を設定することを特徴
    とする請求項5に記載のエンジンのアイドル回転速度制
    御装置。
JP4769497A 1997-03-03 1997-03-03 エンジンのアイドル回転速度制御装置 Pending JPH10246142A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6845751B2 (en) * 2002-05-09 2005-01-25 Hyundai Motor Company Method and apparatus for controlling idle speed of an engine
CN115126033A (zh) * 2022-06-23 2022-09-30 徐州徐工挖掘机械有限公司 一种轮式挖掘机行走速度限制控制系统及方法

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