JP2004124899A - エンジンの制御装置 - Google Patents

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JP2004124899A JP2002293396A JP2002293396A JP2004124899A JP 2004124899 A JP2004124899 A JP 2004124899A JP 2002293396 A JP2002293396 A JP 2002293396A JP 2002293396 A JP2002293396 A JP 2002293396A JP 2004124899 A JP2004124899 A JP 2004124899A
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Masahiko Suketani
祐谷 昌彦
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Abstract

【課題】EGRガス流量が要求に対して減少しないようにして加速時のNOx排出量の増加を抑制する。
【解決手段】EGR弁(9)と、アクチュエータ(10)と、EGR制御目標値が得られるようにEGR弁開度を制御する手段(11)と、アクセル開度と車速の検出値に基づいて目標駆動トルクを演算する手段(11)と、この目標駆動トルクに基づいて目標スロットル弁開度を演算する手段(11)と、この目標スロットル弁開度が得られるようにスロットル弁(6)を電気的に制御する電気制御スロットル装置(6、7)とを備えるエンジンの制御装置において、EGR弁(10)が、アクチュエータ(10)の限界速度により予め定まっている最大開速度で開駆動されるあいだ、このEGR弁(10)の最大開速度に対応する目標スロットル弁開度を設定する手段(11)を備える。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はエンジンの制御装置、特に排気の一部を吸気側に導入する、いわゆる排気還流(以下「EGR」という。)を行うEGR装置(EGR弁とEGR弁を開閉駆動するアクチュエータとからなる)と、スロットル弁を電気的に制御する電気制御スロットル装置とを備えるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
成層燃焼運転と均質燃焼運転とを切換可能にしたエンジンの制御装置において、成層燃焼運転から均質燃焼運転への切換に際して、まずEGR装置を用いてEGRを行っていた状態よりEGRガス量がほとんどない状態へと切換え、その後しばらくしたタイミングで空燃比をリッチ側に移行させつつ電気制御スロットル装置により吸入空気流量を減らし、これによって成層燃焼運転から均質燃焼運転へと切換えるようにしたものが提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−72032号公報(図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、成層燃焼運転域かつEGR弁を開いてEGRを行う領域において、定常状態からアクセルペダルを踏み込んでスロットル弁を開き電気制御スロットル装置により吸入空気流量を急増させると(加速時)、一時的にNOx排出量が増加して排気性能が悪化し、またこれとは逆に定常状態からアクセルペダルを戻して電気制御スロットル装置により吸入空気流量を急減させたとき(減速時)、一時的に燃焼安定性が悪くなることが分かった。
【0005】
この加速時に生じるNOx排出量の増加や減速時に生じる燃焼安定性の悪化の原因を本願発明の発明者が解析してみたところ、EGR弁を開閉駆動するアクチュエータの応答遅れに起因していることを突き止めた。これを図8、図9、図10、図11を参照して説明すると、図8、図9は加速時の、また図10、図11は減速時の特性(実験結果)であり、このうち破線で対策前の場合を、実線で対策後(後述する本願発明)の場合を示す。
【0006】
図8、図9に破線で示したようにt1のタイミングでスロットル弁開度がステップ的に大きくなったとき、定常状態に対してスロットル弁下流の吸気管圧力が大きくなりEGR弁前後差圧が小さくなるためEGRガス流量が要求に対して減少し(図13参照)、実EGR率も要求に対して減少するためNOx低減効果が低下してNOx排出量が増加している。
【0007】
また、図10、図11に破線で示したようにt1のタイミングでスロットル弁開度がステップ的に小さくなったとき定常状態に対してスロットル弁下流の吸気管圧力が小さくなりEGR弁前後差圧が大きくなるためEGRガス流量が要求に対して増加し、実EGR率も要求に対して増加するため燃焼安定性が悪くなっている。
【0008】
この場合、EGRガス流量はEGR弁開口面積とEGR弁前後差圧との2つの因子により定まるので、加速時にEGR弁前後差圧が小さくなってもEGR弁開口面積が応答良く増えればEGRガス流量が要求に対して減少することはないはずである。しかしながら、図9の下二段をみると、スロットル弁開度がステップ的に増えているのに対して、EGR弁開度のほうはゆっくりとしか増えていない。同様に、減速時にEGR弁前後差圧が大きくなってもEGR弁開口面積が応答良く減ればEGRガス流量が要求に対して増加することはないはずであるが、図11の下二段をみると、スロットル弁開度がステップ的に減少しているのに対して、EGR弁開度のほうはゆっくりとしか減っていない。
【0009】
このように、スロットル弁開度の変化速度に対してEGR弁開度の変化速度が遅いのは、ステップモータなどのアクチュエータによりEGR弁の開速度や閉速度が定まるところ、ステップモータにこれより速くは動くことのできない限界速度があり、限界速度に規制されたスピードでしかEGR弁開度が大きくなれず、また限界速度に規制されたスピードでしかEGR弁開度が小さくなれないためである。
【0010】
この場合、EGR弁開度の変化速度を、スロットル弁の変化速度に合わせて速くすることはできないが、スロットル弁開度の変化速度をEGR弁開度に変化速度に合わせて遅くすることはできる。そして、例えば加速時にスロットル弁開度の開速度を遅らせてEGR弁前後差圧の増加を抑えてやればEGR弁前後差圧の増加とEGR弁開度の減少とがバランスし、EGRガス流量が要求に対して減少しないようにすることができる。また、減速時にスロットル弁開度の閉速度を遅らせてEGR弁前後差圧の減少を抑えてやればEGR弁前後差圧の減少とEGR弁開度の増加とがバランスし、EGRガス流量が要求に対して増加しないようにすることができる。
【0011】
そこで本発明は、EGR弁がアクチュエータの限界速度により予め定まっている最大開速度で開駆動されるあいだは、このEGR弁の最大開速度に対応する目標スロットル弁開度を設定することにより、EGRガス流量が要求に対して減少しないようにして加速時のNOx排出量の増加を抑制し、またEGR弁がアクチュエータの限界速度により予め定まっている最大閉速度で閉駆動されるあいだは、このEGR弁の最大閉速度に対応する目標スロットル弁開度を設定することにより、EGRガス流量が要求に対して増加しないようにして減速時の燃焼悪化を防止することを目的とする。
【0012】
一方、特許文献1のように、成層燃焼運転から均質燃焼運転への切換時に、EGRガス流量がほとんどない状態としてしまうのでは、NOx排出量を低減できない。これに対して本願発明は、EGRガスが流入しても燃焼が安定している領域における加速時や減速時において、NOx排出量の低減を目的としてEGRガス流量を目標値に近づけようとするものであり、特許文献1とは技術的思想が異なる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、EGRガス流量を増減するEGR弁と、このEGR弁を開閉駆動するアクチュエータと、運転条件に応じてEGR制御目標値を演算するEGR制御目標値演算手段と、このEGR制御目標値が得られるようにEGR弁開度を制御するEGR弁開度制御手段と、アクセル開度を検出するアクセル開度検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、これらアクセル開度と車速の検出値に基づいて目標駆動トルクを演算する目標トルク演算手段と、この目標駆動トルクに基づいて目標スロットル弁開度を演算する目標スロットル弁開度演算手段と、この目標スロットル弁開度が得られるようにスロットル弁を電気的に制御する電気制御スロットル装置とを備えるエンジンの制御装置において、EGR弁が、アクチュエータの限界速度により予め定まっている最大開速度で開駆動されるあいだ、前記目標駆動トルクに基づく目標スロットル弁開度に代えて、このEGR弁の最大開速度に対応する目標スロットル弁開度を設定する目標スロットル弁開度設定手段を備える。
【0014】
請求項3に記載の発明は、EGRガス流量を増減するEGR弁と、このEGR弁を開閉駆動するアクチュエータと、運転条件に応じてEGR制御目標値を演算するEGR制御目標値演算手段と、このEGR制御目標値が得られるようにEGR弁開度を制御するEGR弁開度制御手段と、アクセル開度を検出するアクセル開度検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、これらアクセル開度と車速の検出値に基づいて目標駆動トルクを演算する目標トルク演算手段と、この目標駆動トルクに基づいて目標スロットル弁開度を演算する目標スロットル弁開度演算手段と、この目標スロットル弁開度が得られるようにスロットル弁を電気的に制御する電気制御スロットル装置とを備えるエンジンの制御装置において、EGR弁が、アクチュエータの限界速度により予め定まっている最大閉速度で閉駆動されるあいだ、前記目標駆動トルクに基づく目標スロットル弁開度に代えて、このEGR弁の最大閉速度に対応する目標スロットル弁開度を設定する目標スロットル弁開度設定手段を備える。
【0015】
【発明の効果】
EGR弁を開閉駆動するアクチュエータには、これより速く動くことのできない限界速度があり、限界速度に規制されたスピードでしかEGR弁開度が大きくなれないので、これに起因してアクセル開度をステップ的に大きくするときには、EGRガス流量が要求に対して減少し、NOx低減効果が低下してNOx排出量が増加するのであるが、請求項1に記載の発明によれば、EGR弁が、アクチュエータの限界速度により予め定まっている最大開速度で開駆動されるあいだ、目標駆動トルクに基づく目標スロットル弁開度に代えて、このEGR弁の最大開速度に対応する目標スロットル弁開度を設定するようにした。すなわち、EGR弁が、アクチュエータの限界速度により予め定まっている最大開速度で開駆動されるあいだとは加速時であり、この加速時にスロットル弁開度の開速度が遅らされEGR弁前後差圧の増加が抑えられることから、EGR弁前後差圧の増加とEGR弁開度の減少とがバランスし、EGRガス流量が要求に対して減少しないようにすることができる(EGR制御目標値を確保することができる)ため、これにより加速時にもNOx排出量を設計値通りに低減することができる。
【0016】
また、限界速度に規制されたスピードでしかEGR弁開度が小さくなれないので、これに起因してアクセル開度をステップ的に小さくするときには、EGRガス流量が要求に対して増加し、燃焼安定性が悪くなるのであるが、請求項3に記載の発明によれば、EGR弁が、アクチュエータの限界速度により予め定まっている最大閉速度で閉駆動されるあいだ、目標駆動トルクに基づく目標スロットル弁開度に代えて、このEGR弁の最大閉速度に対応する目標スロットル弁開度を設定するようにした。すなわち、EGR弁が、アクチュエータの限界速度により予め定まっている最大閉速度で開駆動されるあいだとは減速時であり、この減速時にスロットル弁開度の閉速度が遅らされEGR弁前後差圧の減少が抑えられることから、EGR弁前後差圧の減少とEGR弁開度の増加とがバランスし、EGRガス流量が要求に対して増加しないようにすることができる(EGR制御目標値を確保することができる)ため、これにより燃焼悪化に伴う失火の発生などを防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0018】
図1は成層燃焼運転と均質燃焼運転とを切換可能にしたエンジンの制御装置の制御システム図で、当該エンジンは図示しない車両に搭載されている。
【0019】
図1において1はエンジン本体、2は吸気管、3は排気管、4は燃料噴射弁、5は点火プラグ、6はスロットル弁、7はスロットル弁6を開閉駆動するステップモータ(あるいはDCモータなど)である。ここで、スロットル弁6とステップモータ7とから電気制御スロットル装置が構成されている。
【0020】
当該エンジンではシリンダに直接臨んで設けられた燃料噴射弁4より低負荷などにおいて燃料を圧縮行程の後半に噴射しその噴霧から形成される混合気をシリンダ内の吸気流動を利用して塊のまま点火プラグ5へと向かわせ、圧縮上死点付近において点火プラグ5の近傍に到達した混合気塊に対して点火プラグ5による点火を行い、全体としては空燃比が例えば40を超える超希薄燃焼(成層燃焼)の運転を行う。また高負荷では燃料を吸気行程で噴射して燃料と空気の混合を早め、燃焼室の全域を均質的な混合気で満たし、理論空燃比の混合気による均質燃焼の運転を行う。
【0021】
このため、アクセル開度センサ12(アクセル開度検出手段)からのアクセル開度(アクセルペダルの踏み込み量のこと)の信号、クランク角センサ13からの単位クランク角毎のポジション信号および気筒行程の位相差毎の基準信号、スロットル弁6上流の吸気管2に設けられるエアフローメータ14からの吸入空気流量の信号、水温センサ16からの冷却水温の信号が、エンジンコントローラ11に入力され、エンジンコントローラ11では運転条件(エンジン回転速度と吸入空気流量とで定まる)により最適な空燃比と最適な燃焼状態とが得られるように燃料噴射弁4からの燃料噴射量と燃料噴射時期とを制御している。例えば運転条件が図2に示す低負荷側や低回転速度側の成層燃焼域にあれば燃料噴射時期をピストンが上昇する圧縮行程の後半に設定すると共に空燃比を理論空燃比より希薄側に設定する。一方、図2に示す高負荷側や高回転速度側の均質燃焼域になると燃料噴射時期をピストンが下降する吸気行程に設定するとともに空燃比を理論空燃比を中心とした狭い範囲に収める。
【0022】
また、エンジンコントローラ11ではアクセルセンサ12からのアクセル開度と車速センサ18(車速検出手段)からの車速とに基づいて車両の目標駆動トルクを演算し、この目標駆動トルクに基づいて目標スロットル弁開度を演算し、この目標スロットル弁開度が得られるように、ステップモータ7を介してスロットル弁開度を制御する。その際スロットルセンサ15からの信号をフィードバック信号として用いている。
【0023】
一方、排気の一部を吸気に還流させるEGR通路8にステップモータ10(アクチュエータ)により駆動されるEGR弁9を備える。EGR率が高いほど(EGRガス流量が多いほど)エンジンより排出されるNOx排出量を低減することができるため、エンジンコントローラ11ではこのEGR弁9を制御して燃焼安定性が悪化しない範囲で大量にEGRガスをコレクタ部2A下流の吸気管2に流人させる。すなわち、エンジンコントローラ11には運転条件(負荷と回転速度)に応じた最適な目標EGR率を定めたマップを有しており、EGRを許可する運転領域でそのときの運転条件よりそのマップを検索して目標EGR率を演算し、これをエアフローメータ12により検出される吸入空気流量に掛けることによって目標EGRガス流量を算出し、この目標EGRガス流量に比例して目標EGR弁開口面積を算出し、この目標EGR弁開口面積よりさらに目標EGR弁開度を演算する。このようにして求めた目標EGR弁開度がステップモータ10の制御回路に出力されると、これがステップモータ10の目標ステップ数に変換され、この目標ステップ数が得られるようにステップモータ10が駆動される。
【0024】
このようにEGR弁開度を制御してEGRを行う領域で、定常状態からアクセルペダルを踏み込んでスロットル弁6を開いて吸入空気流量を急増させるとき(加速時)、一時的にNOx排出量が増加して排気性能が悪化しかねないので、EGR弁9が、アクチュエータ10の限界速度により予め定まっている最大開速度で開駆動されるあいだ、前記目標駆動トルクに基づく目標スロットル弁開度に代えて、このEGR弁9の最大開速度に対応する目標スロットル弁開度を設定する。
【0025】
また、これとは逆に定常状態からアクセルペダルを戻して吸入空気流量を急減させたとき(減速時)、一時的に燃焼安定性が悪くなりかねないので、EGR弁9が、アクチュエータ10の限界速度により予め定まっている最大閉速度で閉駆動されるあいだ、前記目標駆動トルクに基づく目標スロットル弁開度に代えて、このEGR弁9の最大閉速度に対応する目標スロットル弁開度を設定する。
【0026】
これをさらに説明すると、図3はt1のタイミングでアクセル開度をステップ的に増加させたときの(加速時)、また図4はt1のタイミングでアクセル開度をステップ的に減少させたときの(減速時)本実施形態による、EGR弁開度、スロットル弁開度、目標当量比、燃料噴射量の各変化をモデル的に示したものである。
【0027】
まず、図3から説明すると、t1のタイミングでアクセル開度がステップ的に増加するとき、EGR弁開度はステップモータ10の限界速度に規制されたスピードで大きくなり、t2のタイミングで加速後の定常状態での値に達している。つまり、t1とt2の間が過渡状態である。
【0028】
この場合に、車速とエンジン回転速度に基づく目標スロットル弁開度基本値TVOMは図3第3段目の破線のようにt1のタイミングでステップ的に大きくなるのであるが、このTVOMに代えて、図3第3段目の実線のようにt1直前の値を初期値としてt1よりある傾きをもって直線的に大きくなり、t2のタイミングで加速後の定常状態での値と一致する目標スロットル弁開度tTVO1を設定する。
【0029】
ただし、アクセル開度をステップ的に大きくするときに、スロットル弁の開作動をこのように規制すると、吸入空気流量が要求に対して減少することが避けられないので、このときにも定常状態での目標当量比(図3第4段目の破線参照)で運転した場合、スロットル弁開度を規制する前に比べてエンジンの発生するトルクが低下し、望みの加速感が得られない。これは特に吸入空気流量に対するトルクの感度が高い成層燃焼運転時に顕著となる。
【0030】
加速時のこのトルク低下分を回復させてやるめ、次のように目標当量比を演算する。すなわち、エンジンの回転速度と負荷とに基づく目標当量比基本値TFBYA0は図3第4段目の破線のようにt1のタイミングでステップ的に大きくなるのであるが、このTFBYA0に代えて、図3第4段目の実線のようにt1での定常状態での目標当量比TFBYA0に所定値dTFBYA1を加えた値を初期値として直線的に小さくなり、t2で加速後の定常状態での値と一致する目標当量比TFBYA1を演算する。このようにt1からt2の間で目標当量比をTFBYA0よりTFBYA1へと変更することは、実線と破線とで囲まれた面積分だけ燃料噴射量が増量されることを意味する。これは空燃比のリッチ化を行っている操作であり、これによりエンジンの発生するトルクが増える(図14参照)。
【0031】
また、図3第4段目において実線と破線とで囲まれた面積分だけ燃料噴射量が増量されてトルクが増加するので、この燃料増量分によって定常状態での目標当量比TFBYA0で運転した場合に発生するトルクと同じトルクが発生するように燃料増量分を決定する。
【0032】
次に、図4を説明すると、t1のタイミングでアクセル開度がステップ的に減少するとき、EGR弁開度はステップモータ10の限界速度に規制されたスピードで小さくなり、t2のタイミングで減速後の定常状態での値に達している。つまり、t1とt2の間が過渡状態である。
【0033】
この場合に、車速とエンジン回転速度に基づく目標スロットル弁開度基本値TVOMは図4第3段目の破線のようにt1のタイミングでステップ的に小さくなるのであるが、このTVOMに代えて、図4第3目の実線のようにt1直前の値を初期値としてt1より所定の傾きをもって直線的に小さくなり、t2のタイミングで減速後の定常状態での値と一致する目標スロットル弁開度tTVO1を設定する。
【0034】
ただし、アクセル開度をステップ的に小さくするときに、スロットル弁の閉作動をこのように規制すると、吸入空気流量が要求に対して増大することが避けられないので、このときにも定常状態での目標当量比(図4第4段目の破線参照)で運転した場合、スロットル弁開度を規制する前に比べてエンジンの発生するトルクが増加し、望みの減速感が得られない。これは特に吸入空気流量に対するトルクの感度が高い成層燃焼運転時に顕著となる。
【0035】
減速時のこのトルク増加分を減らすため、次のように目標当量比を演算する。すなわち、エンジンの回転速度と負荷とに基づく目標当量比基本値TFBYA0は図4第4段目の破線のようにt1のタイミングでステップ的に小さくなるのであるが、このTFBYA0に代えて、図4第4段目の実線のようにt1での定常状態での目標当量比TFBYA0に所定値dTFBYA1を加えた値を初期値として直線的に大きくなり、t2で減速後の定常状態での値と一致する目標当量比TFBYA1を演算する。このようにt1からt2の間でTFBYA0よりTFBYA1へと変更することは、実線と破線とで囲まれた面積分だけ燃料噴射量が減量されることを意味する。これは空燃比のリーン化を行っている操作であり、これによりエンジンの発生するトルクが減る。
【0036】
また、実線と破線とで囲まれた面積分だけ燃料噴射量が減量されてトルクが減少するので、この燃料減量分によって定常状態での目標当量比TFBYA0で運転した場合に発生するトルクと同じトルクが発生するように燃料減量分を決定する。
【0037】
このように、図3、図4で示したt1からt2の間の過渡区間でTFBYA0に代えて、TFBYA1を演算することで、エンジンの発生するトルクを目標値にコントロールすることができる。
【0038】
エンジンコントローラ11で実行されるこれらの制御を以下のフローチャートに従って詳述する。ただし、加速時と減速時とではいずれも同様の制御となるので、ここでは主に加速時で説明する。
【0039】
図5は加速時制御フラグ(図3最下段参照)を設定するためのもので、一定時間毎(例えば10msec毎)に実行する。
【0040】
ステップ1ではアクセルセンサ12からのアクセル開度ACCを読み込み、ステップ2で前回からのアクセル開度変化量ΔACCを算出する。ステップ3ではこのアクセル開度変化量ΔACCとゼロを比較する。ΔACCがゼロ以下であれば定常時または減速時であるのでそのまま今回の処理を終了する。
【0041】
アクセル開度変化量ΔACCが正であればステップ4に進み加速時制御フラグ(ゼロに初期設定)をみる。加速時制御フラグ=0であるときにはステップ5に進みアクセル開度変化量ΔACCと所定値を比較する。ここで、所定値は、EGR弁開度の開速度がステップモータ10の限界速度により規制されるほどの加速時か否かを定める値である。アクセル開度変化量ΔACCが所定値以上のときにはEGR弁開度の開速度がステップモータ10の限界速度により規制されるほどの加速時であると判断し、ステップ6に進んで加速時制御フラグ=1とする。
【0042】
図6は目標スロットル弁開度を演算するためのもので、一定時間毎(例えば10msec毎)に実行する。
【0043】
ステップ11ではアクセルセンサ12からのアクセル開度ACC、クランク角センサ13からの信号に基づいて演算されるエンジン回転速度Neを読み込み、ステップ12でこれらから所定のマップを検索することにより目標駆動トルクtTdを演算する。ステップ13ではこの目標駆動トルクtTdとエンジン回転速度Neとから所定のマップを検索することにより目標スロットル弁開度基本値TVOMを演算する。目標スロットル弁開度基本値TVOM、目標駆動トルクtTdとも定常状態に適合する値である。なお、目標駆動トルクや目標スロットル弁開度基本値の各マップの内容は周知であるので、図示していない。
【0044】
ステップ14では加速時制御フラグをみる。加速時制御フラグ=0であるときには、ステップ15に進み目標スロットル弁開度基本値TVOMを目標スロットル弁開度tTVOとして設定し、またステップ16で目標スロットル弁開度tTVOの値をメモリであるTVOMzに移す。
【0045】
加速時制御フラグ=1であるときにはステップ17に進み、前回は加速時制御フラグ=1であったか否かをみる。前回は加速時制御フラグ=1でなかった(つまり今回初めて加速時制御フラグ=1となった)ときにはステップ18に進み、目標スロットル弁開度基本値TVOMの前回値を表すTVOMzの値をメモリtTVO1に移す。
【0046】
ここで、メモリtTVO1は図3第3段目においてt1よりt2までの間の過渡区間で、破線で示した基本値TVOMに代えて、実線で示した直線波形のスロットル弁開度を与えるものである。ステップ18での操作は、t1直前での目標スロットル弁開度基本値をtTVO1の初期値とする操作である。
【0047】
ステップ19では改めてtTVO1の値を目標スロットル弁開度tTVOとして設定し、ステップ20では次回制御のためtTVO1の値をtTVO1の前回値を表すメモリtTVO1zに移す。
【0048】
加速時制御フラグ=1となって2回目以降はステップ14、17よりステップ21に進み、
tTVO1=tTVO1z+dTVO…(1)
ただし、dTVO:演算周期当たりのスロット弁開度の増加量、
tTVO1z:tTVO1の前回値、
の式により目標スロットル弁開度tTVO1を演算する。
【0049】
(1)式は前回値に対して演算周期当たりdTVOずつ増やしてゆく式であり、これにより、tTVO1は直線的に増加してゆく。
【0050】
ここで、dTVOは簡単には一定値でもよいが、加速の程度によりスロットル弁開度の段差(図3第3段目のΔTVO参照)が異なるので、加速の程度(つまり運転条件)に応じた値とすることが望ましい。
【0051】
ステップ22ではこのようにして演算したtTVO1と、ステップ13で演算している目標スロットル弁開度基本値TVOMとを比較する。tTVO1がTVOMより小さいときには、まだtTVO1が定常状態の値に追いついていないので、ステップ19、20に進み、tTVO1を目標スロットル弁開度tTVOとして設定し、tTVO1の値をメモリtTVO1zに移す。
【0052】
やがてtTVO1がTVOM以上になると、tTVO1が定常状態の値に追いついた、従ってtTVO1をTVOMに置き換える制御を終了するタイミングであると判断し、ステップ22よりステップ23に進み加速時制御フラグ=0とすると共に、次回の制御に備えてメモリtTVO1、tTVO1zを初期化した後、ステップ15、16で、目標スロットル弁開度基本値TVOMを目標スロットル弁開度tTVOとして設定し、また目標スロットル弁開度tTVOの値をメモリであるTVOMzに移す。
【0053】
図7は目標当量比を演算するためのもので、一定時間毎(例えば10msec毎)に実行する。
【0054】
ステップ31ではエンジン回転速度Neと基本噴射パルス幅Tpを読み込み、ステップ32でこれらから所定のマップを検索することにより目標当量比基本値TFBYA0を演算する。目標当量比基本値TFBYA0も定常状態に適合する値である。なお、目標当量比基本値のマップ内容も周知であるので、図示していない。
【0055】
ステップ33では加速時制御フラグをみる。加速時制御フラグ=0であるときには、ステップ34に進み目標当量比基本値TFBYA0を目標当量比TFBYAとして設定する。
【0056】
加速時制御フラグ=1であるときにはステップ35に進み、前回は加速時制御フラグ=1であったか否かをみる。前回は加速時制御フラグ=1でなかった(つまり今回初めて加速時制御フラグ=1となった)ときにはステップ36に進み、ステップ32で演算した目標当量比基本値TFBYA0に所定値dTFBYA1を加えた値をメモリTFBYA1に移す。
【0057】
ここで、TFBYA1は図3第4段目においてt1よりt2までの間の過渡区間で、破線で示した目標当量比基本値TFBYA0に代えて、実線で示した波形の目標当量比を与えるものである。ステップ36での操作は、t1での目標当量比基本値TFBYA0に所定値dTFBYA1を加算した値をTFBYA1の初期値とする操作である。
【0058】
ステップ37では改めてTFBYA1の値を目標当量比TFBYAとして設定し、ステップ38では次回制御のためTFBYA1の値をTFBYA1の前回値を表すメモリTFBYA1zに移す。
【0059】
加速時制御フラグ=1となって2回目以降はステップ33、35よりステップ39に進み、
TFBYA1=TFBYA1z−dTFBYA2…(2)
ただし、dTFBYA2:演算周期当たりの当量比の減少量、
TFBYA1z:TFBYA1の前回値、
の式により目標当量比TFBYA1を演算する。
【0060】
(2)式は前回値に対して演算周期当たりdTFBYA2ずつ減らしてゆく式であり、これにより、TFBYA1は直線的に減少してゆく。
【0061】
ここで、dTFBYA2は簡単には一定値でもよいが、加速の程度により目標当量比の段差(図3第4段目のΔTFBYA参照)が異なるので、加速の程度(つまり運転条件)に応じた値とすることが望ましい。
【0062】
ステップ40ではこのようにして演算したTFBYA1と、ステップ32で演算している目標当量比基本値TFBYA0とを比較する。TFBYA1がTFBYA0より大きいときには、まだTFBYA1が定常状態の値に追いついていないのでステップ37、38に進み、TFBYA1を目標当量比TFBYAとして設定し、TFBYA1の値をメモリTFBYA1zに移す。
【0063】
やがてTFBYA1がTFBYA0以下になると、TFBYA1が定常状態の値に追いついた、従ってTFBYA1をTFBYA0に置き換える制御を終了するタイミングであると判断し、ステップ40よりステップ41に進み次回の制御に備えてメモリTFBYA1、TFBYA1zを初期化した後、ステップ34でTFBYA0をTFBYAとして設定する。
【0064】
このようにして演算される目標当量比TFBYAは図示しない燃料噴射パルス幅Tiの演算において用いられる。例えばシーケンシャル噴射の場合であれば、
Ti=Tp×TFBYA×(α+αm−1)×2+Ts…(3)
ただし、Tp:基本噴射パルス幅、
α :空燃比フィードバック補正係数、
αm:空燃比学習値、
Ts:無効噴射パルス幅、
の式により燃料噴射パルス幅Tiが演算され、所定のタイミングでTiの時間だけ燃料噴射弁4が開かれる。
【0065】
ここで、本実施形態の作用を図8、図9、図10、図11を参照しながら説明すると、前述のように図8、図9は加速時の、また図10、図11は減速時の特性であり、このうち破線で対策前の場合を、実線で対策後(つまり本願発明)の場合を示す。
【0066】
EGR弁9を開閉駆動するステップモータ10(アクチュエータ)には、これより速く動くことのできない限界速度があり、限界速度に規制されたスピードでしかEGR弁開度が大きくなれないので(図9第4段目参照)、これに起因してアクセル開度をステップ的に大きくするときには、EGRガス流量が要求に対して減少し、NOx低減効果が低下してNOx排出量が増加するのであるが(図8第1段目の破線参照)、本実施形態(請求項1に記載の発明)によれば、EGR弁10が、ステップモータ10の限界速度により予め定まっている最大開速度で開駆動されるあいだ、目標駆動トルクに基づく目標スロットル弁開度基本値TVOM(図9第5段目の破線参照)に代えて、このEGR弁の最大開速度に対応する目標スロットル弁開度tTVO1(図9第5段目の実線参照)を設定するようにした。すなわち、EGR弁9が、ステップモータ10の限界速度により予め定まっている最大開速度で開駆動されるあいだとは加速時であり、この加速時にスロットル弁開度の開速度が遅らされEGR弁前後差圧の増加が抑えられることから、EGR弁前後差圧の増加とEGR弁開度の減少とがバランスし、EGRガス流量が要求に対して減少しないようにすることができる(目標EGR率を確保することができる)ため、これにより加速時にもNOx排出量を設計値通りに低減することができる(図8第1段目の実線参照)。
【0067】
また、限界速度に規制されたスピードでしかEGR弁開度が小さくなれないので、これに起因してアクセル開度をステップ的に小さくするときには(図11第5段目の破線参照)、EGRガス流量が要求に対して増加し、燃焼安定性が悪くなるのであるが、本実施形態(請求項3に記載の発明)によれば、EGR弁9がステップモータ10の限界速度により予め定まっている最大閉速度で開駆動されるあいだ、目標駆動トルクに基づく目標スロットル弁開度基本値TVOM(図11第5段目の破線参照)に代えて、このEGR弁9の最大閉速度に対応する目標スロットル弁開度tTVO1(図11第5段目の実線参照)を設定するようにした。すなわち、EGR弁9が、ステップモータ10の限界速度により予め定まっている最大閉速度で開駆動されるあいだとは減速時であり、この減速時にスロットル弁開度の閉速度が遅らされEGR弁前後差圧の減少が抑えられることから、EGR弁前後差圧の減少とEGR弁開度の増加とがバランスし、EGRガス流量が要求に対して増加しないようにすることができる(目標EGR率を確保することができる)ため、これにより燃焼悪化に伴う失火の発生などを防止することができる。
【0068】
また、EGR弁9の最大開速度に対応する目標スロットル弁開度を設定する場合のトルク不足を、図8第5段目の実線に示したように、目標当量比を定常状態での値(図8第5段目の破線参照)より大きくする(目標空燃比をリッチ化する)ことで補うので(請求項2に記載の発明)、加速時に要求通りのトルクを発生することができ(図8第4段目参照)、加速不良などの運転性悪化を防止することができる。
【0069】
また、EGR弁9の最大閉速度に対応する目標スロットル弁開度を設定する場合のトルク増加を、図10第4段目の実線に示したように、目標当量比を定常状態での値(図10第4段目の破線参照)より小さくする(目標空燃比をリーン化する)ことで減らすので(請求項4に記載の発明)、減速時に要求通りのトルクを発生することができ、減速感不良などの運転性悪化を防止することができる。
【0070】
実施形態では、成層燃焼運転と均質燃焼運転とを切換可能である場合に、EGR弁を開閉駆動する運転域が成層燃焼運転域であるときで説明したが、EGR弁を開閉駆動する運転域が均質燃焼運転域であるときにも本発明の適用がある。また、スロットル弁を電気的に制御する電気制御スロットル装置を備え、全運転域で均質燃焼運転を行うエンジンに対しても本発明の適用がある。
【0071】
実施形態では、目標当量比で説明したが、目標空燃比を用いてもかまわない。
【0072】
実施形態では、EGR制御目標値が目標EGR率である場合で説明したが、目標EGR率に代えて、目標EGRガス流量を用いてもかまわない。
【0073】
実施形態では、EGR弁を開閉駆動するアクチュエータがステップモータである場合で説明したが、これに限られるものでない。例えばダイヤフラム式のアクチュエータによれば、図12中段に示すステップモータの場合と相違して図12下段に示したように無駄時間を有する。この場合には、EGR弁が、アクチュエータの限界速度により予め定まっている最大開速度で開駆動されるあいだ(あるいはアクチュエータの限界速度により予め定まっている最大閉速度で閉駆動されるあいだ)に、EGR弁開度が変化しない無駄時間を含ませて対応すればよい。
【0074】
請求項1、3に記載の目標トルク演算手段、目標スロットル弁開度演算手段、目標スロットル弁開度設定手段の機能はエンジンコントローラ11がソフト的に備えている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の制御システム図。
【図2】運転領域図。
【図3】加速時のEGR弁開度、スロットル弁開度、目標当量比、燃料噴射量の各変化をモデル的に示した波形図。
【図4】減速時のEGR弁開度、スロットル弁開度、目標当量比、燃料噴射量の各変化をモデル的に示した波形図。
【図5】加速時制御フラグの設定を説明するためのフローチャート。
【図6】目標スロットル弁開度の演算を説明するためのフローチャート。
【図7】目標当量比の演算を説明するためのフローチャート。
【図8】加速時の特性を示す波形図。
【図9】加速時の特性を示す波形図。
【図10】減速時の特性を示す波形図。
【図11】減速時の特性を示す波形図。
【図12】他の実施形態のアクチュエータの変化波形図。
【図13】EGR弁前後差圧に対するEGRガス流量の特性図。
【図14】当量比に対するエンジン発生トルクの特性図。
【符号の説明】
1 エンジン本体
4 燃料噴射弁
6 スロットル弁
9 EGR弁
10 ステップモータ(アクチュエータ)
11 エンジンコントローラ
12 アクセルセンサ(アクセル開度検出手段)
13 クランク角センサ
18 車速センサ(車速検出手段)

Claims (7)

  1. EGRガス流量を増減するEGR弁と、
    このEGR弁を開閉駆動するアクチュエータと、
    運転条件に応じてEGR制御目標値を演算するEGR制御目標値演算手段と、このEGR制御目標値が得られるようにEGR弁開度を制御するEGR弁開度制御手段と、
    アクセル開度を検出するアクセル開度検出手段と、
    車速を検出する車速検出手段と、
    これらアクセル開度と車速の検出値に基づいて目標駆動トルクを演算する目標トルク演算手段と、
    この目標駆動トルクに基づいて目標スロットル弁開度を演算する目標スロットル弁開度演算手段と、
    この目標スロットル弁開度が得られるようにスロットル弁を電気的に制御する電気制御スロットル装置と
    を備えるエンジンの制御装置において、
    EGR弁が、アクチュエータの限界速度により予め定まっている最大開速度で開駆動されるあいだ、前記目標駆動トルクに基づく目標スロットル弁開度に代えて、このEGR弁の最大開速度に対応する目標スロットル弁開度を設定する目標スロットル弁開度設定手段
    を備えることを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. 目標空燃比が得られるようにスロットル弁を通過する吸入空気流量とエンジン回転速度に応じて燃料供給量を制御する空燃比制御手段を備え、EGR弁の最大開速度に対応する目標スロットル弁開度を設定する場合のトルク不足を、目標空燃比を定常状態での値よりリッチ化することで補うことを特徴とする請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  3. EGRガス流量を増減するEGR弁と、
    このEGR弁を開閉駆動するアクチュエータと、
    運転条件に応じてEGR制御目標値を演算するEGR制御目標値演算手段と、このEGR制御目標値が得られるようにEGR弁開度を制御するEGR弁開度制御手段と、
    アクセル開度を検出するアクセル開度検出手段と、
    車速を検出する車速検出手段と、
    これらアクセル開度と車速の検出値に基づいて目標駆動トルクを演算する目標トルク演算手段と、
    この目標駆動トルクに基づいて目標スロットル弁開度を演算する目標スロットル弁開度演算手段と、
    この目標スロットル弁開度が得られるようにスロットル弁を電気的に制御する電気制御スロットル装置と
    を備えるエンジンの制御装置において、
    EGR弁が、アクチュエータの限界速度により予め定まっている最大閉速度で閉駆動されるあいだ、前記目標駆動トルクに基づく目標スロットル弁開度に代えて、このEGR弁の最大閉速度に対応する目標スロットル弁開度を設定する目標スロットル弁開度設定手段
    を備えることを特徴とするエンジンの制御装置。
  4. 目標空燃比が得られるようにスロットル弁を通過する吸入空気流量とエンジン回転速度に応じて燃料供給量を制御する空燃比制御手段を備え、EGR弁の最大閉速度に対応する目標スロットル弁開度を設定する場合のトルク増加を、目標空燃比を定常状態での値よりリーン化することで減らすことを特徴とする請求項3に記載のエンジンの制御装置。
  5. 成層燃焼運転と均質燃焼運転とを切換可能である場合に、EGR弁を開閉駆動する運転域は成層燃焼運転域であることを特徴とする請求項1または3に記載のエンジンの制御装置。
  6. EGR制御目標値は目標EGR率または目標EGRガス流量であることを特徴とする請求項1または3に記載のエンジンの制御装置。
  7. EGR弁が、アクチュエータの限界速度により予め定まっている最大開速度または最大閉速度で駆動されるあいだには、EGR弁開度が変化しない無駄時間を含むことを特徴とする請求項1または3に記載のエンジンの制御装置。
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