JPH10245817A - 芯調整機構付移動足場 - Google Patents

芯調整機構付移動足場

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Publication number
JPH10245817A
JPH10245817A JP9048994A JP4899497A JPH10245817A JP H10245817 A JPH10245817 A JP H10245817A JP 9048994 A JP9048994 A JP 9048994A JP 4899497 A JP4899497 A JP 4899497A JP H10245817 A JPH10245817 A JP H10245817A
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JP
Japan
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frame
clamp
traveling
outer frame
inner frame
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Withdrawn
Application number
JP9048994A
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English (en)
Inventor
Masami Tsuchiyama
正己 土山
Takao Eto
隆男 江藤
Takeshi Tsutsumi
剛 堤
Tadaaki Nishigaya
忠明 西ケ谷
Eiji Taninari
栄治 谷成
Hideo Yamane
秀士 山根
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HONSYU SHIKOKU RENRAKUKIYOU ENG KK
HONSYU SHIKOKU RENRAKUKIYOU KODAN
NIPPON KENSETSU KIKAIKA KYOKAI
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
HONSYU SHIKOKU RENRAKUKIYOU ENG KK
HONSYU SHIKOKU RENRAKUKIYOU KODAN
NIPPON KENSETSU KIKAIKA KYOKAI
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 橋梁用ケーブルの上方・下方に存在する障害
物に対して何等支障を来すことなく円滑な走行を可能と
し、ラッピング機械の移動の制御性を高め、巻付性状を
安定し得る芯調整機構付移動足場を提供する。 【解決手段】 外フレーム9と内フレーム10とが、橋
梁用ケーブル2に沿った移動と該ケーブルへの固定とが
可能で、かつ、ケーブルバンド3とハンガーロープおよ
びケーブルバンド上に取り付くハンドロープ支柱とには
接触することなく移動が可能な枠体に形成される。内フ
レームに対してさらに走行フレームが前後方向の移動可
能に設けられてこの走行フレームにラッピング機械8が
マシンフレーム21を介して取付けられる。芯調整機構
付移動足場1全体の移動は外フレームと内フレームとの
交互ピッチ移動によって成され、防錆用金属線40の巻
着は外フレームおよび内フレームが停止中に走行フレー
ム11を走行させて成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吊橋、特に足場を
備えていない既設吊橋の橋梁用ケーブルを防錆処理する
ために、該橋梁用ケーブルに防錆用金属線を巻き付けて
被覆する作業等に用いられる芯調整機構付移動足場に関
する。
【0002】
【従来の技術】この種の先行技術として、ラッピング機
械全体の機械的構造については、特公昭60 -9609号公
報、特開昭59 -219151号公報によって公知のものがあ
り、また、ラッピング作業用足場全体を移動して走行さ
せる構造については、特公昭60-26884号公報、特開昭63
-293204号公報、実開平 4-20861号公報および実開平 4
-20862号公報によって公知のものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述する各先行技術
は、いずれも吊橋の架設工事の途中において行われる防
錆処理用ラッピング作業を意図した結果、発明・考案さ
れたものであって、足場が橋梁用ケーブルに沿って設け
られていること、または、橋梁用ケーブルの上方にハン
ドロープ支柱、該支柱間に張られるハンドロープ等の障
害物が無いことを前提としているために、橋梁用ケーブ
ルの所定経間毎に設けられるケーブルバンドをラッピン
グ機械が乗り越す際、種々の問題が生じるのである。即
ち、ラッピング機械は、防錆用金属線を前記橋梁用ケー
ブルの外周に螺旋状の密に巻着させるための装置である
から、主ケーブルである橋梁用ケーブルを取り巻いて構
成部材が配設される構造であり、従って、それら構成部
材の配置形態を予め適切に設定しておけば、ケーブルバ
ンドに対しては支障なく通過することが可能であるとし
ても、ケーブルバンドから垂下するハンガーロープを通
り越すためには、ラッピング機械が複雑な構造とならざ
るを得なく、従来は、前記各構成部材をフレームに着脱
可能に組付けた構造とすることによって、必要な際に付
属のハンドリング装置を用いて、取り外し・取り付けを
行わせるようにしていた。
【0004】このような従来の構造では、堅牢な足場が
ないと大形構造であるハンドリング装置の使用が困難で
あり、また、高重量物が多い構成部材の着脱操作を高所
で行わなければならないので移動に時間が掛かって非能
率的であるし、危険度が高く、かつ、工事コスト高を招
く問題がある。また、架橋完了後の既設吊橋に対して、
メンテナンスの点から防錆用金属線を巻替える等の必要
が生じた場合には、足場が無いために規模が相当大きい
ハンドリング装置を用いることは実質的に不可能で対応
できなく、さらに、下方のハンドロープの通過はクリア
できても、橋梁用ケーブルの上方に設けられているハン
ドロープ支柱およびハンドロープに関しては何等対応策
が講じられていないために、当該個所で一旦停止しなけ
ればならなくて円滑な走行ができなく、ラッピング作業
が事実上不可能である。
【0005】このような問題点を解決するものとして、
本出願人はさきに改良されたラッピング用移動足場を提
案した。この装置の概要は次のようなものである。即
ち、この移動足場を、ハンガーロープ、ハンドロープに
干渉されずに走行可能としたケージ形構造の外フレー
ム、内フレームおよび内フレームに配設されたラッピン
グ機械で構成し、外フレーム、内フレームの走行駆動は
モータを駆動源としたラック・ピニオン方式で行わせる
一方、橋梁用ケーブルに防錆用金属線を巻き付けて被覆
するラッピング作業は、内フレームに一体的に設けられ
たラッピング機械を内フレームの走行によって移動させ
ることによって行うようにしたものである。
【0006】ところでこの改良装置によっても、ラッ
ピング機械移動において、内フレーム全体が移動するた
め、移動重量、即ち慣性が大きくてラッピング機械移動
の制御が難しい、内・外フレームの走行はラック・ピ
ニオン方式であるので、微細なラッピング機械移動の制
御が困難である、走行時に装置全体が、または、内・
外フレームが部分的に橋梁用ケーブルの周りに回転する
ことは避けられなくて、その位置修正に手間がかかる、
などの問題点がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような問
題点の解消を図るために成されたものであり、本発明の
目的は、橋梁用ケーブルの上方・下方に存在する障害物
に対して何等支障を来すことなく円滑な走行を可能と
し、かつハンドリング装置の如き付帯設備を一切不要と
して、ラッピング機械の巻付け性状の安定化、移動時の
制御性向上、装置が回転した際の回転直し(芯調整)の
作業性の向上、装置の組立精度の向上を図り得る芯調整
機構付移動足場を提供することである。
【0008】本発明は、上記の目的を達成するため以下
に述べる構成としたものである。即ち、本発明は、外フ
レームおよび該外フレーム内に前後方向の移動可能に収
納される内フレームを備え、橋梁用ケーブル、ケーブル
バンド、該バンドから垂下するハンガーロープおよび該
バンド上に取り付けられるハンドロープ支柱に対して接
触することなく上方および左右両側方から包囲し得る前
後方向が長い鞍形状に形成される枠体と、外フレームと
内フレームとに亘らせて設けられ、両フレーム間の相対
的な前後方向の移動による枠体の走行を行わせる枠体走
行駆動装置と、外フレームの前後部にそれぞれ設けら
れ、クランプ用油圧シリンダに取り付けられたクランプ
シューを外フレームが包囲する橋梁用ケーブルに対し上
方および左右両側方から圧接させることによって外フレ
ームを橋梁用ケーブルに固定させる外フレームクランプ
装置と、内フレームの前後部にそれぞれ設けられ、クラ
ンプ用油圧シリンダに取り付けられたクランプシューを
内フレームが包囲する橋梁用ケーブルに対し上方および
左右両側方から圧接させることによって内フレームを橋
梁用ケーブルに固定させる内フレームクランプ装置と、
内フレームに前後方向の移動可能に取り付けられ、内フ
レームが包囲する橋梁用ケーブル、ハンドロープ支柱等
に対して上方および左右両側方からの包囲可能に配設さ
れる走行フレームと、内フレームと走行フレームとに亘
らせて設けられ、内フレームに対し走行フレームを前後
方向に走行させる走行フレーム走行駆動装置と、両開き
扉状または両引き扉状の開閉作動可能に前記走行フレー
ムに取り付けられた左右一対の半割フレーム部材から成
り、両半割フレーム部材を閉成させて橋梁用ケーブルに
囲繞させ、また、開放させてハンガーロープ、ハンドロ
ープ支柱等に接触しない左右両側方位置に離間させるこ
とができるマシンフレームと、マシンフレームに取り付
けられ、防錆用金属線を前記橋梁用ケーブルの外周に巻
着させるラッピング機械とを含んで芯調整機構付移動足
場を構成したことを特徴とする。
【0009】本発明はまた、枠体走行駆動装置が、油圧
シリンダを含む油圧回路から成り、前記油圧シリンダは
外フレームと内フレームとの間に亘らせて、シリンダ軸
線を前記両フレームの前後方向に平行に保持して設けら
れる芯調整機構付移動足場である。
【0010】本発明はまた、外フレームの前後部にそれ
ぞれ設けられる外フレームクランプ装置が、外フレーム
によって包囲する橋梁用ケーブルの中心に対応するフレ
ーム固定中心を回転中心とする回転可能に外フレームに
取り付けられた略逆U字形状のクランプフレームと、こ
のクランプフレームに設けられた前記クランプ用油圧シ
リンダにそれぞれ支持されて前記フレーム固定中心に接
近・離間可能である上方クランプシュー、左側方クラン
プシューおよび右側方クランプシューと、前記外フレー
ムと前記クランプフレームとに亘り設けられ、外フレー
ムに対するクランプフレームの回転位置を調整する芯調
整用油圧シリンダとを含んでいる芯調整機構付移動足場
である。
【0011】本発明はまた、外フレームクランプ装置お
よび内フレームクランプ装置におけるクランプ用油圧シ
リンダが、シリンダロッドに平行に延設されるガイドロ
ッドおよび該ガイドロッドをその軸線方向の摺動可能に
保持するガイドロッド保持部から成るロッド案内機構を
備えていて、更にこのロッド案内機構は、テーパ内周面
を有してガイドロッドに遊嵌合されるテーパ筒体と、こ
のテーパ筒体とガイドロッドとの間に介設される楔体
と、テーパ筒体に対して楔体と楔合する方向のバネ力を
常時付与するように設けられるバネと、前記クランプ用
油圧シリンダの伸縮動作に連動して、前記バネ力に抗し
テーパ筒体を楔合が解除される方向に移動させる油圧ア
クチュエータとから成るロック装置を備えてなる芯調整
機構付移動足場である。
【0012】本発明はまた、外フレームと内フレームと
が、左右両側下部に前後方向の水平に延設される直線走
行案内機構を介して前後方向の移動可能に組付けられて
なる芯調整機構付移動足場である。
【0013】
【発明の実施の形態】上述の構成を有する本発明に従え
ば、芯調整機構付移動足場を橋梁用ケーブルに沿って走
行させるときには次のようにして行わせる。例えば先
ず、内フレームを内フレームクランプ装置の作動によっ
て橋梁用ケーブルに固定させて、次いで枠体走行駆動装
置を駆動し外フレームを内フレームに沿わせて走行させ
る。外フレームが内フレームに対し限度一杯まで走行す
ると、外フレームを外フレームクランプ装置の作動によ
って橋梁用ケーブルに固定させた後、内フレームクラン
プ装置のクランプ作動を解除して、枠体走行駆動装置を
駆動し内フレームを外フレームに沿わせて走行させる。
内フレームが外フレームに対し限度一杯まで走行する
と、始めの動作に戻って、外フレームの走行、内フレー
ムの走行を交互に行わせ、以上の手順を繰り返すことに
よって、尺取り虫の動きに似たピッチ走行を行うことが
できる。
【0014】一方、ラッピング作業は次のようにして行
うことができる。芯調整機構付移動足場の走行中におい
て、外フレームが外フレームクランプ装置の作動によっ
て橋梁用ケーブルに固定されているときに、走行フレー
ムを走行フレーム走行駆動装置の作動によって緩速下で
前進側に走行させながら、該走行フレームと一体で緩速
走行するラッピング機械を作動させ、防錆用金属線を前
記橋梁用ケーブルの外周に螺旋状の密に巻着することが
できる。走行フレームが所定ストローク前進走行する
と、ラッピング作業を一時中断して、内フレームを走行
させ、また走行フレーム走行駆動装置を後退側に走行さ
せた後、再びラッピング作業を行わせることができる。
【0015】このようにピッチ走行およびラッピング作
業を行っていて、芯調整機構付移動足場がケーブルバン
ドの個所に達すると、内・外フレームは、ケーブルバン
ドと該バンドから垂下するハンガーロープとには接触し
ないような枠体に形成されているため、ケーブルバンド
部を何等支障なく乗り越すことが可能である。また本発
明は、外フレームおよび内フレームから成る枠体が、橋
梁用ケーブル、ケーブルバンド、該バンドから垂下する
ハンガーロープおよび該バンド上に取り付けられるハン
ドロープ支柱に対して接触することなく上方および左右
両側方から包囲し得る前後方向が長い鞍形状に形成され
ているため、ハンドロープ及びハンドロープ支柱に対し
ても何等影響されることなく円滑走行が可能である。
【0016】その際、橋梁用ケーブルを囲繞して配設さ
れるラッピング機械は、両開き扉状の左右両半割フレー
ム部材から成るマシンフレームに取り付けられて、左右
に分割開閉可能に設けられているため、ハンガーロープ
に接触しない位置までその左右両側に移動させることが
てきる。このようにラッピング機械は二つ割りにされる
ために、ケーブルバンド上下の障害物をクリアして走行
できる。
【0017】本発明によれば、ラッピング作業に際して
は、外・内フレームに関係することなく、走行フレー
ム、マシンフレームおよびラッピング機械だけを走行さ
せて行う方式であるから、慣性の小さい機構の走行制御
を行わせればよいので、制御性能が向上し、それによっ
て防錆用金属線の巻付け性状も安定する。さらに、外・
内フレームの走行は、直線走行案内機構と油圧シリンダ
を含む油圧回路から成る枠体走行駆動装置との組合わせ
構造とすることによって、衝撃のない円滑な走行が行え
る。また、外フレームクランプ装置が、外フレームに対
してクランプ中心を回転中心とした回転可能な構造に形
成されることによって、橋梁用ケーブルの真円度が低い
こと等に起因してクランプ時に枠体が回転した場合に、
回転直し(芯調整)を簡単、容易に実行できる。
【0018】本発明の実施の形態をさらに添付図面に基
づいて以下に説明する。図1は、本発明の一実施例を橋
梁用ケーブルである主ケーブルに装架した状態が示され
る斜視図である。吊橋は周知のように、図示しない支柱
間に主ケーブル2を張設して、主ケーブル2には所定間
隔毎にケーブルバンド3を固定し、該ケーブルバンド3
から垂設されたハンガーロープ4の下端に橋桁5を吊架
し固定してなる構造であり、既設吊橋の場合は、さらに
ケーブルバンド3の頂部に一対のハンドロープ支柱6を
立設して、各ケーブルバンド3のハンドロープ支柱6間
に亘らせてハンドロープ7を張架している。主ケーブル
2は、防錆のため塗装することが必要であって、その
際、芯調整機構付移動足場1を構成する主要素の一つで
あるラッピング機械8を使用して、亜鉛メッキ鋼線等の
防錆用金属線を主ケーブル2の表面部に隙間がないよう
螺旋状の密に巻付けた後、この巻回された線の外周面に
防錆塗装を施すのが一般的な塗装方法である。
【0019】主ケーブル2に取り付けられる芯調整機構
付移動足場1は、ラッピング機械8と、外フレーム9
と、内フレーム10と、走行フレーム11と、枠体走行
駆動装置12と、外フレームクランプ装置13と、内フ
レームクランプ装置14と、走行フレーム走行駆動装置
15と、マシンフレーム21とを要素部材として構成さ
れる。図2乃至図6は、前記芯調整機構付移動足場1の
構造の概要を示し、図2は平面図、図3は正面図、図4
は右側面図、図5は図3におけるA−A線矢視方向の一
部断面示側面図、図6は図4に対応する要部構造が詳細
に示される側面図である。外フレーム9は、ハンドロー
プ支柱6およびハンドロープ7に対し上方位置に主ケー
ブル2と平行させて配設されてなる細長四角形に枠組み
された上枠部材41と、この上枠部材41の長手方向の
前後両端部に、適宜間隔を存し前後位置に対向させてそ
れぞれ固定されて垂直下方に延設され、下端部が主ケー
ブル2よりも下方位置に延長する略逆U字状を成してい
る各一対の前端枠部材42,42および後端枠部材4
3,43と、この各前・後端枠部材42,43の同じ側
である左側下端部を連結して前後方向の水平に延長して
設けられる走行レールを兼ねるレール部材44と、同じ
く前・後端枠部材42,43の同じ側である右側下端部
を連結して前後方向の水平に延長して設けられる走行レ
ールを兼ねるレール部材44とを備えている。なお、4
5は底板部材であって、この底板部材45は各レール部
材44に固定されて主ケーブル2に対し下方の両外側方
位置に天枠部材41と平行させそれぞれ配設されてい
て、作業用足場板を兼ねて設けられる。
【0020】上記各部材によって形成される前記外フレ
ーム9において、前記上枠部材41は、図2に示すよう
に主ケーブル2の軸線方向に平行である前後方向(図2
で左右方向)の長さが、これに直角の左右方向の長さに
比して十分長く、例えば約8m程の長さとなり、一方、
左右方向の幅は、主ケーブル2の径に比して十分長く、
例えばφ840mm径の主ケーブル2に対して約3mの
長さとなるような細長四角形に枠組みされる。従って、
前述する要領で組付けられてなる外フレーム9は、図4
に示される如く、主ケーブル2を囲むように配設して主
ケーブル2に固定させた状態では、ケーブルバンド3、
ハンガーロープ4、ハンドロープ支柱6及びハンドロー
プ7に接触させないようにしながら、主ケーブル2に対
し安定的に装架させることが可能である。
【0021】外フレーム9は、また、前後両端部におけ
る一対の前端枠部材42,42間および一対の後端枠部
材43,43間に、外フレームクランプ装置13をそれ
ぞれ備える。前後に設けられる2基の外フレームクラン
プ装置13は、同構造であって、略逆U字形状に形成さ
れるクランプフレーム17と、このクランプフレーム1
7の上方部、左側方部および右側方部に分散して取付け
られた3個のクランプ用油圧シリンダ18と、各油圧シ
リンダ18のロッド端部に軸支された上方、左側方およ
び右側方の3個のクランプシュー19と、外フレーム9
の前・後端枠部材42,43とクランプフレーム17と
の間に亘らせて配設される芯調整用油圧シリンダ20と
によって構成される。
【0022】略逆U字形状のクランプフレーム17は、
前・後端枠部材42,43の上枠部分に懸吊りされて支
持されている。前・後端枠部材42,43の前記上枠部
分には、その左右両端部寄りの下側に、各一対の支持用
コロ63がブラケットを介して前後に同軸で対向して回
転自在に取付けられており、一方、クランプフレーム1
7には、両側屈曲部の前面および後面に曲線ガイド64
がそれぞれ固定されていて、この各曲線ガイド64を左
右各一対の支持用コロ63上に、摺動可能に掛合させる
ことによって、クランプフレーム17は前・後端枠部材
42,43に対して回転可能に取り付けられる。この場
合、前・後端枠部材42,43を含んで形成される外フ
レーム9によって包囲されている橋梁用ケーブル2の中
心に相当するフレーム固定中心(図6に示される位置
O)を中心としてクランプフレーム17が回転可能とな
るように、各曲線ガイド64の曲線形態および取付け位
置が設定される。
【0023】一方、芯調整用油圧シリンダ20は、その
軸線がクランプフレーム17に対する回転中心軸線に対
して直角になるように配置して、例えばシリンダ本体を
外フレーム9の前・後端枠部材42,43に枢着し、ロ
ッド端部をクランプフレーム17に枢着して取り付けら
れる。また、上方、左側方および右側方の3個のクラン
プ用油圧シリンダ18は、各シリンダ軸線が前記フレー
ム固定中心Oに指向するように、クランプフレーム17
の対応する上方部、左側方部および右側方部の各位置に
それぞれ取付けられる。一方、クランプシュー19は、
主ケーブル2の周面と同じ曲面の圧接面を有する鞍状に
形成されていて、各クランプ用油圧シリンダ18のロッ
ド端部にそれぞれ軸支されている。
【0024】図7には内フレーム10および走行フレー
ム11の部分の平面図が、図8には同じく正面図がそれ
ぞれ示され、また図9には、図7に対応する右側面図が
示される。図2、図3、図7乃至図9を参照して、内フ
レーム10は、略逆U字状の同一形状である前枠部材4
6および後枠部材47と、両枠部材46,47を連結す
るための2本の上梁部材48および2本の下梁部材49
とによって四角鞍枠状に形成される。前枠部材46およ
び後枠部材47は、逆U字状に直立させた状態で、前後
方向(図7の左右方向)に例えば約3mの間隔をあけて
対向させて設けられる。2本の上梁部材48は、四角棒
体状に形成されていて、水平に配設して両枠部材46,
47の同じ側の左上角部間と右上角部間とに亘らせ連結
されている。一方、2本の下梁部材49は、中空の四角
筒体に形成されていて、水平に配設して両枠部材46,
47の同じ側の左下端部間と右下端部間とに亘らせ連結
されている。
【0025】このように四角鞍枠状に形成されてなる内
フレーム10は、前記外フレーム9内に同心的に収納さ
れるとともに、外フレーム9の左右両側下部に水平に延
設されている前記レール部材44によって支持されてい
て、外フレーム9内で前後方向の水平移動が可能なよう
に設けられる。この内フレーム10が支持されているレ
ール部材44の個所には、図5および図9を参照すれば
明らかなように、レール部材44の内側面部と前・後枠
部材46,47の外側面下部とに関連して、直線走行案
内機構16が設けられている。この直線走行案内機構1
6は、長手軸線に直角の断面形状が凸型を成すレール1
6Aと、このレール16Aに摺動可能に嵌合し得る断面
形状が凹型を成す摺動体16Bとから形成されていて、
レール16Aはレール部材44の内側面部に水平に延長
して固定され、摺動体16Bは、このレール部材44に
嵌合させて前枠部材46および後枠部材47の下部外側
面部分にそれぞれ固定される。なお、この直線走行案内
機構16として、前記摺動体16Bが摺動面部分に複数
の小回転子を備えている転がり接触方式の構造になる直
線走行案内機構を使用すれば、外フレーム9、内フレー
ム10の前後方向ピッチ走行に際し、ガタ付きがなく
て、しかも円滑・軽快な直線走行を行わせることができ
て、かかる構成はより好ましい手段である。
【0026】このように構成される外フレーム9および
内フレーム10に対して、油圧シリンダを含む油圧回路
で実現される枠体走行駆動装置12が設けられる。この
枠体走行駆動装置12は外フレーム9および内フレーム
10をピッチ走行させるための駆動装置であって、図
8、図9に示されるように、例えば約3.5mのストロ
ークを有する長ストローク型の油圧シリンダ12を2基
使用して、この両油圧シリンダ12を、ピストンロッド
が外フレーム9の前端枠部材42側になるように向きを
定めて、内フレーム10における左右の前記下梁部材4
9の中空部にそれぞれ収納し、シリンダ軸線を下梁部材
49の長手方向軸線に平行に保持させた状態で、各下梁
部材49にシリンダ本体を固定する一方、ピストンロッ
ドの先端部を外フレーム9の前記後端枠部材43の下部
に連結する。
【0027】このように設けられる油圧シリンダ12
は、圧油が供給されてピストンロッドが伸縮することに
より、内フレーム10を固定した状態でピストンロッド
が短縮されると、外フレーム9が前進方向にピッチ走行
し、一方、外フレーム9を固定した状態でピストンロッ
ドが伸長されると、内フレーム10が前進方向にピッチ
走行する。この場合に、供給圧油の圧力および流量を調
節することによって、ピッチ走行速度を高低自在に制御
することが可能である。
【0028】内フレーム10は、また、前後両端部にお
ける前枠部材46および後枠部材47に、内フレームク
ランプ装置14をそれぞれ備える。この前後に設けられ
る2基の内フレームクランプ装置14は、略逆U字形状
に形成される前枠部材46および後枠部材47の上方
部、左側方部および右側方部に分散して取付けられた3
個のクランプ用油圧シリンダ68と、各油圧シリンダ6
8のロッド端部に軸支された上方、左側方および右側方
の3個のクランプシュー69とによって構成され、上
方、左側方および右側方の3個のクランプ用油圧シリン
ダ68は、各シリンダ軸線が前記フレーム固定中心Oに
指向するように、前枠部材46および後枠部材47の対
応する上方部、左側方部および右側方部の各位置にそれ
ぞれ取付けられる。一方、クランプシュー69は、主ケ
ーブル2の周面と同じ曲面の圧接面を有する鞍状に形成
されていて、各クランプ用油圧シリンダ68のロッド端
部にそれぞれ軸支されている。このような内フレームク
ランプ装置14は、前記外フレームクランプ装置13と
大略的に同一の構造である。
【0029】一方、走行フレーム11は、前記内フレー
ム10に対して前後方向の移動可能に設けられる。図
7,8を参照して、走行フレーム11は、略逆U字形状
に形成されて、両側の屈曲部に内フレーム10の前記左
右両上梁部材48を嵌挿するための四角孔がそれぞれ前
後方向に貫通して設けられている。この走行フレーム1
1は、内フレーム10の組立てに際して、前記四角孔に
よって両上梁部材48に嵌め込ませて、前枠部材46と
後枠部材47との間において両上梁部材48に逆U字状
の懸吊状態に保持させる。このように両上梁部材48に
保持されてなる走行フレーム11は、内フレーム10の
前枠部材46・後枠部材47間で両上梁部材48に案内
されながら前後に移動可能であり、その際、内フレーム
10が包囲する主ケーブル2等に対して上方および左右
両側方から接触することなく包囲した状態を保って移動
可能となっている。
【0030】このように構成される走行フレーム11お
よび内フレーム10に対して、油圧シリンダを含む油圧
回路で実現される走行フレーム走行駆動装置15が設け
られる。この走行フレーム走行駆動装置15は走行フレ
ーム11を内フレーム10に対してピッチ走行させるこ
とによって、後述するラッピング機械8をラッピング作
動時に移動するための駆動装置であって、図7、図8に
示されるように、例えば約1.1mのストロークを有す
る油圧シリンダ15を2基使用して、この両油圧シリン
ダ15を、ピストンロッドが走行フレーム11側になる
ように向きを定め、かつシリンダ軸線を内フレーム10
における上梁部材48の長手方向軸線に平行に保持させ
て、左後枠部材47および右後枠部材47の上部側面部
分にシリンダ本体をそれぞれ固定する一方、ピストンロ
ッドの先端部を走行フレーム11の左側上端部および右
側上端部にそれぞれ連結する。
【0031】このように設けられる油圧シリンダ15
は、圧油が供給されてピストンロッドが短縮されると、
内フレーム10を基準に走行フレーム11が前進方向に
ピッチ走行し、一方、ピストンロッドが伸長されると、
内フレーム10を基準に後退方向にピッチ走行する。こ
の場合に、供給圧油の圧力および流量を調節することに
よって、ピッチ走行速度を緩やかに制御することが可能
である。
【0032】さらに走行フレーム11には、ラッピング
機械8が取り付けられる。図10は、ラッピング機械8
を備える走行フレーム11の左側面図である。また、図
11及び図12は、ラッピング機械8の巻付け・駆動部
の要部示側面図及び要部示左正面図である。ラッピング
機械8は、走行フレーム11に対してその前後方向の前
側に、主ケーブル2を横切るように配設される。このラ
ッピング機械8は、マシンフレーム21と、内輪ギア2
2と、2対の巻付用アーム23A,Bと、ギア駆動装置
24と、開閉手段25と、ボビン26と、巻張力調節装
置27との各構成要素を含んで構成される。それら各構
成要素の構造の概要について、以下、逐次説明する。
【0033】マシンフレーム21は、一対の右半割フレ
ーム部材21Aと左半割フレーム部材21Bとの合わせ
構造になる略四方形のフレームであって、前記各フレー
ム部材21A,21Bは、4本の縁枠からなる略四方形
額縁状の枠体の前後両開口部を鋼板で覆わせた内部空間
が存する四方形中空体をなすフレーム基体を作って、そ
の中央部に、後述する内輪ギア22と径が等しくて主ケ
ーブル2が十分挿通できる大きさの中央孔28を穿孔す
るとともに、該中央孔28の中心を通って左右両側縁に
平行な縦に延びる分割面29によって左右に二分割する
ことによって、左右対称形状になる一対の前記両フレー
ム部材21A,21Bが形成される。それら両半割フレ
ーム部材21A,21Bは、前記分割面29で合わせた
一体的な単体フレームを形成することが可能なように、
走行フレーム11の前後方向の前側に該前後方向に直交
差させて配設するとともに、左半割フレーム部材21B
は、その左側縁の上下端部を走行フレーム11の左側部
に支持ピン30を介して回動自在に枢着させ、右半割フ
レーム部材21Aは、その右側縁の上下端部を走行フレ
ーム11の右側部に支持ピン30を介して回動自在に枢
着させる。
【0034】このように、走行フレーム11に枢着させ
てなるマシンフレーム21は、支持ピン30を回転中心
として左・右半割フレーム部材21B,21Aが回動す
ることによって、走行フレーム11の左側部寄りと右側
部寄りの位置までそれぞれ移動する全開作動と、走行フ
レーム11内の空間をその前後方向に直交差した横断的
に塞ぐ如き全閉作動とが成されることになり、図7に示
されるように、観音開きの両開き扉に似た開閉可能に走
行フレーム11に取り付けられる。なお、左半割フレー
ム部材21Bと右半割フレーム部材21Aとには、中央
孔28の周縁部を跨がらせてギア固定用バー39がそれ
ぞれ固着されていて(図11参照)、該ギア固定用バー
39には、中央孔28の周縁から若干長さだけ心側内方
に入り込んだ個所に、ギア固定用のピン33を挿入する
ための孔が設けられる。
【0035】上記左・右半割フレーム部材21B,21
Aには、開閉手段25がそれぞれ設けられる。此の開閉
手段25は、図7,8に示されるが、略逆U字状を成す
走行フレーム11の両側垂下部分にそれぞれシリンダ本
体部が取着される一対の油圧シリンダ31と、左・右半
割フレーム部材21B,21Aにおける支持ピン30側
の側縁部にそれぞれ固定されて前記各油圧シリンダ31
のピストンロッド端部が連結されるブラケット32とを
備える。各油圧シリンダ31を一斉作動してピストンロ
ッドを所定長さ短縮することにより図7に実線示するよ
うに、左・右半割フレーム部材21B,21Aは全閉位
置に固定され、反対に作動させてピストンロッドを所定
長さ伸長することにより図7に一点鎖線示するように、
左・右半割フレーム部材21B,21Aは全開位置に固
定される。
【0036】一方、内輪ギア22は、マシンフレーム2
1の内部空間中に同心の回転可能に収設される。内輪ギ
ア22は、中央部に主ケーブル2よりも若干大径で該主
ケーブル2が挿通できる大きさの中央孔34が、ギア中
心と同心させて穿孔されていて輪形を成しているととも
に、外周縁部の全周片半部面に歯列が刻設され、さらに
中央孔34の中心を通る径に沿って延びる分割面35に
よって、左右対称形状である二つの半割ギア部材22
A,22Bに二分割される。そして、この内輪ギア22
は、外周縁部の歯列が設けられていない片半部面が、マ
シンフレーム21の所定個所に分散し回転自在にそれぞ
れ取り付けられる複数個例えば6個の受けロール36に
よって転動可能に支持されている。この支持によって内
輪ギア22は、二つの半割ギア部材22A,22Bが分
割面35で合わされてなる一体構造の単体ギアの形態を
とり、かつ、中央孔34がマシンフレーム21の中央孔
28に合心した位置を保持して、マシンフレーム21内
において中央孔34の中心を軸心とした回転自在に枢支
される。
【0037】なお、半割ギア部材22A,22Bには、
所定個所にピン挿入孔(図示せず)が設けられている。
このピン挿入孔は、分割面35が垂直に位置してマシン
フレーム21の分割面29と垂直方向に揃った状態のと
きに、右半割フレーム部材21Aと左半割フレーム部材
21Bとにそれぞれ設けられているギア固定用バー39
の前記孔に同軸に対応し得る位置を選定して設けられ
る。
【0038】前記ギア駆動装置24は、左半割フレーム
部材21Bに取り付けられたモータ37および中間ギア
38を含んで構成される。モータ37は、油圧モータが
用いられて、左半割フレーム部材21Bの隅部に固定
し、出力軸を前記左半割フレーム部材21Bの内部空間
に臨ませて設けられ、この出力軸には図示しない駆動ギ
アが嵌着される。中間ギア38は、左半割フレーム部材
21Bの内部空間に配設され、前記駆動ギアおよび内輪
ギア22の歯列に噛み合わせて左半割フレーム部材21
Bに回転自在に軸支される。このギア駆動装置24は、
油圧モータ37を駆動すると、その回転力が中間ギア3
8を介して内輪ギア22に与えられ、該内輪ギア22は
図10,図11に示すように、中央孔28の位置におい
て所定緩速度で回転する。従って、前記中央孔28,3
4内に主ケーブル2が挿入されていると、内輪ギア22
はその周りに緩速度で回転することになる。
【0039】前記巻付用アーム23A,23Bは、内輪
ギア22に取付けられて、該内輪ギア22と一体で中央
孔28,34に挿入される主ケーブル2の周りに公回転
可能に設けられる。この実施例では、各半割ギア部材2
2A,22Bに一対ずつ合計二対4個の巻付用アーム2
3A1,23A2,23B1,23B2が設けられ、各
半割ギア部材22A,22Bに対しては対称配置で取付
けられて同構造であるので、左側の半割ギア部材22B
の巻付用アーム23B1,23B2について以下説明す
る。
【0040】左側の半割ギア部材22Bは、両面にブラ
ケット55,56を固定させて備え、各ブラケット5
5,56には、固定軸57,58がそれぞれ半割ギア部
材22Bの面に直交差して取着される。それら各固定軸
57,58に対して、巻付用アーム23B1,23B2
がアーム基端部を枢着させて揺動可能にそれぞれ取り付
けられ、アーム先部を中央孔34に接離し得るようにな
っている。前記各アーム先部には、線巻付用ロール59
B1,59B2が回転自在にそれぞれ設けられている。
それら各巻付用アーム23B1,23B2は、前記中央
孔34に挿通される主ケーブル2の周面に対して、線巻
付用ロール59B1,59B2を接触させたり、離した
りすることが可能であって、各ロール59B1,59B
2のうちの一方を介して、後述する如く防錆用金属線4
0を主ケーブル2の周面に巻着させることができる。な
お、詳細は図示しないが、各巻付用アーム23B1,2
3B2には、アーム先部を中央孔34の中心側に接近さ
せる方向に弾力が作用するバネが設けられる。
【0041】左側の半割ギア部材22B及び右側の半割
ギア部材22Aには、巻付用アーム23B1,23B2
及び巻付用アーム23A1,23A2にそれぞれ関連さ
せて、1基のボビン26と巻張力調節装置27とが配設
される。ボビン26は、常に、一定の抵抗が与えられた
回転可能に軸60を介して半割ギア部材22A,22B
に取り付けられて、前記防錆用金属線40が巻装されて
いる。一方、巻張力調節装置27は、ブラケット55に
線案内ロールを兼ねて配設されたテンションプーリ6
1,62を備えて、ボビン26から一方の線巻付用ロー
ル59B1に対し繰り出される防錆用金属線40を案内
する過程において、所要の張力を金属線40に付与する
ように作用する。
【0042】図13には、外・内フレームクランプ装置
13,14におけるロッド案内機構70の正面図が示さ
れる。このロッド案内機構70は、クランプ用油圧シリ
ンダ18,68のピストンロッドが伸縮作動する際、シ
リンダ軸線上を正常に移動して偏心動することがないよ
うにピストンロッドの動きを規定するためのもので、一
般の油圧シリンダにおいて汎用されてなる装置であり、
シリンダロッドの先端部に嵌合固着される取付板材78
と、シリンダ本体に固定される一対の筒体から成るガイ
ドロッド保持部72と、このガイドロッド保持部72の
筒内に摺動可能に嵌挿してシリンダ軸線に平行に延設
し、先端部を取付板材78に嵌着した一対のガイドロッ
ド71とによっているロッド案内機構70が形成され
る。
【0043】上記ガイドロッド保持部72にはロック装
置73が設けられる。図14に前記ガイドロッド保持部
72が断面示されるが、ロック装置73は、ガイドロッ
ド71の周面に沿わせて等分周に配設される楔体75
と、この楔体75の外周に嵌装されるテーパ筒体74
と、テーパ筒体74の一端側に当接してガイドロッド7
1に遊嵌されるバネ76と、テーパ筒体74の他端側に
当接してガイドロッド71に遊嵌される油圧アクチュエ
ータ77とによって構成される。楔体75は、内周面が
ガイドロッド71の周面に摺接し得る部分円筒面に、外
周面が部分テーパ円筒面にそれぞれ形成される。テーパ
筒体74は、内周面が楔体75の部分テーパ円筒面に摺
接し得るテーパ円筒面に、外周面が円筒面にそれぞれ形
成される。バネ76は、コイルバネから成っていて、テ
ーパ筒体74の内径が小さい方の一端側に当接してガイ
ドロッド保持部72のケーシング内に収設される。油圧
アクチュエータ77は、短スリーブ状のピストンロッド
を有し、このピストンロッドをガイドロッド71にその
軸線方向の移動可能に遊嵌させて、テーパ筒体74の内
径が大きい方の他端側に当接した状態で、ガイドロッド
保持部72のケーシング内に収設させている。
【0044】上記ロック装置73の作動を図14に基づ
いて説明する。例えば外フレームクランプ装置13にお
いて、クランプ用油圧シリンダ18のピストンロッドを
圧油供給によって進退させるとき、この圧油供給に同調
して油圧アクチュエータ77に圧油を供給する。これに
よって、油圧アクチュエータ77のピストンロッドが図
14上において上方に移動する。ピストンロッドの移動
に伴ってテーパ筒体74がバネ76の弾力に抗して上方
に押し上げられる。その結果、テーパ筒体74の内周面
と楔体75の外周面との間には僅かな間隙が生じて、ク
ランプ用油圧シリンダ18のピストンロッドに対するロ
ック作用が解除される。この状態でクランプ用油圧シリ
ンダ18のピストンロッドは、抵抗なくスムーズに進退
動作する。ピストンロッドが例えば伸長してクランプシ
ュー19が主ケーブル2に当接し、クランプが成された
ことによって、油圧シリンダ18への圧油供給が止めら
れると、これに同調して油圧アクチュエータ77への圧
油の供給も止められ、タンクラインに切り換えられる。
これによって、バネ76の弾力が作用して、テーパ筒体
74は図14上において下方に移動するので、テーパ筒
体74は楔体75に楔合し、クランプ用油圧シリンダ1
8のピストンロッドに対するロック作用が働き、クラン
プ用油圧シリンダ18のピストンロッドはクランプの状
態を保って自動的にロックされる。以上の動作から明ら
かなように、ロック装置73は、クランプ用油圧シリン
ダ18の動きとリンクして、フェイルセイフで自動的に
ロックおよびロック解放できる。
【0045】次に、上述の構成に成る実施例を用いて主
ケーブル2に防錆用金属線40を巻き付けるラッピング
作業について説明する。実施例の芯調整機構付移動足場
1を主ケーブル2に沿って走行するには、外フレーム9
と内フレーム10とを交互にピッチ移動させて尺取り虫
に似た動きを行わせる。外フレーム9を走行させるに
は、内フレーム10の前記内フレームクランプ装置14
を作動させて主ケーブル2を上方、左右両側方から挟む
ように把持し、枠体走行駆動装置である油圧シリンダ1
2をロッド短縮側に駆動させる。これによって、外フレ
ーム9は直線走行案内機構16に沿ってピッチ走行が成
されて、図2上で右方向に前進動する。外フレーム9が
所定ピッチ走行すると、油圧シリンダ12を駆動停止さ
せ、外フレーム9の外フレームクランプ装置13を作動
させて主ケーブル2を上方、左右両側方から挟むように
把持し、一方、内フレームクランプ装置14は把持を開
放させる。この状態では、内フレーム10が外フレーム
9に対して、図2上で左側に後退し切った位置にあっ
て、外フレーム9と一体で固定している。
【0046】内フレーム10が後退位置で停止してい
て、かつ、外フレームクランプ装置13の作動によって
主ケーブル2に固定されている間に、走行フレーム走行
駆動装置である油圧シリンダ15をロッド短縮側に作動
させるとともに、ギア駆動装置24を駆動して、走行フ
レーム11を微速走行させながら、主ケーブル2を囲ん
で一体的にマシンフレーム21に枢支される内輪ギア2
2に緩速回転を与える。巻付用アーム23A1,B1の
線巻付用ロール59A1,59B1は、主ケーブル2の
周面に圧接していて、図11,12に示される如く、こ
の圧接部分に防錆用金属線40が繰り出されていること
によって、主ケーブル2の周りには、2条の防錆用金属
線40が同時に螺旋状の密に巻き着けられ、このように
してラッピング作業が連続して行われる。この場合、ラ
ッピング機械8の自重の下向分力は図示しないセンサで
検出した圧力によって油圧シリンダ15の出力とバラン
スし、巻付推進力により微速走行(ラッピング移動)を
行わせることができる。
【0047】油圧シリンダ15が限度一杯までロッド短
縮すると、ラッピング作業を一時中断して、ラッピング
機械8を始めの位置に復帰させる。この場合は、油圧シ
リンダ12をロッド伸長側に駆動させることによって、
内フレーム10を前進方向に走行させる。この走行は高
速で行うことが可能である。これによって走行フレーム
11は内フレーム10に接近するラッピング開始時の状
態に戻る。以上の作動順序を繰り返して、内フレーム1
0が外フレーム9に対し所定ストロークの限度位置に前
進する迄再びラッピング作業を連続して行うことができ
る。
【0048】ラッピング機械8がケーブルバンド3の手
前に近づくと、走行及びラッピングを一旦停止して、巻
張力調節装置27から線巻付用ロール59A1,59B
1に繰り出していた防錆用金属線40を、巻付用アーム
23A2,B2の線巻付用ロール59A2,59B2に
それぞれ切替えさせて、再び、走行及びラッピングを行
わせる。この切替えによって、ケーブルバンド3との境
界部分まのでラッピングが可能である。
【0049】次いで、走行及びラッピングを一旦停止
し、油圧シリンダ31,31を要素とする開閉手段25
をピストンロッド短縮側に作動させて、ラッピング機械
8をケーブルバンド3及びハンドロープ7に接触しない
位置まで左右両側に分割移動させる。この場合、先ず分
割面35が分割面29に同一面に合致するようにし、ピ
ン33の挿入により内輪ギア22の各半割ギア部材22
A,22Bを動かないように、マシンフレーム21の右
半割フレーム部材21A内,左半割フレーム部材21B
内にそれぞれ固定して置き、ラッピング機械8を分割移
動させるようにする。その結果、ラッピング機械8は、
ケーブルバンド3及びハンドロープ7に接触しない位置
まで観音開きのように分割され、かつ、外フレーム9、
内フレーム10もまた、ケーブルバンド3及びハンドロ
ープ7には接触することがないことから、ラッピング作
業装置1全体を、ケーブルバンド3の上・下の障害物に
対して接触しないようにしながら通過させることが可能
である。
【0050】ラッピング機械8がケーブルバンド3を通
過すると、開閉手段25を逆にピストンロッド伸長側に
切替え作動させて、該ラッピング機械8を元の一体的構
造の状態に戻して主ケーブル2の周りに包囲させる一
方、巻張力調節装置27から線巻付用ロール59A2,
59B2に繰り出していた防錆用金属線40を、巻付用
アーム23A1,B1の線巻付用ロール59A1,59
B1にそれぞれ切替えさせる。そして再び、走行及びラ
ッピングを行わせる。この切替えによって、ケーブルバ
ンド3との境界部分からのラッピングが開始される。以
上の手順を繰り返すことによって、既設の吊橋における
橋梁用ケーブルの防錆処理ラッピングが確実に、かつ連
続的に行える。また、外フレーム9及び内フレーム10
が作業用足場を兼ねる構造であるので、ラッピング作業
に付帯する塗装、溶接等の各種作業を、ラッピング作業
装置1に搭乗している作業員によって効率的に、しかも
高安全性の下で行うことができる。
【0051】このように走行及びラッピングを連続して
行っていると、外・内フレーム9,10が自重不均衡な
どによって横揺れすることと、両クランプ装置13,1
4がクランプする主ケーブル2の真円度がとれていない
こと等の原因によって、外・内フレーム9,10が鉛直
にならず右または左に回転して傾き、芯調整機構付移動
足場1とハンドロープ,ハンガーロープとの干渉が屡々
起こるので、走行の間に姿勢を修正する必要がある。図
15乃至図18に枠体の姿勢を修正するための芯調整手
順が順序的に示される。芯調整機構付移動足場1の枠体
が、図15のように反時計回転方向に回転角度で数度傾
いているとすると、先ず第1段階として、外フレームク
ランプ装置13を図15(イ)のようにクランプ作動
し、内フレームクランプ装置14を図15(ロ)のよう
に非作動でクランプ解除する。
【0052】次いで、図16に示される第2段階に移行
する。この段階では、芯調整用油圧シリンダ20をロッ
ド伸長側に駆動させて、このシリンダ20によって外フ
レーム9を押す動作が行われる。外フレーム9とクラン
プフレーム17とは、例えば±2°の範囲の回転可能な
関係に組付けられているところから、外フレーム9は押
されることによって図16(イ)のように、時計回転方
向に回転して鉛直状態に位置修正され、一方、クランプ
フレーム17は数度傾いたままである。このとき、外・
内フレーム9,10は、回転に対してタイトの関係に組
立てられているので、内フレーム10も図16(ロ)の
ように鉛直状態に位置修正される。
【0053】つづいて第3段階に移行する。この段階で
は、内フレームクランプ装置14を図17(ロ)のよう
にクランプ作動し、外フレームクランプ装置13を図1
7(イ)のように非作動でクランプ解除する。このよう
にすることによって、外・内フレーム9,10は、回転
不能に固定され、一方、クランプフレーム17は回転可
能になっている。次いで、図18に示される第4段階に
移行する。この段階では、第3段階の作動状態に加え
て、芯調整用油圧シリンダ20をロッド短縮側に駆動さ
せる。このロッド短縮作動に伴ってクランプフレーム1
7は、図18(イ)のように、時計回転方向に回転して
鉛直状態に位置修正され、一方、外・内フレーム9,1
0は、図18(ロ)のように鉛直状態に固定されてい
る。このように芯調整を行うことによって、外・内フレ
ーム9,10およびクランプフレーム17がいずれも鉛
直を保持した正常な状態に芯調整される。なお、時計回
転方向に傾いている場合は、以上の説明と同じ要領で逆
回転方向に調整すればよいことは言う迄もなく、詳細の
説明は省略する。
【0054】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、外フ
レームと内フレームと走行フレームとが、橋梁用ケーブ
ルに沿った移動と該ケーブルへの固定とが可能な、か
つ、ケーブルバンドと垂下するハンガーロープとには接
触することなく移動が可能な枠体に形成されるととも
に、走行フレームに配設されるラッピング機械が、橋梁
用ケーブルの両側に移動可能な二つの部材に分割されて
いることから、ケーブルバンドおよびその下方のハンガ
ーロープ等の障害物を問題なくクリアして走行しながら
防錆処理を効率的に行い得る。
【0055】さらに本発明によれば、ラッピング作業を
行う際、ラッピング機械とこの機械を保持するに充分な
だけのコンパクトな構造で済む走行フレームとを移動さ
せればよくて、外フレームと内フレームとは固定してお
く構成であるので、ラッピング移動重量(慣性)が、従
来の内フレーム移動方式では例えば10tと高重量であ
ったのに対して、4t程度に軽減されることになり、ラ
ッピングのための移動制御が簡単・容易で制御性能が向
上するとともに、巻付け性状もすこぶる安定する。
【0056】また本発明によれば、外フレームと内フレ
ームとから成る枠体の走行を油圧シリンダを含む油圧回
路によって行わせることによって、ラッピング作業に伴
うラッピング機械の移動時に、その自重の鉛直方向分力
と油圧シリンダの出力とを均衡させて巻付けに必要な分
力に対応した力で走行させることが可能となり、従っ
て、微妙な走行制御ができて巻付け性状を良くすること
ができる。また、外フレームと内フレームとの走行切り
換え時に、歯車伝導方式の枠体走行駆動装置ではバック
ラッシュ等による衝撃が発生するのに対して、このよう
な衝撃を一切排除してスムーズな走行制御が行える。
【0057】さらに本発明によれば、外フレームと内フ
レームとが、左右両側下部に前後方向の水平に延設され
る直線走行案内機構を介して前後方向の移動可能に組付
けられて、移動のための支持点が低く下げられているこ
とによって、装置全体の重心位置が下がってラッピング
作業装置の安定性が向上する。しかも、直線走行案内機
構を用いることによって、外フレームと内フレームの組
立て時の寸法精度が高くなって、走行時のガタを解消で
きる。
【0058】また、本発明によれば、外フレームクラン
プ装置と外フレームとが、フレーム固定中心を基準とし
て相互に回り対偶関係に形成されることによって、枠体
が回転して姿勢が傾いた際の姿勢(芯)調整を簡単に、
かつ容易に行えてラッピング作業性をより向上し得る。
【0059】また、本発明によれば、外フレームクラン
プ装置および内フレームクランプ装置におけるロッド案
内機構が、テーパ内周面を有してガイドロッドに遊嵌合
されるテーパ筒体と、このテーパ筒体とガイドロッドと
の間に介設される楔体と、テーパ筒体に対して楔体と楔
合する方向のバネ力を常時付与しているバネと、前記ク
ランプ用油圧シリンダの伸縮動作に連動して、前記バネ
力に抗しテーパ筒体を楔合が解除される方向に移動させ
る油圧アクチュエータとから成るロック装置を備えるこ
とによって、油圧操作によるロック開放とバネによる自
然ロックとが可能であり、従って、走行用の油圧シリン
ダの動きとリンクしてフェイルセイフ方式で自動的にロ
ック・開放が行えるので、高所作業での安全性、作業性
の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を橋梁用ケーブルである主ケ
ーブルに装架した状態が示される斜視図である。
【図2】図1に示される芯調整機構付移動足場1の構造
を概要示する平面図である。
【図3】図1に示される芯調整機構付移動足場1の構造
を概要示する正面図である。
【図4】図1に示される芯調整機構付移動足場1の構造
を概要示する右側面図である。
【図5】図3におけるA−A線矢視方向の一部断面示側
面図である。
【図6】図4に対応する要部構造が詳細に示される側面
図である。
【図7】図5に示される内フレーム10部、走行フレー
ム11部の平面図である。
【図8】図5に示される内フレーム10部、走行フレー
ム11部の正面図である。
【図9】図7に対応する右側面図である。
【図10】ラッピング機械8を備える走行フレーム11
の左側面図である。
【図11】図10図示ラッピング機械8の巻付け・駆動
部の要部示側面図である。
【図12】図10図示ラッピング機械8の巻付け・駆動
部の要部示左正面図である。
【図13】図4および図5に示される外・内フレームク
ランプ装置13,14におけるロッド案内機構70の正
面図である。
【図14】図13図示のロッド案内機構70におけるガ
イドロッド保持部72の断面図である。
【図15】本発明の一実施例に係る外・内フレーム9,
10から成る枠体の姿勢を修正するための芯調整手順の
第1段階動作が示される説明図であり、(イ)、(ロ)
は外フレーム9、内フレーム10の側面図である。
【図16】図15と同じく芯調整手順の第2段階動作が
示される説明図である。
【図17】図15と同じく芯調整手順の第3段階動作が
示される説明図である。
【図18】図15と同じく芯調整手順の第4段階動作が
示される説明図である。
【符号の説明】
1…芯調整機構付移動足場、 2…橋梁用ケー
ブル、3…ケーブルバンド、 4…ハン
ガーロープ、5…橋桁、 6
…ハンドロープ支柱、7…ハンドロープ、
8…ラッピング機械、9…外フレーム、
10…内フレーム、11…走行フレーム、
12…枠体走行駆動装置、13…外フレ
ームクランプ装置、 14…内フレームクランプ装
置、15…走行フレーム走行駆動装置、 16…直線
走行案内機構、17…クランプフレーム、
18…クランプ用油圧シリンダ、19…クランプシュ
ー、 20…芯調整用油圧シリンダ、21
…マシンフレーム、 21A…右半割フレ
ーム部材、21B…左半割フレーム部材、 40
…防錆用金属線、68…クランプ用油圧シリンダ、
69…クランプシュー、70…ロッド案内機構、
71…ガイドロッド、72…ガイドロッド保
持部、 73…ロック装置、74…テーパ筒
体、 75…楔体、76…バネ、
77…油圧アクチュエータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000001199 株式会社神戸製鋼所 兵庫県神戸市中央区脇浜町1丁目3番18号 (72)発明者 土山 正己 千葉県千葉市花見川区朝日ケ丘町2533−56 朝日ケ丘住宅1−1−3 (72)発明者 江藤 隆男 千葉県千葉市花見川区花園1−10−8 万 仁ビル3C (72)発明者 堤 剛 兵庫県神戸市須磨区中落合4−2−487− 402 (72)発明者 西ケ谷 忠明 静岡県富士市大淵3026の10 (72)発明者 谷成 栄治 兵庫県神戸市中央区脇浜町1丁目3番18号 株式会社神戸製鋼所神戸本社内 (72)発明者 山根 秀士 兵庫県神戸市中央区脇浜町1丁目3番18号 株式会社神戸製鋼所神戸本社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外フレームおよび該外フレーム内に前後
    方向の移動可能に収納される内フレームを備え、橋梁用
    ケーブル、ケーブルバンド、該バンドから垂下するハン
    ガーロープおよび該バンド上に取り付けられるハンドロ
    ープ支柱に対して接触することなく上方および左右両側
    方から包囲し得る前後方向が長い鞍形状に形成される枠
    体と、 外フレームと内フレームとに亘らせて設けられ、両フレ
    ーム間の相対的な前後方向の移動による枠体の走行を行
    わせる枠体走行駆動装置と、 外フレームの前後部にそれぞれ設けられ、クランプ用油
    圧シリンダに取り付けられたクランプシューを外フレー
    ムが包囲する橋梁用ケーブルに対し上方および左右両側
    方から圧接させることによって外フレームを橋梁用ケー
    ブルに固定させる外フレームクランプ装置と、 内フレームの前後部にそれぞれ設けられ、クランプ用油
    圧シリンダに取り付けられたクランプシューを内フレー
    ムが包囲する橋梁用ケーブルに対し上方および左右両側
    方から圧接させることによって内フレームを橋梁用ケー
    ブルに固定させる内フレームクランプ装置と、 内フレームに前後方向の移動可能に取り付けられ、内フ
    レームが包囲する橋梁用ケーブル、ハンドロープ支柱等
    に対して上方および左右両側方からの包囲可能に配設さ
    れる走行フレームと、 内フレームと走行フレームとに亘らせて設けられ、内フ
    レームに対し走行フレームを前後方向に走行させる走行
    フレーム走行駆動装置と、 両開き扉状または両引き扉状の開閉作動可能に前記走行
    フレームに取り付けられた左右一対の半割フレーム部材
    から成り、両半割フレーム部材を閉成させて橋梁用ケー
    ブルに囲繞させ、また、開放させてハンガーロープ、ハ
    ンドロープ支柱等に接触しない左右両側方位置に離間さ
    せることができるマシンフレームと、 マシンフレームに取り付けられ、防錆用金属線を前記橋
    梁用ケーブルの外周に巻着させるラッピング機械とを含
    むことを特徴とする芯調整機構付移動足場。
  2. 【請求項2】 枠体走行駆動装置が、油圧シリンダを含
    む油圧回路から成り、前記油圧シリンダは外フレームと
    内フレームとの間に亘らせて、シリンダ軸線を前記両フ
    レームの前後方向に平行に保持して設けられる請求項1
    記載の芯調整機構付移動足場。
  3. 【請求項3】 外フレームの前後部にそれぞれ設けられ
    る外フレームクランプ装置が、外フレームによって包囲
    する橋梁用ケーブルの中心に対応するフレーム固定中心
    を回転中心とする回転可能に外フレームに取り付けられ
    た略逆U字形状のクランプフレームと、このクランプフ
    レームに設けられた前記クランプ用油圧シリンダにそれ
    ぞれ支持されて前記フレーム固定中心に接近・離間可能
    である上方クランプシュー、左側方クランプシューおよ
    び右側方クランプシューと、前記外フレームと前記クラ
    ンプフレームとに亘り設けられ、外フレームに対するク
    ランプフレームの回転位置を調整する芯調整用油圧シリ
    ンダとを含む請求項1記載の芯調整機構付移動足場。
  4. 【請求項4】 外フレームクランプ装置および内フレー
    ムクランプ装置におけるクランプ用油圧シリンダが、シ
    リンダロッドに平行に延設されるガイドロッドおよび該
    ガイドロッドをその軸線方向の摺動可能に保持するガイ
    ドロッド保持部から成るロッド案内機構を備えていて、
    更にこのロッド案内機構は、テーパ内周面を有してガイ
    ドロッドに遊嵌合されるテーパ筒体と、このテーパ筒体
    とガイドロッドとの間に介設される楔体と、テーパ筒体
    に対して楔体と楔合する方向のバネ力を常時付与するよ
    うに設けられるバネと、前記クランプ用油圧シリンダの
    伸縮動作に連動して、前記バネ力に抗しテーパ筒体を楔
    合が解除される方向に移動させる油圧アクチュエータと
    から成るロック装置を備える請求項1記載の芯調整機構
    付移動足場。
  5. 【請求項5】 外フレームと内フレームとが、左右両側
    下部に前後方向の水平に延設される直線走行案内機構を
    介して前後方向の移動可能に組付けられる請求項1記載
    の芯調整機構付移動足場。
JP9048994A 1997-03-04 1997-03-04 芯調整機構付移動足場 Withdrawn JPH10245817A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101818480A (zh) * 2010-04-15 2010-09-01 中铁科工集团有限公司 一种箱梁转运平台及其移梁和装梁工序
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CN112391955A (zh) * 2020-11-09 2021-02-23 安徽振林建筑工程有限公司 一种钢悬索主缆防护设备
CN113602917A (zh) * 2021-08-24 2021-11-05 广东电网有限责任公司 一种自动缠带机

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