JPH10245491A - 膨張黒鉛系組成物、成形体および焼成体ならびにその製造方法 - Google Patents

膨張黒鉛系組成物、成形体および焼成体ならびにその製造方法

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JPH10245491A
JPH10245491A JP9047751A JP4775197A JPH10245491A JP H10245491 A JPH10245491 A JP H10245491A JP 9047751 A JP9047751 A JP 9047751A JP 4775197 A JP4775197 A JP 4775197A JP H10245491 A JPH10245491 A JP H10245491A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来技術の問題点を解決乃至大幅に軽減するこ
とにより、厚みの大きな膨張黒鉛成形体を得る技術を提
供することを主な目的とする。さらに、本発明は、収縮
率が低く、寸法安定性に優れた膨張黒鉛焼成体を製造し
うる技術を提供することをも目的とする。また、本発明
は、電磁波遮蔽効果、防火性、耐火性などに優れた膨張
黒鉛成形体および焼成体を得る技術を提供することをも
目的とする。さらにまた、本発明は、膨張黒鉛廃棄物を
有効利用する技術を提供することをも目的とする。 【解決手段】膨張黒鉛粉末および/または膨張黒鉛粉砕
物100部とバインダー0.5〜20部とからなることを特徴と
する膨張黒鉛系組成物、成形体および焼成体ならびにそ
の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多孔質(ミクロセル)
構造を有する軽量な炭素材料とその製造技術に関する。
この様な炭素材料は、耐火材、防火材、電磁波遮蔽材、
静電防止材などとして有用である。
【0002】
【従来の技術】膨張黒鉛は、結晶構造の発達した天然黒
鉛、キッシュ黒鉛などを濃硫酸、硝酸などの酸化剤で酸
化処理して、黒鉛の層間距離を100〜300倍程度に膨張さ
せたものである。この様な膨張黒鉛は、圧縮により塑性
変形し易いので、その加圧成形体は、高温部における断
熱材、ガスケット、パッキンなどの高性能シール材とし
て用いられている。しかしながら、これらの加圧成形体
は、膨張黒鉛が単に圧着されているだけなので、機械的
強度が弱いという問題点がある。
【0003】従来の膨張黒鉛成形体は、成形により層状
の黒鉛組織が再配列されて、黒鉛底面がシート面に対し
て30゜以下に配向した異方性の大きい材料となるの
で、使用に際しては方向性を考えて用いなければならな
い。しかも成形体の厚さは、通常0.2〜1.6mm程度、特殊
用途でも2〜3mmまでで、これ以上の厚みのものを成形す
ることは非常に難しい。特に1cm以上の厚みを持つ成形
体を得ようとする場合には、層間剥離を生じたり、さら
に、成形用膨張黒鉛粉末の嵩密度が小さく嵩張るため、
成形用金型が巨大となるので、工業的な生産は実際上不
可能である。
【0004】また、膨張黒鉛は、電気伝導率が著しく高
いので、電磁波シールドハウジングの充填材としても、
期待されている。例えば、特開平3ー199153号は、膨張
黒鉛をプレスまたはロールで成形して得たシートを木材
またはプラスチック層間に配した電磁波防止複合材を開
示している。しかしながら、この方法では、上記で述べ
た様に、膨張黒鉛の成形シートの厚みを大きくできない
ので、100〜500MHz程度の周波数域では遮蔽効果が認め
られるが、この周波数域外の低周波および高周波域では
遮蔽効果が低く、実用性に乏しい。特開平3-7740号は、
熱可塑性樹脂中に8〜50重量%の膨張黒鉛粉末を含有さ
せた導電性樹脂組成物からなる電磁波遮蔽成形体を提案
しているが、開示された技術を追試してみた限りでは、
電磁波遮蔽効果は全く認められないことが判明した。
【0005】さらに、膨張黒鉛廃棄物から膨張黒鉛を回
収し、再び加圧成形を試みたとしても、再度の成形が不
可能であるため、リサイクル不可能な産業廃棄物として
埋立処分されているのが現状である。この場合、膨張黒
鉛を含む炭素材料は、安定性に極めて優れているという
特性の故に、土壌中で安定に存在し続けて、新たな環境
問題を引き起こすことになる。さらに、膨張黒鉛廃棄物
は、嵩密度が小さいため、土壌中でかさばり、処分し難
いという問題点を有している。
【0006】さらに、一般に従来の炭素材料製品は、そ
の製造時の焼成工程において、収縮率が10〜20%程度に
も達するので、寸法安定性に欠けており、所定形状の製
品を得るためには、切削加工などの二次加工を行う必要
がある。
【0007】また、従来広く使用されてきた重量の大き
い防火材、耐火材などの軽量化をはかるため、発泡セラ
ミックスなどの無機系発泡体の使用が試みられている
が、この種の材料は、脆くかつ機械的強度が低いという
問題点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、従
来技術の問題点を解決乃至大幅に軽減することにより、
厚みの大きな膨張黒鉛成形体を得る技術を提供すること
を主な目的とする。
【0009】さらに、本発明は、収縮率が低く、寸法安
定性に優れた膨張黒鉛焼成体を製造しうる技術を提供す
ることをも目的とする。
【0010】また、本発明は、電磁波遮蔽効果、防火
性、耐火性などに優れた膨張黒鉛成形体および焼成体を
得る技術を提供することをも目的とする。
【0011】さらにまた、本発明は、膨張黒鉛廃棄物を
有効利用する技術を提供することをも目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、膨張黒鉛の
特性を失うことなく、膨張黒鉛とバインダーとの混合物
の成形特性などを改善するために種々研究を重ねた結
果、膨張黒鉛のミクロセル構造の壁面に点接触する部分
にのみバインダーが存在する様に、混合物の約20%(本
明細書の以下の記載において、「%」および「部」とあ
るのは、それぞれ「重量%」及び「重量部」を意味す
る)を超えない少量のバインダーを配合する場合には、
その目的を達成し得ることを見出した。本発明者による
この様な知見は、この種の混合物においては、バインダ
ーの量を過剰量とすべきとされていた従来技術(例え
ば、前記特開平3-7740号公報参照)からは、到底予測し
がたいところである。
【0013】すなわち、本発明は、下記の膨張黒鉛系の
組成物、成形体および焼成体ならびにそれらの製造方法
を提供するものである; 1.膨張黒鉛粉末および/または膨張黒鉛粉砕物100部
とバインダー0.5〜20部とからなることを特徴とする膨
張黒鉛系組成物。
【0014】2.膨張黒鉛粉末および/または膨張黒鉛
粉砕物100部とバインダー0.5〜20部とからなることを特
徴とする膨張黒鉛系成形体。
【0015】3.膨張黒鉛粉末および/または膨張黒鉛
粉砕物100部とバインダー0.5〜20部とを均一に混合した
後、得られた混合物を成形することを特徴とする上記項
2に記載の膨張黒鉛系成形体の製造方法。
【0016】4.膨張黒鉛粉末および/または膨張黒鉛
粉砕物100部とバインダー0.5〜20部とからなる膨張黒鉛
系成形体を焼成して得られる炭化体。
【0017】5.収縮率が1%以下である上記項4に記
載の炭化体。
【0018】6.膨張黒鉛粉末および/または膨張黒鉛
粉砕物100部とバインダー0.5〜20部とを均一に混合した
後、得られた混合物を成形し、焼成することを特徴とす
る上記項4または5に記載の炭化体の製造方法。
【0019】7.上記項2、4または5に記載の成形体
および/または炭化体と少なくとも1つの積層材とから
なることを特徴とする膨張黒鉛系複合材。
【0020】8.上記項2、4または5に記載の成形体
および/または炭化体と少なくとも1つの積層材とを重
ねて一体化することを特徴とする膨張黒鉛系複合材の製
造方法。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明においては、膨張黒鉛粉末
および/または膨張黒鉛粉砕物100部に対し、バインダ
ーとしてタール、ピッチ、芳香環を主体とする分子構造
を持つ樹脂類などを0.5〜20部を加え、均一に混合分散
させて成形用組成物を得る。
【0022】本発明においては、膨張黒鉛として、天然
黒鉛、キッシュ黒鉛などを濃硫酸、硝酸などの酸化剤に
より酸化処理し、水洗し、加熱するという公知の技術に
より得られた膨張黒鉛およびその粉砕物のみならず、例
えば、成形体製造過程で発生する膨張黒鉛廃棄物および
その粉砕物をも使用することが出来る。本明細書におい
て、単に膨張黒鉛という場合には、これらの材料の少な
くとも1種を使用することを意味する。
【0023】本発明で使用する膨張黒鉛の性状は特に限
定されるものではないが、通常嵩密度0.004〜0.20g/cm3
程度、比容積5〜270cm3/g程度であり、より好ましく
は、粒度16メッシュアンダー程度、嵩密度0.09〜0.15g/
cm3程度、比容積6〜11cm3/g程度である。
【0024】本発明で用いるバインダーとしては、特に
限定されるものではないが、例えば各種の合成樹脂類
(たとえば、フェノール樹脂類、フラン樹脂類、ポリイ
ミド類など)、天然樹脂類(松ヤニ、ゴム系ラテックス
など)、ピッチの有機溶媒可溶分、タール類(石炭系、
石油系或いは木質材料の乾留により得られる液状物)な
どが例示され、特に組成物から得た成形体の焼成後に残
炭率の高いもの(50%以上)が望ましい。
【0025】バインダーとして粉末状のものを用いる場
合には、60メッシュアンダー、より好ましくは200メッ
シュアンダーに微粉化して、膨張黒鉛に混合分散させ、
得られた組成物の成形時に加熱/加圧下に良好な流動性
を示すことが好ましい。また、粉末状バインダーを使用
する場合には、これを有機溶媒(メタノール、テトラヒ
ドロフラン、アセトン、ノルマルヘキサン、キノリンな
ど)に溶解或いは分散させた状態で、膨張黒鉛中に分散
混合させることも出来る。この様にして混合を行う場合
には、液状のバインダーを使用する場合と同様に、膨張
黒鉛とバインダーとの均一混合が促進されるとともに、
両者のいわゆる“なじみ”が良好となる。
【0026】膨張黒鉛とバインダーとの配合割合は、膨
張黒鉛100部に対し、通常バインダー0.5〜20部程度、よ
り好ましくは1〜10部程度である。バインダーとして
は、上記で説明したものを2種以上併用することもでき
る。例えば、液状バインダー中に微粉末状バインダーを
分散させて使用することもできる。
【0027】本発明による成形体は、上記の様にして得
た膨張黒鉛系組成物を所定の温度および圧力で成形する
ことにより、製造される。バインダーの混合分散のため
に有機溶媒を使用する場合には、成形に先立ち有機溶媒
の揮散を充分に行うことが好ましい。有機溶媒が残存し
ていると、成形体或いは炭化体に粗大な気孔が発生し
て、強度の低下を生ずるおそれがある。成形時の圧力お
よび温度は、組成物中の膨張黒鉛とバインダーとの配合
割合、成形体、炭化体、複合材の具体的な用途などによ
り変わりうるので、特に限定されるものではないが、通
常温度80〜200℃程度(より好ましくは、140〜170℃程
度)、圧力3〜20MPa程度(より好ましくは、8〜15MPa程
度)である。
【0028】本発明による炭化体の製造は、バインダー
の種類およびその配合量などにより変わりうるので、特
に限定されないが、通常所定形状の成形体を非酸化性雰
囲気下(不活性ガス中或いは減圧下)、400〜2000℃程
度(より好ましくは、700〜1600℃程度)で1〜100時間
程度加熱することにより行われる。なお、本発明による
炭化体は、上記の様に、組成物を成形し、焼成すること
により得られるので、本明細書においては、「焼成体」
或いは「焼成炭化体」ということもある。
【0029】本発明による膨張黒鉛系複合材の製造は、
特に制限なく、従来から複合材の製造に際して採用され
てきた種々の手法により行うことが出来る。例えば、予
め板状に成形した本発明による膨張黒鉛系成形体を2枚
の積層材間(例えば、金属板間)に配置した後、加熱下
或いは非加熱下にロール、プレスなどを用いて圧接する
ことにより、製造することが出来る。或いは、本発明に
よる膨張黒鉛系焼成体を2枚の積層材(例えば、プラス
チック−木材、金属−プラスチック、金属−木材などの
異なる材料の組合せであっても良い)の間に配置し、ク
ギ止め、ネジ止め、ボルト止め、接着剤による接合など
により、一体化しても良い。或いは、本発明による膨張
黒鉛系成形体または焼成体と1枚の積層材とをクギ止
め、ネジ止め、ボルト止め、接着剤による接合などによ
り、一体化することもできる。或いはさらに、予め板状
に成形した本発明による膨張黒鉛系成形体の表面に金網
を載せるか或いは金網上に予め板状に成形した本発明に
よる膨張黒鉛系成形体を載せた後、ロール、プレスなど
により両者を一体化することもできる。積層材として
は、特に制限なく、上記のプラスチック、木材、金属な
どの他に、用途に応じて、ガラス、セラミックス、紙、
布(織布、不織布、織物など)、ゴムなどの種々の材料
を使用することができる。
【0030】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明の特徴とすると
ころをより一層明らかにする。
【0031】実施例1 膨張黒鉛破砕物(30メッシュアンダー)100部に対し、2
00メッシュアンダーのノボラックタイプのフェノール樹
脂(フロー30mm、ゲルタイム55秒、オルト/パラ比=5
5/45)1部を加え、均一に混合して、本発明による
膨張黒鉛系組成物を得た。
【0032】次いで、得られた膨張黒鉛系組成物をホッ
トプレスを用いて、160℃、10MPaで2分間成形した後、
成形体の嵩密度および真密度から全気孔率を計算し、ま
た収縮率および残炭率を求めた。
【0033】また、上記の成形体から100mm×5mm×3mm
の短冊形試験片を作製し、キャンドル式燃焼試験機を用
いて、100%酸素雰囲気下で着火試験を行った。
【0034】電磁波遮断効果の測定については、200mm
×200mm×5mmに成形した試料を電磁波遮蔽効果測定装置
(安立電気(株)製、シールド効果評価器スペクトラム
・アナライザー)を用いて、1〜1000MHzまでの周波数
域での電界および磁界遮断性を測定した。
【0035】曲げ試験は、20mm×10mm×4mmの試験片を
使用して、曲げスパン10mm、試験速度2mm/minで行っ
た。
【0036】なお、本実施例で得られた成形体および以
下の各実施例で得られた成形体および焼成体の表面は、
平滑であり、光沢性に優れていた。
【0037】本実施例および以下の実施例ならびに比較
例により得られた結果を後記表1および2に示す。
【0038】実施例2 ノボラックタイプのフェノール樹脂の使用量を3部とす
る以外は実施例1と同様にして組成物の調製と各種の試
験を行った。
【0039】実施例3 ノボラックタイプのフェノール樹脂の使用量を5部とす
る以外は実施例1と同様にして組成物の調製と各種の試
験を行った。
【0040】実施例4 ノボラックタイプのフェノール樹脂の使用量を7部とす
る以外は実施例1と同様にして組成物の調製と各種の試
験を行った。
【0041】実施例5 ノボラックタイプのフェノール樹脂の使用量を10部とす
る以外は実施例1と同様にして組成物の調製と各種の試
験を行った。
【0042】実施例6 実施例1と同様にして得られた成形体をアルゴンガス雰
囲気下室温から1000℃まで8時間かけて焼成し、炭化体
を得た。得られた炭化体について、実施例1と同様にし
て各種の試験を行った。
【0043】実施例7 実施例2と同様にして得られた成形体を用いる以外は実
施例6と同様にして各種の試験を行った。
【0044】実施例8 実施例3と同様にして得られた成形体を用い、その焼成
時間を30時間とする以外は実施例6と同様にして各種の
試験を行った。
【0045】実施例9 実施例4と同様にして得られた成形体を用い、その焼成
時間を40時間とする以外は実施例6と同様にして各種の
試験を行った。
【0046】実施例10 実施例5と同様にして得られた成形体を用い、その焼成
時間を40時間とする以外は実施例6と同様にして各種の
試験を行った。
【0047】実施例11 樹脂固形分1%になるようにメタノールで希釈した液状
のレゾールタイプのフェノール樹脂溶液を用いて、30
メッシュアンダーの膨張黒鉛粉末に浸し、よく混合した
後メタノールを揮散させて、膨張黒鉛粉末100部とフェ
ノール樹脂1部とからなる組成物を得た。次いで、得ら
れた組成物を用いて、実施例1と同様にして成形体を得
た後、同様にして各種の試験を行った。
【0048】実施例12 実施例11と同様にして得られた成形体を実施例6と同
様にして焼成し、得られた炭化体の特性を評価した。
【0049】実施例13 実施例5と同様にして得られた組成物を実施例1と同様
にして成形した200mm×200mm×10mmの膨張黒鉛成形板
(樹脂分10部+膨張黒鉛100部)を200mm×200mm×3mmの
2枚の木板間にボルトで保持した複合材を得た後、実施
例1と同様にして該複合材の電磁波遮蔽効果を調べた。
【0050】また、この複合板の一方の木板をバーナで
着火させ、反対側の木板への類焼の程度を調べた。
【0051】比較例1 バインダーを加えることなく、実施例1と同様の膨張黒
鉛粉末を実施例1と同様にして金型を用いて成形するこ
とを試みたが、成形体は簡単に崩壊してしまった。
【0052】比較例2 30メッシュアンダーの膨張黒鉛粉末100部にノボラック
タイプのフェノール樹脂粉末43部を混ぜ、常法に従って
100℃の熱ローラで混練した後、成形することを試みた
が、成形体の表面は極めて粗く、実用に供し得ないもの
であった。
【0053】比較例3 30メッシュアンダーの膨張黒鉛粉末100部にノボラック
タイプのフェノール樹脂粉末230部を混ぜ、得られた組
成物を常法に従って100℃の熱ローラで1分間混練した
後、160℃、15MPaで成形したものを実施例1と同様にし
て、評価した。
【0054】比較例4 比較例3の成形方法で得た70mm×70mm×3mmの成形板を
室温から1000℃まで100時間かけて焼成したところ、ク
ラックが入り、割れてしまった。
【0055】
【表1】
【0056】注:表1中の着火試験において、例えば
「1秒間燃焼」とあるのは、バーナーを近づけた際に1秒
間のみ燃焼し、バーナーを遠ざけることにより、燃焼し
なくなったことを意味する。
【0057】
【表2】
【0058】表2におけるシールド効果の判定基準は、
「0〜10dB:シールド効果無し、10〜30dB:最小限度の
シールド効果あり、30〜60dB:良好なシールド効果あ
り、60〜90dB:優秀なシールド効果あり、90dB以上:最
高技術によるシールド効果」であることから、本発明に
よる製品は、シールド効果に優れていることがわかる。
【0059】
【発明の効果】本発明による膨張黒鉛系組成物は、バイ
ンダー含有量が少ないにもかかわらず、成形が可能であ
る。
【0060】本発明による膨張黒鉛系組成物から得られ
る成形体およびその焼成炭化体は、開気孔および閉気孔
を多く含む多孔体であり、従来の炭素材料に比べて軽量
である。また、本発明による成形体およびその焼成炭化
体中の多孔体の大部分を構成する膨張黒鉛は、不燃性で
あるので、本発明成形体は、酸素指数法において100%
酸素雰囲気下でもほとんど着火せず、樹脂分が10%程度
となっても、3秒以上燃焼することはないし、その焼成
炭化体は、着火すらしない。
【0061】本発明による膨張黒鉛系の成形体およびそ
の焼成炭化体は、表面が平滑であり、光沢性に優れてい
る。
【0062】本発明による焼成炭化体は、従来の炭素材
料では不可能とされてきた収縮率をほぼゼロとすること
も可能であるため、寸法安定性が高く、2次加工が不要
となる。また、炭化体の収率を示す残炭率の値は、95〜
99%程度であり、焼成による損失は殆ど認められない。
【0063】本発明による成形体および焼成炭化体は、
高い導電性を有しており、従来の炭素材料による電磁波
防止効果が50dB前後に対し、60〜80dB程度にも達し、周
波数帯によっては90dB以上のものも得られる。
【0064】本発明による成形体および焼成炭化体のた
わみ率は、従来の炭素材料では脆性材料のため1%以下
であったのに対し、5%以上あり、可とう性に優れた材
料であることがわかる。
【0065】さらに、従来の膨張黒鉛製品では、2〜3mm
までの厚さのものしか得られず、曲げ強さが小さ過ぎて
測定不能なものしか得られなかった。これに対し、本発
明によれば、任意の厚みを持ち、かつ任意の形状の膨張
黒鉛成形品を得ることが可能となり、機械的強度にも優
れたものとなる。
【0066】以上を要約すると、本発明で得られる材料
によれば、従来の石綿、石膏などで構成される不燃材、
防火材などに比べて、軽量化が可能になる。また、本発
明で得られる材料は、同時に多孔質の導電性材料である
ので、従来の金属系や炭化物系の電磁波防止材よりも、
軽量で電磁波遮断性に優れている。成形体を焼成した炭
化体は、炭素ー炭素複合材であるため、上記特性が一層
改善される。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】膨張黒鉛粉末および/または膨張黒鉛粉砕
    物100重量部とバインダー0.5〜20重量部とからなること
    を特徴とする膨張黒鉛系組成物。
  2. 【請求項2】膨張黒鉛粉末および/または膨張黒鉛粉砕
    物100重量部とバインダー0.5〜20重量部とからなること
    を特徴とする膨張黒鉛系成形体。
  3. 【請求項3】膨張黒鉛粉末および/または膨張黒鉛粉砕
    物100重量部とバインダー0.5〜20重量部とを均一に混合
    した後、得られた混合物を成形することを特徴とする請
    求項2に記載の膨張黒鉛成形体の製造方法。
  4. 【請求項4】膨張黒鉛粉末および/または膨張黒鉛粉砕
    物100重量部とバインダー0.5〜20重量部とからなる膨張
    黒鉛成形体を焼成して得られる炭化体。
  5. 【請求項5】収縮率が1%以下である請求項4に記載の
    炭化体。
  6. 【請求項6】膨張黒鉛粉末および/または膨張黒鉛粉砕
    物100重量部とバインダー0.5〜20重量部とを均一に混合
    した後、得られた混合物を成形し、焼成することを特徴
    とする請求項4または5に記載の炭化体の製造方法。
  7. 【請求項7】請求項2、4または5に記載の成形体およ
    び/または炭化体と少なくとも1つの積層材とからなる
    ことを特徴とする膨張黒鉛系複合材。
  8. 【請求項8】請求項2、4または5に記載の成形体およ
    び/または炭化体と少なくとも1つの積層材とを重ねて
    一体化することを特徴とする膨張黒鉛系複合材の製造方
    法。
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