JPH10245246A - 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス - Google Patents

合わせガラス用中間膜及び合わせガラス

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JPH10245246A
JPH10245246A JP4794497A JP4794497A JPH10245246A JP H10245246 A JPH10245246 A JP H10245246A JP 4794497 A JP4794497 A JP 4794497A JP 4794497 A JP4794497 A JP 4794497A JP H10245246 A JPH10245246 A JP H10245246A
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plasticizer
alkali
interlayer
alkaline earth
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Kiyobumi Toyama
清文 遠山
Akihiko Bando
明彦 坂東
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Sekisui Chemical Co Ltd
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    • B32B17/10688Adjustment of the adherence to the glass layers

Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性、耐光性、耐候性、耐衝撃性、接着性
など、合わせガラスに必要な基本特性を損なうことな
く、吸湿による白化現象を防止し得る合わせガラス用中
間膜及びそれを用いた合わせガラスを提供する。 【解決手段】 ポリビニルブチラール樹脂、可塑剤、モ
ノカルボン酸又はジカルボン酸のアルカリ金属塩又はア
ルカリ土類金属塩及び変性シリコーンオイルを含有する
樹脂組成物よりなり、該アルカリ金属塩又はアルカリ土
類金属塩は、上記可塑剤とアルカリ金属塩又はアルカリ
土類金属塩との溶解度パラメーターの差の二乗が1.0
以下となるものの中から選ばれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明性、耐侯性、
耐貫通性が良好で、かつ耐湿性が改善された合わせガラ
ス用中間膜及び合わせガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス板間に中間膜が挟着された
合わせガラスは外部衝撃を受けて破損する際に、ガラス
の破片が飛び散ることがなく安全であるため、車輌、航
空機、建築物などの窓ガラス等に広く使用されている。
このような合わせガラスに用いられる中間膜のうち、可
塑剤により可塑化されたポリビニルブチラール樹脂中間
膜は、ガラスとの優れた接着性、強靭な引張り強度、高
い透明性を兼ね備えており、特に車輌の窓ガラスとして
好適に用いられる。
【0003】しかしながら、上記可塑化されたポリビニ
ルブチラール樹脂中間膜からなる合わせガラスでは、吸
湿することによって膜の含水率が上昇し、合わせガラス
の周辺部が白化するという問題点があった。
【0004】上記の問題点を解決するものとして、例え
ば、特公昭53−18207号公報には、可塑化ポリビ
ニルアセタール樹脂に、モノ(ジ)カルボン酸のアルカ
リ金属塩又はアルカリ土類金属塩及び変性シリコーンオ
イルが含有されるか又は付着された中間膜によって、少
なくとも2枚のガラス板が貼り合わされた合わせガラス
が提案されている。
【0005】また、例えば、特開昭60−210551
号公報には、可塑化ポリビニルブチラール樹脂100重
量部に対して、炭素数が1〜6であるモノカルボン酸カ
リウム0.02〜0.4重量部及び変性シリコーンオイ
ル0.01〜0.26重量部が含有されるか又は付着さ
れた中間膜によって、少なくとも2枚のガラス板が貼り
合わされた合わせガラスが提案されている。
【0006】しかしながら、これらの合わせガラスは、
アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩の種類によっ
て、中間膜中でこの金属塩が粒子状に固まって白化する
ことがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
性、耐光性、耐候性、耐衝撃性、接着性など、合わせガ
ラスに必要な基本特性を損なうことなく、吸湿による白
化現象を防止し得る合わせガラス用中間膜及びそれを用
いた合わせガラスを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の合わせガラス用
中間膜は、ブチラール化度が60〜75モル%であるポ
リビニルブチラール樹脂100重量部、可塑剤20〜6
0重量部、モノカルボン酸又はジカルボン酸のアルカリ
金属塩又はアルカリ土類金属塩0.01〜0.1重量
部、及び、変性シリコーンオイル0.01〜0.2重量
部を含有する樹脂組成物よりなり、上記アルカリ金属塩
又はアルカリ土類金属塩の溶解度パラメーターと、上記
可塑剤の溶解度パラメーターとの差の二乗が1.0以下
となることを特徴とする。
【0009】本発明の合わせガラス用中間膜は、ポリビ
ニルブチラール樹脂100重量部、モノカルボン酸又は
ジカルボン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩
0.01〜0.1重量部、及び、変性シリコーンオイル
0.01〜0.2重量部を含有する樹脂組成物からな
る。
【0010】上記ポリビニルブチラール樹脂のブチラー
ル化度は、低くなると吸水性が増大して白化が起こりや
すくなり、高くなると中間膜の機械的強度が低下するた
め、60〜75モル%に制限され、好ましくは64〜7
1モル%である。
【0011】上記ポリビニルブチラール樹脂の製造方法
は、公知の方法を採用することができ、例えば、ポリビ
ニルアルコールを熱水に溶解し、得られた水溶液を10
〜20℃に保持しておいて、ブチルアルデヒドと酸触媒
とを加えてアセタール化反応を進行させ、次いで70℃
に昇温して保持した後、中和、水洗及び乾燥を経てポリ
ビニルブチラール樹脂粉末を得る方法が挙げられる。
【0012】上記ポリビニルアルコールの重合度は、小
さくなると得られる合わせガラス用中間膜の耐貫通性能
が低下することがあり、大きくなると強度が高くなって
耐衝撃性が高くなりすぎることがあるため、平均重合度
800〜3,000が好ましい。
【0013】上記ポリビニルアルコールは、ポリ酢酸ビ
ニルをケン化して得ることができ、そのケン化度は、得
られる合わせガラス用中間膜の透明性、耐熱性、耐光性
を良好にするために95モル%以上であることが好まし
い。
【0014】上記可塑剤は、合わせガラス用中間膜に一
般に使用されているものであれば、特に限定されず、例
えば、一塩基酸エステル、多塩基酸エステル、有機リン
酸、有機亜リン酸等が挙げられる。
【0015】上記一塩基酸エステルとしては、例えば、
酪酸、イソ酪酸、カプロン酸、2−エチル酪酸、ヘプタ
ン酸、n−オクチル酸、2−エチルヘキシル酸、ペラル
ゴン酸(n−ノニル酸)、デシル酸等の有機酸と、トリ
エチレングリコールとの反応によって得られるエステル
が好ましい。特に、トリエチレングリコール−ジ−2−
エチルブチレート、トリエチレングリコール−ジ−2−
エチルヘキソエート、トリエチレングリコール−ジ−カ
プロネート、トリエチレングリコール−ジ−n−オクト
エート等が好ましく、これらは単独で用いられてもよ
く、2種以上が併用されてもよい。
【0016】上記多塩基酸エステルとしては、例えば、
アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸等の有機酸と、
炭素数4〜8の直鎖状又は分岐状のアルコールとの反応
によって得られるエステルなどが挙げられ、中でも、ジ
ブチルセバケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルカ
ルビトールアジペート等が好ましい。
【0017】上記有機リン酸としては、例えば、トリブ
トキシエチルホスフェート、イソデシルフェニルホスフ
ェート、トリイソプロピルホスフェート等が挙げられ
る。
【0018】上記可塑剤の添加量は、少なくなると得ら
れる合わせガラスの耐貫通性が低下し、多くなるとブリ
ードアウトして得られる合わせガラスの透明性やガラス
との接着力が低下するため、ポリビニルブチラール樹脂
100重量部に対して、20〜60重量部とされ、好ま
しくは30〜55重量部である。
【0019】上記モノカルボン酸もしくはジカルボン酸
(以下「モノ(ジ)カルボン酸」という)のアルカリ金
属塩又はアルカリ土類金属塩(以下「アルカリ(土類)
金属塩」という)は、膜中で電離せずに塩の形で存在
し、水分子を引き寄せることにより、中間膜とガラスと
の間の接着力を抑えることが可能となっていると考えら
れ、このことにより、得られる合わせガラスの耐貫通性
を向上させることができるものと推察される。
【0020】上記アルカリ(土類)金属塩は、その種類
によって、中間膜中で固まることがあり、固まると引き
寄せられた水分子のサイズが大きくなり、光の散乱によ
って中間膜が白化することがあった。従って、このよう
な白化を防止するために、上記アルカリ(土類)金属塩
を中間膜中で均一に分散させることが考えられる。その
ため、本発明では、アルカリ(土類)金属塩を可塑剤に
溶解させ、中間膜中に均一に分散させることが好まし
い。
【0021】ところで、化合物同士の溶解性を定量的に
表すものとして、溶解度パラメーター(以下「SP」と
いう)がある。このSPは、化合物1分子の分子引力定
数を化合物1分子の体積で除することにより得られる値
である。具体的には、化合物を構成する各置換基の分子
引力定数を加算することによって、1分子の分子引力定
数を求め、また、体積も化合物を構成する各置換基の分
子容を加算することによって算出する。二つの化合物の
溶解性は、各々のSPの差の二乗で評価することがで
き、このSPの差の二乗が零に近づくほど、二つの化合
物は溶解し易くなる。
【0022】本発明で使用されるアルカリ(土類)金属
塩のSPは、可塑剤のSPとの差の二乗が1.0以下と
され、好ましくは0.5以下、さらに好ましくは0.2
以下である。上記SPの差の二乗が1.0を超えると、
アルカリ(土類)金属塩と可塑剤とは互いに溶解せず、
アルカリ(土類)金属塩は中間膜中で粒子状になるた
め、中間膜は白化することがある。
【0023】上記可塑剤として、トリエチレングリコー
ルジ−2−エチルブチレート(SP=8.98)を選ん
だ場合は、アルカリ(土類)金属塩として、例えば、n
−ヘキサン酸マグネシウム(SP=9.64、SPの差
の二乗=0.44)、2−エチル酪酸マグネシウム(S
P=9.43、SPの差の二乗=0.20)、2−エチ
ルヘキサン酸マグネシウム(SP=9.12、SPの差
の二乗=0.019)、n−デカン酸マグネシウム(S
P=9.05、SPの差の二乗=0.0049)、ネオ
デカン酸マグネシウム(SP=8.93、SPの差の二
乗=0.0025)等を選ぶのが好ましい。
【0024】上記アルカリ(土類)金属塩の添加量は、
少なくなるとガラスに対する接着力の低減効果が不十分
となり、多くなるとポリビニルブチラール樹脂との相溶
性が低下し透明性が悪くなるので、ポリビニルブチラー
ル樹脂100重量部に対して、0.01〜0.1重量部
が好ましい。
【0025】上記変性シリコーンオイルとしては、例え
ば、エポキシ変性シリコーンオイル、エーテル変性シリ
コーンオイル、エステル変性シリコーンオイル、カルボ
キシル変性シリコーンオイル、アミン変性シリコーンオ
イル等が挙げられ、これらの変性シリコーンオイルは単
独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
これらの変性シリコーンオイルは、一般に、ポリシロキ
サンに変性すべき化合物を反応させて得られる液体であ
る。
【0026】上記変性シリコーンオイルは、分子量が小
さくなると膜表面への局在化が低下し、分子量が大きく
なるとポリビニルブチラール樹脂との相溶性が著しく不
良となり、中間膜表面にブリードアウトしガラスとの接
着力が低下することがあるため、600〜5,000が
好ましく、より好ましくは1,500〜4,000であ
る。
【0027】上記変性シリコーンオイルの添加量は、少
なくなると吸湿による白化防止効果が不充分となり、多
くなると樹脂との相溶性が不良となり中間膜表面にブリ
ードアウトし中間膜とガラスとの接着力が低下するた
め、ポリビニルブチラール樹脂100重量部に対して、
0.01〜0.2重量部とされ、好ましくは0.03〜
0.1重量部である。
【0028】本発明の合わせガラス用中間膜には、その
他必要に応じて、ポリビニルブチラール樹脂の劣化を防
止するための安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等が、
ポリビニルブチラール樹脂の製造過程又はポリビニルブ
チラール樹脂と可塑剤との混合過程で、適宜添加されて
もよい。
【0029】上記安定剤としては、例えば、ラウリル硫
酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸等の界面活
性剤が挙げられる。上記酸化防止剤としては、例えば、
t−ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、テトラキス
−〔メチレン−3−(3’−5’−ジ−t−ブチル−
4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン
(チバガイギー社製、商品名:イルガノックス101
0)等が挙げられる。
【0030】上記紫外線吸収剤としては、例えば、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール(チバガイギー社製、商品名:チヌビン
P)、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−
ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール(チバガイギー社
製、商品名:チヌビン320)、2−(2’−ヒドロキ
シ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−
クロロベンゾトリアゾール(チバガイギー社製、商品
名:チヌビン326)、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール
(チバガイギー社製、商品名;チヌビン328)等のベ
ンゾトリアゾール系;ヒンダードアミン系(アデカアー
ガス社製、商品名:LA−57)のものなどが挙げられ
る。
【0031】本発明の中間膜は、例えば、以下のように
して製造することができる。上記ポリビニルブチラール
樹脂、可塑剤、モノ(ジ)カルボン酸のアルカリ(土
類)金属及び変性シリコーンオイルを、ミキシングロー
ルに供給し混練して得られた樹脂組成物(混練物)を、
プレス成形機、カレンダーロール、押出機等に供給して
シート状に成形することにより、合わせガラス用中間膜
を得ることができる。
【0032】本発明の合わせガラス用中間膜を用いて合
わせガラスを製造する方法としては、従来から用いられ
ている方法が採用できる。例えば、合わせガラス用中間
膜をフロートガラスにて挟着し、この挟着体を真空バッ
クに入れて、真空にしたままオーブン内で90℃で30
分間保持し、真空バックから取り出した挟着体を、オー
トクレーブ内で圧力12kg/cm2 、温度135℃に
て熱圧プレスすることにより、透明な合わせガラスを得
る方法が挙げられる。
【0033】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を説明す
る。
【0034】(実施例1)ポリビニルブチラール樹脂の合成 イオン交換水2900g、平均重合度1700及びケン
化度99.2モル%のポリビニルアルコール198g
(ビニルアルコール4.5モル相当量)を撹拌装置付き
反応器に供給し、撹拌しながら95℃に加熱して溶解し
た。この溶液を30℃に冷却し、35重量%塩酸196
g(1.9モル)とn−ブチルアルデヒド135g
(1.9モル)とを加え、次いで液温を2℃に下げてこ
の温度を保持し、ポリビニルブチラール樹脂が析出した
後、液温を30℃に昇温して5時間保持した。次いで、
炭酸水素ナトリウム147g(1.7モル)を加えて中
和し、水洗及び乾燥を行いブチラール化度65モル%の
ポリビニルブチラール樹脂を得た。
【0035】溶解度パラメーター(SP)の算出 SPは、化合物1分子の分子引力定数を化合物1分子の
体積で除することにより算出される値である。まず、化
合物を構成する各置換基の分子引力定数を加算すること
により、1分子の分子引力定数を求める。この各置換基
の分子引力定数には、Smallの提唱した値を用い
る。また、体積も、化合物を構成する各置換基の分子容
を加算することによって算出する。ここで、各置換基の
分子容は各置換基に固有の値である。
【0036】可塑剤として、式(1)で表されるトリエ
チレングリコールジ−2−エチルブチレートについて、
表1に示す分子引力定数の合計と表2に示す分子容の合
計とからSP(8.98)を算出した。
【0037】
【化1】
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】樹脂膜の作製 得られたポリビニルブチラール樹脂100重量部、可塑
剤としてトリエチレングリコールジ−2−エチルブチレ
ート(SP=8.98)40重量部、酸化防止剤として
t−ブチル−ヒドロキシトルエン0.1g、紫外線吸収
剤として2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール(チバガイギー社製、商品名;
チヌビンP)0.2重量部、及び、ポリエーテル変性オ
イル0.05重量部を加え、さらにアルカリ土類金属と
して2−エチル−ヘキサン酸マグネシウム0.08重量
部(SP=9.12)をロールに供給し、温度120℃
で溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物
をプレス成形機にて、150℃、120kgf/cm2
で30分間プレス成形し、厚み8mmの樹脂膜(合わせ
ガラス用中間膜)を得た。尚、SPの差の二乗は0.0
2であった。
【0041】合わせガラスの製造 上記で得られた樹脂膜を、30cm角で厚さ2.5mm
のフロートガラスにて挟着し、この挟着体を真空バック
に入れて真空度20torrで20分間保持し、真空に
した状態でオーブン内で90℃で30分間保持した。次
いで、真空バックから取り出した挟着体を、オートクレ
ーブ内で圧力12kg/cm2 、温度135℃にて熱プ
レスし、透明な合わせガラスを得た。
【0042】(実施例2〜4、比較例1〜4)表1に示
す成分及び配合量の、ポリビニルブチラール樹脂、可塑
剤、アルカリ(土類)金属及び変性シリコーンオイルを
使用したこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂膜を
得た後合わせガラスを製造した。
【0043】(実施例5)イオン交換水2900g、平
均重合度1700、ケン化度99.2モル%のポリビニ
ルアルコール198g(ビニルアルコール4.5モル相
当量)を撹拌装置付き反応器に供給し、撹拌しながら9
5℃に加熱して溶解した。この溶液を30℃に冷却し、
35重量%塩酸208g(2.1モル)とn−ブチルア
ルデヒド152g(2.1モル)を加え、次いで液温を
2℃に下げてこの温度を保持し、ポリビニルブチラール
樹脂が析出した後、液温を30℃に昇温して5時間保持
した。さらに、炭酸水素ナトリウム156g(1.8モ
ル)を加えて中和し、水洗及び乾燥を行いブチラール化
度69モル%のポリビニルブチラール樹脂を得た。得ら
れたポリビニルブチラール樹脂を用いて、表1に示す成
分及び配合量の、ポリビニルブチラール樹脂、可塑剤、
アルカリ(土類)金属及び変性シリコーンオイルを使用
したこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂膜を得た
後合わせガラスを製造した。上記樹脂膜を使用して、実
施例1と同様にして合わせガラスを製造した。
【0044】(比較例5)ブチラール化度77モル%の
ポリビニルブチラール樹脂を使用したこと以外は、実施
例1と同様にして樹脂膜を得た後合わせガラスを作製し
た。
【0045】上記で得られた合わせガラスにつき、下記
項目の性能評価を行い、その結果を表2及び表3に示し
た。 (1)耐湿性試験 JIS R3212「自動車用安全ガラスの試験方法」
に準拠して、以下の方法で行った。合わせガラスを、5
0±2℃、50±4%の相対湿度に保った恒温恒湿槽内
で2週間静置した後取り出し、合わせガラス周辺部の中
間膜白化の程度を、ガラスエッジから中間膜白化部分ま
での距離で表し、耐湿性の評価指標とした。この距離が
長い程合わせガラスの耐湿性は悪くなる。
【0046】(2)耐貫通性試験 JIS R3212「自動車用安全ガラスの試験方法」
に準拠して、以下の方法で行った。合わせガラスの縁を
支持枠に固定してこれを水平に保持し、重さ2.26k
gの鋼球を4mの高さから、合わせガラスの中央に自由
落下させた。6枚の合わせガラスについて同様な試験を
行い、6枚とも衝撃後5秒以内に鋼球が貫通しない場合
は合格、1枚でも貫通した場合は不合格とした。
【0047】さらに、鋼球を落下させる高さを0.5m
単位で変化させ、同じ高さで繰り返し試験を行った。合
わせガラスの数の50%において鋼球の貫通が妨げられ
る高さを求め、この時の鋼球とガラス板面との距離をも
って「平均貫通高さ」とした。従って、平均貫通高さの
数値が大であるほど、耐貫通性が大であることを示して
いる。なお、個々の試験は合わせガラスの温度を23℃
に保持して実施した。
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】
【発明の効果】本発明の合わせガラス用中間膜及び合わ
せガラスは、上述の構成であり、透明性、耐光性、耐侯
性、耐衝撃性、接着性等、中間膜としての基本物性が良
好であると共に、優れた耐湿性を有するため、吸湿によ
る白化が起こらず、かつ、その耐湿性が長期間にわたっ
て維持されるので、建築用、車両用の合わせガラス用中
間膜及び合わせガラスとして好適に用いられる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブチラール化度が60〜75モル%であ
    るポリビニルブチラール樹脂100重量部、可塑剤20
    〜60重量部、モノカルボン酸又はジカルボン酸のアル
    カリ金属塩又はアルカリ土類金属塩0.01〜0.1重
    量部、及び、変性シリコーンオイル0.01〜0.2重
    量部を含有する樹脂組成物よりなり、上記アルカリ金属
    塩又はアルカリ土類金属塩の溶解度パラメーターと、上
    記可塑剤の溶解度パラメーターとの差の二乗が1.0以
    下となることを特徴とする合わせガラス用中間膜。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の合わせガラス用中間膜が
    用いられていることを特徴とする合わせガラス。
JP4794497A 1997-03-03 1997-03-03 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス Pending JPH10245246A (ja)

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JP4794497A JPH10245246A (ja) 1997-03-03 1997-03-03 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス

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