JPH10242846A - 電圧制御型高周波発振装置 - Google Patents

電圧制御型高周波発振装置

Info

Publication number
JPH10242846A
JPH10242846A JP9044285A JP4428597A JPH10242846A JP H10242846 A JPH10242846 A JP H10242846A JP 9044285 A JP9044285 A JP 9044285A JP 4428597 A JP4428597 A JP 4428597A JP H10242846 A JPH10242846 A JP H10242846A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
oscillation
circuit
signal
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9044285A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Adachi
勉 安達
Hiroki Uemura
浩樹 植村
Takeshi Hasegawa
健 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP9044285A priority Critical patent/JPH10242846A/ja
Publication of JPH10242846A publication Critical patent/JPH10242846A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 C/N特性に優れ、且つ周波数シフト量が大
きい複数の発振信号を安定して出力する電圧制御型高周
波発振装置を提供する。 【解決手段】制御電圧vt、切換電圧Vsに対応して所
定共振周波数fで動作を行う共振回路部A1 を含み、基
本発振信号xを出力する発進回路部Aと、該発振回路部
Aの出力信号xの周波数を逓倍化する周波数逓倍化回路
部Bと、該周波数逓倍化回路部Bで逓倍化した所定周波
数成分の抽出するフィルタ回路部Cとから構成される電
圧制御型高周波発振装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、周波数帯の異なる
少なくとも2つの発振出力信号を導出する電圧制御型高
周波発振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、移動体通信装置やその他の通
信装置の送信用発振器、受信部の局部発振器に用いられ
る電圧制御型高周波発振装置が知られている。
【0003】最近、携帯電話、自動車電話等の様々な移
動体通信機器が普及しているが、一部の通信シテスムで
は、チャンネル数の不足が深刻化している。これらの問
題を解決するための新しいシステムが運用される様にな
るが、この普及段階においては、従来のシステムと新し
いシステムの併用が可能なデュアルバンド対応の通信機
が必要となる。デュアルバンド対応の通信機には、所定
周波数の2つの発振出力信号を用いる必要があり、通
常、発振周波数帯域が異なる2つの発振器を用いてい
た。
【0004】上述のように、例えば1つの移動体通信機
器中に2つの発振器を用いると当然、通信機器が大型化
してしまい、特に、移動体通信機の小型化とは逆行して
しまう。
【0005】従来例の電圧制御型発振器は、共振回路部
のストリップライン、容量素子などから 成る共振手段
に、バリキャップダイオードなどを接続し、バリキャッ
プダイオードに供給する制御電圧によって、共振回路部
のL−C回路定数を制御して共振周波数を可変制御して
いた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ようにバリキャップダイオードの容量値で、発振周波数
を可変制御するにあたり、例えば2つの発振周波数
1 、F2 の関係により以下の問題が発生することがあ
る。
【0007】例えば、2つの発振周波数F1 、F2 とし
て、異なる周波数帯域(周波数バンド)に属するものが
要求された場合、即ち、発振周波数F1 −F2 のシフト
量ΔFが大きい場合には、バリキャップダイオードの容
量可変範囲では対応できず、実際上、電圧制御型発振回
路を構成することができない。
【0008】また、2つの発振周波数F1 、F2 のシフ
ト量ΔF次第では、発振周波数F1時のC/N(キャリ
ア−ノイズ比)特性と、発振周波数F2 時のC/N特性
との変動差が大きくなり、この発振回路を実装した通信
機器の安定動作ができなくなる。
【0009】本発明は上述の問題点に鑑みて案出された
ものであり、その目的は、少なくとも2つの発振周波数
1 、F2 の発振出力信号を得る電圧制御型高周波発振
装置において、安定した2つの発振出力信号が得られ、
C/N特性の劣化を抑えた電圧制御型高周波発振装置を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、発振周波
数を連続的に変化するように制御する制御電圧と、発振
周波数を異なる周波数バンドに切り換える切り換え電圧
とが供給され、両電圧によって所定共振周波数で動作を
行う共振回路部を含み、基本発振信号を出力する発振回
路部と、該発振回路部から出力される所定周波数の基本
発振信号を周波数逓倍化する周波数逓倍化回路部と、該
逓倍化周波数回路の出力信号から所定逓倍化周波数成分
のみを抽出するフィルタ回路部とを具備し、前記発振回
路部の基本発振信号に対して所定逓倍化周波数成分の発
振出力信号を導出することを特徴とする電圧制御型高周
波発振装置である。
【0011】第2の発明は、発振周波数を連続的に変化
するように制御する制御電圧と、発振周波数を異なる周
波数バンドに切り換える切換電圧とが供給され、両電圧
によって所定共振周波数で動作所定共振周波数で動作を
行う共振回路部を含み、基本発振信号を出力する発振回
路部と、該発振回路部から出力される所定周波数の基本
発振信号を周波数逓倍化する周波数逓倍化回路部と、該
逓倍化周波数回路の出力信号から所定逓倍化周波数成分
のみを抽出するフィルタ回路部とを具備し、前記発振回
路部の基本発振信号及び該基本発振信号に対して所定逓
倍化周波数成分の発振出力信号を導出することを特徴と
する電圧制御型高周波発振装置である。
【0012】
【作用】以上のように、本発明の電圧制御型高周波発振
装置は、例えば2つの発振周波数の発振出力信号が、共
振回路部を含む発振回路部の出力である基本発振信号を
周波数逓倍化回路部で逓倍化処理されて形成される。
【0013】2つの発振出力信号の発振周波数の離散的
な制御は、共振回路部に供給される切換電圧によって達
成される。これは、発振回路部の基本発振信号の周波数
を離散的に制御することに基づいて行われる。
【0014】また、発振出力信号の発振周波数の連続的
な制御は、共振回路部に供給される制御電圧によって達
成される。これもまた、発振回路部の基本発振信号の周
波数を連続的な制御することに基づいて行われる。
【0015】そして、この基本発振信号は、周波数逓倍
回路部、フィルタ回路部を介して、例えば所定逓倍化さ
れた発振出力信号となる。
【0016】即ち、所定発振周波数の発振周波数の制御
は、逓倍化処理前の基本発振信号で行われることにな
る。
【0017】従って、電圧制御型高周波発振装置の2つ
の発振出力信号の発振周波数F1 、F2 の差(シフト量
ΔF)を大きくしても、この発振周波数F1 、F2 の基
になる基本発振信号の周波数f1 、f2 のシフト量Δf
を小さいため、C/N特性差が抑えた状態で、発振出力
信号を作成することができるため、C/N特性が安定し
た発振装置となる。
【0018】また、基本発振信号の周波数f1 、f2
シフト量Δfが小さいことから、制御電圧や切換電圧に
よって制御する周波数の対象範囲が狭くなり、共振回路
部の構成が簡素化が可能となる。
【0019】結局、2つの発振出力信号の発振周波数F
1 、F2 の周波数バンドが相違してしても、切換電圧の
切り換え制御により、1つの発振器で簡単に対応でき、
しかも、安定した特性の発振出力信号を導出できるもの
となる。
【0020】また、第2の発明の電圧制御型高周波発振
装置では、さらに発振回路部から出力される周波数
1 、f2 を逓倍化処理した周波数F1 、F2 の発振出
力信号を導出するとともに、逓倍処理前の周波数f1
2 の基本発振信号をそのまま導出するしている。
【0021】即ち、この電圧制御型高周波発振装置の発
振出力信号は、切換電圧によって制御された周波数
1 、f2 の何れかの発振周波数の第1の発振出力信号
と、この周波数f1 、f2 の逓倍化された周波数F1
2 の何れかの発振周波数の第2の発振出力信号を出力
することができ、周波数帯域の全く異なる周波数の発振
出力信号が得られる。
【0022】しかも、第1の発振出力信号と第2の発振
出力信号の周波数の関係が、整数倍関係、例えば、周波
数f1 と周波数F1 (F1 =k×f1 )、周波数f2
周波数F2 (F2 =k×f2 )であっても、また、整数
倍関係でなくとも、例えば、周波数f1 と周波数F
2 (F2 ≠k×f1 )、周波数f2 と周波数F1 (F1
≠k×f2 )場合でも出力することができ、実用性が非
常に向上する電圧制御型高周波発振装置となる。この場
合でも、逓倍化された発振周波数F1 、F2 の発振出力
信号は、上述のように発振回路部の基本発振信号の制御
に基づいて形成されるため、安定した特性の発振出力信
号を導出できるものとなる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電圧制御型高周波
発振装置を図面に基づいて説明する。
【0024】図1は、第1の発明の電圧制御型高周波発
振装置を構成するブロック回路図であり、図2その回路
図である。
【0025】本発明の電圧制御型高周波発振装置は、発
振回路部Aと、周波数逓倍化回路部B、フィルタ回路部
Cとから構成されている。
【0026】発振回路部Aは、共振回路A10、切換回路
11とから成る共振回路部A1 、負性抵抗回路部A2
増幅回路部A3 とから構成されている。この発振回路部
Aには、発振回路部Aから出力される基本発振信号xの
周波数の連続的な制御する制御電圧Vtが供給される制
御電圧端子VTと、基本発振信号xの周波数を異なる周
波数バンドに切り換える切換電圧Vsが供給される切換
電圧端子VSを具備している。
【0027】共振回路部A1 は、実質的にL−C共振回
路を構成する共振回路A10によって、その共振周波数が
決定される。また、切換回路A11は、ダイオード等のス
イッチング素子を備え、上述のL−C共振回路の回路定
数を変化させて、共振周波数を離散的に制御する回路で
ある。
【0028】負性抵抗回路部A2 は、発振用トランジス
タ、抵抗などを備え、共振回路部A1 との発振条件を満
たした周波数を安定して出力するための回路である。
【0029】増幅回路部A3 は、主にトランジスタ、抵
抗などを備え、負性抵抗回路部A2のトランジスタと共
動して、負性抵抗回路部A2 からの信号を増幅する回路
である。この増幅回路部A3 には、バイアス電源端子V
cc、基本発振信号xを出力する端子Xが具備されてい
る。
【0030】結局、発振回路部Aは、共振回路部A1
所定共振周波数で動作を行い、負性抵抗回路部A2 、増
幅回路部A3 とにより、制御電圧Vt及び切換電圧Vs
に応じた所定周波数の基本発振信号xを出力する。
【0031】制御電圧Vtは、PLL回路Dで所定電圧
値に制御されるものであり、発振回路部Aの基本発振信
号xの周波数が所望周波数からズレた場合、このズレを
調整するための電圧であり、また、例えば、通信機器の
所定チャンネルに対応する周波数となるように周波数の
微小変化を制御するための電圧である。
【0032】切換電圧Vsは、共振回路部A10の回路定
数が変化させて、基本発振信号xの周波数を、所望周波
数バンドにシフトアップさせるための電圧である。
【0033】上述の発振回路部Aには、周波数逓倍化回
路部Bが接続され、さらに、該周波数逓倍化回路部Bに
は、フィルタ回路部Cが接続されている。
【0034】周波数逓倍化回路部Bは、主にトランジス
タからなり、発振回路部Aから出力された基本発振信号
xの周波数fを逓倍処理するものである。この逓倍化は
トランジスタの動作領域を制御して、特定高調波成分信
号のレベルを向上させることによって達成される。
【0035】フィルタ回路部Dは、主にコンデンサ、リ
アクタンス素子から成り、周波数逓倍化回路部Bからの
信号中のレベルを向上させた特定高調波の周波数成分の
みを通過させる回路である。
【0036】例えば、基本発振信号xの周波数fに対し
て、2倍の周波数に逓倍処理する場合、周波数逓倍化回
路部Bのトランジスタの動作領域を制御しておき、特
に、周波数fの2倍の高調波成分の信号のレベルを向上
させるようにしておく。また、フィルタ回路部CのL−
Cフィルタ回路の回路定数を、周波数fの2倍の周波数
のみを通過させるように設定しておく。
【0037】この状態において、周波数逓倍化回路部B
に、発振回路部Aから周波数fの基本発振信号xが供給
されると、周波数逓倍化回路部Bのトランジスタの出力
は、周波数fの基本波成分、周波数2×fの2倍高調波
成分、周波数3×fの3倍高調波成分、・・・を含む信
号となる。この信号が、フィルタ回路部Cにより、周波
数2×fの2倍高調波成分の信号のみが通過して、出力
端子OUT1 から発振周波数F(2×f)の発振出力信
号yが出力されることになる。
【0038】即ち、発振出力信号yの発振周波数Fは、
切換電圧Vsの制御によって、基本発振信号xの周波数
fの整数倍した周波数で異なる周波数バンドを切り換え
ることができる。
【0039】以上の構成の電圧制御型高周波発振装置の
上述の回路構成を図2の回路図に照らして説明すると、
共振回路部A1 の共振回路A10は主にストリップ線路S
2 、コンデンサC3 〜C5 、C30、可変容量素子CVを
中心に構成され、切換回路A11は、抵抗R31、ダイオー
ドD1 、コンデンサC31で構成される。負性抵抗回路部
2 は主にトランジスタQ2 を中心に構成され、増幅回
路部A3 は主にトランジスタQ1 を中心に構成される。
また、周波数逓倍化回路部Bは主にトランジスタQ4
中心に構成され、フィルタ回路部Cは主にコイルL6
コンデンサC16〜C19で構成されている。
【0040】次に、図2を用いて発振動作を説明する。
【0041】共振回路部A1 の共振回路A10には、可変
容量素子CVの容量成分を制御して、共振周波数を制御
するための制御電圧端子VTを具備している。この制御
電圧端子VTに所定値の制御電圧Vtを供給することに
より、共振回路A11を所定周波数で動作させ、発振回路
部Aから所定周波数の基本発振信号Xを導出させること
ができる。従って、この制御電圧Vtは、例えば、基本
発振信号Xの実際の周波数fと所望周波数f0 との変位
を、図1に示すPLL回路Dで比較、検出して、この変
位を修正するような電圧値でもって供給される。また、
通信システムにおいて、所望の設定チャンネル周波数に
対応する発振周波数Fによるような電圧値でもって供給
される。即ち、前者は、発振周波数を連続的に変化させ
る制御する場合であり、後者は、発振周波数を微小変化
させる制御をする場合である。
【0042】切換回路A11は、共振回路A10の共振周波
数を離散的に制御するための回路であり、所定値の切換
電圧Vsを切換電圧端子VSから供給することにより、
ダイオードD1 が動作して、ストリップ線路L2 の線路
長さが実質的に短くする。
【0043】即ち、この切換回路A11には、切換電圧V
sを供給していない場合(Vs=L)には、共振回路A
10は実際のストリップ線路L2 の長さに対応した共振動
作を行い、発振回路部Aとして、周波数f1 の基本発振
信号x1 を出力する。また、切換回路A11に所定電圧の
切換電圧Vsを供給する場合(Vs=H)には、共振回
路部A1 はストリップ線路L2 の電気長は短くなった共
振動作を行い、発振回路部Aとして周波数f1 よりも若
干高い発振周波数f2 の基本発振信号x2 を出力する。
即ち、切換電圧Vsの切換によって、発振回路部Aの発
振周波数のシフトアップ(高周波化)が可能となる。
【0044】尚、図2では、共振回路A10をストリップ
線路L2 を中心に構成しているが、等価的に可変容量素
子CVを含むL−C共振回路であればよく、例えは、マ
イクロストリップ線路や誘電体同軸共振子などを用いて
構成しても構わない。
【0045】また、図2では、切換回路A11はストリッ
プ線路L2 に直接接続する構成となっているが、例え
ば、共振回路部A1 の共振素子として、誘電体同軸共振
子を用いた場合には、誘電体同軸共振子と並列的となる
接地電位との間に、別のストリップ線路、ダイオードを
配置し、切換電圧Vsを、別のストリップ線路、とダイ
オードとの間に切換電圧Vsを供給するなど、共振回路
部A1 の構成によって、切換回路A11の構成を種々変え
ることができる。
【0046】上述の構成では、発振回路部Aから出力さ
れる基本発振信号xとしては、例えば基本周波数f1
び該周波数f1 に対してシフトアップされた周波数f2
の2種類の周波数で導出されることになる。例えば、周
波数f1 の基本発振信号xは、増幅部回路部A3 を構成
するトランジスタQ1 のコレクタ、コンデンサC14を通
じて出力される。
【0047】この基本発振信号xは、図2の周波数逓倍
化回路部Bを構成するトランジスタQ4 のベースに供給
される。ここで、トランジスタQ4 は、逓倍化動作を行
うものであり、例えば、2倍の逓倍化処理を行う場合に
は、トランジスタQ4 の出力信号成分の中、2倍の高調
波成分の信号成分の出力レベルを向上させるように設定
する必要がある。また同時に、フィルタ回路部CのL−
Cフィルタ回路の特性が、2倍の逓倍化した信号を通過
するように、コイルL6 、コンデンサC16〜C19を設定
設定しておく。
【0048】これにより、基本発振信号xを逓倍処理し
たトランジスタQ4 の出力信号は、基本周波数成分(f
1 )、出力レベルの高い2倍の高調波成分(2×
1 )、3倍の高調波成分(3×f1 )などを含む信号
となる。
【0049】そして、フィルタ回路部Cでは、特に、2
倍に逓倍化された周波数2×f1 のみ信号成分のみが通
過して、発振周波数F1 (2×f1 )の発振出力信号y
が出力端子OUT1 から出力されることになる。
【0050】また、切換電圧Vsに所定値の電圧を切回
路部A11に供給するよことにより、発振回路部Aの基本
発振信号xの周波数はf2 となり、周波数逓倍化回路部
Bで例えば2倍の逓倍処理されて、出力端子OUT1
らは、周波数F2 (2×F2)の 発振出力信号yが出
力される。
【0051】即ち、切換電圧Vsと切換回路11の動作に
よって、発振回路部Aからは離散した2つの周波数
1 、f2 の基本発振信号xが出力され、その結果、所
定逓倍化された発振周波数F1 、F2 の何れかの発振出
力信号yが得られることになる。
【0052】本発明の電圧制御型高周波発振装置の用途
としては、例えば移動体通信機の受信回路の第1中間周
波用局発振に用いられる。要求される発振信号の周波数
を便宜的にキャリア周波数として以下説明する。
【0053】例えば、DCS仕様(ヨーロッパの移動体
通信の方式)では、約1.8GHzのDECT仕様(イ
ギリスのコドーレス電話の通信方式)では、約1.9G
Hzのキャリア周波数である。
【0054】このDCS仕様、DECT仕様に対応した
デュアルモードの制御電圧型高周波発振装置では、所定
制御電圧Vtにおいて、切換電圧Vsによる切換回路A
11が動作していない時に、発振回路部Aからの周波数f
1 、例えば例えば900MHzの基本発振信号xが、所
定電圧の切換電圧Vsの供給によって発振回路部Aから
の周波数f2 、例えば950MHzの基本発振信号xが
夫々導出するように、共振回路10及び切換回路A11を設
計する。また、周波数逓倍化回路部Bを2倍の逓倍処理
するように、また、フィルタ回路部Bの通過帯域特性を
1.8GHz〜1.9GHzとなるように設定する。
【0055】これにより、切換回路11が動作していない
状態では、発振回路部Aの基本発振信号xの周波数f1
が900MHzとなり、そして、周波数逓倍化回路部B
で周波数逓倍化(例えば2倍)処理され、フィルタ回路
部Cで、1.8GHz〜1.9GHzの周波数帯のみが
通過される。その結果、出力端子OUT1 からは、発振
周波数F1 (2×f1 )である周波数1.8GHzの発
振出力信号yが導出さられる。
【0056】また、切変回路A11が動作する切換電圧V
sを供給すると、共振回路部A1 の共振回路10、例え
ば、ストリップ線路の線路長さが実質的に短くなり、そ
の結果、発振回路部Aから出力される基本発振信号xの
周波数f2 が例えば950MHzがシフトアップされ
る。そして、この出力信号xが周波数逓倍化回路部Bで
逓倍化(例えば2倍)処理され、フィルタ回路部Cで
1.8GHz〜1.9GHzの周波数帯のみが通過され
る。その結果、出力端子OUT1 からは、発振周波数F
2 (2×f2 )である周波数1.9GHzの発振出力信
号yが導出さられる。
【0057】即ち、切換電圧Vsの切り換えによって、
発振出力信号Yの発振周波数Fを、異なる周波数バンド
である例えば1.8GHz、1.9GHzと簡単に切り
換えることができる。
【0058】以上の構成では、デュアルモード対応の電
圧制御型高周波発振装置であっても、共振回路部A1
らフィルタ回路部Cまでが一連の回路部で構成され、従
来のように2つの発振回路を用いる必要がなく、発振器
全体として小型化することができる。
【0059】また、電圧制御型高周波発振装置の発振出
力信号yのC/N特性を考えると、C/N特性は、共振
回路部A1 、負性抵抗回路部A2 、増幅回路部A3 から
なる発振回路部Aで決まる。そして、この発振回路部A
からの出力される基本発振信号xの周波数のシフト量Δ
fが大きくなると、切換回路A11のON/OFF時の共
振回路A1OのQ値等の特性差が大きくなり、また、周波
数特性を有する負性抵抗回路部A2 によって、C/N特
性の変動が大きくなる。
【0060】そこで、C/N特性の変動を抑えるため
に、共振回路部A1 、負性抵抗回路部A2 、増幅回路部
3 から構成される発振回路部Aの基本発振信号xの周
波数のシフト量Δfを約50MHzと小さくして、要求
される発振周波数F1 、F2 を周波数逓倍化回路部Bの
逓倍処理でもって、発振周波数F1 、F2 のシフト量Δ
Fを大きくしている。上述の例では、約100MHzの
シフト量ΔFとしている。
【0061】また、要求される異なる周波数バンドで、
離散的な発振周波数(F1 =1.8GHz、F2 =1.
9GHz)の発振出力信号Yを、切換電圧Vs及びそれ
によって動作する切換回路A11によって制御しており、
従来のように、制御電圧Vtによる可変容量素子の容量
成分の制御で行うことと大きく相違している。
【0062】ここで、本発明者らが切換電圧Vs及び切
換回路A11によって変動する発振回路部Aから出力され
る基本発振信号xの周波数のシフト量Δfを種々検討し
た結果、切換回路A11のOFF時の周波数fOFF (f1
に相当)とON時の周波数fON、(f2 に相当)の周波
数シフト量Δfは、周波数fOFF に対して、±10%以
内であることが望ましい。
【0063】これは発振回路部Aから出力される基本発
振信号xでC/N特性の変動を小さくするためである。
例えば、周波数シフト量Δfを周波数fOFF に対して、
±10%を越えてしまうと、周波数fOFF においては、
C/N特性差が2〜3dBであったのが、周波数fON
おいては5〜6dBとなり、この特性がそのまま発振出
力信号y1 、y2 に影響して、発振装置としての実用上
の困難となる。 また、この周波数逓倍化回路部Bが発
振回路部Aからみて、1つのバッフア回路となるため、
外部の負荷回路の変動による発振信号の変動が少なくな
り、安定した発振が可能となる。
【0064】以上のように、少なくとも2つの発振周波
数F1 、F2 の発振出力信号Yを得る電圧制御型高周波
発振装置において、C/N特性の劣化を抑え、且つ安定
した離散的な2つの発振周波数帯の発振出力信号yが得
られることになる。
【0065】図3は、第2の発明を示すブロック回路図
である。
【0066】図1では、電圧制御型高周波発振回路の発
振回路部Aの出力信号xを、周波数逓倍回路部Bで逓倍
処理をおこなっているが、図3の電圧制御型発振回路で
は、発振回路部Aの基本発振信号xを周波数逓倍化回路
部B、フィルタ回路部Cを介して発振出力端子OUT2
(第2の出力端子)から発振出力信号を導出すると同時
に、発振回路部Aの基本発振力信号xを発振出力信号と
して、発振出力端子OUT1 (第1の出力端子)から導
出したものである。
【0067】図4の回路図に照らして説明すると、上述
のように、基本発振信号xは、トランジスタQ1 のコレ
クタから出力される。このトランジスタQ1 の出力であ
る基本発振信号xは、コイルL4 、コンデンサC11、コ
イルL3 、コンデンサC10から成るフィルタ回路を通過
して、発振出力端子OUT1 から導出される。尚、この
フィルタ回路は、基本発振信号xの周波数f1 またはf
2 を通過させる特性に設定されている。
【0068】この実施例の用途としては、例えば、AM
PS方式(アメリカの移動体通信の方式:キャリア周波
数880MHz)とPCS方式(アメリカの移動体通信
の方式:キャリア周波数1.9GHz)に対応したデュ
アルモードの制御電圧型高周波発振装置のように、周波
数帯域が異なる2つの発振周波数を要求される場合に有
用となる。
【0069】この場合、共振回路A10を、切換回路A11
が動作しないOFF状態で、基本発振信号xの周波数が
880MHzとなるように、切換回路A11が動作するO
N状態で、基本発振信号xの周波数が950MHzとな
るように設定する。また、コイルL14、コンデンサC11
から成るフィルタ回路の通過特性を880MHz付近と
なるように設定する。また、周波数逓倍化回路部Bで2
倍の逓倍処理がされるように、フィルタ回路部Cで1.
9GHz付近の周波数成分の信号が通過できるように夫
々設定する。
【0070】まず、切換回路A11がOFF状態では、発
振回路部Aから出力される周波数f1 である880MH
zの基本発振信号xが、コイルL4 、コンデンサC11
ら成るフィルタ回路を通過して、発振周波数F1 が88
0MHzである第1の発振出力信号y1 が第1の出力端
子OUT1 から導出される。
【0071】また、切換回路A11を動作させる切換電圧
Vsを供給した時(切換回路A11がON状態)では、発
振回路部Aからは、周波数f2 である950MHzの基
本発振信号xが出力される。この周波数950MHzの
基本発振信号xは、周波数逓倍回路部Bで2逓倍処理さ
れ、フィルタ回路部Cを通過して、発振周波数F2
1.9GHzである第2の発振出力信号y2 が第2の出
力端子OUT2 から導出される。
【0072】上述の構成のように、発振出力信号yの出
力系統を、発振回路部A、周波数逓倍化回路部B、フィ
ルタ回路部C、第2の発振出力端子out2 の系統と、
発振回路部A、第1の発振出力端子out1 の系統の2
系統とすることにより、帯域が異なる2つの発振周波数
であっても簡単に対応できる。
【0073】また、図5、図6は、本発明の他の発明で
ある。
【0074】図1、図3では2つの発振出力信号を導出
する電圧制御型高周波発振装置であるが、図5、図6の
ように、周波数逓倍回路部Bを複数用いて、出力系統を
複数にしてもよい。
【0075】例えば、図5では、発振回路部Aに対し
て、直列的に周波数逓倍回路部B1 、B2 ・・・を複数
連結接続して、各周波数逓倍回路部B1 、B2 ・・・の
出力にフィルタ回路部C1 、C2 ・・・を接続して、発
振出力端子out10、out20、out30・・・を具備
している。
【0076】図6では、発振回路部Aに対して、逓倍定
数が相違する複数の周波数逓倍回路部B1 、B2 、B3
・・・、フィルタ回路部C1 、C2 、C3 ・・・発振出
力端子OUT1 、OUT2 、OUT3 ・・・を具備して
いる。
【0077】これにより、出力信号xの周波数fに対し
て、所定逓倍定数の発振周波数の発振出力信号が導出で
き、デュアルモード対応のみならず、2つ以上の発振周
波数の発振出力信号を選択的にまた同時に用いることが
できる。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、電圧制御型高周波発振
装置から導出される発振出力信号は、発振回路部の基本
発振信号を周波数逓倍化した信号を用いている。
【0079】要求される例えば2つの発振出力信号の発
振周波数F1 、F2 のシフト量ΔFが大きい場合でも、
実際の発振周波数F1 、F2 の周波数シフト制御、制御
電圧による変動調整、例えばチャンネル周波数の制御の
全てが、基本発振信号のレベルで行われている。即ち、
基本発振信号のレベルでは、発振出力信号レベルに比較
して、制御を行う対象周波数範囲が狭くて済む。この結
果、発振出力信号のC/N特性差の劣化を有効に抑える
ことができ、この良好なC/N特性をそのまま、発振出
力信号として導出することができる。同時に、基本発振
信号の制御を行う回路が簡素化するため、全体として、
小型で、安定した発振出力信号が導出できる電圧制御型
高周波発振装置となる。
【0080】特に、第1の発明では、少なくとも2つの
発振出力信号を、比較的高い発振周波数帯で、切り換え
が簡単となる実用性に優れた電圧制御型高周波発振装置
となる。
【0081】また、第2の発明では、少なくとも2つの
発振出力信号が、基本発振信号の周波数帯の第1の発振
出力信号と、該基本発振信号の逓倍化処理した比較的高
い発振周波数帯の第2の発振出力信号を導出することが
できる。しかも、第1の発振出力信号と第2の発振出力
信号の発振周波数の関係が、整数倍の関係でなくとも導
出ですることができるため、非常に実用性に優れた電圧
制御型高周波発振装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の電圧制御型高周波発振装置のブロ
ック図である。
【図2】第1の発明の電圧制御型高周波発振装置の回路
図である。
【図3】第2の発明の電圧制御型高周波発振装置のブロ
ック図である。
【図4】図2の発明の電圧制御型高周波発振装置の回路
図である。
【図5】本発明の他の実施例を示す電圧制御型高周波発
振装置のブロック図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す電圧制御型高周波発
振装置のブロック図である。
【符号の説明】
A・・・・発振回路部 A1 ・・・共振回路部 A1O・・・共振回路 A11・・・切換回路 A2 ・・・負性抵抗回路部 A3 ・・・増幅回路部 B・・・・周波数逓倍化回路部 C・・・・フィルタ回路部 x・・・基本発振信号 y・・・発振出力信号

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発振周波数を制御する制御電圧と、発振
    周波数を異なる周波数バンドに切り換える切換電圧とが
    供給され、両電圧によって所定共振周波数で動作を行う
    共振回路部を含み、基本発振信号を出力する発振回路部
    と、 該発振回路部から出力される所定周波数の基本発振信号
    を周波数逓倍化する周波数逓倍化回路部と、 該逓倍化周波数回路の出力信号から所定逓倍化周波数成
    分を抽出するフィルタ回路部とを具備し、 前記発振回路部の基本発振信号に対して所定逓倍化周波
    数成分の発振出力信号を導出することを特徴とする電圧
    制御型高周波発振装置。
  2. 【請求項2】 発振周波数を制御する制御電圧と、発振
    周波数を異なる周波数バンドに切り換える切換電圧とが
    供給され、両電圧によって所定共振周波数で動作所定共
    振周波数で動作を行う共振回路部を含み、基本発振信号
    を出力する発振回路部と、 該発振回路部から出力される所定周波数の基本発振信号
    を周波数逓倍化する周波数逓倍化回路部と、 該逓倍化周波数回路の出力信号から所定逓倍化周波数成
    分を抽出するフィルタ回路部とを具備し、 前記発振回路部の基本発振信号及び該基本発振信号に対
    して所定逓倍化周波数成分の発振出力信号を導出するこ
    とを特徴とする電圧制御型高周波発振装置。
JP9044285A 1997-02-27 1997-02-27 電圧制御型高周波発振装置 Pending JPH10242846A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9044285A JPH10242846A (ja) 1997-02-27 1997-02-27 電圧制御型高周波発振装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9044285A JPH10242846A (ja) 1997-02-27 1997-02-27 電圧制御型高周波発振装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10242846A true JPH10242846A (ja) 1998-09-11

Family

ID=12687243

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9044285A Pending JPH10242846A (ja) 1997-02-27 1997-02-27 電圧制御型高周波発振装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10242846A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4666564B2 (ja) チューナブル電圧制御型発振器
US6744327B2 (en) Tunable voltage controlled oscillator
JP2001520469A (ja) デュアル・バンド電圧制御発振器
EP1542354B1 (en) Integrated ultra low noise microwave wideband push-push vco
US6157821A (en) Voltage step up for a low voltage frequency synthesizer architecture
US7276983B2 (en) Frequency synthesizer with on-chip inductor
US6724274B2 (en) Frequency-switching oscillator and electronic device using the same
KR100882350B1 (ko) 이중 대역 발진기 및 이를 이용한 주파수 합성기
JPH10242846A (ja) 電圧制御型高周波発振装置
US20020109555A1 (en) Voltage-controlled variable tuning circuit for switching an oscillation frequency band of a voltage controlled oscillator
US6611179B2 (en) Voltage-controlled oscillator and communication apparatus incorporating the same
US20020050866A1 (en) Voltage controlled oscillator and communication device using the same
KR100311508B1 (ko) 이중대역용전압제어발진기및이를이용한다중대역주파수제공방법
EP1111771A2 (en) A multi-band type voltage controlled oscillator
US7119627B2 (en) Phase-locked loop circuit as well as a voltage-controlled oscillator as used in a phase-locked loop circuit
KR100285307B1 (ko) 동축공진기를이용한lc발진회로를구비하는전압제어발진기
JPH10242849A (ja) 電圧制御型高周波発振回路
JP3318504B2 (ja) 電圧制御型高周波発振装置
JPH10261918A (ja) 電圧制御発振回路
KR100281111B1 (ko) 신호발생회로
JPH10242760A (ja) 電圧制御型高周波発振装置
EP1898520B1 (en) Voltage controlled oscillator with lc resonator circuit
JP2002290235A (ja) 周波数シンセサイザ
JP2002141745A (ja) 電圧制御発振器及びそれを用いた通信機
JP2003101344A (ja) 周波数シフト型高周波電圧制御型発振回路