JPH10242555A - 周波数可変レーザ光源装置 - Google Patents

周波数可変レーザ光源装置

Info

Publication number
JPH10242555A
JPH10242555A JP6229497A JP6229497A JPH10242555A JP H10242555 A JPH10242555 A JP H10242555A JP 6229497 A JP6229497 A JP 6229497A JP 6229497 A JP6229497 A JP 6229497A JP H10242555 A JPH10242555 A JP H10242555A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
light source
light
sideband
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6229497A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3669805B2 (ja
Inventor
Shigeru Kinugawa
茂 衣川
Takanori Saito
崇記 斉藤
Seihan Machitori
誠範 待鳥
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Anritsu Corp
Original Assignee
Anritsu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Anritsu Corp filed Critical Anritsu Corp
Priority to JP6229497A priority Critical patent/JP3669805B2/ja
Publication of JPH10242555A publication Critical patent/JPH10242555A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3669805B2 publication Critical patent/JP3669805B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lasers (AREA)
  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】出力光の周波数確度、周波数安定度、設定分解
能に優れ、周波数可変範囲が広く、該範囲内で任意に周
波数を設定、掃引できる周波数可変レーザ光源装置を提
供する。 【解決手段】オフセット周波数可変の周波数追従制御手
段13によってコム用光源12は周波数基準光源11に
周波数追従し、コム用光源12の出力光を入力光として
コム発生器21はコム信号光を発生する。オフセット周
波数固定の周波数追従制御手段32はコム信号光の側帯
波の一つに出力光が周波数追従するように波長可変光源
31を制御する。周波数追従制御手段13のオフセット
周波数を変化させることで出力光の周波数を設定、掃引
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光通信、光計測分野
で利用されるレーザ光源装置に係り、特に広帯域にわた
り周波数が可変であり、かつ出力光の周波数確度、周波
数安定度に優れた周波数可変レーザ光源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】出力光の周波数確度、周波数安定度に優
れたレーザ光源装置を構成するための要素技術について
は、周波数基準光源、周波数可変光源、周波数追
従制御、広帯域側帯波発生(光周波数コム発生、短光
パルス光源、等)の各技術が知られている。
【0003】まず最初に、この各々について簡単に説明
する。 周波数基準光源としては、原子や分子の吸収線などを
周波数基準として半導体レーザ(以下、LDという。L
D:laser diode )や固体レーザの発振周波数を安定化
したもの、気体レーザなどが一般的である。 周波数可変光源としては、LDあるいは固体レーザと
回折格子などの波長選択素子を組み合わせた外部共振型
光源やDFB−LD(distributed feedback -laser di
ode)、DBR−LD(distributed Bragg reflector -
laser diode)等のLD内部に波長選択素子を取り込ん
だものが一般的である。当然、このような光源単体では
周波数確度や長期の周波数安定度が保証されない。
【0004】周波数追従制御は1台のレーザ(マスタ
レーザ)の出力光周波数に追従するように他のレーザ
(スレーブレーザ)の出力光周波数を制御するものであ
る。LDは注入電流によって発振周波数を直接制御でき
るためLDをスレーブレーザとして用い、通常、マスタ
レーザとスレーブレーザとの出力光を合波、受光してビ
ート信号を検出し、その周波数が設定した周波数(オフ
セット周波数)と一致するようにスレーブレーザの注入
電流を制御する。この制御によってスレーブレーザの出
力光周波数はマスタレーザの出力光周波数に対して設定
した周波数だけ隔たるため、この制御は光周波数オフセ
ットロック制御とも呼ばれる。ビート信号から得られる
情報は2つのレーザ光の周波数差の絶対値であるから、
オフセット周波数を0に近づけると制御の誤動作を招
く。また、ビート信号を生成する受光系の帯域などから
オフセット周波数の上限は高々100GHzである。市
販の受光素子などを用いる場合、受光や増幅が容易に行
える帯域は数GHzまでである。
【0005】 広帯域に側帯波を発生する手段として
は、光周波数コム発生、短光パルス光源、等がある。光
周波数コム発生器(以下、コム発生器という。)は入力
されたレーザ光に対して深い変調をかけて、周波数軸上
に変調周波数間隔で数100本以上の側帯波を発生させ
て出力する。変調周波数は通常数GHz〜20GHz程
度に設定され、数THz以上にわたって利用可能な強度
の側帯波が得られる。入力光の周波数および変調周波数
が既知であれば、各側帯波の周波数も既知となるから、
各側帯波を周波数基準光として用いることができる。
【0006】短光パルス光源は、光共振器の内部に光増
幅媒体と光を変調する手段(可飽和吸収体、光強度変調
器、光位相変調器)とを有しており、パルス時間幅が10
ps程度以下の光を繰り返し出力するものである。この出
力光は光パルスの繰り返し周波数間隔をもつ多数の側帯
波を含んでいる。特に一般的な強制モード同期による短
光パルス光源は、光強度変調器を内蔵しており、マイク
ロ波によって光強度変調器を駆動することにより、この
マイクロ波に同期した光パルス列を発生する。このた
め、側帯波の周波数間隔は駆動するマイクロ波のもつ高
周波数確度と高安定度を有しており、この点ではコム発
生器を利用する場合と同様である。しかしながら、短光
パルス光源は、その内部に光周波数基準をもたないた
め、各側帯波の周波数は(強制モード同期の場合、間隔
は一定に保たれるが)時間的に変動してしまう。そこ
で、短光パルス光源を利用して広帯域に周波数基準光を
発生するためには、周波数が既知の光を用意して、光注
入同期現象または周波数追従制御を用いればよい。光注
入同期現象は自励発振しているLDに、その発振周波数
に近い周波数をもつ光を外部から注入するとLDの発振
周波数が注入された光の周波数に引き込まれて、一致す
る現象である。短光パルス光源でも同様に、出力光に含
まれる低次の側帯波に近い周波数をもつ光を注入する
と、この側帯波の周波数が注入された光の周波数に引き
込まれる。したがって、強制モード同期による短光パル
ス光源では、注入される光の周波数が既知であれば、各
側帯波の周波数も既知となる。また、周波数追従制御は
前述の通り、参照される光の周波数に他のLD等の発振
周波数を(オフセット周波数をもって)追従させるもの
であるから、強制モード同期による短光パルス光源でも
同様に周波数が既知の光を参照光として或る側帯波の周
波数を追従させれば、各側帯波の周波数も既知となる。
【0007】このように周波数基準光源と組み合わせて
使用すれば、コム発生器と短光パルス光源とは同等な側
帯波発生手段といえる。コム発生器の出力光(以下、コ
ム信号光という。)や短光パルス光源の出力光は他の光
とのヘテロダイン検波によって利用されるため、ビート
信号のSN比を高くするためには、入力光あるいは参照
光のスペクトル線幅が狭いほど有利である。このために
入力光源として外部共振型LD光源や自己注入同期LD
光源が用いられることが多い。なお、ここでいう広帯域
に側帯波を発生する手段は周波数軸上で等間隔に側帯波
を発生できるものを意味しているので、コム発生器の出
力や短光パルス光源の出力に対してパルス圧縮を施した
ものなども含まれる。これらは本質的には同様の取り扱
いが可能なため、以下の説明では主としてコム発生器の
場合について述べる。
【0008】次に、以上の要素技術を組み合わせた既存
の周波数確度、周波数安定度に優れた周波数可変な光源
について説明する。まず、周波数基準光源、周波数
可変光源、周波数追従制御を組み合わせた図24に示
す周波数可変レーザ光源装置がある。これは、図24に
示すように、周波数基準光源11をマスター光源とし
て、周波数可変光源(波長可変光源)31をスレーブ光
源として周波数追従制御を施した系である。周波数基準
光源11からの周波数基準光と波長可変光源31からの
出力光は周波数追従制御手段33の合波器331で合波
され、受光器332で受光されてそのビート信号が検出
される。検出されたビート信号とオフセット周波数発振
器334からの信号は位相比較器333で位相比較さ
れ、その結果はループフィルタ335を経由して駆動電
流源337からの電流に加算器336で加算され波長可
変光源31であるLDに供給される。このように制御さ
れることで、出力光は周波数基準光に対してオフセット
周波数発振器334で設定されたオフセット周波数をも
って追従する。この系ではスレーブ光源の出力光周波数
を高確度、高安定度を維持しながら連続的に変化させる
ことができるが、周波数可変幅は受光系を含む周波数追
従制御の帯域までに制限され、高々100GHzが限界
である。
【0009】この点に鑑みて、コム発生器が提案され、
実験的に動作が確認されている。そして、この広帯域
側帯波発生技術の一つである光周波数コム発生の技術を
前記3つの技術に加えたもの、すなわち、周波数基準光
をコム発生器に入力して得られたコム信号光に含まれる
多数の側帯波は周波数基準光とすることができるため、
任意の次数の側帯波を基準として周波数可変光源に周波
数追従制御を施す系が考えられた。その構成を図25に
示す。この系では、周波数追従制御手段33のオフセッ
ト周波数を変化させることで出力光の周波数を変化させ
ている。短光パルス光源を用いたものについても同様の
構成のものが報告されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この系では、広帯域に
わたり高確度、高安定度をもつ光を発生することができ
るものの、広帯域な周波数範囲内で任意の周波数を発生
することはできない。これは2種類のデッドゾーンの存
在による。1つは周波数追従制御を行う際に、オフセッ
ト周波数を0に近づけることができないためである。つ
まり、ある次数の側帯波とスレーブ光源である波長可変
光源の周波数がほぼ一致すると適正な周波数追従制御が
できなくなる(図26(a))。さらに、オフセット周
波数が10MHz以下になると、周波数追従制御系の1
/f雑音が顕著になるため望ましくない。もう1つは光
周波数コム発生器や短光パルス光源を利用する場合、多
数の側帯波が周波数軸上に林立するため、側帯波間の中
央に波長可変光源の周波数がほぼ一致すると受光信号に
は低次側帯波とのビート信号と高次側帯波とのビート信
号がほぼ同一の周波数で混在し、適正な周波数追従制御
ができなくなる(図26(b))。前記2種類のデッド
ゾーン(図26(c))の周波数幅の目安は適当な余裕
を見込めば、側帯波付近のデッドゾーンで20MHz程
度、側帯波間の中央付近のデッドゾーンで数100MH
z程度(側帯波間隔の1/10程度)である。
【0011】上述のように、周波数基準光源技術、周波
数可変光源技術、周波数追従制御技術、広帯域側帯波発
生技術(図22の例では特に光周波数コム発生技術)を
組み合わせて周波数可変な光源が実現されているが、数
THz以上の広帯域にわたり任意に周波数を設定または
掃引できる光源は得られていない。本発明の目的は、前
述のデッドゾーンの問題点を解決し、出力光の周波数
確度、周波数安定度、設定分解能に優れ、周波数(波
長)可変範囲が広く、かつ、前記周波数可変範囲内で
任意に周波数を設定または掃引できる周波数可変レーザ
光源装置を提供することである。前記でいう高確度、
高安定度、高分解能の目安は各々100MHz、10の
−9乗、1MHz以下である。また、前記でいう広帯
域の最低の目安は1.5μm帯で10nm以上である。
(1.5μm帯では周波数幅1THzが波長幅8nmに
相当する。以下、波長幅に関する表記は1.5μm帯で
の値とする。)
【0012】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、周波数の基準となる光(周波数基準光)をもとに
側帯波を発生させ該側帯波を出力光の周波数の基準に用
いることは従来と同じであるが、側帯波の周波数を固定
して該周波数が固定された側帯波を周波数基準として用
い側帯波に対するオフセット周波数を変化させて出力光
を掃引する代わりに、側帯波に対するオフセット周波数
を固定して側帯波の周波数を変化させることで出力光を
掃引することとした。すなわち、
【0013】請求項1の周波数可変レーザ光源装置は、
所定の周波数範囲で周波数の掃引が可能な周波数基準光
源部と、該周波数基準光源部から出力された周波数基準
光を受けて、複数の側帯波を有する光を発生する側帯波
発生部と、出力光の波長が可変である波長可変光源と前
記側帯波発生部から出力された複数の側帯波を有する光
のうちの一つの側帯波と前記波長可変光源から出力され
た出力光との周波数の差が所定の値となるように前記波
長可変光源を制御する周波数追従制御手段とを有するス
レーブ光源部とを備え、前記周波数基準光の周波数を掃
引することで、前記出力光の周波数の掃引を行う。
【0014】請求項2の周波数可変レーザ光源装置は、
周波数基準光源と、該周波数基準光源に対し所望の第1
の周波数差で追従する周波数可変光源と、該周波数可変
光源の光を受けて所定の間隔の側帯波を発生させる側帯
波発生手段と、該側帯波発生手段の所望の側帯波に対し
所定の第2の周波数差を保持する波長可変光源と、前記
側帯波発生手段の第1の側帯波を第1の周波数から第2
の周波数まで掃引する周波数追従制御手段と、第1の側
帯波が第2の周波数に達したとき前記波長可変光源の周
波数を固定し、かつ第2の側帯波を第2の周波数と所定
のオフセットを持つ周波数まで変化させたのち前記波長
可変光源の出力光を第2の側帯波に追従させる周波数追
従制御手段とを備えている。
【0015】請求項3の周波数可変レーザ光源装置は、
既知周波数の光を出力する周波数基準光源と、該周波数
基準光源からの出力光の周波数に対して第1の所定周波
数だけ隔たった光を出力する第1の周波数可変光源と、
該第1の周波数可変光源の出力光を受け複数の側帯波を
発生させる側帯波発生部と、該側帯波発生部の出力光に
含まれる側帯波の1つを参照波とし、該参照波の周波数
に対し第2の所定周波数だけ隔たった光を出力する第2
の周波数可変光源と、前記第1の周波数可変光源の周波
数掃引を複数回繰り返しつつ、前記第2の周波数可変光
源の参照波となる側帯波を順次切り換える制御部とを備
えている。
【0016】請求項4の周波数可変レーザ光源装置は、
所定の周波数範囲で周波数の掃引が可能な周波数基準光
源部と、該周波数基準光源部から出力された周波数基準
光を受けて、複数の側帯波を有する光を発生する短光パ
ルス光源部と、出力光の波長が可変である波長可変光源
と前記短光パルス光源部から出力された複数の側帯波を
有する光のうちの一つの側帯波と前記波長可変光源から
出力された出力光との周波数の差が所定の値となるよう
に前記波長可変光源を制御する周波数追従制御手段とを
有するスレーブ光源部とを備え、前記周波数基準光の周
波数を掃引することで、前記出力光の周波数の掃引を行
う。
【0017】請求項5の周波数可変レーザ光源装置は、
周波数可変光源と、該周波数可変光源の光を受けて所定
の間隔の側帯波を発生させる短光パルス光源と、該短光
パルス光源の所望の側帯波に対し所定の第2の周波数差
を保持する波長可変光源と、前記短光パルス光源の第1
の側帯波を第1の周波数から第2の周波数まで掃引する
周波数追従制御手段と、第1の側帯波が第2の周波数に
達したとき前記波長可変光源の周波数を固定し、かつ第
2の側帯波を第2の周波数と所定のオフセットを持つ周
波数まで変化させたのち前記波長可変光源の出力光を第
2の側帯波に追従させる周波数追従制御手段とを備えて
いる。
【0018】請求項6の周波数可変レーザ光源装置は、
既知周波数の光を出力する周波数基準光源と、該周波数
基準光源からの出力光の周波数に対して第1の所定周波
数だけ隔たった光を出力する第1の周波数可変光源と、
該第1の周波数可変光源の出力光を受け複数の側帯波を
発生させる短光パルス光源部と、該短光パルス光源部の
出力光に含まれる側帯波の1つを参照波とし、該参照波
の周波数に対し第2の所定周波数だけ隔たった光を出力
する第2の周波数可変光源と、前記第1の周波数可変光
源の周波数掃引を複数回繰り返しつつ、前記第2の周波
数可変光源の参照波となる側帯波を順次切り換える制御
部とを備えている。
【0019】請求項7の周波数可変レーザ光源装置は、
所定の周波数範囲で周波数の掃引が可能な周波数基準光
源部と、該周波数基準光源部から出力された周波数基準
光を受けて、複数の側帯波を有する光周波数コム信号光
を発生する光周波数コム発生部と、出力光の波長が可変
である波長可変光源と前記光周波数コム発生部から出力
された光周波数コム信号光のうちの一つの側帯波と前記
波長可変光源から出力された出力光との周波数の差が所
定の値となるように前記波長可変光源を制御する周波数
追従制御手段とを有するスレーブ光源部とを備え、前記
周波数基準光の周波数を掃引することで、前記出力光の
周波数の掃引を行う。
【0020】請求項8の周波数可変レーザ光源装置は、
周波数基準光源と、該周波数基準光源に対し所望の第1
の周波数差で追従するコム用光源と、該コム用光源の光
を受けて所定の間隔の側帯波を発生させるコム発生器
と、該コム発生器の所望の側帯波に対し所定の第2の周
波数差を保持する波長可変光源と、前記コム発生器の第
1の側帯波を第1の周波数から第2の周波数まで掃引す
る周波数追従制御手段と、第1の側帯波が第2の周波数
に達したとき前記波長可変光源の周波数を固定し、かつ
第2の側帯波を第2の周波数と所定のオフセットを持つ
周波数まで変化させたのち前記波長可変光源の出力光を
第2の側帯波に追従させる周波数追従制御手段とを備え
ている。
【0021】請求項9の周波数可変レーザ光源装置は、
既知周波数の光を出力する周波数基準光源と、該周波数
基準光源からの出力光の周波数に対して第1の所定周波
数だけ隔たった光を出力する第1の周波数可変光源と、
該第1の周波数可変光源の出力光を受け複数の側帯波を
発生させる光周波数コム発生部と、該光周波数コム発生
部の出力光に含まれる側帯波の1つを参照波とし、該参
照波の周波数に対し第2の所定周波数だけ隔たった光を
出力する第2の周波数可変光源と、前記第1の周波数可
変光源の周波数掃引を複数回繰り返しつつ、前記第2の
周波数可変光源の参照波となる側帯波を順次切り換える
制御部とを備えている。
【0022】
【作用】請求項1(請求項4)の周波数可変レーザ光源
装置では、周波数基準光源部から出力された周波数基準
光は側帯波発生部(短光パルス光源部)に入力され、該
側帯波発生部(短光パルス光源部)から複数の側帯波を
有する光が発生する。従来の技術の欄で述べたように、
複数の側帯波を有する光は、側帯波発生部(短光パルス
光源部)への入力光の周波数および変調周波数が既知で
あれば、各側帯波の周波数も既知となるから、各側帯波
を周波数基準光として用いることができる。そして、入
力光が周波数について高確度、高安定度を有し、周波数
の設定が細かくできれば各側帯波も高確度、高安定度、
高分解能とすることができる。そこで、複数の側帯波を
有する光のある次数の側帯波と波長可変光源の出力光と
の周波数差を前述のデッドゾーンに入らないような周波
数差とし、該周波数差が一定となるように周波数追従制
御手段によって前記波長可変光源を制御しつつ、周波数
基準光源部の周波数を変化させることで出力光の周波数
を変化させる。周波数基準光源部の周波数が変化する分
だけ出力光の周波数も変化し、デッドゾーンの周波数も
変化するから、出力光の周波数がデッドゾーンに入るこ
とはない。確度、安定度を考慮すれば周波数基準光源部
の周波数の可変範囲には限りがあるが、どの次数の側帯
波に出力光の周波数を追従させてもよいのであるから、
結果的には、側帯波の発生している広い周波数範囲にわ
たって高確度、高安定度、高分解能な出力光が得られ
る。
【0023】また、周波数基準光源部の周波数の可変幅
を超えて出力光の周波数を高確度、高安定度、高分解能
で変化させるためには、前記周波数差をとるための側帯
波を別の次数の側帯波に代える。そのことを積極的に含
めたものが請求項2、請求項3、請求項5および請求項
6に記載の周波数可変レーザ光源装置である。
【0024】請求項2(請求項5)の周波数可変レーザ
光源装置では、周波数基準光源は周波数基準光を出力し
ており、周波数可変光源の出力光は該周波数基準光に対
し所望の第1の周波数差で追従している。前記周波数可
変光源の出力光を受けて側帯波発生手段(短光パルス光
源)は所定の周波数間隔の側帯波を発生させる。波長可
変光源は前記側帯波発生手段(短光パルス光源)の所望
の第1の側帯波に対し所定の第2の周波数差を持った出
力光を出力する。第1の周波数追従制御手段が、前記第
1の周波数差を変化させることで、前記側帯波発生手段
(短光パルス光源)の第1の側帯波を第1の周波数から
第2の周波数まで掃引すると、前記出力光は前記第1の
周波数に前記第2の周波数差を加えた周波数から前記第
2の周波数に前記第2の周波数差を加えた周波数まで掃
引される。そして、第1の側帯波が第2の周波数に達し
たとき前記波長可変光源の出力光の周波数を前記第2の
周波数に前記第2の周波数差を加えた周波数に固定し、
かつ第2の側帯波を第2の周波数と所定のオフセットを
持つ周波数まで変化させたのち、前記波長可変光源の出
力光を第2の側帯波に前記第2の周波数差を持たせて第
2の周波数追従制御手段で追従させる。そして、第2の
側帯波が第2の周波数から第3の周波数まで掃引される
と、出力光は前記第2の周波数に前記第2の周波数差を
加えた周波数から前記第3の周波数に前記第2の周波数
差を加えた周波数まで掃引される。同様にして、出力光
が第3の側帯波、第4の側帯波、第5の側帯波、・・・
に追従することで、側帯波の発生している広い周波数範
囲にわたって高確度、高安定度、高分解能な出力光が得
られる。
【0025】請求項3(請求項6)の周波数可変レーザ
光源装置では、周波数基準光源が既知周波数の光を出力
し、該周波数基準光源からの出力光の周波数に対して第
1の所定周波数だけ隔たった光を第1の周波数可変光源
が出力する。該第1の周波数可変光源の出力光を受け
て、側帯波発生部(短光パルス光源部)は複数の側帯波
を発生する。該側帯波の1つを参照波とし、該参照波の
周波数に対し第2の所定周波数だけ隔たった光を第2の
周波数可変光源が出力する。そして、制御部によって、
第1の所定周波数を変化させて、前記第1の周波数可変
光源の周波数を掃引し、該掃引を複数回繰り返しつつ前
記第2の周波数可変光源の参照波となる側帯波を順次切
り換える制御が行われる。このように制御されること
で、側帯波の発生している広い周波数範囲にわたって高
確度、高安定度、高分解能な出力光が得られる。
【0026】請求項7の周波数可変レーザ光源装置で
は、周波数基準光源部から出力された周波数基準光は光
周波数コム発生部に入力され、該光周波数コム発生部か
らコム信号光が発生する。従来の技術の欄で述べたよう
に、コム信号光は、光周波数コム発生部への入力光の周
波数および変調周波数が既知であれば、各側帯波の周波
数も既知となるから、各側帯波を周波数基準光として用
いることができる。そして、入力光が周波数について高
確度、高安定度を有し、周波数の設定が細かくできれば
各側帯波も高確度、高安定度、高分解能とすることがで
きる。そこで、コム信号光のある次数の側帯波と波長可
変光源の出力光との周波数差を前述のデッドゾーンに入
らないような周波数差とし、該周波数差が一定となるよ
うに周波数追従制御手段によって前記波長可変光源を制
御しつつ、周波数基準光源部の周波数を変化させること
で出力光の周波数を変化させる。周波数基準光源部の周
波数が変化する分だけ出力光の周波数も変化し、デッド
ゾーンの周波数も変化するから、出力光の周波数がデッ
ドゾーンに入ることはない。確度、安定度を考慮すれば
周波数基準光源部の周波数の可変範囲には限りがある
が、どの次数の側帯波に出力光の周波数を追従させても
よいのであるから、結果的には、側帯波の発生している
広い周波数範囲にわたって高確度、高安定度、高分解能
な出力光が得られる。
【0027】また、周波数基準光源部の周波数の可変幅
を超えて出力光の周波数を高確度、高安定度、高分解能
で変化させるためには、前記周波数差をとるための側帯
波を別の次数の側帯波に代える。そのことを積極的に含
めたものが請求項8および請求項9に記載の周波数可変
レーザ光源装置である。
【0028】請求項8の周波数可変レーザ光源装置で
は、周波数基準光源は周波数基準光を出力しており、コ
ム用光源の出力光は該周波数基準光に対し所望の第1の
周波数差で追従している。前記コム用光源の出力光を受
けてコム発生器は所定の周波数間隔の側帯波を発生させ
る。波長可変光源は前記コム発生器の所望の第1の側帯
波に対し所定の第2の周波数差を持った出力光を出力す
る。第1の周波数追従制御手段が、前記第1の周波数差
を変化させることで、前記コム発生器の第1の側帯波を
第1の周波数から第2の周波数まで掃引すると、前記出
力光は前記第1の周波数に前記第2の周波数差を加えた
周波数から前記第2の周波数に前記第2の周波数差を加
えた周波数まで掃引される。そして、第1の側帯波が第
2の周波数に達したとき前記波長可変光源の出力光の周
波数を前記第2の周波数に前記第2の周波数差を加えた
周波数に固定し、かつ第2の側帯波を第2の周波数と所
定のオフセットを持つ周波数まで変化させたのち、前記
波長可変光源の出力光を第2の側帯波に前記第2の周波
数差を持たせて第2の周波数追従制御手段で追従させ
る。そして、第2の側帯波が第2の周波数から第3の周
波数まで掃引されると、出力光は前記第2の周波数に前
記第2の周波数差を加えた周波数から前記第3の周波数
に前記第2の周波数差を加えた周波数まで掃引される。
同様にして、出力光が第3の側帯波、第4の側帯波、第
5の側帯波、・・・に追従することで、側帯波の発生し
ている広い周波数範囲にわたって高確度、高安定度、高
分解能な出力光が得られる。
【0029】請求項9の周波数可変レーザ光源装置で
は、周波数基準光源が既知周波数の光を出力し、該周波
数基準光源からの出力光の周波数に対して第1の所定周
波数だけ隔たった光を第1の周波数可変光源が出力す
る。該第1の周波数可変光源の出力光を受けて、光周波
数コム発生部は複数の側帯波を発生する。該側帯波の1
つを参照波とし、該参照波の周波数に対し第2の所定周
波数だけ隔たった光を第2の周波数可変光源が出力す
る。そして、制御部によって、第1の所定周波数を変化
させて、前記第1の周波数可変光源の周波数を掃引し、
該掃引を複数回繰り返しつつ前記第2の周波数可変光源
の参照波となる側帯波を順次切り換える制御が行われ
る。このように制御されることで、側帯波の発生してい
る広い周波数範囲にわたって高確度、高安定度、高分解
能な出力光が得られる。
【0030】
【発明の実施の形態】図2に本発明の第一の実施の形態
の周波数可変レーザ光源装置を示す。本実施の形態の周
波数可変レーザ光源装置は、図2に示すように、周波数
基準光源部1、側帯波発生部2としての光周波数コム発
生部20およびスレーブ光源部3からなっている。そし
て、周波数基準光源部1は周波数基準光源11、コム用
光源12およびオフセット周波数可変の周波数追従制御
手段13で構成されでいる。周波数基準光源11は、例
えばアセチレン分子の1.545μm付近の吸収線を基
準として、周波数を安定化した周波数基準光を出力する
光源であり、コム用光源12は周波数が4GHz以上可
変である周波数可変光源であり、周波数追従制御手段1
3は、コム用光源12の出力光の周波数が周波数基準光
の周波数に対してあるオフセット周波数0〜4GHzを
もつように、コム用光源12を制御するものである。前
記オフセット周波数を変化させることで、周波数基準光
源部1から周波数が既知で、かつ周波数が4GHz以上
可変である光を出力させる。通常の周波数基準光源部は
発振周波数が固定であるのに対し、本発明の周波数可変
レーザ光源装置に用いる周波数基準光源部は周波数があ
る範囲で可変である点が特徴である。もちろん、その範
囲で周波数確度、安定度は保持されている。この周波数
基準光源部は、具体的には従来から知られているよう
に、発振周波数が固定の周波数基準光源をマスタ光源と
し、周波数が可変な光源をスレーブ光源として周波数追
従制御すれば実現される。周波数追従制御手段13は、
例えば、従来の技術の欄で述べた図24に示す周波数追
従制御手段33でオフセット周波数発振器334を周波
数可変としたものである。このとき、オフセット周波数
を変化すれば、スレーブ光源の出力光周波数を変えるこ
とができる。また、原子や分子の吸収線のスロープ部に
周波数安定化を行った光源で安定化する位置を変化させ
ることや、吸収線の中心に周波数安定化を行った光源で
ゼーマン効果などを利用して共鳴周波数を変化させるこ
とによっても出力光周波数は変えられる。
【0031】光周波数コム発生部20は、コム発生器2
1と該コム発生器21に駆動用のマイクロ波を入力する
マイクロ波発振器22とで構成され、周波数基準光源部
1の出力光を入力光として、既知周波数の側帯波を多数
発生する。本実施の形態では、前記マイクロ波の周波数
は4GHzに設定されている。したがって、発生するコ
ム信号光の側帯波の周波数間隔は4GHzである。コム
信号光の発生範囲は数THz以上にわたり、その発振周
波数は周波数基準光源の出力光と同程度の高確度、高安
定度をもっている。
【0032】スレーブ光源部3はコム信号光の側帯波を
周波数基準光とする波長可変光源であり、広帯域に波長
が可変な波長可変光源31と、該波長可変光源の出力光
が周波数基準光に対して所定のオフセット周波数をもっ
て追従するように該波長可変光源を制御する周波数追従
制御手段32とで構成されている。前記オフセット周波
数は1GHzに設定されており、周波数追従制御手段3
2はある次数の側帯波とスレーブ光源部3の出力光との
ビート信号の周波数が1GHzとなるように波長可変光
源31を制御することで前記オフセット周波数を維持し
ている。したがって、スレーブ光源部3からは前記コム
信号光の側帯波のうちのある次数の側帯波の周波数と1
GHzの周波数差をもつ光が出力されることになる。こ
のスレーブ光源部3の出力光の一部が本発明の周波数可
変レーザ光源装置の出力光となる。
【0033】このように構成された周波数可変レーザ光
源装置で、周波数基準光源部1の出力光の周波数が19
4THzであれば、光周波数コム発生部20は194T
Hzを中心として周波数間隔4GHzの側帯波を発生
し、スレーブ光源部3の出力光の周波数が195.00
1THz近辺にあれば、出力光の周波数は+250次の
側帯波にロックされて194THz+250×4GHz
+1GHz=195.001THzとなる。また、スレ
ーブ光源部3の出力光の周波数が195.005THz
近辺にあれば、出力光の周波数は+251次の側帯波に
ロックされ、194THz+251×4GHz+1GH
z=195.005THzとなる。ここで、周波数基準
光源部1の出力光の周波数を194.000THzから
194.004THzまで変化させると、スレーブ光源
部3の出力光の周波数は、前の例で195.001TH
zから195.005THzまで、後の例では195.
005THzから194.009THzまで変化する。
【0034】以上述べたことと同様に、スレーブ光源部
3の出力光の周波数が、側帯波が発生している範囲にあ
れば、該出力光はいずれかの側帯波と1GHzの周波数
差をもつ光となる。その結果、本実施の形態の周波数可
変レーザ光源装置では、前述のデッドゾーンの問題が解
決され、出力光の周波数確度、周波数安定度、設定分
解能に優れ、周波数(波長)可変範囲が広く、かつ、
前記周波数可変範囲内で任意に周波数を設定または掃
引できる。
【0035】本発明の周波数可変レーザ光源装置の出力
光の周波数を高精度で求めるには次のような方法があ
る。例えば、周波数基準光源部1の出力光周波数(すな
わち、コム信号光の中心周波数)をνr、側帯波の周波
数間隔(すなわち、光周波数コム発生部20のマイクロ
波の周波数)をfm、基準としている側帯波次数をn、
側帯波に対するスレーブ光源部3の出力光のオフセット
周波数を符号を含めてfとすると、スレーブ光源部3の
出力光周波数νは、 ν=νr+n・fm+f (1) と確定する。周波数基準光源部1の出力光周波数νr、
側帯波の周波数間隔fm、およびオフセット周波数fの
絶対値は既知であるから、側帯波次数nとオフセット周
波数の符号が分かればスレーブ光源部3の出力光周波数
ν(すなわち、本発明の周波数可変レーザ光源装置の出
力光の周波数)が高精度で求まる。
【0036】ある時点で基準としている側帯波の次数を
知る方法はいくつか考えられているが、最も簡単な方法
としてはスレーブ光源部3の出力光の周波数(波長)を
波長計で測定すればよい。通常の波長計は100MHz
オーダ以下の精度で光周波数を測定できるため、側帯波
間隔が数GHz以上のような通常用いられている周波数
間隔であれば、容易に次数を決定することができる。基
準としている側帯波に対するスレーブ光源部3の出力光
周波数の高低、つまりオフセット周波数の符号、は周波
数追従制御の極性から判断される。例えば、ビート周波
数が大きく(小さく)なったときに、スレーブ光源部3
の出力光周波数を下げる(上げる)ような制御(この制
御を+極性の制御とする。)では、基準としている側帯
波の光周波数よりもスレーブ光源部3の出力光周波数が
高いときに負帰還制御となり、オフセット周波数の符号
(極性)は+である。逆に、ビート周波数が大きく(小
さく)なったときに、スレーブ光源部3の出力光周波数
を上げる(下げる)制御(この制御を−極性の制御とす
る。)を施している場合には、基準としている側帯波よ
りもスレーブ光源部3の出力光周波数は低い状態にあ
り、オフセット周波数の符号は−である。ここで、+極
性の制御をしているときに、基準としている側帯波より
もスレーブ光源部3の出力光周波数が低かったり、−極
性の制御をしているときに、基準としている側帯波より
もスレーブ光源部3の出力光周波数が高かったりする
と、正帰還となり安定点をもたない。このように、出力
光の周波数が基準としている側帯波の周波数を越えてし
まうと、周波数追従制御ができなくなるということが、
側帯波付近にデッドゾーンが存在する一因となってい
る。
【0037】図3に本発明の第二の実施の形態の周波数
可変レーザ光源装置を示す。本実施の形態の周波数可変
レーザ光源装置は、図3に示すように、周波数基準光源
部1、光周波数コム発生部20、スレーブ光源部3およ
び制御部4からなっている。そして、周波数基準光源部
1は周波数基準光源11と4GHz(側帯波間隔)以上
周波数が可変なコム用光源12および周波数追従制御手
段13からなり、制御部4からの信号によりオフセット
周波数が設定、変化できる。このコム用光源12の出力
光の一部を周波数基準光源部1の出力光として利用す
る。
【0038】光周波数コム発生部20はコム発生器21
とこれを駆動するためのマイクロ波発振器22(ここで
は4GHz駆動)とからなる。このコム発生器21によ
って周波数基準光源部1の出力光を入力として、多数の
側帯波からなるコム信号光を出力する。光周波数コム発
生部20には、入力光周波数変化に対して最適な条件を
得るため、必要に応じて、共振器長制御手段を設けても
よい。このことは、他の実施の形態についても同様であ
る。スレーブ光源部3は波長可変光源31とオフセット
周波数が固定された周波数追従制御手段32とからな
り、制御部4からの信号により波長可変光源の動作条件
(ある時点での出力光周波数の保持、周波数追従制御の
起動と停止)が設定できる。制御部4は、主として周波
数基準光源部1の出力光周波数を制御し、該制御と連係
してスレーブ光源部3の周波数追従制御の断続を行う。
【0039】このように構成された周波数可変レーザ光
源装置の動作を図4に基づいて説明する。コム発生器2
1が発生する複数の側帯波間を連続的に周波数掃引でき
れば、掃引動作を停止することで任意の周波数に設定で
きることになる。そこで以下では、周波数掃引動作につ
いて説明する。図4(a)に示すように周波数基準光源
部1の出力光周波数を鋸歯状に4GHzの幅(側帯波間
隔の幅)で掃引する。このとき、光周波数コム発生部2
0の出力光周波数は図4(b)のようになる。まず、時
刻t0〜時刻t0’の間、制御部4からの指令で周波数
追従制御をかけておき、スレーブ光源部3の出力光をN
次の側帯波に適当なオフセット周波数(図4(b)では
1GHz)をもって追従させる。次に、t0’で制御部
4からの指令で周波数追従制御を断とし、t0’〜t1
の間、スレーブ光源部3の出力光の周波数をt0’の状
態で保持しておき、t1で再び制御部4からの指令で周
波数追従制御をかけて、t1〜t1’の間は(N+1)
次の側帯波に追従させる。さらに、t1’〜t2の間、
スレーブ光源部3の出力光をt1’の状態で保持してお
き、t2〜t2’の間は(N+1)次の側帯波に追従さ
せるという動作を繰り返せば、出力光の周波数を増加さ
せる向きに掃引できる。周波数を減少させる場合は、鋸
歯の形を時間に対して反転すればよい。オフセット周波
数を1GHzとすると、隣接する側帯波とのビート周波
数は常に3GHzであるから、フィルタを用いて不要な
ビート成分を除去することは容易である。
【0040】このように基本的な掃引動作は周波数基準
光源部1の出力光周波数の繰り返し掃引とスレーブ光源
部3の周波数追従制御の断続によって実現される。スレ
ーブ光源部3の周波数追従時定数が周波数基準光源部1
の出力光周波数立ち下がり時間より十分大きければ、周
波数追従の断続も不要である。もちろん、周波数基準光
源部1の出力光周波数変化を少なくする等の目的で、掃
引動作時にスレーブ光源部3のオフセット周波数やコム
信号光の側帯波間隔を補助的に変化することも可能であ
る。ここでは最も基本的な周波数基準光源部1の動作
を、鋸歯状に側帯波の周波数間隔だけ掃引するものとし
て説明したが、側帯波の周波数間隔の自然数倍を一度に
掃引してもよい。このようにすると掃引動作の断続箇所
が少なくなる利点があるが、周波数基準光源部1内の周
波数追従制御系の帯域を広くとらなければならず、周波
数基準光源部1のコム用光源12もこの範囲でモードホ
ップを生じないようにする必要があるという不利な点も
ある。掃引動作の断続箇所を少なくするには、コム発生
器21の駆動マイクロ波の周波数を上げて側帯波の周波
数間隔を大きくしてもよいが、前に述べたように側帯波
の発生範囲が狭まる場合がある。
【0041】図5に本発明の第三の実施の形態の周波数
可変レーザ光源装置を示す。本実施の形態の周波数可変
レーザ光源装置は、第二の実施の形態と同じように、周
波数基準光源部1、光周波数コム発生部20、スレーブ
光源部3および制御部4からなっているが、周波数基準
光源部1を周波数基準光源11、4GHz以上周波数が
可変な2台のコム用光源12a,12bと2台の周波数
追従制御手段13a,13bおよび光スイッチ14によ
って構成し、制御部4からの信号によりオフセット周波
数が変化でき、光スイッチ14によって2台のコム用光
源12a,12bの出力光の一方を周波数基準光源部1
の出力光として選択できるものとした点が異なる。
【0042】このように構成された周波数可変レーザ光
源装置の周波数掃引動作を2つの例を挙げて、それぞれ
説明する。第1の掃引動作例では、周波数基準光源部1
の2台のコム用光源12a,12bの掃引パターンは図
6(a)に示すようになる。2台のコム用光源12a,
12bは互いに逆相の三角波状の掃引を行い、図6
(a)では周波数の上昇から下降に転じるときに光スイ
ッチ14によって2台のコム用光源12a,12bから
の光を切り替えて、周波数が上昇する方の光を周波数基
準光源部1の出力光としている。現実には光スイッチ1
4の切り替え時間が存在するが、図では省略している。
【0043】このとき、光周波数コム発生部20の出力
光周波数は図6(b)のようになる。まず、時刻t0〜
時刻t1の間、スレーブ光源部3の出力光を周波数基準
光源部1の出力光として選択されているコム用光源12
aの出力光を入力光として発生したコム信号光のN次の
側帯波に適当なオフセット周波数(図6(b)では1G
Hz)をもって追従させる。次に、制御部4の切り替え
信号により光スイッチ14で周波数基準光源部1の出力
光を切り替えて、t1〜t2の間、スレーブ光源部3の
出力光を周波数基準光源部1の出力光として選択されて
いるコム用光源12bの出力光を入力光として発生した
コム信号光の(N+1)次の側帯波に同じオフセット周
波数をもって追従させる。そして、t2〜t3の間はス
レーブ光源部3の出力光を周波数基準光源部1の出力光
として選択されているコム用光源12aの出力光を入力
光として発生したコム信号光の(N+2)次の側帯波に
同じオフセット周波数をもって追従させる、という動作
を繰り返せば、出力光の周波数を増加させる向きに掃引
できる。周波数を減少させる場合は、周波数が下降する
方の光を周波数基準光源部1の出力光とすればよい。2
台の出力光を切り替えて用いるため、各々のコム用光源
12a,12bは三角波状の掃引を行えばよく、鋸歯状
掃引の立下がりのような急峻な周波数可変特性は要求さ
れない。周波数基準光源部1の出力については、光スイ
ッチ14の切り替え時間は機械的なスイッチでも数ms
以下であるから、第二の実施の形態における鋸歯状掃引
の立下がり時間よりも急峻な切り替えが可能な場合があ
る。
【0044】第2の掃引動作例では、周波数基準光源部
1の2台のコム用光源12a,12bの掃引パターン
は、2つの三角波を完全には逆相にせず、図7(a)に
示すように、周波数増加掃引時に立上がりの一部が重な
るような掃引を行い、重なっている間に光スイッチ14
によって2台のコム用光源12a,12bからの光を切
り替えて、周波数が上昇する光を周波数基準光源部1の
出力光としている。現実には光スイッチ14の切り替え
時間が存在するが、図では省略している。
【0045】このとき、光周波数コム発生部20の出力
光周波数は図7(b)のようになる。まず、時刻t0か
ら出力光が切り替えられるまでの間、スレーブ光源部3
の出力光を周波数基準光源部1の出力光として選択され
ているコム用光源12aの出力光を入力光として発生し
たコム信号光のN次の側帯波に適当なオフセット周波数
(図7(b)では1GHz)をもって追従させる。次
に、時刻t0’〜時刻t1の間のどこかの時点で2台の
コム用光源12a,12bからの光を光スイッチ14で
切り替えて、次に出力光が切り替えられるまでの間、ス
レーブ光源部3の出力光を周波数基準光源部1の出力光
として選択されているコム用光源12bの出力光を入力
光として発生したコム信号光の(N+1)次の側帯波に
同じオフセット周波数をもって追従させる。そして、時
刻t1’〜時刻t2の間のどこかの時点で2台のコム用
光源12a,12bからの光を切り替えて、次に出力光
が切り替えられるまでの間、スレーブ光源部3の出力光
を周波数基準光源部1の出力光として選択されているコ
ム用光源12aの出力光を入力光として発生したコム信
号光の(N+2)次の側帯波に同じオフセット周波数を
もって追従させる、という動作を繰り返せば、出力光の
周波数を増加させる向きに掃引できる。周波数を減少さ
せる場合は、立下がりの一部が重なるような掃引を行
い、周波数が下降する光を周波数基準光源部1の出力光
とすればよい。2つの三角波を完全に逆相にせず、図7
(a)のように周波数増加掃引時に立上がりの一部を重
ねておくと、重なっている部分のどの時点で2台のコム
用光源12a,12bからの光を切り替えてもよいの
で、切り替えの余裕時間ができ、第1の掃引動作例より
滑らかな切り替えが実現できる。
【0046】図8に本発明の第四の実施の形態の周波数
可変レーザ光源装置を示す。本実施の形態の周波数可変
レーザ光源装置は、第三の実施の形態と同じように、周
波数基準光源部1、光周波数コム発生部20、スレーブ
光源部3および制御部4からなっており、周波数基準光
源部1を周波数基準光源11、4GHz以上周波数が可
変な2台のコム用光源12a,12bとオフセット周波
数可変の2台の周波数追従制御手段13a,13bおよ
び光スイッチ14によって構成し、制御部4からの信号
によりオフセット周波数が変化でき、光スイッチ14に
よって2台のコム用光源12a,12bの出力光の一方
を周波数基準光源部1の出力光として選択できるものと
した点も同じである。しかし、スレーブ光源部3の周波
数追従制御手段32は、周波数追従制御の極性切り替え
機能を有しており、制御部4からの極性切り替え制御信
号によって制御極性の切り替えができるようになってい
る。制御極性が切り替わるとオフセット周波数の符号
(極性)が変わる。周波数追従制御手段32に極性切り
替え機能をもたせるには、例えば、図24に示す周波数
追従制御手段33で加算器336の代わりに、加算機能
と減算機能とをもった手段を設け、外部信号によって機
能を切り替える方法が知られている。
【0047】このように構成された周波数可変レーザ光
源装置の周波数掃引動作を4つの例を挙げて、それぞれ
説明する。第1の掃引動作例では、周波数基準光源部1
の2台のコム用光源12a,12bの掃引パターンは図
9(a)に示すようになる。第三の実施の形態の第1の
掃引動作例と同じように2台のコム用光源12a,12
bは互いに逆相の三角波状の掃引を行い、周波数の上昇
から下降に転じるときに光スイッチ14によって2台の
コム用光源12a,12bからの光を切り替えて、周波
数が上昇する方の光を周波数基準光源部1の出力光とし
ているが、掃引パターンは2GHz(側帯波間隔の1/
2)幅となっている。スレーブ光源部3のオフセット周
波数は1GHz(側帯波間隔の1/4)である。光スイ
ッチ14の切り替え時間は省略している。ビート周波数
は2つの光の周波数差の絶対値であるから、1つの光に
対する他の光の周波数の高低をビート周波数だけから知
ることはできない。例えばスレーブ光源部3の出力光に
対して基準となる光(ある次数の側帯波)が+1GHz
の周波数であったときに、これを−1GHzに変化させ
ても、ビート周波数は不変である。このことを利用し
て、本実施の形態では図9(a)のような掃引パターン
を用いている。
【0048】このとき、光周波数コム発生部20の出力
光周波数およびスレーブ光源部3の出力光周波数と時間
との関係は図9(b)のようになる。まず、時刻t0〜
時刻t1の間、スレーブ光源部3の出力光を周波数基準
光源部1の出力光として選択されているコム用光源12
aの出力光を入力光として発生したコム信号光のN次の
側帯波にオフセット周波数+1GHzをもって追従させ
る。次に、t1で制御部4からの切り替え信号により光
スイッチ14を、また、極性切り替え制御信号により周
波数追従制御手段32の制御極性を切り替えて、t1〜
t2の間、スレーブ光源部3の出力光を周波数基準光源
部1の出力光として選択されているコム用光源12bの
出力光を入力光として発生したコム信号光の(N+1)
次の側帯波に極性が逆のオフセット周波数−1GHzを
もって追従させる。そして、t2〜t3の間はスレーブ
光源部3の出力光を周波数基準光源部1の出力光として
選択されているコム用光源12aの出力光を入力光とし
て発生したコム信号光の(N+1)次の側帯波にオフセ
ット周波数+1GHzをもって追従させる、という動作
を繰り返せば、スレーブ光の周波数を増加させる向きに
掃引できる。周波数を減少させる場合は、周波数が下降
する方の光を周波数基準光源部1の出力光とすればよ
い。
【0049】このようにコム用光源12a,12bの掃
引範囲を狭めると、一定周波数幅を掃引する際に必要な
切り替え回数が増加して、掃引の時間的連続性が損なわ
れるが、一方では周波数追従制御に必要な受光・増幅系
の帯域を狭められること、コム用光源のモードホップを
回避しやすいこと等の技術的あるいは経済的な利点を有
する。第四の実施の形態および後述する第五の実施の形
態のように、コム用光源12a,12bの掃引範囲を狭
めた方式とすることは、第二の実施の形態のように1台
のコム用光源12を用いる場合でも採用できる。この場
合は、もちろん、スレーブ光源部3および制御部4に、
第四の実施の形態または第五の実施の形態と同じく、極
性切り替え機能またはオフセット周波数切り替え機能が
要求される。
【0050】ここで、請求項2他にいう「所定のオフセ
ット」について触れると、この第1の掃引動作例(図
9)では、第1の側帯波(コム用光源12aに由来する
コム信号光のN次側帯波)が第2の周波数(時刻t1の
周波数)に達したとき、第2の側帯波(コム用光源12
bに由来するコム信号光のN+1次側帯波)は第2の周
波数(時刻t1における第1の側帯波の周波数)に+2
GHzのオフセットをもつ周波数に変化させられてい
る。また、第二の実施の形態の掃引動作例(図4)で
は、第1の側帯波(N次側帯波)の時刻t0’の周波数
と第2の側帯波(N+1次側帯波)の時刻t1の周波数
とは等しく、オフセットは0である。
【0051】第2の掃引動作例では、周波数基準光源部
1の2台のコム用光源12a,12bの掃引パターンは
図10(a)に示すようになる。第1の掃引動作例で
は、2台のコム用光源12a,12bそれぞれが同じ2
GHz(側帯波間隔の1/2)幅の周波数帯のなかで2
GHz幅の掃引を行っていたが、第2の掃引動作例で
は、2台のコム用光源12a,12bが2GHz(側帯
波間隔の1/2)幅の周波数帯の半分ずつ、1GHz幅
で互いに逆相の三角波状の掃引を行っている。スレーブ
光源部3のオフセット周波数は1GHz(側帯波間隔の
1/4)である。光スイッチ14の切り替え時間は省略
している。
【0052】このとき、光周波数コム発生部20の出力
光周波数およびスレーブ光源部3の出力光周波数と時間
との関係は図10(b)のようになる。まず、時刻t0
〜時刻t1の間、スレーブ光源部3の出力光を周波数基
準光源部1の出力光として選択されているコム用光源1
2aの出力光を入力光として発生したコム信号光のN次
の側帯波にオフセット周波数−1GHzをもって追従さ
せる。次に、t1〜t2の間、スレーブ光源部3の出力
光を周波数基準光源部1の出力光として選択されている
コム用光源12bの出力光を入力光として発生したコム
信号光のN次の側帯波に極性が逆のオフセット周波数+
1GHzをもって追従させる。そして、t2〜t3の間
はスレーブ光源部3の出力光を周波数基準光源部1の出
力光として選択されているコム用光源12aの出力光を
入力光として発生したコム信号光のN次の側帯波に同じ
オフセット周波数+1GHzをもって追従させる。さら
に、t3〜t4の間、スレーブ光源部3の出力光を周波
数基準光源部1の出力光として選択されているコム用光
源12bの出力光を入力光として発生したコム信号光の
(N+1)次の側帯波に極性を逆にしたオフセット周波
数−1GHzをもって追従させる。また、t4〜t5の
間、スレーブ光源部3の出力光を周波数基準光源部1の
出力光として選択されているコム用光源12aの出力光
を入力光として発生したコム信号光の(N+1)次の側
帯波に同じオフセット周波数−1GHzをもって追従さ
せる、という動作を繰り返せば、スレーブ光の周波数を
増加させる向きに掃引できる。周波数を減少させる場合
は、周波数が下降する方の光を周波数基準光源部1の出
力光とすればよい。
【0053】第3の掃引動作例では、周波数基準光源部
1の2台のコム用光源12a,12bの掃引パターンは
図11(a)に示すようになる。第2の掃引動作例で
は、2台のコム用光源12a,12bそれぞれが2GH
z(側帯波間隔の1/2)幅の周波数帯の半分ずつ、1
GHz幅の掃引を行っていたが、第3の掃引動作例で
は、2台のコム用光源12a,12bが4GHz(側帯
波間隔)幅の周波数帯のなかで一番高い周波数から1G
Hz幅と一番低い周波数から1GHz幅で互いに逆相の
三角波状の掃引を行っている。スレーブ光源部3のオフ
セット周波数は1GHz(側帯波間隔の1/4)であ
る。光スイッチ14の切り替え時間は省略している。
【0054】このとき、光周波数コム発生部20の出力
光周波数およびスレーブ光源部3の出力光周波数と時間
との関係は図11(b)のようになる。まず、時刻t0
〜時刻t1の間、スレーブ光源部3の出力光を周波数基
準光源部1の出力光として選択されているコム用光源1
2aの出力光を入力光として発生したコム信号光のN次
の側帯波にオフセット周波数+1GHzをもって追従さ
せる。次に、t1〜t2の間、スレーブ光源部3の出力
光を周波数基準光源部1の出力光として選択されている
コム用光源12bの出力光を入力光として発生したコム
信号光の(N+1)次の側帯波に同じオフセット周波数
+1GHzをもって追従させる。そして、t2〜t3の
間はスレーブ光源部3の出力光を周波数基準光源部1の
出力光として選択されているコム用光源12aの出力光
を入力光として発生したコム信号光の(N+1)次の側
帯波に極性を逆にしたオフセット周波数−1GHzをも
って追従させる。さらに、t3〜t4の間、スレーブ光
源部3の出力光を周波数基準光源部1の出力光として選
択されているコム用光源12bの出力光を入力光として
発生したコム信号光の(N+2)次の側帯波に同じオフ
セット周波数−1GHzをもって追従させる。また、t
4〜t5の間、スレーブ光源部3の出力光を周波数基準
光源部1の出力光として選択されているコム用光源12
aの出力光を入力光として発生したコム信号光の(N+
1)次の側帯波に極性を逆にしたオフセット周波数+1
GHzをもって追従させる、という動作を繰り返せば、
出力光の周波数を増加させる向きに掃引できる。周波数
を減少させる場合は、周波数が下降する方の光を周波数
基準光源部1の出力光とすればよい。
【0055】この場合、必要な切り替え回数が増加する
欠点はあるが、よりコム用光源12a,12bのモード
ホップを回避しやすく、掃引範囲が1GHz程度であれ
ば外部共振型LD光源を用いた場合でも注入電流のみに
よる周波数掃引が可能であることが多い。また、切り替
え余裕時間を与えない逆相三角波掃引の場合、2台のコ
ム用光源12a,12bに対するオフセット周波数は同
一であるから、2台の周波数追従制御手段13a,13
bに対して、オフセット周波数発振器を1台もてばよ
く、構成を簡素化することができる。
【0056】第4の掃引動作例では、周波数基準光源部
1の2台のコム用光源12a,12bの掃引パターンは
図12(a)に示すようになる。第3の掃引動作例で
は、2台のコム用光源12a,12bが4GHz(側帯
波間隔)幅の周波数帯のなかで一番高い周波数から1G
Hz幅と一番低い周波数から1GHz幅の掃引を行って
いたが、第4の掃引動作例では、2台のコム用光源12
a,12bのうち一方のコム用光源12aは4GHz
(側帯波間隔)幅の周波数帯のなかで中心の周波数より
fGHz高い周波数から一番高い周波数まで上昇して下
降に転じ、一番高い周波数よりfGHz低い周波数で下
降から上昇に転じ、一番高い周波数まで上昇して下降に
転じ、中心の周波数よりfGHz高い周波数まで下降し
て上昇に転ずる、という掃引を繰り返している。また、
2台のコム用光源12a,12bのうち他方のコム用光
源12bは4GHz(側帯波間隔)幅の周波数帯のなか
で中心の周波数よりfGHz低い周波数から一番低い周
波数まで下降して上昇に転じ、一番低い周波数よりfG
Hz高い周波数で上昇から下降に転じ、一番低い周波数
まで下降して上昇に転じ、中心の周波数よりfGHz低
い周波数まで上昇して下降に転ずる、という掃引を繰り
返している。互いに逆相の掃引であることには変わりは
ない。スレーブ光源部のオフセット周波数はfGHzで
ある。第4の掃引動作例においてf=1とすると第3の
掃引動作例と同じになる。光スイッチ14の切り替え時
間は省略している。
【0057】このとき、光周波数コム発生部20の出力
光周波数およびスレーブ光源部3の出力光周波数と時間
との関係は図12(b)のようになる。まず、時刻t0
〜時刻t1の間、スレーブ光源部3の出力光を周波数基
準光源部1の出力光として選択されているコム用光源1
2aの出力光を入力光として発生したコム信号光のN次
の側帯波にオフセット周波数−fGHzをもって追従さ
せる。次に、t1〜t2の間、スレーブ光源部3の出力
光を周波数基準光源部1の出力光として選択されている
コム用光源12bの出力光を入力光として発生したコム
信号光の(N+1)次の側帯波に同じオフセット周波数
−fGHzをもって追従させる。そして、t2〜t3の
間はスレーブ光源部3の出力光を周波数基準光源部1の
出力光として選択されているコム用光源12aの出力光
を入力光として発生したコム信号光のN次の側帯波に極
性を逆にしたオフセット周波数+fGHzをもって追従
させる。さらに、t3〜t4の間、スレーブ光源部3の
出力光を周波数基準光源部1の出力光として選択されて
いるコム用光源12bの出力光を入力光として発生した
コム信号光の(N+1)次の側帯波に同じオフセット周
波数+fGHzをもって追従させる。また、t4〜t5
の間、スレーブ光源部3の出力光を周波数基準光源部1
の出力光として選択されているコム用光源12aの出力
光を入力光として発生したコム信号光の(N+1)次の
側帯波に極性を逆にしたオフセット周波数−fGHzを
もって追従させる、という動作を繰り返せば、出力光の
周波数を増加させる向きに掃引できる。周波数を減少さ
せる場合は、周波数が下降する方の光を周波数基準光源
部1の出力光とすればよい。周波数fは側帯波付近のデ
ッドゾーンと側帯波間の中央付近のデッドゾーンとを避
けて、0.02〜1.8GHz程度の範囲で任意に採れ
るが、1GHzから外れるほど、コム用光源12a,1
2bの掃引範囲を広げることになり、モードホップ回避
の効果が薄れる。
【0058】コム発生器から出力される各側帯波の強度
は微弱であるため、スレーブ光源部3の出力光とのビー
ト信号のSN比は一般に低い。このため、周波数追従制
御手段32に透過帯域幅が数MHz以下の狭帯域フィル
タを用いて、受光信号に含まれる雑音を帯域制限するこ
とが望ましい。一般に、高周波の狭帯域フィルタについ
て中心周波数を可変にすることは困難である。一方、コ
ム発生器の駆動周波数(側帯波の周波数間隔)も作製時
にほぼ決定され、例えば4GHz±1MHzなどに調整
することは困難であり、素子毎のばらつきも大きい。し
たがって、第1〜第3の掃引動作例では側帯波の周波数
間隔の1/4と狭帯域フィルタの中心周波数fを一致さ
せることは難しい。このように現実の側帯波の周波数間
隔の1/4と狭帯域フィルタの中心周波数が一致してい
ない場合でも本掃引動作例では、狭帯域フィルタの中心
周波数fに合わせて掃引パターンを適切に選ぶことがで
き、スレーブ光源部に対するオフセット周波数を一定値
fに保つことができる。なお、第1の掃引動作例につい
ても、狭帯域フィルタを有効に利用することは可能であ
り、中心周波数fより大きい適当な周波数a(GHz)
を設定して、(−f+a)が0とならないようにし、コ
ム用光源12aを(f+a)〜(2+f+a)GHz、
コム用光源12bを(−f+a)〜(2−f+a)GH
zの範囲で掃引すればよい。ミキサを用いてビート信号
を周波数変換することも可能であるが、変換に必要な入
力レベルが高いため、高利得の増幅系が必要になる等の
不利な点もある。このような場合に、本掃引動作例のよ
うな掃引パターンを用いることが特に有効となる。
【0059】図13に本発明の第五の実施の形態の周波
数可変レーザ光源装置を示す。第四の実施の形態とは、
制御部4とスレーブ光源部3の周波数追従制御手段32
が異なる。第四の実施の形態の例えば第1の掃引動作例
(図9)では、スレーブ光源部3のオフセット周波数の
絶対値を1GHzとし、極性を切り替えているが、第五
の実施の形態では、スレーブ光源部3の周波数追従制御
手段32にオフセット周波数の切り替え機能をもたせ
て、制御部4からのオフセット周波数切り替え制御信号
によってオフセット周波数の切り替えができるようにし
ている。周波数追従制御手段32にオフセット周波数の
切り替え機能をもたせるには、例えば、図24に示す周
波数追従制御手段33でオフセット周波数発振器334
の発振周波数を外部信号によって切り替えるられるよう
にすればよい。
【0060】掃引動作例を図14に示す。この掃引動作
は第四の実施の形態の第1の掃引動作例(図9)とほぼ
同じであるが、オフセット周波数の絶対値が切り替えら
れている点で異なる。図14(b)で説明すれば、時刻
t0〜時刻t1の間、スレーブ光源部3の出力光を周波
数基準光源部1の出力光として選択されているコム用光
源12aの出力光を入力光として発生したコム信号光の
N次の側帯波に+1GHzのオフセット周波数をもって
追従させ、次に、t1で制御部4からの切り替え信号に
より光スイッチ14を、また、オフセット周波数切り替
え制御信号により周波数追従制御手段32のオフセット
周波数を切り替えて、t1〜t2の間、スレーブ光源部
3の出力光を周波数基準光源部1の出力光として選択さ
れているコム用光源12bの出力光を入力光として発生
したコム信号光のN次の側帯波に+3GHzのオフセッ
ト周波数(側帯波の周波数間隔4GHzからコム用光源
12aの出力光を入力光として発生したコム信号光のN
次の側帯波に追従させるときのオフセット周波数+1G
Hzを引いたもの)をもって追従させる。そして、t2
〜t3の間はスレーブ光源部3の出力光を周波数基準光
源部1の出力光として選択されているコム用光源12a
の出力光を入力光として発生したコム信号光の(N+
1)次の側帯波にオフセット周波数+1GHzをもって
追従させる。説明が簡単な一例を挙げたが、他の掃引動
作例でも同様である。
【0061】以上の第三〜第五の実施の形態では、周波
数基準光源部1を周波数基準光源11、コム用光源12
a,12b、オフセット周波数可変の周波数追従制御手
段13a,13bおよび光スイッチ14によって構成し
ているが、光位相変調器、光強度変調器、等を利用する
方法もある。
【0062】第六の実施の形態として光位相変調器を用
いたものを図16に示す。この実施の形態では、周波数
基準光源部1を周波数基準光源11、光位相変調器1
5、発振器16、コム用光源12a,12b、オフセッ
ト周波数固定の周波数追従制御手段13a,13bで構
成しており、光スイッチ14以下は第三〜第五の実施の
形態とほぼ同じである。コム信号光の側帯波間隔は12
GHzとする。周波数基準光源11からの光を発振器1
6からの変調信号を受けた光位相変調器15によって変
調して、上側帯波および下側帯波を発生させる。前記変
調信号は変調周波数5〜11GHz可変とし、変調指数
は±1次側帯波の強度が高くなる2.4とした。前記側
帯波にコム用光源12aのオフセット周波数を+1GH
z固定、コム用光源12bのオフセット周波数を−1G
Hz固定として周波数追従させ、変調周波数を5〜11
GHz間で往復掃引させる。
【0063】図16に掃引動作例を示す。前述のように
変調周波数を5〜11GHz掃引すると、コム用光源1
2a,12bの掃引パターンは図16(a)に示すよう
になる。この例では、2台のコム用光源12a,12b
のうち一方のコム用光源12aは12GHz(側帯波間
隔)幅の周波数帯のなかで周波数基準光の周波数より6
GHz高い周波数から一番高い周波数まで上昇して下降
に転じ、一番高い周波数より6GHz低い周波数で下降
から上昇に転ずる、という掃引を繰り返している。ま
た、2台のコム用光源12a,12bのうち他方のコム
用光源12bは12GHz(側帯波間隔)幅の周波数帯
のなかで周波数基準光の周波数より6GHz低い周波数
から一番低い周波数まで下降して上昇に転じ、一番低い
周波数より6GHz高い周波数で上昇から下降に転ず
る、という掃引を繰り返している。互いに逆相の掃引で
あることは、今までの掃引動作例と変わりはない。スレ
ーブ光源部3のオフセット周波数は1GHzである。光
スイッチ14の切り替え時間は省略している。
【0064】このとき、光周波数コム発生部20の出力
光周波数およびスレーブ光源部3の出力光周波数と時間
との関係は図16(b)のようになる。まず、時刻t0
〜時刻t1の間、スレーブ光源部3の出力光を周波数基
準光源部1の出力光として選択されているコム用光源1
2aの出力光を入力光として発生したコム信号光のN次
の側帯波に適当なオフセット周波数(図16(b)では
+1GHz)をもって追従させる。次に、t1で制御部
4からの切り替え信号により光スイッチ14を切り替え
て、t1〜t2の間はスレーブ光源部3の出力光を周波
数基準光源部1の出力光として選択されているコム用光
源12bの出力光を入力光として発生したコム信号光の
(N+2)次の側帯波に同じオフセット周波数+1GH
zをもって追従させる。そして、t2〜t3の間はスレ
ーブ光源部3の出力光を周波数基準光源部1の出力光と
して選択されているコム用光源12aの出力光を入力光
として発生したコム信号光の(N+1)次の側帯波に、
t3〜t4の間はスレーブ光源部3の出力光を周波数基
準光源部1の出力光として選択されているコム用光源1
2bの出力光を入力光として発生したコム信号光の(N
+3)次の側帯波に、また、t4〜t5の間はスレーブ
光源部3の出力光を周波数基準光源部1の出力光として
選択されているコム用光源12aの出力光を入力光とし
て発生したコム信号光の(N+2)次の側帯波にオフセ
ット周波数+1GHzをもって追従させる、という動作
を繰り返せば、出力光の周波数を増加させる向きに掃引
できる。周波数を減少させる場合は、周波数が下降する
方の光を周波数基準光源部1の出力光とすればよい。
【0065】このように変調器を利用した場合、掃引幅
を数GHz以上にしても、変調器駆動用の発振器・増幅
器は必要になるが、周波数追従制御系の高速受光器、高
速の増幅器は不要である。特に、第四の実施の形態の第
3の掃引動作例、第四の実施の形態の第4の掃引動作例
では帯域2GHz程度の受光・増幅系が2つ必要である
が、この帯域を100MHzオーダにすることができ
る。また、受光帯域を狭めてもよいため、フォトダイオ
ードの負荷抵抗を大きくとることができ、熱雑音による
SN比の低下を抑えることができる。なお、図15で光
位相変調器15を周波数基準光源11と周波数追従制御
手段13a,13bとの間に置く代わりに、2つの光位
相変調器をコム用光源12a,12bと周波数追従制御
手段13a,13bとの間にそれぞれ置き、コム用光源
12a,12bの出力光に変調をかけて、その側帯波と
周波数基準光とのビート周波数が一定になるようにコム
用光源12a,12bの周波数を追従させることとして
もよい。
【0066】図17に本発明の第七の実施の形態の周波
数可変レーザ光源装置を示す。本実施の形態の周波数可
変レーザ光源装置は、図17に示すように、周波数基準
光源部1、光周波数コム発生部20、スレーブ光源部3
および制御部4からなっている。そして、周波数基準光
源部1は周波数基準光源11と4GHz(側帯波間隔)
以上周波数が可変な掃引用光源17、オフセット周波数
が可変の周波数追従制御手段18、コム用光源12およ
びオフセット周波数が固定の周波数追従制御手段13か
らなり、制御部4からの信号によりオフセット周波数が
変化できるものとする。前記コム用光源12の出力光の
一部を周波数基準光源部1の出力光として利用する。光
周波数コム発生部20以下は第二の実施の形態とほぼ同
じである。コム用光源12の出力光をコム発生器21へ
入力し、コム信号光を発生させる。掃引用光源17から
の光とコム信号光の中のある次数の側帯波とのビート信
号に基づいてコム用光源12の発振周波数をオフセット
周波数が固定の周波数追従制御手段13で周波数追従制
御する。このようにすることで基準となる光周波数とコ
ム信号光の中心周波数をTHzオーダ離すことができ
る。
【0067】第一〜第六の実施の形態は周波数基準光に
オフセット周波数が可変の周波数追従制御手段13で周
波数追従制御されたコム用光源12,12a,12bの
出力光をコム発生器21に入力するものであるため、発
生するコム信号光は基準周波数にオフセット周波数を加
えた周波数を中心として、該周波数から周波数が離れる
ほど弱くなる。このため、コム信号光を発生させたい帯
域と適当な周波数基準とが離れていると、コム信号光の
帯域を有効に利用できない。例えば、入力光波長に対し
て±10nmの発生帯域をもつコム発生器を用いて、
1.54〜1.56μmのコム信号光を発生させたい場
合に、1.54μm付近にあるアセチレンの吸収線を周
波数基準として利用することを考えると、第一〜第六の
実施の形態では、図18(a)に示すように、ほぼ1.
53〜1.55μmのコム信号光しか得られない。つま
り、所望の帯域の半分のコム信号光しか得られず、コム
信号光の半分は不要な帯域にある。これに対し本実施の
形態では、周波数基準光源部1に掃引用光源17とコム
用光源12とを持ち、掃引用光源17からの光とコム信
号光の中のある次数の側帯波とが所定の周波数だけ離れ
るように周波数追従制御しているから、図18(b)に
示すように、コム信号光の中心波長を1.55μmに設
定でき、1.54〜1.56μmのコム信号光を発生さ
せることができる。掃引動作は、例えば、第二の実施の
形態の掃引動作(図4)と同じになる。
【0068】本実施の形態のようにコム信号光の中心周
波数をずらす方法は他の実施の形態にも適用できる。例
えば、第三の実施の形態(図5)の周波数基準光源11
の代わりに、本実施の形態(図17)の周波数基準光源
11、周波数追従制御手段18および掃引用光源17を
設ければ、コム信号光の発生範囲を変えられる。以上の
実施の形態はコム発生器21に入力する光を単色光とし
ているが、複数の周波数の光を入力して、側帯波の発生
範囲を広げることができる。このような場合にも、以上
のような周波数の設定および掃引の手法を適用すること
ができる。
【0069】図19に本発明の第八の実施の形態の周波
数可変レーザ光源装置を示す。本実施の形態の周波数可
変レーザ光源装置は、2周波をコム発生器21に入力す
るようにしたものであり、図19に示すように、周波数
基準光源部1、光周波数コム発生部20、スレーブ光源
部3および制御部4からなっている。そして、周波数基
準光源部1は周波数基準光源11と4GHz(側帯波間
隔)以上周波数が可変な掃引用光源17、オフセット周
波数が可変の周波数追従制御手段18、3つの光源12
a,12b,19および3つのオフセット周波数が固定
の周波数追従制御手段13a,13b,13cからな
り、制御部4からの信号によりオフセット周波数が変化
できる。光周波数コム発生部20以下は第二の実施の形
態とほぼ同じである。前記3つの光源は、コム発生器2
1への入力光を発生するコム用光源12a,12bとこ
れらの光源の発振周波数差を制御する際に必要となる局
発光源(以下、アンカー光源という。)19である。こ
の2つのコム用光源12a,12bの出力光の一部を周
波数基準光源部1の出力光として利用する。
【0070】図20に示した周波数の関係がある場合に
ついて説明すると、まずコム用光源12aの発振周波数
は、それによって発生するコム信号光のある次数の側帯
波が掃引用光源17からの光に対して一定の周波数差を
もつように制御される。次に、アンカー光源19の発振
周波数は、コム用光源12aに由来するある側帯波に対
して+0.5GHzの周波数差をもつように制御され
る。さらに、このアンカー光源19の発振周波数に対し
てコム用光源12bを、それによって発生するコム信号
光のある次数の側帯波が−1.5GHzの周波数差をも
つように制御する。このようにすると、コム用光源12
a,12bに由来する側帯波は2GHzの周波数差をも
つことになり、特にこの2つの側帯波が重なる周波数範
囲では、1GHz毎にデッドゾーンが存在する。そこ
で、スレーブ光源部3にはn+0.2〜0.8GHz
(nは整数)程度の周波数オフセットを与えておく。例
えば、スレーブ光源部3のオフセット周波数をコム用光
源12aに由来する側帯波に対して+0.5GHzとし
たとき、コム用光源12bに由来するビートは1.5G
Hzに現れる。したがって、コム用光源12aに由来す
る側帯波からコム用光源12bに由来する側帯波にスレ
ーブ光源部3の周波数追従の基準を変更するときには、
制御部4からの指示により、スレーブ光源部3のオフセ
ット周波数を+0.5GHzから−1.5GHzに切り
替えるか、あるいはスレーブ光源部3のオフセット周波
数は+0.5GHzのままとし、掃引用光源17の周波
数掃引を0GHz〜4GHzの範囲の掃引から1GHz
〜5GHzの範囲の掃引に切り替えればよい。
【0071】掃引用光源17の周波数掃引の範囲を切り
替える場合について図21に掃引パターンを示した。掃
引用光源17は、図21(a)に示すように、周波数可
変の周波数追従制御手段18によって、時刻t1までは
1GHz〜5GHzの範囲の掃引が繰り返され、時刻t
1からは、0GHz〜4GHzの範囲の掃引に切り替え
られる。掃引用光源17が、図21(a)に示すように
掃引されたとき、コム用光源12aに由来する側帯波
〔N次〜(N+2)次〕およびコム用光源12bに由来
する側帯波〔M次〜(M−2)次〕は図21(b)に示
すように周波数が掃引される。そして、出力光は時刻t
0〜t1の間+0.5GHzのオフセット周波数をもっ
てN次の側帯波に周波数追従し、t1〜t2の間は−
0.5GHzのオフセット周波数をもって(M−1)次
の側帯波に周波数追従し、t2〜t3の間は同じく−
0.5GHzのオフセット周波数をもって(M−2)次
の側帯波に周波数追従する。前述のコム用光源12aに
由来するN次の側帯波からコム用光源12bに由来する
(M−1)次の側帯波に乗り換えるところ以外は、出力
光は第二の実施の形態の掃引動作例と同様の掃引動作と
なる。図20に示すように、コム用光源12aに由来す
る上側帯波の発生範囲の一部とコム用光源12bに由来
する下側帯波の発生範囲の一部が重なるようにして、コ
ム用光源12aに由来する高次の下側帯波から低次の下
側帯波へ、さらに低次の上側帯波から高次の上側帯波へ
と出力光が周波数追従する側帯波を代えていき、前述の
ように、コム用光源12aに由来する高次の上側帯波か
らコム用光源12bに由来する高次の下側帯波に乗り換
えさせて、高次の下側帯波から低次の下側帯波へ、さら
に低次の上側帯波から高次の上側帯波へと出力光を周波
数追従させれば、コム用光源12aに由来する側帯波の
発生範囲とコム用光源12bに由来する側帯波の発生範
囲を併せた広い範囲にわたって出力光の掃引ができる。
なお、各光源の発振周波数と周波数が接近した側帯波と
の周波数の差に基づいて、それぞれどの光源の発振周波
数を制御するかは、図19および図20に示す制御の関
係の他にも、例えば、図20で掃引用光源17の発振周
波数と側帯波の周波数との差に基づいてアンカー光源1
9を制御し、アンカー光源19の発振周波数と側帯波の
周波数との差に基づいてコム用光源12aを制御するよ
うにすることもでき、次から次と周波数を制御していく
周波数チェインを構築する順序を変えることができる。
【0072】以上、本発明の実施の形態を、側帯波発生
手段としてコム発生器を用いたもので述べたが、側帯波
発生手段として短光パルス光源を用いる場合について簡
単に説明する。用いる短光パルス光源は強制モード同期
の短光パルス光源である。従来の技術の欄で述べたよう
に、本質的にはコム発生器と同様に考えればよいのであ
るが、短光パルス光源の場合は、これも従来の技術の欄
で述べた、周波数基準光を注入光として用いるか、参照
光として用いるかの2通りがある。周波数基準光源部1
からの周波数基準光を注入光として用いた場合の側帯波
発生部2としての短光パルス光源部200を図22に示
す。この場合は、注入光の周波数に側帯波発生手段とし
ての短光パルス光源201の出力光のキャリアの周波数
が引き込まれるので、注入光の周波数を掃引することで
出力光のキャリアと側帯波の周波数が掃引される。周波
数基準光源部1からの周波数基準光を参照光として用い
た場合の側帯波発生部2としての短光パルス光源部20
0を図23に示す。この場合は、周波数基準光は周波数
追従制御手段203に入力され、側帯波発生手段として
の短光パルス光源201の出力光のキャリアまたは側帯
波との周波数差が一定となるように短光パルス光源20
1が周波数追従制御される。そして、参照光の周波数を
掃引すれば出力光のキャリアと側帯波の周波数を掃引で
きる。上記2つの短光パルス光源部200(図22,図
23)は、2周波を入力する第八の実施の形態以外の実
施の形態の光周波数コム発生部20と置き換えることが
でき、同じ掃引動作が可能である。
【0073】
【発明の効果】周波数の基準となる光をもとに側帯波を
発生させ該側帯波を出力光の周波数の基準に用い、側帯
波に対するオフセット周波数を固定して側帯波の周波数
を変化させることで出力光を掃引することとした。すな
わち、所定の周波数範囲で周波数の掃引が可能な周波数
基準光源部と、該周波数基準光源部から出力された周波
数基準光を受けて、複数の側帯波を有する光を発生する
側帯波発生部と、出力光の波長が可変である波長可変光
源と前記側帯波発生部から出力された複数の側帯波を有
する光のうちの一つの側帯波と前記波長可変光源から出
力された出力光との周波数の差が所定の値となるように
前記波長可変光源を制御する周波数追従制御手段とを有
するスレーブ光源部とを備え、前記周波数基準光の周波
数を掃引することで、前記出力光の周波数の掃引を行う
こととしたから、光周波数コム発生器の使用に伴うデッ
ドゾーンの問題点を回避して、出力光の周波数確度、
周波数安定度、設定分解能に優れ、周波数可変範囲が
広く、かつ、前記周波数可変範囲内で任意に周波数を
設定または掃引できる周波数可変レーザ光源装置を実現
できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示す図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態を示す図である。
【図3】本発明の第二の実施の形態を示す図である。
【図4】本発明の第二の実施の形態の掃引動作例を示す
図であり、(a)は光源の掃引パターンを、(b)は側
帯波および出力光の掃引パターンを示す図である。
【図5】本発明の第三の実施の形態を示す図である。
【図6】本発明の第三の実施の形態の第1の掃引動作例
を示す図であり、(a)は光源の掃引パターンを、
(b)は側帯波および出力光の掃引パターンを示す図で
ある。
【図7】本発明の第三の実施の形態の第2の掃引動作例
を示す図であり、(a)は光源の掃引パターンを、
(b)は側帯波および出力光の掃引パターンを示す図で
ある。
【図8】本発明の第四の実施の形態を示す図である。
【図9】本発明の第四の実施の形態の第1の掃引動作例
を示す図であり、(a)は光源の掃引パターンを、
(b)は側帯波および出力光の掃引パターンを示す図で
ある。
【図10】本発明の第四の実施の形態の第2の掃引動作
例を示す図であり、(a)は光源の掃引パターンを、
(b)は側帯波および出力光の掃引パターンを示す図で
ある。
【図11】本発明の第四の実施の形態の第3の掃引動作
例を示す図であり、(a)は光源の掃引パターンを、
(b)は側帯波および出力光の掃引パターンを示す図で
ある。
【図12】本発明の第四の実施の形態の第4の掃引動作
例を示す図であり、(a)は光源の掃引パターンを、
(b)は側帯波および出力光の掃引パターンを示す図で
ある。
【図13】本発明の第五の実施の形態を示す図である。
【図14】本発明の第五の実施の形態の掃引動作例を示
す図であり、(a)は光源の掃引パターンを、(b)は
側帯波および出力光の掃引パターンを示す図である。
【図15】本発明の第六の実施の形態を示す図である。
【図16】本発明の第六の実施の形態の掃引動作例を示
す図であり、(a)は光源の掃引パターンを、(b)は
側帯波および出力光の掃引パターンを示す図である。
【図17】本発明の第七の実施の形態を示す図である。
【図18】第七の実施の形態でコム信号光の側帯波の発
生範囲がずれることを説明するための図であり、(a)
は第一〜第六の実施の形態での側帯波の発生範囲を、
(b)は第七の実施の形態での側帯波の発生範囲を示す
図である。
【図19】本発明の第八の実施の形態を示す図である。
【図20】第八の実施の形態でのコム信号光の側帯波の
発生範囲と各光源の周波数軸上での位置関係および各光
源に対する周波数制御の関係を示す図である。
【図21】本発明の第八の実施の形態の掃引動作例を示
す図であり、(a)は光源の掃引パターンを、(b)は
側帯波および出力光の掃引パターンを示す図である。
【図22】本発明の周波数可変レーザ光源装置に用いる
短光パルス光源部の構成を示す図である。
【図23】本発明の周波数可変レーザ光源装置に用いる
短光パルス光源部の構成を示す図である。
【図24】従来の周波数可変レーザ光源装置の構成を示
す図である。
【図25】従来の周波数可変レーザ光源装置の構成を示
す図である。
【図26】側帯波を周波数基準として用い、出力光の周
波数を設定、掃引するときに問題となるデッドゾーンを
説明するための図であり、(a)は側帯波近傍、(b)
は側帯波間の中央付近での問題点の説明図、(c)はデ
ッドゾーンを示す図である。
【符号の説明】
1 周波数基準光源部 2 側帯波発生部 3 スレーブ光源部 4 制御部 11 周波数基準光源 12 コム用光源(周波数可変光源) 12a コム用光源(周波数可変光源) 12b コム用光源(周波数可変光源) 13 周波数追従制御手段 13a 周波数追従制御手段 13b 周波数追従制御手段 13c 周波数追従制御手段 14 光スイッチ 15 光位相変調器 16 発振器 17 掃引用光源 18 周波数追従制御手段 19 アンカー光源(局発光源) 20 光周波数コム発生部 21 コム発生器 22 発振器(マイクロ波発振器) 30 スレーブ光源部 31 波長可変光源(周波数可変光源) 32 周波数追従制御手段 33 周波数追従制御手段 200 短光パルス光源部 201 短光パルス光源 202 発振器 203 周波数追従制御手段 331 合波器 332 受光器 333 位相比較器 334 オフセット周波数発振器 335 ループフィルタ 336 加算器 337 駆動電流源
【手続補正書】
【提出日】平成9年5月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図26
【補正方法】変更
【補正内容】
【図26】

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の周波数範囲で周波数の掃引が可能
    な周波数基準光源部(1)と、該周波数基準光源部から
    出力された周波数基準光を受けて、複数の側帯波を有す
    る光を発生する側帯波発生部(2)と、出力光の波長が
    可変である波長可変光源(31)と前記側帯波発生部か
    ら出力された複数の側帯波を有する光のうちの一つの側
    帯波と前記波長可変光源から出力された出力光との周波
    数の差が所定の値となるように前記波長可変光源を制御
    する周波数追従制御手段(32)とを有するスレーブ光
    源部(3)とを備え、前記周波数基準光の周波数を掃引
    することで、前記出力光の周波数の掃引を行う周波数可
    変レーザ光源装置。
  2. 【請求項2】 周波数基準光源(11)と、該周波数基
    準光源に対し所望の第1の周波数差で追従する周波数可
    変光源(12)と、該周波数可変光源の光を受けて所定
    の間隔の側帯波を発生させる側帯波発生手段(21)
    と、該側帯波発生手段の所望の側帯波に対し所定の第2
    の周波数差を保持する波長可変光源(31)と、前記側
    帯波発生手段の第1の側帯波を第1の周波数から第2の
    周波数まで掃引する周波数追従制御手段(13)と、第
    1の側帯波が第2の周波数に達したとき前記波長可変光
    源の周波数を固定し、かつ第2の側帯波を第2の周波数
    と所定のオフセットを持つ周波数まで変化させたのち前
    記波長可変光源の出力光を第2の側帯波に追従させる周
    波数追従制御手段(32)とを備えた周波数可変レーザ
    光源装置。
  3. 【請求項3】 既知周波数の光を出力する周波数基準光
    源(11)と、該周波数基準光源からの出力光の周波数
    に対して第1の所定周波数だけ隔たった光を出力する第
    1の周波数可変光源(12)と、該第1の周波数可変光
    源の出力光を受け複数の側帯波を発生させる側帯波発生
    部(2)と、該側帯波発生部の出力光に含まれる側帯波
    の1つを参照波とし、該参照波の周波数に対し第2の所
    定周波数だけ隔たった光を出力する第2の周波数可変光
    源(31)と、前記第1の周波数可変光源の周波数掃引
    を複数回繰り返しつつ、前記第2の周波数可変光源の参
    照波となる側帯波を順次切り換える制御部(4)とを備
    えた周波数可変レーザ光源装置。
  4. 【請求項4】 所定の周波数範囲で周波数の掃引が可能
    な周波数基準光源部(1)と、該周波数基準光源部から
    出力された周波数基準光を受けて、複数の側帯波を有す
    る光を発生する短光パルス光源部(200)と、出力光
    の波長が可変である波長可変光源(31)と前記短光パ
    ルス光源部から出力された複数の側帯波を有する光のう
    ちの一つの側帯波と前記波長可変光源から出力された出
    力光との周波数の差が所定の値となるように前記波長可
    変光源を制御する周波数追従制御手段(32)とを有す
    るスレーブ光源部(3)とを備え、前記周波数基準光の
    周波数を掃引することで、前記出力光の周波数の掃引を
    行う周波数可変レーザ光源装置。
  5. 【請求項5】 周波数基準光源(11)と、該周波数基
    準光源に対し所望の第1の周波数差で追従する周波数可
    変光源(12)と、該周波数可変光源の光を受けて所定
    の間隔の側帯波を発生させる短光パルス光源(201)
    と、該短光パルス光源の所望の側帯波に対し所定の第2
    の周波数差を保持する波長可変光源(31)と、前記短
    光パルス光源の第1の側帯波を第1の周波数から第2の
    周波数まで掃引する周波数追従制御手段(13)と、第
    1の側帯波が第2の周波数に達したとき前記波長可変光
    源の周波数を固定し、かつ第2の側帯波を第2の周波数
    と所定のオフセットを持つ周波数まで変化させたのち前
    記波長可変光源の出力光を第2の側帯波に追従させる周
    波数追従制御手段(32)とを備えた周波数可変レーザ
    光源装置。
  6. 【請求項6】 既知周波数の光を出力する周波数基準光
    源(11)と、該周波数基準光源からの出力光の周波数
    に対して第1の所定周波数だけ隔たった光を出力する第
    1の周波数可変光源(12)と、該第1の周波数可変光
    源の出力光を受け複数の側帯波を発生させる短光パルス
    光源部(200)と、該短光パルス光源部の出力光に含
    まれる側帯波の1つを参照波とし、該参照波の周波数に
    対し第2の所定周波数だけ隔たった光を出力する第2の
    周波数可変光源(31)と、前記第1の周波数可変光源
    の周波数掃引を複数回繰り返しつつ、前記第2の周波数
    可変光源の参照波となる側帯波を順次切り換える制御部
    (4)とを備えた周波数可変レーザ光源装置。
  7. 【請求項7】 所定の周波数範囲で周波数の掃引が可能
    な周波数基準光源部(1)と、該周波数基準光源部から
    出力された周波数基準光を受けて、複数の側帯波を有す
    る光周波数コム信号光を発生する光周波数コム発生部
    (20)と、出力光の波長が可変である波長可変光源
    (31)と前記光周波数コム発生部から出力された光周
    波数コム信号光のうちの一つの側帯波と前記波長可変光
    源から出力された出力光との周波数の差が所定の値とな
    るように前記波長可変光源を制御する周波数追従制御手
    段(32)とを有するスレーブ光源部(3)とを備え、
    前記周波数基準光の周波数を掃引することで、前記出力
    光の周波数の掃引を行う周波数可変レーザ光源装置。
  8. 【請求項8】 周波数基準光源(11)と、該周波数基
    準光源に対し所望の第1の周波数差で追従するコム用光
    源(12)と、該コム用光源の光を受けて所定の間隔の
    側帯波を発生させるコム発生器(21)と、該コム発生
    器の所望の側帯波に対し所定の第2の周波数差を保持す
    る波長可変光源(31)と、前記コム発生器の第1の側
    帯波を第1の周波数から第2の周波数まで掃引する周波
    数追従制御手段(13)と、第1の側帯波が第2の周波
    数に達したとき前記波長可変光源の周波数を固定し、か
    つ第2の側帯波を第2の周波数と所定のオフセットを持
    つ周波数まで変化させたのち前記波長可変光源の出力光
    を第2の側帯波に追従させる周波数追従制御手段(3
    2)とを備えた周波数可変レーザ光源装置。
  9. 【請求項9】 既知周波数の光を出力する周波数基準光
    源(11)と、該周波数基準光源からの出力光の周波数
    に対して第1の所定周波数だけ隔たった光を出力する第
    1の周波数可変光源(12)と、該第1の周波数可変光
    源の出力光を受け複数の側帯波を発生させる光周波数コ
    ム発生部(20)と、該光周波数コム発生部の出力光に
    含まれる側帯波の1つを参照波とし、該参照波の周波数
    に対し第2の所定周波数だけ隔たった光を出力する第2
    の周波数可変光源(31)と、前記第1の周波数可変光
    源の周波数掃引を複数回繰り返しつつ、前記第2の周波
    数可変光源の参照波となる側帯波を順次切り換える制御
    部(4)とを備えた周波数可変レーザ光源装置。
JP6229497A 1997-02-28 1997-02-28 周波数可変レーザ光源装置 Expired - Fee Related JP3669805B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6229497A JP3669805B2 (ja) 1997-02-28 1997-02-28 周波数可変レーザ光源装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6229497A JP3669805B2 (ja) 1997-02-28 1997-02-28 周波数可変レーザ光源装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10242555A true JPH10242555A (ja) 1998-09-11
JP3669805B2 JP3669805B2 (ja) 2005-07-13

Family

ID=13195964

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6229497A Expired - Fee Related JP3669805B2 (ja) 1997-02-28 1997-02-28 周波数可変レーザ光源装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3669805B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005055382A (ja) * 2003-08-07 2005-03-03 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 偏波分散測定装置
JP2006337833A (ja) * 2005-06-03 2006-12-14 Optical Comb Institute Inc 波長可変光周波数コム発生装置
JP2013072848A (ja) * 2011-09-29 2013-04-22 Mitsutoyo Corp レーザ装置
JP2021150539A (ja) * 2020-03-19 2021-09-27 株式会社フジクラ 光源装置及びレーザ装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005055382A (ja) * 2003-08-07 2005-03-03 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 偏波分散測定装置
JP2006337833A (ja) * 2005-06-03 2006-12-14 Optical Comb Institute Inc 波長可変光周波数コム発生装置
JP2013072848A (ja) * 2011-09-29 2013-04-22 Mitsutoyo Corp レーザ装置
JP2021150539A (ja) * 2020-03-19 2021-09-27 株式会社フジクラ 光源装置及びレーザ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3669805B2 (ja) 2005-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5379309A (en) High frequency source having heterodyned laser oscillators injection-locked to a mode-locked laser
Wei et al. Precision and broadband frequency swept laser source based on high-order modulation-sideband injection-locking
JP6844119B2 (ja) 光周波数掃引レーザ光源、及びレーザレーダ
CN113161863B (zh) 基于时域锁模光电振荡器的微波脉冲产生装置及方法
CN110212989B (zh) 基于循环移频的射频跳频信号产生方法及装置
Logan All-optical heterodyne RF signal generation using a mode-locked-laser frequency comb: Theory and experiments
JP2008288390A (ja) 波長可変光周波数安定化光源
JP4889951B2 (ja) 光周波数安定化装置
JP4072053B2 (ja) 周波数シンセサイザ
JP3568801B2 (ja) 周波数可変レーザ光源装置
JPH10242555A (ja) 周波数可変レーザ光源装置
Lyu et al. External modulation method for generating accurate linear optical FMCW
JP5959340B2 (ja) 同期信号配信装置
US20240192365A1 (en) Optical Comb Generation Device
JP3527617B2 (ja) 標準光周波数発生装置
Doi et al. Frequency stabilization of millimeter-wave subcarrier using laser heterodyne source and optical delay line
EP3196689B1 (en) Optical frequency control device
JP5055791B2 (ja) 光パルス発生装置
Serafino et al. Photonics for mmW signal generation
JP3570581B2 (ja) レーザ光源装置
JP3575653B2 (ja) 超高速同期パルス光源
JP3974255B2 (ja) 周波数可変レーザ光源装置
JP4277099B2 (ja) 光パルス発生器
WO1993016514A1 (en) Frequency changing of light signals
JP2952964B2 (ja) レーザ発振周波数安定化方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041221

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050322

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050412

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090422

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090422

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100422

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees