JP4277099B2 - 光パルス発生器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の光源から出射される各光の位相関係を調整して光パルスを発生させる光パルス発生器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来において、光パルスを発生させるものとしては、所謂モードロックレーザがある。このモードロックレーザは、非常に接近した波長をもつ共振器のモードが同期することによって、光パルスを発生するようになされている。すなわち、このモードロックレーザは、内部に備えられる共振器の共振モードに応じた周波数間隔を有する光パルスを発生させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のモードロックレーザにおいては、共振器の構造的に繰り返し周波数を可変にしたり、大幅に大きくすることが困難であった。すなわち、上述のモードロックレーザでは、マイクロ波帯域で変調信号を電気光学素子に供給することより複数の波長を有する光パルスを生成するため、光パルスの繰り返し周波数に限界があった。
【0004】
更に、上述のモードロックレーザでは、共振器の大きさに依存して繰り返し周波数が決定され、共振器の大きさが小さいほど繰り返し周波数を大きくすることができる。しかし、このモードロックレーザは、共振器の大きさを小さくすることに限界があり、従って繰り返し周波数を大きくすることについても限界があった。
【0005】
また、上述のモードロックレーザでは、光パルスの形状を任意の形状にすることができなかった。
【0006】
そこで、本発明は、上述したような実情に鑑みて提案されたものであり、光パルスの繰り返し周期を可変とするとともに、大幅に変化させることができ、光パルスの形状を任意に変化させることができる光パルス発生器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決する本発明に係る光パルス発生器は、それぞれが異なる周波数を有する光を出射する複数の光源と、光を所定の周波数で変調することで上記所定の周波数間隔でサイドバンドを発生させて変調光を生成する変調手段と、上記変調手段からの変調光を用いて、光パルスとして出射する上記複数の光源からの複数の光の周波数及び位相を上記複数の光源相互間で相対的に制御する制御手段と、上記複数の光源から出射された複数の光を合成して光パルスを生成する合成手段と、上記合成手段からの光パルスを構成する上記複数の光源からの複数の光と上記変調手段からの変調光のサイドバンドとの差周波数及び位相を検出する検出手段とを備え、上記制御手段は、上記検出手段からの差周波数及び位相を用いて、上記複数の光源から出射する複数の光の周波数及び位相を調整することを特徴とするものである。
【0008】
このように構成された光パルス発生器は、変調光と複数の光源からの光との差周波数を検出し、差周波数に応じて、各光源から出射する光の周波数を制御する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
本発明を適用した光パルス発生装置1は、例えば図1に示すような構成となされる。
【0011】
この光パルス発生装置1は、外部からレーザ光が入力されるコム発生部2を備えている。このコム発生部2には、外部から所定の周波数を有する光が入射され、当該レーザ光を変調することにより、前記所定の周波数を中心として、高周波側及び低周波側に変調した周波数間隔でサイドバンドを発生させる。具体的には、このコム発生部2は、光変調素子に被制御光及び変調信号が入射され、光変調素子に被制御光が入射されたときの周波数を中心として低周波側及び/又は高周波側に変調信号の周波数間隔毎でサイドバンドを発生させることで変調光を生成してカプラ3に出射する。
【0012】
また、この光パルス発生装置1は、L1,L2,・・,Lkからなるk個のレーザダイオード6を備えている。これらの各レーザダイオード6は、それぞれ異なる波長のレーザ光を、スターカプラ5に出射する。これらのレーザダイオード6は、例えばレーザダイオードL1から出射するレーザ光とは所定の波長間隔のレーザ光を出射するレーザダイオードL2,L3,・・・,Lkからなる。なお、光パルス発生装置1においては、L1,L2,・・,Lkからなるk個のレーザダイオード6から出射するレーザ光を、上述のコム発生部2に入射させるように構成しても良い。すなわち、この光パルス発生装置1は、L1,L2,・・,Lkからなるk個のうちのいずれかのレーザダイオード6からのレーザ光を、スターカプラ5に入射させるとともに、コム発生部2における上記光変調素子に入射する被制御光として兼用しても良い。
【0013】
スターカプラ5は、回折格子等の光学素子を備えてなり、複数のレーザダイオード6からのレーザ光を合成することで複数の線状のスペクトルを有する光パルスを生成する。このスターカプラ5は、生成した光パルスをカプラ4に出力する。
【0014】
カプラ4は、例えばビームスプリッタ等の光学素子を備えてなり、スターカプラ5から複数のレーザ光が合成されてなる光パルスが入射され、当該光パルスを出力光として外部に出射するとともにカプラ3に出射する。
【0015】
カプラ3は、例えばビームスプリッタ等の光学素子を備えてなり、コム発生部2からの変調光が入射されるとともに、カプラ4から光パルスが入射される。このカプラ3は、入射された変調光と光パルスとを合成してスターカプラ7に出射する。このカプラ3から出射される光は、上記複数のレーザダイオード6から出射されるレーザ光の周波数と、コム発生部2で変調されて生成された各サイドバンドの周波数とを有する光である。
【0016】
スターカプラ7は、カプラ3からの光を所定の周波数間隔で分解する。すなわち、このスターカプラ7は、カプラ3を介して入射された光を、所定の範囲の周波数に存在する変調光の周波数と合成光の周波数とを有する光となるように分解して、分解して得た各光を複数の光検出部8に出射する。このとき、スターカプラ7は、後述のk個の光検出部8に対応した周波数の範囲でカプラ3からの光を分解して出射する。分解されて出射される各光は、例えば、上記各レーザダイオード6から出射されたレーザ光の周波数をほぼ中心として低周波側及び高周波側にコム発生部2で生成された変調光の周波数を有する。
【0017】
光検出部8は、スターカプラ7からの各光を用いて、各レーザダイオード6からのレーザ光の周波数とコム発生部2からの変調光の周波数との差周波数及び位相を検出する。これらの光検出部8は、上述のレーザダイオード6に対応してD1,D2,・・・,Dkのk個からなる。これらの光検出部8は、上記差周波数及び位相に応じて検出信号を生成し、当該検出信号を各位相調整部9に出力する。
【0018】
位相調整部9は、図2に示すように、光検出部8からの検出信号が入力される位相検波器11を備えている。この位相検波器11には、発振器13からの発振信号が位相調整器12で位相差が与えられて入力される。この位相調整器12は、発振器13からの発振信号の位相を調整して位相検波器11に出力する。この位相検波器11は、検出信号と発振信号との位相差に応じた直流電圧を各レーザダイオード6に出力する。そして、各レーザダイオード6は、各位相調整部9からの直流電圧に基づいて、コム発生部2で生成するサイドバンドに対して相対的に周波数と位相が制御されたレーザ光をスターカプラ5に出力する。
【0019】
また、この光パルス発生装置1においては、発振器13からの発振信号の周波数に応じて変調光のサイドバンドと各レーザダイオード6からのレーザ光との周波数差を調整する。すなわち、光パルス発生装置1において、図3に示すように変調光と各レーザダイオード6からのレーザ光との周波数差fを一定とする場合には全ての発振器13からの発振信号の周波数fを一定とし、図4に示すように変調光と各レーザダイオード6からのレーザ光との周波数差fを可変とする場合には各位相調整器9の発振器13からの発振信号の周波数fを可変とする。
【0020】
このように構成された光パルス発生装置1は、コム発生部2で変調して得た変調光と、スターカプラ5で合成して得た光パルスとをカプラ3で合成し、スターカプラ7で所定の周波数の幅で光を分離し、分離された光を用いて、各所定の周波数の幅の光毎に検出信号を発振器13からの発振信号と比較し、位相調整部9によりレーザダイオード6から出射するレーザ光の周波数及び位相を調整する。そして、光パルス発生装置1は、カプラ4によりスターカプラ5からの光パルスを出力する。
【0021】
これにより、光パルス発生装置1は、レーザダイオード6からのレーザ光とコム発生部2からの変調光との位相を同期させ、位相調整がなされた各レーザダイオード6からのレーザ光を合成して光パルスを発生させることができる。このとき、各レーザダイオード6からの各レーザ光からなる光パルスの周波数間隔を、コム発生部2で生成した変調光のサイドバンドの周波数間隔Fmの2倍になるように設定し、レーザ光の位相を位相調整部9により調整することにより、コム発生部2で生成した変調光のサイドバンドの周波数間隔Fmの2倍の大きさの繰り返し周波数2Fmを有する光パルスを生成して出力することができる。
【0022】
この光パルス発生装置1によれば、上述したように変調光のサイドバンドの周波数間隔Fmの2倍の大きさの繰り返し周波数2Fmの光パルスを発生させる場合のみならず、各レーザダイオード6から出射するレーザ光の周波数間隔を大きくすることで、更に大きな繰り返し周波数、例えば、3倍、4倍、更には100倍、1000倍の大きさの繰り返し周波数を有する光パルスを生成することができる。
【0023】
更に、この光パルス発生装置1は、上述の図3に示すように、コム発生部2で生成した変調光のサイドバンドの繰り返し周波数Fmの2倍の繰り返し周波数2Fmを有する光パルスを生成できるだけでなく、変調光のサイドバンドの整数倍以外の繰り返し周波数を有する光パルスであっても発生させることができ、各発振器13からの発振信号を調整することにより光パルスの繰り返し周波数を連続的に可変させることができる。すなわち、光パルス発生装置1によれば、上述のように整数倍の繰り返し周波数の光パルスのみならず、小数倍の繰り返し間隔の光パルスであっても発生させることができる。
【0024】
したがって、このような光パルス発生装置1によれば、位相調整部9によりレーザダイオード6から出射するレーザ光の周波数及び位相をコム発生部2から出射する変調光のサイドバンドの周波数との差周波数及び位相を検出して変化させることにより、出力する光パルスの繰り返し周波数を可変とすることができるとともに、大幅に大きくすることができる。
【0025】
また、この光パルス発生装置1によれば、コム発生部2からの変調光及びスターカプラ5からの光パルスをスターカプラ7で所定の周波数の幅毎に分離して差周波数及び位相の検出を行うので、レーザダイオード6から出射する各レーザ光との位相関係を位相調整器9により精密に調整することができる。
【0026】
なお、上述の光パルス発生装置1における位相調整部9は、各光検出部8からの検出信号を用いて各レーザダイオード6から出射する光の位相と同期するように調整する処理を行う一例について説明したが、位相の調整を行うときに各発振器13からの発振信号の周波数を変化させることでオフセット周波数を加えながら位相の調整を行うことにより、図4に示すように、コム発生部2からの変調光の繰り返し周期によらず、出力する光パルスの繰り返し周期を任意に設定することができ、繰り返し周期を可変とすることができる。このとき、例えばカプラ4から出射する光パルスの形状をパルス測定器等でモニタし、位相調整部12で各レーザダイオード6から出力するレーザ光の位相を調整するとともに、各レーザダイオード6から出力するレーザ光の光強度を調整することにより任意の形状の光パルスを生成することができる。すなわち、この光パルス発生装置1によれば、各レーザダイオード6から出射するレーザ光の位相及び強度を調整することにより、任意の幅、形状、細さ、周波数チャープ等を有する光パルスを発生させることができる。したがって、このような光パルス発生装置1によれば、出力する光パルスの形状を任意の形状とすることができるので、出力する光パルスの繰り返し周期を任意に設定することができ、例えば通信分野に用いられる光クロック発生器として使用することができる。
【0027】
このように、発振器13からの発振信号の周波数を変化させてオフセット周波数を加える手法としては、例えば図5に示すように、上述の発振器13に代えて、局所発振器21、k−1個のミキサ、k−1個のBPF(バンド・パス・フィルタ)からなる発振器20とすることが挙げられる。この発振器20は、局所発振器21から出力する周波数がf0の正弦波の発振信号をミキサ及びBPFを通過させることで周波数が2f0,3f0,・・・kf0の発振信号を生成する。このような発振器20を用いることにより、光パルス発生装置1は、発振信号の周波数を変化させることができ、オフセット周波数を加えながら位相の調整を行うことができる。
【0028】
なお、この図5に示した発振器20は、上述したように整数倍の周波数の発振信号を生成する場合のみならず、各ミキサに任意に生成した周波数を有する信号を入力することで所望の周波数の発振信号を生成することもできる。
【0029】
更に、光パルス発生装置1は、上述の発振器13に代えて図6に示すように、局所発振器31とk個のBPFからなる発振器30としても良い。この発振器30は、局所発振器31からの周波数がマイクロ波帯のf0の矩形波或いはパルス状の発振信号から、高調波成分を各BPFで分離することで、f0,2f0,・・・,kf0の周波数の発振信号を生成する。
【0030】
上述した発振器20及び発振器30は、上述した発振器13を用いた場合と比較して、発振信号の周波数を変化させても、2f0,・・・,kf0の位相が変化しないので、発振信号の周波数を変化させた後で上記位相調整器12により位相を調整する処理を省くことができる。
【0031】
また、この光パルス発生装置1は、発振器20又は発振器30を用いることにより、各位相調整器9の位相調整部12に入力する発振信号の位相関係を正確に保つことができる。すなわち、この発振器20又は発振器30を用いることにより、局所発振器21,31からの発振信号の周波数をf0をとし、各位相調整部12に入力される発振信号の周波数fkは
fk=kf0 (k=1,2,3,・・・)
という線形な関数で極めて正確なものとすることができる。従って、1つの発振器20又は発振器30を備えた光パルス発生装置1によれば、上述のように各位相調整器9内に備えられた発振器13からの発振信号を用いるときよりも、各発振信号の位相関係を正確に保持することができる。
【0032】
つぎに、本発明を適用した他の光パルス発生装置40について説明する。この光パルス発生装置40は、図7に示すように、光検出部8からの検出信号が入力されるオフセット部41を備えている。このオフセット部41は、例えば上述の図2に示したように位相検波器、位相調整器及び発振器を備えた構成となされており、上述の位相調整器9とは音響光学素子部42を駆動させる交流の駆動信号を生成するという点で異なる。なお、以下の光パルス発生装置40の説明においては、上述の光パルス発生装置1と同一部分については同一符号を付することによりその詳細な説明を省略する。
【0033】
上記オフセット部41は、k個の光検出部8に対応してC1,C2,・・・,Ckとk個設けられ、各光検出部8からの検出信号にオフセット周波数を付加することで後述の音響光学素子部42を駆動する交流の駆動信号を生成する。このオフセット部41は、図8に示すように対応して設けられたk個のAOTF(Acousto-optic tunable filter)43に駆動信号を入力するように接続されている。このオフセット部41は、AOTF43に入力された光パルスのうち、駆動信号の周波数により決定される特定の光の周波数成分に対してのみ影響を与えるように制御してAOTF43を駆動させる。すなわち、この光パルス発生装置40においては、例えばL3のレーザダイオード6から出射されたレーザ光の周波数についてオフセット周波数を与えるときには、オフセット部41によりオフセット周波数を付加するような駆動信号を生成して音響光学素子部42に出力する。
【0034】
このとき、このオフセット部41は、検出信号に応じてオフセット周波数を付加するとともに、位相調整を行って音響光学素子部42を駆動する駆動信号を生成する。
【0035】
音響光学素子部42は、駆動信号により内部に発生する音響の周波数が変化されることで、取り出すことができる光パルスの周波数を任意に変化させる例えば複数のAOTF43とPBS44とから構成される。この音響光学素子部42は、各オフセット部41からの駆動信号が入力されることにより、AOTF43により光パルスを構成する複数の異なる周波数をもつ光のうち特定の周波数の成分の光に対してのみ影響を与え、その光の周波数及び偏光方向を変化させる。そして、この音響光学素子部42は、PBS44により、複数のAOTF43を通過することで偏光方向が変化された光のみを出力する。
【0036】
ここで、変調光のサイドバンドの周波数をfcとし、レーザ光の周波数をf1とし、オフセット部41において付加するオフセット周波数をf0とし、f1>fcとすると、光検出部8で検出された差周波数に基づく信号の周波数は
1−fc
となる。そして、オフセット部41は、光検出部8からの信号にオフセット周波数f0を付加することにより
1−fc−f0
の周波数を有する駆動信号とする。
【0037】
ここで、オフセット部41からの駆動信号の周波数が音響光学素子部42を構成するAOTFを駆動するとき、音響光学素子部42に入力される光パルスを構成するレーザ光の周波数成分のうち、周波数f1にのみ影響を与えるように周波数f1−fcが調整されているとする。具体的には、光検出部8で検出された信号の周波数を用いることで、周波数f1のレーザ光を出射するレーザダイオード6を制御する。光パルス発生装置1において、周波数f1を有するレーザ光の周波数を例えばマイナス方向にシフトさせるように変化させたとき、音響光学素子部42から出力されるレーザ光の周波数は、
1−(f1−fc−f0)=fc+f0
となる。このとき、音響光学素子部42から出力される光パルスを構成するレーザ光の周波数成分の位相は、音響光学素子部42に入射されるときの位相とは関係がなく、変調光のサイドバンドの位相とオフセット部41内の発振器の位相で決定される。従って、音響光学素子部42から出射される光パルスを構成するレーザ光の位相は、オフセット部41内で調整することにより光パルスを構成するレーザ光の周波数成分における位相を調整する。
【0038】
このような光パルス発生装置40によれば、上述のようにオフセット部41内部に上記位相調整部と同様の機能を備えるので、位相調整部9における位相調整の精度を低くしても、各オフセット部41で駆動信号の位相を精密に調整することにより出射する光パルスのうち特定の光の周波数成分における周波数及び位相調整を行って、光パルスを出力することができる。したがって、この光パルス発生装置40においては、上述の位相調整部9に代えて、例えば周波数に応じて電気信号を生成する周波数−電圧コンバータ等の機器を用いることができる。
【0039】
なお、音響光学素子部42は、図8に示したように複数のAOTF43を備える一例のみならず、図9に示すように、各オフセット部41からのマイクロ波帯域の駆動信号を加算する加算器45を備え、当該加算器45からの信号に応じて駆動する単一のAOTF46を備えるものであっても良い。この音響光学素子部42は、加算器45により、各オフセット部41からの駆動信号を加算することにより、複数の周波数成分を有する駆動信号を生成し、AOTF46に入力する。この結果、AOTF46は、上述した図8の音響光学素子部42と同様に、入力された特定の偏光方向の光のうち、特定の周波数の成分の光の周波数及び偏光方向を変化させるように駆動する。そして、この音響光学素子部42は、PBS47により、AOTF46を通過することで偏光方向が変化された光のみを出力する。
【0040】
なお、上述の光パルス発生装置40においては、音響光学素子部42として複数又は単一のAOTFを用いた一例について説明したが、音響光学素子部42は、AOM(Acousto-optic Modulater)を備えたものであっても良い。この音響光学素子部42は、図10に示すように、カプラ4からの光パルスが入射されるスターカプラ51を備えている。このスターカプラ51は、入射された光パルスを所定の周波数間隔の光となるように分離して各AOM52に出射する。各AOM52は、k個の各オフセット部41に対応してk個からなり、各オフセット部41から駆動信号が入力され、スターカプラ51からの光のうち、特定の周波数の光に対してのみ影響を与え、その光の周波数を変化させてスターカプラ53に出射する。そして、スターカプラ53は、各AOM52からの光を合成して出力する。この結果、スターカプラ53から出力される光パルスは、オフセット部41からの駆動信号に応じて周波数が制御された光が合成されてなるものとなる。
【0041】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係る光パルス発生器では、それぞれが異なる周波数を有する光を出射する複数の光源から出射された複数の光を合成手段により合成して光パルスを生成するにあたり、上記合成手段から出射する光パルスを構成する上記複数の光源からの複数の光と、変調手段により光を所定の周波数で変調することで上記所定の周波数間隔でサイドバンドを発生させて生成される変調光のサイドバンドとの差周波数及び位相を検出手段により検出し、上記検出手段により検出された差周波数及び位相を用いて、制御手段により上記複数の光源から出射する複数の光の周波数及び位相を制御して光パルスが出射されるように調整するので、各光源からの周波数及び位相を変化させることにより、光パルスの繰り返し周期を可変とするとともに、大幅に変化させることができ、出射する光パルスの形状を任意に変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した光パルス発生装置の構成を示す図である。
【図2】位相調整部の構成を示す図である。
【図3】コム発生部からの変調光と、複数のレーザダイオードからのレーザ光との関係を調整することを説明するための図である。
【図4】コム発生部からの変調光と、複数のレーザダイオードからのレーザ光との関係を調整することを説明するための図である。
【図5】位相調整部に備えられる発振器の他の一例を示すブロック図である。
【図6】位相調整部に備えられる発振器の他の一例を示すブロック図である。
【図7】本発明を適用した光パルス発生装置の構成の他の一例を示す図である。
【図8】AOTFを備えた音響光学素子部の構成の一例を示す図である。
【図9】AOTFを備えた音響光学素子部の構成の他の一例を示す図である。
【図10】AOMを備えた音響光学素子部の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 光パルス発生装置、2 コム発生部、5 スターカプラ、6 レーザダイオード、7 スターカプラ、9 位相調整部

Claims (4)

  1. それぞれが異なる周波数を有する光を出射する複数の光源と、
    光を所定の周波数で変調することで上記所定の周波数間隔でサイドバンドを発生させて変調光を生成する変調手段と、
    上記変調手段からの変調光を用いて、光パルスとして出射する上記複数の光源からの複数の光の周波数及び位相を上記複数の光源相互間で相対的に制御する制御手段と、
    上記複数の光源から出射された複数の光を合成して光パルスを生成する合成手段と、
    上記合成手段からの光パルスを構成する上記複数の光源からの複数の光と上記変調手段からの変調光のサイドバンドとの差周波数及び位相を検出する検出手段とを備え、
    上記制御手段は、上記検出手段からの差周波数及び位相を用いて、上記複数の光源から出射する複数の光の周波数及び位相を調整すること
    を特徴とする光パルス発生器。
  2. 上記合成手段からの光パルスを、所定の周波数単位で分離する分離手段を備え、
    上記制御手段は、上記分離手段で分離された周波数の範囲における変調光と光パルスとの差周波数を検出して上記複数の光源から出射する複数の光の位相を調整することを特徴とする請求項1記載の光パルス発生器。
  3. 上記制御手段は、上記複数の光源から出射する複数の光の周波数にそれぞれ異なるオフセット周波数を付加するオフセット手段を備えることを特徴とする請求項1記載の光パルス発生器。
  4. 駆動信号に応じて、出射する光パルスのうち、特定の周波数の光を選択して周波数を変化させるように駆動される音響光学素子と、
    上記検出手段からの差周波数及び位相を用いて駆動信号を生成する駆動信号生成手段とを備え、
    上記音響光学素子は、上記駆動信号生成手段からの駆動信号が示す周波数に応じて駆動し、出射する光パルスのうち、特定の周波数の光の周波数を変化させて出射することを特徴とする請求項1記載の光パルス発生器。
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