JP6714270B2 - 光周波数コム発生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光周波数コム発生装置に関し、特にオフセット周波数fceoゼロの光周波数コムを発生する光周波数コム発生装置に関する。
図13に示されるように、1本1本は細い周波数スペクトラムが一定の繰り返し周波数frepの周波数間隔で櫛歯状に並ぶ複数の線スペクトルの集合体で表されるパルスレーザ光である光周波数コムが、1オクターブ以上の帯域にわたって存在する場合、光周波数コムの周波数スペクトラム1300は、長波長(低周波数f(N))を持つ成分と短波長(高周波数f(2N))を持つ成分とを同時に含む。長波長(低周波数f(N))を持つ成分及び短波長(高周波数f(2N))を持つ成分は、オフセット周波数fceoだけオフセットされているため、それぞれの成分の周波数は、次式で表される。
f(N)=N×frep+fceo (1)
f(2N)=2N×frep+fceo (2)
ただし、上式中Nは0又は自然数であり、モード次数を示す。また、オフセット周波数fceoは正式にはキャリアエンベロープオフセット周波数と呼ばれる(ただし、本明細書では便宜上「オフセット周波数」と略す)。また、オフセット周波数fceoと繰り返し周波数frepとの間には、次の不等式が成立する。
0≦fceo≦frep (3)
この光周波数コムのオフセット周波数fceoの制御は、精密周波数メトロロジ及び超高速物理だけでなく、化学及び天文においても重要な基盤技術である。特に、fceo=0に制御された光周波数コムは、光周波数分周、または、キャリアエンベロープ位相を制御するアト秒光パルスの応用などをはじめ、多くの分野において有用である。光周波数コムのオフセット周波数fceoは、f-2f干渉計によって長波長成分の第2高調波(周波数2f(N))を持つ光と短波長(高周波数f(2N))を持つ光とを干渉させて得られる干渉信号において、第2高調波(周波数2f(N))と短波長(高周波数f(2N))を持つ成分とのビート信号として検出される。このf-2f干渉計では、周波数が安定なオフセット周波数fceoを得るため、光周波数コムのオフセット周波数fceoと基準マイクロ波信号との位相弁別が行われ、光周波数コムのオフセット周波数fceoと基準マイクロ波信号間の位相差が一定になるように位相同期することが一般的に行われる。しかし、ゼロ周波数(直流)には位相が存在せず位相弁別は不可能であるため、そのままではオフセット周波数fceoをゼロに安定化することができない。
そこで、従来より、オフセット周波数fceoがゼロとなる光周波数コムを発生する光周波数コム発生装置が提案されている(例えば、非特許文献1及び2、特許文献1参照)。非特許文献1には、オフセット周波数fceoをゼロとなる光周波数コムを発生する装置が開示されている。この装置は、音響光学変調器(AOM)により変調周波数fAOMだけ周波数シフトした光周波数コムからf-2f干渉計を用いて周波数(fceo+fAOM)を検出し、このシフトした周波数を持つ信号を周波数fAOMに位相同期することで、次式に従ってオフセット周波数fceoをゼロとする。
ceo+fAOM=fAOM (4)
また、非特許文献2及び特許文献1には、広帯域化した光周波数コムに含まれる低周波数成分(周波数:fceo+n1frep)と高周波数成分(周波数:fceo+n2frep)とを、非線形光学結晶を用いた差周波発生器(DFG)に供給し、それらの差周波数成分(周波数:(n2-n1)frep)を生成することで、DFGからオフセット周波数fceoをゼロとした光周波数コムを出力させる装置が開示されている。
Rausch et al.,Opt.Express.17,20282,(2009) 論文 Krauss et al.,Opt.Lett.36,540(2011)
米国特許出願公開第2012−0093181号明細書
しかしながら、AOMを用いる従来の光周波数コム発生装置では、高価なAOMが必要で装置全体として高価な構成となり、また、0次光の混入などによって制御に用いる信号のS/Nが低下するという課題がある。一方、DFGを用いる従来の光周波数コム発生装置では、DFGから得られるオフセット周波数fceoをゼロとした光周波数コムの帯域が狭いため、得られた光周波数コムに対してもう一度広帯域化処理(以下、単に「再広帯域化」と略す)を必要とするという課題がある。
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、簡単で、しかも再広帯域化が不要な構成によりオフセット周波数fceoをゼロとした光周波数コムを発生する光周波数コム発生装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の光周波数コム発生装置は、オフセット周波数fceoだけオフセットされ、かつ、一定の繰り返し周波数frepの周波数間隔で櫛歯状に並ぶ複数の線スペクトルの集合体で表されるパルスレーザ光である光周波数コムを発生する光周波数コム発生器と、光周波数コム発生器から出力された光周波数コムからオフセット周波数fceoを表す検出信号を生成して、その検出信号を出力する検出部と、その検出信号から周波数(frep−fceo)を持つ成分と周波数(frep+fceo)を持つ成分とを位相同期させるための誤差信号を生成し、その誤差信号を光周波数コム発生器にフィードバックして、光周波数コム発生器から出力される光周波数コム中のオフセット周波数fceoをゼロに可変制御する誤差信号検出部と、を有する。
本発明による光周波数コム発生装置は、簡単で、しかも再広帯域化が不要な構成によりオフセット周波数fceoをゼロとした光周波数コムを発生することができる。
図1は、本発明に係る光周波数コム発生装置の一実施形態のブロック図である。 図2は、図1中のfceo検出部の一実施形態のブロック図である。 図3は、図1中の誤差信号生成部の一実施形態のブロック図である。 図4Aは、差動アンプから出力される信号の周波数スペクトラムを表す図である。 図4Bは、バンドパスフィルタから出力される信号の周波数スペクトラムを表す図である。 図4Cは、加算器により生成される誤差信号の波形を表す図である。 図5は、本実施形態の動作原理説明用周波数スペクトラム図である。 図6は、オフセット周波数fceo検出部の第1変形例のブロック図である。 図7は、オフセット周波数fceo検出部の第2変形例のブロック図である。 図8Aは、図1の光周波数コム発生装置における誤差信号検出部中のBPFの出力信号の周波数スペクトル図である。 図8Bは、fceo/frepの相対アラン偏差の測定結果を示す図である。 図9は、本発明に係る光周波数コム発生装置の一応用例のブロック図である。 図10は、図9中のfbeat検出部の一実施形態のブロック図である。 図11は、光コムから出力される光信号f(N)及びレーザ発振周波数fcwの周波数スペクトラム図である。 図12は、本発明に係る光周波数コム発生装置がオフセット周波数fceo=0であることを確認するための装置構成、光コムからの光信号の周波数スペクトラム、及び、測定したアウトオブループビート周波数と、光周波数200THzに対する相対アラン偏差を示す図である。 図13は、光コムから出力される周波数コムの一例の周波数スペクトラム図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る光周波数コム発生装置の一実施形態のブロック図を示す。同図に示すように、本実施形態の光周波数コム発生装置10は、光周波数コム発生器(以下、単に「光コム」と略す)11、オフセット周波数fceo検出部12、誤差信号生成部13、ループフィルタ14を含むフィードバックループ構成を有する。そして光周波数コム発生装置10は、光コム11からオフセット周波数fceoがゼロとなるように制御された制御後のパルスレーザ光である光周波数コムを出力する。
なお、以下では、光周波数コムに含まれる成分の周波数、及び、光周波数コムに対する何らかの処理を行って得られる信号に含まれる周波数を、光周波数と呼ぶことがある。
光コム11は、前述した図13に示した線スペクトラムの集合体である周波数スペクトラムの長波長f(N)を持つ成分と短波長f(2N)を持つ成分とを含むパルスレーザ光の光周波数コムAを発生する。オフセット周波数fceo検出部12は、供給された光周波数コムAのうちの互いに隣接する線スペクトラム間の周波数間隔を示す繰り返し周波数frepを持つ成分のパワーを差動アンプを用いて大幅に減衰させて検出したオフセット周波数fceoなどを表す検出信号を出力する。誤差信号生成部13は、オフセット周波数fceo検出部12から供給される検出信号から光コム11中の繰り返し周波数とオフセット周波数との差の周波数(frep−fceo)を持つ成分と、和の周波数(frep+fceo)を持つ成分とを位相同期するための誤差信号を生成し、生成した誤差信号をループフィルタ14を通して光コム11に供給する。
次に、図1中の各ブロックの構成について更に詳細に説明する。図2は、図1中のオフセット周波数fceo検出部12の一実施形態のブロック図を示す。図2において、オフセット周波数fceo検出部12は、非線形結晶121、ビームスプリッタ122、可変光アッテネータ123、光バンドパスフィルタ(OBPF)124、受光器125及び126、差動アンプ127を有する。非線形結晶121は、例えばPPLN(periodically poled lithium niobate)を有する。非線形結晶121には、図13に示した周波数スペクトラムの長波長f(N)の周波数成分と短波長f(2N)の周波数成分とを含む光周波数コムAが供給される。そして非線形結晶121は、長波長f(N)の周波数成分の第2高調波(周波数2f(N))を発生し、f−2f干渉処理されることで発生する周波数(2f(N)−f(2N)=fceo)を持つ成分を含む干渉信号を出力する。
ビームスプリッタ122は、非線形結晶121から供給された光信号B(光周波数2f(N)、f(N)、f(2N)を持つ成分からなる)を光信号C及び光信号Eに2分割する。一方の光信号Cは、ビームスプリッタ122から可変光アッテネータ123に供給され、他方の光信号Eは、ビームスプリッタ122からOBPF124に供給される。OBPF124は、入力された光信号Eから、周波数2f(N)を持つ第2高調波と短波長(周波数f(2N))の成分とが同時に存在する光周波数帯域の光信号Fを切り出して受光器126に供給する。受光器126は、例えば、フォトダイオードであり、入力光信号Fを光電変換して、入力信号F中の第2高調波(周波数2f(N))を持つ成分と短波長(周波数f(2N))を持つ成分との干渉信号により表されるオフセット周波数fceoに相当する成分と、繰り返し周波数frepのm倍(mは1以上の自然数)の周波数frep、2frep o、3frep・・・を持つ成分と、それらの周波数とオフセット周波数fceoとの差の周波数(frep−fceo、2frep−fceo、3frep−fceo、・・・)を持つ成分と、それらの周波数とオフセット周波数fceoとの和の周波数(frep+fceo、2frep+fceo、3frep+fceo、・・・)を持つ成分とからなる第1の信号を差動アンプ127に供給する。
一方、受光器125は、例えば、フォトダイオードであり、入力光信号Dを光電変換して、繰り返し周波数frepのm倍(mは1以上の自然数)の周波数frep、2frep o、3frep・・・を持つ成分を含む第2の信号を差動アンプ127に供給する。ここで、光信号DはOBPFを通していないので、オフセット周波数fceo関連の信号(周波数がオフセット周波数fceoを用いて表される信号、すなわち、周波数fceo、(frep−fceo)、(2frep−fceo)、(3frep−fceo)、...、(frep+fceo)、(2frep+fceo)、(3frep+fceo)、...などの信号)に対して繰り返し周波数frepを持つ信号のパワーが圧倒的に大きい。そこで、本実施形態によるオフセット周波数fceo検出部12は、第2の信号のパワーを可変光アッテネータ123で調整し、差動アンプ127において、第1の信号中のm倍の繰り返し周波数frep、2frep o、3frep・・・を持つ信号と第2の信号とがほぼ相殺除去されるようにしている。これにより、差動アンプ127は、図4Aに示す周波数スペクトラムの信号Gを出力する。ここで、信号Gは、検出信号の一例であり、図4Aの信号G中、信号成分aはオフセット周波数fceoを持つ信号であり、信号成分bは周波数(frep−fceo)を持つ信号であり、信号成分cはほぼ相殺除去された繰り返し周波数frepを持つ信号であり、信号成分dは周波数(frep+fceo)を持つ信号であり、信号成分eは周波数(2frep−fceo)を持つ信号であり、信号成分fはほぼ相殺除去された周波数2frepを持つ信号であり、信号成分gは周波数(2frep+fceo)を持つ信号であり、信号成分hは周波数(3frep−fceo)を持つ信号であり、信号成分hはほぼ相殺除去された周波数3frepを持つ信号である。
次に、図1中の誤差信号生成部13の構成及び動作について説明する。図3は、図1中の誤差信号生成部13の一実施形態のブロック図を示す。図3において、誤差信号生成部13は、バンドパスフィルタ(BPF)131、スプリッタ132、ミキサ133及び加算器134を有する。BPF131は、オフセット周波数fceo検出部12内の差動アンプ127から出力された電気信号G中の(frep−fceo)〜(frep+fceo)の周波数領域を含むそれより若干広い周波数帯域を選択し、選択した周波数帯域を含む信号を出力する。したがって、BPF131は図4Aに示した周波数スペクトラムの信号G中の信号成分b、c及びdを選択して出力し、それ以外の信号成分を大幅に抑圧して、図4Bに示す周波数スぺトラムの信号Hを出力する。
スプリッタ132は、入力信号Hを二分してミキサ133にそれぞれ供給する。ミキサ133は、供給された信号同士を乗じることで、入力信号Hの二乗信号を生成し、その二乗信号を出力する。ここで、入力信号Hは図4Bに示したように、信号成分b及びd以外は十分低レベルであり無視できるので、ミキサ133は、周波数(frep−fceo)の信号成分b及び周波数(frep+fceo)の信号成分dからなる次式で示す二乗信号Iを出力する。
I={Vcos[2π(frep-fceo)t]+Vcos[2π(frep+fceo)t+Δφ]}2 (5)
ただし、上式中、Δφは上記信号成分b及びdの位相差を示す。
加算器134はミキサ133から供給された二乗信号Iに、所定の直流電圧−V2を加算して加算後の信号Jを生成し、その信号Jを誤差信号として図1のループフィルタ14を通して光コム11にフィードバック出力する。この誤差信号Jは、周波数(frep−fceo)を持つ成分と周波数(frep+fceo)を持つ成分間の位相の誤差信号の基となる。スプリッタ132とミキサ133間の2本の電気路長差により発生する位相差により、この誤差信号Jの振幅と正負の極性が変化するが、適切な電気路長(多くの場合同じ電気路長)を選ぶことで最大の振幅かつ所望の極性が得られる。光コム11内部の例えば励起レーザの電流が誤差信号Jにより制御されることで、出力される光周波数コムにおけるオフセット周波数fceoが、(5)式中の信号成分bの周波数(frep−fceo)と信号成分dの周波数(frep+fceo)とが近づくように可変制御される。そして、両信号成分b及びdを位相同期することにより、(frep−fceo)=(frep+fceo)となる。この結果、(5)式の二乗信号Iは次式で示されるようになる。
I=V2+V2cosΔφ+(位相同期に関係ない高周波成分) (6)
加算器134は、二乗信号Iから(6)式中の位相同期に関係ない高周波成分を図示しないローバスフィルタで除去した後、除去後の二乗信号Iに上記所定の直流電圧−V2を加算することで、V2cosΔφで表される図4Cに示す波形の誤差信号Jを生成する。このように、(frep−fceo)=(frep+fceo)に近づけるようにオフセット周波数fceoが制御されて信号成分b及びdを位相同期することにより、光コム11はオフセット周波数fceoがゼロに制御された光周波数コムを発生して図1の出力端子15へ出力する。
本実施形態によれば、新たに必要となる機能は簡単な差動検出機能のみであり、光周波数コム発生装置は、複雑な機能を加えなくてよく、かつ、光周波数コムの波長帯域を制限することがない簡単な構成とすることができる。また、この手法ではもともとの光コム11の光源部の広帯域化処理されていない光のオフセット周波数fceoがゼロになるので、光周波数コム発生装置は、光コム11の光源部からの広帯域化処理されていない光を一度だけ広帯域化することで使用することも可能である。さらに、光周波数コム発生装置は、オフセット周波数fceoを検出するために発生させた、十分広帯域な光周波数コムをそのまま使用することも可能である。
本実施形態の動作原理について、図5と共に更に説明する。本実施形態では、図5に示す周波数スペクトラムの光周波数コムのうち、まず、図5に(イ)で示すように、図2の可変アッテネータ123及び差動アンプ127は、周波数(frep−fceo)の成分及び(frep+fceo)の成分のパワーに比して、繰り返し周波数frepの成分のパワーを相対的に小さくする。その後、前述した図1のオフセット周波数fceo検出部12、誤差信号生成部13、ループフィルタ14及び光コム11のフィードバックループは、図5に(ロ)で示すように、オフセット周波数fceoを可変制御して、周波数(frep−fceo)と周波数(frep+fceo)とを近づけてから信号成分b及びdを位相同期する。その結果、周波数(frep−fceo)と周波数(frep+fceo)とがロックされて下記の関係が成立する。
(frep−fceo)=(frep+fceo) (7)
したがって、オフセット周波数fceoがゼロになる。
次に、オフセット周波数fceo検出部12の変形例について説明する。図6は、オフセット周波数fceo検出部12の第1変形例のブロック図を示す。同図中、図2と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図6において、第1変形例のオフセット周波数fceo検出部12Aは、ビームスプリッタ122の代わりに偏光ビームスプリッタ128を有し、可変光アッテネータ123の代わりに可変光アッテネータ又は偏光子129を有する。本変形例では、非線形結晶121により得られる光信号B(光周波数2f(N)、f(N)、f(2N)を持つ成分からなる)のうち、第2高調波(周波数2f(N))では偏光が揃っているので、偏光ビームスプリッタ128は光信号Bを2分岐する。そして、一方の光路には光周波数f(N)、f(2N)を持つ成分を含む光周波数コムA(すなわち、基本波成分からなる光信号)が出力され、他方の光路には基本波成分と第2高調波とからなる光信号E(すなわち、光信号Bと同じ)が出力される。
偏光ビームスプリッタ128で分離した光の偏光は直線偏光になる。そのため、可変光アッテネータ又は偏光子129として偏光子が用いられる場合は、偏光子の透過軸を回転させることで、可変光アッテネータが用いられる場合と同様に、オフセット周波数fceo検出部12Aは、検出される繰り返し周波数frepのm倍(mは1以上の自然数)の周波数frep、2frep o、3frep・・・を持つ信号成分のパワーを調整することができる。受光器125は繰り返し周波数frepのm倍の周波数frep、2frep o、3frep・・・を持つ信号成分からなる第2の信号を差動アンプ127に供給する。
図7は、オフセット周波数fceo検出部12の第2変形例のブロック図を示す。同図中、図2と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図7において、第2変形例のオフセット周波数fceo検出部12Bは、光コム11からの光周波数コムAをビームスプリッタ122により2分岐して非線形結晶121a及び可変光アッテネータ123へ供給する。非線形結晶121aは、ビームスプリッタ122から供給された光周波数コムAに基づき、長波長f(N)の周波数成分の第2高調波(周波数2f(N))を発生し、その第2高調波(周波数2f(N))を入力周波数f(N)及びf(2N)を持つ成分と共に出力する。すなわち、非線形結晶121aから出力される光信号Bは、入力周波数f(N)及びf(2N)を持つ成分とともに、第2高調波(周波数2f(N))を含む。なお、非線形結晶121aは、例えば、非線形結晶121と同様に、PPLNを有する。OBPF124は、非線形結晶121aから供給される光信号B中の第2高調波(周波数2f(N))と短波長f(2N)の周波数成分とがともに含まれる光周波数帯域の光信号Fを、光信号Bから切り出して受光器126に供給する。
次に、本実施形態の実験結果について説明する。図8Aは、本実施形態の光周波数コム発生装置10が、信号成分b及びdが位相同期するよう動作し、かつ、(frep−fceo)=(frep+fceo)が成立しているときの、誤差信号検出部13中のBPF131の出力信号の周波数スペクトル図を示す。図8Aに示すように、BPF131の出力信号(インループビート信号)は繰り返し周波数frepにおいてピークを示す。そのため、位相同期によりオフセット周波数fceoがゼロであることが強く示唆されている(明確な証拠については後述)。コヒーレントピークのS/Nは約84dB・Hzで、オフセット周波数fceoがシンセサイザーの基準信号に位相同期される通常の場合と同様であった。
また、本実施形態の位相同期の影響と安定度を調べるため、位相同期されたオフセット周波数fceoのインループでのビート信号(周波数fin-loop)と別のポートで直接検出した繰り返し周波数frepをそれぞれカウンタで周波数計測し、fin-loop/frepの相対アラン偏差を計算した。fceo=0のとき、fin-loopはfrepと一致する。図8Bは、fin-loop/frepの相対アラン偏差の測定結果を示す。カウンタリミットの相対アラン偏差が得られており、インループビートスペクトルと合わせて本実施形態の位相同期の性能は高く、オフセット周波数fceoの通常の位相同期と同等であることが確認できた。
次に、本実施形態の光周波数コム発生装置の応用例について説明する。以下説明する応用例は、本実施形態の光周波数コム発生装置を光周波数分周器に応用した例を示す。ただし、前述したように、光周波数コム発生装置は、光周波数分周だけでなく、キャリアエンベロープ位相を制御するアト秒光パルスの応用などをはじめ、多くの分野において有用であり、光周波数コム発生装置の用途は、光周波数分周器に限定されるものではない。
図9は、本発明に係る光周波数コム発生装置の一応用例のブロック図を示す。この応用例である光周波数分周器20は、図1に示した光周波数コム発生装置10にビート光周波数fbeatをゼロに制御するビート光周波数ゼロ制御回路を組み合わせて構成される。図9において、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を適宜省略する。
図9において、光コム11は発生する光周波数コムのオフセット周波数fceoが、fceo検出部12、誤差信号生成部13及びループフィルタ14を含む第1のフィードバックループによりゼロに制御されると共に、連続波発振レーザ(CWレーザ)発振器22の発振周波数fcwと光コム11から出力された光周波数コム中のうち発振周波数fcwに最も近い光周波数との差を示すビート周波数fbeatが、fbeat検出部23、誤差信号生成部24及びループフィルタ25を含む第2のフィードバックループによりゼロに制御される。これにより、光コム11は、CWレーザ発振器22の発振周波数fcwを基準に、(N/Ncw)fcwで表される分周された光周波数コムf(N)を発生する。ここで、Nは任意の自然数、Ncwは所望の分周比に応じた一定値である。
beat検出部23には、光コム11からの光周波数コム及びCWレーザ発振器22からのCWレーザ信号とが供給される。そしてfbeat検出部23は、光周波数コムとCWレーザ信号との干渉信号を含む光信号を光電変換し、ビート周波数fbeatに相当する成分と、繰り返し周波数frepのm倍(mは1以上の整数)の周波数frep、2frep、3frep、...を持つ成分と、それらの周波数とビート周波数fbeatとの差の周波数(frep−fbeat)、(2frep−fbeat)、(3frep−fbeat)、...を持つ成分と、それらの周波数とビート周波数fbeatとの和の周波数(frep+fbeat)、(2frep+fbeat)、(3frep+fbeat)、...を持つ成分とからなる信号を誤差信号検出部24に供給する。誤差信号検出部24は、fbeat検出部23から供給される信号から、光コム11中の繰り返し周波数とビート周波数との差の周波数(frep−fbeat)を持つ成分と、和の周波数(frep+fbeat)を持つ成分とを位相同期するための誤差信号を生成し、生成した誤差信号をループフィルタ25を通して光コム11に供給する。
次に、図9中の各ブロックの構成について更に詳細に説明する。図10は、図9中のfbeat検出部23の一実施形態のブロック図を示す。図10に示すように、fbeat検出部23は、光バンドパスフィルタ(OBPF)231、1:1ビームスプリッタ(BS)232、受光器233及び234、差動アンプ235を有する。1:1ビームスプリッタ(BS)232はハーフミラーでもよい。OBPF231は、光コム11から出力された光周波数コムの光信号中、CWレーザ信号の発振周波数fcwと最も近い周波数f(Ncw)の光信号を中心とする狭い光周波数領域(例えば±数千frep)内の光信号を選択して出力する。
図11は、fbeat検出部23内の光信号の周波数スペクトラムを示す。図11に示すように光コム11から発生された光周波数コムの周波数f(N)の光信号中、CWレーザ発振周波数fcwと最も近い周波数f(Ncw)を持つ光信号とCWレーザ発振周波数fcwとの間のビート周波数fbeatは次式で表される。
beat=fcw−f(Ncw)=fcw−(fceo+Ncwrep) (8)
(8)式を整理すると繰り返し周波数frepは次式で表される。
rep=(fcw−fceo−fbeat)/Ncw (9)
よって、光周波数コムにおける、周波数f(N)は(1)式に(9)式を代入することで、次式で表される。
f(N)=fceo+(N/Ncw)(fcw−fceo−fbeat) (10)
図10の1:1ビームスプリッタ(BS)232は、OBPF231からの光信号の周波数f(Ncw)を中心とする狭い光周波数領域の光信号と、CWレーザ発振器22からのCWレーザ信号とを合成し、かつ2分岐して出力する。一方の光路にはビート信号S及びTを含む光信号が出力され、他方の光路にはビート信号−S及びTを含む光信号が出力される。ビート信号−Sはビート信号Sの位相反転信号である。
受光器233は、ビート信号S及びTを含む光信号を光電変換して、ビート信号Sに相当する、fbeat、(frep−fbeat)、(frep+fbeat)、(2frep−fbeat)、・・・の周波数を持つ成分と、ビート信号Tに相当する、繰り返し周波数の自然数倍のfrep、2frep、3frep、・・・の周波数を持つ成分とからなる信号を出力する。この出力信号は差動アンプ235に第1の信号として入力される。一方、受光器234は、ビート信号−S及びTを含む光信号を光電変換して、ビート信号−Sに相当する、fbeat、(frep−fbeat)、(frep+fbeat)、(2frep−fbeat)、・・・の周波数を持つ成分と、ビート信号Tに相当する、繰り返し周波数の自然数倍のfrep、2frep、3frep、・・・の周波数を持つ成分とからなる信号を出力する。この出力信号は差動アンプ235に第2の信号として入力される。なお、受光器233及び受光器234は、それぞれ、例えば、フォトダイオードとすることができる。
差動アンプ235は、上記の第1及び第2の信号を差動増幅して、m倍の繰り返し周波数frep、2frep o、3frep・・・を大幅に抑圧すると共に、fbeat、(frep−fbeat)、(frep+fbeat)、(2frep−fbeat)、・・・からなる周波数を持つ成分の電気信号を誤差信号生成部24へ出力する。誤差信号生成部24は、バンドパスフィルタ、二乗回路及び加算器を有し、まず、バンドパスフィルタにより差動アンプ235から供給された電気信号中の(frep−fbeat)〜(frep+fbeat)の周波数領域を含むそれより若干広い周波数帯域の信号を選択する。なお、この周波数領域中の繰り返し周波数frep信号は大幅に抑圧されているため、バンドパスフィルタから出力される信号は、実質上、周波数(frep−fbeat)の信号及び周波数(frep+fbeat)の信号からなる。二乗回路はバンドパスフィルタから供給された周波数(frep−fbeat)の信号及び周波数(frep+fbeat)の信号から次式で表される二乗信号Uを出力する。
U={Vcos[2π(frep-fbeat)t]+Vcos[2π(frep+fbeat)t+Δφ]}2 (11)
ただし、上式中、Δφは上記周波数(frep−fbeat)の信号と周波数(frep+fbeat)の信号間の位相差を示す。
誤差検出部24内の加算器は、二乗信号Uに所定の直流電圧−V2を加算して誤差信号を生成し、この誤差信号を光コム11に供給する。この誤差信号に基づいて光コム11は、内部のレーザ共振器内の電気光学変調器あるいはピエゾ素子などのfbeat制御用アクチュエータを、光コム11から出力される周波数コム中の光周波数(frep−fbeat)及び(frep+fbeat)を近づけるように制御して、周波数(frep−fbeat)の信号及び周波数(frep+fbeat)の信号を位相同期する。そして、両信号を位相同期することにより、(frep−fbeat)=(frep+fbeat)が成立する。この結果、(11)式の二乗信号Uは次式で示されるようになる。
U=V2+V2cosΔφ+(位相同期に関係ない高周波成分) (12)
誤差検出部24内の加算器は、二乗信号Uから(12)式中の位相同期に関係ない高周波成分を図示しないローバスフィルタで除去した後、その除去後の二乗信号Uに上記所定の直流電圧−V2を加算することで、V2cosΔφで表される図4Cに示した波形と同様の波形の誤差信号を生成し、生成した誤差信号をループフィルタ25を通して光コム11へ出力する。これにより、光コム11はビート周波数fbeatがゼロに制御された光周波数コムを発生して、その光周波数コムを図9の出力端子26へ出力する。
このようにして、光周波数分周器20は光周波数コムのオフセット周波数fceoが、fceo検出部12、誤差信号生成部13及びループフィルタ14を有する第1のフィードバックループによりゼロに制御されると共に、ビート周波数fbeatが、fbeat検出部23、誤差信号生成部24及びループフィルタ25を有する第2のフィードバックループによりゼロに制御される。これにより、光周波数分周器20は、(10)式にfceo=fbeat=0を代入して得られる、(N/Ncw)fcwに分周された光周波数コムf(N)を光コム11から発生させる。光周波数分周器20は分周された光周波数コムを発生するので、周波数コム発生装置の一応用例である。
次に、本実施形態の光周波数コム発生装置10において信号成分b及びdが位相同期して動作し、(frep−fceo)=(frep+fceo)が成立して、オフセット周波数fceo=0であるか否かの確認方法について説明する。本実施形態の光周波数コム発生装置10において(frep−fceo)=(frep+fceo)が成立していることは、図8Aに示した、誤差信号検出部13中のBPF131の出力信号の周波数スペクトル図から分かるが、念のためオフセット周波数fceo=0であることを、図12の上側に示される構成を持つ装置により確認した。
図12において、図9と同一構成部分には同一符号を付してある。図12において、光周波数分周器20は、前述したfceo検出部12、誤差信号生成部13及びループフィルタ14を有する第1のフィードバックループ回路27により光コム21のオフセット周波数fceoをゼロに制御すると共に、前述したfbeat検出部23、誤差信号生成部24及びループフィルタ25を有する第2のフィードバックループ回路28により、光コム21の基準レーザ発振器41からの基準レーザ周波数と光周波数コム中の基準レーザ周波数と最も近い周波数を持つ光信号間のビート周波数fbeatをゼロに制御する。一方、オフセット周波数を持つ光周波数分周器30は、公知の第1の位相同期ループ(PLL)回路32により光コム31のオフセット周波数を29.9MHzにロックすると共に、公知の第2のPLL回路33により光コム31の基準レーザ発振器41からの基準レーザ周波数と光周波数コム中の基準レーザ周波数と最も近い周波数を持つ光信号間のビート周波数を29.9MHzに制御する。
また、光コム21からの光信号のうち、光バンドパスフィルタ(OBPF)42により波長1020nm及びその近傍波長領域の光信号が選択される。一方、光コム31からの光信号のうち、OBPF43により波長1020nm及びその近傍波長領域の光信号が選択される。なお、光コム21及び31から発する各周波数コム中の繰り返し周波数frepは等しく設定されている。OBPF42及び43によりそれぞれ選択された2信号のアウトオブループビート(Out-of-loop beat)信号は、カウンタ44によりその周波数が計数される。
図12の上から2番目に示されるグラフは光コム21からの光信号の周波数スペクトラムを示し、図12の上から3番目に示されるグラフは光コム31からの光信号の周波数スペクトラムを示す。図12の一番下に示される波形は、測定したアウトオブループビート周波数と、光周波数200THzに対する相対アラン偏差を示す。アウトオブループビート周波数は29.9MHzで一定に保たれており、光コム21が確かにオフセット周波数fceo=0にロックされていることを示している。
10 光周波数コム発生装置
11、31 光周波数コム発生器(光コム)
12、12A、12B オフセット周波数fceo検出部
13、24 誤差信号生成部
14、25 ループフィルタ
15、26 出力端子
20 光周波数分周器
30 オフセット周波数を持つ光周波数分周器
22 連続波発振レーザ(CWレーザ)発振器
23 ビート周波数fbeat検出部
121、121a 非線形結晶
122、232 ビームスプリッタ
123 可変光アッテネータ
42、43、124、231 光バンドパスフィルタ(OBPF)
125、126、233、234 受光器
127、235 差動アンプ
128 偏光ビームスプリッタ
129 可変光アッテネータ又は偏光子
131 バンドパスフィルタ(BPF)
132 スプリッタ
133 ミキサ
134 加算器

Claims (6)

  1. オフセット周波数fceoだけオフセットされ、かつ、一定の繰り返し周波数frepの周波数間隔で櫛歯状に並ぶ複数の線スペクトルの集合体で表されるパルスレーザ光である光周波数コムを発生する光周波数コム発生器と、
    前記光周波数コム発生器から出力された前記光周波数コムから前記オフセット周波数fceoを表す検出信号を生成し、当該検出信号を出力する検出部と、
    前記検出信号から周波数 (frep−fceo)を持つ成分と周波数(frep+fceo)を持つ成分とを位相同期させるための誤差信号を生成し、前記誤差信号を前記光周波数コム発生器にフィードバックして、前記光周波数コム発生器から出力される前記光周波数コム中の前記オフセット周波数fceoをゼロに可変制御する誤差信号検出部と、
    を有する光周波数コム発生装置。
  2. 前記誤差信号検出部は、前記検出信号から前記周波数(frep−fceo)を持つ成分のパワー及び前記周波数(frep+fceo)を持つ成分のパワーに比して、前記繰り返し周波数frepのパワーを相対的に小さくした前記周波数(frep−fceo)を持つ成分の第1の誤差信号成分及び前記周波数(frep+fceo)を持つ成分の第2の誤差信号成分の位相差に応じた前記誤差信号を生成して前記光周波数コム発生器の前記オフセット周波数fceoを可変制御し、前記第1及び第2の誤差信号成分を位相同期する請求項1記載の光周波数コム発生装置。
  3. 前記検出部は、
    供給された前記光周波数コムと前記光周波数コムの第2高調波とを干渉させることで干渉光信号を生成する干渉処理手段と、
    前記干渉光信号を2分岐して2つの光路へ出力する光分岐手段と、
    前記干渉光信号のうちの前記2つの光路のうちの一方の光路へ出力された光信号に対して、所定の光周波数領域の光信号を選択して光電変換し、前記繰り返し周波数frepのm倍(mは1以上の自然数)の第1の周波数群の成分と、前記オフセット周波数fceoと前記繰り返し周波数frepのm倍の周波数との和の周波数及び差の周波数、並びに前記オフセット周波数fceoからなる第2の周波数群の成分とからなる第1の信号を検出する第1の信号検出手段と、
    前記干渉光信号のうちの前記2つの光路のうちの他方の光路へ出力された光信号に対して、前記所定の光周波数領域の光信号を選択することなくパワーを制御した前記第1の周波数群の成分からなる第2の信号を検出する第2の信号検出手段と、
    前記第1及び第2信号を差動増幅して、前記第1の周波数群の成分が打消され、かつ、前記第2の周波数群の成分のみを含む信号を前記検出信号として出力する差動増幅手段と、
    を有する請求項1又は2記載の光周波数コム発生装置。
  4. 前記検出部は、
    供給された前記光周波数コムを2分岐して2つの光路へ出力する光分岐手段と、
    前記2つの光路のうちの一方の光路へ出力された前記光周波数コムと前記光周波数コムの第2高調波とを干渉させることで干渉光信号を生成する干渉処理手段と、
    前記干渉光信号から、所定の光周波数領域の光信号を選択して光電変換し、前記繰り返し周波数frepのm倍(mは1以上の自然数)の第1の周波数群の成分と、前記オフセット周波数fceoと前記繰り返し周波数frepのm倍の周波数との和の周波数及び差の周波数、並びに前記オフセット周波数fceoからなる第2の周波数群の成分とからなる第1の信号を検出する第1の信号検出手段と、
    前記2つの光路のうちの他方の光路へ出力された前記光周波数コムに対して、前記所定の光周波数領域の光信号を選択することなくパワーを制御した前記第1の周波数群の第2の信号を検出する第2の信号検出手段と、
    前記第1及び第2信号を差動増幅して、前記第1の周波数群の成分が打消され、かつ、前記第2の周波数群の成分のみを含む信号を前記検出信号として出力する差動増幅手段と、
    を有する請求項1又は2記載の光周波数コム発生装置。
  5. 前記誤差信号検出部は、
    前記繰り返し周波数frepのm倍(mは1以上の自然数)の第1の周波数群の成分と、前記オフセット周波数fceoと前記繰り返し周波数frepのm倍の周波数との和の周波数及び差の周波数、並びに前記オフセット周波数fceoの成分とからなる前記検出信号が供給され、前記検出信号中の前記周波数(frep−fceo)を持つ成分及び前記周波数(frep+fceo)を持つ成分を選択する周波数選択手段と、
    前記周波数選択手段により選択された前記周波数(frep−fceo)を持つ成分及び前記周波数(frep+fceo)を持つ成分からなる信号を二乗して、前記周波数(frep−fceo)を持つ成分と前記周波数(frep+fceo)を持つ成分間の位相差に応じた二乗信号を出力する二乗手段と、
    前記二乗手段から出力された前記二乗信号に対し所定の直流電圧を加算して、加算後の信号を前記誤差信号として出力する加算手段と、
    を有する請求項1〜4の何れか一項に記載の光周波数コム発生装置。
  6. オフセット周波数fceoだけオフセットされ、かつ、一定の繰り返し周波数frepの周波数間隔で櫛歯状に並ぶ複数の線スペクトルの集合体で表されるパルスレーザ光である光周波数コムを発生する光周波数コム発生器と、
    前記光周波数コム発生器から出力された前記光周波数コムから前記オフセット周波数fceoを表す第1の検出信号を生成し、当該第1の検出信号を出力する第1の検出部と、
    前記第1の検出信号から周波数 (frep−fceo)を持つ成分と周波数(frep+fceo)を持つ成分とを位相同期させるための誤差信号を生成し、当該誤差信号を前記光周波数コム発生器にフィードバックして、前記光周波数コム発生器から出力される前記光周波数コム中の前記オフセット周波数fceoをゼロに可変制御する第1の誤差信号検出部と、
    連続波レーザを発振出力するレーザ発振手段と、
    前記連続波レーザのレーザ周波数fcwと前記光周波数コム発生器から出力された前記光周波数コム中のうち前記レーザ周波数に最も近い光周波数との差を示すビート周波数fbeatを表す第2の検出信号を生成し、当該第2の検出信号を出力する第2の検出部と、
    前記第2の検出信号から周波数(frep−fbeat)を持つ成分と周波数(frep+fbeat)を持つ成分とを位相同期させるための誤差信号を生成し、当該誤差信号を前記光周波数コム発生器にフィードバックして、前記光周波数コム発生器から出力される前記光周波数コム中の前記ビート周波数fbeatをゼロに可変制御する第2の誤差信号検出部と、
    を有し、(N/Ncw)fcw(ただし、Nは任意の自然数、Ncwは所望の一定値)に分周された光周波数コムを前記光周波数コム発生器から発生させる周波数コム発生装置。
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