JPH10241215A - 光記録媒体の製造方法 - Google Patents

光記録媒体の製造方法

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JPH10241215A
JPH10241215A JP4221097A JP4221097A JPH10241215A JP H10241215 A JPH10241215 A JP H10241215A JP 4221097 A JP4221097 A JP 4221097A JP 4221097 A JP4221097 A JP 4221097A JP H10241215 A JPH10241215 A JP H10241215A
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mold
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JP4221097A
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Inventor
Fumio Kinoshita
文男 木下
Toshihiro Hatsu
敏博 発
Masaaki Iwamoto
正聰 岩元
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、基板のそりを一定の領域に制御
し、また、そのそり変動を抑制する光記録媒体の製造方
法を提供せんとするものである。 【解決手段】 本発明の光記録媒体の製造方法は、射出
成形用金型のキャビティの一方に情報用ピットおよび/
またはグルーブが形成されたスタンパーを装着し、溶融
樹脂を射出充填して冷却した後、固定型及び可動型に設
けたエアー流路から基板の両面にエアーブローを行い、
金型キャビティあるいはスタンパーから基板を剥離さ
せ、離型・取り出しを行う光記録媒体の製造方法におい
て、反スタンパー側のエアーブロー総流量をスタンパー
側のエアーブロー総流量の3倍以下に制御することを特
徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体の基板
製造方法および光記録媒体に関する。より詳しくは、例
えば、相変化書き換え型光記録媒体、光磁気記録媒体、
追記型光記録媒体などに使用されるポリカーボネート樹
脂、あるいはポリメチルメタアクリレート樹脂等の透明
性熱可塑性樹脂により成形される光記録媒体の基板製造
方法および該製造方法により製造された基板上に膜付け
した光記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光の照射により、情報の記録、再生さら
には消去が可能である光記録媒体は、通称CD、CDー
ROM、などの再生専用型光ディスク、同じくライトワ
ンスの記録再生型光ディスク、同じくリライタブル型の
記録・再生・消去ができる書き換え可能型光ディスクな
どがある。光ディスクは磁気記録方式の磁気ディスクに
くらべ、大容量であること、非接触方式での記録再生な
どが可能で取り扱いが容易であること、傷や汚れに強い
ことなどの特徴があり、近年、大きな需要拡大が期待さ
れている。
【0003】これらの光記録媒体の基板は、通常、ポリ
カーボネート樹脂あるいはポリメチルメタアクリレート
樹脂等の透明性熱可塑性樹脂を用いて射出成形あるいは
射出圧縮成形法で成形される。すなわち、射出成形用金
型のキャビティの一方に情報用ピットおよび/またはグ
ルーブが形成されたスタンパーを装着し、前述した溶融
樹脂を射出充填して該プリフォーマットを転写せしめ、
冷却した後、離型・取り出しを行うことによって光記録
媒体の基板が成形される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】基板のそりが一定の領
域を越えると、スパッタ膜による応力や紫外線硬化樹脂
を用いたハードコートやオーバーコート膜の硬化収縮応
力によるひずみがプラスされ、最終製品になったときそ
のそりが過大になり、光ディスクを高速で回転したとき
サーボ特性の悪化を招き、記録・再生上大きな障害にな
る。したがって、最終製品ディスクの記録・再生動作を
再現性よく、安定かつ確実に行うには、その基板の成形
にあたり、そりを一定の領域内に制御し、かつ変動を小
さく抑えることが重要である。また、基板のそりが一定
の領域を越えたり変動が大きいと、成形以後のスパッタ
ハードコート、オーバーコート、貼り合わせなどの後工
程でのハンドリング上のトラブルの原因になる。
【0005】このため、下記するように、金型の固定側
と可動側に温度差をつけたりして基板のそりを制御する
ことが提案されている。しかしながら、大きな温度差を
つける必要があり、金型の精度や耐久性の面で問題があ
った。
【0006】すなわち、特開平1−273244号公報
では、従来の射出成形において金型の温度に10℃から
20℃程度温度差をつけて湾曲基板を成形し、成膜後吸
湿させて平坦度を高める方法が提案されている。また、
特開平5−212756号公報では、金型の両面の温度
を変えたうえ(実施例での温度差は10℃)で型締力を
変化させ基板のそりをコントロールする方法が提案され
ている。また、特開平5−169504号公報では、金
型の固定側と移動側の設定温度に差(5℃以上、好まし
くは5〜15℃)をつけることで、チルトを+1.0か
ら+6.0mradの範囲の基板を成形する方法が提案され
ている。
【0007】また、下記するように、型開き前後に可動
型と固定型のエアー通路にエアーを供給し、基板をスタ
ンパーやキャビティ面から剥離させてから離型・取り出
しを行うことが一般的に実施されている。これらはいず
れもピットの変形などを防止するために実用されている
が、基板のそりの制御に応用されている例は皆無であ
る。
【0008】すなわち、特開昭58−151223号公
報では、エアー通路からエアーを供給し、かつ、押し出
しピンで突き出し、変形不具合を防止する方法が提案さ
れており、実開昭60−187022号公報では、ゲー
トカットと同時あるいは遅れたタイミングでエアーを供
給し離型しやすい状態を構成する方法が提案され、さら
に、特開平1−264816号公報では、スタンパー側
を反対側より少なくとも時間的に同時に、あるいは早く
に金型より離型してピットのダレを防止する方法が提案
されている。また、特開平2−39910号公報では、
可動型と固定型のエアー通路にエアーを供給し、金型が
開くと同時あるいは開いた後に供給を停止することで離
型ムラや冷却ムラを防止する方法が提案されている。ま
た、特開平2−243317号公報では、最初に基板の
情報面をスタンパーから離型させることでピット変形を
防止する方法が、さらに特開平4−59323号公報で
は、エアーブロー制御装置付き成形機が、また、特開平
6−31782号公報では、離型エアー機構付き金型が
それぞれ提案されている。
【0009】本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、
基板のそりを一定の領域に制御し、また、そのそり変動
を抑制する光記録媒体の製造方法を提供せんとするもの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、つぎのような手段を採用するものであ
る。すなわち、本発明の光記録媒体の製造方法は、射出
成形用金型のキャビティの一方に情報用ピットおよび/
またはグルーブが形成されたスタンパーを装着し、溶融
樹脂を射出充填して冷却した後、固定型及び可動型に設
けたエアー流路から基板の両面にエアーブローを行い、
金型キャビティあるいはスタンパーから基板を剥離さ
せ、離型・取り出しを行う光記録媒体の製造方法におい
て、反スタンパー側のエアーブロー総流量をスタンパー
側のエアーブロー総流量の3倍以下に制御することを特
徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る光記録媒体
の製造方法について図面を参照して説明する。図1は本
発明の一実施態様に係る光記録媒体の製造方法を実施す
る装置の概略図である。図において、金型20は、パー
ティングライン(PL)を境に固定型21と可動型22
とで構成されている。固定型21の固定型本体26は固
定型取り付け板25に固定されており、固定型本体26
の外周部分には固定型取り付け板25に固定されたガイ
ドリング27が設けられている。また、固定型21の中
央部には樹脂の充填孔、いわゆるスプルー38を形成す
るスプルーブッシュ39が設けられており、その一端側
には樹脂の湯道、いわゆるゲート部40が形成されてい
る。スプルーブッシュ39の周囲には固定側ブッシュ3
6が同心円状に固装されており、その先端部はゲートカ
ットのためのダイス37が形成されている。固定側エア
ー通路60は固定型本体26と固定側ブッシュ36との
間に形成される間隙と固定型本体26のエアー通路横穴
61で形成されている。離型用エアーがキャビティ側に
噴出するように固定側エアー通路60の必要箇所にはシ
ールのためOリングが装着される(図示省略)。
【0012】可動型22は可動型本体28と可動側背板
41および可動型取り付け板51で形成され、可動型本
体28にはスタンパー30がその内周部をインナースタ
ンパーホルダー32によって保持され、外周部をキャビ
ティリング29によって保持されている。可動型本体2
8の中心部は成形されたスプルー38とゲート部40を
突き出すためのエジェクターピン35を中心に、ゲート
部40を打ち抜くためのゲートカットパンチ34と金型
キャビティ31内に成形された基板を突き出すエジェク
タースリーブ33がインナースタンパーホルダー32と
ともに同心円状に形成されている。また、エジェクター
ピン35、ゲートカットパンチ34、およびエジェクタ
ースリーブ33は軸方向に対して前進・後退可能に組み
合わされている。可動側エアー通路62はエジェクター
スリーブ33とインナースタンパーホルダー32との間
に形成される間隙と可動型背板41のエアー通路横穴6
2で形成されている。離型用エアーがキャビティ側に噴
出するように可動側エアー通路62の必要箇所にはシー
ルのためOリングが装着される(図示省略)。
【0013】エアー通路60と62へのエアーの供給は
流量計64、65、流量調整用絞り弁66、67、ソレ
ノイドバルブ68、69、ソレノイドバルブ制御装置7
0、およびフイルター71から構成されるブロー用エア
ー回路を介してエアー供給源72から行われる。流量調
整用絞り弁66、67は弁の開度を手動で操作するのが
一般的であるが、比例制御弁を使用して自動制御するこ
ともできる。ソレノイドバルブ68、69は常時閉じて
おり、ソレノイドバルブ制御装置70によって開く。ソ
レノイドバルブ制御装置70は、図示しないタイマーお
よびリレーなどから構成され、成形機の動作に連動し
て、エアーブローを開始するタイミングやエアーブロー
する時間を可動側、固定側で個別に制御する。
【0014】本発明に適用される金型は上記の構造に何
ら限定されるものでなく、例えばスタンパーを固定型に
装着する構造の金型にも適用できる。また、ブロー用エ
アー回路および制御装置も上記構成に限定されるもので
はない。
【0015】金型20は固定側取り付け板25と可動側
取り付け板51によって射出成形機の型締装置(図示省
略)の固定側プラテン2および可動側プラテン52にそ
れぞれ取り付けられる。射出成形機の型締装置に取り付
けられた金型は可動プラテンが前進・後退することによ
って型開閉が行われる。
【0016】本実施態様に係る光記録媒体の基板製造方
法は、以下のように実施される。すなわち、図1におい
て、射出成形機の型締装置(図示省略)の固定側プラテ
ン2および可動側プラテン52にそれぞれ取り付けた金
型20は、スタンパー30に刻まれたグルーブやピット
を忠実に転写するため、固定型本体26および可動型本
体28を、例えば書き換え型情報用ディスクにあって
は、90℃から130℃に加熱する。この時、転写斑を
防止するため、キャビティ面やスタンパー表面の温度斑
が大きくとも5℃以下、望ましくは1℃以下になるよう
に高精度の温度制御を行う。固定型本体26および可動
型本体28は基板のそりの大きさと形態によって設定温
度を同じにしたり、一方を他方より高くし、温度差、一
般的に20℃以下、望ましくは5℃から0.3℃の温度
差をつける。また、スプルーブッシュ39とゲートカッ
トパンチ34は必要に応じて、常温から100℃の範囲
内で温調する。
【0017】射出成形機の型締装置によって、その可動
プラテン52に取り付けられた金型20の可動型22が
前進し、固定型21に当接して所定の型締力が負荷され
ると、射出成形機の射出装置のノズル(図示略)から、
溶融樹脂をノズルタッチ部24のスプルーブッシュ39
のスプルー38およびゲート40を介して金型キャビテ
ィ31に射出・充填する。なお、樹脂としてポリカーボ
ネート樹脂を使用する場合は、粘度平均分子量が150
00程度で、不純物やダストを少なくし、微量の離型剤
と耐熱剤が配合されたグレードを使用するが、約300
℃から380℃に加熱溶融して充填することが望まし
い。
【0018】金型キャビティ31内に溶融樹脂を充填す
る際のスタンパー30に刻まれたグルーブやピットを忠
実に転写するため、0.1から1秒で射出充填されるよ
うに射出速度を10mm/secから300mm/secの範囲内で
複数段制御して行う。所定量の射出・充填がなされたら
保圧制御に切り換え、0から800kg/cm2 の保圧を複
数段制御し0から2秒加える。
【0019】保圧が完了してから型開きが行われるまで
の間に、カットパンチ34を前進させパンチ34をダイ
ス37側に押圧することによってゲート部40を打ち抜
く。型開き数秒、一般的に5秒から0.5秒程度前か
ら、型開き後数秒、一般的には0秒から3秒程度後ま
で、基板とスタンパー30、および基板とキャビティ面
の間隙部にエアーを吹き込む。
【0020】例えば、ソレノイドバルブ制御装置70に
よって型開き開始数秒前、具体的には0秒から5秒前に
ソレノイドバルブ68、69を開き、0.5Mpa程度の
圧力のエアー(窒素などの不活性ガスでも良い)供給源
72からフイルター71、ソレノイドバルブ68、6
9、流量調整用絞り弁66、67および流量計64、6
5を介し、エアー通路60、62から基板とスタンパー
30の間隙部分(スタンパー側と称す)および、基板と
(固定側本体26の)キャビティ面の間隙部分(反スタ
ンパー側と称す)にエアーを所定時間ブローする。エア
ー通路60と62からブローを開始するタイミングは、
ソレノイドバルブ制御装置70によって調整でき、同時
でもよく、いずれか一方を他方より遅くしてもよい。ま
た、反スタンパー側のエアーブロー総流量が、スタンパ
ー側のエアーブロー総流量の3倍以下の範囲になるよう
に、流量計64、65のエアー流量を流量調整用絞り弁
66、67の開度を調整し、かつソレノイドバルブ制御
装置70によってエアーブロー時間を調整する。具体的
には、基板がスタンパー側が凹状になるようにそる時
は、反スタンパー側のエアーブロー総流量を絞り、逆の
時は多く流す。必要により、固定型と可動型に前述した
温度差をつける。例えば、基板がスタンパー側が凹状に
なるようにそる時は、反スタンパー側の温度を高くし、
逆の時は温度を低くする。これらを併用すれば、金型精
度に支障を及ぼすことなく、基板のそりを制御すること
ができる。
【0021】型開きしたらエジェクターピン35、次い
でエジェクタースリーブ33を前進させて、スプルー3
8とゲート部40を突き出し、次いで基板を突き出し、
これらを取り出し機(図示略)によって金型外へ取り出
す。
【0022】本発明に係る光記録媒体の製造方法により
製造される基板は、ポリカーボネート樹脂、ポリメチル
アクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂およびその他の透
明性に優れた熱可塑性樹脂およびこれらを主成分とする
樹脂組成物から成形することができる。
【0023】成形された基板の情報面に、所定の記録層
が形成される。記録層は基板上に先ず無機誘電体層を設
け、その上に形成するようにしてもよい。また、形成さ
れた記録層の上に、更に無機誘電体層、反射層、有機保
護層あるいは接着層など各種の層を設けてもよい。基板
の反情報面には必要に応じて有機の保護層が形成され
る。記録層は光記録媒体の公知の構成がそのまま適用で
きる。たとえば、Te−Ge−Sb−Pd−Nb合金、
Nb−Ge−Sb−Te合金、Pt−Ge−Sb−Te
合金、Ni−Ge−Sb−Te合金、Ge−Sb−Te
合金、Co−Ge−Sb−Te合金、In−Sb−Te
合金、In−Se合金などの金属からなる書き換え可能
型光ディスクの記録層、例えば、Teなどの金属からな
るライトワンスの記録・再生型光ディスクの記録層、更
には、Tb−Fe、Tb−Fe−Coなどの磁性合金か
らなる光磁気ディスクの記録層を形成することができ
る。有機の保護層、いわゆるハードコート層あるいはオ
ーバーコート層としては主として紫外線硬化型のアクリ
レート系化合物が用いられる。これらの工程を経て単板
のまま、あるいは接着剤で張り合わせ、更には必要に応
じて熱処理を加え、最終製品光ディスクとして製造され
る。なお、CD、CDーROMなどの再生専用型光ディ
スクはAl,Auなどの金属からなる反射層を形成して
適用できる。
【0024】
【実施例】
実施例1〜2、比較例1 図1に示される装置を用いて、直径120mm、肉厚1.
2mmの基板金型20に、情報用ピットおよび/またはグ
ルーブが形成されたスタンパー30を装着し、その固定
型本体26と可動型本体28の温度をそれぞれ120℃
とし、1サイクルのタクト時間を20sec と設定し、ま
た、加熱シリンダー温度を350℃に設定して溶融可塑
化した平均分子量が15000のポリカーボネート樹脂
を、金型キャビテイ31内に射出充填した。
【0025】また、ソレノイドバルブ制御装置70によ
って例えば、型開き開始3秒前から6sec 間、ソレノイ
ドバルブ69を開き、0.5Mpaの圧力のエアー供給源
72からフイルター71、ソレノイドバルブ69、流量
調整用絞り弁67および流量計65を介し、エアー通路
62から基板とスタンパー30の間隙部分(スタンパー
側と称す)にエアーをブローするようにし、同様に、ソ
レノイドバルブ制御装置70によって例えば、型開き開
始1秒前から3sec 間、ソレノイドバルブ68を開き、
0.5Mpaの圧力のエアー供給源72からフイルター7
1、ソレノイドバルブ68、流量調整用絞り弁66およ
び流量計64を介し、エアー通路60から基板と固定側
本体26のキャビティ面の間隙部分(反スタンパー側と
称す)にエアーをブローするようにした。そして、流量
調整用絞り弁66、67の開度を調整して流量計64、
65のエアー流量を変え、かつソレノイドバルブ制御装
置70によってエアーブロー時間を調整して反スタンパ
ー側のエアーブロー総流量がスタンパー側のエアーブロ
ー総流量の0.8倍、1倍、2倍、3倍、4倍となるよ
うに段階的に変更して基板を成形し、その基板のチルト
(そり)を株式会社小野測器製の機械特性測定機、タイ
プLM100を用いて測定し、表1に示す結果を得た。
【0026】総流量比が4倍の従来の成形法ではチルト
が4.5となり、基板としては使用限界に近いチルトを
示した。これに対し、総流量比が0.8倍と2倍の本発
明による成形方法によれば、チルトがそれぞれ2.5、
3.5となり、大幅な改善効果が発現した。
【0027】実施例3〜6、比較例2 固定型本体26と可動型本体28の温度をそれぞれ12
2℃、120℃として温度差をつけ、他は上記と同様に
エアーブロー総流量比を変えて基板を成形した。本発明
の方法によれば、基板のチルトは上記実施例より更に顕
著に改善した。従来成形方法によれば、固定型金型温度
を127℃、可動側金型温度を120℃として温度差を
大きくすることによって、基板のチルトは改善したが、
固定型本体26とキャビティリング29の勘合・摺動部
に傷が発生し、また、基板の偏芯不良が発生した。固定
型本体26とキャビティリング29の勘合・摺動部のク
リアランスを大きくするとバリが発生しやすくなるなど
の問題も発生した。
【0028】実施例7、比較例3 前述の方法に基づき、実施例4の基板の反情報面に有機
保護層を塗工処理し、情報面に無機誘電体層/ 記録層/
無機誘電体層/ 反射層をスパッタ成膜処理し、かつ、該
成膜面に有機保護層を塗工処理し、更にアニール処理
(100℃、1時間)して最終製品化した光ディスクの
チルトを安定化後に測定した結果、基板と同等で良好で
あった。従来方法による基板で上記と同様に最終製品化
した光ディスクのチルトを安定化後に測定した結果、使
用限界値を示した。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】光ディスク基板を成形するに当たり、金
型の精度や耐久性を損なうことなくそのそりを効果的に
制御することができ、最終製品化した光ディスクの品質
を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光記録媒体の製造方法を実施するた
めの装置の概略構成図である。
【符号の説明】
2:固定側プラテン 20:金型 PL:パーティングライン 21:固定型 22:可動型 25:固定型取り付け板 26:固定型本体 27:ガイドリング 28:可動型本体 29:キャビティリング 30:スタンパー 31:金型キャビティ 32:インナースタンパーホルダー 33:エジェクタースリーブ 34:ゲートカットパンチ 35:エジェクターピン 36:固定側ブッシュ 37:ダイス 38:スプルー 39:スプルーブッシュ 40:ゲート部 41:可動側背板 51:可動型取り付け板 52:可動側プラテン 60:エアー通路 61:エアー通路横穴 62:可動側エアー通路 64、65:流量計 66、67:流量調整用絞り弁 68、69:ソレノイドバルブ 70:ソレノイドバルブ制御装置 71:フイルター 72:エアー供給源

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形用金型のキャビティの一方に情
    報用ピットおよび/またはグルーブが形成されたスタン
    パーを装着し、溶融樹脂を射出充填して冷却した後、固
    定型及び可動型に設けたエアー流路から基板の両面にエ
    アーブローを行い、金型キャビティあるいはスタンパー
    から基板を剥離させ、離型・取り出しを行う光記録媒体
    の製造方法において、反スタンパー側のエアーブロー総
    流量をスタンパー側のエアーブロー総流量の3倍以下に
    制御することを特徴とする光記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 該固定型と該可動型が、温度差を有する
    ものである請求項1記載の光記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】 該温度差が、20℃以下の温度差である
    請求項1記載の光記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】 該温度差が、5〜0.3℃の範囲である
    請求項1記載の光記録媒体の製造方法。
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