JPH10240253A - 電子楽器の鍵盤装置 - Google Patents

電子楽器の鍵盤装置

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Publication number
JPH10240253A
JPH10240253A JP9039070A JP3907097A JPH10240253A JP H10240253 A JPH10240253 A JP H10240253A JP 9039070 A JP9039070 A JP 9039070A JP 3907097 A JP3907097 A JP 3907097A JP H10240253 A JPH10240253 A JP H10240253A
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JP
Japan
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key
hammer
elastic
elastic piece
keyboard device
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JP9039070A
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Inventor
Shiro Uno
史郎 宇野
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Roland Corp
Original Assignee
Roland Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レットオフ感が得られる鍵盤であっても、そ
のための部品点数が増えず、大型化することのない鍵盤
装置を提供する。 【解決手段】 上下方向に揺動可能に設けられた鍵8
と、該鍵8の下方領域に配設されて該鍵8に応動して上
下方向に回動されるハンマ16とが備えられている。鍵
8の側壁部10には切欠き部24が形成され、ハンマ1
6の側壁部10には、押鍵に伴って、鍵8の側壁部下面
10aに当接されて撓められた後、前記切欠き部24に
入り込む弾性突起部23が突設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子楽器の鍵盤装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子楽器の鍵盤装置には、特開平6−2
30770号公報に示すように、上下方向に揺動可能に
設けられた鍵と、該鍵の一部が当接して該鍵に応動して
上下方向に回動されるハンマと、該ハンマ前端部の上下
揺動領域に設けられ前記鍵の押鍵過程において該ハンマ
前端部と当接して該ハンマの回動抵抗を発生させると共
に、該鍵の押鍵過程の終了前に該ハンマの回動抵抗を減
少させる回動抵抗調整手段と、を備えたものがある。こ
の電子楽器の鍵盤装置においては、押鍵に応動してハン
マが揺動することに基づき、押鍵のタッチ感を一般のピ
アノに近いフィ−リングとすることができるばかりか、
アコ−スティックピアノの押鍵の際のように、レットオ
フ感という一種のクリック感を得ることができることに
なる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記電子楽器
の鍵盤装置においては、回動抵抗調整手段がハンマ前端
部の前側に配設されることになり、該鍵盤装置は、鍵の
長手方向において長くなって大きくならざるを得ない。
【0004】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、レットオフ感が得られる鍵盤であって
も、そのための部品点数が増えず、大型化することのな
い鍵盤装置を安価に提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1の発明にあっては、上下方向に揺動可能に
設けられた鍵と、上下方向に回動されるハンマと、前記
鍵に設けられ前記ハンマの一部に当接することにより該
ハンマを回動させるアクチュエ−タと、前記鍵或いはハ
ンマのうちのどちらか一方に、前記アクチュエ−タとは
別個所において設けられ、該鍵或いはハンマの他方と当
接して弾性変形することにより該ハンマの回動を抑制す
る方向に反発力を発生する弾性片と、押鍵過程の終了前
に前記弾性片の反発力を弱める反発力制御機構と、を備
えることを特徴とする電子楽器の鍵盤装置とした構成と
してある。
【0006】また、請求項1の好ましい態様としては、
請求項2以下の記載の通りとなる。
【0007】
【発明の効果】請求項1に記載された発明によれば、鍵
の押鍵過程において、弾性片、反発力制御機構に基づき
弾性片の反発力を変化させて、レットオフ感を得ること
ができる一方、これら弾性片、反発力制御機構が鍵の前
端部の前方に配設されることを防止して当該鍵盤装置が
長手方向に拡張されることを防止し、当該鍵盤装置が大
型化することを防止できることになる。しかも、レット
オフ感が弾性片、反発力制御機構により得られることか
ら、部品点数を最小限に抑えることができ、安価に提供
できることになる。また、レットオフ感を得るための一
要素として、弾性片が用いられていることから、キ−ノ
イズの発生を抑え、押鍵時にはクリック感のあるタッ
チ、離鍵時にはクリック感のほとんどないタッチを実現
することができることになる。さらに、クリック感を得
るために、弾性片を、鍵或いはハンマのうちのどちらか
一方に、アクチュエ−タとは別個所において設け、その
弾性片を鍵或いはハンマの他方に対して摺動させること
から、ハンマを回動させるために非常に大きな力がかか
るアクチュエ−タを摺動させてクリック感を生じさせる
場合等に比して、アクチュエ−タ、弾性片、鍵或いはハ
ンマの他方のいずれにおいても、摩耗量を減らすことが
できることになる。
【0008】請求項2に記載された発明によれば、反発
力制御機構が、押鍵に伴って弾性片の弾性変形する方向
を変化させることにより反発力の方向を変化させてハン
マの回動を抑制する方向の反発力を弱めることから、前
述の請求項1の作用効果を、反発力制御機構の具体的内
容により的確に生じさせることができることになる。
【0009】請求項3に記載された発明によれば、鍵或
いはハンマの他方に、弾性片が当接する略水平面部及び
非水平面部が具備され、反発力制御機構は、押鍵に伴っ
て弾性片が略水平面部に当接している第1の状態から、
非水平面部に当接する第2の状態に移行することによっ
て該弾性片の反発力の方向を変化させることから、反発
力制御機構を鍵或いはハンマの他方に極めて簡単かつ簡
素に形成できることになる。
【0010】請求項4に記載された発明によれば、弾性
片は略水平面部の回動領域内に臨むように突設してあ
り、押鍵に応じて最初に略水平面部に当接し、押鍵過程
の進行に伴って非水平面部に当接するようになっている
ことから、上記請求項1等と同様の作用効果を的確に得
ることができるばかりでなく、構成を簡素にしてコンパ
クトにまとめることができることになる。
【0011】請求項5に記載された発明によれば、反発
力制御機構がハンマの回動軸の略上方又は下方のいずれ
かに配置されていることから、押鍵に伴う反発力制御機
構の移動距離を、鍵の長手方向において、比較的長くす
ることができることになり、弾性片を弾性変形させるこ
と、その弾性片の反発力を弱めることを、連続的に的確
に行わせることができることになる。このため、鍵とハ
ンマとを利用してレットオフ感を得る場合であっても、
そのレットオフ感を確実に得るようにすることができる
ことになる。
【0012】請求項6に記載された発明によれば、反発
力制御機構は、離鍵時においては、押鍵時に第1の状態
から第2の状態に移行した押鍵位置よりも高い位置で第
2の状態から第1の状態へと移行することから、操作感
覚を好ましいものとすることができることになる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面に基づいて説明する。図1は本実施形態に係る
鍵盤装置を示す平面図、図2はその鍵盤装置の復鍵時
(完全復鍵時)の状態を示す図、図3はその鍵盤装置の
押鍵時の状態を示す図である。この図1〜図3におい
て、1は鍵盤シャ−シで、この鍵盤シャ−シ1は、上方
に立ち上がって略水平に伸びる水平板部1aを有し、そ
の水平板部1a上には、前後方向(図1〜図3中、左右
方向)略中央から後方側(図1〜図3中、左方側)にか
けてサブシャ−シ2が設けられている。このサブシャ−
シ2の後端部(図1〜図3中、左端部)には、複数の支
持部3が隣接して順次、設けられ、サブシャ−シ2の前
端部(図1〜図3中、右端部)には、その各支持部3に
対応して軸受部4がそれぞれ設けられている。また、サ
ブシャ−シ2には、上記シャ−シ1を貫通して下方に延
びる複数の脚部5が設けられている。この複数の脚部5
は、水平板部1aの下方において、基板6を水平に支持
しており、その基板6上には、各鍵8の支持部3、軸受
部4に対応して、ゴムスイッチ7がそれぞれ設けられて
いる。
【0014】前記サブシャ−シ2上の各支持部3には、
鍵(白鍵)8が、その鍵8の後端部(図1〜図3中、左
端部)において、上下方向に揺動自在(回動自在)にそ
れぞれ取付けられている。この各鍵8は、前後方向に延
びる上壁部9と、その上壁部9の幅方向(図1中、上下
方向)両側から垂下する側壁部10とを有し、これら各
壁部9、10により、鍵8は、下方に開口を有する内部
空間11を備えることになっている。この各鍵8には、
前記上壁面9の裏側と両側壁部10に内接し鍵8の下方
向に突出するアクチュエ−タとしての押圧突起部12が
形成され、各鍵8の下面(各鍵下面)には係止脚部13
が形成されている。押圧突起部12は、前記ゴムスイッ
チ7の上方領域に位置され、係止脚部13は、鍵8の所
定以上の復鍵を防止すべく、水平板部1aに形成される
開口14aを貫通して、該水平板部1aの下面に設けら
れた上限ストッパ15に当接可能とされている。尚、上
限ストッパ15は、フェルトあるいはゴム等の弾性部材
によって構成されている。
【0015】前記サブシャ−シ2上の各軸受部4には、
前記鍵8の下方領域において、ハンマ16が上下方向に
揺動自在に取付けられている。このハンマ16は、水平
板部1aに形成された開口14bを貫通する立上がり部
17と、その立上がり部17の下端部から略水平に前方
に向けて延びる前方側延び部18と、立上がり部17の
上端部から略水平に後方に向けて短く延びる後方側延び
部19と、その後方側延び部19からさらに後方側に延
びて前記押圧突起部12下方に延びる入力部20とを備
えている。このハンマ16の後方側延び部19の側壁部
下部には、略水平方向に延びる軸21が一体的に形成さ
れており、その軸21が前記サブシャ−シ2上の軸受部
4に回動可能に支持されている。前方側延び部18の前
端部には、重り22が内蔵されており、この重り22の
荷重に基づき、軸21を中心として入力部20が上方に
揺動して該入力部20と押圧突起部12とが当接し、こ
れにより、鍵8が復鍵方向に付勢されることになってい
る。このため、鍵8を押圧つまり押鍵したとき、押圧突
起部12から入力部20が押圧作用を受け、これによ
り、入力部20が、シャ−シ1に形成される開口14
c、サブシャ−シ2に形成される開口14dを通って前
記ゴムスイッチを押圧すると共に、ハンマ16が、軸2
1を中心として、図2、図3中、反時計方向に揺動され
ることになっている。このようなハンマ16は、鍵8よ
りも細幅に形成され、その後方側延び部19の一部が鍵
8の内部空間11に進入された状態となっている。
【0016】前記ハンマ16における後方側延び部19
の側壁部には、前記軸21の略上方において、弾性片と
しての弾性突起部23が設けられている。この弾性突起
部23は、エラストマ−等の材料を用いることにより弾
性を有することになっており、本実施形態においては、
この弾性突起部23は、硬質樹脂からなるハンマ16と
2色成形することにより形成されている。この弾性突起
部23は、鍵8の幅方向において該鍵8から外方に突出
しないようにしつつ、該鍵8の下面(側壁部下面10
a)の揺動領域に臨むことになっている。
【0017】前記鍵8の側壁部10には、前記押圧突起
部12よりも前方側において、切欠き部24が形成され
ている。この切欠き部24は、側壁部10下面10a側
から切欠かれ、平坦な前方側の側壁部下面10a(略水
平面部)に連続することになっており、その切欠き部2
4の側壁内面の一つとしての前方側傾斜面25(非水平
面部)は、深さが深くなるにしたがって後方に向うよう
に傾斜されている。そして、押鍵時には、前記弾性突起
部23は、切欠き部24よりも前方側において鍵8の側
壁部10の下面10aに当接して撓み、さらなる押鍵に
伴い、弾性突起部23は切欠き部24に入り込み、その
切欠き部24の前方側傾斜面25に係合するように設定
されている。
【0018】なお、図2、図3中、27はハンマ16の
所定以上の戻りを規制するストッパで、フェルトあるい
はゴム等の弾性部材によって構成されるものである。
【0019】次に、本実施形態に係る鍵盤装置の動作に
ついて説明する。演奏者により押鍵が開始されると、図
4に示すように、鍵8が、支持部3を中心として時計方
向に揺動し、鍵8の押圧突起部12はハンマ16の入力
部20を押す。これにより、ハンマ16が、軸21を中
心として反時計方向に回動することになり、ハンマ16
の重り22に基づく荷重により反力が発生する。この状
態は、図7に示す静荷重特性において、Aの区間の特性
を示すことになる。
【0020】押鍵が進むと、図5に示すように、弾性突
起部23が、鍵8の側壁部10の下面10aに当接し、
そこから、弾性突起部23が弾性変形を開始する。これ
により、押鍵力とは反対方向の弾性力(図5中、矢印を
もって示す)が発生し、ハンマ16の回動抵抗が生じ
る。このとき、弾性突起部23は、当初、軸21の略上
方に配置されていることから、鍵8の長手方向にできる
だけ長く移動しようとすることになり(図4中の矢印を
参照)、これに基づき、弾性突起部23は、鍵8の側壁
部10の下面10aに確実に当接されて撓められる。こ
の状態は、図7に示す静荷重特性において、Bの区間の
特性を示すことになる。
【0021】さらに、押鍵が進むと、図6に示すよう
に、ハンマ16の弾性突起部23が鍵8の切欠き部24
内に入り込む。この結果、切欠き部24の傾斜面25に
より弾性力の作用する方向が変化され、弾性力の押鍵方
向とは反対方向のベクトル成分、すなわち、上方に向う
弾性力は急激に減少されることになり、ハンマ16の回
動抵抗は減少される。この状態は、図7に示す静荷重特
性において、Cの区間であり、これにより、鍵8タッチ
においてレットオフ感が付与される。
【0022】さらに、押鍵が進むと、ハンマ16がハン
マクッションに当接されると共に、鍵8が鍵クッション
に当接することになり、これにより、ハンマストロ−ク
が規制され、静荷重が急激に増加することになる。この
状態は、図7に示す静荷重特性において、Dの区間の特
性を示すことになる。
【0023】次に離鍵時の静荷重特性について説明す
る。図6の状態から押鍵力を開放していく。Dの区間で
はハンマ16が鍵クッションから離れていくため静荷重
が急峻に下がっていく。C及びBの区間とAの一部の区
間では静荷重はハンマ16のみの重さによるものである
ので静荷重特性は一定となる。Aの最後の一部の区間に
おいて(押鍵時では最初の区間)、ハンマ16が静止状
態に落ち着くので静荷重は急峻に0になる。なお、図7
からもわかるように離鍵時の静荷重特性は弾性突起部2
3の弾性力の影響が少ない。離鍵過程のD、C、Bの区
間においては、弾性突起部23は切欠き部24内に入り
込んでいるので押鍵方向とは反対の方向のベクトル成分
は非常に小さく静荷重特性には影響が少ない。離鍵過程
がBの区間とAの区間の境界近傍になって初めて弾性突
起部23が切欠き部24からはずれて弾性変形が元に戻
る。弾性変形が元に戻った時には既に押鍵方向とは反対
の方向の弾性力はほとんど無いという状態になる。した
がって、離鍵の全過程において弾性突起部23の影響を
受けず、クリック感をなくすようなっている。
【0024】したがって、上記実施形態においては、鍵
8の下方領域に設けられる弾性突起部23、鍵8の側壁
部10下面、切欠き部24により、レットオフ感を得る
ことができることから、レットオフ感を得る場合におい
て、当該鍵盤装置が長手方向に拡張されることを防止で
きることになる。
【0025】また、単に、鍵8の側壁部下面10aに切
欠き部24を切欠くと共に、ハンマ16側壁部に弾性突
起部23を設け、その上で、それらと、既存の鍵8の側
壁部下面10aとを利用してレットオフ感を得るように
していることから、極めて簡素に構成することができる
ことになる。
【0026】さらに、完全復鍵時に、弾性突起部23が
ハンマ16の軸21の略上方に設けられていることか
ら、ハンマ16の回動時に、弾性突起部23の移動距離
を、鍵8長手方向において大きくして、弾性突起部23
と鍵8の側壁部下面10aとの当接、弾性突起部23の
切欠き部24への移動等の一連の動きを的確に行わせる
ことができることになる。
【0027】さらにまた、クリック感を得るために、弾
性突起部23をハンマ16に、押圧突起部12とは別個
所において(別部材として)設け、その弾性突起部23
を鍵8に対して摺動させることから、ハンマ16を回動
させるために非常に大きな力がかかる押圧突起部12を
摺動させてクリック感を生じさせる場合とは異なり、押
圧突起部12、弾性突起部23、鍵8のいずれにおいて
も、摩耗することを抑制できることになる。
【0028】図8〜図10は他の実施形態を示すもので
ある。この他の実施形態において、前記実施形態と同一
構成要素については同一符号を付してその説明を省略す
る。
【0029】この実施形態においては、ハンマ16に、
その軸21の略上方において、貫通孔30が形成されて
いる一方、弾性突起部23が、貫通孔30を貫通して、
鍵8の一方側の側壁部10内面から他方側の側壁部10
内面に向けて片持ち状に延びている。しかも、貫通孔3
0の下側内面30aには、ハンマ16の軸21よりも前
方側において切欠き部24が形成され、その切欠き部2
4の後方側傾斜面31は、深さが深くなるにしたがって
前方に向うように傾斜されており、押鍵時には、先ず、
弾性突起部23は、切欠き部24よりも後方側において
貫通孔30の下側下面30aに当接し、さらなる押鍵に
伴い、該弾性突起部23は切欠き部24に入り込み、そ
の切欠き部24の後方側傾斜面31に係合することにな
っている。
【0030】この他の実施形態においては、演奏者によ
り押鍵が開始されると、鍵8の押圧突起部12がハンマ
16の入力部20を押し、ハンマ16の重り22に基づ
く荷重により反力が発生する。この状態は、前記図7に
示す静荷重特性において、Aの区間の特性を示すことに
なる。
【0031】押鍵が進むと、図8に示すように、弾性突
起部23が、ハンマ16における貫通孔30の下側内面
30aに当接し、そこから、弾性突起部23が弾性変形
を開始する。これにより、押鍵力と同方向の弾性力が発
生し、ハンマ16の回動抵抗が生じる。このとき、貫通
孔30は、当初、軸21の略上方に配置されていること
から、鍵8の長手方向にできるだけ長く移動しようとす
ることになり、これに基づき、鍵8における弾性突起部
23は、貫通孔30の下側内面30aに確実に当接され
て撓められる。この状態は、前記図7に示す静荷重特性
において、Bの区間の特性を示すことになる。
【0032】さらに、押鍵が進むと、図9に示すよう
に、鍵8が、時計方向に揺動する一方、ハンマ16が、
軸21を中心として反時計方向に回動し、これに伴っ
て、貫通孔30も時計方向に移動することになり、ある
程度押鍵が進むと、鍵8の弾性突起部23が貫通孔30
における下側内面30aに形成された切欠き部24内に
入り込む。この結果、切欠き部24の傾斜面31により
弾性力の作用する方向が変化され、押鍵方向において、
弾性力のベクトル成分は急激に減少されることになり、
ハンマ16の回動抵抗は減少される。この状態は、前記
図7に示す静荷重特性において、Cの区間であり、これ
により、鍵8タッチにおいてレットオフ感が付与され
る。
【0033】さらに、押鍵が進むと、ハンマ16がハン
マクッションに当接されると共に、鍵8が鍵クッション
に当接することになり、これにより、ハンマストロ−ク
が規制され、静荷重が急激に増加することになる。この
状態は、前記図7に示す静荷重特性において、Dの区間
の特性を示すことになる。
【0034】そして、図9の状態から、鍵8に対する押
鍵力を開放すれば、ハンマ16の重り22によって、完
全復鍵状態へ復帰される。
【0035】したがって、この実施形態においても、前
記実施形態と同様の作用効果を得ることができることに
なる。
【0036】以上実施例について説明したが、本発明は
これに限らず、例えば次のような場合をも含むものであ
る。 弾性突起部23又は貫通孔30の移動距離を、鍵8長
手方向において長くするために、完全復鍵時に、弾性突
起部23を軸21の略下方に位置させること。 鍵盤は最高音、最低音の白鍵を含めて9種類の白鍵と
1種類の黒鍵から構成され、これらは鍵8の側壁部10
間が異なるが、本発明を搭載するにあたって、白鍵に関
して、ハンマ16の両側壁部10にそれぞれ長さの異な
る弾性突起部23を設け、白鍵の種類に応じて左右に設
けられたハンマ16の弾性突起部23のうちどちらか片
側だけが鍵8の側壁部10に当接するようにすること。 弾性突起部23を別部材として、ハンマ16又は鍵8
に対して着脱可能に取付けるようにすること。 突出部を有する弾性片を、シャ−シ1上に、鍵8又は
ハンマ16の下方領域において起立し、鍵8又はハンマ
16の揺動に伴う、該鍵8又はハンマ16と弾性片の突
出部との当接、当接解除により、レットオフ感を得るこ
と。
【0037】本発明の目的は、明記されたものに限ら
ず、実質的に好ましいあるいは利点として記載されたも
のに対応したものを提供することをも暗黙的に含むもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る鍵盤装置を示す平面図。
【図2】実施形態に係る完全復鍵時の鍵盤装置を示す側
面図。
【図3】実施形態に係る押鍵時の鍵盤装置を示す側面
図。
【図4】ハンマと鍵の作動を説明する拡大説明図。
【図5】ハンマの弾性突起部が鍵の側壁部下面に当接し
た状態を示す説明図。
【図6】ハンマの弾性突起部が鍵側壁部の切欠き部に入
った状態を示す説明図。
【図7】実施形態に係る鍵盤装置の静荷重特性を示す
図。
【図8】他の実施形態に係る鍵盤装置を示す拡大説明
図。
【図9】図8からの動作状態図。
【図10】ハンマ、鍵、弾性突起部、貫通孔の配置関係
を具体的に説明する説明図。
【符号の説明】
8 鍵 10a 鍵の側壁部下面(略水平面部) 12 押圧突起部 16 ハンマ 21 軸 23 弾性突起部(弾性片) 24 切欠き部 25 前方側傾斜面(非水平面部) 30a 貫通孔下側内面 31 後方側傾斜面(非水平面部)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下方向に揺動可能に設けられた鍵と、 上下方向に回動されるハンマと、 前記鍵に設けられ前記ハンマの一部に当接することによ
    り該ハンマを回動させるアクチュエ−タと、 前記鍵或いはハンマのうちのどちらか一方に、前記アク
    チュエ−タとは別個所において設けられ、該鍵或いはハ
    ンマの他方と当接して弾性変形することにより該ハンマ
    の回動を抑制する方向に反発力を発生する弾性片と、 押鍵過程の終了前に前記弾性片の反発力を弱める反発力
    制御機構と、を備えることを特徴とする電子楽器の鍵盤
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記反発力制御機構は、押鍵に伴って前記弾性片の弾性
    変形する方向を変化させることにより反発力の方向を変
    化させて前記ハンマの回動を抑制する方向の反発力を弱
    めることを特徴とする電子楽器の鍵盤装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記鍵或いはハンマの他方に、前記弾性片が当接する略
    水平面部及び非水平面部が具備され、 前記反発力制御機構は、押鍵に伴って前記弾性片が前記
    略水平面部に当接している第1の状態から、前記非水平
    面部に当接する第2の状態に移行することによって該弾
    性片の反発力の方向を変化させることを特徴とする電子
    楽器の鍵盤装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記弾性片は前記略水平面部の回動領域内に臨むように
    突設してあり、押鍵に応じて最初に前記略水平面部に当
    接し、押鍵過程の進行に伴って前記非水平面部に当接す
    るようになっていることを特徴とする電子楽器の鍵盤装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記反発力制御機構が前記ハンマの回動軸の略上方又は
    下方のいずれかに配置されていることを特徴とする電子
    楽器の鍵盤装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかにおいて、 前記反発力制御機構は、離鍵時においては、押鍵時に第
    1の状態から第2の状態に移行した押鍵位置よりも高い
    位置で第2の状態から第1の状態へと移行することを特
    徴とする電子楽器の鍵盤装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102592579A (zh) * 2011-01-12 2012-07-18 罗兰株式会社 键盘装置
CN104517596A (zh) * 2013-09-27 2015-04-15 雅马哈株式会社 用于电子乐器的键盘设备
DE112017003687B4 (de) 2016-07-22 2022-01-13 Yamaha Corporation Klaviaturvorrichtung

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