JPH10238269A - 掘削機 - Google Patents

掘削機

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JPH10238269A
JPH10238269A JP4443197A JP4443197A JPH10238269A JP H10238269 A JPH10238269 A JP H10238269A JP 4443197 A JP4443197 A JP 4443197A JP 4443197 A JP4443197 A JP 4443197A JP H10238269 A JPH10238269 A JP H10238269A
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Tsuneo Suzuki
恒雄 鈴木
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SUZUKI GIKEN KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 継ぎ足し用の棒状体を先の棒状体の上方まで
容易かつ確実に運ぶことができ、継ぎ足し作業の容易
化、および作業時における安定性向上を図ることを目的
とする。 【解決手段】 台車1に設けられた支柱4に沿って案内
される駆動部8と、この駆動部8に着脱される回転掘削
用の棒状体10、10aとを具備し、棒状体10、10
aを複数継ぎ足すことにより所定掘削深さを確保するよ
うにした掘削機において、支柱4一部には、継ぎ足し用
の棒状体10aを保持するとともに、この棒状体10a
を、先に地盤を掘削している棒状体10の上方まで移送
させる移送機構12が設けられるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地盤に対して穿
孔、削孔するための掘削機に関し、特に、回転掘削用の
棒状体を複数継ぎ足して用いる場合、継ぎ足し用の棒状
体を支柱の一部に保持するとともに、この棒状体を所定
位置まで容易かつ確実に移送させるようにしたものに関
する。
【0002】
【従来の技術】基礎工事用機械として用いられる掘削機
(アースオーガ)は、クローラなどの台車に支柱(リー
ダ)が設けられるとともに、この支柱に沿って上下方向
に移動可能な駆動部を備えており、この駆動部に取り付
けられる棒状体を回転させて地盤を穿孔、削孔するもの
である。なお、駆動部としては、油圧によって回転駆動
するモータと、このモータからの出力を減速する減速機
とで構成される。また、棒状体としては、外周面にスク
リュー羽根が設けられたオーガスクリューや、セメント
ミルク、モルタル等の液剤を注入するための注入ロッド
が用いられる。これら棒状体の先端には、掘削用のオー
ガヘッドや攪拌ヘッド等が取り付けられる。
【0003】ところで、このような掘削機で所望深さま
で掘削する場合、一本の棒状体(例えば15m)を用い
ると、この棒状体の長さに合わせて支柱を高くする必要
があり、これでは、重心位置が高いため掘削機の転倒が
生じやすく危険性が高いといった欠点がある。しかも、
掘削機の大型化や重量増加を招き、軟質地帯や、架線の
下等の低い場所での適応性に欠けるものとなる。
【0004】従って、従来では、棒状体を複数に(例え
ば5mごとに)分割してこれらを継ぎ足すことができる
ようにした掘削機が提案されている。これは、先に地盤
を掘削している棒状体に、次の棒状体を継ぎ足していく
ことにより、棒状体全体が所定長となるようにしたもの
である。これにより、支柱の高さを低くでき、掘削機の
小型化、安定化を図るとともに、棒状体の継ぎ足し数に
応じて、所望する任意の掘削深さに対応することが可能
となる。
【0005】ここで、上記した従来の掘削機において、
例えば継ぎ足し用の棒状体が支柱の側面に保持されてい
る場合、この棒状体の継ぎ足し作業を簡単に説明する。
先ず、最初の(先の)棒状体を地盤にたて込んだ後、こ
の棒状体から駆動部を切り離して支柱に沿って上方に移
動させる。次いで、この駆動部を支柱の上部部分におい
て回動させてから、継ぎ足し用の(次の)棒状体を吊り
上げる。そして、この状態で駆動部を元の位置に戻すこ
とにより棒状体を先の棒状体の上方に運び、棒状体同士
を連結する。なお、このように継ぎ足された棒状体は、
地盤から引き抜かれる際、上記と逆の手順で互いに切り
離される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
掘削機は、継ぎ足し用の棒状体が支柱の側面等に単に保
持されているに過ぎないため、これら棒状体同士の継ぎ
足し作業もしくは切り離し作業に関し、種々の問題点を
有している。すなわち、従来の掘削機では、継ぎ足し用
の棒状体(切り離した棒状体)を駆動部によって吊り下
げて運んでいるため、駆動部自体が約7tの重量物であ
ることに鑑みると、この駆動部を支柱の上部部分で回動
させること、さらには駆動部に棒状体を吊り下げること
は、安定性を欠く結果となり、掘削機の転倒等を招きや
すく、危険である。
【0007】また、継ぎ足し用の棒状体は、その端部が
駆動部に連結された状態で運ばれるため、棒状体の安定
性が悪くなり、先の棒状体との位置合わせが難しく、棒
状体の継ぎ足し作業が面倒になる。なお、このような継
ぎ足し用の棒状体を、掘削機とは別の他の搬送機等によ
って運ぶことも考えられるが、コストの面で不利であ
り、しかも搬送機等の設置スペースも必要となって、作
業現場におけるスペース効率が悪くなる。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、継ぎ足し用の棒状体(切り離した棒状体)を
保持する他、継ぎ足し用の棒状体を先の棒状体の上方ま
で容易かつ確実に運ぶことができ、継ぎ足し作業の容易
化、および作業時における安定性向上を図るとともに、
コストの面で有利な掘削機を提供することを目的をす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、か
かる目的を達成するために、請求項1に係る掘削機は、
台車に設けられた支柱に沿って案内される駆動部と、こ
の駆動部に着脱される回転掘削用の棒状体とを具備し、
当該棒状体を複数継ぎ足すことにより棒状体全体の所定
長を確保するようにした掘削機において、前記支柱の一
部には、継ぎ足し用の棒状体を保持するとともに、この
棒状体を、先に地盤を掘削している棒状体の上方まで移
送させる移送機構が設けられることを特徴とする。請求
項2に係る掘削機では、請求項1記載の掘削機におい
て、前記移送機構が、前記支柱に軸支されて略水平方向
に回動自在な腕部と、この腕部に設けられて前記棒状体
を把持する把持部とで構成されることを特徴とする。請
求項3に係る掘削機では、請求項2記載の掘削機におい
て、前記腕部が、前記支柱を挟んだ両側に設けられるこ
とを特徴とする。請求項4に係る掘削機では、請求項2
又は3記載の掘削機において、前記腕部が、前記支柱の
背面側に軸支されるとともに、当該腕部に対応する支柱
の周面に、この腕部の移動を許容する凹部が設けられる
ことを特徴とする。
【0010】このように、請求項1に係る掘削機では、
支柱の一部に棒状体の移送機構が設けられるため、継ぎ
足し用の棒状体を保持しつつ、この移送機構を操作する
ことにより、先の棒状体の上方まで容易かつ確実に次の
棒状体を運ぶことができ、支柱の高さを低く設定できる
ことと併せて、支柱の上部部分で駆動部を回動させるこ
とがないため、安定性を向上させることが可能となる。
さらに、継ぎ足し用の棒状体を移送機構で運ぶため、先
の棒状体との位置合わせを容易に行うことができ、駆動
部と棒状体との継ぎ足し作業は勿論、棒状体同士の継ぎ
足し作業が簡単になる。請求項2に係る掘削機では、移
送機構が腕部と把持部とで構成されるため、簡単な構成
で棒状体を保持しつつ、この棒状体を運ぶことができ、
コストの低下を図ることが可能となる。請求項3に係る
掘削機では、腕部が、支柱を挟んだ両側に設けられるた
め、支柱の両側に棒状体を保持することができ、これに
より、支柱の左右における重量バランスを良くし、安定
性を向上させることが可能となる。請求項4に係る掘削
機では、腕部が支柱の背面側に軸支されるため、棒状体
を支柱の前面側まで運んだときに支柱の前後におけるバ
ランスを良くすることができ、さらに、腕部に対応する
支柱の周面に、この腕部の移動を許容する凹部が設けら
れるため、腕部が左右に張り出すことなく腕部の可動範
囲を広くでき、棒状体を効率よく運ぶことが可能とな
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜図8を参照して説明する。図1は本発明に係る掘削機
の側面図、図2は掘削機の正面図である。図1及び図2
に示すように、クローネなどの台車1には、前面側の左
右にフロントジャッキ2が設けられ、背面側の左右にリ
ヤジャッキ3が設けられている。そして、台車1は、こ
れらフロントジャッキ2およびリヤジャッキ3により固
定され、掘削時の高トルクに対応できるようにしてい
る。
【0012】支柱4は、シリンダ5の駆動により起立状
態から倒した状態の範囲で回動するように、台車3の前
面側に立設されている。この支柱4は、中空状の円形断
面に形成されるとともに、上端部にトップシーブ6が設
けられ、さらに、トップシーブ6の下方から、支柱4の
前面側の左右に、この支柱4と並行する2本のガイドパ
イプ7が設けられている。
【0013】駆動部8は、油圧によって回転駆動するモ
ータと、このモータからの出力を減速する減速機とで構
成され、下方に露出する駆動軸に、棒状体10の端部と
連結するための連結機構9を備えている。また、駆動部
8は、台車1に設置された油圧ウインチ11からトップ
シーブ6に掛け渡されるワイヤに吊り下げられており、
油圧ウインチ11を駆動することによりガイドパイプ7
に沿って上下方向に移動可能に設置されている。
【0014】移送機構12は、支柱4の中腹部分に設け
られている。図3は図1に示す移送機構12の拡大側面
図、図4は図1のA−A線に沿った拡大断面図である。
この移送機構12は、腕部13と、把持部14とで構成
されており、図4に示すように、支柱4の左右両側に設
けられている。ただし、図示のように、移送機構12を
左右両側に設けることに限定されず、例えば左右何れか
一方に移送機構12を設けるようにしてもよい。
【0015】腕部13は、湾曲形状に設けられるととも
に、支柱4の背面側に軸部15によって回動自在に取り
付けられており、シリンダ16が駆動することにより、
回動するように構成されている。把持部14は、腕部1
3の先端に設けられ、固定部17に対して回動自在に軸
支された可動部18を備えている。そして、シリンダ1
9を駆動することにより可動部18を回動させ、固定部
17と可動部18との間に棒状体10aを保持できるよ
うにしている。なお、把持部14は、腕部13先端の上
下にそれぞれ形成されている。
【0016】このように、移送機構12は、腕部13を
回動させることにより、棒状体10aを支柱4の側面側
から前面側に運ぶことができる。ここで、支柱4は、移
送機構12が設けられる部分に凹部4aが設けられ、凹
部4a内に腕部13の軸部15が設定されている。な
お、凹部4a部分の断面形状は、軸部15側を頂角とし
た扇状となるように形成されている。
【0017】そして、腕部13の回動時には、図示のよ
うに、腕部13の一部が凹部4aに入り込むため、軸部
15を支柱4の背面側に設定しても、支柱4の周面が腕
部13に干渉せず、腕部13の回動範囲を広く設定する
ことができる。ただし、凹部4aを設けるか否かは任意
であり、例えば軸部15を支柱4の前面側に設定する場
合などでは、凹部4aは不要である。また、軸部15を
支柱14の背面側に突出させて設定する場合でも、腕部
13の湾曲を大きくすることにより凹部4aは不要とな
る。
【0018】なお、腕部13の形態や把持部14の形態
は、図示のものに限定するものではない。例えば、腕部
13として、複数の部材を互いに軸着して構成したもの
であってもよく、また、把持部14として、電磁石を用
いるなど棒状体10aを保持、開放できる各種公知の構
造を用いることができる。
【0019】さらに、移送機構12として、図示のよう
に腕部13及び把持部14で構成したものに限定され
ず、例えば、移送機構をレールとスライダで構成し、こ
のスライダにロッド10aを保持させて運ぶように構成
したものであってもよい。
【0020】図5及び図6は、図1に示す棒状体10、
10aの例を示す正面図である。図5に示すものでは、
周面にスクリュー羽根21を備え、かつ先端に攪拌ヘッ
ド22を取り付けたスクリューロッド(棒状体)20を
先頭に、注入ロッド(棒状体)23、23aを順次継ぎ
足して構成されている。これは、混合攪拌による土質改
良を目的として用いられるものであり、掘削後に薬剤や
セメントミルク、モルタル等を注入するものである。な
お、スクリューロッド20、注入ロッド23、23a
は、それぞれの全長が約5mに設定されている。
【0021】なお、これら薬剤等は、車両1からトップ
シーブ6を介した供給パイプによって駆動部8に送ら
れ、この駆動部8と連結している注入ロッドから注入さ
れることにより、攪拌ヘッド22やスクリューロッド2
0に設けられた孔部から適宜放出される。
【0022】図6に示すものでは、周面にスクリュー羽
根25を備え、かつ先端にオーガヘッド26を取り付け
たスクリューロッド(棒状体)24を先頭に、同様に周
面にスクリュー羽根28、28aを備えたスクリューロ
ッド(棒状体)27、27aを順次継ぎ足して構成され
ている。すなわち、スクリューロッド24、28、28
aを連結することにより、オーガスクリューを構成させ
るようにしている。これは、地盤に削孔する目的で用い
られる。なお、スクリューロッド24、28、28a
は、図5に示すものと同様、それぞれの全長が約5mに
設定されている。
【0023】なお、図6に示すスクリューロッド27、
27aを把持部14で保持するには、把持部14として
固定部17と可動部18との間が広いタイプのものを用
い、スクリュー羽根28、28a部分を広く挟持するこ
とが必要である。従って、把持部14を、図5に示す注
入ロッド23、23a用のタイプ(図4に示すタイプ)
と、上記した広いタイプのものとに交換可能に構成し、
適宜付け替えるようにしてもよい。また、把持部14と
して上記広いタイプを用いるとともに、図5に示す注入
ロッド23、23aを保持するときには、固定部17と
可動部18との間に所定厚さのスペーサを取り付けるよ
うにしてもよい。
【0024】図7は、連結機構9の拡大断面図である。
この連結機構9は、駆動部8の出力軸29と一体に回動
するものであり、駆動軸29の下端に、棒状体の上端が
差し込まれるソケット30を備えている。なお、棒状体
上端の断面形状は、六角形状に設けられており(図8の
棒状体10参照)、これに対応してソケット30の内壁
も六角形状に設けられている。
【0025】また、ソケット30の側壁には、貫通孔3
1が対向状態で設けられており、貫通孔31のそれぞれ
には、スライド可能なチャック32が設置されている。
このチャック32の、ソケット30内方側端面には、断
面が半円状の突起32aが設けられている。
【0026】ソケット30の外方には、油圧シリンダ3
3が対向配置されており、ピストンロッド33aをレバ
ー34に軸着している。レバー34は、固定軸34aに
よって回動自在に設けられ、一端にピストンロッド33
aを、他端にリンク35を軸着している。さらにリンク
35の他端は、チャック32に取り付けられている。そ
して、油圧シリンダ33を作動して、ピストンロッド3
3aを伸縮させることにより、レバー34及びリンク3
5を介してチャック32を進退させるようにしている。
【0027】また、棒状体上端の六角断面部分には、チ
ャック32の突起32aがはまり込む溝部が設けられて
おり(図8の棒状体10参照)、この棒状体の上端部分
をソケット30に嵌め込んでから、油圧シリンダ33を
駆動してチャック32を前進させ、突起32aを溝部に
嵌め込むことにより、駆動軸29と棒状体とを連結させ
るようにしている。
【0028】なお、両者間の連結を解除する場合は、油
圧シリンダ33を作動してチャック32を後退させるこ
とにより、棒状体をソケット30から抜き取るようにす
る。ただし、連結機構9として、図7のものに限定する
ものではなく、棒状体と駆動軸29とを連結できるもの
であれば、他の公知の機構を用いることができる。
【0029】図8は、棒状体同士の連結構造を説明する
斜視図である。棒状体10の上端部分には、六角形断面
の接続部36が設けられるとともに、この接続部36の
側面には、一対の溝部37が設けられており、これは他
の棒状体10aにおいても同様である(図示省略)。な
お、接続部36が連結機構9のソケット30にはまり込
む点、並びに溝部37にチャック32の突起32aがは
まり込む点は、上述のとおりである。
【0030】一方、棒状体10aの下端部分には、接続
部36を嵌め込むために内壁を六角形状とした凹部38
が設けられており、さらに、棒状体10aの外側から二
本のピン40をそれぞれ差し込むための孔部39が形成
されている。これら凹部38等は、継ぎ足し用の他の棒
状体10aにも設けられる。また、ピン40としては、
接続部36の溝部37に入り込む寸法のものが用いられ
る。さらに、孔部40は、接続部36を凹部38に嵌め
込んだときに、各溝部37と連通状態となるように形成
されている。
【0031】そして、棒状体10aの凹部38に棒状体
10の接続部36を嵌め込むとともに、ピン40を孔部
39に差し込むことにより、棒状体10と棒状体10a
とは一体となり、駆動部8の出力が棒状体10に伝達さ
れる。なお、棒状体10、10aを分離するときには、
ピン40を孔部39が抜き取ることにより、接続部36
を凹部38から外すことができる。ただし、棒状体同士
の連結構造として、図8に示すものに限定するものでは
なく、両者を一体化できるものであれば、他の公知の構
造を用いることができる。なお、接続部36の形状は、
連結機構9との接続も考慮する必要がある。
【0032】なお、図1及び図2に示すように、支柱4
の前面側下方(台車1の前方側)には、地盤を掘削する
棒状体をガイドする環状の振れ止め41が設けられてい
る。この振れ止め41は、地盤に対して上下に移動可能
に設けられており、例えば、振れ止め41と棒状体とを
ワイヤなどで連結し、駆動部8を上方に移動させること
により吊り上げられ、さらに、六角ボルト等によって台
車1に取り付けられることにより、所定高さに保持され
る。
【0033】次に、図1及び図2に係る掘削機の使用状
態について説明する。なお、棒状体としては、図5に示
す棒状体を用いることとする。先ず、駆動部8にスクリ
ューロッド20を連結するとともに、このスクリューロ
ッド20を掘削位置にセットする。次いで、駆動部8を
作動してスクリューロッド20を回転させるとともに、
油圧ウインチ11による駆動部8の保持を開放し、駆動
部8を自重によって下方に移動させる。なお、左右の移
送機構12には、予め継ぎ足し用の注入ロッド23、2
3aがそれぞれ保持されている。
【0034】そして、スクリューロッド20が所定深さ
まで掘削したとき、駆動部8の作動を停止し、スクリュ
ーロッド20を連結機構9から取り外す。次いで、油圧
ウインチ11を作動して駆動部8を所定高さまで吊り上
げる。この状態で、例えば図2左側の移送機構12のシ
リンダ15を駆動して腕部13を回動させ、スクリュー
ロッド20の上方に(駆動部8の下方に)注入ロッド2
3を運ぶ。
【0035】続いて、駆動部8を下方に移動させて連結
機構9により注入ロッド23と駆動部8とを連結した
後、把持部14のシリンダ19を駆動して可動部18を
回動させ、注入ロッド23を開放してから、シリンダ1
5を駆動して腕部13を元の位置に戻す。なお、この移
送機構12の把持部14には、次の作業と並行して、改
めて継ぎ足し用の注入ロッドを保持させるようにしても
よい。
【0036】次いで、駆動部8を下方に移動させて、ス
クリューロッド20上端の接続部36を注入ロッド23
の凹部38に嵌め込むとともに、ピン40を孔部39に
差し込んで両者を連結し、駆動部8を再び作動させる。
この注入ロッド23がたて込まれた後は、上記と同様に
して、例えば図2右側の移送機構12により、次の注入
ロッド23aが継ぎ足される。
【0037】このようにして、所定の注入ロッド23、
23aを継ぎ足すことにより、所定掘削深さが確保され
る。その後、薬剤やセメントミルクを攪拌ヘッド22か
ら注入し、掘削土砂の攪拌後、注入ロッド23等を引き
抜く。なお、これら注入ロッド23等を引き抜くとき
は、順次注入ロッド23を切り離して移送機構12によ
り一本づつ支柱4の側方に運ばれる。
【0038】次に、棒状体として図6に示すオーガスク
リューを用いた場合でも、上述と同様にしてに地盤を掘
削する。ただし、継ぎ足し用のスクリューロッド27、
27aの周面にもスクリュー羽根28、28aが設けら
れているため、掘削土砂は、地上に排出されることにな
る。このとき、振れ止め41が土砂排出の妨げとなるた
め、この振れ止め41を適宜持ち上げるようにする。
【0039】
【発明の効果】以上説明したとおり、請求項1に係る掘
削機では、支柱の一部に棒状体の移送機構が設けられる
ため、継ぎ足し用の棒状体を保持しつつ、この移送機構
を操作することにより、先の棒状体の上方まで容易かつ
確実に次の棒状体を運ぶことができる。また、支柱の高
さを低く設定できることと併せて、支柱の上部部分で駆
動部を回動させることがないため、安定性を向上させる
ことができる。さらに、継ぎ足し用の棒状体を移送機構
で運ぶため、先の棒状体との位置合わせを容易に行うこ
とができ、駆動部と棒状体との継ぎ足し作業は勿論、棒
状体同士の継ぎ足し作業が簡単になる。請求項2に係る
掘削機では、移送機構が腕部と把持部とで構成されるた
め、簡単な構成で棒状体を保持しつつ、この棒状体を運
ぶことができ、コストの低下を図ることができる。請求
項3に係る掘削機では、腕部が、支柱を挟んだ両側に設
けられるため、支柱の両側に棒状体を保持することがで
き、これにより、支柱の左右における重量バランスを良
くし、安定性を向上させることができる。請求項4に係
る掘削機では、腕部が支柱の背面側に軸支されるため、
棒状体を支柱の前面側まで運んだときに支柱の前後にお
けるバランスを良くすることができる。さらに、腕部に
対応する支柱の周面に、この腕部の移動を許容する凹部
が設けられるため、腕部が左右に張り出すことなく腕部
の可動範囲を広くでき、棒状体を効率よく運ぶことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る掘削機の実施の形態を示す側面
図である。
【図2】 図1に示す掘削機の正面図である。
【図3】 図1に示す掘削機の移送機構を示す拡大側面
図である。
【図4】 図1に示す掘削機の移送機構を示す拡大断面
図である。
【図5】 棒状体の例を示す正面図である。
【図6】 棒状体の他の例を示す正面図である。
【図7】 図1に示す掘削機の連結機構を示す拡大断面
図である。
【図8】 棒状体の連結構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 台車 4 支柱 8 駆動部 10、10a 棒状体 12 移送機構 13 腕部 14 把持部 20 スクリューロッド(棒状体) 23、23a 注入ロッド(棒状体) 24、27、27a スクリューロッド(棒状体)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 台車に設けられた支柱に沿って案内され
    る駆動部と、この駆動部に着脱される回転掘削用の棒状
    体とを具備し、当該棒状体を複数継ぎ足すことにより所
    定掘削深さを確保するようにした掘削機において、 前記支柱の一部には、継ぎ足し用の棒状体を保持すると
    ともに、この棒状体を、先に地盤を掘削している棒状体
    の上方まで移送させる移送機構が設けられることを特徴
    とする掘削機。
  2. 【請求項2】 前記移送機構は、前記支柱に軸支されて
    略水平方向に回動自在な腕部と、この腕部に設けられて
    前記棒状体を把持する把持部とで構成されることを特徴
    とする請求項1記載の掘削機。
  3. 【請求項3】 前記腕部は、前記支柱を挟んだ両側に設
    けられることを特徴とする請求項2記載の掘削機。
  4. 【請求項4】 前記腕部は、前記支柱の背面側に軸支さ
    れるとともに、当該腕部に対応する支柱の周面に、この
    腕部の移動を許容する凹部が設けられることを特徴とす
    る請求項2又は3記載の掘削機。
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