JPH10234859A - 調節可能な固定器具及びカテーテル - Google Patents

調節可能な固定器具及びカテーテル

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JPH10234859A
JPH10234859A JP9368849A JP36884997A JPH10234859A JP H10234859 A JPH10234859 A JP H10234859A JP 9368849 A JP9368849 A JP 9368849A JP 36884997 A JP36884997 A JP 36884997A JP H10234859 A JPH10234859 A JP H10234859A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 患者の体内の所定位置にカテーテルを保持す
るための調節可能な固定器具を提供する。 【解決手段】 本発明の固定器具は全体に延在する開口
を有する本体部分を備えた固定部材を有する。この開口
はカテーテルに摩擦で係合することによってカテーテル
を保持するようにした第１直径を有する。固定部材の本
体部分は、固定部材がカテーテルの周りをスライド可能
に移動できるように、第２直径を備えた開口を有するよ
うに拡張可能である。本発明はまた、前端部を備えた拡
張具部材を有する固定器具に関し、その前端部は、固定
部材の開口の一部分を通して固定部材と取り外し可能に
嵌合し、固定部材のチューブ状本体部分を、第１寸法を
備えた開口を有する状態から、第２寸法を備えた開口を
有する状態に拡張できるように適合される。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本出願は経皮カテーテルに関
し、さらに詳しくは患者の体内の所定の部位に経皮カテ
ーテルを固定するための固定器具に関する。
【０００２】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】経皮
カテーテルは、一般に、患者の体内に流体を分配したり
あるいは体内から流体を除去する医療用途に使用され
る。患者の治療に静脈カテーテルを利用してある流体を
患者の血液内に直接注入することは非常に一般的なこと
である。また臓器内の閉塞した通路にバイパスを付ける
カテーテル法を利用することも一般的である。例えば、
腎臓と膀胱の間の通路が閉塞すると、尿を排出するため
腎臓のカテーテル法によって、認められている治療を施
すことができる。
【０００３】一般に、カテーテルは、軟質チューブ、あ
るいは開口またはカニューレを通して延びる内腔を有す
るカニューレからなっている。カテーテルの配置は通
常、縫い針を被覆したその縫い針よりわずかに大きな外
径を有するイントロデューサシース（introducer sheat
h)を患者の体内の所定の部位に挿入し、その後、その縫
い針を抜き取る工程を有する。その後、カテーテルがそ
のイントロデューサを介して患者に挿入される。静脈カ
テーテルの場合、注入された流体は、カテーテルが挿入
される静脈内にカテーテルを通して直接流れる。尿ドレ
ナージカテーテル（urinary drainage catheter)の場
合、尿は腎臓から直接医務室に排出される。
【０００４】カテーテルには様々な用途があるため、カ
テーテルも様々な長さがある。例えば、静脈カテーテル
の場合、例えば手の周縁に配置される短静脈カテーテ
ル、静脈が太く血液希釈に良好で、血液流が達成され
る、例えば、手から上腕までの静脈内に約６ないし８イ
ンチ挿入される中線（ミッドライン）カテーテル、およ
び周縁に、すなわち腕に配置され、例えば上大静脈に挿
入されるかなりの長さの中心静脈カテーテルを含む数種
類の長さのカテーテルがある。長さに関係なく、カテー
テルが体内でその位置を維持するようにカテーテルを固
定することが望まれている。患者の体内でのカテーテル
の位置決めは体に注入される流体の濃度と毒性を測定す
る上で特に重要である。カテーテルはその位置の維持を
確実にするには、カテーテルを患者の体の外部に固定し
なければならず、カテーテルの位置が変わる機会が少な
くなるように、理想的には、カテーテルの挿入部位ある
いは接合部にできるだけ近くに固定する必要がある。
【０００５】一般的な固定器具にはカテーテルカニュー
レに取り付けられるテープダウンまたはロックダウンウ
イングがある。固定位置カテーテルロックダウンウィン
グを接合部に固定するように、カテーテルカニューレの
全長が患者体内に配置されれば、そのウイングはよく機
能する。しかしながら、余分なカテーテル材料が挿入部
位または接合部からロックダウンウイングを分離するよ
うに、患者体内のカテーテルの位置を短くする決定がな
されると問題が起きる。そのウイングを挿入部位から十
分離れた位置で患者に固定すれば、カテーテルカニュー
レの移動とピストン運動が発生することがある。この問
題を克服する１つの方法は、カテーテルを体内に挿入す
る前、カテーテルカニューレをある長さに切ることであ
る。殆どのカテーテルはその遠位端部にハブを有してい
るため、唯一の切り易い端部は挿入側端部である。しか
しながら、カテーテルカニューレは通常、挿入がし易く
なるように、すなわち、患者に傷を少なくするように、
挿入端部がテーパーの付いた先端で構成される。そのテ
ーパー付き先端が例えばカテーテルの一部をクリップを
使用して抜く場合、そのような患者への配慮は無視され
る。さらに、短くした判断が不正確であることがわかる
と、医師あるいは看護婦はなお処理しなければならない
余分なカテーテルカニューレ材料を有する。接合部から
延びる余分なカニューレ材料を処理する他の方法は、カ
テーテルが短くなったか否かは別にして、ウイングを患
者に固定する前に、固定ウイングの周囲に余分なカテー
テルカニューレを巻き付けることである。この方法によ
り固定器具が接合部に固定されるが、扱いにくい嵩張っ
た器具となる。
【０００６】一旦、カテーテルを配置すればカテーテル
接合部に配置される調節可能な器具を挿入した。しかし
ながら、これらの器具は嵩張るか、接合部位に効率的に
取り付けることが困難である。調節可能な固定器具の１
つは、その底部に沿ってスプリットを備えたフレキシブ
ルな第１部品が接合部に隣接するカニューレに適合し、
カテーテル器具が動けないように第２剛性部品が第１部
品に対してスナップ（snap）して、第１部品でカニュー
レを加圧する２個構成器具である。それで、全体の装置
に縫合糸を取り付けるかあるいは皮膚にテープを付け
る。このタイプの器具についての問題は、その器具にサ
イズ分けが必要で接合部でカテーテルカニューレに嵌合
する２個構成器具であるということである。固定器具の
配置は、患者に迷惑がかからず、個々の部品を損なわな
いように技巧的に行なわれる必要がある。さらに、第２
剛性部品は器具を嵩張らせる。
【０００７】他のタイプの調節可能な固定器具はアイレ
ット（eyelet）２個構成絞り嵌め締結器具を加圧してい
る。この締結器具は、カテーテル周囲とそのカテーテル
カニューレに取り付けた２個構成締結器具内部に適合す
る少なくとも１つの円筒状アイレットを利用している。
締結器具に力を加えると、アイレットは加圧され摩擦力
をカテーテルにかける。この固定器具は容易に置き違え
られる少なくとも３個の部品を含み、締結器具を接合部
に操作し取り付けることは困難である。
【０００８】必要とされるものは患者の接合部に取り付
けが容易で、嵩張らず扱いにくくない調節可能な固定器
具である。
【０００９】
【課題を解決するための手段】患者の体内の所定位置の
カテーテルを保持する調節可能な固定器具を開示する。
この固定器具はチューブ状本体部分を備えた固定部材と
そのチューブ状本体部分を通して延在する開口を有す
る。その開口とチューブ状本体部分は、カテーテルを摩
擦係合（接触）することによってカテーテルを保持する
ように適合した第１寸法を有する。チューブ状本体部分
は、固定部材がカテーテルの周りをスライド可能に移動
できるように、第２寸法を備えた開口を形成するように
拡張可能でもある。固定部材は、限定はしないが管カテ
ーテル、神経カテーテルおよび尿ドレナージカテーテル
を含む様々なタイプの全てのカテーテルを固定するよう
になっている。
【００１０】固定部材のチューブ状本体部分を、第１寸
法を備えた開口を有する状態から大きな第２寸法を備え
た開口まで拡張するための拡張部材も開示する。その拡
張部材は、固定部材の一部分を介して固定部材と取り外
し可能に嵌合するように適合される前端部を有する。こ
の嵌合は第１寸法を備えた開口から第２寸法を備えた開
口まで固定部材の本体部分を拡張させる。嵌合した位置
では、その拡張具部材と固定部材はカテーテルの周りに
スライド可能に移動できるように適合され、カテーテル
を例えば接合部などの所定の位置に容易に配置する。
【００１１】本発明の追加的な特徴と利点は詳細な説
明、図面および前記特許請求の範囲から明らかになるで
あろう。
【００１２】
【発明の実施の形態】本発明は患者の体内の所定位置に
カテーテルを保持するための調節可能な固定器具に関す
る。本発明を以下図面を参照して説明する。以下の説明
では特定の材料、形態、およびカテーテルタイプのよう
な多数の特定の詳細を示す。しかしながら、これらの特
定の詳細は本発明を実施するのに使用する必要がないこ
とは当業者に明らかであろう。また、本発明を不必要に
曖昧にするのを避けるためよく知られた材料あるいは方
法は詳細に説明していない。
【００１３】図１乃至図８は本発明の固定器具の１実施
形態を示す。図１は静脈カテーテルを固定するための本
発明の固定器具を示す。図１乃至図８に示された実施形
態は、限定するのではないが、静脈カテーテル、神経カ
テーテルおよび尿ドレナージカテーテルを含む全てのタ
イプのカテーテルで使用することができる。
【００１４】本発明は患者の体内の所定位置にカテーテ
ルを保持するための調節可能な固定器具に関する。図１
に示した静脈カテーテルでは、カテーテル１００が患者
の腕１５０の静脈に配置される。一旦、カテーテルカニ
ューレ１００が患者の体内の所定の長さまで挿入される
と、本発明の固定器具は接続部（すなわち挿入部位）に
直接隣接して配置される。本発明の固定器具は固定部材
１１０を備えている。この固定部材１１０は全体を通し
て延在する開口を備えたチューブ状本体部分を有してい
る。固定部材１１０のその開口は、固定部材１１０がカ
テーテルカニューレ１００の周囲を移動できないよう
に、カテーテルカニューレ１００に摩擦で係合する（接
触する）ことによってカテーテルカニューレ１００を保
持する大きさの直径を有している。これはカテーテルカ
ニューレ１００に摩擦で係合した固定部材１１０を示す
斜視図に最もよく示されている。固定部材１１０の開口
の直径はカテーテルカニューレ１００よりわずかに小さ
くなっており、カニューレ１００に摩擦力に加えて圧縮
力１００を与える。一旦、固定部材１１０が所定の位置
に適切に配置されると、固定部材１１０の両ウイング
（翼）部分が患者の皮膚に糸あるいはテーフで付けられ
る。
【００１５】図１と図２はカテーテルハブ１２０に隣接
した所定位置にある固定部材１１０を備えた固定器具を
示す。固定部材１１０を配置するため本発明の固定器具
は拡張具部材１４０を有する。拡張具部材１４０はカテ
ーテルカニューレ１００の周りをスライド移動すること
ができる。言い換えれば、拡張具部材１４０はカテーテ
ルカニューレ１００より大きな直径を有する開口を有す
る。拡張具部材１４０は、固定部材１１０のチューブ状
本体部分１１０と嵌合するように適合されている。
【００１６】図４はカテーテルカニューレ１００の周り
の本発明の固定器具の斜視図を示す。図４は固定部材１
１０がカテーテルカニューレ１００に摩擦係合しないよ
うに、拡張具部材１４０によって拡張された開口を備え
た固定部材１１０を示す。その代わりに、拡張具部材部
分１４０と固定部材部分１１０を含む全体の固定器具ア
センブリーは、カテーテルカニューレ１００の周りに固
定器具を移動させるための十分大きな直径の開口を形成
する。拡張具部材１４０はその長さに沿う刻み（筋）ま
たはスライスを有して一旦固定部材１１０が所定位置に
なったところで、拡張具部材１４０が２つの部分に分離
されカテーテルから拡張具部材１４０の取り外しが容易
になる。
【００１７】図５は図４の線Ａを切った本発明の固定器
具の上断面図を示す。図５は本体部分を通して延在する
開口とカテーテルカニューレ１００の外径より大きな開
口の直径を有するチューブ状本体部分を有する拡張具部
材１４０を示す。
【００１８】図６は本発明の拡張具部材１４０の斜視図
を示す。拡張具部材１４０は本体部分の全長を延在する
開口を備えた略チューブ状本体部分を有する。このチュ
ーブ状本体部分はポリウレタン、ポリエチレン、ＴＥＦ
ＬＯＮ（登録商標）（デラウェア州、ウィルミントンに
あるE.I. DuPont de Neumours and Company 製）、ポリ
プロピレンおよびポリ塩化ビニルなどプラスチックのよ
うな耐久性のある材料から作られる。図６に示した実施
形態の本体部分はテーパーの付いた部分１４５を有して
固定部材１１０の挿入と嵌合を容易にする。拡張具部材
１４０はさらに、壁の厚さを薄くした部分または刻みを
付けた（例えばブレードでスライシした）部分１４７を
拡張具部材１４０の対向する側面に有する。厚さを薄く
した部分により拡張具部材１４０を、一旦固定部材１１
０が所定位置になったところで、２つの部分に分離して
拡張具部材１４０を取り外す。
【００１９】図７は図５の線Ｂに沿って切った本発明の
調節可能な固定器具の断面図である。図７において、固
定器具はカテーテルカニューレ１００の周りを自由に移
動することができ、所定の位置に調節できるように、そ
の固定器具は固定器具の開口を広げるために拡張具部材
１４０によって拡張されたその開口を備えた固定部材１
１０を有する。
【００２０】拡張具部材１４０と固定部材１１０を有す
る固定器具が、一旦、カテーテル周囲の所定位置で患者
の体に配置されると、拡張具部材１４０が外され固定部
材１１０のチューブ状本体部分はカテーテルカニューレ
１００を摩擦係合する直径をとる。固定部材１１０のチ
ューブ状本体部分の開口は、その固定部材１１０がカテ
ーテルカニューレ１００の周りを移動できるように、カ
ニューレ１００に摩擦係合する大きさになる。従って、
様々な大きさのカテーテルカニューレは、摩擦把持力に
よりカテーテルに確実に接触する様々な直径の本体部分
を備えた固定部材を有する固定器具を有するだろう。本
発明はまた、チューブ状本体部分の開口がカテーテルカ
ニューレ１００の外径よりわずかに小さな大きさがある
ことも企図している。このように、固定部材１１０は圧
縮でしかも摩擦でカニューレ１００に係合する。
【００２１】固定部材１１０の重要な特性は、その固定
部材が拡張可能で、一旦、拡張部材１４０が取り外され
ると、その記憶された本来の大きさの直径に戻るという
ことである。固定部材のチューブ状本体部分を構成する
ための適切なエラストマー材料は、拡張可能であるが、
その拡張しない状態に戻ってカテーテルを摩擦であるい
は摩擦と圧縮でカテーテルと係合するように、限定はし
ないが、シリコン、ポリエチレン、ラテック塩化ポリビ
ニル、ＫＲＡＴＯＮ（登録商標）（テキサス州、ヒュー
ストンにあるシェル石油社製）、イソプレン、ＳＡＮＴ
ＯＰＲＥＮＥ（登録商標）（ミズーリー州、セントルイ
スにあるモンサント社製）、およびＨＹＴＲＥＬ（登録
商標）（デラウエア州、ウィルミントンにあるE.I. DuP
ont de Neumours 製）を含む。
【００２２】図８及び図９は、一旦、固定部材がカテー
テルの所定位置に配置した場合の、固定部材１１０から
拡張具部材１４０の取り外しを示す。図８は固定部材１
１０が手または、糸、テープなどを含む他の手段で所定
位置に保持され、拡張具部材１４０が固定部材１１０か
ら離されることを示している。一旦、拡張具部材１４０
が固定部材１１０から離されると、固定部材１１０は摩
擦であるいは摩擦と圧縮でカニューレ１００に係合す
る。また、拡張具部材１４０を固定部材１１０から引き
離しながら、拡張具部材１４０はカテーテルから分離し
剥がされる。前に述べたように、拡張具部材１４０を容
易に分離できる方法は、対向する側壁に刻みを入れるか
スライスするか、あるいは肉厚を薄くした対向側面を備
えた拡張具部材１４０を構成することである。この分離
は肉厚の薄い部分１４７に沿って発生し、その部位を手
で引き離す。
【００２３】図８及び図９は、一旦、固定部材１１０が
適切に配置されたら拡張具部材１４０がカテーテルから
外される１実施形態を示す。本発明はまた、拡張具部材
１４０がカテーテルに残り、カテーテル補強あるいはキ
ンク抵抗などのために使用されることも企図している。
【００２４】図１０及び図１１は本発明の固定器具の固
定部材部分の異なる実施形態を示している。図１０は、
曲がったチューブ状本体部分２１０を有する固定部材２
００を示す。固定部材２００のチューブ状本体部分２１
０の曲がりにより付加的な把持用支持体を作り、カテー
テルカニューレを確実に保持し、カテーテルが固定部材
１１０に入る方向と違った方向にカテーテルをガイドす
ることができる。本発明は、必要であれば固定部材２０
０の曲がった全本体部分２１０を拡張するように拡張具
部材１４０を同様の形にすることを企図している。同様
に、図１１は、完全に曲がっているチューブ状本体部分
２６０を有する固定部材２５０を備えた固定器具の１実
施形態を示している。これによりＩＶ（静脈）カテーテ
ルを、引き込みＩＶドリップラインの方向に対して１８
０°で患者に挿入することができる。また、本発明は必
要ならば拡張具部材部分が固定部材２５０の曲がった全
本体部分２６０を拡張させることを企図している。
【００２５】図１２は本発明の固定部材の他の実施形態
を示す。図１２はカテーテルカニューレ１００を囲む１
対の拡張できる環状部分またはリングを備えた固定部材
３００を示す。この実施形態では固定部材３００を拡張
させるために拡張部材は各固定リング３１０を拡張しな
ければならない。
【００２６】図１３及び図１４は本発明の固定部材の他
の実施形態を示す。図１３及び図１４は、固定器具が非
チューブ状部分である固定部材部分を示す。図１３の固
定部材３２０は、カテーテルカニューレに係合する弓状
またはアーチ状本体３３０を含む。アーチ部分３３０は
摩擦でまたは摩擦と圧縮でカニューレに接触している。
図１４は、複数、この場合、各々拡張でき摩擦でまたは
摩擦と圧縮でカテーテルカニューレに接触（係合）する
３個の弓状部分３５０を備えている。
【００２７】図１５は本発明の固定具の拡張具部材部分
の第２実施形態を示している。図１５では拡張具部材３
６０は拡張具部材３６０の分離を容易にするためスプリ
ットカラーを有している。図１５では拡張部材３６０が
固定部材から分離されると同時に、カラー部分３７０の
対向するウイングが引き離される。
【００２８】本発明は固定部材と、場合によっては、拡
張部材がカテーテル本体に予め載せられていることを企
図している。固定部材部分の開口がカテーテルカニュー
レよりわずかに小さいこの予め載せられた実施形態は、
特に有効である。この予め載せられた実施形態はまた、
固定部材要素の置き違える可能性もなくし固定器具の単
純な取り付けを容易にする。勿論、本発明は、予め載せ
られていないが、一旦、カテーテルを患者に配置された
らカテーテルに取り付けられる固定部材を企図してい
る。さらに、拡張部材は、一旦、固定部材が所定位置に
配置されたら外されるため、本発明の固定器具は嵩張ら
ず扱い易い。
【００２９】前にも述べたように、本発明の固定器具は
全てのカテーテルを固定するのに使用することができ
る。図１６乃至図２０は縫い針カバー（over-the-needl
e)カテーテルを用いて使用するための固定器具を示す。
針カバーカテーテルは長いスタイレットに連結された縫
い針と縫い針とスタイレットの全長にわたって延びるカ
テーテルカニューレからなるにが普通である。縫い針カ
バーカテーテルでは、縫い針とカテーテルカニューレは
同時に配置され、それによりカテーテルが縫い針によっ
て作られた開口を入らなければならないイントロデュー
サ通しタイプカテーテルより小さな縫い針サイズ、例え
ば、３−４ゲージ小さな縫い針サイズを使用することが
できる。縫い針カバーカテーテル設計では、カテーテル
の外径は縫い針で作られた開口より大きく、従って、小
さな縫い針で同じ直径のカテーテルを挿入することがで
きる。
【００３０】縫い針カバーカテーテルに関連した問題
は、縫い針とカテーテルカニューレの両方をを同時に挿
入することが困難であることである。そのカテーテルが
縫い針とスタイレット上で自由に動くため、縫い針を挿
入する際、カテーテルがゆがむか挿入しにくくなる。こ
の問題を解消する一つの方法は、ウイングを折り畳んだ
時にカテーテルと縫い針をクランプするか挟む変形可能
なクランプ用ウイングを使用する方法である。
【００３１】図１６及び図１７は固定部材４１０が、圧
縮されまたは折り畳まれた際にカテーテルおよび縫い針
またはスタイレットを把持しまたは挟む変形可能なウイ
ングを有する発明の１実施形態を示す。図１６は、下の
位置あるいは折り畳んでない位置にあるウイングを備え
た固定部材４１０を示す。図１７は、カテーテルカニュ
ーレ４００で折り畳まれたまたは把持用位置にあるウイ
ングを備えた固定部材４１０を示す。この実施形態固定
器具は、固定部材部分４１０とその固定部材４１０の本
体部分を拡張するための拡張具部材４２０を有する図１
乃至図１５を参照して前に説明した固定器具と同様に作
動する。この実施形態は、カニューレと縫い針を患者に
配置する際に、さらに圧縮力をかけることによってカテ
ーテルカニューレ／縫い針をクランプできるようにウイ
ングが変形可能である特徴をさらに付加している。窓４
３０は、ウイング４１０を折り畳みさらに圧縮力を与え
ると固定器具によりカニューレと縫い針が潰されること
を示している。折り畳まれていない状態では、前に説明
したように、拡張していない固定部材４１０がカニュー
レ４００に固定状態で係合する。
【００３２】図１８乃至図２０は縫い針カバーカテーテ
ルの場合に特に有効な本発明の他の実施形態を示す。拡
張部材５２０を固定部材５１０に押し入れ、図４乃至図
８と本明細書を参照して前に説明したように固定部材５
１０のチューブ状本体部分を拡張させる。図１９に示し
たように、拡張具部材はさらに延びて固定部材を超え、
患者の皮膚／体内部に入る。このように、拡張具部材５
２０はイントロデューサとして作用して通路を固定して
皮膚の巻き込みを無くすことによってカテーテルカニュ
ーレ、例えば、針カバーカテーテルを配置するためにス
ムースに移動させる。図２０は、一旦、カテーテルを適
切に配置したら、拡張具部材５２０が患者の皮膚／体内
から取り外され、場合によっては固定部材５１０がカテ
ーテルから完全に分離によって取り外されることを示し
ている。
【００３３】先の詳細な説明では本発明はその特定の具
体的な実施形態を参照して説明されている。しかしなが
ら、様々な変形と改造が特許請求の範囲に述べられた本
発明の広い趣旨と範囲から逸脱することなく実施係体に
なされることは明らかだろう。従って、本明細書と図面
は限定的な意味よりは例示的な意味と考えられる。
【００３４】なお本発明の好適な実施態様として以下の
ものがある。 （１）前端部を備えた拡張部材であって、前記前端部
を、前記固定部材の前記開口の一部分を通して前記固定
部材と取り外し可能に嵌合するように適合し、さらに前
記固定部材の前記本体部分を、第１寸法を備えた開口を
有する状態から、前記第２寸法を備えた開口を有する状
態に拡張できるように適合した拡張部材を含む請求項１
に記載の固定器具。 （２）前記拡張具部材の前端部は、前記拡張具が前記カ
テーテルの周りをスライド可能に移動できるように、直
径が前記カテーテルの前記外径より大きい前記拡張具本
体部分を通して延在する開口を有する略チューブ状本体
部分を有し、前記固定部材の前記チューブ状本体は前記
拡張具の前記本体部分によって前記第２直径を備えた開
口を有するために拡張される実施態様（１）に記載の固
定器具。
【００３５】（３）前記拡張具部材の前記本体部分は前
記固定部材との前記嵌合を補助するようにテーパー部分
を有する実施態様（２）に記載の固定器具。 （４）前記拡張具部材の前記チューブ状本体部分は、前
記本体部分が２つの部分に分離されるように適合される
耐久性材料からなる実施態様（２）に記載の固定器具。 （５）前記チューブ状本体部分は、その全長周囲で略延
在する刻み部分およびスライス部分の一つを有する実施
態様（４）に記載の固定器具。 （６）前記固定部材の前記本体部分は拡張可能なエラス
トマー材料からなる請求項１に記載の固定器具。
【００３６】（７）前記固定部材の前記開口の前記第１
寸法は、前記固定部材が前記カテーテルを圧縮により係
合することによって前記カテーテルを保持するように適
合されるように、前記カテーテルの前記外径より小さい
請求項１に記載の固定器具。 （８）前記固定部材はさらに、患者の体外に前記固定部
材を固定するため前記本体部分に連結された固定ウイン
グ部分を含む請求項１に記載の固定器具。 （９）前記固定ウイング部分は前記固定部材の前記本体
部分と一体で形成される実施態様（８）に記載の固定器
具。 （１０）前記固定部材の前記本体部分は略チューブ状部
分を含む請求項１に記載の固定器具。
【００３７】（１１）前記固定部材の前記本体部分は曲
がった部分を有する実施態様（１０）に記載の固定器
具。 （１２）前記固定部材の前記本体部分は１つの略環状部
分を含む請求項１に記載の固定器具。 （１３）前記固定部材の前記本体部分は複数の略環状部
分を含む請求項１に記載の固定器具。 （１４）前記固定部材の前記本体部分は１つの弓状部分
を含む請求項１に記載の固定器具。 （１５）前記固定部材の前記本体部分は複数の弓状部分
を含む請求項１に記載の固定器具。
【００３８】（１６）前記固定部材は、第１部分と第２
部分を有する変形可能なウイング部分を含み、第２寸法
を有する前記固定部材の前記本体部分の前記第１部分と
前記開口において、前記固定器具は前記カテーテルに摩
擦で係合するように適合され、前記第２部分で前記固定
器具が前記カテーテル周囲でスライド可能に移動できる
実施態様（１）に記載の固定器具。 （１７）前記拡張具部材の前記前端部は患者のカテーテ
ル開口から入るように適合される実施態様（１）に記載
の固定器具。 （１８）前記固定部材の前記拡張具部材の前端部は、前
記拡張具が前記カテーテルの周りをスライド可能に移動
できるように、直径が前記カテーテルの前記外径より大
きい前記拡張具本体部分を通して延在する開口を有する
略チューブ状本体部分を有し、前記固定部材の前記本体
は、前記拡張具の前記本体部分によって前記第２直径を
備えた開口を有するために拡張される請求項２に記載の
カテーテル一式。
【００３９】（１９）前記拡張具部材の前記チューブ状
本体部分は、前記本体部分が２つの部分に分離されるよ
うに適合される耐久性材料からなる実施態様（１８）に
記載のカテーテル一式。 （２０）前記チューブ状本体部分は、その全長周囲で略
延在する刻み部分およびスライス部分の一つを有する実
施態様（１９）に記載のカテーテル一式。 （２１）前記固定器具の前記固定部材の前記本体部分は
拡張可能なエラストマー材料からなる請求項２に記載の
カテーテル一式。 （２２）前記固定器具の前記固定部材の前記開口の前記
第１寸法は、前記固定部材が前記カテーテルを圧縮によ
り係合することによって前記カテーテルを保持するよう
に適合されるように、前記カテーテルの前記外径より小
さい請求項２に記載のカテーテル一式。
【００４０】（２３）前記固定器具の前記固定部材はさ
らに、患者の体外に前記固定部材を固定するため前記本
体部分に連結された固定ウイング部分を含む請求項２に
記載のカテーテル一式。 （２４）前記固定ウイング部分は前記固定部材の前記本
体部分と一体で形成される実施態様（２３）に記載のカ
テーテル一式。 （２５）前記固定器具の前記固定部材の前記本体部分
は、略チューブ状部分を含む請求項１に記載のカテーテ
ル一式。 （２６）前記固定部材の前記本体部分は曲がった部分を
有する実施態様（２５）に記載のカテーテル一式。 （２７）前記固定器具の前記固定部材の前記本体部分は
１つの略環状部分を含む請求項２に記載のカテーテル一
式。
【００４１】（２８）前記固定器具の前記固定部材の前
記本体部分は複数の略環状部分を含む請求項２に記載の
カテーテル一式。 （２９）前記固定器具の前記固定部材の前記本体部分は
１つの弓状部分を含む請求項２に記載のカテーテル一
式。 （３０）前記固定器具の前記固定部材の前記本体部分は
複数の弓状部分を含む請求項２に記載のカテーテル一
式。
【００４２】（３１）前記固定器具の前記固定部材は、
第１部分と第２部分を有する変形可能なウイング部分を
含み、第２寸法を有する前記固定部材の前記本体部分の
前記第１部分と前記開口において、前記固定器具は前記
カテーテルに摩擦で係合するように適合され、前記第２
部分で前記固定器具が前記カテーテル周囲でスライド可
能に移動できる請求項２に記載のカテーテル一式。 （３２）前記固定器具の前記拡張具部材の前端部は患者
のカテーテル開口から入るように適合される請求項２に
記載のカテーテル一式。 （３３）前記固定器具の前記拡張部材は、一旦、前記カ
テーテルが患者に配置されたら前記カテーテル周囲に残
るように適合される請求項２に記載のカテーテル一式。
【００４３】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、患
者の接合部に取り付けが容易で、嵩張らず扱いにくくな
い調節可能な固定器具を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】静脈カテーテルが本発明の固定器具によって固
定される、患者の腕の所定位置にある静脈カテーテルの
側面図である。
【図２】静脈カテーテルを患者に固定するために使用さ
れる本発明の固定器具の上平面図である。
【図３】カテーテルを固定するのに使用された本発明の
固定器具の斜視図である。
【図４】カテーテル周囲をスライド可能に移動できるよ
うに拡張具部材によって拡張される固定部材を有する本
発明の固定器具の側面斜視図である。
【図５】固定部材が、カテーテル周囲でスライド可能に
移動できるように拡張具部材によって拡張される、図４
の線Ａに沿って切った本発明の固定器具の上平面図であ
る。
【図６】本発明の固定器具の拡張部材の側面斜視図であ
る。
【図７】図５の線Ｂに沿って切った本発明の固定器具の
断面図である。
【図８】固定部材から拡張部材を取り外す方法を示す図
であり、拡張部材が固定部材から分離される図を示す。
【図９】固定部材から拡張部材を取り外す方法を示す図
であり、拡張部材がカテーテルから破れて取り外される
図を示す。
【図１０】固定部材が曲がっているチューブ状本体部分
を有する、本発明の固定器具の固定部材の上平面図であ
る。
【図１１】固定部材が完全なカーブすなわち「Ｕ」の字
のチューブ状本体部分を有する本発明の固定器具の固定
部材の上平面図である。
【図１２】固定部材は１対の環状部分を有する、本発明
の固定器具の固定部材の側面斜視図である。
【図１３】固定部材が１つの略弓状本体部分を有する、
本発明の固定器具の固定部材の側面斜視図である。
【図１４】固定部材が３つの略弓状本体部分を有する、
本発明の固定器具の固定部材の側面斜視図である。
【図１５】本発明の拡張具部材部分の１つの実施形態の
側面斜視図である。
【図１６】縫い針カバーカテーテル器具を用いて使用さ
れる本発明の固定器具の上平面図である。
【図１７】変形可能なクランプウイングを備えた固定部
材を有する本発明の固定器具の実施形態の上斜視図であ
る。
【図１８】拡張具部材部分の一部分がイントロデューサ
のように作用させるために患者に挿入される、本発明の
調節可能な固定器具を取り付ける方法を示す図である。
【図１９】拡張具部材部分の一部分がイントロデューサ
のように作用させるために患者に挿入される、本発明の
調節可能な固定器具を取り付ける方法を示す図である。
【図２０】拡張具部材部分の一部分がイントロデューサ
のように作用させるために患者に挿入される、本発明の
調節可能な固定器具を取り付ける方法を示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 患者の体内の所定の位置にカテーテルを
    保持するための調節可能な固定器具であって、前記固定
    器具は、 全体を通して延在する開口を有する本体部分を備えた固
    定部材を具備し、 前記カテーテルと前記本体部分に摩擦で係合することに
    よって前記カテーテルを保持するように適合された第１
    寸法を備えた前記開口は、前記固定部材が前記カテーテ
    ル周囲をスライド可能に移動できるように、第２寸法を
    備えた開口を有するために拡張可能である調節可能な固
    定器具。
  2. 【請求項２】 患者に挿入されるカテーテルと、 全体を通して延在する開口を有する本体部分を備えた固
    定部材と、前端部を備えた拡張具部材とを有する調節可
    能な固定器具を具備し、 前記前端部を、前記固定部材の前記開口の一部分を通し
    て前記固定部材と取り外し可能に嵌合するように適合
    し、また、前記固定部材の前記本体部分を前記固定部材
    が前記カテーテルの周りをスライド可能に移動できるよ
    うに、前記カテーテルを摩擦で係合することによって前
    記カテーテルを保持するように適合した第１寸法を備え
    た開口を有する状態から、第２寸法を備えた開口を有す
    る状態に拡張できるように適合したカテーテル一式。
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