JPH10234840A - ポリエーテルエステルアミド型医療用粘着剤 - Google Patents

ポリエーテルエステルアミド型医療用粘着剤

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JPH10234840A
JPH10234840A JP9040643A JP4064397A JPH10234840A JP H10234840 A JPH10234840 A JP H10234840A JP 9040643 A JP9040643 A JP 9040643A JP 4064397 A JP4064397 A JP 4064397A JP H10234840 A JPH10234840 A JP H10234840A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な粘着性を有し、粘着性能、貼付製剤と
しての機能等の安定性二も優れた新規な医療用粘着剤を
を提供する。 【解決手段】 ポリエーテル、及びポリエステル、ポリ
アミド骨格として、下記式(1)〜(5) (ただし、Aは炭素数6〜12の2価の芳香族基、Dは
炭素数2〜15の2価の炭化水素基、Rは炭素数2〜4
のアルキレン基、kは(RO)kで示されるポリオキシ
アルキレン構造の数平均分子量が200〜20,000
となるような単位繰り返し数、lは(CH2CH2O)で示され
るポリオキシエチレン構造の数平均分子量が200〜2
0,000となるような単位繰り返し数、R’は炭素数
が4〜12の範囲のアルキル基である。)で示される繰
り返し単位から実質的になり、かつ(1)、(2)、
(3)、(4)及び(5)で表される繰り返し単位の合
計量に基づく(3)、(5)の合計含有量が重量比で2
0〜90重量%で(4)の含有量が重量比で70〜5重
量%の範囲内であるポリエーテルエステルアミド共重合
体より構成されていることを特徴とするポリエーテルエ
ステルアミド型医療用粘着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚や粘膜のよう
な生体膜に貼付する医療用テープや絆創膏等の外用貼付
剤に関し、より詳細には、該貼付剤を構成する新規粘着
剤としての、柔軟なポリオキシアルキレンセグメントと
疎水性で結晶性のポリエステルセグメント、水素結合に
よる架橋点として働くアミド基及び粘着性付与部位とし
てのアルキル基グラフト鎖が、共有結合により一体化し
てなり、相分離構造を形成することを特徴とするポリエ
ーテルエステルアミド型医療用粘着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】医療用テープとして従来用いられてきた
粘着剤は、大まかにはゴム系粘着剤とアクリル系粘着剤
に分類される。
【0003】ゴム系粘着剤の一般的なものとしては、天
然ゴムや合成ゴム(スチレン−イソプレン−スチレンブ
ロック共重合体、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリ
イソプレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体)を主成分
としてこれに適量のロジン、ロジンエステル、あるいは
合成炭化水素樹脂からなる粘着付与剤、および軟化剤、
安定剤を添加したものである。かかる粘着剤は配合許容
範囲が広いため特性コントロールが容易である反面、そ
の配合比によっては粘着力の低下、もしくは内部凝集力
不足によって、使用時や剥離時に、被着体である皮膚表
面ヘの粘着剤の糊残りを生じる。更に粘着付与剤、安定
剤など、雑多な化学成分の混合物である場合には、これ
ら化学成分による刺激が強く、かぶれや皮膚炎の原因に
なることが多いという問題点を有する。
【0004】このようなゴム系粘着剤の粘着力不足、糊
残り、あるいは皮膚刺激を防ぐ手段として、粘着剤とし
て機能するのに必要な部分構造を共有結合により一体化
することが検討されており、その代表例であるアクリル
系粘着剤としては、2−エチルへキシル基、ブチル基等
の、炭素数4〜18の長鎖アルキル基の(メタ)アクリ
レートと、酢酸ビニル、メチルメタクリレート、高極性
モノマー(アクリル酸、ビニルピロリドン)等の成分
を、共重合等により組み合わせたものが知られている。
このようなアクリル系粘着剤は高極性成分や架橋成分と
共重合されることで、内部凝集力の不足に伴う粘着剤分
離または皮膚への糊残り現象は起こり難く、良好な粘着
性を示す。
【0005】しかしながら、架橋が強固で室温における
弾性損失率が高く、粘着剤が皮膚の動きに追従できず、
これが貼付時に皮膚に対する刺激となり、しばしばかぶ
れや皮膚炎の原因となる。
【0006】これに対し、特開平3−220120号公
報には、アクリル酸エステル系ポリマーおよび該ポリマ
ーと相溶する液体成分とを含むアクリル系ゲル状粘着剤
が提案されている。このゲル状粘着剤は、多量の液体成
分を含有できるため、従来の非架橋粘着剤に比べて粘着
力と剥離容易性をコントロールでき、角質層剥離も少な
いとされている。
【0007】しかしながら、かかる粘着剤は液体含有ゲ
ル層を形成するためにアクリル酸エステル系ポリマー中
に含まれるアクリル酸単位を、Al3+やチタンなどの多
価金属アルコラートや三官能イソシアネートなどの低分
子架橋剤を用いて化学反応により架橋する必要がある。
こうした高分子化学架橋反応では、通常、未反応の試薬
が痕跡量系に残存するため、この有害な未反応試薬が経
皮的に体内に吸収される危険性がある。
【0008】また特開昭60−147487号公報で
は、生体親和性の高いゼラチンを主成分に、可塑剤、ゲ
ル化阻害剤を配合した粘着剤が提案されているが、この
粘着剤は常温から体温付近(20〜37℃)にかけての
粘着特性の変化が激しく、特に体温付近の高温多湿下の
肌への糊残りや曳糸性の点で問題がある。またゲル化阻
害剤などの添加物の刺激によるかぶれ、皮膚炎の問題も
無視できない。
【0009】一方、化学的に粘着ポリマーを架橋するこ
と無しに、分子オーダーでの物理的相互作用(例えばV
an−Del−Waals力等)を利用した擬似架橋を
行うことも検討され、例えば、特公平8−2785号公
報では、アルキルアクリレートへのスチレンマクロモノ
マーのグラフト共重合により、側鎖のポリスチレンがド
メインを形成し橋架け状態となった擬似架橋体が、十分
な内部凝集力と柔軟性を併せ持ち、また皮膚刺激の少な
い粘着剤として提案されている。
【0010】しかしながら、この粘着剤の場合には、確
かに従来のものと比べると凝集力は向上してなおかつ皮
膚刺激が少ないと思われるが、それでもパーフェクトに
これらの問題点を解決しているとは思えず、実際糊残り
に対する記述はない。すなわち特に効率的な擬似架橋体
形成という意味で改善の余地が残っていると考えられ
る。
【0011】また、医療用セグメント化ポリウレタンに
三官能性のポリオール及びポリプロピレングリコール等
のポリエーテルを導入し、更にポリエチレンオキシド鎖
をグラフトすることで、架橋ポリウレタンを凝集部位と
したゲル粘着剤が報告されているが(敷波、森田、蔦、
谷口、高分子論文集、Vol.49,No1,pp.19-27(Jan.,199
2))、これも痕跡量の原料イソシアネート、芳香族ジア
ミンの皮膚為害性、発ガン性等の問題を解決していな
い。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記事情に鑑みて、本
発明の目的は医療用テープを皮膚上の動きの激しい部位
に貼付した場合も十分な粘着性を有する、新規な医療用
粘着剤を提供することにある。
【0013】また本発明の目的は、医療用テープを皮膚
上の動きの激しい部位に貼付した場合も十分な粘着性を
有し、安定剤を添加しない場合でも相分離等を起こさ
ず、従って粘着性能、貼付製剤としての機能を経時的な
変化もなく安定に維持できるという安定性を示す、新規
な医療用粘着剤を提供することにある。
【0014】また更に本発明の目的は、医療用テープを
皮膚上の動きの激しい部位に貼付した場合も十分な粘着
性を有し、安定剤を添加しない場合でも相分離などを起
こさず、従って粘着性能、貼付製剤としての機能を経時
的な変化もなく安定に維持できるという安定性を示し、
かつ糊残りや皮膚刺激の少ない、新規な医療用粘着剤を
提供することにある。
【0015】更に本発明の目的は、粘着性、安定性に優
れ、糊残りや皮膚刺激が少なく、安全性に優れ、かつ他
の粘着付与成分の添加無しに機能しうる、新規な医療用
粘着剤を提供することにある。
【0016】本発明者らは、かかる従来技術に鑑みて鋭
意検討の結果、芳香族ジカルボン酸、アルキレングリコ
ール、ポリオキシアルキレングリコール、長鎖アルキル
グラフトグリセロエーテルおよび末端アミノ化ポリエチ
レングリコールという特定の5種類の繰り返し単位から
実質的になり、かつこれら繰り返し単位のうちポリオキ
シアルキレングリコール、末端アミノ化ポリエチレング
リコール及びアルキルグラフトグリセロエーテルの含有
量が特定の範囲内にあるポリエーテルエステルアミド共
重合体から成る粘着剤が十分な粘着性を有し、また適度
な内部凝集力と柔軟性を有しており、更に皮膚刺激性が
少ないことから、前記の問題点が解決できることを見出
し、本発明に到達したものである。
【0017】本発明者らは、共重合成分として、疎水性
剛直構造である芳香族ポリエステル、及びポリアミド骨
格を用い、ポリオキシアルキレングリコール鎖および粘
着性付与部位としての長鎖アルキルグラフト基をポリマ
ー主鎖中に組み込んだブロック共重合体を考案した。こ
れにより、ポリエステル主鎖の剛直性ならびにポリアミ
ドの水素結合部位が擬似架橋ドメインとして機能し、同
時にポリオキシアルキレングリコール鎖が有する親水性
と柔軟性が粘着剤のバルクの皮膚追従性を維持しつつ、
長鎖アルキルグラフト基による粘着性が十分に発揮され
る、即ち上述の機能発現のための機能部位を共有結合に
より一体化した、工業的にも廉価なポリエーテルエステ
ルアミド型医療用粘着剤の検討を行った。その結果適当
な鎖長から成るポリオキシアルキレングリコールと疎水
性のモノマーから得られる共重合体、即ち、ポリオキシ
アルキレングリコールおよび両末端アミノ化ポリオキシ
エチレンと共重合するハード成分であるポリ(芳香族ジ
カルボン酸アルキレンエステル)の共重合体において、
ポリオキシアルキレングリコール単位数、疎水性メチレ
ン鎖の構造および鎖長、芳香族ジカルボン酸の種類、更
にこれらの共重合組成の制御により、適度な内部凝集力
と柔軟性ならびに粘着性を有する共重合体が得られ、前
記の問題点が解決できることを見出し、本発明に到達し
たものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、ポリエ
ーテル、およびポリエステル、ポリアミド骨格として、
下記式(1)〜(5)
【0019】
【化5】
【0020】(ただし、Aは炭素数6〜12の2価の芳
香族基、Dは炭素数2〜15の2価の炭化水素基、Rは
炭素数2〜4のアルキレン基、kは(RO)kで示され
るポリオキシアルキレン構造の数平均分子量が200〜
20,000となるような単位繰り返し数、lは(CH2CH
2O)で示されるポリオキシエチレン構造の数平均分子量
が200〜20000となるような単位繰り返し数、
R’は炭素数が4〜12の範囲のアルキル基である。)
で示される繰り返し単位から実質的になり、かつ上記式
(1)〜(5)で表される繰り返し単位の合計量に基づ
く該式(3)、(5)で表される繰り返し単位の合計含
有量が重量比で20〜90重量%で該式(4)で表され
る繰り返し単位の含有量が重量比で70〜5重量%の範
囲内であるポリエーテルエステルアミド共重合体より構
成されていることを特徴とする医療用粘着剤、及びかか
る医療用粘着剤からなる粘着剤層と支持体とからなる医
療用粘着製剤である。
【0021】
【発明の実施の形態】上記式(1)において、Aは炭素
数6〜12の2価の芳香族基を示し、具体的にはp−フ
ェニレン、m−フェニレン、2,6−ナフチレン、2,
7−ナフチレン、1,4−ナフチレン、1,5−ナフチ
レン、4,4’−ビフェニレン、2,2’−ビフェニレ
ン基等を例示することができる。Aとしてはこれらのう
ちp−フェニレン基、2,6−ナフチレン基が好まし
い。
【0022】上記式(2)において、Dは炭素数2〜1
5の二価の炭化水素基であり、炭素数2〜15の鎖状ア
ルキレン基若しくはシクロアルキレン基を挙げることが
できる。具体的にはエチレン、トリメチレン、プロピレ
ン、テトラメチレン、ヘキサメチレン、オクタメチレ
ン、デカメチレン、ドデカメチレン基などの炭素数2〜
15の鎖状アルキレン基、若しくは1、4−シクロヘキ
サンジメチレン基などの炭素数8〜12のシクロアルキ
レン基を例示することができる。これらのうちテトラメ
チレン基、ヘキサメチレン基が好ましい。
【0023】上記式(3)において、Rは炭素数2〜4
のアルキレン基を示し、具体的には、エチレン、プロピ
レン、テトラメチレン基等を例示することができる。R
としてはこれらのうち、エチレン基、プロピレン基、テ
トラメチレン基が好ましい。Rは単独の構造でもよい
し、二種以上の構造から構成されていてもよい(例えば
エチレン/プロピレンブロック)。
【0024】Kは(RO)kで示されるポリオキシアル
キレン構造の分子量が、200〜20,000となるよ
うな繰り返し単位数を示す。ポリオキシアルキレン成分
の数平均分子量は、好ましくは400〜6,000、よ
り好ましくは800〜3,000、特に好ましくは90
0〜2,000である。例えば、Rがテトラメチレンの
場合、kがおよそ6〜277、Rがエチレンの場合、k
がおよそ9〜455の範囲の数であれば数平均分子量で
400〜6,000に相当する。更に例えばRがエチレ
ンの場合、kが18〜228の範囲の数であれば数平均
分子量で800〜3,000に相当し、kが20〜15
2の範囲の数であれば数平均分子量で900〜2,00
0に相当する。一方上記式(5)におけるポリオキシエ
チレンの繰り返し単位数lとしてはやはりポリオキシエ
チレン構造の分子量が400〜6,000となる値とし
て9〜455が好ましく、なかでも分子量が400〜
3,000となる値が好ましい。
【0025】上記式(3)、(5)で表されるポリオキ
シアルキレン成分の含有量は、上記式(1)、(2)、
(3)、(4)及び(5)で表される繰り返し単位から
なるポリエーテルエステルアミドに対し、20〜90重
量(wt)%の範囲内である。
【0026】本発明のポリエーテルエステルアミド共重
合体におけるソフトセグメントであるポリオキシアルキ
レン成分(即ちポリオキシアルキレングリコール及び末
端アミノ化ポリオキシエチレンの合計量)の含有量がポ
リエーテルエステルアミド共重合体に対し、重量比で1
0wt%未満ではポリエーテルエステルアミドの剛直性
が高すぎ、粘着剤が皮膚の動きに追従できにくい傾向に
あり、また90wt%を超えると柔軟性が高すぎるた
め、内部凝集力の低下を招き物理的強度も十分ではな
い。かかるポリオキシアルキレン成分の含有量は、好ま
しくは20〜85wt%、より好ましくは40〜80w
t%である。
【0027】上記式中の(3)と(5)で表される構成
単位における、該式(3)で表される繰り返し単位の
(5)で表される繰り返し単位に対する重量分率として
は、例えば(3)が1wt%〜99wt%の範囲内を挙
げられる。上記式(3)の含有率は、用いる薬剤処方や
使用部位等の使用条件により任意の組成で組み込むこと
ができる。(3)の含有率が高くなると粘着剤は架橋点
が増加して凝集力が向上するが、柔軟性が低下する傾向
がある。また粘着剤の極性が高くなり、例えばステロイ
ド剤等の脂用性薬剤の溶解性が低下する傾向がある。上
記式(3)で表される構成単位の上記式(5)に対する
重量分率としては、好ましくは10〜90wt%、より
好ましくは50〜80wt%である。
【0028】上記式(4)において、R’は炭素数が4
〜12のアルキル基である。かかるアルキル基として
は、直鎖または分岐鎖の炭素数4〜12、好ましくは4
〜8のアルキル基を挙げることができ、例えばn−ブチ
ル、n−オクチル、2−エチルへキシル基等が挙げられ
るが、2−エチルへキシル基が好ましい。
【0029】また上記式(4)で表されるアルキルグラ
フトグリセロールエーテルの含有量は、上記式(1)〜
(5)で表される繰り返し単位の合計量に基づいて重量
比で70〜5wt%である。
【0030】本発明のポリエーテルエステルアミド共重
合体における粘着付与部位であるアルキルグラフトグリ
セロールエーテルの含有量が、該ポリエーテルエステル
アミドに対し重量比で5wt%未満では粘着性が低く、
皮膚上への貼付に際して粘着剤として機能できず、また
70wt%を超えると粘着性の著しい増大並びに凝集力
の低下による糊残りを招き、本発明の目的とする機能発
現に関して十分ではない。かかるアルキルグラフトグリ
セロールエーテルの含有量は、好ましくは60〜10w
t%、より好ましくは50〜20wt%である。
【0031】すなわち、本発明のポリエーテルエステル
アミド共重合体を構成する上記式(1)〜(5)で表さ
れる繰り返し単位のA、D、R、k、l、R’の好まし
い組み合わせとしては、Aがp−フェニレン基又は2、
6−ナフチレン基で、Dがテトラメチレン基又はヘキサ
メチレン基で、Rがエチレン基、プロピレン基又はテト
ラメチレン基、kは(RO)kで示されるポリオキシア
ルキレングリコールの数平均分子量が400〜6,00
0で、lは(CH2CH2O)で示されるポリオキシエチレン構
造の数平均分子量が200〜20,000なかでも更に
好ましくは400〜3,000となるような単位繰り返
し数、R’が2−エチルヘキシル基であるものを挙げる
ことができ、更にこの場合に、式(3)及び(5)で表
される繰り返し単位の含有量の合計量が式(1)〜
(5)で表される繰り返し単位の合計量に基づいて重量
比で20〜90wt%で、式(4)で表される繰り返し
単位の含有量が重量比で60〜10wt%で、更に式
(3)で表される構成単位の式(5)に対する重量分率
が1〜99wt%であるものをより好ましいものとして
挙げることができる。
【0032】なかでもAがp−フェニレン基又は2、6
−ナフチレン基で、Dがテトラメチレン基またはヘキサ
メチレン基で、Rがエチレン基又はテトラメチレン基、
kは(RO)kで示されるポリオキシアルキレン構造成
分の数平均分子量が400〜6,000(より好ましく
は900〜2,000)で、 lは(CH2CH2O)で示される
ポリオキシエチレン構造の数平均分子量が400〜3,
000で、R’が2−エチルヘキシル基である場合を好
ましいものとして挙げることができ、更にこの場合に、
式(3)及び式(5)で表される繰り返し単位の含有量
の合計量が式(1)〜(5)で表される繰り返し単位の
合計量に基づいて重量比で20〜85wt%で、式
(4)で示される繰り返し単位の含有量が重量比で60
〜10wt%で、更に式(3)で表される構成単位の式
(5)に対する重量分率が10〜90wt%であるもの
をより好ましいものとして挙げることができる。
【0033】特に好ましいものとして、Aが2、6−ナ
フチレン基で、Dがテトラメチレン基で、Rがテトラメ
チレン基、kは(RO)kで示されるポリオキシアルキ
レングリコールの数平均分子量が400〜6,000
(より好ましくは900〜2,000)で、 lは(CH2C
H2O)で示されるポリオキシエチレン構造の数平均分子量
が400〜3,000で、R’が2−エチルヘキシル基
である場合を挙げることができ、更にこの場合に、式
(3)及び式(5)で表される繰り返し単位の含有量の
合計量が式(1)〜(5)で表される繰り返し単位の合
計量に基づいて重量比で20〜85wt%(より好まし
くは40〜80wt%)で、式(4)で表される繰り返
し単位の含有量が重量比で60〜10wt%(より好ま
しくは50〜20wt%)で、更に式(3)で表される
構成単位の式(5)に対する重量分率が50〜80wt
%であるものをより好ましいものとして挙げることがで
きる。
【0034】このような本発明のポリエーテルエステル
アミド共重合体は、具体的には、(i)上記式(1)及
び(2)で表される繰り返し単位からなる下記式(6)
【0035】
【化6】
【0036】(式中、A、Dの定義は上記式(1)及び
(2)の定義に同じ)で表されるポリエステル成分をハ
ードセグメントとし、(ii)上記式(1)及び(5)で
表される繰り返し単位からなる下記式(7)
【0037】
【化7】
【0038】(式中、A、lの定義は上記式(1)及び
(5)の定義に同じ)で示されるポリアミドのアミド結
合を水素結合の架橋点(補助的なハードセグメント)と
し、(iii)上記式(3)で表される繰り返し単位から
なる数平均分子量が200〜20,000のポリオキシ
アルキレングリコール、及び上記式(5)で表される繰
り返し単位からなる数平均分子量が200〜20,00
0の末端アミノ化ポリオキシエチレン成分をソフトセグ
メントとするエラストマーであって、(iv)上記式
(1)及び(4)で表される繰り返し単位からなる下記
式(8)
【0039】
【化8】
【0040】(式中、A、R’の定義は上記式(1)、
(4)の定義に同じ。)で表されるグラフトポリエステ
ルを粘着付与部位として有するポリエーテルエステルア
ミド共重合体であって、該ポリエーテルエステルアミド
共重合体における該ポリオキシアルキレングリコール及
び末端アミノ化ポリオキシエチレン成分の含有量が重量
比で20〜90wt%で、該ポリエーテルエステルアミ
ド共重合体における該グラフトポリエステルの含有量が
重量比で70〜5wt%であるポリエーテルエステルア
ミド共重合体よりなることを特徴とする医療用粘着剤で
ある。
【0041】本発明のポリエーテルエステルアミド共重
合体は上記式(1)、(2)、(3)、(4)及び
(5)で表される繰り返し単位より実質的になるが、こ
こで実質的になるとは、本発明の目的とするポリエーテ
ルエステルアミド共重合体の特性に影響を与えるような
他の成分を含まない趣旨であって、そのような影響を与
えない範囲で式(1)〜(5)で表される繰り返し単位
以外の成分を含有することを排除する意図ではない。本
発明のポリエーテルエステルアミド共重合体は、上記の
ハードセグメント(ならびに架橋点であるポリアミド結
合)とソフトセグメント、及び粘着性付与部位として機
能する上記式(1)および(4)からなる式(8)とが
ランダムブロック共重合体であっても、対称ブロック共
重合体であってもよい。
【0042】本発明のポリエーテルエステルアミド共重
合体は、上記式(1)で表される繰り返し単位の1種ま
たは2種以上を用いてもよく、上記式(2)で表される
繰り返し単位の1種又は2種以上を用いてもよく、上記
式(3)で表される繰り返し単位の1種又は2種以上を
用いてもよく(例えばエチレン/プロピレンブロッ
ク)、上記式(4)で表される繰り返し単位の1種又は
2種以上を用いてもよい。
【0043】本発明におけるポリエーテルエステルアミ
ド共重合体は、例えばポリ(オキシテトラメチレン)グ
リコールとジメチルテレフタレート等の芳香族ジカルボ
ン酸および/またはそのエステル形成性誘導体、および
1,4−ブタンジオール、グリセロール−α−モノ(2
−エチルヘキシル)エーテル、そして両末端がアミノ化
されたポリオキシエチレン誘導体等を触媒の存在下、加
熱重縮合する従来公知の製造方法により得ることができ
る。用いる触媒としては、例えばチタン、アンチモン、
ゲルマニウム、スズ、亜鉛等の金属化合物を用いること
ができる。生成するポリエーテルエステルアミド共重合
体は、その目的に応じてポリオキシアルキレングリコー
ル、末端アミノ化ポリオキシアルキレン成分の分子量、
共重合組成を任意に変化させることができる。生成する
ポリエーテルエステルアミド共重合体の重合度は、フェ
ノール/1,1,2,2−テトラクロルエタン混合溶媒
(重量比6/4)中、濃度1.2g/dl、温度35℃
で測定した還元粘度で、1.0〜5.0とすることが好ま
しく、2.0〜3.0とすることがより好ましい。
【0044】本発明のポリエーテルエステルアミド型粘
着剤は、酢酸エチル等のエステル系、またはエーテル
系、ハロゲン系等の有機溶剤中にて溶解したのち、基板
または離型材の片面に塗布し、その後、乾燥処理により
溶媒を除去して、貼付剤用粘着剤からなる粘着剤層とす
ることができる。出来上がりの粘着剤層の厚みは、例え
ば粘着剤に薬物を含有させる場合には、用いる薬剤にも
よるが、通常20μm〜100μm、好ましくは30μm
〜80μm程度が好適である。
【0045】本発明のポリエーテルエステルアミド粘着
製剤は、上記のようにして得られた本発明のポリエーテ
ルエステルアミド型粘着剤からなる粘着剤層と本発明の
支持体とを直接・間接に積層して得るか、あるいはま
た、かかる支持体上に直接本発明のポリエーテルエステ
ルアミド型粘着剤を例えばクウォーター等を用いて塗布
するか、支持体上にポリエーテルエステルアミド型粘着
剤層を転着するなど従来公知の方法により得ることがで
きる。
【0046】本発明に用いられる支持体としては、上記
粘着剤層が形成でき、自己保持性があって、皮膚表面に
貼付して薬剤を経皮吸収により透過させるための粘着製
剤および皮膚面の保護などに用いる粘着製剤とすること
ができる基材、離型材であれば特に制限はなく、ポリエ
ステル、ポリオレフィン、セルロースエステルなどのポ
リマーフィルム、ポリエステル、ポリオレフィン、セル
ロースエステル、ポリウレタン、ポリアミド等からなる
織物・編物・不織布、紙、ポリエステル、ポリオレフィ
ン、セルロースエステル、ポリウレタン、ポリアミド等
からなる多孔性膜、表面にシリコーン、フッ素などの剥
離剤をコーティングしたポリエステル、ポリオレフィ
ン、セルロースエステル、ポリアミド等のフィルム又は
これらの1種または2種以上の組み合わせからなる積層
体などが使用できる。これらの支持体の厚みは、貼付剤
の種類にもよるが基材の場合、通常50μm〜300μ
m、好ましくは、70μm〜200μmに設定され、離型
材の場合、3μm 〜100μm、好ましくは5μm 〜5
0μmに設定される。
【0047】本発明のポリエーテルエステルアミド型粘
着剤には、薬物が含有され得る。含有される薬物として
は、特に限定はないが、本発明のポリエーテルエステル
アミド型粘着剤に溶解可能な脂溶性薬物が好ましい。具
体的には、消炎鎮痛剤、ステロイド類、降圧利尿剤、麻
酔剤、抗ヒスタミン剤、抗腫瘍剤、抗高血圧剤、抗鬱
剤、脂溶性ビタミンなどがあげられる。これらは、ポリ
エーテルエステルアミド型粘着剤中に3〜40重量%、好
ましくは、5〜30重量%添加される。また、薬物を含有
させる方法としては、溶液状のゲル状粘着剤に薬物溶液
をあらかじめ混合して薬物含有粘着剤層とするか、ある
いは含浸、転着、スプレー等の方法で薬物を含有しない
か又は薬物を十分には含有しない粘着剤層に薬物を経皮
吸収に十分な量含有させる等、含有させようとする薬物
の物性等に応じて従来公知の方法を採用することができ
る。
【0048】
【発明の効果】本発明のポリエーテルエステルアミド共
重合体は、ハードセグメントに相当する剛直で結晶性の
高い部位であるポリエステル成分、分子間水素結合によ
り擬似架橋可能なアミド結合、及びソフトセグメントに
相当するポリマー主鎖中に固定された柔軟なポリオキシ
アルキレングリコール鎖及び末端アミノ化ポリオキシエ
チレン鎖、粘着性付与部位に相当する長鎖アルキル基グ
ラフトポリエステルを有しており、その結果これら各セ
グメントとは熱力学的にのみならず、分子レベルで相分
離した構造になっていると推察される。
【0049】すなわち本発明のポリマーは、主鎖中に結
晶領域と非晶領域がセグメント的に相分離して存在して
おり、主鎖間の相互作用が小さい非晶領域は高い柔軟性
と粘着性を、また結晶領域(ポリエステルハード骨格)
および水素結合形成により架橋点となるアミド結合は、
ドメイン形成による擬似架橋構造をそれぞれ発現するこ
とができると考えられる。そして、これら機能分担部位
を組み合わせて用いることでソフトセグメントの柔軟性
やHLB(親水/疎水バランス)を任意に制御すること
が可能となり、しかもこれら機能分担部位を共有結合に
より一体化したかかるポリマーは、粘着剤の透湿性、吸
水性、薬物との親和性を改善し、かつ例えば具体的に後
記実施例に示されるような、適度な内部凝集力と柔軟
性、十分な粘着力を有し、皮膚に貼付した際に優れた皮
膚追従性と低刺激性を示す医療用粘着製剤を工業的にも
廉価なコストで提供することができる。
【0050】
【実施例】以下に、本発明の実施例を記載するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、
実施例中、部および%は重量部および重量%を意味す
る。また、実施例中の「粘着力」および「糊残り」は以
下の方法で測定した。
【0051】(1)粘着力 ベークライト板に幅12mm、長さ50mmに切断した
サンプルを貼付し、荷重850gのローラーを1往復さ
せた後、37℃の恒温装置に30分静置させた後、30
0mm/min.の速度で180度方向に剥離し、その
ときの剥離力を粘着力とした。
【0052】(2)糊残り 上記(1)の方法で粘着力を測定したのと同様の試料を
用い、拇指テストにより粘着剤の触感を評価、指を離し
た後に粘着剤が指上に残留するかについて目視にて判定
した。
【0053】[参考例1[参考例1]として、かつタイ
トルを抜き出す]α−モノ(2−エチルヘキシル)グリ
シジルエーテル(エピオールEH、日本油脂製)93.
15g(0.5mol)を、0℃に冷却したトリフルオロ酢
酸200gに撹袢下滴下した。この溶液を0〜5℃に4
時間保ち、ついで10wt%炭酸ナトリウム1lを冷
却、かき混ぜながら少しずつ加えて中和した。油状成分
を300mlのエーテルで抽出、100mlの脱イオン
水で三回洗浄、無水硫酸ナトリウムにより一夜乾燥し
た。エーテル留去後、粗エステルを水酸化ナトリウム4
0g、水100ml、メタノール100mlの混合液に
加え、室温で12時間撹袢した。加水分解生成物をクロ
ロホルム抽出、乾燥後減圧で蒸留精製し(5mmHg、
111℃〜113℃)無色粘性液体を得た。ガスクロマ
トグラフィーの分析結果により、液体は純度99.5%であ
った。またIR(赤外)スペクトル、及び1H−NMR
より目的物であることを確認した。
【0054】[実施例1,2]ポリエーテルエステルア
ミドの製造例およびこれを用いた粘着剤作成と粘着力測
定 I.粘着剤の重合;100ml三口丸底フラスコ内にて
2,6−ナフタレンジカルボキシリックアシッド15.
10g(70.00mmol)、ポリテトラメチレングリコール
#850(平均分子量850)22.37g(26.31mmo
l)、1,4−ブタンジオール1.49g(16.58mmo
l)、グリセロ−α−モノ(2−エチルヘキシル)エー
テル(1)4.76g(23.31mmol)、および両末端をア
ミノ化したポリオキシエチレン誘導体(イオネットYB
100、数平均分子量1,000、三洋化成製)3.8
0g(3.80mmol)、テトラブトキシチタン0.001g
(10ppmトルエン溶液として1ml)を混合し、十分に
窒素置換した。これを常圧下、215〜230℃で5時
間反応し、留出するメタノールを除去、エステル交換反
応を行った。その後235℃で2時間かけ、余剰のジオ
ールを留去し、更に76cmHgで2時間、0.3〜0.
1mmHgで20時間反応して無色半透明のエラストマ
ーを得た。ポリマーの重合度は、クロロホルム溶媒でG
PC測定した数平均分子量(ポリスチレン換算)で21,0
00であった。また、フェノール/1,1,2,2−テト
ラクロルエタン混合溶媒(重量比6/4)中、濃度1.
2g/dl、温度35℃で測定した還元粘度は、1.8
であった(実施例1)。表1記載の組成で実施例1と同
様にして、数平均分子量22,000の粘着剤(実施例
2)を得た。
【0055】II.粘着製剤作成と粘着力測定; (1)上記ポリエーテルエステルアミド(粘着剤(実施
例1,2))を10重量%の酢酸エチル溶液とし、この
溶液をシリコーンコートした離型フィルムの上に乾燥後
の粘着剤層の厚みが50μmとなるように塗工し85℃
で20分乾燥し、粘着剤層として用いることのできるゲ
ル状粘着剤を得た。
【0056】(2)得られた粘着剤層の片面に支持体と
して3.5μmのポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルムを貼りあわせて粘着テープを得た。このよ
うにして得られたテープを12mm×50mmに切断
し、粘着力を測定したところ、粘着力はそれぞれ515
g、2,000gと良好であり、かつ糊残りは見られな
かった。また拇指テストによる触感評価でも、皮膚への
適度な粘着性を示し、剥離後の糊残りも見られなかっ
た。この結果から、本発明の粘着剤を用いて得られた粘
着製剤が、適度な粘着力を有し、かつ皮膚表面を損傷し
ない程度の剥離容易性を有する貼付剤としての特徴を有
していることが判る。結果を表1にまとめて示す。
【0057】
【表1】
【0058】a)ポリマーの構造式を以下に示した。ここ
で添え字K,lは上記式(3)、(5)の定義に同じ。
またA,b,c,dはそれぞれ1以上の値の整数であ
る。PTMG=poly(tetramethyleneglycol)、PEGA=poly(e
thyleneglyco)aminated(末端アミノ化PEG)に対応。添
付数字はポリアルキレングリコールの数平均分子量の分
布平均値を表す。また( )内の数字は重量組成比(w
t%)を表す。 PBN=poly(butylenenaphtalate)poly(butylenenaphtala
te)
【0059】
【化9】
【0060】b)QA=2,6-naphtalenedicarboxylic acid,
PTMG, 末端アミノ化PEG(PEGA)の添え字の意味はa)に同
じ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエーテル、及びポリエステル、ポリ
    アミド骨格として、下記式(1)〜(5) 【化1】 (ただし、Aは炭素数6〜12の2価の芳香族基、Dは
    炭素数2〜15の2価の炭化水素基、Rは炭素数2〜4
    のアルキレン基、kは(RO)kで示されるポリオキシ
    アルキレン構造の数平均分子量が200〜20,000
    となるような単位繰り返し数、lは(CH2CH2O)で示され
    るポリオキシエチレン構造の数平均分子量が200〜2
    0,000となるような単位繰り返し数、R’は炭素数
    が4〜12の範囲のアルキル基である。)で示される繰
    り返し単位から実質的になり、かつ上記式(1)、
    (2)、(3)、(4)及び(5)で表される繰り返し
    単位の合計量に基づく該式(3)、(5)で表される繰
    り返し単位の合計含有量が重量比で20〜90重量%で
    該式(4)で表される繰り返し単位の含有量が重量比で
    70〜5重量%の範囲内であるポリエーテルエステルア
    ミド共重合体より構成されていることを特徴とするポリ
    エーテルエステルアミド型医療用粘着剤。
  2. 【請求項2】 (i)上記式(1)及び(2)で表され
    る繰り返し単位からなる下記式(6) 【化2】 (式中、A、Dの定義は上記式(1)及び(2)におけ
    る定義に同じ。)で表されるポリエステル成分をハード
    セグメントとし、(ii)上記式(1)及び(5)で表さ
    れる繰り返し単位からなる下記式(7) 【化3】 (式中、A、lの定義は上記式(1)及び(5)におけ
    る定義に同じ)で示されるポリアミドのアミド結合を水
    素結合の架橋点(補助的なハードセグメント)とし、
    (iii)上記式(3)で表される繰り返し単位からなる数
    平均分子量が200〜20,000のポリオキシアルキ
    レングリコール、上記式(5)で表される繰り返し単位
    からなる数平均分子量が200〜20,000の末端ア
    ミノ化ポリオキシエチレンをソフトセグメントとするエ
    ラストマーであって、(iv)上記式(1)と(4)で表
    される繰り返し単位からなる下記式(8) 【化4】 (式中、A、R’の定義は上記式(1)及び(4)にお
    ける定義に同じ。)で表されるグラフトポリエステルを
    粘着付与部位として有するポリエーテルエステルアミド
    共重合体であって、該ポリエーテルエステルアミド共重
    合体における該ポリオキシアルキレングリコールおよび
    末端アミノ化ポリオキシエチレンの合計含有量が重量比
    で20〜90重量%で、該ポリエーテルエステルアミド
    共重合体における該グラフトポリエステルの含有量が重
    量比で70〜5重量%であるポリエーテルエステルアミ
    ド共重合体よりなることを特徴とする請求項1記載の医
    療用粘着剤。
  3. 【請求項3】 Aがp−フェニレン基又は2,6−ナフ
    チレン基で、Dがテトラメチレン基又はヘキサメチレン
    基で、Rがエチレン基、プロピレン基又はテトラメチレ
    ン基、k は(RO)kで示されるポリオキシアルキレン
    グリコールの数平均分子量が400〜6,000で、l
    は(CH2CH2O)で示されるポリオキシエチレン構造の数平
    均分子量が400〜6,000となるような単位繰り返
    し数で、R’が2−エチルへキシル基である請求項1又
    は2記載の医療用粘着剤。
  4. 【請求項4】 Aが2,6−ナフチレン基で、Dがテト
    ラメチレン基で、Rがテトラメチレン基、k は(RO)
    kで示されるポリオキシアルキレングリコールの数平均
    分子量が400〜6,000で、lは(CH2CH2O)で示さ
    れるポリオキシエチレン構造の数平均分子量が400〜
    6,000となるような単位繰り返し数で、R’が2−
    エチルへキシル基であり、該式(3)及び(5)で表さ
    れる繰り返し単位の含有量の合計が重量比で20〜85
    重量%で、該式(4)で表される繰り返し単位の含有量
    が重量比で60〜10重量%である請求項1又は2記載
    の医療用粘着剤。
  5. 【請求項5】 上記式(3)と(5)で表される繰り返
    し単位における、該式(3)で表される繰り返し単位の
    該式(5)で表される繰り返し単位に対する重量分率が
    1%〜99%の範囲である請求項1又は2記載のポリエ
    ーテルエステルアミド型医療用粘着剤。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項記載の医療
    用粘着剤からなる粘着剤層と支持体とからなる医療用粘
    着製剤。
  7. 【請求項7】 該粘着剤層に薬物を含有せしめてなる請
    求項6記載の医療用粘着製剤。
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