JPH10234127A - 転送遮断装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 変電所１、２間を信号用連絡線３で結合し、
変電所１のみに信号用電源４を設け、一方の変電所での
リレー５、７の保護動作を信号用連絡線を介して他方の
変電所のリレー８、６を動作させ、他方の変電所にも保
護動作を得る転送遮断装置においては、連絡線の断線検
出ができないため、転送遮断の信頼性を低下させる。 【解決手段】 通常時に一方の変電所１から他方の変電
所２及び連絡線３を経由して付勢される断線検出用リレ
ー９を設け、この断線検出用リレーの復帰動作でタイマ
ー１１を起動し、タイマーの動作時限後に連絡線断線警
報信号を発生する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、変電所間を信号用
連絡線で結合し、一方の変電所に信号用電源を設け、一
方の変電所での保護動作を信号用連絡線を介して他方の
変電所に連絡し、他方の変電所に保護動作を得る転送遮
断装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の転送遮断装置は、需要家構内等
に使用される簡易転送遮断装置など、変電所間相互に信
号の授受を行う際、その信号用電源を一方の変電所のみ
に設け、信号用連絡線の本数として４本あるいは３本を
使用した構成になる。

【０００３】図２は、従来の構成図を示す。Ａ変電所１
とＢ変電所２とを信号用連絡線３で結合し、この連絡線
３の信号用電源４をＡ変電所１のみに設ける。

【０００４】変電所１に設ける転送遮断送信リレー５
は、変電所１内での保護リレー要素の動作により付勢さ
れ、その接点動作により自変電所内の遮断器トリップを
行うと共に、連絡線３を通して変電所２に電圧信号を伝
送し、この電圧信号で変電所２の転送遮断受信リレー６
を付勢し、変電所２にトリップ出力を得る。

【０００５】逆に、変電所２に設ける転送遮断送信リレ
ー７は、変電所２内での保護リレー要素の動作により付
勢され、その接点動作により自変電所内の遮断器トリッ
プを行うと共に、連絡線３を通して変電所１に電圧信号
を伝送し、変電所１の転送遮断受信リレー８を付勢し、
変電所１にトリップ出力を得る。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】従来の転送遮断装置で
は、連絡線３の断線を検出する機能がない。このため、
連絡線３が断線していても点検時まで不明となる。

【０００７】この場合、一方の変電所での保護動作発生
時に、他方の変電所に転送遮断送信ができないことにな
り、装置の信頼性を低下させる。

【０００８】本発明の目的は、構成を複雑にすることな
く、連絡線の断線監視ができる転送遮断装置を提供する
ことにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、信号用電源か
ら連絡線を通して付勢されるリレーを設けておき、連絡
線の断線をリレーの復帰として検出するようにしたもの
で、以下の構成を特徴とする。

【００１０】変電所間を信号用連絡線で結合し、一方の
変電所に信号用電源を設け、一方の変電所での保護動作
を信号用連絡線を介して他方の変電所に連絡し、他方の
変電所に保護動作を得る転送遮断装置において、前記信
号用電源を設けた一方の変電所に設けられ、通常時に該
一方の変電所から他方の変電所を経由した前記連絡線を
通して付勢される断線検出用リレーと、前記断線検出用
リレーの復帰動作で起動し、該復帰動作が継続した一定
時限後に連絡線断線警報信号を発生するタイマーとを備
えたことを特徴とする。

【００１１】

【発明の実施の形態】図１は、本発明の実施形態を示す
構成図であり、図２と同等の部分は同一符号で示す。

【００１２】信号用電源４が設けられる変電所１には、
転送遮断受信リレー８に並列に断線検出リレー９を設け
る。このリレー９は、電源４から連絡線３及び変電所２
を介して常時付勢されるよう、リレー８とは逆の付勢方
向になる直列ダイオード１０が設けられる。

【００１３】また、転送遮断送信リレー５の動作時にそ
のｂ接点５ｂによってリレー８、９と連絡線３との間の
遮断がなされる。

【００１４】タイマー１１は、断線検出リレー９のｂ接
点の復帰時に付勢され、一定時限後に連絡線断線警報発
生の接点動作を得る。

【００１５】以上までの構成による動作を説明する。変
電所１での保護リレー動作及び変電所２での保護リレー
動作には図２の場合と同様になる。

【００１６】このリレー５及び７が復帰した通常状態で
は、電源４からリレー５のｂ接点と連絡線３とリレー７
のｂ接点と連絡線３の経路でリレー９が付勢されてい
る。

【００１７】そして、連絡線３に断線が発生すると、リ
レー９が復帰し、タイマー１１が起動し、断線検出状態
が継続した状態でタイマー１１の時限後に連絡線断線の
警報信号を得る。タイマー１１は、ノイズ等によってリ
レー９が瞬時動作した場合に誤って連絡線断線警報を発
生するのを防止、すなわちリレー９の動作を確認するた
めのものである。

【００１８】

【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、信号用
電源から連絡線を通して付勢されるリレーと、この復帰
動作で起動するタイマーをを設けておき、連絡線の断線
をリレーの復帰とタイマーによる確認動作で検出するよ
うにしたため、一方の変電所に信号用電源を設けた転送
遮断装置においても、点検時を待つことなく、連絡線の
断線を監視及び検出でき、転送遮断の信頼性を高めるこ
とができる。

【００１９】また、構成上は、信号用電源と連絡線を利
用して断線検出用リレーとタイマーを付加するのみで済
む。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態を示す転送遮断装置の構成
図。

【図２】従来の装置構成図。

【符号の説明】

１、２…変電所 ３…信号用連絡線 ４…信号用電源 ５、７…転送遮断送信リレー ６、８…転送遮断受信リレー ９…断線検出リレー １１…タイマー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 変電所間を信号用連絡線で結合し、一方
   の変電所に信号用電源を設け、一方の変電所での保護動
   作を信号用連絡線を介して他方の変電所に連絡し、他方
   の変電所に保護動作を得る転送遮断装置において、 前記信号用電源を設けた一方の変電所に設けられ、通常
   時に該一方の変電所から他方の変電所を経由した前記連
   絡線を通して付勢される断線検出用リレーと、 前記断線検出用リレーの復帰動作で起動し、該復帰動作
   が継続した一定時限後に連絡線断線警報信号を発生する
   タイマーとを備えたことを特徴とする転送遮断装置。