JPH10232705A - 数値制御装置 - Google Patents

数値制御装置

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JPH10232705A
JPH10232705A JP3533497A JP3533497A JPH10232705A JP H10232705 A JPH10232705 A JP H10232705A JP 3533497 A JP3533497 A JP 3533497A JP 3533497 A JP3533497 A JP 3533497A JP H10232705 A JPH10232705 A JP H10232705A
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Shiyouichi Sagazaki
正一 嵯峨崎
Toshihiro Niwa
俊広 丹羽
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 位相同期制御のために必要な位相差を自動的
に算出、記憶し、位相同期制御の段取り時間を短縮する
こと。 【解決手段】 基準主軸(メイン主軸)と同期主軸(背
面主軸)とを同一回転速度および同一位相で回転させる
主軸同期制御機能を有する数値制御装置において、主軸
位相差算出要求により同一回転速度による主軸同期状態
にある基準主軸と同期主軸の回転方向の位相差を基準主
軸の位置検出器140が出力する信号と同期主軸の位置
検出器141が出力する信号より自動算出する位相差算
出手段52と、位相差算出手段52により算出された基
準主軸と同期主軸の回転方向の位相差を読み書き可能に
記憶する位相差記憶テーブル21とを数値制御装置に設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、数値制御装置に
関し、特に自動旋盤用の数値制御装置において、横断面
形状が円形でない異形材ワークをメイン主軸による基準
主軸と背面主軸による同期主軸とで把持する場合に、基
準主軸と同期主軸とを同一回転速度および同一位相で回
転させる主軸同期(位相同期)機能を有する数値制御装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図17は従来における自動旋盤用の数値
制御装置を示している。数値制御装置1は、加工プログ
ラム解析処理部10と、加工プログラムを格納するメモ
リ20と、パラメータ設定部30と、画面表示部40
と、補間処理部50と、機械制御信号処理部60と、P
LC(プログラマブルロジックコントローラ)によるラ
ダー回路部70と、各軸毎に設けられた軸制御部80
と、データ入出力回路90とを有している。
【0003】自動旋盤は、図18に示されているよう
に、機械筺体200にZ軸方向(主軸の軸線方向)に移
動可能に設けられ、異形材ワークWを把持するメインチ
ャック201を有するメイン主軸202と、背面主軸台
203においてメイン主軸202と同一軸線上にてメイ
ン主軸202に対して対向配置され、異形材ワークWを
把持する背面チャック204を有する背面主軸205
と、X軸方向およびZ軸方向に移動可能に設けられた刃
物台(図示省略)を有している。
【0004】軸制御部80は、上述のような自動旋盤が
保有する各可動軸毎に個別に設けられるが、図17で
は、図示の簡素化のために、メイン主軸202のZ軸移
動を制御するためのものと、メイン主軸(第1主軸)2
02の回転速度を制御するためのものと、背面主軸(第
2主軸)205の回転速度を制御するためのものを抜粋
して示している。
【0005】データ入出力回路90には、メイン主軸2
02のZ軸用のサーボモータ100のサーボアンプ11
0と、メイン主軸202、背面主軸205のそれぞれの
主軸モータ120、121の主軸アンプ130、131
が接続されている。
【0006】なお、図には示されていないが、サーボモ
ータ100は位置検出器付きのものであり、サーボアン
プ110はサーボモータ100の位置検出器よりの位置
フィードバック信号による位置ループを有する。
【0007】この数値制御装置1では、テープリーダ等
から読み込まれた各系統の加工プログラムはメモリ20
に格納される。数値制御装置1は、加工プログラム実行
時には、メモリ20から1ブロックずつ加工プログラム
を読み出し、読み出した加工プログラムを加工プログラ
ム解析処理部10によって解析処理し、この解析処理に
よって各ブロックの終点位置等を算出し、この終点位置
を補間処理部50による補間処理によって各可動軸の単
位時間当たりの移動指令に分配する。
【0008】この移動指令は、軸制御部80によって予
め指定された加減速パターンに従って加減速を考慮した
単位時間当たりの移動指令に変換され、データ入出力回
路90よりサーボアンプ110へサーボ移動指令として
出力され、当該サーボ移動指令によりサーボアンプ11
0はサーボモータ100を駆動する。
【0009】数値制御装置1は、加工プログラム解析処
理部10による加工プログラムの解析処理により、メイ
ン主軸202、背面主軸205の回転速度を決定し、回
転速度指令を補間処理部50を介して主軸アンプ13
0、131に出力し、主軸アンプ130、131によっ
て主軸モータ120、121が駆動され、メイン主軸2
02、背面主軸205がそれぞれ所定の回転速度(回転
数)で回転する。
【0010】また、数値制御装置1は、Gコードによる
主軸同期制御機能を有している。この主軸同期制御機能
には、任意の回数で回転している同期主軸、例えば背面
主軸205の回転数を、予め指定されている基準主軸、
例えばメイン主軸202の指令回転数まで加減速してメ
イン主軸202と背面主軸205とを同一回転数によっ
て同期状態を保つ回転同期制御機能と、背面主軸205
の回転数値をメイン主軸202の指令回転数まで加減速
してメイン主軸202と背面主軸205とを同一回転数
による同期状態とした後に、Rアドレスで指定された回
転位相になるように、メイン主軸202と背面主軸20
5の位相合わせを行う位相同期制御機能とがあり、回転
同期制御では円形断面のワークをメイン主軸202と背
面主軸205とで把持して回転駆動でき、位相同期制御
では六角形断面のワークなどをメイン主軸202と背面
主軸205とで把持して回転駆動でき、横断面形状が円
形でない異形材ワークをメイン主軸202と背面主軸2
05とで把持して回転駆動できる。
【0011】位相同期制御では、例えば、図19
(a)、(b)に示されているように、メイン主軸20
2の位相基準位置Fom、背面主軸205の位相基準位
置Fobに対してメイン主軸202、背面主軸205の
六角材用メインチャック201、背面チャック204が
或る角度αの回転位相差をもって装備されていると、六
角材ワークをメイン主軸202のメインチャック20
1、背面主軸205の背面チャック204とで把持する
ためには、その或る角度(位相差角)αの値を取得し、
角度αをもってRアドレスを指定し、メイン主軸202
に対して背面主軸205の回転位相を角度αだけ遅らせ
て(あるいは進めて)、図20(a)、(b)に示され
ているように、位相合わせを行う。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来、位相同期制御で
は、作業者が位相差角αを推定して加工プログラムの位
相同期指令にRアドレスを記述し、実際にメイン主軸2
02と背面主軸205とを同期回転させた状態で、メイ
ン主軸202と背面主軸205のチャックの状態を見て
Rアドレスの記述を修正すると云う試行錯誤を行うこと
で、位相差角αを取得し、メイン主軸202と背面主軸
205とを所要の位相差角αをもって位相同期されるこ
とが行われるため、作業者の負担が大きく、位相同期制
御の段取りに時間がかかると云う問題点がある。
【0013】この発明は、上述の如き問題点に着目して
なされたものであり、段取りに大きく時間を必要とする
ことなく、また作業者に負担をかけることなく、的確に
位相同期制御を行い、主軸同期状態、さらには主軸回転
角位置制御状態(主軸C制御状態)にあるメイン主軸
(基準主軸)と背面主軸(同期主軸)の2軸間での異形
材ワークの掴み換えが円滑に行われ得るよう、また背面
主軸に対する異形材ワークの挿入作業を自動化して位相
同期制御のための段取り作業も自動化できる数値制御装
置を得ることを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、この発明による数値制御装置は、基準主軸と同期
主軸とを同一回転速度および同一位相で回転させる主軸
同期制御機能を有する数値制御装置において、主軸位相
差算出要求により同一回転速度による主軸同期状態にあ
る前記基準主軸と前記同期主軸の回転方向の位相差を基
準主軸の位置検出器が出力する信号と同期主軸の位置検
出器が出力する信号より自動算出する位相差算出手段
と、前記位相差算出手段により算出された前記基準主軸
と前記同期主軸の回転方向の位相差を読み書き可能に記
憶する位相差記憶手段とを有しているものである。
【0015】この発明による数値制御装置では、主軸位
相差算出要求により、位相差算出手段が、同一回転速度
による主軸同期状態にある基準主軸と同期主軸の回転方
向の位相差を、基準主軸の位相検出器が出力する信号と
同期主軸の位相検出器が出力する信号より自動算出し、
位相差算出手段により算出された基準主軸と同期主軸の
回転方向の位相差を位相差記憶手段に読み書き可能に記
憶する。
【0016】つぎの発明による数値制御装置は、上述の
発明による数値制御装置において、前記位相差記憶手段
に記憶されている前記基準主軸と前記同期主軸の回転方
向の位相差を画面表示する画面表示部を有しているもの
である。
【0017】この発明による数値制御装置では、位相差
記憶手段に記憶されている基準主軸と同期主軸の回転方
向の位相差が画面表示部に表示される。
【0018】つぎの発明による数値制御装置は、上述の
発明による数値制御装置において、ラダー回路部よりの
主軸位相差算出要求信号を検出することにより主軸位相
差算出要求を前記位相差算出手段に出す主軸位相差算出
要求信号検出手段と、前記位相差算出手段による位相差
算出の完了を位相差算出完了信号をもってラダー回路部
に通知する位相差算出完了信号出力手段とを有している
ものである。
【0019】この発明による数値制御装置では、主軸位
相差算出要求信号検出手段がラダー回路部よりの主軸位
相差算出要求信号を検出することにより主軸位相差算出
要求を位相差算出手段に出し、位相差算出完了信号出力
手段が位相差算出手段による位相差算出の完了を位相差
算出完了信号をもってラダー回路部に通知する。
【0020】つぎの発明による数値制御装置は、上述の
発明による数値制御装置において、自動位相合わせ要求
により前記位相差記憶手段に記憶されている前記基準主
軸と前記同期主軸の回転方向の位相差を読み出し、この
位相差と位相差指令値とにより制御目標位相差を算出
し、主軸同期状態にある前記基準主軸に対する前記同期
主軸の回転速度調整により前記基準主軸と前記同期主軸
の回転方向の位相差を制御目標位相差に自動設定する主
軸同期自動位相合わせ手段を有しているものである。
【0021】この発明による数値制御装置では、自動位
相合わせ要求により、主軸同期自動位相合わせ手段が、
位相差記憶手段に記憶されている基準主軸と同期主軸の
回転方向の位相差を読み出し、この位相差と位相差指令
値とにより制御目標位相差を算出し、主軸同期状態にあ
る基準主軸に対する同期主軸の回転速度調整により基準
主軸と同期主軸の回転方向の位相差を制御目標位相差に
自動設定する。
【0022】つぎの発明による数値制御装置は、上述の
発明による数値制御装置において、自動位相合わせ要求
により前記位相差記憶手段に記憶されている前記基準主
軸と前記同期主軸の回転方向の位相差を読み出し、この
位相差と位相差指令値とにより制御目標位相差を算出
し、主軸回転角位置制御状態にある前記基準主軸に対す
る前記同期主軸の回転速度調整により前記基準主軸と前
記同期主軸の回転方向の位相差を制御目標位相差に自動
設定する主軸同期自動位相合わせ手段を有しているもの
である。
【0023】この発明による数値制御装置では、自動位
相合わせ要求により、主軸同期自動位相合わせ手段が、
位相差記憶手段に記憶されている基準主軸と同期主軸の
回転方向の位相差を読み出し、この位相差と位相差指令
値とにより制御目標位相差を算出し、主軸回転角位置制
御状態(主軸C軸制御状態)にある基準主軸に対する同
期主軸の回転速度調整により基準主軸と同期主軸の回転
方向の位相差を制御目標位相差に自動設定する。
【0024】つぎの発明による数値制御装置は、上述の
発明による数値制御装置において、ラダー回路部よりの
自動位相合わせ要求信号を検出することにより自動位相
合わせ要求を前記主軸同期自動位相合わせ手段に出す自
動位相合わせ要求信号検出手段と、前記主軸同期自動位
相合わせ手段による位相合わせの完了を自動位相合わせ
完了信号をもってラダー回路部に通知する自動位相合わ
せ完了信号出力手段とを有しているものである。
【0025】この発明による数値制御装置では、自動位
相合わせ要求信号検出手段がラダー回路部よりの自動位
相合わせ要求信号を検出することにより自動位相合わせ
要求を主軸同期自動位相合わせ手段に出し、位相合わせ
完了信号出力手段が主軸同期自動位相合わせ手段による
位相合わせの完了を自動位相合わせ完了信号をもってラ
ダー回路部に通知する。
【0026】つぎの発明による数値制御装置は、上述の
発明による数値制御装置において、材料挿入要求により
異形材ワークを把持した基準主軸あるいは前記基準主軸
に対して対向配置されている同期主軸を対向主軸側へ軸
線方向移動させ、その軸線方向移動の駆動負荷の増加に
より異形材ワークの先端が対向主軸に衝突したことを検
出し、この衝突検出後に前記基準主軸あるいは前記同期
主軸を最終軸線方向位置への移動指令を行い、前記基準
主軸あるいは前記同期主軸を低速回転させる材料挿入指
令手段と、前記基準主軸あるいは前記同期主軸が最終軸
線方向位置へ移動したか或いは軸線方向移動の駆動負荷
の変化より同期主軸に対する材料の挿入完了を検出する
材料挿入検出手段を有し、前記材料挿入検出手段が材料
挿入完了の検出により主軸位相差算出要求を前記位相差
算出手段に出すものである。
【0027】この発明による数値制御装置では、材料挿
入指令手段による一連の動作指令によって同期主軸に対
する異形材ワークの挿入が自動的に行われ、材料挿入検
出手段が基準主軸あるいは同期主軸が最終軸線方向位置
へ移動したか或いは軸線方向移動の駆動負荷の変化によ
って同期主軸に対する材料の挿入完了を検出し、この材
料挿入完了の検出により材料挿入検出手段が主軸位相差
算出要求を位相差算出手段へ出し、この状態で位相差算
出手段が位相差を自動算出する。
【0028】つぎの発明による数値制御装置は、上述の
発明による数値制御装置において、材料挿入のために軸
線方向移動する主軸の指定、最終軸線方向位置を定義し
た材料挿入条件データテーブルを有し、材料挿入要求に
より前記材料挿入条件データテーブルより材料挿入条件
を読み出し、材料挿入条件を設定するものである。
【0029】この発明による数値制御装置では、材料挿
入条件データテーブルに材料挿入のために軸線方向移動
する主軸の指定、最終軸線方向位置が定義され、材料挿
入要求により材料挿入条件データテーブルより材料挿入
条件を読み出すことにより、材料挿入条件を自動設定す
る。
【0030】つぎの発明による数値制御装置は、上述の
発明による数値制御装置において、ラダー回路部よりの
材料挿入要求信号を検出することにより材料挿入要求を
前記材料挿入指令手段に出す材料挿入要求信号検出手段
を有しているものである。
【0031】この発明による数値制御装置では、材料挿
入要求信号検出手段がラダー回路部よりの材料挿入要求
信号を検出することにより材料挿入要求を材料挿入指令
手段に出す。
【0032】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照してこの発
明に係る数値制御装置の実施の形態を詳細に説明する。
なお、以下に説明するこの発明の実施の形態において上
述の従来例と同一構成の部分は、上述の従来例に付した
符号と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0033】(実施の形態1)図1はこの発明による数
値制御装置の一つの実施の形態を示している。この数値
制御装置1は、補間処理部50に、従来のものと同等の
補間処理を行う補間処理手段51に加えて、位相差算出
手段52を有しており、メモリ20に位相差記憶手段と
して位相差記憶テーブル21を有している。
【0034】また、この数値制御装置1は、機械制御信
号処理部60に、従来のものと同様にラダー回路部70
よりの切削油のオン・オフ等の機械制御信号を処理し、
その処理結果などを補間処理部50に伝える機械制御信
号処理手段61以外に、位相差算出要求信号検出手段6
2と、位相差算出完了信号出力手段63とを有してい
る。
【0035】位相差算出手段52は、主軸位相差算出要
求により位相差算出プログラムを起動し、同一回転速度
による主軸同期状態にある基準主軸と同期主軸の回転方
向の位相差を基準主軸の位置検出器が出力する信号と同
期主軸の位置検出器が出力する信号より自動算出する。
【0036】基準主軸、同期主軸はそれぞれ、加工プロ
グラムにおいてユーザが指定できる。以降の説明では、
基準主軸としてメイン主軸202が指定され、同期主軸
として背面主軸205が指定されているものとして説明
する。
【0037】メイン主軸202、背面主軸205の位置
検出器は、主軸モータ120、121に付設されている
零点信号付きのインクリメンタルロータリエンコーダ1
40、141により構成されている。インクリメンタル
ロータリエンコーダ140、141はそれぞれ、所定回
転角毎に位置パルス信号を出力すると共に1回転毎に零
信号(基準位置信号)を出力する。
【0038】位相差算出手段52によるメイン主軸20
2と背面主軸205との位相差算出は、メイン主軸20
2と背面主軸205とをワーク掴み換え速度により同期
回転駆動させた状態で、インクリメンタルロータリエン
コーダ140と141とが零信号を出力する間の位置パ
ルス信号数をカウントすることにより行われる。
【0039】位相差算出手段52により算出された基準
主軸と同期主軸との位相差はメモリ20の位相差記憶テ
ーブル21に書き込まれる。これにより、位相差記憶テ
ーブル21は、位相差算出手段52により算出された基
準主軸と同期主軸の回転方向の位相差を読み書き可能に
記憶する。
【0040】位相差記憶テーブル21は指定された基準
主軸と同期主軸毎に位相差を記憶しており、これらの記
憶データは、図2に例示されているように、テーブル形
式で画面表示部40に画面表示される。
【0041】位相差算出要求信号検出手段62は、ラダ
ー回路部70よりの主軸位相差算出要求信号を検出する
ことにより主軸位相差算出要求を位相差算出手段52に
出す。これにより、ラダー回路部70によって割り付け
られる操作盤(図示省略)のスイッチ操作により主軸位
相差算出要求を位相差算出手段52へ出すことができ
る。
【0042】位相差算出完了信号出力手段63は、位相
差算出手段52による位相差算出の完了を位相差算出完
了信号をもってラダー回路部70に通知する。これによ
りラダー回路部70によって割り付けられる操作盤(図
示省略)のランプを点灯するなどして、位相差算出の完
了をオペレータに伝えることができる。
【0043】つぎに、図3に示されているフローチャー
トと、図4に示されているタイムチャートとを参照して
位相差算出手段52による位相差算出動作について説明
する。
【0044】位相差算出に先立ってオペレータは、異形
材ワークWをメイン主軸202のメインチャック201
と背面主軸205の背面チャック204に挿入する(図
18参照)。
【0045】ラダー回路部70よりの位相差算出要求信
号SSPHMのオンが位相差算出要求信号検出手段62
により検出される(ステップS10)。位相差算出プロ
グラム(マクロ)運転サーチして自動運転モードで起動
する(ステップS20)。
【0046】位相差算出プログラムの起動により、先
ず、Mコード(M6,M15)によって、メインチャッ
ク201、背面チャック204が閉じ、メインチャック
201、背面チャック204によって異形材ワークWを
把持し、初期化のために、“G113”による同期解除
指令を出力する(ステップS30)。
【0047】つぎに、“M3 S1=1 M24 S2
=0”により、メイン主軸202と背面主軸205とに
回転数0による回転指令を与え、メイン主軸202と背
面主軸205とを回転停止状態にする(ステップS4
0)。
【0048】つぎに、“G114.1 H1 D- 2”
により、主軸同期指令を出し(ステップS50)、ワー
ク掴み換え速度(例えば、S1=3000)によりメイ
ン主軸202と背面主軸205とを同期回転させる(ス
テップS60)。
【0049】メイン主軸202と背面主軸205とが指
令速度(ワーク掴み換え速度)で速度到達すると(ステ
ップS70肯定)、位相差算出手段52がインクリメン
タルロータリエンコーダ140、141よりのパルス信
号を読み込み(ステップS80)、インクリメンタルロ
ータリエンコーダ140と141とが零信号を出力する
間の位置パルス信号数をカウントして位相差を算出する
(ステップS90)。
【0050】つぎに、この位相差を角度(回転角)に換
算し、(ステップS100)、メモリ20の位相差記憶
テーブル21に書き込む(ステップS110)。
【0051】位相差記憶テーブル21に位相差が書き込
まれると、基準主軸(メイン主軸202)と同期主軸
(背面主軸205)のそれぞれの軸番号と共に、その主
軸の位相差(角度)を、図2に示されているように、画
面表示部40に表示し(ステップS120)、位相差算
出完了信号をラダー回路部70に出力し、ラダー回路部
70は位相差算出完了チェックMコード(M77)で、
該信号をチェックし、両軸を停止させて位相差算出要求
信号SSPHMをオフする(ステップS130)。
【0052】これにより、一つのスイッチ操作だけで位
相差が自動算出され、その算出結果が画面表示部40に
表示されるから、オペレータは画面表示部40に画面表
示された位相差を見ることにより、位相同期制御におけ
るRアドレスを一発で、即座に決めることがきるように
なり、位相同期制御の段取り作業に要する時間が飛躍的
に短縮する。
【0053】(実施の形態2)図5はこの発明による数
値制御装置の実施の形態2を示している。なお、図5に
於いて、図1に対応する部分は図1に付した符号と同一
の符号を付けてその説明を省略する。
【0054】実施の形態2では、実施の形態1のものに
加えて、補間処理部50に自動位相合わせ手段(主軸同
期自動位相合わせ手段)53が追加され、また機械制御
信号処理部60に自動位相合わせ要求信号検出手段64
と自動位相合わせ完了信号出力手段65とが追加されて
いる。
【0055】自動位相合わせ手段53は、自動位相合わ
せ要求により位相差記憶テーブル21に記憶されている
基準主軸(メイン主軸)と同期主軸(背面主軸)の回転
方向の位相差を読み出し、この位相差と位相差指令値
(位相シフト量指定値)とにより制御目標位相差を算出
し、主軸同期状態にある基準主軸に対する同期主軸の回
転速度調整により基準主軸と同期主軸の回転方向の位相
差を制御目標位相差に自動設定する。
【0056】自動位相合わせ要求信号検出手段64は、
ラダー回路部70よりの自動位相合わせ要求信号を検出
することにより自動位相合わせ要求を自動位相合わせ手
段53に出す。これにより、ラダー回路部70によって
割り付けられる操作盤(図示省略)のスイッチ操作によ
り自動位相合わせ要求を自動位相合わせ手段53に出す
ことができる。
【0057】自動位相合わせ完了信号出力手段65は、
自動位相合わせ手段53による位相合わせの完了を自動
位相合わせ完了信号をもってラダー回路部70に通知す
る。これによりラダー回路部70によって割り付けられ
る操作盤(図示省略)のランプを点灯するなどして、位
相合わせ完了をオペレータに伝えることができる。
【0058】つぎに、図6に示されているフローチャー
トと、図7に示されているタイムチャートとを参照して
自動位相合わせ手段53による自動位相合わせ動作につ
いて説明する。
【0059】自動位相合わせ動作は、上述の位相差算出
動作完了に行われるものであり、ラダー回路部70より
の自動位相合わせ要求信号SSPHFがオンしたことが
自動位相合わせ要求信号検出手段64により検出される
と(ステップS200肯定)、主軸同期位相合わせ指令
(絶対位置主軸同期指令)“G114.1 H1 D-
2 R_”を出す(ステップS210)。
【0060】この指令により、自動位相合わせ手段53
は、位相差記憶テーブル21に書き込まれている位相差
(実測位相差)とRアドレス指定による位相差指令値と
により制御目標位相差を算出する(ステップS22
0)。制御目標位相差は(実測位相差)+(位相差指令
値)なる演算により算出され、R=0のときが基準状態
である。
【0061】つぎに、主軸同期完了信号SSFINがオ
ンで、主軸同期状態にあるメイン主軸202に対する背
面主軸205の回転速度を調整し、メイン主軸202と
背面主軸205の回転方向の位相差を制御目標位相差に
自動設定し、位相合わせを行う(ステップS230)。
この位相合わせが完了すれば、自動位相合わせ完了信号
出力手段65が自動位相合わせ完了信号をラダー回路部
70にへ出力する(ステップS240)。
【0062】これにより、異形材ワークをメイン主軸2
02と背面主軸205との間で掴み換えする時などにお
いて、メイン主軸202と背面主軸205との位相合わ
せが自動的に行われ、異形材ワークの繰り返し加工が多
くの段取り時間を要することなく効率よく行われるよう
になる。
【0063】なお、図8は自動位相合わせを行う加工プ
ログラム例を示している。
【0064】(実施の形態3)図9はこの発明による数
値制御装置の実施の形態3を示している。なお、図9に
於いても、図1に対応する部分は図1に付した符号と同
一の符号を付けてその説明を省略する。
【0065】この実施の形態では、異形材ワークWの回
転方向の特定部分に加工を施こすべく、メイン主軸20
2と背面主軸205とを任意の同期回転角位置に位置決
めする主軸回転角位置制御、すなわち、主軸C軸制御が
行われるようになっている。
【0066】この主軸C軸制御のために、図9に示され
ているように主軸モータ120、121は主軸サーボモ
ータ120’、121’に変更され、また主軸アンプ1
30、131も、他の軸制御用のものと同等に、位置ル
ープを有する主軸サーボアンプ130’、131’に変
更されている。
【0067】実施の形態3では、実施の形態1のものに
加えて、補間処理部50に主軸C軸自動位相合わせ手段
(主軸同期自動位相合わせ手段)54が追加され、また
機械制御信号処理部60に主軸C軸自動位相合わせ要求
信号検出手段66と主軸C軸自動位相合わせ完了信号出
力手段67とが追加されている。
【0068】主軸C軸自動位相合わせ手段54は、主軸
C軸自動位相合わせ要求により位相差記憶テーブル21
に記憶されている基準主軸(メイン主軸)と同期主軸
(背面主軸)の回転方向の位相差を読み出し、この位相
差と位相差指令値(位相シフト量指定値)とにより制御
目標位相差を算出し、主軸C軸制御状態にある基準主軸
に対する同期主軸の回転速度調整により基準主軸と同期
主軸の回転方向の位相差を制御目標位相差に自動設定す
る。
【0069】主軸C軸自動位相合わせ要求信号検出手段
66は、ラダー回路部70よりの主軸C軸自動位相合わ
せ要求信号を検出することにより主軸C軸自動位相合わ
せ要求を主軸C軸自動位相合わせ手段54に出す。これ
により、ラダー回路部70によって割り付けられる操作
盤(図示省略)のスイッチ操作により主軸C軸自動位相
合わせ要求を主軸C軸自動位相合わせ手段54に出すこ
とができる。
【0070】主軸C軸自動位相合わせ完了信号出力手段
67は、主軸C軸自動位相合わせ手段54による位相合
わせの完了を主軸C軸自動位相合わせ完了信号をもって
ラダー回路部70に通知する。これによりラダー回路部
70によって割り付けられる操作盤(図示省略)のラン
プを点灯するなどして、位相合わせ完了をオペレータに
伝えることができる。
【0071】つぎに、図10に示されているフローチャ
ートと、図11〜図13に示されているグラフとを参照
して主軸C軸自動位相合わせ手段54による主軸C軸自
動位相合わせ動作について説明する。
【0072】メイン主軸202をサーボオンし(ステッ
プS300)、ラダー回路部70よりの主軸C軸自動位
相合わせ要求信号がオンしたことが主軸C軸自動位相合
わせ要求信号検出手段66により検出されると(ステッ
プS310肯定)、主軸同期運転中であるか否かを判別
する(ステップS320)。
【0073】主軸同期運転中であれば(ステップS32
0肯定)、目標位相差を算出し(ステップS330)、
この時にメイン主軸202と背面主軸205の位相差
が、既に目標位相差になっているか否かを判別する(ス
テップS340)。
【0074】メイン主軸202と背面主軸205の位相
差が、既に目標位相差になっていれば(ステップS34
0肯定)、図11に示されているように、メイン主軸2
02と背面主軸205とを主軸同期状態で減速停止する
(ステップS360)。
【0075】これに対し、メイン主軸202と背面主軸
205の位相差が、目標位相差になっていなければ(ス
テップS340否定)、実施の形態2における場合と同
等に、主軸同期状態にあるメイン主軸202に対する背
面主軸205の回転速度を調整し(図12参照)、メイ
ン主軸202と背面主軸205の回転方向の位相差を制
御目標位相差に自動設定し、位相合わせを行う(ステッ
プS350)。この後に、メイン主軸202と背面主軸
205とを主軸同期状態で減速停止させる(ステップS
360)。
【0076】図13に示されているように、主軸同期運
転中でない場合には(ステップS320否定)、目標位
相差を算出し(ステップS370)、メイン主軸202
と背面主軸205とを速度制御モードによる停止指令で
減速停止させ(ステップS380)、停止後に、メイン
主軸202と背面主軸205とを位置制御モードに切り
替える(ステップS390)。
【0077】つぎに、位置制御モードにおいて、メイン
主軸202を主軸サーボモータ120’のZ相位置(位
相原点位置)に位置決めし(ステップS400)、背面
主軸205を主軸サーボモータ121’の(Z相位置)
+(位相差目標位置)に位置決めする(ステップS41
0)。
【0078】これにより、主軸C軸制御におけるメイン
主軸202と背面主軸205との位相合わせが自動的に
行われ、長物の異形材ワークの主軸C軸制御による加工
が多くの段取り時間を要することなく効率よく行われる
ようになる。
【0079】(実施の形態4)図14はこの発明による
数値制御装置の実施の形態4を示している。なお、図1
4に於いて、図5に対応する部分は図5に付した符号と
同一の符号を付けてその説明を省略する。
【0080】実施の形態4では、実施の形態2のものに
加えて、補間処理部50に材料挿入指令手段55と材料
挿入検出手段56とが追加され、機械制御信号処理部6
0に材料挿入要求信号検出手段68が設けられている。
また材料挿入検出条件データテーブル75が追加されて
いる。
【0081】材料挿入指令手段55は、材料挿入要求に
より異形材ワークWを把持した基準主軸(メイン主軸)
あるいは基準主軸に対して対向配置されている同期主軸
(背面主軸)を対向主軸側へ軸線方向移動させ、その軸
線方向移動の駆動負荷の増加により異形材ワークWの先
端が対向主軸に衝突したことを検出し、この衝突検出後
に基準主軸あるいは同期主軸を最終軸線方向位置への移
動指令を行い、基準主軸あるいは同期主軸を低速回転さ
せる指令を出す。
【0082】材料挿入検出手段56は基準主軸あるいは
同期主軸が最終軸線方向位置へ移動したか或いは軸線方
向移動の駆動負荷の変化より同期主軸に対する材料の挿
入完了を検出する。この材料挿入検出手段56が材料挿
入完了の検出により主軸位相差算出要求を位相差算出手
段52に出す。
【0083】材料挿入要求信号検出手段68は、ラダー
回路部70よりの材料挿入要求信号を検出することによ
り材料挿入要求を材料挿入指令手段55に出す。これに
より、ラダー回路部70によって割り付けられる操作盤
(図示省略)のスイッチ操作により材料挿入要求を材料
挿入指令手段55に出すことができる。
【0084】材料挿入検出条件データテーブル75は、
図15に示されているように、材料挿入のために軸線方
向移動する主軸(移動軸)の指定、最終軸線方向位置を
定義しており、材料挿入要求により材料挿入条件が読み
出される。
【0085】つぎに、図16に示されているフローチャ
ートを参照して材料挿入指令手段55の材料挿入指令に
よる材料挿入動作について説明する。
【0086】先ず、オペレータは、異形材ワークWをメ
イン主軸202のメインチャック201に挿入する段取
り作業を行う。
【0087】この作業が完了すれば、ラダー回路部70
よりの材料挿入要求信号がオンすることを待ち、材料挿
入要求信号がオンすれば(ステップS500肯定)、材
料挿入指令手段55が材料挿入指令を出力し、この材料
挿入指令によりメインチャック201を閉じ(ステップ
S510)、メイン主軸202、背面主軸205のZ軸
をサーボオンする(ステップS520)。
【0088】つぎに、材料挿入検出条件データテーブル
75より材料挿入条件を読み出して材料挿入検出条件を
設定する(ステップS530)。
【0089】つぎに、移動軸、この例では、メイン主軸
202を対向主軸である背面主軸205の側へ軸線方向
移動(Z軸移動)させ(ステップS540)、このZ軸
移動下で、移動軸(メイン主軸202)のZ軸サーボモ
ータ100の電流値が電流制限値を超えたか否かによ
り、異形材ワークWの先端が対向主軸に衝突したことを
検出する(ステップS550)。異形材ワークWの先端
が対向主軸に衝突したことが検出されると(ステップS
550肯定)、移動軸の残りのZ軸移動指令を捨てメイ
ン主軸202のZ軸移動を停止させる(ステップS56
0)。
【0090】つぎに、メイン主軸202のZ軸方向移動
に対してトルクスキップ後の終点位置への移動指令を行
い(ステップS570)、メイン主軸202を低速回転
させる(ステップS580)。
【0091】これにより異形材ワークWの先端が対向主
軸(背面主軸205)に軽く押し付けられた状態で、異
形材ワークWが低速回転し、異形材ワークWの位相と背
面主軸205の背面チャック204との位相が合致する
と、異形材ワークWが背面チャック204内に入り込
み、材料挿入が完了する。
【0092】この材料の挿入完了を、メイン主軸202
のZ軸方向位置(フィードバック位置)が最終軸線方向
位置(指令位置)になったことと、軸線方向移動の駆動
負荷、すなわち、Z軸サーボモータ100の電流値が通
常値になったこととAND論理条件により判別し(ステ
ップS590)、材料の挿入完了が材料挿入検出手段5
6によって検出されると、材料挿入検出手段56が主軸
位相差算出要求を位相差算出手段52に出す。これによ
り位相差の算出が自動的に開始される(ステップS60
0)。
【0093】これにより、背面主軸205に対する異形
材ワークの挿入作業が自動化され、位相同期制御のため
の段取り作業(位相差算出、位相合わせ)が自動化され
る。
【0094】なお、実施の形態4は実施の形態3と組み
合わせることも可能であり、この場合も上述の実施の形
態における場合と同等の効果が得られる。
【0095】
【発明の効果】以上の説明から理解される如く、この発
明による数値制御装置によれば、主軸位相差算出要求に
より、位相差算出手段が、同一回転速度による主軸同期
状態にある基準主軸と同期主軸の回転方向の位相差を、
基準主軸の位相検出器が出力する信号と同期主軸の位相
検出器が出力する信号より自動算出し、位相差算出手段
により算出された基準主軸と同期主軸の回転方向の位相
差を位相差記憶手段に読み書き可能に記憶するから、位
相差記憶手段に記憶されいる位相差のデータを参照する
ことにより、位相同期制御におけるRアドレスを一発
で、即座に決めることがきるようになり、位相同期制御
の段取り時間に要する時間が飛躍的に短縮できる。
【0096】つぎの発明による数値制御装置によれば、
位相差記憶手段に記憶されている基準主軸と同期主軸の
回転方向の位相差が画面表示部に表示されるから、オペ
レータは画面表示部に画面表示された位相差を見ること
により、位相同期制御におけるRアドレスを一発で、即
座に決めることがきるようになり、位相同期制御の段取
り時間に要する時間が飛躍的に短縮できる。
【0097】つぎの発明による数値制御装置によれば、
主軸位相差算出要求信号検出手段がラダー回路部よりの
主軸位相差算出要求信号を検出することにより主軸位相
差算出要求を位相差算出手段に出し、位相差算出完了信
号出力手段が位相差算出手段による位相差算出の完了を
位相差算出完了信号をもってラダー回路部に通知するか
ら、ラダー回路部によって割り付けられる操作盤のスイ
ッチ操作により主軸位相差算出要求を位相差算出手段に
出すことと、ラダー回路部によって割り付けられる操作
盤のランプを点灯するなどして、位相差算出の完了をオ
ペレータに伝えることができ、取扱い性、操作性が向上
する。
【0098】つぎの発明による数値制御装置によれば、
自動位相合わせ要求により、主軸同期自動位相合わせ手
段が、位相差記憶手段に記憶されている基準主軸と同期
主軸の回転方向の位相差を読み出し、この位相差と位相
差指令値とにより制御目標位相差を算出し、主軸同期状
態にある基準主軸に対する同期主軸の回転速度調整によ
り基準主軸と同期主軸の回転方向の位相差を制御目標位
相差に自動設定するから、異形材ワークをメイン主軸と
背面主軸との間で掴み換えする時などにおいて、メイン
主軸と背面主軸の位相合わせが自動的に行われ、異形材
ワークの繰り返し加工が多くの段取り時間を要すること
なく効率よく行われるようになる。
【0099】つぎの発明による数値制御装置によれば、
自動位相合わせ要求により、主軸同期自動位相合わせ手
段が、位相差記憶手段に記憶されている基準主軸と同期
主軸の回転方向の位相差を読み出し、この位相差と位相
差指令値とにより制御目標位相差を算出し、主軸回転角
位置制御状態(主軸C軸制御状態)にある基準主軸に対
する同期主軸の回転速度調整により基準主軸と同期主軸
の回転方向の位相差を制御目標位相差に自動設定するか
ら、主軸C軸制御における基準主軸と同期主軸との位相
合わせが自動的に行われ、長物の異形材ワークの主軸C
軸制御による加工が多くの段取り時間を要することなく
効率よく行われるようになる。
【0100】つぎの発明による数値制御装置によれば、
自動位相合わせ要求信号検出手段がラダー回路部よりの
自動位相合わせ要求信号を検出することにより自動位相
合わせ要求を主軸同期自動位相合わせ手段に出し、位相
合わせ完了信号出力手段が主軸同期自動位相合わせ手段
による位相合わせの完了を自動位相合わせ完了信号をも
ってラダー回路部に通知するから、ラダー回路部によっ
て割り付けられる操作盤のスイッチ操作により主軸C軸
自動位相合わせ要求を主軸C軸自動位相合わせ手段に出
すことと、ラダー回路部によって割り付けられる操作盤
のランプを点灯するなどして、位相合わせ完了をオペレ
ータに伝えることができ、取扱い性、操作性が向上す
る。
【0101】つぎの発明による数値制御装置によれば、
材料挿入指令手段による一連の動作指令によって同期主
軸に対する異形材ワークの挿入が自動的に行われ、材料
挿入検出手段が基準主軸あるいは同期主軸が最終軸線方
向位置へ移動したか或いは軸線方向移動の駆動負荷の変
化によって同期主軸に対する材料の挿入完了を検出し、
この材料挿入完了の検出により材料挿入検出手段が主軸
位相差算出要求を位相差算出手段へ出し、この状態で位
相差算出手段が位相差を自動算出するから、背面主軸な
どに対する異形材ワークの挿入作業が自動化され、位相
同期制御のための段取り作業が自動化される。
【0102】つぎの発明による数値制御装置によれば、
材料挿入条件データテーブルに材料挿入のために軸線方
向移動する主軸の指定、最終軸線方向位置が定義され、
材料挿入要求により材料挿入条件データテーブルより材
料挿入条件を読み出すことにより、材料挿入条件を自動
設定するから、材料挿入条件データテーブルの記述によ
り材料挿入条件を容易に変更可能に設定することができ
る。
【0103】つぎの発明による数値制御装置によれば、
材料挿入要求信号検出手段がラダー回路部よりの材料挿
入要求信号を検出することにより材料挿入要求を材料挿
入指令手段手段に出すから、ラダー回路部によって割り
付けられる操作盤のスイッチ操作により材料挿入要求を
材料挿入指令手段に出すことができ、取扱い性、操作性
が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による数値制御装置の実施の形態1
を示すブロック線図である。
【図2】 位相差データの画面表示例を示す説明図であ
る。
【図3】 実施の形態1における位相差算出ルーチンを
示すフローチャートである。
【図4】 実施の形態1における位相差算出のタイムチ
ャートである。
【図5】 この発明による数値制御装置の実施の形態2
を示すブロック線図である。
【図6】 実施の形態2における自動位相合わせルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図7】 実施の形態2における自動位相合わせのタイ
ムチャートである。
【図8】 自動位相合わせを行う加工プログラム例を示
すプログラムリスト図である。
【図9】 この発明による数値制御装置の実施の形態3
を示すブロック線図である。
【図10】 実施の形態3における自動位相合わせルー
チンを示すフローチャートである。
【図11】 自動位相合わせが完了している場合の回転
速度と動作特性を示すグラフである。
【図12】 自動位相合わせが完了していない場合の回
転速度と動作特性を示すグラフである。
【図13】 主軸同期が行われていない場合の回転速度
と動作特性を示すグラフである。
【図14】 この発明による数値制御装置の実施の形態
4を示すブロック線図である。
【図15】 材料挿入条件データテーブル例を示す説明
図である。
【図16】 実施の形態4における材料挿入ルーチンを
示すフローチャートである。
【図17】 従来における数値制御装置の構成を示すブ
ロック線図である。
【図18】 自動旋盤の一例を示す平面図である。
【図19】 (a)、(b)は位相合わせ前の状態を示
す説明図である。
【図20】 (a)、(b)は位相合わせ後の状態を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 数値制御装置、10 加工プログラム解析処理部,
20 メモリ,21位相差記憶テーブル,30 パラメ
ータ設定部,40 画面表示部,50 補間処理部,5
1 補間処理手段,52 位相差算出手段,53 自動
位相合わせ手段,54 主軸C軸自動位相合わせ手段,
55 材料挿入指令手段,56 材料挿入検出手段,6
0 械制御信号処理部,61 機械制御信号処理手段,
62位相差算出要求信号検出手段,63 位相差算出完
了信号出力手段,64 自動位相合わせ要求信号検出手
段,65 自動位相合わせ完了信号出力手段,66主軸
C軸自動位相合わせ要求信号検出手段,67 主軸C軸
自動位相合わせ完了信号出力手段,68 材料挿入要求
信号検出手段,70 ラダー回路部,75材料挿入条件
データテーブル,80 軸制御部,90 データ入出力
回路,100 サーボモータ,110 サーボアンプ,
120,121 主軸モータ,120’,121’ 主
軸サーボモータ,130,131 主軸アンプ, 13
0’,131’ 主軸サーボアンプ,140,141
位置検出器,200 機械筺体,201 メインチャッ
ク,202 メイン主軸,203 背面主軸台,204
背面チャック,205 背面主軸。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準主軸と同期主軸とを同一回転速度お
    よび同一位相で回転させる主軸同期制御機能を有する数
    値制御装置において、 主軸位相差算出要求により同一回転速度による主軸同期
    状態にある前記基準主軸と前記同期主軸の回転方向の位
    相差を基準主軸の位置検出器が出力する信号と同期主軸
    の位置検出器が出力する信号より自動算出する位相差算
    出手段と、 前記位相差算出手段により算出された前記基準主軸と前
    記同期主軸の回転方向の位相差を読み書き可能に記憶す
    る位相差記憶手段と、 を有していることを特徴とする数値制御装置。
  2. 【請求項2】 前記位相差記憶手段に記憶されている前
    記基準主軸と前記同期主軸の回転方向の位相差を画面表
    示する画面表示部を有していることを特徴とする請求項
    1に記載の数値制御装置。
  3. 【請求項3】 ラダー回路部よりの主軸位相差算出要求
    信号を検出することにより主軸位相差算出要求を前記位
    相差算出手段に出す主軸位相差算出要求信号検出手段
    と、 前記位相差算出手段による位相差算出の完了を位相差算
    出完了信号をもってラダー回路部に通知する位相差算出
    完了信号出力手段と、 を有していることを特徴とする請求項2に記載の数値制
    御装置。
  4. 【請求項4】 自動位相合わせ要求により前記位相差記
    憶手段に記憶されている前記基準主軸と前記同期主軸の
    回転方向の位相差を読み出し、この位相差と位相差指令
    値とにより制御目標位相差を算出し、主軸同期状態にあ
    る前記基準主軸に対する前記同期主軸の回転速度調整に
    より前記基準主軸と前記同期主軸の回転方向の位相差を
    制御目標位相差に自動設定する主軸同期自動位相合わせ
    手段を有していることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか一つに記載の数値制御装置。
  5. 【請求項5】 自動位相合わせ要求により前記位相差記
    憶手段に記憶されている前記基準主軸と前記同期主軸の
    回転方向の位相差を読み出し、この位相差と位相差指令
    値とにより制御目標位相差を算出し、主軸回転角位置制
    御状態にある前記基準主軸に対する前記同期主軸の回転
    速度調整により前記基準主軸と前記同期主軸の回転方向
    の位相差を制御目標位相差に自動設定する主軸同期自動
    位相合わせ手段を有していることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれか一つに記載の数値制御装置。
  6. 【請求項6】 ラダー回路部よりの自動位相合わせ要求
    信号を検出することにより自動位相合わせ要求を前記主
    軸同期自動位相合わせ手段に出す自動位相合わせ要求信
    号検出手段と、 前記主軸同期自動位相合わせ手段による位相合わせの完
    了を自動位相合わせ完了信号をもってラダー回路部に通
    知する自動位相合わせ完了信号出力手段と、 を有していることを特徴とする請求項4または5に記載
    の数値制御装置。
  7. 【請求項7】 材料挿入要求により異形材ワークを把持
    した基準主軸あるいは前記基準主軸に対して対向配置さ
    れている同期主軸を対向主軸側へ軸線方向移動させ、そ
    の軸線方向移動の駆動負荷の増加により異形材ワークの
    先端が対向主軸に衝突したことを検出し、この衝突検出
    後に前記基準主軸あるいは前記同期主軸を最終軸線方向
    位置への移動指令を行い、前記基準主軸あるいは前記同
    期主軸を低速回転させる材料挿入指令手段と、 前記基準主軸あるいは前記同期主軸が最終軸線方向位置
    へ移動したか或いは軸線方向移動の駆動負荷の変化より
    同期主軸に対する材料の挿入完了を検出する材料挿入検
    出手段とを有し、 前記材料挿入検出手段が材料挿入完了の検出により主軸
    位相差算出要求を前記位相差算出手段に出すことを特徴
    とする請求項1、4、5のいずれか一つに記載の数値制
    御装置。
  8. 【請求項8】 材料挿入のために軸線方向移動する主軸
    の指定、最終軸線方向位置を定義した材料挿入条件デー
    タテーブルを有し、材料挿入要求により前記材料挿入条
    件データテーブルより材料挿入条件を読み出し、材料挿
    入条件を設定することを特徴とする請求項7に記載に数
    値制御装置。
  9. 【請求項9】 ラダー回路部よりの材料挿入要求信号を
    検出することにより材料挿入要求を前記材料挿入指令手
    段に出す材料挿入要求信号検出手段を有していることを
    特徴とする請求項7または8に記載に数値制御装置。
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