JPH10232389A - 反射型液晶表示装置 - Google Patents

反射型液晶表示装置

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JPH10232389A
JPH10232389A JP9036720A JP3672097A JPH10232389A JP H10232389 A JPH10232389 A JP H10232389A JP 9036720 A JP9036720 A JP 9036720A JP 3672097 A JP3672097 A JP 3672097A JP H10232389 A JPH10232389 A JP H10232389A
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JP
Japan
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δnd
liquid crystal
degrees
transparent substrate
alignment film
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JP9036720A
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Inventor
Mitsuru Kano
満 鹿野
Yumiko Sato
由美子 佐藤
Mitsuo Oizumi
満夫 大泉
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Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 明表示が明るく、高コントラストである反射
型液晶表示装置の提供。 【解決手段】 下側カ゛ラス基板12の対向面にカラーフィルタ19を
備えた液晶セル1の液晶の屈折率異方性Δnと液晶の層厚d
との積Δndと、第1及び第2の位相差板14,15それぞれの
位相差R1,R2の関係が、Δnd/2−40≦R1≦Δnd/2+4
0,Δnd/2−40≦R2≦Δnd/2+40又はΔnd/4−20≦R1
≦Δnd/4+20,Δnd/4−20≦R2≦Δnd/4+20で表され
る条件を満たし、かつ偏光板17の偏光軸αが上配向膜26
の配向方向aに対してなす角度が光の入射側から見て反
時計周りに10ないし50度又は100ないし140度であり、か
つ第1の位相差板14の遅相軸βが上配向膜26の配向方向
aに対してなす角度が60ないし130度であり、かつ第2の
位相差板15の遅相軸γが第1の位相差板14の遅相軸βに
対してなす角度が10ないし30度又は60ないし80度又は10
0ないし120度又は150ないし170度に設定されている反射
型液晶表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄型、軽量に加え
て低消費電力で、しかも明表示が明るく、高コントラス
トである反射型液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、液晶表示装置の表示形態には、
バックライトを備えた半透過型、透過型と呼ばれるもの
と、反射型と呼ばれるものがある。反射型液晶表示装置
は、太陽光、照明光等の外光だけを利用してバックライ
ト無しで表示する液晶表示装置であり、例えば薄型で、
軽量化が要求される携帯情報端末等に多く用いられてい
る。
【0003】図7は従来一般の反射型液晶表示装置の概
略構成を示す断面図であるが、この装置は特に単純マト
リクス方式のSTN型の液晶表示装置の例である。この
反射型液晶表示装置は、下部偏光板70付きの反射板7
1の下部偏光板70上に、反射モードSTN(Super-Tw
isted Nematic)方式用の液晶セル72、位相差板73
が積層され、さらにこの位相差板73上にフロント偏光
板74が積層された概略構成となっている。上記液晶セ
ル72は、下部ガラス基板75、カラーフィルタ76、
下部透明電極層78、下部配向膜79、この下部配向膜
79と隙間を隔てて対向配置された上部配向膜80、上
部透明電極層81、上部ガラス基板82の順に積層さ
れ、上記下部び上部の配向膜79,80間にSTN液晶
層83が配設された概略構成となっている。カラーフィ
ルタ76と下部透明電極層78との間には、シリカやア
クリル樹脂からなるオーバーコート層(図示略)が設け
られている。上記位相差板73は、STN液晶を透過す
る光の位相差を補償することにより表示が青や黄色に着
色するのを防止するためのものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが従来の反射型
液晶表示装置においては、薄型、軽量に加えて、バック
ライト用の電源を必要としない分、消費電力が低減でき
るという利点を持っているものの、高輝度のバックライ
トを備えた透過型液晶表示装置に比べて明表示が若干暗
くなるという問題があった。このような問題を解決する
ために、液晶セル72と反射板71との間に配置された
下部偏光板70を取り除き、位相差板73上に配置され
たフロント偏光板74を1枚だけ用いることにより、選
択電圧印加時における明表示を明るくすることが考えら
れている。しかしながら、このような反射型液晶表示装
置においては、偏光板を単に1枚減らしただけであるか
ら、明表示が明るくなるばかりか、暗表示までも明るく
なり、コントラストが低下するという問題が生じる。
【0005】そして、その後、特開平7−287223
号などにおいて、非選択電圧印加時における液晶セルの
屈折率異方性Δnと液晶層厚(セルギャップ)dとの積
Δndと、位相差板のリターデーションの差を上記液晶
セルに入射する光の全波長について各波長の略1/4の
整数倍とすることにより、明表示が明るくなり、コント
ラストを高くすることができることが判明している。ま
た、北村氏らは、反射板を下部ガラス基板上に設けるこ
とで用いる偏光板を1枚にした構造の反射型液晶表示装
置おいて、屈折率異方性の波長分散の小さい液晶と屈折
率異方性の波長分散の大きな位相差板を組み合わせて用
いたときに、良好な表示特性が得られることを発見して
いる。
【0006】以上のような反射型液晶表示装置の研究の
基で本発明者らは、表示が明るく、高コントラストであ
る反射型液晶表示装置を実現するために、反射型液晶表
示装置を、対向する上下の透明基板の下側透明基板の対
向面にカラーフィルタ、透明電極及び配向膜を順に設け
るとともに該下側透明基板の外側に反射体を設け、上記
上側透明基板の対向面に透明電極及び配向膜を順に設け
るとともに該上側透明基板の外面に第1及び第2の位相
差板と偏光板とを順に設け、上記上下の透明基板の配向
膜間に液晶の層を設けた構成とし、あるいは対向する上
下の透明基板の下側透明基板の対向面に反射体、カラー
フィルタ、透明電極及び配向膜を順に設け、上記上側透
明基板の対向面に透明電極及び配向膜を順に設けるとと
もに該上側透明基板の外面に第1及び第2の位相差板と
偏光板とを順に設け、上記上下の透明基板の配向膜間に
液晶の層を設けた構成とし、さらに、上記液晶の屈折率
異方性Δnと液晶の層厚dとの積Δndと上記第1及び
第2の位相差板の位相差R1,R2との関係、上記第1の
位相差板の遅相軸が上記上側透明基板側の配向膜の配向
方向に対してなす角度、上記第2の位相差板の遅相軸が
上記第1の位相差板の遅相軸に対してなす角度に着目
し、種々の検討及び実験を重ねた結果、上記液晶の屈折
率異方性Δnと液晶の層厚dとの積Δndと、上記第1
及び第2の位相差板それぞれの位相差R1,R2の関係
が、 Δnd/2−40≦R1≦Δnd/2+40 Δnd/2−40≦R2≦Δnd/2+40 又は Δnd/4−20≦R1≦Δnd/4+20 Δnd/4−20≦R2≦Δnd/4+20 で表される条件を満たし、かつ上記偏光板の偏光軸が上
記上側透明基板側の配向膜の配向方向に対してなす角度
が光の入射側から見て反時計周りに10ないし50度又
は100ないし140度であり、かつ上記第1の位相差
板の遅相軸が上記上側透明基板側の配向膜の配向方向に
対してなす角度が光の入射側から見て反時計周りに60
ないし130度であり、かつ上記第2の位相差板の遅相
軸が上記第1の位相差板の遅相軸に対してなす角度が光
の入射側から見て反時計周りに10ないし30度又は6
0ないし80度又は100ないし120度又は150な
いし170度に設定することにより、表示特性を向上で
きることを初めて見いだし本願発明を完成したのであ
る。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、薄型、軽量に加えて低消費電力で、しかも明表示が
明るく、高コントラストである反射型液晶表示装置を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、対向する上下
の透明基板の下側透明基板の対向面にカラーフィルタ、
透明電極及び配向膜を順に設けるとともに該下側透明基
板の外側に反射体を設け、上記上側透明基板の対向面に
透明電極及び配向膜を順に設けるとともに該上側透明基
板の外面に第1及び第2の位相差板と偏光板とを順に設
け、上記上下の透明基板の配向膜間に液晶の層を設けて
なり、該液晶の屈折率異方性Δnと液晶の層厚dとの積
Δndと、上記第1及び第2の位相差板それぞれの位相
差R1,R2の関係が、 Δnd/2−40≦R1≦Δnd/2+40 Δnd/2−40≦R2≦Δnd/2+40 又は Δnd/4−20≦R1≦Δnd/4+20 Δnd/4−20≦R2≦Δnd/4+20 で表される条件を満たし、かつ上記偏光板の偏光軸が上
記上側透明基板側の配向膜の配向方向に対してなす角度
が光の入射側から見て反時計周りに10ないし50度又
は100ないし140度であり、かつ上記第1の位相差
板の遅相軸が上記上側透明基板側の配向膜の配向方向に
対してなす角度が光の入射側から見て反時計周りに60
ないし130度であり、かつ上記第2の位相差板の遅相
軸が上記第1の位相差板の遅相軸に対してなす角度が光
の入射側から見て反時計周りに10ないし30度又は6
0ないし80度又は100ないし120度又は150な
いし170度に設定されていることを特徴とする反射型
液晶表示装置を上記課題の解決手段とした。
【0009】また、本発明は、対向する上下の透明基板
の下側透明基板の対向面に反射体、カラーフィルタ、透
明電極及び配向膜を順に設け、上記上側透明基板の対向
面に透明電極及び配向膜を順に設けるとともに該上側透
明基板の外面に第1及び第2の位相差板と偏光板とを順
に設け、上記上下の透明基板の配向膜間に液晶の層を設
けてなり、該液晶の屈折率異方性Δnと液晶の層厚dと
の積Δndと、上記第1及び第2の位相差板それぞれの
位相差R1,R2の関係が、 Δnd/2−40≦R1≦Δnd/2+40 Δnd/2−40≦R2≦Δnd/2+40 又は Δnd/4−20≦R1≦Δnd/4+20 Δnd/4−20≦R2≦Δnd/4+20 で表される条件を満たし、かつ上記偏光板の偏光軸が上
記上側透明基板側の配向膜の配向方向に対してなす角度
が光の入射側から見て反時計周りに10ないし50度又
は100ないし140度であり、かつ上記第1の位相差
板の遅相軸が上記上側透明基板側の配向膜の配向方向に
対してなす角度が光の入射側から見て反時計周りに60
ないし130度であり、かつ上記第2の位相差板の遅相
軸が上記第1の位相差板の遅相軸に対してなす角度が光
の入射側から見て反時計周りに10ないし30度又は6
0ないし80度又は100ないし120度又は150な
いし170度に設定されていることを特徴とする反射型
液晶表示装置を上記課題の解決手段とした。
【0010】本発明の反射型液晶表示装置においては、
対向する上下の透明基板の下側透明基板の対向面にカラ
ーフィルタ、透明電極及び配向膜を順に設けるとともに
該下側透明基板の外側に反射体を設け、上記上側透明基
板の対向面に透明電極及び配向膜を順に設けるとともに
該上側透明基板の外面に第1及び第2の位相差板と偏光
板とを順に設け、上記上下の透明基板の配向膜間に液晶
の層を設けたことにより、あるいは対向する上下の透明
基板の下側透明基板の対向面に反射体、カラーフィル
タ、透明電極及び配向膜を順に設け、上記上側透明基板
の対向面に透明電極及び配向膜を順に設けるとともに該
上側透明基板の外面に第1及び第2の位相差板と偏光板
とを順に設け、上記上下の透明基板の配向膜間に液晶の
層を設けたことにより、用いる偏光板を1枚にした構造
となり、明表示状態での反射率(透過率)が高くなり、
明表示が明るくなり、この結果コントラストが高くな
り、優れた表示特性が得られる。
【0011】さらに本発明の反射型液晶表示装置におい
ては、上記液晶の屈折率異方性Δnと液晶の層厚dとの
積Δndと、上記第1及び第2の位相差板それぞれの位
相差R1,R2の関係が、 Δnd/2−40≦R1≦Δnd/2+40 Δnd/2−40≦R2≦Δnd/2+40 又は Δnd/4−20≦R1≦Δnd/4+20 Δnd/4−20≦R2≦Δnd/4+20 で表される条件を満たし、かつ上記偏光板の偏光軸が上
記上側透明基板側の配向膜の配向方向に対してなす角度
が光の入射側から見て反時計周りに10ないし50度又
は100ないし140度であり、かつ上記第1の位相差
板の遅相軸が上記上側透明基板側の配向膜の配向方向に
対してなす角度が光の入射側から見て反時計周りに60
ないし130度であり、かつ上記第2の位相差板の遅相
軸が上記第1の位相差板の遅相軸に対してなす角度が光
の入射側から見て反時計周りに10ないし30度又は6
0ないし80度又は100ないし120度又は150な
いし170度に設定されたことにより、明表示が明るく
なり、この結果コントラストが高くなり、優れた表示特
性が得られる。また、本発明の反射型液晶表示装置は、
太陽光、照明光等の外光だけを利用してバックライト無
しで表示できるうえ、偏光板が1枚のみ備えられた構造
であるので、薄型、軽量に加えて低消費電力を実現でき
る。また、反射体を下側透明基板とカラーフィルタとの
間に介在させた反射体内蔵型の反射型液晶表示装置にお
いては、視差の問題を考慮する必要がなくなり、下側透
明基板の厚みを薄くする必要がない。
【0012】さらに、本発明に係わる反射型液晶表示装
置においては、上記偏光板の偏光軸が上記上側透明基板
側の配向膜の配向方向に対してなす角度が光の入射側か
ら見て反時計周りに20ないし40度又は110ないし
130度であり、かつ上記第1の位相差板の遅相軸が上
記上側透明基板側の配向膜の配向方向に対してなす角度
が光の入射側から見て反時計周りに60ないし130度
であり、かつ上記第2の位相差板の遅相軸が上記第1の
位相差板の遅相軸に対してなす角度が光の入射側から見
て反時計周りに15ないし25度又は65ないし75度
又は105ないし115度又は155ないし165度に
設定されることが、コントラストをより向上でき、表示
特性をより向上できる点で比較的好ましい。従って、本
発明の反射型液晶表示装置によれば、薄型、軽量に加え
て低消費電力で、しかも明表示が明るく、高コントラス
トとすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の反射型液晶表示装
置の一実施形態について詳しく説明する。図1は、本発
明の反射型液晶表示装置をSTN型の反射型カラー液晶
表示装置に適用した第一の実施形態を示す断面図であ
る。図2は、実施形態の反射型液晶表示装置の分解斜視
図であり、図3は実施形態の反射型液晶表示装置の偏光
板を示す平面図であり、図4は実施形態の反射型液晶表
示装置の第2の位相差板を示す平面図であり、図5は実
施形態の反射型液晶表示装置の第1の位相差板を示す平
面図である。この実施形態の反射型液晶表示装置は、液
晶セル1と、該液晶セル1の上側ガラス基板(上側透明
基板)11上に順次積層された第1及び第2の位相差板
14,15と偏光板17と、液晶セル1の下側ガラス基
板(下側透明基板)12の外側に設けられた反射体30
から概略構成されている。図2中符号Zは、液晶セル
1、第1及び第2の位相差板14,15及び偏光板17
の光の入射側の面にそれぞれ直交する方向である。
【0014】上記液晶セル1は、対向する上下のガラス
基板11,12の下側透明基板12の対向面にカラーフ
ィルタ19、第1のオーバーコート20a、コモン電極
(透明電極)23及び配向膜27が順に設けられ、上側
ガラス基板11の対向面にセグメント電極(透明電極)
24、トップコート28、配向膜26が順に設けられ、
上記上下のガラス基板11,12の配向膜26,27間
にSTN液晶の層34が設けられた概略構成である。
【0015】上記配向膜26,27は、通常使用されて
いる透明な配向膜が用いられ、例えば、ポリイミドなど
の高分子膜がラビング処理されたものである。上側ガラ
ス基板11側の配向膜(以下、上配向膜という。)2の
配向方向(ラビング方向)aは、この実施形態では、図
2に示すように光の入射側から見て反時計周りの方向を
+、時計周りの方向を−とした場合、−30゜に設定さ
れている。また、下側ガラス基板12側の配向膜(以
下、下配向膜という。)3の配向方向(ラビング方向)
bは、この実施形態では、図2に示すように+30゜に
設定されている。
【0016】上記STN液晶の層34は、上側と下側ガ
ラス基板11,12の内側に設けられた上下の配向膜2
6,27と、これら配向膜26,27を所定の間隔を隔
てて接合するシール材18とに囲まれた領域内に封入さ
れた常温でネマチック状態となる液晶分子からなり、こ
の液晶分子は180゜以上、好ましくは240゜ねじて
配向されたスーパーツイステッドネマチックタイプのも
のが用いられている。
【0017】上記トップコート28は、絶縁性の確保の
ために設けられたもので、シリカやZO2などの無機材
料からなるものである。上記上側ガラス基板11は、液
晶表示装置の種類によって異るが、この実施形態では、
ソーダライムガラスなどからなるものである。この上側
ガラス基板11の厚みは、液晶表示装置の種類によって
異るが、0.3〜1.1mmとされるのが好ましい。上
記第1のオーバーコート20aは、カラーフィルタ19
による凹凸を平坦化するために設けられたもので、カラ
ーフィルタ19と密着性の高いポリビニルアルコールや
アクリル系樹脂などの有機材料からなるものである。
【0018】上記カラーフィルタ19は、レッド、ブル
ー、グリーンの3原色の各画素がフォトリソグラフィー
や印刷法などの方法により所望のパターン通り形成され
てなるものである。このカラーフィルタ19には、上記
3原色の周りに線状のブラックマトリックスがパターン
ニングされていてもよく、あるいは隣合う画素は一部分
が重なっていてもよいが、このようなブラックマトリッ
クスは、上述の3原色のパターンの形成時あるいはこれ
ら3原色のパターンの形成後に形成されるのが好まし
い。
【0019】上記下側ガラス基板(下側透明基板)12
としては、液晶表示装置の種類によって異るが、この実
施形態では、ナトリウムなどのアルカリ金属の酸化物を
含んだソーダライムガラスなどが用いられている。この
下側ガラス基板12の厚みは、液晶表示装置の種類によ
って異るが、0.1〜0.7mmとされるのが好まし
く、より好ましくは0.1〜0.2mmである。下側ガ
ラス基板12の厚みが0.1mm未満であると機械的強
度が小さくなってしまい、0.7mmを越えると視差が
生じ易くなってしまうからである。上記反射体30は、
入射した光を反射させるとともに拡散させることによ
り、視野角を大きくするためのものである。この第一の
実施形態の反射型液晶表示装置における反射体30は、
上記下側ガラス基板12の外側に配置したガラス基板3
5の凹凸を有する粗面の表面に形成されたAl膜やAg
膜等の金属膜からなるものである。ここでの反射体30
は、フッ素含有のエポキシ系の材料からなる透明接着層
36により下側ガラス基板12に接着されている。
【0020】上述のようなSTN液晶の屈折率異方性Δ
nとSTN液晶の層34の厚み(液晶の層厚)dとの積
Δndの値は、750〜1000nmの範囲(測定波長
589nm)に設定されている。
【0021】上記第1及び第2の位相差板14,15
は、1または2軸延伸したポリビニルアルコールや、ポ
リカーボネートのフィルムなどからなり、延伸方向が遅
相軸となる。また、第1と第2の位相差板14,15
は、これらの位相差R1,R2が、上記液晶の屈折率異方
性Δnと液晶の層厚dとの積Δndの値に応じて、 Δnd/2−40≦R1≦Δnd/2+40 Δnd/2−40≦R2≦Δnd/2+40 又は Δnd/4−20≦R1≦Δnd/4+20 Δnd/4−20≦R2≦Δnd/4+20 で表される条件を満たすように設定されたものが用いら
れている。第1と第2の位相差板14,15の位相差R
1,R2と上記Δndとの関係が上記条件を満たさない場
合、高コントラストとすることができず、良好な表示特
性が得られない。なお、第1と第2の位相差板14,1
5の位相差R1,R2は、それぞれ上述の条件を満たすな
らば、それぞれ同じ値であっても、異る値であってもよ
い。
【0022】さらに、この第1の位相差板14は、図2
及び図5に示すようにその遅相軸(光学軸)βが上配向
膜26の配向方向aに対してなす角度が光の入射側から
見て反時計周りに60ないし130度の範囲に設定され
ている。この実施形態での第1の位相差板14の遅相軸
(光学軸)βが上配向膜26の配向方向aに対してなす
角度の範囲は、図5の軸β1と軸β2との間の斜線で示さ
れる領域である。遅相軸(光学軸)βが上述の範囲に設
定されていないと、高コントラストとすることができな
いかもしくは着色してしまい、良好な表示特性が得られ
ない。
【0023】また、上記第2の位相差板15は、図2及
び図4に示すようにその遅相軸(光学軸)γが上記第1
の位相差板14の遅相軸(光学軸)β対してなす角度が
光の入射側から見て反時計周りに10ないし30度又は
60ないし80度又は100ないし120度又は150
ないし170度の範囲になるように設定されている。こ
の実施形態での第2の位相差板15の遅相軸γが第1の
位相差板14の遅相軸β対してなす角度の範囲は、図4
の軸γ1と軸γ2との間の斜線で示される領域、軸γ3
軸γ4との間の斜線で示される領域、軸γ5と軸γ6との
間の斜線で示される領域、軸γ7と軸γ8との間の斜線で
示される領域である。遅相軸(光学軸)γが上述の範囲
に設定されていないと、高コントラストとすることがで
きないかもしくは着色してしまい、良好な表示特性が得
られない。また、遅相軸γが遅相軸βに対してなす角度
は、光の入射側から見て反時計周りに15ないし25度
又は65ないし75度又は105ないし115度又は1
55ないし165度の範囲に設定されていることが、コ
ントラストをより向上でき、表示特性をより向上できる
点で比較的好ましい。
【0024】上記偏光板17は、図2及び図3に示すよ
うにその偏光軸αが上配向膜26の配向方向aに対して
なす角度が光の入射側から見て反時計周りに10ないし
50度又は100ないし140度の範囲に設定されてい
る。この実施形態での偏光板17の偏光軸αが上配向膜
26の配向方向aに対してなす角度の範囲は、図3の軸
α1と軸α2との間の斜線で示される領域、軸α3と軸α4
との間の斜線で示される領域である。偏光板17の偏光
軸αが上述の範囲に設定されていないと、高コントラス
トとすることができないかもしくは着色してしまい、良
好な表示特性が得られない。また、偏光軸αが上配向膜
26の配向方向aに対してなす角度は、光の入射側から
見て反時計周りに20ないし40度又は110ないし1
30度の範囲に設定されていることが、コントラストを
より向上でき、表示特性をより向上できる点で比較的好
ましい。
【0025】この第一の実施形態の反射型液晶表示装置
にあっては、上述の構造としたことにより、用いる偏光
板を1枚にした構造となるので、明表示状態での反射率
(透過率)が高くなり、明表示が明るくなり、この結果
コントラストが高くなる。また、この実施形態の反射型
液晶表示装置は、太陽光、照明光等の外光だけを利用し
てバックライト無しで表示できるうえ偏光板が1枚のみ
備えられた構造であるので、薄型、軽量に加えて低消費
電力を実現できる。さらに、この実施形態の反射型液晶
表示装置にあっては、特に、液晶の屈折率異方性Δnと
液晶の層厚dとの積Δndと、第1及び第2の位相差板
14,15の位相差R1,R2の関係が、 Δnd/2−40≦R1≦Δnd/2+40 Δnd/2−40≦R2≦Δnd/2+40 又は Δnd/4−20≦R1≦Δnd/4+20 Δnd/4−20≦R2≦Δnd/4+20 で表される条件を満たし、かつ偏光板17の偏光軸αが
上側ガラス基板11側の配向膜26の配向方向aに対し
てなす角度が光の入射側から見て反時計周りに10ない
し50度又は100ないし140度であり、かつ上記第
1の位相差板14の遅相軸βが上側ガラス基板11側の
配向膜26の配向方向aに対してなす角度が光の入射側
から見て反時計周りに60ないし130度であり、かつ
第2の位相差板15の遅相軸γが第1の位相差板14の
遅相軸βに対してなす角度が光の入射側から見て反時計
周りに10ないし30度又は60ないし80度又は10
0ないし120度又は150ないし170度に設定され
たことにより、明表示が明るく、高コントラストとする
ことができ、優れた表示特性が得られる。
【0026】なお、実施形態の反射型液晶表示装置で
は、上配向膜26とセグメント電極24との間にトップ
コート28が介在され、コモン電極23とカラーフィル
タ19との間に第1のオーバーコート20aが介在され
た場合について説明したが、トップコート28、第1の
オーバーコート20aは必ずしも設ける必要はなく、反
射型液晶表示装置の種類や要求される特性に応じて適宜
設けられる。
【0027】図6は、本発明の反射型液晶表示装置をS
TN型の反射型カラー液晶表示装置に適用した第二の実
施形態を示す断面図である。この第二の実施形態の反射
型液晶表示装置が、図1に示した第一の実施形態の反射
型液晶表示装置と異るところは、下側ガラス基板12と
カラーフィルタ19との間に反射体30が設けられ、か
つ該反射体30とカラーフィルタ19との間に第2のオ
ーバーコート20bが設けられた点である。このような
反射体内蔵型の反射型液晶表示装置における下側ガラス
基板12の厚みは、視差の問題を考慮する必要がないの
で、第一の実施形態の反射型液晶表示装置における下側
ガラス基板12にように薄くしなくてもよい。ここでの
下側ガラス基板12のコモン電極23側の面には、凹凸
を有する粗面が形成されている。この第二の実施形態で
の反射型液晶表示装置における反射層30は、上記下側
ガラス基板12の粗面の表面に形成されたAl膜等の金
属膜からなるものである。上記第2のオーバーコート2
0bは、カラーフィルタ19による凹凸を平坦化するた
めに設けられたもので、アクリル系の材料からなるもの
である。
【0028】この第二の実施形態の反射型液晶表示装置
にあっては、上記の構成としたことにより、上述の反射
体外付け型の第一の実施形態の反射型液晶表示装置と略
同様の作用効果があり、また、特に、反射体30を下側
ガラス基板12とカラーフィルタ19との間に介在させ
た反射体内蔵型の構造としたことにより、視差の問題を
考慮する必要がなくなり、下側ガラス基板12の厚みに
ついて特に規定する必要がない。なお、上記第二の実施
形態の反射型液晶表示装置においては、カラーフィルタ
19と反射体30との間に第2のオーバーコート20b
が介在された場合について説明したが、第2のオーバー
コート20bは必ずしも設ける必要はなく、反射型液晶
表示装置の種類や要求される特性に応じて適宜設けられ
る。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により、
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例の
みに限定されるものではない。 (実験例1)図1に示した実施形態の反射型液晶表示装
置における表示特性について調べた。ここでの液晶セル
を構成する上下の配向膜としてはPSI−2501(商
品名;チッソ株式会社製)を用い、ツイスト角が240
゜になるように配向処理を行った。STN液晶としては
AP−4132LA(商品名;チッソ株式会社製)を用
いた。また、液晶セルの厚みは、5.2μmであり、Δ
ndは861nm(測定波長589nm)であった。第
1と第2の位相差板としては、ポリカーボネートからな
るものを用い、位相差R1,R2はそれぞれ217nmで
あった。偏光板としては、NPF−EG1225DU
(商品名;日東電工株式会社製)を用いた。
【0030】そして、偏光板の偏光軸αが上配向膜の配
向方向aに対してなす角度、第1の位相差板の遅相軸β
が上配向膜の配向方向aに対してなす角度、第2の位相
差板の遅相軸γが第1の位相差板の遅相軸βに対してな
す角度をそれぞれ下記表1に示す範囲で変更したときの
表示特性について以下のようにして調べた。ここでの表
示特性は、光源、液晶セル(Al反射層外付けタイプ)
の順に並べ、さらに光源、液晶セルとの間に偏光板、第
2の位相差板、第1の位相差板を回転可能に配置した構
成の色度計を用いて光源からの光を液晶セルに対して入
射角0度で入射したときの反射光を受光角0度で受光し
た場合のノーマリー白(N/W)表示の明状態(印加電
圧2.1V)のときと暗状態(印加電圧2.3V)のと
きのクロマ(C)の値と、コントラストにより評価し、
クロマ(C)が4以下で、コントラストが1.5以上で
ある条件を満たすものを良好とし、この条件を満たさな
いものを不良とした。その結果を下記表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】表中、偏光板の欄の数値は、偏光軸αが上
側ガラス基板側の上配向膜の配向方向aに対してなす角
度であり、第1の位相差板の欄の数値は遅相軸βが上側
ガラス基板側の上配向膜の配向方向aに対してなす角
度、第2の位相差板の欄の数値は遅相軸γが上側ガラス
基板側の上配向膜の配向方向a対してなす角度であり、
遅相軸γが遅相軸βに対してなす角度はγ−βにより計
算でき、γ−βが正のときはそのままの値であり、γ−
βが負のときは180゜を足した値である。なお、ここ
での角度は、光の入射側から見て反時計周りの方向を
+、時計周りの方向を−とした。
【0033】(実験例2)第1と第2の位相差板の位相
差R1,R2がそれぞれ440nmに設定されたものが備
えられている以外は上記実験例1と同様の反射型液晶表
示装置を用い、この反射型液晶表示装置の表示特性につ
いて実験例1と同様にして調べた。その結果を下記表2
に示す。
【0034】
【表2】
【0035】(実験例3)第1と第2の位相差板の位相
差R1,R2がそれぞれ450nmに設定されたものが備
えられている以外は上記実験例1と同様の反射型液晶表
示装置を用い、この反射型液晶表示装置の表示特性につ
いて実験例1と同様にして調べた。その結果を下記表3
に示す。
【0036】
【表3】
【0037】(実験例4)STN液晶としてRDP−5
0655(商品名;ロディック株式会社製)が用いら
れ、液晶セルの厚みが5.0μmであり、Δndが78
2nm(測定波長589nm)であり、第1と第2の位
相差板の位相差R1,R2がそれぞれ450nmに設定さ
れたものが備えられている以外は上記実験例1と同様の
反射型液晶表示装置を用い、この反射型液晶表示装置に
おける表示特性について実験例1と同様にして調べた。
なお、ここでの表示特性は、光源、液晶セル(Ag反射
層外付けタイプ)の順に並べ、さらに光源、液晶セルと
の間に偏光板、第2の位相差板、第1の位相差板を回転
可能に配置した構成の色度計を用いて光源からの光を液
晶セルに対して入射角0度で入射したときの反射光を受
光角0度で受光した場合のノーマリー白(N/W)表示
の明状態(印加電圧2.3V)のときと暗状態(印加電
圧2.5V)のときのクロマ(C)の値と、コントラス
トにより評価した。その結果を下記表4に示す。
【0038】
【表4】
【0039】(実験例5)また、比較のために偏光板の
偏光軸αが上配向膜の配向方向aに対してなす角度が光
の入射側から見て反時計周りに10ないし50度又は1
00ないし140度の範囲内であること、第1の位相差
板の遅相軸βが上配向膜の配向方向aに対してなす角度
が光の入射側から見て反時計周りに60ないし130度
の範囲内であること、第2の位相差板の遅相軸γが第1
の位相差板の遅相軸βに対してなす角度が光の入射側か
ら見て反時計周りに10ないし30度又は60ないし8
0度又は100ないし120度又は150ないし170
度の範囲内であることのうち、少なくとも一つ以上の条
件を満たさないように下記表5に示す範囲で変更したと
きの表示特性について実験例2と同様にして調べた。そ
の結果を下記表5に合わせて示す。
【0040】
【表5】
【0041】上記表1〜表4に示した結果から明らかな
ように液晶の屈折率異方性Δnと液晶の層厚dとの積Δ
ndと、第1及び第2の位相差板それぞれの位相差
1,R2の関係が、 Δnd/2−40≦R1≦Δnd/2+40 Δnd/2−40≦R2≦Δnd/2+40 又は Δnd/4−20≦R1≦Δnd/4+20 Δnd/4−20≦R2≦Δnd/4+20 で表される条件を満たし、かつ偏光板の偏光軸αが上配
向膜の配向方向aに対してなす角度が光の入射側から見
て反時計周りに10ないし50度又は100ないし14
0度の範囲内であり、かつ第1の位相差板の遅相軸βが
上配向膜の配向方向aに対してなす角度が光の入射側か
ら見て反時計周りに60ないし130度の範囲内であ
り、かつ第2の位相差板の遅相軸γが第1の位相差板の
遅相軸βに対してなす角度が光の入射側から見て反時計
周りに10ないし30度又は60ないし80度又は10
0ないし120度又は150ないし170度の範囲内に
設定した実施例の反射型液晶表示装置にあっては、明表
示が明るく、高コントラストであり、表示特性が優れて
いることがわかる。
【0042】また、特に、偏光板の偏光軸αが上配向膜
の配向方向aに対してなす角度が光の入射側から見て反
時計周りに20ないし40度又は110ないし130度
の範囲内であり、かつ第1の位相差板の遅相軸βが上配
向膜の配向方向aに対してなす角度が光の入射側から見
て反時計周りに60ないし130度の範囲内であり、か
つ第2の位相差板の遅相軸γが第1の位相差板の遅相軸
βに対してなす角度が光の入射側から見て反時計周りに
15ないし25度又は65ないし75度又は105ない
し115度又は155ないし165度の範囲内に設定し
た実施例の反射型液晶表示装置にあっては、クロマが4
以下であり、コントラストが2以上と優れており、表示
特性がより優れていることがわかる。また、偏光板の偏
光軸αが上配向膜の配向方向aに対してなす角度が光の
入射側から見て反時計周りに10ないし50度又は10
0ないし140度の範囲内であり、かつ第1の位相差板
の遅相軸βが上配向膜の配向方向aに対してなす角度が
光の入射側から見て反時計周りに60ないし130度の
範囲内であり、かつ第2の位相差板の遅相軸γが第1の
位相差板の遅相軸βに対してなす角度が光の入射側から
見て反時計周りに10ないし30度又は60ないし80
度又は100ないし120度又は150ないし170度
の範囲内に設定した実施形態の反射体内蔵型の反射型液
晶表示装置においても、上述の実施例の反射体外付け型
の反射型液晶表示装置と同様に明表示が明るく、高コン
トラストであり、表示特性が優れているものであった。
【0043】上記表5に示した結果から明らかなように
液晶の屈折率異方性Δnと液晶の層厚dとの積Δnd
と、第1及び第2の位相差板それぞれの位相差R1,R2
の関係が、 Δnd/2−40≦R1≦Δnd/2+40 Δnd/2−40≦R2≦Δnd/2+40 又は Δnd/4−20≦R1≦Δnd/4+20 Δnd/4−20≦R2≦Δnd/4+20 で表される条件を満たしていても、偏光板の偏光軸αが
上配向膜の配向方向aに対してなす角度が光の入射側か
ら見て反時計周りに10ないし50度又は100ないし
140度の範囲内であることと、第1の位相差板の遅相
軸βが上配向膜の配向方向aに対してなす角度が光の入
射側から見て反時計周りに60ないし130度の範囲内
であることと、第2の位相差板の遅相軸γが第1の位相
差板の遅相軸βに対してなす角度が光の入射側から見て
反時計周りに10ないし30度又は60ないし80度又
は100ないし120度又は150ないし170度の範
囲内であることの全ての条件を満足していない比較例の
反射型液晶表示装置にあっては、実施例の反射型液晶表
示装置に比べてクロマ(C)が大きく、あるいは低コン
トラストであり、表示特性が不良であることがわかる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明の反射型液晶
表示装置は、対向する上下の透明基板の下側透明基板の
対向面にカラーフィルタ、透明電極及び配向膜を順に設
けるとともに該下側透明基板の外側に反射体を設け、上
記上側透明基板の対向面に透明電極及び配向膜を順に設
けるとともに該上側透明基板の外面に第1及び第2の位
相差板と偏光板とを順に設け、上記上下の透明基板の配
向膜間に液晶の層を設けた構成としたことにより、用い
る偏光板を1枚にした構造となるので、明表示状態での
反射率(透過率)が高くなり、明表示が明るくなり、こ
の結果コントラストが高くなり、優れた表示特性が得ら
れる。また、本発明の反射型液晶表示装置は、太陽光、
照明光等の外光だけを利用してバックライト無しで表示
できるうえ、偏光板が1枚のみ備えられた構造であるの
で、薄型、軽量に加えて低消費電力を実現できる。ま
た、本発明の反射型液晶表示装置は、対向する上下の透
明基板の下側透明基板の対向面に反射体、カラーフィル
タ、透明電極及び配向膜を順に設け、上記上側透明基板
の対向面に透明電極及び配向膜を順に設けるとともに該
上側透明基板の外面に第1及び第2の位相差板と偏光板
とを順に設け、上記上下の透明基板の配向膜間に液晶の
層を設けた反射体内蔵型の構成としたことにより、上述
の反射体外付け型の反射型液晶表示装置と同様の効果が
あるうえ、視差の問題を考慮する必要がなくなり、下側
透明基板の厚みについて特に規定する必要がない。
【0045】さらに、本発明の反射型液晶表示装置で
は、上記液晶の屈折率異方性Δnと液晶の層厚dとの積
Δndと、上記第1及び第2の位相差板それぞれの位相
差R1,R2の関係が、 Δnd/2−40≦R1≦Δnd/2+40 Δnd/2−40≦R2≦Δnd/2+40 又は Δnd/4−20≦R1≦Δnd/4+20 Δnd/4−20≦R2≦Δnd/4+20 で表される条件を満たし、かつ上記偏光板の偏光軸が上
記上側透明基板側の配向膜の配向方向に対してなす角度
が光の入射側から見て反時計周りに10ないし50度又
は100ないし140度であり、かつ上記第1の位相差
板の遅相軸が上記上側透明基板側の配向膜の配向方向に
対してなす角度が光の入射側から見て反時計周りに60
ないし130度であり、かつ上記第2の位相差板の遅相
軸が上記第1の位相差板の遅相軸に対してなす角度が光
の入射側から見て反時計周りに10ないし30度又は6
0ないし80度又は100ないし120度又は150な
いし170度に設定されたことにより、明表示が明る
く、高コントラストとすることができ、優れた表示特性
が得られる。
【0046】また、本発明の反射型液晶表示装置におい
て、特に、上記偏光板の偏光軸が上記上側透明基板側の
配向膜の配向方向に対してなす角度が光の入射側から見
て反時計周りに20ないし40度又は110ないし13
0度であり、かつ上記第1の位相差板の遅相軸が上記上
側透明基板側の配向膜の配向方向に対してなす角度が光
の入射側から見て反時計周りに60ないし130度であ
り、かつ上記第2の位相差板の遅相軸が上記第1の位相
差板の遅相軸に対してなす角度が光の入射側から見て反
時計周りに15ないし25度又は65ないし75度又は
105ないし115度又は155ないし165度に設定
されたものにあっては、より優れた表示特性が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の反射型液晶表示装置をSTN型の反
射型カラー液晶表示装置に適用した第一の実施形態を示
す断面図である。
【図2】 実施形態の反射型液晶表示装置の分解斜視図
である。
【図3】 実施形態の反射型液晶表示装置の偏光板を示
す平面図である。
【図4】 実施形態の反射型液晶表示装置の第2の位相
差板を示す平面図である。
【図5】 実施形態の反射型液晶表示装置の第1の位相
差板を示す平面図である。
【図6】 本発明の反射型液晶表示装置をSTN型の反
射型カラー液晶表示装置に適用した第二の実施形態を示
す断面図である。
【図7】 従来一般の反射型液晶表示装置の概略構成
を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・液晶セル、11・・・上側ガラス基板(上側透明基
板)、12・・・下側ガラス基板(下側透明基板)、14・
・・第1の位相差板、15・・・第2の位相差板、17・・・偏
光板、19・・・カラーフィルタ、23・・・コモン電極(透
明電極)、24・・・セグメント電極(透明電極)、26・
・・配向膜(上配向膜)、27・・・配向膜(下配向膜)、
30・・・反射体、34・・・液晶の層、a・・・配向方向、b・
・・配向方向、α・・・偏光軸、β・・・遅相軸、γ・・・遅相
軸。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する上下の透明基板の下側透明基板
    の対向面にカラーフィルタ、透明電極及び配向膜を順に
    設けるとともに該下側透明基板の外側に反射体を設け、
    前記上側透明基板の対向面に透明電極及び配向膜を順に
    設けるとともに該上側透明基板の外面に第1及び第2の
    位相差板と偏光板とを順に設け、前記上下の透明基板の
    配向膜間に液晶の層を設けてなり、該液晶の屈折率異方
    性Δnと液晶の層厚dとの積Δndと、前記第1及び第
    2の位相差板それぞれの位相差R1,R2の関係が、 Δnd/2−40≦R1≦Δnd/2+40 Δnd/2−40≦R2≦Δnd/2+40 又は Δnd/4−20≦R1≦Δnd/4+20 Δnd/4−20≦R2≦Δnd/4+20 で表される条件を満たし、かつ前記偏光板の偏光軸が前
    記上側透明基板側の配向膜の配向方向に対してなす角度
    が光の入射側から見て反時計周りに10ないし50度又
    は100ないし140度であり、かつ前記第1の位相差
    板の遅相軸が前記上側透明基板側の配向膜の配向方向に
    対してなす角度が光の入射側から見て反時計周りに60
    ないし130度であり、かつ前記第2の位相差板の遅相
    軸が前記第1の位相差板の遅相軸に対してなす角度が光
    の入射側から見て反時計周りに10ないし30度又は6
    0ないし80度又は100ないし120度又は150な
    いし170度に設定されていることを特徴とする反射型
    液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 対向する上下の透明基板の下側透明基板
    の対向面に反射体、カラーフィルタ、透明電極及び配向
    膜を順に設け、前記上側透明基板の対向面に透明電極及
    び配向膜を順に設けるとともに該上側透明基板の外面に
    第1及び第2の位相差板と偏光板とを順に設け、前記上
    下の透明基板の配向膜間に液晶の層を設けてなり、該液
    晶の屈折率異方性Δnと液晶の層厚dとの積Δndと、
    前記第1及び第2の位相差板それぞれの位相差R1,R2
    の関係が、 Δnd/2−40≦R1≦Δnd/2+40 Δnd/2−40≦R2≦Δnd/2+40 又は Δnd/4−20≦R1≦Δnd/4+20 Δnd/4−20≦R2≦Δnd/4+20 で表される条件を満たし、かつ前記偏光板の偏光軸が前
    記上側透明基板側の配向膜の配向方向に対してなす角度
    が光の入射側から見て反時計周りに10ないし50度又
    は100ないし140度であり、かつ前記第1の位相差
    板の遅相軸が前記上側透明基板側の配向膜の配向方向に
    対してなす角度が光の入射側から見て反時計周りに60
    ないし130度であり、かつ前記第2の位相差板の遅相
    軸が前記第1の位相差板の遅相軸に対してなす角度が光
    の入射側から見て反時計周りに10ないし30度又は6
    0ないし80度又は100ないし120度又は150な
    いし170度に設定されていることを特徴とする反射型
    液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の反射型液晶表示装
    置において、前記偏光板の偏光軸が前記上側透明基板側
    の配向膜の配向方向に対してなす角度が光の入射側から
    見て反時計周りに20ないし40度又は110ないし1
    30度であり、かつ前記第1の位相差板の遅相軸が前記
    上側透明基板側の配向膜の配向方向に対してなす角度が
    光の入射側から見て反時計周りに60ないし130度で
    あり、かつ前記第2の位相差板の遅相軸が前記第1の位
    相差板の遅相軸に対してなす角度が光の入射側から見て
    反時計周りに15ないし25度又は65ないし75度又
    は105ないし115度又は155ないし165度に設
    定されていることを特徴とする反射型液晶表示装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015203857A (ja) * 2014-04-16 2015-11-16 セイコーエプソン株式会社 照明装置およびプロジェクター

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JP2015203857A (ja) * 2014-04-16 2015-11-16 セイコーエプソン株式会社 照明装置およびプロジェクター

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