JPH10232155A - 振動式測定装置 - Google Patents

振動式測定装置

Info

Publication number
JPH10232155A
JPH10232155A JP3661497A JP3661497A JPH10232155A JP H10232155 A JPH10232155 A JP H10232155A JP 3661497 A JP3661497 A JP 3661497A JP 3661497 A JP3661497 A JP 3661497A JP H10232155 A JPH10232155 A JP H10232155A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensor
fluid
inflow
pressure
sensor tubes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3661497A
Other languages
English (en)
Inventor
Mikihiro Hori
幹宏 堀
Futoshi Takahashi
太 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokico Ltd filed Critical Tokico Ltd
Priority to JP3661497A priority Critical patent/JPH10232155A/ja
Publication of JPH10232155A publication Critical patent/JPH10232155A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Volume Flow (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はセンサチューブの圧縮応力が作用し
て共振周波数が変動することを課題とする。 【解決手段】 振動式密度計1においては、センサチュ
ーブ7,8、流入側押圧板13及び流出側押圧板14、
流入側バネ受け部材17及び流出側バネ受け部材18を
一体的に接合したセンサチューブ組立体21が長手方向
に摺動可能に取り付けられている。センサチューブ7,
8には、コイルバネ19,20のバネ力による張力がセ
ンサチューブ7,8の長手方向(X方向)に付与され
る。従って、センサチューブ7,8に被測流体の圧力が
圧縮荷重として作用してもコイルバネ19,20のバネ
力がこの圧縮荷重をキャンセルしてセンサチューブ7,
8に不要な応力が掛かることを防止している。これによ
り、センサチューブ7,8の共振周波数が低下すること
を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は振動式測定装置に係
り、特にセンサチューブの固有振動数の変動を抑えて計
測精度を高めるよう構成した振動式測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】流体が供給された管路を振動させて流体
の物理量を測定する振動式測定装置として、例えばコリ
オリ式質量流量計又は振動式密度計がある。このコリオ
リ式質量流量計では、被測流体が通過するセンサチュー
ブを加振器により半径方向に振動させ、流量に比例した
コリオリ力によるセンサチューブの変位をピックアップ
により検出するよう構成されている。また、振動式密度
計も上記コリオリ式質量流量計と同様な構成になってお
り、センサチューブが被測流体の密度に応じた周波数で
振動する。
【0003】上記センサチューブ、加振器、ピックアッ
プは、周囲の影響を受けないように密閉されたケーシン
グ内に収納されており、さらにセンサチューブの表面に
結露が発生すると固有振動数が変動して計測精度が低下
するため、ケーシングの内部には結露防止のため乾燥し
た保護気体が充填されている。従来のケーシングは、例
えば円筒状のケーシング本体と、ケーシング本体の両端
開口に嵌合する円盤状の蓋部材とを有する。ケーシング
本体は、鉄製のパイプよりなり、内部に上記センサチュ
ーブ、加振器、ピックアップが挿入される収納室が形成
される。
【0004】また、蓋部材は、中央部にセンサチューブ
に連通する管路が貫通するための貫通孔が穿設され、外
周が上記ケーシング本体の開口に嵌合する寸法に加工さ
れている。そして、ケーシング本体の開口に蓋部材を嵌
合させた状態で、開口端部と蓋部材の外周とをすみ肉溶
接していた。このように、溶接されたケーシングは、セ
ンサチューブを支持する支持部材としても機能するた
め、センサチューブが直接ケーシングに固定されている
と、例えば周囲の温度より高温の被測流体がセンサチュ
ーブを流れてセンサチューブが長手方向に膨張した場
合、センサチューブが歪んでしまい正確な計測ができな
くなる。そのため、センサチューブの両端とケーシング
の蓋部材との間には、センサチューブの長手方向の伸縮
を吸収するための伸縮部材として蛇腹状のベローズが設
けられている。
【0005】しかるに、上記のように、センサチューブ
の長手方向の伸縮を吸収するベローズが設けられている
と、センサチューブを上記円筒状のケーシング本体内に
挿入する際、センサチューブの重みによりベローズが撓
んでセンサチューブがケーシング本体内でふらつくこと
がある。そのため、従来の構成では、ベローズが撓みや
すいので、ベローズから内側の部分が外部振動等により
ベローズを振動の節として共振振動を起こす場合があ
る。
【0006】そこで、上記ベローズの代わりにセンサチ
ューブの両端とケーシングの蓋部材とを摺動自在に嵌合
する構成が考えられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような摺動機構
を有する構成では、被測流体による配管圧力がセンサチ
ューブの両端に作用することにより、センサチューブは
両側から力が加えられた状態となり、圧力荷重が作用し
ていた。センサチューブは、長手方向の中央部分が半径
方向に撓んで振動するため、比較的薄肉のステンレスパ
イプ等が使用されており、圧縮荷重が作用すると固有振
動数が変動しやすい。
【0008】そのため、センサチューブの熱膨張を吸収
できるようにマニホールドが軸方向(長手方向)に摺動
可能な構成では、マニホールド全体がピストンのように
被測流体の圧力を受けることになるため、被測流体の圧
力がマニホールドに作用すると、センサチューブの共振
周波数が変動してしまうといった問題がある。特に振動
式密度計の場合、センサチューブの振動周波数が被測流
体の密度に比例することを利用しているため、センサチ
ューブに圧縮荷重が作用して振動周波数が変動した場
合、密度測定誤差が生じていた。
【0009】そこで、本発明は上記問題を解決した振動
式測定装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、以下のような特徴を有する。上記請求項1
の発明は、被測流体が流れるセンサチューブを加振器に
より振動させると共に、ピックアップにより該センサチ
ューブの振動周波数を検出する振動式測定装置におい
て、前記センサチューブに長手方向の張力を付与する張
力付与手段を備えてなることを特徴とするものである。
【0011】従って、上記請求項1の発明によれば、セ
ンサチューブに長手方向の張力を付与するため、センサ
チューブに被測流体の圧力による圧縮荷重が作用して
も、この圧縮荷重をキャンセルしてセンサチューブの共
振周波数が低下することを防止できる。そのため、圧縮
荷重によるセンサチューブの共振周波数の変動を抑制
し、密度測定誤差を無くすことができる。
【0012】また、請求項2の発明は、前記張力付与手
段が、バネ部材のバネ力による張力を前記センサチュー
ブの長手方向に付与することを特徴とするものである。
従って、請求項2の発明によれば、バネ部材のバネ力に
よる張力をセンサチューブの長手方向に付与するため、
バネ力の大きさによりセンサチューブの共振周波数を安
定させることができる。
【0013】また、請求項3の発明は、前記張力付与手
段が、被測流体の圧力による張力を前記センサチューブ
の長手方向に付与することを特徴とするものである。従
って、請求項3の発明によれば、被測流体の圧力による
張力をセンサチューブの長手方向に付与するため、セン
サチューブにかかる被測流体の圧力が変動した場合でも
センサチューブにかかる被測流体の圧力の大きさに比例
して変動させることができ、被測流体の圧力変動に応じ
てセンサチューブの共振周波数を安定させることができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】図1に本発明になる振動式測定装
置の第1実施例としての振動式密度計を示す。尚、振動
式測定装置としてはコリオリ式質量流量計と振動式密度
計がある。振動式密度計はコリオリ式質量流量計と実質
同様な構成であるので、本実施例では振動式密度計につ
いて詳細に説明する。
【0015】振動式密度計1は、大略、筒状のケーシン
グ2と、流入管5と、流入側マニホールド6と、一対の
センサチューブ7,8と、流出側マニホールド9と、流
出管10とより構成されている。流入管5と流入側マニ
ホールド6は、一体的に形成されており、流出側マニホ
ールド9と流出管10も一体的に形成されている。ま
た、センサチューブ7,8の両端は、流入側マニホール
ド6の接続孔6a,6b及び流出側マニホールド9の接
続孔9a,9bに長手方向(X方向)に摺動可能に挿入
されている。さらに、センサチューブ7,8の両端近傍
には、センサチューブ7,8が貫通して固定される支持
板11,12が横架されている。
【0016】また、支持板11より上流側には流入側押
圧板13がセンサチューブ7,8に固定され、支持板1
2より下流側には流出側押圧板14がセンサチューブ
7,8に固定されている。従って、センサチューブ7,
8は支持板11,12及び押圧板13,14により平行
となるように支持されている。流入側押圧板13及び流
出側押圧板14のケーシング2側に対向する端面には、
バネ受け用凹部13a,14aが設けられている。この
バネ受け用凹部13a,14aは、周方向上4箇所又は
6箇所に等間隔で配設されている。
【0017】センサチューブ7,8の両端外周は、接続
孔6a,6b及び接続孔9a,9bの内周に埋設された
Oリング6c,6d及び9c,9dによりシールされて
いる。流入側押圧板13は流入側マニホールド6のケー
シング2側に形成された凹部6eに変位可能に挿入され
ている。また、流出側押圧板14は流出側マニホールド
9のケーシング2側に形成された凹部9eに変位可能に
挿入されている。
【0018】センサチューブ7,8は、高温流体を計測
する際に膨張した場合、流入側押圧板13又は流出側押
圧板14が凹部6e又は凹部9eに当接するまで長手方
向(X方向)に変位することができる。ケーシング2の
両端には、取付ボルト15,16が螺入されるネジ孔2
a,2bが設けられている。そして、ケーシング2の流
入側端部には、流入側マニホールド6が取り付けられ、
ケーシング2の流出側端部には、流出側マニホールド9
が取り付けられる。
【0019】すなわち、流入側マニホールド6のフラン
ジ部6fに形成された取付孔6gに挿通された取付ボル
ト15によりケーシング2の一端に締結される。また、
流出側マニホールド9のフランジ部9fの取付孔9gに
挿通された取付ボルト16によりケーシング2の他端に
締結される。17は流入側バネ受け部材で、流入側マニ
ホールド6とケーシング2の流入側端部との間で挟持さ
れている。この流入側バネ受け部材17は、センサチュ
ーブ7,8が挿通される中央孔17aを有する環状に形
成されており、外径がケーシング2及び流入側マニホー
ルド6の外径と同径になっている。また、流入側バネ受
け部材17の流入側マニホールド6に対向する端面に
は、バネ受け用凹部17bが設けられている。さらに、
流入側バネ受け部材17は、上記取付ボルト15が挿通
される貫通孔17cを有する。
【0020】18は流出側バネ受け部材で、流出側マニ
ホールド9とケーシング2の流出側端部との間で挟持さ
れている。この流出側バネ受け部材18は、流入側バネ
受け部材17と同様にセンサチューブ7,8が挿通され
る中央孔18aを有する環状に形成されており、外径が
ケーシング2及び流出側マニホールド9の外径と同径に
なっている。また、流出側バネ受け部材18の流出側マ
ニホールド9に対向する端面には、バネ受け用凹部18
bが設けられている。さらに、流出側バネ受け部材18
は、上記取付ボルト15が挿通される貫通孔18cを有
する。
【0021】バネ受け用凹部17b,18bは、流入側
押圧板13及び流出側押圧板14のバネ受け用凹部13
a,14aに対応する位置に設けられている。そして、
バネ受け用凹部13aと17bとの間、及びバネ受け用
凹部14aと18bとの間には、センサチューブ7,8
に長手方向(X方向)の張力を付与するコイルバネ(張
力付与手段)19,20が介装されている。各コイルバ
ネ19,20のバネ定数は、後述するように夫々流入側
圧力、流出側圧力に応じた値のバネ定数に設定されてい
る。
【0022】このコイルバネ19,20は、バネ受け用
凹部13aと17aとの間、及びバネ受け用凹部14a
と18aとの間で圧縮されているが、流入側バネ受け部
材17及び流出側バネ受け部材18がマニホールド6,
9とケーシング2との間で固定されているので、可動側
の流入側押圧板13及び流出側押圧板14が夫々離間方
向に押圧される。その結果、流入側押圧板13及び流出
側押圧板14が固着されたセンサチューブ7,8には、
コイルバネ19,20のバネ力による張力がセンサチュ
ーブ7,8の長手方向(X方向)に付与される。
【0023】上記のようにセンサチューブ7,8、流入
側押圧板13及び流出側押圧板14、流入側バネ受け部
材17及び流出側バネ受け部材18は一体的に接合され
たセンサチューブ組立体21を構成している。そのた
め、密閉されたケーシング2の収納室2cに収納された
センサチューブ組立体21は、コイルバネ19,20に
よる張力を付与された状態で長手方向(X方向)に摺動
可能に取り付けられている。
【0024】そのため、センサチューブ7,8に被測流
体の圧力が圧縮荷重として作用してもコイルバネ19,
20のバネ力がこの圧縮荷重をキャンセルしてセンサチ
ューブ7,8に不要な応力が掛かることを防止してい
る。これにより、センサチューブ7,8に被測流体の圧
力による圧縮荷重が作用しても、センサチューブ7,8
の共振周波数が低下することを防止できる。そのため、
被測流体の圧力によるセンサチューブ7,8の振動周波
数の変動を抑制し、密度測定誤差を無くすことができ
る。
【0025】22は加振器で、コイルとマグネットとを
対向させた実質電磁ソレノイドと同様な構成であり、一
対のセンサチューブ7,8の略中間部間に設けられてい
る。23は流入側ピックアップで、上記加振器22より
上流側に位置するように配設されている。24は流出側
ピックアップで、上記加振器22より下流側に位置する
ように配設されている。上記各ピックアップ23,24
は夫々電磁ソレノイドと同様な構成であり、加振器22
により加振されたセンサチューブ7,8の振動を検出す
る。
【0026】密度計測時、上記構成になる振動式密度計
1において、一対のセンサチューブ7,8は加振器22
により近接、離間する方向(Y方向)に加振される。上
流側配管(図示せず)から供給された被測流体は、流入
管5の流路5aから流入側マニホールド6に至り、さら
に流入側マニホールド6の流路6dを通過して振動する
センサチューブ7,8内に流入する。そして、センサチ
ューブ7,8を通過した流体は流出側マニホールド9の
流路9dを通過して流出管10の流路10aより下流側
配管(図示せず)に流出する。
【0027】このように、振動するセンサチューブ7,
8に流体が流れると、その流量に応じた大きさのコリオ
リ力が発生する。そのため、直管状のセンサチューブ
7,8の流入側と流出側で動作遅れが生じ、これにより
流入側のピックアップ23の出力信号と流出側のピック
アップ24の出力信号とでは位相差があらわれる。そし
て、センサチューブ7,8は、被測流体の密度に応じた
固有振動数で振動する。
【0028】被測流体の密度に応じたセンサチューブ
7,8の固有振動数は、ピックアップ23,24により
検出される。すなわち、ピックアップ23,24から出
力された信号の波形から振動周波数が得られ、この周波
数からセンサチューブ7,8の固有振動数又は固有周期
が得られるので、被測流体の密度を演算することができ
る。
【0029】26は密度演算回路で、後述するようにピ
ックアップユニット23,24からの出力信号及び温度
センサ25により測定された被測流体の温度に基づいて
被測流体の密度を演算する。図2は密度演算回路26の
ブロック図である。密度演算回路26は、周波数測定回
路27と、密度演算部28と、記憶部29とからなる。
周波数測定回路27はピックアップユニット23,24
から出力された信号からセンサチューブ7,8の固有振
動数を測定する。そして、周波数測定回路27により測
定されたセンサチューブ7,8の固有振動数又は固有周
期は密度演算部28に入力される。
【0030】密度演算部28は、周波数測定回路27に
より測定されたセンサチューブ7,8の固有振動数又は
固有周期に基づいてセンサチューブ7,8を流れる被測
流体の密度を所定の演算式で演算する。上記記憶部29
には、被測流体の温度t1 、センサチューブ7,8の振
動周期(又は周波数)I1 のときの密度ρ1 を算出する
演算式(1)が記憶されている。
【0031】
【数1】
【0032】密度演算部28は、演算式(1)の演算を
行って温度t1 のときの密度ρ1 を求めた後、後述する
ように被測流体の種類を判別して記憶部29に記憶され
た密度−温度特性の演算式を選択し、選択された演算式
に基づいて基準温度に対応する被測流体の密度を演算
し、その演算結果を表示部30に表示する。ここで、セ
ンサチューブ7,8の共振周波数freq と、流体による
配管圧力Pと、センサチューブ7,8に作用するテンシ
ョン(張力)Tと、センサチューブ7,8の内径の断面
積(被測流体の断面積)AT と、流体による配管圧力が
センサチューブ7,8の内側と外側で圧力差がない状態
ときの固有周波数freq0との関係は、次式のようにあら
わせる。
【0033】
【数2】
【0034】そして、T=0,P=0(大気圧の場合)
のときg(0) =1となる。流体の圧力がかかると、
(2)式のPの値が増加して共振周波数freq が低下す
る。つまり、共振周波数freq は、流体による配管圧力
Pによって決まり、圧力がP1 に増加すると、−P1
T の圧縮荷重が作用したことになり、共振周波数はf
req1に低下することになる。
【0035】本実施例では、前述したようにコイルバネ
19,20のバネ力による張力がセンサチューブ7,8
の長手方向(X方向)に付与されているため、(2)式
より圧縮荷重は軽減され、共振周波数freq は上昇す
る。例えば、被測流体による配管圧力がほぼ定常状態で
作用し、予めその配管圧力の値が分かっている場合に
は、その配管圧力値をP1 とすると、共振周波数の変動
を防止するためには、
【0036】
【数3】
【0037】となる。すなわち、T−P1 ・AT =0と
なれば良い。従って、コイルバネ19,20のバネ定数
の和をK、変位量の和をΔLとすると、 Ts1−P1 ・AT =0 K・ΔL−P1 ・AT =0 … (3) となるようにKを設定すれば、圧縮荷重P1 ・AT が張
力TS1にキャンセルされて共振周波数freq は変動しな
い。
【0038】
【数4】
【0039】となる。また、流体の圧力がPn となるこ
とが予め分かっている場合は、コイルバネ19,20の
バネ定数kをkn ×ΔL=Pn ×AT の関係から、 kn =Pn ×AT /ΔL … (5) となるようなバネ定数kn のコイルバネ19,20を取
り付けることにより、センサチューブ7,8の共振周波
数freq は変動しない。
【0040】このようにして、センサチューブ7,8に
長手方向の張力を付与することにより、センサチューブ
7,8に圧力による圧縮荷重が作用しても、この圧縮荷
重をキャンセルしてセンサチューブ7,8の共振周波数
が低下することを防止できる。そのため、圧縮荷重によ
るセンサチューブ7,8の共振周波数の変動を抑制し、
密度測定誤差を無くして計測精度を高めることができ
る。
【0041】また、上記取付ボルト15,16を外すこ
とによりコイルバネ19,20の交換が可能であるの
で、振動式密度計1にかかる流体による配管圧力が変化
した場合でも、変化後も定常的な配管圧力が作用するな
らば、変化後に配管圧力に応じたバネ定数を有するコイ
ルバネ19,20に容易に交換することができる。その
ため、振動式密度計1が設置された後で配管圧力が変化
した場合でもコイルバネ19,20を交換してセンサチ
ューブ7,8の共振周波数が変動することを防止でき
る。
【0042】図3は本発明の第2実施例の構成を示す縦
断面図である。尚、図3において、上記第1実施例と同
一部分には同一符号を付してその説明を省略する。第2
実施例の振動式密度計31は、センサチューブ7,8の
両端が流入側押圧部材32及び流出側押圧部材33に嵌
合固定されている。従って、センサチューブ7,8と、
支持板11,12と、流入側押圧部材32、流出側押圧
部材33とからセンサチューブ組立体34が構成されて
いる。
【0043】そして、流入側押圧部材32は、流入側マ
ニホールド6のガイド孔35に摺動可能に嵌合される摺
動部32aと、流入側押圧板13に対向するように半径
方向に突出する鍔部32bと、流入側押圧板13のバネ
受け用凹部13aと対向する位置に設けられたバネ受け
用凹部32cとを有する。バネ受け用凹部13aとバネ
受け用凹部32cとの間には、コイルバネ19が介装さ
れており、流入側押圧部材32の摺動部32aは、流入
側マニホールド6のガイド孔35の内周に埋設されたO
リング36によりシールされる。
【0044】また、流出側押圧部材33は、流出側マニ
ホールド9のガイド孔37に摺動可能に嵌合される摺動
部33aと、流出側押圧板18に対向するように半径方
向に突出する鍔部33bと、流入側押圧板14のバネ受
け用凹部14aと対向する位置に設けられたバネ受け用
凹部33cとを有する。センサチューブ7,8は、両端
に結合された流入側押圧部材32及び流出側押圧部材3
3の摺動部32a,33aがガイド孔35,37の端面
に当接するまで長手方向(X方向)に変位することがで
きる。
【0045】バネ受け用凹部14aとバネ受け用凹部3
3cとの間には、コイルバネ20が介装されており、流
出側押圧部材32の摺動部33aは、流出側マニホール
ド9のガイド孔37の内周に埋設されたOリング38に
よりシールされる。この構成の場合、流入側押圧部材3
2の摺動部32aの外周がOリング36によりシールさ
れるため、摺動部32aの端面と摺動部33aの端面と
が同一形状であるので、摺動部32aの端面と摺動部3
3aの端面の両方に被測流体の圧力が作用する。
【0046】図4は流出側押圧部材32の摺動部32a
の端面の受圧面積As とセンサチューブ7,8の内径の
断面積(被測流体の断面積)AT を示す図である。受圧
面積As は、前述した第1実施例の場合よりも大きくな
っている。そのため、圧力による圧縮応力が大となって
センサチューブ7,8に作用する。この場合、コイルバ
ネ19,20のバネ力による張力Tの作用が大きく影響
することになる。
【0047】本実施例の場合のバネ定数kは、次式のよ
うに設定される。 Ts1+Tp1−P1 ・AT =0 kΔL−P1 ・AP −P1 ・AT =0 ∴ k1 =P1 ×(AP +AT )/ΔL … (6) このように、上式の関係が成り立つようにバネ定数kを
設定することにより、流出側押圧部材32の摺動部32
aの端面と摺動部33aの端面の受圧面積As に作用す
る流入側及び流出配管側の圧力による圧縮荷重がコイル
バネ19,20のバネ力による張力Tにキャンセルされ
てセンサチューブ7,8が圧縮されることを防止でき
る。
【0048】従って、被測流体の圧力がPn となったと
きは、kn =Pn ×(AP +AT )/ΔLのバネ定数の
コイルバネ19,20を取り付けることにより、センサ
チューブ7,8の共振周波数の変動を抑制して安定させ
ることができる。このように、センサチューブ7,8に
長手方向の張力を付与することにより、センサチューブ
7,8に圧力による圧縮荷重が作用しても、この圧縮荷
重をキャンセルしてセンサチューブ7,8の共振周波数
が低下することを防止できる。そのため、圧縮荷重によ
るセンサチューブ7,8の共振周波数の変動を抑制し、
密度測定誤差を無くして計測精度を高めることができ
る。
【0049】図5は本発明の第3実施例の構成を示す縦
断面図である。尚、図5において、上記第1,2実施例
と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
第3実施例の振動式密度計41は、センサチューブ7,
8の両端が流入側押圧部材42及び流出側押圧部材43
に嵌合固定されている。従って、センサチューブ7,8
と、支持板11,12と、流入側押圧部材42、流出側
押圧部材43とからセンサチューブ組立体44が構成さ
れている。
【0050】流入側押圧部材42は、流入側マニホール
ド6のガイド孔45に摺動可能に嵌合する摺動部42a
と、流入側マニホールド6の凹部6eに摺動可能に嵌合
する鍔部42bと、ケーシング2の流入側ガイド孔46
に摺動可能に嵌合する摺動部42cと、鍔部42bをX
方向に貫通する圧力導入孔42dとを有する。また、ガ
イド孔45の内周には、摺動部42aの外周をシールす
るOリング47が埋設され、凹部6eの内周には、鍔部
42bの外周をシールするOリング48が埋設され、流
入側ガイド孔46の内周には、摺動部42cの外周をシ
ールするOリング49が埋設されている。
【0051】そして、鍔部42bとケーシング2の流入
側端面2dとの間に形成された環状の空間50には、圧
力導入孔42dを介して流入側圧力が導入されている。
また、流入側端面2dには、空間50の外周側をシール
して空間50に供給された被測流体が外部に流出するこ
とを防止するOリング59が埋設されている。また、流
出側押圧部材43は、流出側マニホールド9のガイド孔
51に摺動可能に嵌合する摺動部43aと、流出側マニ
ホールド9の凹部9eに摺動可能に嵌合する鍔部43b
と、ケーシング2の流入側ガイド孔52に摺動可能に嵌
合する摺動部43cと、鍔部43bをX方向に貫通する
圧力導入孔43dとを有する。
【0052】また、ガイド孔51の内周には、摺動部4
3aの外周をシールするOリング53が埋設され、凹部
9eの内周には、鍔部43bの外周をシールするOリン
グ54が埋設され、流入側ガイド孔52の内周には、摺
動部43cの外周をシールするOリング55が埋設され
ている。そして、鍔部43bとケーシング2の流出側端
面2eとの間に形成された環状の空間56には、圧力導
入孔43dを介して流出側圧力が導入されている。ま
た、流出側端面2eには、空間56の外周側をシールし
て空間56に供給された被測流体が外部に流出すること
を防止するOリング60が埋設されている。
【0053】流入側押圧部材42、流出側押圧部材43
は、張力付与手段として機能する圧力導入孔42d,4
3dから空間50,56に流入側、流出側の圧力が導入
されており、この圧力により長手方向(X方向)におい
て互いに離間する方向に附勢される。この空間50,5
6に対向する鍔部42b,43bの受圧面積A2 は、摺
動部42a,43aの端面の受圧面積A1 (センサチュ
ーブ7,8の流路面積を除く)よりも大きくなるように
設定されている(A1 <A2 )。
【0054】そのため、受圧面積A1 とA2 との部分に
等しい流体の圧力がかかると、受圧面積A1 とA2 との
差に比例した力が張力Tとなってセンサチューブ7,8
の両端に作用する。従って、(2)式と同様、
【0055】
【数5】
【0056】∴T−P・AT =0 これにより、T=P・AT =P(A2 −A1 )つまり、
T =A2 −A1 となるように受圧面積A1 とA2 を設
定すれば良い。また、ケーシング2の内部には、センサ
チューブ7,8と平行に延在するロッド61,62がセ
ンサチューブ7,8の両側に装架されている。このロッ
ド61,62には、センサチューブ7,8の中央部分を
加振する加振器63,64と、加振器63,64の上流
側に設けられた上流側ピックアップ65,66と、加振
器65,66の下流側に設けられた下流側ピックアップ
67,68とが取り付けられている。
【0057】本実施例では、被測流体による配管圧力を
流入側押圧部材42、流出側押圧部材43とケーシング
2の両端との間に形成された空間50,56に供給する
ように構成されているため、センサチューブ7,8に長
手方向の張力を付与することが可能になり、センサチュ
ーブ7,8に圧縮荷重が作用しても、この圧縮荷重をキ
ャンセルしてセンサチューブ7,8の共振周波数が低下
することを防止できる。そのため、圧縮荷重によるセン
サチューブ7,8の共振周波数の変動を抑制し、密度測
定誤差を無くして計測精度を高めることができる。
【0058】また、本実施例では、センサチューブ7,
8に付与する張力Tの発生源として被測流体の圧力を導
入しているため、動作中に被測流体の圧力が変動する場
合でもそれに応じて張力も順次変動する。従って、被測
流体の圧力が非定常である場所に設置された場合でも、
センサチューブ7,8にかかる圧縮荷重を常に等しい大
きさの張力でキャンセルすることができ、センサチュー
ブ7,8の共振周波数を安定させることができる。
【0059】尚、上記実施例では、一対のセンサチュー
ブ7,8が平行に配設された構成を一例として説明した
が、これに限らず、例えば1本のセンサチューブを有す
る構成にも本発明が適用できるのは言うまでもない。ま
た、上記実施例では、振動式密度計を一例として説明し
たが、これと同様な構成とされたコリオリ式質量流量計
にも適用できるのは勿論である。
【0060】
【発明の効果】上述の如く、請求項1の発明によれば、
センサチューブに長手方向の張力を付与するため、セン
サチューブに被測流体の圧力による圧縮荷重が作用して
も、この圧縮荷重をキャンセルしてセンサチューブの共
振周波数が低下することを防止できる。そのため、圧縮
荷重によるセンサチューブの共振周波数の変動を抑制
し、密度測定誤差を無くして計測精度を高めることがで
きる。
【0061】また、請求項2の発明によれば、バネ部材
のバネ力による張力をセンサチューブの長手方向に付与
するため、バネ力の大きさによりセンサチューブの共振
周波数を安定させることができ、請求項1と同様な効果
が得られる。また、請求項3の発明によれば、被測流体
の圧力による張力をセンサチューブの長手方向に付与す
るため、動作中に被測流体の圧力が変動する場合でもそ
れに応じて張力も順次変動する。従って、被測流体の圧
力が非定常である場所に設置された場合でも、センサチ
ューブにかかる圧縮荷重を常に等しい大きさの張力でキ
ャンセルすることができ、センサチューブの共振周波数
を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる振動式測定装置の第1実施例が適
用された振動式密度計の縦断面図である。
【図2】密度演算回路のブロック図である。
【図3】本発明の第2実施例の振動式密度計の縦断面図
である。
【図4】第2実施例の受圧面積の大きさを説明するため
の断面図である。
【図5】本発明の第3実施例の振動式密度計の縦断面図
である。
【符号の説明】
1,31,41 振動式密度計 2 ケーシング 5 流入管 6 流入側マニホールド 7,8 センサチューブ 9 流出側マニホールド 10 流出管 13 流入側押圧板 14 流出側押圧板 17 流入側バネ受け部材 18 流出側バネ受け部材 19,20 コイルバネ 21 センサチューブ組立体 22 加振器 23 流入側ピックアップ 24 流出側ピックアップ 26 密度演算回路 27 周波数測定回路 28 密度演算部 32,42 流入側押圧部材 33,43 流出側押圧部材 34,44 センサチューブ組立体 35,37,45,46,51,52 ガイド孔 50,56 空間 61,62 ロッド 63,64 加振器 65,66 上流側ピックアップ 67,68 下流側ピックアップ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測流体が流れるセンサチューブを加振
    器により振動させると共に、ピックアップにより該セン
    サチューブの振動周波数を検出する振動式測定装置にお
    いて、 前記センサチューブに長手方向の張力を付与する張力付
    与手段を備えてなることを特徴とする振動式測定装置。
  2. 【請求項2】 前記張力付与手段は、バネ部材のバネ力
    による張力を前記センサチューブの長手方向に付与する
    ことを特徴とする請求項1記載の振動式測定装置。
  3. 【請求項3】 前記張力付与手段は、被測流体の圧力に
    よる張力を前記センサチューブの長手方向に付与するこ
    とを特徴とする請求項1記載の振動式測定装置。
JP3661497A 1997-02-20 1997-02-20 振動式測定装置 Pending JPH10232155A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3661497A JPH10232155A (ja) 1997-02-20 1997-02-20 振動式測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3661497A JPH10232155A (ja) 1997-02-20 1997-02-20 振動式測定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10232155A true JPH10232155A (ja) 1998-09-02

Family

ID=12474692

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3661497A Pending JPH10232155A (ja) 1997-02-20 1997-02-20 振動式測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10232155A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017514133A (ja) * 2014-04-21 2017-06-01 マイクロ モーション インコーポレイテッド 位置割出し用のボスを備えた流量計のマニホールド
DE102022114147A1 (de) 2022-06-03 2023-12-14 Endress+Hauser Flowtec Ag Verfahren zum kontaktlosen Ermitteln einer Kondensatbildung

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017514133A (ja) * 2014-04-21 2017-06-01 マイクロ モーション インコーポレイテッド 位置割出し用のボスを備えた流量計のマニホールド
US10545043B2 (en) 2014-04-21 2020-01-28 Micro Motion, Inc. Flowmeter manifold with indexing boss
DE102022114147A1 (de) 2022-06-03 2023-12-14 Endress+Hauser Flowtec Ag Verfahren zum kontaktlosen Ermitteln einer Kondensatbildung

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5796010A (en) Coriolis mass flowmeter
JP2758798B2 (ja) コリオリ流量計
US6543281B2 (en) Downhole densitometer
RU2291401C2 (ru) Измерительный вибрационный преобразователь, применение измерительного вибрационного преобразователя и способ уменьшения чувствительности к давлению измерительного вибрационного преобразователя
EP0831306A1 (en) Coriolis flowmeter
US20040123645A1 (en) Single tube densitometer
US20040226386A1 (en) Apparatus and method for measuring unsteady pressures within a large diameter pipe
JPS63158419A (ja) コリオリの原理で作動する質量流れ測定器
RU2013114468A (ru) Измерительная система для измерения плотности и/или нормы массового расхода, и/или вязкости протекающей в трубопроводе текучей среды и применение измерительной системы
EP0597021A1 (en) Mass flow meter based on the Coriol principle.
US4957005A (en) Coriolis-type flowmeter
US7424376B2 (en) Precise pressure measurement by vibrating an oval conduit along different cross-sectional axes
US6684716B2 (en) Coriolis flowmeter
US7228749B2 (en) Coriolis mass flow pick-up
JPH10232155A (ja) 振動式測定装置
JP3096181B2 (ja) コリオリ流量計
JP2966355B2 (ja) コリオリ流量計
JP2892521B2 (ja) 質量流量計又は密度計
JP3251368B2 (ja) 質量流量計
JP2977114B2 (ja) コリオリ流量計
JP2005106573A (ja) 振動式測定装置
US20010049971A1 (en) Coriolis flowmeter
JPH0499919A (ja) 質量流量計
JPH05215584A (ja) 振動式測定装置
JP2871085B2 (ja) 質量流量計