JP2966355B2 - コリオリ流量計 - Google Patents

コリオリ流量計

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JP2966355B2 JP24753896A JP24753896A JP2966355B2 JP 2966355 B2 JP2966355 B2 JP 2966355B2 JP 24753896 A JP24753896 A JP 24753896A JP 24753896 A JP24753896 A JP 24753896A JP 2966355 B2 JP2966355 B2 JP 2966355B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コリオリ流量計に
関し、より詳細には、流体が流れる直管状のフローチュ
ーブと、該フローチューブ外側に同軸又は軸平行に両端
支持された共振部材を本体とし、被測定流体の密度が異
なる場合や、フローチューブと共振部材の材質等が異な
り共に温度変化した場合、およびフローチューブと共振
部材の温度が変化した場合により生ずる器差シフト量を
補正し、高精度な質量流量信号を出力するための補正手
段を有するコリオリ流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、コリオリ流量計は、流体
が流れる両端支持されたフローチューブを加振した時、
フローチューブに作用するコリオリの力が流体の質量流
量に比例することを利用した質量流量計である。前記コ
リオリの力は、両端支持されたフローチューブの中央部
をフローチューブの支持線に直角な方向に交番駆動した
とき、フローチューブの中央部と両端支持部の間の対称
位置において生ずる位相差として検出される。
【0003】フローチューブが単一の直管状であれば、
形状の小さい流量計とすることが可能であり、メンテナ
ンスの面からも有利であるが、一定の振幅で駆動するた
めに大きい駆動エネルギを要し、且つ位相差を求めるた
めに検出される変位量も小さく、この結果、外部振動等
の外乱影響も大きくなりSN比が低下するという事が考
えられる。
【0004】本出願人は、先に、上述した単一の直管状
のフローチューブを有するコリオリ流量計の特徴を生か
し、被測定流体が流れる内側チューブ(フローチュー
ブ)と、この内側チューブの外側に両端が固着された外
側チューブ(共振部材)とからなる同軸な二重直管と
し、更に、内側チューブの固有振動数と等しくする重量
をもったバランスウェイトを外側チューブに取り付け、
該外側チューブと内側チューブとを互いに反対位相の一
定振幅で共振駆動するコリオリ流量計を提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この結果、従来の上記
コリオリ流量計は内側チューブを小さい駆動エネルギで
駆動しても、大きい振幅が得られ変位の検出感度も大き
く、小形で、メンテナンスが容易な直管式のコリオリ流
量計とすることができた。しかし、内側チューブと外側
チューブとの駆動振幅を常に一定とするように制御した
場合、被測定流体の密度が変化すると、内側チューブと
外側チューブの振幅比が変化し、密度の逆関数で変化す
る器差シフトが生じるので、より高精度で、広範囲の密
度をもつ流体の質量流量計測を行うことが期待されてい
た。
【0006】また、流体が流れる一本のフローチューブ
と、該フローチューブに同軸又は平行に両端支持され固
有振動数をフローチューブと等しく調整された共振部材
は、被測定流体や環境の温度及びフローチューブと共振
部材との間の温度差の影響を受け、共振周波数が変化
し、影響の受けない場合に対して周波数差が生ずる。共
振駆動されるコリオリ流量計において、この周波数差は
前記補正を行う場合、又は密度を演算する場合の誤差と
なる。
【0007】本発明は、上述した問題点に鑑みてなされ
たもので、被測定流体の密度変化により生ずる器差シフ
トを、予め定められた流体密度と共振周波数の関係及び
流体密度と器差の関係を記憶した記憶値に基づいて、自
動的に器差補正する器差補正手段を有する二重振動直管
型又は平行振動直管型のコリオリ流量計を提供すること
を目的とするものである。
【0008】また、一定温度において密度の知られた複
数の流体から求められた共振周波数と器差との関係を記
憶し、被測定流体における共振周波数と記憶された密度
の知られた流体の共振周波数との周波数差に基づいて、
自動的に器差補正する器差補正手段を有する二重振動直
管型又は平行振動直管型のコリオリ流量計を提供するこ
とを目的とするものである。
【0009】更には、各々異なる材質,形状であっても
フローチューブと共振部材の温度変化に伴なう弾性係数
および断面2次モーメントの変化により生ずる周波数差
を補正する器差補正手段を有する二重振動直管型又は平
行振動直管型のコリオリ流量計を提供することを目的と
するものである。
【0010】更に又、温度の異なる流体が流れるフロー
チューブとフローチューブの外側に近接して配置された
共振部材の各々の温度差により生ずる軸方向荷重に基づ
く周波数差を補正する器差補正手段を有する二重振動直
管型又は平行振動直管型のコリオリ流量計を提供するこ
とを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、被測
定流体が流れる内側チューブおよび該内側チューブの外
側に両端が固着された外側チューブとからなる同軸な二
重直管からなり、前記外側チューブに該外側チューブの
固有振動数を、前記内側チューブの固有振動数と等しく
する重量をもったバランスウェイトが取り付けられた二
重振動管と、該二重振動管を一定振幅の共振周波数で駆
動する駆動手段と、前記駆動により前記二重振動管に作
用するコリオリの力に比例した位相変位を検知する一対
のセンサと、該センサの出力に基づいて質量流量を求め
る質量流量演算器を有するコリオリ流量計において、予
め定められた、流体密度と前記共振周波数との第1の関
係および流体密度と器差との第2の関係を記憶する記憶
手段と、前記コリオリ流量計に被測定流体を流したとき
の前記共振周波数と前記記憶手段に記憶された前記第1
の関係とを対比して該被測定流体の密度を求め、該密度
と前記第2の関係から器差を補正する器差補性手段を有
するものである。
【0012】請求項2の発明は、被測定流体が流れる内
側チューブおよび該内側チューブの外側に両端が固着さ
れた外側チューブとからなる同軸な二重直管からなり、
前記外側チューブに該外側チューブの固有振動数を、前
記内側チューブの固有振動数と等しくする重量をもった
バランスウェイトが取り付けられた二重振動管と、該二
重振動管を一定振幅の共振周波数で駆動する駆動手段
と、前記駆動により前記二重振動管に作用するコリオリ
の力に比例した位相変位を検知する一対のセンサと、該
センサの出力に基づいて質量流量を求める質量流量演算
器を有するコリオリ流量計において、予め知られた、基
準となる流体の基準共振周波数に対する周波数差と該周
波数差に対応する器差との関係を記憶する記憶手段と、
前記コリオリ流量計に被測定流体を流したときの前記共
振周波数と前記記憶手段に記憶された前記基準共振周波
数の周波数差から器差を補正する器差補正手段を有する
ものである。
【0013】請求項3の発明は、請求項1又は2に記載
のコリオリ流量計において、前記内側チューブと前記外
側チューブに各々温度検出手段を有し、前記内側チュー
ブおよび前記外側チューブが各々基準温度から計測温度
に変化したとき、内側チューブ,外側チューブ各々の材
質,形状の温度変化に応じた弾性率によって変化する共
振周波数において、前記基準温度における前記共振周波
数から前記計測温度における前記共振周波数に変化する
周波数差に基づく器差変化を補正する器差補正手段を有
するものである。
【0014】請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れ
かに記載のコリオリ流量計において、前記内側チューブ
と前記外側チューブに各々温度検出手段を有し、前記内
側チューブと前記外側チューブの温度が異なり、温度差
による軸方向に生ずる前記内側チューブと前記外側チュ
ーブの軸方向の荷重変化により、前記共振周波数が変化
する周波数差に基づいて生ずる器差変化を補正する器差
補正手段を有するものである。
【0015】請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れ
かに記載のコリオリ流量計において、前記二重振動管
を、被測定流体が流れるフローチューブおよびフローチ
ューブに両端で軸平行に支持された直状のカウンタバラ
ンスとからなる二本平行管からなり、前記カウンタバラ
ンスに該カウンタバランスの固有振動数を、前記フロー
チューブの固有振動数と等しくする重量をもったバラン
スウェイトが取り付けられた二本平行振動管とするよう
にしたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明によるコリオリ流量計の実
施形態を、本体が同軸な二重直管で構成されたコリオリ
流量計を例としてとりあげ、まずその基本動作を説明す
る。
【0017】図1は、本発明によるコリオリ流量計の一
実施形態例を説明するための構成図であり、図中、1は
内側チューブ、2は外側チューブ、3,4は環状フラン
ジ、5は加振器、6,7はセンサ、8はバランスウェイ
ト、10は二重振動管、20は駆動回路、30は共振周
波数検出回路、40は器差補正回路、50は質量流量演
算回路、51は出力端子である。二重振動管10は、内
側チューブ1と、外側チューブ2と、バランスウェイト
8とで構成される。内側チューブ1は、0−0軸を有す
る被測定流体が流れる直管であり、外側チューブ2は、
両端に環状フランジ3,4を有し、内側チューブ1の外
側に環状フランジ3,4を介し、内側チューブ1と同軸
に固着されており、二重直管を構成している。また、バ
ランスウェイト8は外側チューブ2の外壁中央に固着さ
れている。バランスウェイト8は、外側チューブ2の固
有振動数を内側チューブ1の固有振動数と等しくするた
めの重錘である。
【0018】なお、バランスウェイト8の重量は、二重
直管を駆動する加振器5およびセンサ6,7の重量を含
めて定められた固有振動数に対応して調整される。
【0019】加振器5は、例えば、外側チューブ2に設
けられたコイル5aと内側チューブ1にコイル5aと同
軸に設けられたコア5bとからなり、コイル5aは後述
するセンサ6,7の何れか一方の信号が入力された駆動
回路20により閉ループ状に駆動され、内側チューブ1
と外側チューブ2とが相対的に一定振幅の共振周波数に
より反対位相で駆動される。
【0020】センサ6と7は同一規格のもので、二重直
管上で加振器5に対して対称位置に設置されており、例
えば、外側チューブ2に設けられたコイル6a,7aと
内側チューブ1にコイル6a,7aと同軸に設けられた
磁石6b,7bとからなり、内側チューブ1と外側チュ
ーブ2との相対変位が検知される。
【0021】加振器5により軸0−0と直角方向に一定
振幅の共振周波数で交番駆動された内側チューブ1に
は、センサ6とセンサ7の位置とで反対向きのコリオリ
の力が作用し、互いのセンサ6,7の出力信号の間にコ
リオリの力に比例した位相差ΔΤが生ずる。従って位相
差ΔΤは、質量流量Qmに比例した量である。また、位
相差ΔΤは被測定流体が流れる内側チューブ1の振幅δ
Iにも比例し、下記(1)式で表される。 ΔΤ=K1δIQm (K1:定数) …(1)
【0022】また、振幅δIは、被測定流体の密度ρの
関数であり、(2)式で表わされる。
【0023】
【数1】
【0024】すなわち、加振器5により内側チューブ1
と外側チューブ2とを相対的に同一振幅となるように制
御して駆動したとしても、被測定流体の密度ρが変化す
ると必然的に内側チューブ1の振幅δIは変化し、外側
チューブ2と内側チューブ1との振幅比が変動する。こ
の結果、内側チューブ1の振幅δIは(2)式に従って
密度ρの逆関数で変化する。
【0025】ここで、加振器5と、センサ6,7の質量
と内側チューブ1自体の質量を加算して得られる内側チ
ューブにかかる全体の質量と、密度ρの被測定流体が流
れているときの内側チューブ1内の流体の質量とを合わ
せた内側チューブの単位当りの質量をΔmIとし、この
ときの固有振動数をfとすると、
【0026】
【数2】
【0027】ΔmI=K10+K11ρ …(4) (K10,K11は定数)で表わされる。
【0028】従って、密度ρの被測定流体が流れている
固有振動数fは、(2),(3),(4)式から、内側
チューブ1の振幅δIが消去され、密度ρのみの関数F
(ρ)である下記の(5)式が得られる。 f=F(ρ) …(5) 従って、(5)式により被測定流体の密度ρは、駆動回
路20により共振駆動される加振器5の周波数fを共振
周波数検出器30で検知することにより算出される。
【0029】従って、被測定流体の密度ρと共振周波数
fすなわち固有振動数fとの関係が知られていれば、
(5)式により、測定により求められた計測共振周波数
tから密度ρtが求められる。密度ρtが求められる
と、予め記憶された密度と器差の関係から器差の補正を
行うことができる。
【0030】(請求項1の発明)請求項1の発明は、予
め、流体密度と共振周波数との第1の関係、および流体
密度と器差との第2の関係を測定して、これらを記憶
し、被測定流体を流したときに計測された共振周波数と
第1の関係とを対比し密度を求め、この密度から第2の
関係に基づいて器差を求め器差補正を行うものである。
【0031】図2は、請求項1の発明の実施形態を説明
するための図で、図2(A)は流体密度ρと共振周波数
fとの関係(曲線A)を示す図、図2(B)は流体密度
ρと器差Eとの関係(曲線B)を示す図である。
【0032】図2(A)は、横軸に流体密度ρ、縦軸に
共振周波数fをとってあり、曲線Aは、(5)式の関数
をもったもので、予め計算又は実験により求めて器差補
正回路40内に第1の関係として記憶又は演算されてい
る。一方、図2(B)は、横軸に流体密度ρ、縦軸に器
差Eをとってあり、曲線Bは、予め、(2),(1)式
又は実験により求れられ、基準密度ρ0の流体、例えば
所定温度の水を基準の被測定流体として器差E0=0と
定めこれらを器差補回路40内に第2の関係として記憶
されており、図2(A)で計測共振周波数ftに対応し
て求めた測定密度ρtを曲線Bに対応して器差Et求め器
差E0との偏差△Eを算出し、器差補正を行う。
【0033】(請求項2の発明)また、基準となる密度
のときの共振周波数f0とある流体の共振周波数fとの
差△fと器差との関係があらかじめ記憶されている関係
から器差を補正することができる。請求項2の発明は、
予め、密度の異なる複数の流体で基準流体の共振周波数
を基準として共振周波数差と器差シフト量差との関係を
求めて、これを記憶し、被測定流体を流したときに計測
された共振周波数と前記記憶した関係とを比較して周波
数差を求めて器差補正を行うものである。
【0034】図3は、請求項2の発明の実施形態を説明
するための図で、共振周波数と器差Eとの関係(直線
C)を示す図である。
【0035】図3は、横軸に共振周波数f、縦軸に器差
Eをとってあり、直線Cは、密度が既知の例えば、20
℃の水を流したときの共振周波数(基準周波数)f01
器差E01(器差E01=0)との交点P1と、密度が既知
の例えば油0.7g/ccを流したときの共振周波数f02
器差E02との交点P2を求めて点P1,P2とを結んだも
ので、器差補正回路40は直線Cの関係を記憶してお
り、更に、被測定流体を計測したときの計測共振周波数
tとf01との周波数差△fと、直線Cとの交号Ptに対
応する器差Etからの器差シフト△Eを算出し、例えば
(△E%/△fHZ)の器差補正を行う。Cは簡略的に直線
で示したが、精密には曲線であっても良い。
【0036】上述の請求項1,2の発明は、被測定流体
の密度が変化したときの器差補正を行ったが、コリオリ
流量計では密度変化の他に温度により流量感度や周波数
シフトの影響を受ける。
【0037】二重直管型のコリオリ流量計においては、
内側チューブ1の材質と、外側チューブ2の材質は、一
般に異なる場合が多く、、また、断面積等の形状も異な
る場合が多い。従って、内側チューブ1,外側チューブ
2が各々温度変化した場合、各々材質、形状により定め
られた固有振動数が変化し、各々固有振動数が変化した
内側チューブ1と外側チューブ2とで構成された二重直
管の連成周波数、すなわち共振周波数が変化し、その
分、器差シフトをもたらす。このため、温度変化に基づ
く器差補正が必要となる。
【0038】(請求項3の発明)請求項3の発明は、内
側チューブと外側チューブが各々温度変化したときに、
器差シフトを補正するものである。
【0039】被測定流体が流れる内側チューブ1の断面
2次モーメントをI1、質量M1、弾性率をE1とし、外
側チューブ2の断面2次モーメントをI2、質量M2、弾
性率をE2とすると、内側チューブ1の固有振動数f
1は、
【0040】
【数3】
【0041】外側チューブ2の固有振動数f2は、
【0042】
【数4】
【0043】で表わされる。
【0044】(6)式の固有振動数f1をもった内側チ
ューブ1と(7)式の固有振動数f2をもった外側チュ
ーブ2との連成周波数fすなわち共振周波数fは(3)
式で表わされる。しかし、各々の弾性率E1,E2および
断面2次モーメントI1,I2は温度により変化し、温度
が共に初期温度からtだけ変化したときの弾性係数E′
1,E′2および断面2次モーメントI′1,I′2は、
α,βを温度係数とすると、 E1′=(1+αt)E1 (8) E2′=(1+αt)E2 (9) I1′=(1+βt)I1 (10) I2′=(1+βt)I2 (11) 又は、(EI)を一つの基準量とみてγを定数とする
と、 (E11)′=(1+γt)E11 (12) (E22)′=(1+γt)E22 (13) で表わされる。
【0045】前記(8),〜,(11)式、又は(1
2),(13)式を(6),(7)式に代入して、内側
チューブ1の固有振動数f1′を外側チューブ2の固有
振動数f2′を求めて、(3)式より周波数f′を求め
て周波数差△fに従って器差補正を行うことができる。
【0046】更に、内側チューブ1と外側チューブ2と
は互いに同軸に支持されて二重直管を形成しているが、
内側チューブ1には被測定流体が流れるので、内側チュ
ーブ1の温度は被測定流体の温度に応じて変化し外側チ
ューブ2との間に温度差が生じ、相互の熱膨張差による
軸方向の応力が互いに発生する。この応力は一般に共振
周波数を変化させ圧縮応力の場合は周波数が小さくな
り、引張り応力で大きくなる。従って、内側チューブが
高温の場合、内側チューブの周波数f1′は小さくな
り、外側チューブの周波数f2′は大きくなる。従っ
て、連成周波数f′はこの影響を受ける。
【0047】(請求項4の発明)請求項4の発明は、被
測定流体が流れて内側チューブ1の温度が変化し外側チ
ューブ2との間に温度差が生じて、各々の軸方向に熱応
力による荷重Pが生じたときの共振周波数の周波数変化
を補正するものである。
【0048】内側チューブ1、外側チューブ2には温度
を検出する温度検出素子(図示せず)を貼着して内側チ
ューブ1と外側チューブ2の温度を検知し、前記(6)
式、(7)式の弾性率E、断面2次モーメントIを
(8),〜,(11)式又は(12),(13)式のよ
うに補正して、当該温度における内側チューブ1の固有
振動数f1′、外側チューブ2の固有振動数f2′を求め
る。更に、各々、内側チューブ1および外側チューブ2
に作用する応力に補正係数を乗算することにより、応力
が作用した場合の固有振動数を求める。
【0049】応力補正した、内側チューブ1の固有振動
数をf1″および外側チューブ2の固有振動数をf2″、
補正係数をK16,K17とすると、 f1″=K16,f1′ (14) f2″=K17,f2′ (15) で表わされ、(14)(15)式から(3)式により連
成周波数f″を求めることができる。なお、軸方向に荷
重Ρが加わった場合の両端固定された軸の固有振動数の
補正係Cは、一般に、
【0050】
【数5】
【0051】で表わされる。
【0052】従って、(14)式、(15)式を器差補
正回路40に記憶しておき、各々のチューブの温度信号
を入力することにより応力の作用を加えた共振周波数
f″の周波数差△fが算出され周波数の補正を行うこと
ができる。
【0053】上述において、図1に示したコリオリ流量
計は、同軸な二重直管の構造をもっているが、一本のフ
ローチューブと平行に支持されたカウンタバランス形式
をもった直管型のコリオリ流量計もあり、同軸な二重直
管型のコリオリ流量計の場合と同様の課題がある。
【0054】(請求項5の発明)請求項5の発明は、1
本のフローチューブと協動して共振駆動するカウンタバ
ランスをフローチューブと軸平行に設けた直管型のコリ
オリ流量計がある。この型式のコリオリ流量計に対し
て、請求項1乃至4に記載された同軸な二重直管型のコ
リオリ流量計と同様の器差補正を行うようにしたもであ
る。
【0055】図4は、請求項5の発明の実施形態を説明
するための断面図で、図中、11はフローチューブ、1
2はカウンタバランス、13,14は支持板で、図1の
場合と同様な作用をする部分には図1と同じ参照番号を
付してある。
【0056】図4に示したコリオリ流量計は、被測定流
体が流れる直管状のフローチューブ11と、支持板1
3,14により平行に支持された直状のカウンタバラン
ス12を有し、カウンタバランス12には、フローチュ
ーブ11の固有振動数と等しい固有振動数にするための
バランスウェイト8が固着されている。フローチューブ
11とカウンタバランス12とは中央部に加振器5を有
し、加振器5から等間隔な対称位置にセンサ6,7が設
れられている。更に、フローチューブ11とカウンタバ
ランス12とは、支持板13,14を支持部として加振
器5により共振駆動される。なお、カウンタバランスは
棒,管又は板でも良い。
【0057】図4に示したコリオリ流量計の場合も、被
測定流体はフローチューブ11のみに流れ、カウンタバ
ランス12は平行に離間して支持されて質量一定である
から、被測定流体の密度や温度、温度差影響も図1に示
した2重直管型のコリオリ流量計の場合と同じように作
用するので、請求項1乃至4に記載の器差補正を適用す
ることができる。
【0058】
【発明の効果】請求項1の発明に対応する効果:被測定
流体の密度が変って器差変化が生じても、内側チューブ
と外側チューブの振幅比を検出せずに共振周波数を検出
するだけで器差補正を可能とする。
【0059】請求項2の発明に対応する効果:請求項1
と同様の効果があり、しかも、共振周波数と器差との関
係を記憶してあるだけであるから、より安価に器差補正
を行うことができる。
【0060】請求項3の発明に対応する効果:内側チュ
ーブと外側チューブの材質,形状が異なった場合でも、
温度変化によって発生する器差変化を簡単な回路により
器差正することができる。
【0061】請求項4の発明に対応する効果:被測定流
体の温度が変わり、内側チューブと外側チューブとの温
度差が生じて各々の軸方向の応力が変化した場合でも、
簡単に器差補正することができる。
【0062】請求項5の発明に対応する効果:同軸な二
重直管型の場合と同様に、小型で流体密度,温度条件に
よる影響を受けない高精度な直管型のコリオリ流量計を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるコリオリ流量計の一実施形態例
を説明するための構成図である。
【図2】 請求項1の発明の実施形態を説明するための
図である。
【図3】 請求項3の発明の実施形態を説明するための
図である。
【図4】 請求項5の発明の実施形態を説明するための
断面図である。
【符号の説明】
1…内側チューブ、2…外側チューブ、3,4…環状フ
ランジ、5…加振器、6,7…センサ、8…バランスウ
エイト、10…二重振動管、11…フローチューブ、1
2…カウンタバランス、13,14…支持板、20…駆
動回路、30…共振周波数検出回路、40…器差補正回
路、50…質量流量演算回路、51…出力端子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 一瀬 公宏 東京都新宿区上落合3丁目10番8号 株 式会社オーバル内 (72)発明者 二川 修 東京都新宿区上落合3丁目10番8号 株 式会社オーバル内 (72)発明者 小林 誠司 東京都新宿区上落合3丁目10番8号 株 式会社オーバル内 (72)発明者 小林 一英 東京都新宿区上落合3丁目10番8号 株 式会社オーバル内 (56)参考文献 特開 平8−166272(JP,A) 特開 平8−75521(JP,A) 特開 平7−333030(JP,A) 特開 平7−333029(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01F 1/84

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定流体が流れる内側チューブおよび
    該内側チューブの外側に両端が固着された外側チューブ
    とからなる同軸な二重直管からなり、前記外側チューブ
    に該外側チューブの固有振動数を、前記内側チューブの
    固有振動数と等しくする重量をもったバランスウェイト
    が取り付けられた二重振動管と、該二重振動管を一定振
    幅の共振周波数で駆動する駆動手段と、前記駆動により
    前記二重振動管に作用するコリオリの力に比例した位相
    変位を検知する一対のセンサと、該センサの出力に基づ
    いて質量流量を求める質量流量演算器を有するコリオリ
    流量計において、予め定められた、流体密度と前記共振
    周波数との第1の関係および流体密度と器差との第2の
    関係を記憶する記憶手段と、前記コリオリ流量計に被測
    定流体を流したときの前記共振周波数と前記記憶手段に
    記憶された前記第1の関係とを対比して該被測定流体の
    密度を求め、該密度と前記第2の関係から器差を補正す
    る器差補正手段を有することを特徴とするコリオリ流量
    計。
  2. 【請求項2】 被測定流体が流れる内側チューブおよび
    該内側チューブの外側に両端が固着された外側チューブ
    とからなる同軸な二重直管からなり、前記外側チューブ
    に該外側チューブの固有振動数を、前記内側チューブの
    固有振動数と等しくする重量をもったバランスウェイト
    が取り付けられた二重振動管と、該二重振動管を一定振
    幅の共振周波数で駆動する駆動手段と、前記駆動により
    前記二重振動管に作用するコリオリの力に比例した位相
    変位を検知する一対のセンサと、該センサの出力に基づ
    いて質量流量を求める質量流量演算器を有するコリオリ
    流量計において、予め知られた、基準となる流体の基準
    共振周波数に対する周波数差と該周波数差に対応する器
    との関係を記憶する記憶手段と、前記コリオリ流量計
    に被測定流体を流したときの前記共振周波数と前記記憶
    手段に記憶された前記基準共振周波数の周波数差から器
    差を補正する器差補正手段を有することを特徴とするコ
    リオリ流量計。
  3. 【請求項3】 前記内側チューブと前記外側チューブに
    各々温度検出手段を有し、前記内側チューブおよび前記
    外側チューブが各々基準温度から計測温度に変化したと
    き、内側チューブ,外側チューブ各々の材質,形状の温
    度変化に応じた弾性率によって変化する共振周波数にお
    いて、前記基準温度における前記共振周波数と前記計測
    温度における前記共振周波数の周波数差に基づく器差変
    化を補正する器差補正手段を有することを特徴とする請
    求項1又は2記載のコリオリ流量計。
  4. 【請求項4】 前記内側チューブと前記外側チューブに
    各々温度検出手段を有し、前記内側チューブと前記外側
    チューブの温度が異なり、温度差による軸方向に生ずる
    前記内側チューブと前記外側チューブの軸方向の荷重変
    化により、前記共振周波数が変化する周波数差に基づい
    て生ずる器差変化を補正する器差補正手段を有すること
    を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のコリオリ
    流量計。
  5. 【請求項5】 前記二重振動管を、被測定流体が流れる
    フローチューブおよびフローチューブに両端で軸平行に
    支持された直状のカウンタバランスとからなる二本平行
    管からなり、前記カウンタバランスに該カウンタバラン
    スの固有振動数を、前記フローチューブの固有振動数と
    等しくする重量をもったバランスウェイトが取り付けら
    れた二本平行振動管とすることを特徴とする請求項1乃
    至4の何れかに記載のコリオリ流量計。
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