JPH10231481A - セメント系地盤注入用薬液 - Google Patents

セメント系地盤注入用薬液

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JPH10231481A JP4972597A JP4972597A JPH10231481A JP H10231481 A JPH10231481 A JP H10231481A JP 4972597 A JP4972597 A JP 4972597A JP 4972597 A JP4972597 A JP 4972597A JP H10231481 A JPH10231481 A JP H10231481A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 地盤中に注入して該地盤を固結するセメント
系地盤注入用薬液であって、特に、広範囲にわたるゲル
化時間の調整が容易であり、かつ浸透性に優れ、さら
に、ゲルの収縮やシリカ分の溶脱が少なく、このため固
結強度ならびに止水性が長期間にわたって維持されるセ
メント系地盤注入用薬液を得る。 【構成】 コロイダルシリカと、粒径約2μm以下の超
微粒子のほとんどが除去され、かつ平均粒径が約10μm
以下に定められた微粒子セメントとからなり、必要に応
じて、炭酸水素アルカリ金属塩等のアルカリ剤を含んで
構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は地盤中に注入して該
地盤を固結するセメント系地盤注入用薬液に係り、特
に、広範囲にわたるゲル化時間の調整が容易であり、か
つ浸透性に優れ、さらに、ゲルの収縮やシリカ分の溶脱
が少なく、このため固結強度ならびに止水性が長期間に
わたって維持されるセメント系地盤注入用薬液に関す
る。
【0002】
【従来の技術】セメント系地盤注入用薬液として、従
来、いわゆるLW工法に使用される水ガラスとセメント
とからなる薬液が広く実用に供されている。
【0003】この地盤注入用薬液は使用されるセメント
の粒径が大きく、かつゲル化時間が1〜数分であって、
相当に短く、このため、浸透性にも劣るものである。
【0004】この種の地盤注入用薬液のゲル化時間を延
長するために、水ガラスやセメントの濃度を低くするこ
とが試みられている。しかし、この場合、ゲル化時間の
延長は可能になるものの、固結強度が低くなってしま
う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような欠点を改良
するために、上述セメントの代わりに微粒子セメントを
用いた地盤注入用薬液が開発されている。また、上述水
ガラスの代わりにコロイダルシリカを用い、これにポル
トランドセメントを合流する方式の薬液、あるいは粉砕
して微粒子化されたセメントと、コロイダルシリカとを
合流する方式の薬液も提案されている。
【0006】しかし、これらはいずれも、ゲル化時間が
短く、粘度も比較的高く、しかも浸透性にも問題があっ
た。
【0007】そこで、本発明の目的は広範囲にわたって
ゲル化時間の調整が容易であり、かつ、浸透性に優れ、
さらに、ゲルの収縮やシリカ分の溶脱が少なく、このた
め、固結強度ならびに止水性が長期間にわたって維持さ
れ、上述の公知技術に存する欠点を改良したセメント系
地盤注入用薬液を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明のセメント系地盤注入用薬液によれば、コロ
イダルシリカと、粒径約2μm以下の超微粒子のほとん
どが除去され、かつ、平均粒径が約10μm以下に定めら
れた微粒子セメントとからなることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に詳述す
る。
【0010】本発明に用いられる上述のコロイダルシリ
カは水ガラスからNa+ イオン等のアルカリ分をほとん
ど分離除去して弱アルカリ性、好ましくはpH8.0〜1
0.5に調整され、かつ、比重が1.16〜1.24であり、
さらにSiO2 が10〜60%、Na2 Oが0.01〜4%の
範囲内にある無水珪酸の膠質溶液である。
【0011】このようなコロイダルシリカは種々の公知
方法、例えば、水ガラスをイオン交換樹脂やイオン交換
膜で処理して製造され、次の表1に示される物性を有す
るものである。
【0012】
【表1】
【0013】表1から明らかなように、本発明にかかる
コロイダルシリカは水ガラスに比べてアルカリ分が非常
に少なく、かつ、pH値および粘性値もともに極端に低
い。(通常の水ガラスはJIS3号で、Na2 O:9〜
10%、pH:約12、粘度(25℃):70〜80cps であ
る)。さらに、粒径もμm単位であって極めて小さく、
乳白色透明のコロイド状を呈する。したがって、本発明
のコロイダルシリカは水ガラスに比べてアルカリ度が弱
く、かつ低粘性であって浸透性にも優れている。
【0014】さらに、本発明に用いられる微粒子セメン
トは粒径約2μm以下の超微粒子のほとんどが除去さ
れ、かつ平均粒径が約10μm以下に定められれば、いか
なるセメントでもよく、例えばポルトランドセメントが
用いられる。
【0015】微粒子セメントの粒径は微粒子化されれば
される程、グラウト材としての物性が向上するように思
われる。しかしながら、本発明者等は微粒子セメントと
コロイダルシリカとの混合において、微粒子セメントを
極度に微粉化しても、それなりの効果は充分に得られ
ず、特定の上述条件のもとで微粒子化することにより、
はじめて著しい効果を発揮できることを見出した。すな
わち、本発明にかかる微粒子セメントは微粉砕により平
均粒径を10μm以下に定めると同時に、約2μm以下の
超微粒子のほとんどを除去したものである。
【0016】2μm以下の超微粒子を除去した平均粒径
10μm以下の微粒子セメントはアルカリ度の低い低粘性
のコロイダルシリカと混合すると、この混合液は広範囲
のゲル化時間の調整が可能で、初期粘性が低くてゲル化
寸前まで粘性の増加が極めて少なく、ホモゲルの体積変
化、シリカの溶脱も少なく、したがって強度、透水係数
の経時変化も少なく、長期間にわたって高強度、高止水
性を持続することがわかった。
【0017】このような現象は上記のコロイダルシリカ
と上記範囲にある特定の微粒子セメントとの混合におい
て初めて達成できるものである。
【0018】なお、セメントは微粒子化すれば、ファン
デルワールス力や静電気力が働いて再凝集が起こり、分
散性が悪くなる。この再凝集の現象は粉状ではもちろ
ん、液状においても誘発する。その程度は水ガラス液中
よりもコロイダルシリカ液中の方がはるかに少ない。
【0019】この現象は、コロイダルシリカが水ガラス
に比べてアルカリの電解質成分が少ないために、特に、
静電気力による再凝集作用の誘発が抑制されるものと思
われる。
【0020】さらに、上述の微粒子セメントにおいて、
約2μm以下の超微粒子を除去することにより、再凝集
は極度に少なくなり、セメントの分散性が高められる。
【0021】上記コロイダルシリカと微粒子セメントの
混合系では、これらの濃度にもよるが、一般にゲル化時
間が早いので、アルカリ剤を併用して添加する。このア
ルカリ剤の添加により、上記混合系の粘性上昇はほとん
どみられず、ゲル化時間の遅延が達成される。したがっ
て、この添加は混合系の浸透性をより一層向上せしめる
のに適切である。
【0022】上述アルカリ剤としては、苛性アルカリ、
炭酸アルカリ、炭酸水素アルカリ等が挙げられるが、中
でも炭酸水素のアルカリ金属塩が効果的である。
【0023】実際の施工にあたっては、上記のコロイダ
ルシリカ、微粒子セメントおよびアルカリ剤を均一に混
合して地盤に注入するが、一般にはコロイダルシリカ水
溶液またはコロイダルシリカとアルカリ剤の混合水溶液
をA液、微粒子セメントの水懸濁液をB液として、A液
とB液をゲル化時間の長短に応じて1.0ショット、1.5
ショット、2.0ショット方式により合流混合して地盤に
注入する。
【0024】なお、本系において、さらにセメントにス
ラグを併用しても差支えない。この場合、セメントとス
ラグの混合粉体はもちろん約2μm以下の超微粒子部分
を含まず、平均粒径が10μm以下であることが要求され
る。
【0025】
【発明の実施例】以下、本発明を実施例によって詳述す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0026】1.使用材料 (1)コロイダルシリカ 表2に示す物性のコロイダルシリカを使用した。
【0027】
【表2】
【0028】(2)水ガラス JIS3号の水ガラスを使用した。
【0029】(3)微粒子セメント 次の(a)、(b)および(c)の微粒子ポルトランド
セメントを使用した。
【0030】(a)ポルトランドセメントを微粉砕し、
分級により粒径2μm以下の超微粒子を除去して、平均
粒径を8μmに調整したもの。
【0031】(b)ポルトランドセメントを微粉砕し、
分級により平均粒径を8μmに調整したもの。粒径2μ
m以下の超微粒子を含む。
【0032】(c)ポルトランドセメントを微粉砕し、
分級により平均粒径を12μmに調整したもの。
【0033】(4)アルカリ剤 アルカリ剤として、次の(a)および(b)の水酸化ナ
トリウムと炭酸水素ナトリウムを使用した。 (a)水酸化ナトリウム : 試薬一級、NaOH (b)炭酸水素ナトリウム : 試薬一級、NaHCO
3
【0034】2.配合とその物性 コロイダルシリカの水溶液、またはコロイダルシリカと
アルカリ剤との混合水溶液、または対照として水ガラス
水溶液をA液、微粒子セメントの水懸濁液、または対照
として、A液が水ガラス水溶液の場合は微粒子セメント
とアルカリ剤の混合水懸濁液をB液として、A・B合流
懸濁液のゲル化時間、固結標準砂のポリ塩化ビニリデン
密閉養生における一軸圧縮強度、ホモゲルの収縮率を測
定し、結果を表3に示した。なお、対照として水ガラス
を使用した系についても同様に測定し、結果を表3に示
した。
【0035】ここで、ゲル化時間は20℃においてカップ
倒立法により測定した。一軸圧縮強度は土質工学会基準
「土の一軸圧縮試験方法」により測定した。ホモゲルの
収縮率は密閉容器中にホモゲルを20℃の温度で3日間放
置し、生じた離漿水の量から算出した。
【0036】
【表3】
【0037】表3において、コロイダルシリカと水ガラ
スの濃度はSiO2 量として略同一になる量に調整し
た。表3から明らかなように、アルカリ剤を含まない実
施例No.1〜3と比較例No.1〜6を比べると、いずれもゲ
ル化時間は早いが、強度は本発明にかかる実施例No.1〜
3が優れている。
【0038】また、ホモゲルの収縮率(%)は微粒子セ
メント(a)を使用した実施例No.1〜3については、い
ずれも0.5〜0.8%の範囲内であって収縮率が小さく、
優れている。これに対して、微粒子セメント(b)を使
用した比較例No.1〜3、および微粒子セメント(c)を
使用した比較例No.4〜6については、いずれも1.1〜2.
0の範囲内であって収縮率が大きく、ゲルの収縮が大き
い。この関係を図1のグラフに示す。図1中、aは本発
明にかかる微粒子セメント、bは粒径2μm以下の超微
粒子を含んだ微粒子セメント、cは平均粒径12μmの微
粒子セメントのそれぞれの量変化に対するホモゲル収縮
率(%)を表したグラフである。
【0039】本発明におけるアルカリ剤の添加は表3の
実施例No.4〜8および比較例No.7〜11に示されるよう
に、ホモゲルの強度および収縮に対してはほとんど影響
を及ぼすことなく、ゲル化時間のみを遅延させている。
この関係を図2に示す。図2は炭酸水素ナトリウム添加
量(g)に対するゲル化時間(分)の関係を表したグラ
フである。図2から、炭酸水素ナトリウム添加量が増加
するにしたがって、ゲル化時間は長くなることがわか
る。
【0040】また、アルカリ剤としての炭酸水素ナトリ
ウムおよび水酸化ナトリウムを比較すると、水酸化ナト
リウムを使用した表3の実施例No.8よりも、同量の炭酸
水素ナトリウムを使用した表3の実施例No.5の方がゲル
化時間が延長され、しかも強度も優れている。
【0041】A液として、コロイダルシリカの代わりに
水ガラスを使用した比較例No.12 〜15では、強度、ホモ
ゲルの収縮のいずれも本発明よりも劣り、かつ、アルカ
リ剤によるゲル化時間の遅延効果も低いことが表3から
わかる。
【0042】3.粘性 表3における炭酸水素ナトリウムの同一量を使用した実
施例No.5と比較例No.8について、経過時間(ゲル化時間
に対する割合)と粘度との関係を図3のグラフに表し
た。図3中、イは本発明にかかる実施例5、ロは比較例
8についてのグラフである。図3から、本発明にかかる
例では、明らかに粘度が相対的に低いことがわかる。な
お、ゲル化時間の遅延効果も本発明の方が大きく、浸透
性に優れていることが表3からわかる。
【0043】4.シリカの溶脱 表3における実施例No.5と比較例No.8について、これら
のホモゲル(直径5cm×高さ10cm) を1000mlの水中に密
封浸漬し、経日的に水中のシリカ分を測定し、シリカの
累積溶脱率(%)を算出し、結果を図4のグラフに示し
た。図4中、イは実施例No.5、およびロは比較例No.8に
ついてのグラフである。シリカの測定はモリブデンイエ
ローによる原子吸光法により行なった。図4から、本発
明の系では明らかにシリカの溶脱が少なく、化学的に安
定していることがわかる。
【0044】5.透水係数 表3における実施例No.5と比較例No.8の固結標準砂の透
水係数を経過日数を追って測定し、結果を図5に示し
た。図5中、イは実施例No.5、ロは比較例No.8について
のグラフである。透水係数の測定は上向き透水による定
水位透水試験機を用いて行なった。図5から、本発明で
は比較例に比べ透水係数は一段と小さく、その経日変化
は殆どないことがわかる。
【0045】6.浸透試験 図6に示す実験室での浸透注入試験装置を用いて、表3
の実施例No.5と比較例No.8の注入材について浸透試験を
行った。
【0046】図6において、1はコンプレッサー、2、
3は圧力計、9、9′は金網、10、10′は切換コック、
11はメスシリンダーである。コンプレッサー1に連結さ
れた攪拌器4を備えた水槽5の中に表3の実施例No.5お
よび比較例No.8にかかる注入材を充填した。7は内径50
mm、高さ1mのアクリル製パイプであって、この中に標
準砂8を9層に分けて詰め、各層毎に水平打撃により60
%の相対密度になるように締め固めた。水槽5の中に充
填された注入材6はコンプレッサー1の注入圧0.5kgf/
cm2 でアクリル製パイプ7中の標準砂8に圧入された。
注入材は標準砂8中に浸透し、浸透距離を観察した。
【0047】実施例No.5の注入材では約70cm、比較例N
o.8の注入材では約50cmの高さまで浸透した。このよう
に本発明においては、浸透性に優れることが明らかであ
る。
【0048】7.微粒子セメントの粒度分布 粉末状微粒子セメントと、表3の実施例No.5および比較
例No.8懸濁液中での微粒子セメントとの粒度分布を測定
し、結果を図7、図8にそれぞれ示した。図7および図
8中、実線は粉末、点線はコロイダルシリカの粒度分布
を示す。
【0049】図7は2μm以下の超微粒子を除去し、図
8は2μm以下の超微粒子を除去しない、それぞれ微粒
子セメントの粉末状および懸濁コロイダルシリカ液中の
加算通過曲線を示した。図7および図8から2μm以下
の超微粒子を除いた微粒子セメントは粉末状態ならびに
懸濁型コロイダルシリカ液中においては、2μm以下の
超微粒子を除去しない微粒子セメントに比べて、凝集作
用の誘発が明らかに少なくなっていることが確かめられ
た。
【0050】以上の実施例から、水ガラスに代えてアル
カリ分の少ないコロイダルシリカを使用し、微粒子セメ
ントとして、単なる微粒子ではなく、粒径が約2μm以
下を除去した平均粒径が10μm以下のものを使用した、
地盤注入用薬液はホモゲルの収縮、シリカの溶脱がとも
に少なく、透水係数が小さく、強度と止水性が長期にわ
たって永続する。さらに、これにアルカリ剤、特に、炭
酸水素のアルカリ金属塩を添加することにより、ゲル化
時間が遅延され、全体として瞬結から数10分までのゲル
化時間が容易に調整でき、低粘性で浸透性にも優れる。
【0051】
【発明の効果】以上のとおり、本発明にかかる地盤注入
用薬液は次の効果を奏し得るものである。
【0052】1.広範囲にわたるゲル化時間の調整が容
易であり、ゲル化寸前まで低粘性を持続し、したがっ
て、浸透性に優れる。
【0053】2.ホモゲルの体積変化、シリカの溶脱が
少なく、かつ透水係数が小さく、さらに、経時変化が少
なく、したがって、長期にわたり、高強度、高止水性が
期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における微粒子セメント量とホモゲルの
収縮率の関係を表したグラフである。
【図2】本発明におけるアルカリ剤添加量とゲル化時間
の関係を表したグラフである。
【図3】本発明における経過時間(ゲル化時間に対する
割合)と粘度との関係を表したグラフである。
【図4】本発明の経過日数(日)とシリカの累積溶脱率
(%)との関係を表したグラフである。
【図5】本発明の経過日数(日)と透水係数(cm/s) と
の関係を表したグラフである。
【図6】実験室における浸透注入試験装置の略図であ
る。
【図7】本発明における微粒子セメントの粒径と粒径加
積との関係を表したグラフである。
【図8】2μm以下の超微粒子を除去しない微粒子セメ
ントの粒径と粒径加積との関係を表したグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09K 103:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コロイダルシリカと、粒径約2μm以下
    の超微粒子のほとんどが除去され、かつ平均粒径が約10
    μm以下に定められた微粒子セメントとからなるセメン
    ト系地盤注入用薬液。
  2. 【請求項2】 請求項1のコロイダルシリカおよび微粒
    子セメントの二成分系にさらにアルカリ剤を含有せしめ
    てなる請求項1に記載されるセメント系地盤注入用薬
    液。
  3. 【請求項3】 請求項2のアルカリ剤が炭酸水素アルカ
    リ金属塩である請求項2に記載されるセメント系地盤注
    入用薬液。
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