JPH10230505A - 木材皮剥き装置 - Google Patents

木材皮剥き装置

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Publication number
JPH10230505A
JPH10230505A JP3653797A JP3653797A JPH10230505A JP H10230505 A JPH10230505 A JP H10230505A JP 3653797 A JP3653797 A JP 3653797A JP 3653797 A JP3653797 A JP 3653797A JP H10230505 A JPH10230505 A JP H10230505A
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JP
Japan
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wood
side wall
downstream side
peeling
rotors
Prior art date
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Application number
JP3653797A
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English (en)
Inventor
Yasuhide Yamochi
泰秀 矢持
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DAINICHI Manufacturing
DAINICHI SEISAKUSHO KK
Original Assignee
DAINICHI Manufacturing
DAINICHI SEISAKUSHO KK
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Publication date
Application filed by DAINICHI Manufacturing, DAINICHI SEISAKUSHO KK filed Critical DAINICHI Manufacturing
Priority to JP3653797A priority Critical patent/JPH10230505A/ja
Publication of JPH10230505A publication Critical patent/JPH10230505A/ja
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  • Debarking, Splitting, And Disintegration Of Timber (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 木材の皮剥き装置において、従来は丸太材か
ら皮を剥く装置しかなかった。そのため、丸太材から角
材を切り出したときに残る平べったい長尺材等から皮を
剥く場合には、手作業となっていた。この皮剥き作業
を、丸太材の場合と同様に、皮剥き装置で行えるように
する。 【解決手段】 木材受入れ枠16における下流側壁18
の下部を、その下方側のロータ4の回転軸心よりも内側
位置で、直立させるようにした。そのため、剥離刃8に
よって下流側壁18へ当接される木材Wは、何ら無駄な
滞留時間を費やすことなく、皮剥き作用と同時に上流側
壁17へ向けて跳ね返され、その後の返流及び公転をは
じめるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮付きの木材から
自動的に皮を剥けるようにした木材皮剥き装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、木材皮剥き装置としては、互いの
回転軸心を平行させて横置きに近接配置された2本のロ
ータと、これら両ロータを同一方向へ回転させる回転駆
動手段と、両ロータの上方空間を四方の壁で囲んだ木材
受入れ枠とを有し、両ロータに対して、木材皮へ剥離作
用を与える剥離刃が周方向に所定間隔をおいて複数設け
られたものが知られている(特公昭63−205号公報
等参照)。
【0003】なお、木材受入れ枠における上流側の壁や
下流側の壁の下部には、剥離刃に対応する通過口が形成
され、恰も、クシのようになっている。また、上記両ロ
ータ相互間に対して、それぞれの回転軸心よりも高レベ
ルに固定底板を設けることによって両ロータの相互間隔
を広めに設定したものも知られている(特開昭63−3
02003号公報等参照)。この木材皮剥き装置では、
固定底板の両側縁部にも剥離刃に対応した通過口が形成
されている。
【0004】ところで、この種、木材皮剥き装置では、
おおよそどのようなタイプでも、木材受入れ枠の下流側
壁(上記二公報ではいずれも「側板」と呼んでいる)
が、その下方側に配されるロータの回転軸心より外側で
起立されており、この下流側壁の下部だけが内側へ向け
て傾斜又はカーブしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、木材皮剥き装置
は、いずれのものも丸太材から皮を剥くことを目的とし
て製作されていた。上記のように木材受入れ枠における
下流側壁の下部を内側へ傾斜又はカーブさせている理由
として、丸太材の掬いあげ及び転動を良好にするためと
説明されていることが、何より、その裏付けとなってい
る。
【0006】そのため、例えば皮付きの丸太材から角材
を切り出したときに、廃材として残るような端切れ条材
(断面形状が部分円弧と弦とで囲まれた平べったい長尺
材であって、多くはチップ等に細かく破砕して二次製品
にする)から皮を剥く場合には、高圧水を吹きつける面
倒な作業や、簡易な殴打機械を用いた低効率の作業等で
行っていたのが実情である。
【0007】なお、端切れ条材を上記従来の木材皮剥き
装置に投入して稼働させても、端切れ条材が丸太材に比
べて軽くて小さいこと、長さや形が不揃いであること、
及び角張っていること等が原因となって、木材受入れ枠
における下流側壁の下部(内側へ傾斜又はカーブしてい
る箇所)で、その殆どが滞留してしまうということがあ
った。
【0008】また仮に、この下流側壁で端切れ条材がう
まく跳ね返されたとして、その後、上流側壁へ向けた返
流や、両ロータ上を上流側から下流側へ送られるという
公転が生じたとしても、端切れ条材は単に移動するだけ
で反転を伴わないということがあった。このようなこと
から、皮剥き効率は極めて低く、のみならず、皮の剥け
残りが多い(従ってチップ等とした場合に低級品になっ
てしまう)ということがあった。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、丸太材だけでなく、それ以外の例えば端切れ
条材等から皮を剥くことも確実且つ高効率で行えるよう
にした木材皮剥き装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明に係る木材皮剥き装置では、木材受入れ枠の下流側壁
を、その下部が直立したものとしている。また好ましく
は、下流側壁の起立位置を、その下方側に配されるロー
タの回転軸心よりも枠内方に位置付けるようにしてい
る。
【0011】このような構成とすれば、木材が剥離刃等
によって下流側壁へ向けて送られ、且つこの下流側壁に
当接される時点において、剥離刃はロータの頂上位置へ
達するより前の状態にある。しかも、このとき下流側壁
の下部とロータの外面との成す角度は必然的に鈍角とな
っている。そのため、木材はロータの頂上付近、即ち、
下流側壁の下部に当接した部位で何ら無駄な滞留時間を
費やすことなく、迅速に有効な皮剥き作用等を受け、ま
た跳ね返されることになる。従って、この位置から上流
側壁へ向けた返流や、再び両ロータ上を上流側から下流
側へ送られるという公転が極めて効率的に行われること
になる。
【0012】また、下流側壁の下部とロータの外面との
成す角度が鈍角であるために、木材が下流側壁に当接し
たときの噛み込みは可及的に防止され、従って皮剥き作
用等において高効率状態が長く維持され、また破木の発
生も抑えられるという利点がある。このようなことか
ら、木材として、端切れ条材のように軽くて小さいも
の、長さや形が不揃いのもの、或いは角張っているもの
に対しても、確実且つ高効率で皮剥きが行えるものとな
る。
【0013】木材受入れ枠における下流側の壁に対し、
この下流側壁との当接によって跳ね返される木材と係合
可能になる反転促進片を突設しておけば、木材が下流側
壁に当接した後、上方へ逃げ難くなり、そのままの状態
で剥離刃等による強制的な送りを受け続けることにな
る。そのため、木材皮に対する剥離作用等を強く作用さ
せることができる。
【0014】しかも、木材に対して、上流側壁へ向けた
跳ね返りと同時に、それ自体の反転作用をも伴わせるこ
とができるので、結果として、木材に自転を誘発させ、
剥離刃等に対する接触機会を多くさせることも可能にな
る。また、固定底板に対しても、両ロータ間を移動する
木材と係合可能になる転動促進片を突設しておけば、上
流側壁寄りのロータから下流側壁寄りのロータへ木材が
乗り移る過程で、その素通りを防止できるようになる。
そのため、木材はそのままの状態で剥離刃等による強制
的な送りを受け続けることになり、木材皮に対する剥離
作用等を強く作用させることができる。
【0015】しかも、木材に対して、送り中の転動作用
を伴わせることができるので、結果として、木材に自転
を誘発させ、剥離刃等に対する接触機会を多くさせるこ
とも可能になる。この転動促進片は、木材受入れ枠の上
流側壁から下流側壁へ向く方向に沿って突出高さを徐々
に高める配置で複数設けておけば、木材が転動促進片に
係合する確率が高くなり、上記作用が確実に得られるよ
うになる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1及び図2は、本発明に係る木
材皮剥き装置1を示したもので、この木材皮剥き装置1
は、横長箱状をした装置フレーム2と、この内部に横置
き状態で設けられた2本の回転可能なロータ3,4と、
装置フレーム2の一端側に設けられた両ロータ3,4用
の回転駆動手段5と、両ロータ3,4の相互間に設けら
れる固定底板7とを有している。
【0017】両ロータ3,4は、互いの回転軸心を平行
させて近接した配置になっており、それらの外周面に
は、いずれも、木材皮に対して剥離作用を与える多数の
剥離刃8が設けられている。また、全ての剥離刃8に
は、回転方向の先行側となる位置に対して、後述する切
刃9が連結されている。なお、両ロータ3,4が近接し
ているといっても、それらの剥離刃8や切刃9における
回転軌跡が互いに交差しない程度の距離は保たれてい
る。
【0018】剥離刃8及び切刃9は、周方向に並ぶもの
相互が1周中で均等配置とされていると共に、回転軸心
方向で隣接するもの相互が各周ごとに所定角度ずつ位置
ズレして配されている。従って、これら剥離刃8及び切
刃9は、全体として、各ロータ3,4の回転軸心に沿っ
て螺旋状を呈するようになっている。上記回転駆動手段
5は、ロータ3,4に対して各別に設けられた駆動部1
0,11を有しており、両ロータ3,4を同一方向へ回
転可能になっている。各駆動部10,11は、エンドレ
スチェン等を用いた伝動部12、減速機13、電動モー
タ14等を有しているので、各ロータ3,4に対する回
転速度の変更調節は各別に可能である。
【0019】装置フレーム2は、両ロータ3,4の上方
空間をその四方から囲むようになった木材受入れ枠16
を有している。この木材受入れ枠16は、両ロータ3,
4の回転力を直接に受けてその上方を木材Wが送られる
ときに、その送り方向の上流側に配されることになる壁
17(以下、「上流側壁17」と言う)と、下流側に配
されることになる壁18(以下、「下流側壁18」と言
う)とを有していると共に、更にこれら両壁17,18
の一端側(回転駆動手段5側)を連結する側方の壁19
と、この他端側で対向して設けられたシャッター装置2
0とを有している。
【0020】シャッター装置20は、自動又は手動によ
って必要時に扉を上下方向等へ開閉できるようになった
もので、皮剥きが終了した段階で、木材Wを装置外へ取
り出す場合等に用いられる。上流側壁17は、その高さ
方向中途部で腰折れ状となった傾斜面部17aを有して
おり、また下流側壁18は、その下部が直立し且つその
下方側のロータ4に対して、回転軸心よりも枠内方に位
置付けられている。
【0021】本実施形態では、ロータ4の回転軸心から
下流側壁18の内面までの距離を、50〜100mm程
度とした。このようなことから、この木材受入れ枠16
内へ所定量の木材Wを投入し且つ両ロータ3,4を回転
させると、その投入時において堆積状態の下層側とされ
た木材Wは、上記のように各ロータ3,4の剥離刃8及
び切刃9に当接しつつ上流側壁17から下流側壁18へ
向けて送られることになるが、下流側壁18に当接した
木材Wは、堆積状態の上層側へ押し上げられると共にこ
の下流側壁18によって跳ね返され、上流側壁17へ向
けて返流されることになる。
【0022】そして、このような流れが繰り返されるこ
とによって、投入された木材W全体に公転が生じること
になる。このように木材受入れ枠16は、回転するロー
タ3,4まわりに対して、木材Wにとって皮剥きに有効
に活用される公転領域、即ち、有効仕事空間Xを、その
枠内へ形成させるようになっている。
【0023】そして、上記固定底板7は、この有効仕事
空間Xの下限レベルを区画するものとして設けられてい
る。すなわち、いずれのロータ3,4の回転軸心よりも
高レベルとなっており、上流側壁17寄りのロータ3に
対しては木材Wが下方へ巻き込まれるのを防止し、また
下流側壁18寄りのロータ4に対しては、上流側壁17
寄りのロータ3から送られる木材Wを円滑に乗り移らせ
るべく誘導するものとなっている。
【0024】なお、下流側壁18の下部には、剥離刃8
及び切刃9との干渉を防止するために複数の通過口23
が横並び状に形成されており、恰も、クシのようになっ
ている(図3参照)。また、上流側壁17についても同
様に、その下部には複数の通過口24が横並び状に形成
されており、更に、固定底板7の両側縁部にも、複数の
通過口26,27が横並び状に形成されている(図4及
び図5参照)。
【0025】このようなことから、上流側壁17、下流
側壁18及び固定底板7は、各ロータ3,4の外周面に
対する隙間を可及的に小さくして、木材Wの素通りや噛
み込みを防止している。ロータ3,4に設けられる剥離
刃8及び切刃9は、それらのサイズや取付個数において
違いがあるものの、その形状や作用については略同様で
ある。そこで、ロータ4の場合を挙例して剥離刃8及び
切刃9を説明する。
【0026】図6及び図7に示すように切刃9は、ロー
タ4の外周面に設けられた刃台30と、この刃台30に
溶着された刃先片31とを有している。刃台30は、側
面形状がくさび型をしたものであり、その幅寸法(ロー
タ4の回転軸心に沿った寸法)は強度等の面から必要十
分量の寸法(本実施形態では22mmとした)に形成さ
れている。
【0027】刃先片31は、側面形状が部分円弧状をし
たものであって、ロータ4の回転方向に沿って、その先
行側から後行側へ向けて突出高さを徐々に高める形状に
形成されている。この刃先片31の肉厚は刃台30より
も薄く、且つその刃先は鋭利に尖っている。また、刃先
の長手方向に沿って所定間隔で複数の凹部32が形成さ
れている。
【0028】そのため、この切刃9は、木材Wを衝突的
に跳ね上げることなく、木材皮の繊維を確実に分断する
ことができる。この刃先片31が破損や磨耗等したとき
には、刃台30はそのまま残して刃先片31だけをグラ
インダーで削り取るか又は溶断等し、新たな刃先片31
を溶接によって刃台30に取り付けるようにする。
【0029】なお、この刃先片31は、図8に示すよう
に断面三角形状としてもよい。これに対し、剥離刃8
は、図9に示すように平坦刃先が歯車状乃至階段状に突
出した、いわゆるギザ刃となっている。そのため、ロー
タ4が回転するとき、前記したように切刃9は、剥離刃
8よりも先行して木材Wに当接するようになり、従って
剥離刃8が木材皮に剥離作用を付与させる時点では既
に、木材皮の繊維が切刃9によって短く分断された状態
となっている。
【0030】そのため、剥離刃8による木材皮の剥離は
容易且つ確実で、しかも高能率で行われることになる。
ところで、木材受入れ枠16の下流側壁18には、図1
及び図3に示したように各通過口23の上側であって、
木材Wが当接し得る高さ領域にわたり、複数の反転促進
片35が突設されている。
【0031】これら反転促進片35は、例えば溶接ビー
ドを肉盛りしたり、チップ片を溶接したり、或いはボル
トやリベットを下流側壁18へ打ち込んでその頭部を突
出状態のまま溶接したりすることで形成したものであ
る。このように反転促進片35を設けておけば、図10
に示すようにロータ4の回転で下流側壁18へ向けて送
られた木材Wが、この下流側壁18に当接したとき、各
反転促進片35に係合して上方への逃げが一時的に阻止
されるようになる。そして、そのうえで剥離刃8や切刃
9による強制的な送りを受け続けるようになる。
【0032】そのため、木材皮に対して切刃9による分
断作用や剥離刃8による皮剥き作用が強烈に作用するこ
とになる。しかも、木材Wは、その位置での反転作用を
受け易くなるので、木材Wが下流側壁18によって跳ね
返され、返流しようとする場合に、効率よく自転を伴う
ようになる。従って、この木材Wが公転によってロータ
3,4へ達するたびに、剥離刃8や切刃9に対する接触
機会が多くなる。
【0033】なお、上記したように(図1参照)、木材
受入れ枠16において下流側壁18の下部は直立し、し
かもロータ4の回転軸心よりも枠内方に位置付けられて
いるため、木材Wが切刃9によって下流側壁18へ当接
される時点や、木材Wが剥離刃8によって下流側壁18
へ当接される時点は、いずれも切刃9や剥離刃8がロー
タ4の頂上位置へ達するより前となる。
【0034】しかも、このとき下流側壁18の下部とロ
ータ4の外面との成す角度は必然的に鈍角となってい
る。そのため、木材Wは、ロータ4の頂上付近で何ら無
駄な滞留時間を費やすことなく、木材皮の繊維分断や皮
剥きを受け、また跳ね返されることになる。従って、そ
の公転が極めて効率的に行われることになる。また、木
材Wが下流側壁18に対して噛み込むことも防止される
ので、切刃9による木材皮の繊維分断や、剥離刃8によ
る皮剥きも高効率状態が長く維持され、且つ破木の発生
も抑えられる(即ち、チップへの有効活用率を高くでき
る)という利点がある。
【0035】本実施形態では、上流側壁17に対して
も、その傾斜面部17aに対して補助反転促進片36
(図1参照)を設けて、上記反転促進片35による作用
効果を更に高めるようにした。一方、固定底板7に対し
ても、図4及び図5に示したように各通過口26,27
の相互間や、通過口27の相互隣接間等に、複数の転動
促進片37が突設されている。但し、通過口26の相互
隣接間には設けられていない。
【0036】これら転動促進片37は、フラットバー3
8や傾斜台39を土台としてピン状物を溶接することに
よって形成したもので、上流側壁17寄りのロータ3か
ら下流側壁18寄りのロータ4へ向けて、固定底板7の
上面からの突出高さが徐々に高くなるように配されてい
る。このように転動促進片37を設けておけば、図11
に示すように上流側壁17寄りのロータ3から下流側壁
18寄りのロータ4へ乗り移ろうとする木材Wが、固定
底板7上で各転動促進片37へ係合して進行が一時的に
止められるようになる。そして、そのうえで剥離刃8や
切刃9による強制的な送りを受け続けるようになる。
【0037】そのため、木材皮に対して切刃9による分
断作用や剥離刃8による皮剥き作用が強烈に作用するこ
とになる。しかも、木材Wは、その位置での転動作用を
受け易くなるので、木材Wが下流側壁18寄りのロータ
4側へ乗り移る場合に、効率よく自転を伴うようにな
る。従って、この木材Wが次にロータ4へ乗り移り後に
おいて、剥離刃8や切刃9に対する接触機会が多くな
る。
【0038】傾斜台39が設けられた部位では、この傾
斜台39自体が、ロータ4に対する木材Wの乗り移りガ
イドとして作用する利点もある。なお、装置フレーム2
は、ロータ3,4の回転軸心をはじめ、上流側壁17や
下流側壁18を、全体としてシャッター装置20(図2
参照)側が低位となるように僅かに傾斜させてある。ま
た、各ロータ3,4に対して剥離刃8や切刃9が螺旋状
に配される向きも、各ロータ3,4の回転に伴って木材
Wにシャッター装置20へ向けた送り作用を与える方向
に合わせてある。
【0039】従って、木材Wは、皮剥きが進むにつれて
自動的にシャッター装置20側へ移動するようになる。
また、装置フレーム2は、図1に示したように両ロータ
3,4の下部に排出ホッパー43を具備しており、木材
Wから剥かれた皮を例えばコンベヤ44等によって装置
外へ排送するようになっている。
【0040】両ロータ3,4の直径関係及び配置関係
は、下流側壁18寄りのロータ4が主たる皮剥き作用を
奏する傾向となることに鑑みて、上流側壁17寄りのロ
ータ3を径小且つ低位とし、下流側壁18寄りのロータ
4を径大且つ高位とするものとした。具体的には、上流
側壁17寄りロータ3の直径を、剥離刃8及び切刃9の
刃丈を含む寸法として約608mmとし、その回転数を
30〜50rpmの調節範囲中において、おおよそ40
rpm中心で調節するようにした。剥離刃8及び切刃9
は、1周あたり6等分位置に設けた。
【0041】またこれに対し、下流側壁18寄りロータ
4の直径を、剥離刃8及び切刃9の刃丈を含む寸法とし
て約1074mmとし、その回転数を30〜50rpm
の調節範囲中において、おおよそ45rpm中心で調節
するようにした。剥離刃8及び切刃9は、1周あたり8
等分位置に設けた。このような構成を有した木材皮剥き
装置1では、例えば木材受入れ枠16の上部開放部から
木材Wを投入し、両ロータ3,4を回転させることで、
上流側壁17から下流側壁18へ向けて木材Wが移動し
つつ、上流側壁17寄りのロータ3と固定底板7との
間、及び下流側壁18寄りのロータ4と下流側壁18と
の間で、切刃9による木材皮の繊維分断と、剥離刃8に
よる木材皮の剥離とが確実且つ高能率で行われる。そし
て、剥かれた皮は両ロータ3,4の下方へ落下し、また
木材Wはシャッター装置20側へ移動して、それぞれ装
置外へ取り出されるようになる。
【0042】ところで、本発明は、上記実施形態に限定
されるものではない。例えば、ロータ3,4の直径関係
や回転数、剥離刃8や切刃9の取付個数及びその細部形
状等は、適宜変更可能である。切刃9は、刃台30と刃
先片31とを一体形成させるものであってもよい。
【0043】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
係る木材皮剥き装置では、木材受入れ枠の下流側壁を、
その下部が直立したものとし、また好ましくは、下流側
壁の起立位置を、その下方側に配されるロータの回転軸
心よりも枠内方に位置付けるようにしているので、木材
が下流側壁の下部に当接したときに何ら無駄な滞留時間
は費やされず、迅速に有効な皮剥き作用等を受け、また
跳ね返されることになる。従って、その後の公転が極め
て効率的に行われることになる。
【0044】また、下流側壁の下部とロータの外面との
成す角度が鈍角であるために、下流側壁に対する木材の
噛み込みは可及的に防止され、従って皮剥き作用等にお
いて高効率状態が長く維持され、また破木の発生も抑え
られるという利点がある。このようなことから、木材と
して、丸太材だけでなく、端切れ条材のように軽くて小
さいもの、長さや形が不揃いのもの、或いは角張ってい
るものに対しても、確実且つ高効率で皮剥きが行えるも
のとなる。
【0045】木材受入れ枠の下流側壁に反転促進片を突
設させたり、固定底板に対して転動促進片を突設させた
りすると、木材が下流側壁に沿って上方へ逃げたり、両
ロータ間を素通りしたりするといった無駄な動きを省く
ことができ、木材皮の剥離作用等を好適に作用させるこ
とができる。また、木材に自転を誘発させて、剥離刃や
切刃に対する接触機会を多くさせることも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2のA−A線拡大断面図である。
【図2】本発明に係る木材皮剥き装置を示す中間省略平
面図である。
【図3】図1のB−B線矢視拡大図である。
【図4】図2のC部拡大図である。
【図5】図4のD−D線断面図である。
【図6】剥離刃及び切刃を拡大して示す側面図である。
【図7】図6のE−E線拡大断面図である。
【図8】図7に対応させて切刃の別実施形態を示した正
面断面図である。
【図9】図6のF−F線拡大断面図である。
【図10】下流側壁に対する木材の当接状況を説明した
図である。
【図11】固定底板に対する木材の当接状況を説明した
図である。
【符号の説明】
1 木材皮剥き装置 3 ロータ(上流側壁寄りのもの) 4 ロータ(下流側壁寄りのもの) 5 回転駆動手段 7 固定底板 8 剥離刃 9 切刃 16 木材受入れ枠 17 上流側の壁 18 下流側の壁 23 通過口(下流側壁のもの) 24 通過口(上流側壁のもの) 26 通過口(固定底板における上流側壁向きのも
の) 27 通過口(固定底板における下流側壁向きのも
の) 35 反転促進片 37 転動促進片 W 木材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いの回転軸心を平行させて横置きに近
    接配置された2本のロータ(3,4)と、これら両ロー
    タ(3,4)を同一方向へ回転させる回転駆動手段
    (5)と、両ロータ(3,4)の上方空間を少なくとも
    上流側及び下流側の壁(17,18)で囲んだ木材受入
    れ枠(16)と、両ロータ(3,4)相互間でそれらの
    回転軸心より高レベルに設けられた固定底板(7)とを
    有し、 上記両ロータ(3,4)には、木材皮へ剥離作用を与え
    る剥離刃(8)が周方向に所定間隔をおいて複数設けら
    れていると共に、木材受入れ枠(16)の上流側壁(1
    7)及び下流側壁(18)の各下部並びに固定底板
    (7)の両側縁部に対して剥離刃(8)の通過口(2
    4,23,26,27)が形成されており、 木材受入れ枠(16)の下流側壁(18)は、その下部
    が直立して設けられていることを特徴とする木材皮剥き
    装置。
  2. 【請求項2】 前記木材受入れ枠(16)の下流側壁
    (18)は、その下方側のロータ(4)の回転軸心より
    も枠内方に位置付けられていることを特徴とする請求項
    1記載の木材皮剥き装置。
  3. 【請求項3】 前記木材受入れ枠(16)の下流側壁
    (18)には、当該下流側壁(18)に当接して跳ね返
    される木材(W)と係合可能な反転促進片(35)が突
    設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記
    載の木材皮剥き装置。
  4. 【請求項4】 前記固定底板(7)には、両ロータ
    (3,4)間を移動する木材(W)に係合可能な転動促
    進片(37)が突設されていることを特徴とする請求項
    1乃至請求項3のいずれかに記載の木材皮剥き装置。
  5. 【請求項5】 前記固定底板(7)の転動促進片(3
    7)は、木材受入れ枠(16)の上流側壁(17)から
    下流側壁(18)へ向く方向に沿って突出高さを徐々に
    高める配置で複数設けられていることを特徴とする請求
    項4記載の木材皮剥き装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100686062B1 (ko) * 2006-02-03 2007-02-26 (주)원건축사사무소 콘크리트 균열보수용 균열지우개, 그 제조방법 및 이를이용한 균열보수방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100686062B1 (ko) * 2006-02-03 2007-02-26 (주)원건축사사무소 콘크리트 균열보수용 균열지우개, 그 제조방법 및 이를이용한 균열보수방법

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