JPH10230235A - 遮水シート保護用マット - Google Patents

遮水シート保護用マット

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JPH10230235A
JPH10230235A JP9048389A JP4838997A JPH10230235A JP H10230235 A JPH10230235 A JP H10230235A JP 9048389 A JP9048389 A JP 9048389A JP 4838997 A JP4838997 A JP 4838997A JP H10230235 A JPH10230235 A JP H10230235A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば廃棄物処分場等の内面に敷設される遮
水シートを保護する保護用マットに係り、その保護用マ
ットを構成する不織布等のクッション材の紫外線等によ
る劣化を可及的に低減して該クッション材ひいては遮水
シートの耐久性を大幅に向上させることを目的とする。 【解決手段】 廃棄物処分場等の内面に敷設される遮水
シート2の表面に被覆もしくは積層される遮水シート保
護用マットであって、該保護用マット1が、少なくとも
上記遮水シート2への衝撃緩衝用のクッション層1b
と、そのクッション層1bの表面に積層した耐候性およ
び紫外線遮蔽効果を有する表皮層1aとが積層された構
造からなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば廃棄物処分
場等の内面に敷設される遮水シートを保護する保護用マ
ットに関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような廃棄物処分場等において
は、例えば図6に示すように廃棄物処分場Aの底面や側
面等の内面A1の略全面に止水処理Sを施すことによっ
て、その処分場に堆積させた廃棄物H中の有害物質が地
中内に浸透して汚染されるのを防ぐようにしている。
【0003】上記のような止水処理Sとしては、例えば
図7に示すように合成樹脂シートや各種の積層シート等
よりなる遮水シート2を処分場内面A1に敷設するのが
一般的であり、その表面には保護用マット1を積層する
ことによって、処分場に堆積させた廃棄物中の突起物が
シートに突き刺さったり、あるいは落石や車両による飛
び石で遮水シート2が損傷もしくは破損するのを防ぐよ
うにしている。
【0004】上記の保護用マット1としては、例えばポ
リエステルやポリプロピレン等の合成繊維よりなる短繊
維もしくは長繊維不織布をマット状に成形したクッショ
ン材が用いられている。なお上記遮水シート2と処分場
内面A1との間にも上記図7のように必要に応じて上記
と同様のクッション材3を設けるようにしている。
【0005】ところが、上記のような廃棄物処分場にお
いては、廃棄物の投棄を開始してから満杯になるまでに
一般に5〜15年もかかるため、保護用マット1の外部
に露出している部分は、太陽光線中の紫外線(UV)な
どの影響を長期間受け、時間の経過とともに徐々に劣化
し、3〜4年程度で脆化して破壊を起こしてしまい、保
護シートの役目を果たさなくなってしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
に鑑みて提案されたもので、上記の保護用マットを構成
する不織布等のクッション材の紫外線等による劣化を可
及的に低減して該クッション材ひいては遮水シートの耐
久性を大幅に向上させることのできる遮水シート保護用
マットを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明による遮水シート保護用シートは、以下の構
成としたものである。
【0008】即ち、廃棄物処分場等の内面に敷設される
遮水シートの表面に被覆もしくは積層される遮水シート
保護用マットであって、該保護用マットが、少なくとも
上記遮水シートへの衝撃緩衝用のクッション層と、その
クッション層の表面に積層した耐候性および紫外線遮蔽
効果を有する表皮層とが積層された構造からなることを
特徴とする。
【0009】上記の表皮層としては、紫外線遮蔽効果を
有する耐候性に優れたシート状もしくはフィルム状(以
下、フィルム状のものをも含めてシートという)の素材
であれば材質等に限定はないが、例えばフッ素樹脂シー
ト、特に延伸ポリテトラフルオロエチレン(以下、eP
TFEと略記する。なお単にPTFEというときはポリ
テトラフルオロエチレンを意味するものとする)シー
ト、或いはアルミニウムをメッキしたポリエステルフィ
ルムシートが最も好適である。また上記の表皮層とクッ
ション層とは、接着もしくは融着などの手段により予め
一体的に積層固定しておくのが望ましい。
【0010】
【作用】上記のようにクッション層の表面に耐候性およ
び紫外線遮蔽効果を有する表皮層を積層したことによ
り、上記クッション層の紫外線等による劣化が防止さ
れ、そのクッション層ひいては遮水シートの耐久性を大
幅に向上させることが可能となる。
【0011】特に、表皮層としてフッ素樹脂シート、と
りわけePTFEシートを用いた場合には耐久性を著し
く改善することができる。これは、フッ素樹脂の紫外線
遮蔽効果がクッション層の紫外線劣化の進行を著しく低
減させることができるためである。とりわけ、ePTF
Eは後述するような独特な微細繊維質の構造体であり、
その表面積が非常に大きいため、紫外線を含む光線を全
反射させる効果が大きく、その結果、下層のクッション
層を紫外線から保護する効果が特に大きくなる。
【0012】また表皮層としてアルミニウムをメッキし
たポリエステルフィルムシートを用いた場合には、その
反射特性を利用して好適な紫外線遮蔽効果を得ることが
でき、同時に耐候性にも極めて優れるために、下層のク
ッション層を上記ePTFEシートを用いた場合と同等
に保護することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明による遮水シート保
護用マットを、図に示す実施形態に基づいて具体的に説
明する。図1は本発明による遮水シート保護用マットの
一実施形態を示す断面図である。
【0014】図1において、1は遮水シート保護用マッ
トで、その保護用マット1は表皮層1aとクッション層
1bとよりなる。そのクッション層1bとしては、例え
ば前記従来例と同様にポリエステルやポリプロピレン等
の合成繊維よりなる短繊維もしくは長繊維不織布、或い
はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン等のフ
ォーム材、或いは衝撃吸収性ポリウレタンフォームをマ
ット状に形成したものを用いることができる。
【0015】また上記の表皮層1aとしては前述のよう
に紫外線遮蔽効果を有する耐候性に優れたシート状の素
材であれば材質等は適宜であるが、フッ素樹脂とりわけ
ePTFEシートが好適である。そのePTFEシート
は耐候性、紫外線遮蔽性、耐寒性、耐水性、柔軟性に優
れており、しかも軽量で、接着、融着等による上記クッ
ション層との積層加工も容易にできるため、最も好まし
い素材である。
【0016】上記ePTFEシートは、例えば特公昭5
3−39719号、特公昭51−18991号等に記載
される製法により製造され、その微細構造も該製法とと
もに公知である。具体的には、該ePTFEシートは、
基本的にPTFEファインパウダーと石油ナフサ等の潤
滑助剤の混合物からなるペースト成形体をダイを経て押
し出した後、押し出し物を加熱することによって潤滑助
剤を蒸発除去した後、PTFEの融点以下の高温で1軸
若しくは2軸方向以上に延伸することにより製造され
る。また、延伸により発生した微細構造を固定し、寸法
安定性を向上するために、延伸状態に固定したままPT
FEの融点以上の温度に加熱してから冷却する焼成処理
がなされることもある。しかし、本発明におけるePT
FEシートにあっては、最後の焼成処理は必ずしも必須
の処理ではない。
【0017】このようにして製造されるePTFEシー
トは、純白色でマシュマロのような感触があるきわめて
柔軟な感触のシートである。このシートを電子顕微鏡で
観察すると、その表面及び内部ともフィブリル(小繊
維)とそれらを繋ぐノード(結節)から形成されてお
り、独特の繊維質の多孔質体構造からなることがわか
る。ePTFEは、これらフィブリルとノードとによっ
て仕切られた「孔」と称する空間が構造内部に存在し、
それらの空間(空孔)はシートの表面から裏面まで連続
しているために通気性を有することになる。なお、この
フィブリル/ノード構造は延伸方向及び延伸倍率によっ
てその構造形態は変化する。例えば、1軸方向に延伸す
ると、フィブリルは1方向に配向したすだれ状になり、
それらフィブリルを繋ぐノードは延伸方向に直角に細長
い島状のものとして観察される。一方、2軸方向に延伸
すると、フィブリルは放射状に広がり、それらを繋ぐノ
ードは島状というよりむしろ細かい粒子状のものとして
観察される。また、延伸倍率を大きくすると、フィブリ
ルは長くなり、相対的にノード形状は小さくなり、究極
的にはフィブリルのみからなるいわゆるノードレス構造
になる。
【0018】上記ePTFEは純粋なPTFEからな
り、その構造を特徴づけているフィブリルもノードもい
ずれもPTFEである。PTFEは化学的に極めて安定
な樹脂であり、耐候性、耐紫外線性、耐熱性、耐寒性、
耐水性等に優れた材料として周知である。したがって、
ePTFEは本質的にPTFEそのものであり、その優
れた化学的安定性を備えており、空気によって酸化され
ることもなく、紫外線に対しても耐久性がある。また、
PTFEは自然界では合成されないためバクテリアによ
る侵食も受けない。
【0019】しかも、ePEFEは、際だった純白色を
呈しており、紫外線に対して優れた遮蔽効果を有する。
これは、ePTFEの微細多孔質構造に由来する全反射
現象によるものと考えられる。一方、PTFE充実体シ
ートは透明かスリガラス様の乳白色を呈するので紫外線
を透過しやすく、そのために紫外線遮蔽効果においてe
PTFEシートに比べて劣る。
【0020】また、PTFEは、他の物質との親和性が
なく、一般に接合しにくい材料と考えられているが、e
PTFEは多孔質構造であるためにいわゆるアンカー効
果による接着、融着等が可能である。従って、前述のよ
うな合成繊維製の不織布や、或いはフォーム材等よりな
るクッション層にも容易に接着もしくは融着させること
ができる。
【0021】さらに、ePTFEシートは前述のように
マシュマロのような感触があり、接触する他の物体の形
状にいかようにも沿わせることができる可塑的性質が強
い。PTFEは一般に剛直なポリマーとされているが、
ePTFEの柔軟な性質はその独特な繊維質構造による
ものと考えられている。従って、ePTFEシートと不
織布や、或いはフォーム材等よりなるクッション層とを
積層しても、クッション層の伸縮に対しても容易に追随
することができ、カーリングを生じにくい性質を有して
いる。もっとも、ePTFEシートの繊維質構造はすべ
てのノードがフィブリルによって結合された一体構造か
らなる網目構造であるため、変形に対してきわめて穏や
かな弾性回復力も有しており、そのことが適度な積層加
工しやすさの要因にもなっている。
【0022】本発明における表皮層1aの厚さは適宜で
あるが、例えば前記のePTFEシートを使用する場合
には3〜300μmの範囲にあることが望ましい。特
に、遮水シート保護用マットとしての生産性とのコスト
バランス、及び、紫外線遮蔽性、耐久性等の実効果を考
慮すると、より好ましくは10〜150μm、さらに好
ましくは20〜100μmの範囲の厚さが望ましい。な
お、この厚さは、特にePTFEシートの場合について
定義すると、ダイヤルゲージで測定した平均厚さ(テク
ノロック社製1/1000mmダイヤルシックネスゲー
ジを用い、本体バネ荷重以外の荷重をかけない状態で測
定した場合)をいう。厚さが3μm未満のときは、充分
な機械的強度や耐久性が得られず、しかも積層加工も困
難になる。逆に、300μmを越えると、生産性が悪
く、材料費も高くなるためコスト面で妥当とは言えなく
なる。
【0023】なお、外観上及び美観上の要求から遮水シ
ート保護用マットに着色が必要な場合は、表皮層1aに
着色したシートを用いればよい。上記ePTFEシート
を例にとると、ePTFEを着色する方法としては、e
PTFE製造のPTFEファインパウダーへの助剤混合
時に予め顔料を混入しておきePTFEの空孔に顔料を
埋没させる方法、シートを形成した後に溶剤系の顔料を
塗布することによって溶剤の浸透を利用してePTFE
の空孔に顔料を埋没させる方法、シートを形成後にその
シートを顔料浴にディップし顔料をシートの空孔に埋没
させる方法等が挙げられる。
【0024】表皮層1aの色調は、美的もしくは環境雰
囲気の観点から適宜選択すればよいが、一般に黒色等の
濃い色よりも白色等の明るい色の方が太陽光や紫外線を
よく反射し、遮水シート保護用マットの表面温度も夏季
でも比較的低く保つことができるためクッション層1b
の熱劣化を軽減することができるので好ましいと考えら
れる。表皮層1aとしてePTFEシートを無着色で使
用すると、このシートは真白色であるため太陽光や紫外
線をよく反射し、夏季でも遮水シート保護用マットの表
面温度を60℃前後に押さえることができ、クッション
層ひいては遮水シートの劣化をさらに良好に防止するこ
とが可能となる。
【0025】また、表皮層1aの材質のもう1つの好適
な例として、アルミニウムをメッキしたポリエステルフ
ィルムシートを挙げることができる。この場合には、ア
ルミニウムメッキの反射特性を利用して好適な紫外線遮
蔽効果を得ることができ、同時に耐候性にも極めて優れ
るために、結果として、下層のクッション層1bを前記
ePTFEシートを表皮層1aに用いた場合と同様に保
護することができる。また美観に優れ、軽量で取り扱い
やすい。
【0026】次に、クッション層1bとしては、前述の
ように従来例と同様にポリエステルやポリプロピレン等
の合成繊維よりなる短繊維もしくは長繊維不織布、或い
はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン等のフ
ォーム材、或いは衝撃吸収性ポリウレタンフォームをマ
ット状に形成したものを用いることができるが、遮水シ
ート2に対する衝撃緩衝性のよいものであれば、上記以
外のものでもよい。ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リウレタン等のフォーム材は、耐衝撃性に優れているも
のの、耐候性が劣っていたため、保護用マットとしては
従来、使われていなかった。
【0027】表皮層1aとクッション層1bの積層は、
表皮層1aとクッション層1bを完全に一体化できる方
法であれば接着加工であれ、融着加工であれ適宜適用で
きるが、遮水シート保護用マットが、自然環境に晒され
た極めて厳しい環境で使用されることから、接着剤を使
用しない融着加工がより好ましい。クッション層がフォ
ーム材であればフレイムボンディング加工が適用できる
ため、融着加工が容易である。
【0028】一般にフッ素樹脂、特にPTFE樹脂は、
耐候性、耐紫外線性、耐熱性、耐寒性、耐水性等に優れ
た素材である反面、接着又は融着加工が非常に困難であ
ることが知られているが、多孔質PTFEシート又はe
PTFEシートであれば、その多孔質構造を利用したア
ンカー効果により接着加工、融着加工が可能であり、こ
れにより表皮層1aとクッション層1bの積層状態も耐
候性に優れたものとなる。
【0029】次に、上記実施形態における遮水シート保
護用マット1の施工要領等について説明する。図2はそ
の施工要領の一例を示すもので、先ず同図(a)に示す
ように廃棄物処理場の内面A1の略全面に予め遮水シー
ト2を敷設する。その敷設方法や手順等は従来公知の手
法で行えばよい。その遮水シート2と処分場内面A1と
の間には前記従来例と同様に必要に応じてクッション材
3を設ける。
【0030】そして図2(b)に示すように上記遮水シ
ート2の表面に上記の表皮層1aとクッション層1bと
からなる遮水シート保護用マット1を被覆するもので、
その保護用マット1の全体の平面形状や大きさ等は適宜
であるが、例えば上記遮水シート保護用マット1を予め
所定の幅の長尺帯状に形成して、これを廃棄物処分場の
長さ寸法等に合せて所定の長さに切断し、これを処分場
の内面に敷設した遮水シート2の表面に複数枚順に並べ
て設置して遮水シート2表面全面を覆うようにすればよ
い。
【0031】上記のように表皮層1aとクッション層1
bとを一体的に接合してなる遮水シート保護用マット1
を、遮水シート2の表面全面を覆うように被覆すること
で、クッション層1bの弾性により廃棄物Hを堆積する
際の衝撃等で遮水シートが破損するのを防止できると共
に、そのクッション層1bの上面に耐候性を有する表皮
層1aを設けたことで、クッション層1bはもとより遮
水シート2が太陽からの紫外線等で劣化・損傷するのを
防止することができる。
【0032】特に表皮層1aとしてePTFEシートを
用いた場合は、前述のように耐候性はもとより紫外線遮
蔽性、耐熱性、耐寒性、耐水性、柔軟性等の種々の優れ
た特性を有するため、設置する地域の天候や気温等の如
何に拘らずクッション層1bや遮水シート2等の耐久性
を大幅に向上させることができる。また上記のシートは
軽量で、しかも肉薄のものを使用できるので、重量増加
が殆どなく従来と同じ施工方法で施工できる。さらに前
記クッション層1bは上記表皮層1aで覆われるため雨
水等がしみ込むのが防止され、しみ込んだ水の重量でマ
ットがずれ落ちたり、冬季には凍結してクッション層や
遮水シートを傷めるのを防ぐことができる。
【0033】また、表皮層1aとしてアルミニウムをメ
ッキしたポリエステルフィルムシートを用いた場合に
は、その反射特性を利用して好適な紫外線遮蔽効果を得
ることができ、同時に安定的な耐久性を保有しているた
め、下層のクッション層1bや遮水シート2を上記eP
TFEシートを用いた場合と同時に保護することができ
る。
【0034】なお、上記実施形態においては、遮水シー
ト保護用マット1を構成する表皮層1aとクッション層
1bを、予め接着もしくは融着等で一体的に積層固着す
るようにしたが、単に重ねただけでもよい。あるいは図
3に示すように表皮層1aとクッション層1bとからな
る遮水シート保護用マット1の下面に遮水シート2をも
予め一体的に積層固着するようにしてもよく、さらに遮
水シート2と廃棄物処理場の内面との間にクッション材
3を配設する場合には、そのクッション材3をも含めて
図4に示すように上記4つの積層体1a・1b・2・3
の全てを予め接着もしくは融着等で一体的に積層固着す
るようにしてもよい。
【0035】また上記の各実施形態においては、遮水シ
ート保護用マット1を表皮層1aとクッション層1bと
で構成したが、必要に応じて例えば図5に示すように表
皮層1aとクッション層1bとの間に、表皮層1aの傷
付き防止を目的として、ポリエチレン、エチレン・酢酸
ビニル共重合体、エチレンメチルメタクリレート等の熱
可塑性樹脂フィルムによる補強層1cを熱融着等により
挟み込んだ状態で設けてもよい。他の構成および施工要
領等は前記各実施形態と同様である。
【0036】上記のような補強層1cを設けると、以下
のような効果が得られる。即ち、表皮層1aは前述のよ
うに極めて薄いので、その下に柔らかいクッション層1
bが配置されていると、万一重量物が落下したときなど
に凹んで傷つくことが懸念されるが、両者1a、1bの
間にクッション層1bよりは硬いこうした補強層1cを
介在させておくことにより、表皮層1aの凹みを抑え、
これが破断することを防止することができる。また上記
熱可塑性樹脂フィルムからなる補強層1cには、防水性
があるため、遮水シート保護用マット1の下側に配置す
る遮水シート2の防水機能を高める効果もある。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明による遮水シ
ート保護用マット1は、前述のように少なくとも遮水シ
ート2への衝撃緩衝用のクッション層1bと、そのクッ
ション層1bの表面に積層した耐候性および紫外線遮蔽
効果を有する表皮層1aとが積層された構造としたか
ら、上記表皮層1aはそれ自体耐候性に優れ紫外線を遮
蔽するため、下層のクッション層1bの紫外線劣化を良
好に防止することが可能となり、そのクッション層1b
ひいては遮水シート2の耐久性を大幅に向上させること
ができる。その結果、廃棄物処分場等に長期間使用して
も上記クッション層1bさらには遮水シート2が劣化損
傷して有害物質が地中に浸透するおそれが可及的に低減
され、信頼性を充分に高めることができる等の効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による遮水シート保護用マットの一実施
形態を示す断面図。
【図2】(a)・(b)は上記遮水シート保護用マット
の施工要領を示す説明図。
【図3】本発明による遮水シート保護用マットの他の実
施形態を示す断面図。
【図4】本発明による遮水シート保護用マットの他の実
施形態を示す断面図。
【図5】本発明による遮水シート保護用マットの他の実
施形態を示す断面図。
【図6】廃棄物処分場の概略構成を示す説明図。
【図7】従来の遮水シート保護用マットの断面図。
【符号の説明】
1 遮水シート保護用マット 1a 表皮層 1b クッション層 1c 補強層 2 遮水シート 3 クッション材 A 廃棄物処分場 S 止水処理 H 廃棄物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山元 智 神奈川県川崎市麻生区向原3−4−11 ジ ュネス新百合201 (72)発明者 森田 佳祐 東京都港区芝2−5−10 株式会社ケー・ エフ・シー内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物処分場等の内面に敷設される遮水
    シートの表面に被覆もしくは積層される遮水シート保護
    用マットであって、該保護用マットが、少なくとも上記
    遮水シートへの衝撃緩衝用のクッション層と、そのクッ
    ション層の表面に積層した耐候性および紫外線遮蔽効果
    を有する表皮層とが積層された構造からなることを特徴
    とする遮水シート保護用マット。
  2. 【請求項2】 前記表皮層が多孔質延伸ポリテトラフル
    オロエチレン(ePTFE)シートである請求項1に記
    載の遮水シート保護用マット。
  3. 【請求項3】 前記表皮層がアルミニウムをメッキした
    ポリエステルフィルムシートである請求項1に記載の遮
    水シート保護用マット。
  4. 【請求項4】 前記クッション層と前記表皮層との間
    に、該表皮層の破断を防止する補強層を設けてなる請求
    項1、2または3に記載の遮水シート保護用マット。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000202390A (ja) * 1999-01-12 2000-07-25 Takiron Co Ltd 廃棄物処分場の遮水構造
JP2007247294A (ja) * 2006-03-16 2007-09-27 Ohbayashi Corp 底質の被覆工法及び被覆構造

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