JPH10228639A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH10228639A
JPH10228639A JP2634997A JP2634997A JPH10228639A JP H10228639 A JPH10228639 A JP H10228639A JP 2634997 A JP2634997 A JP 2634997A JP 2634997 A JP2634997 A JP 2634997A JP H10228639 A JPH10228639 A JP H10228639A
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JP
Japan
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magnetic
film
magnetic film
recording medium
uppermost
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JP2634997A
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English (en)
Inventor
Hirohide Mizunoya
博英 水野谷
Noriyuki Kitaori
典之 北折
Akira Shiga
章 志賀
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広い記録周波数帯域にわたって高い出力が得
られる磁気記録媒体を提供することである。 【解決手段】 支持体と磁性膜とを有する磁気記録媒体
において、前記磁性膜は複数の磁性膜が積層されたもの
であり、前記磁性膜のうち最上層の磁性膜は、その保磁
力Hcnが1200〜1700Oe、残留磁束密度Brnが
4000〜6500Gであり、前記最上層の磁性膜に隣
接した下層の磁性膜は、その残留磁束密度Br1が前記最
上層の磁性膜の残留磁束密度Brnの1.4〜2倍である
磁気記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広範囲にわたって
高い出力が得られる磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気テープ等の磁気記録媒体において
は、高密度記録化の要請から、支持体上に設けられる磁
性膜として、バインダ樹脂を用いた塗布型のものではな
く、バインダ樹脂を用いない金属薄膜型のものが提案さ
れている。すなわち、真空蒸着等の手段により磁性膜を
形成した磁気記録媒体が提案されている。そして、この
種の磁気記録媒体は磁性体の充填密度が高く、高密度記
録に適したものである。
【0003】ところで、斜め蒸着手段で形成された磁性
膜は、一層(単層)であったり、二層以上の複数層から
なる積層タイプであったりする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この磁性膜が積層タイ
プのものは、記録波長が短い場合には上層磁性膜を利用
させ、記録波長が長い場合には下層磁性膜までを利用さ
せるようにし、もって広い記録周波数帯域にわたって高
い出力を得ようとしたものである。しかし、これまでの
積層タイプのものでは、上・下層の磁気特性(保磁力H
c、残留磁束密度Br)が同等であり、充分な出力特性
が得られていない。
【0005】従って、本発明が解決しようとする課題
は、広い記録周波数帯域にわたって高い出力が得られる
磁気記録媒体を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題は、支持体と
磁性膜とを有する磁気記録媒体において、前記磁性膜は
複数の磁性膜が積層されたものであり、前記磁性膜のう
ち最上層の磁性膜は、その保磁力Hcnが1200〜17
00Oe、残留磁束密度Brnが4000〜6500Gで
あり、前記最上層の磁性膜に隣接した下層の磁性膜は、
その残留磁束密度Br1が前記最上層の磁性膜の残留磁束
密度Brnの1.4〜2倍であることを特徴とする磁気記
録媒体によって解決される。
【0007】特に、支持体と磁性膜とを有する磁気記録
媒体において、前記磁性膜は複数の磁性膜が積層された
ものであり、前記磁性膜のうち最上層の磁性膜は、その
保磁力Hcnが1200〜1700Oe、残留磁束密度B
rnが4000〜6500Gであり、前記最上層の磁性膜
に隣接した下層の磁性膜は、その保磁力Hc1が800〜
1200Oe、残留磁束密度Br1が前記最上層の磁性膜
の残留磁束密度Brnの1.4〜2倍であることを特徴と
する磁気記録媒体によって解決される。
【0008】上記磁気記録媒体において、最上層の磁性
膜は、その厚さLn が80〜120nmであるものが好
ましい。又、最上層の磁性膜に隣接した下層の磁性膜
は、その厚さL1 が40〜100nmであるものが好ま
しい。更には、最上層の磁性膜に隣接した下層の磁性膜
の厚さL1 /最上層の磁性膜の厚さLn が0.5〜0.
9であるものが好ましい。尚、トータルの磁性膜の厚さ
は0.1〜0.3μmであるのが好ましい。
【0009】又、支持体と磁性膜との間に、金属、半金
属、カーボンの群の中から選ばれる材料からなる下地膜
が設けられたものが好ましい。そして、上記磁気記録媒
体は、好ましくは、最短記録波長が0.2〜0.4μm
の信号が用いられて記録されたものである。すなわち、
上記のように構成させていると、上層の磁性膜と下層の
磁性膜との間でバランスがとれたものであり、高域から
低域にかけて全般的に高い出力が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の磁気記録媒体は、支持体
と磁性膜とを有する磁気記録媒体において、前記磁性膜
は複数の磁性膜が積層されたものであり、前記磁性膜の
うち最上層の磁性膜は、その保磁力Hcnが1200〜1
700Oe(特に、1400〜1600Oe)、残留磁
束密度Brnが4000〜6500G(特に、4500〜
5800G)であり、前記最上層の磁性膜に隣接した下
層の磁性膜は、その残留磁束密度Br1が前記最上層の磁
性膜の残留磁束密度Brnの1.4〜2倍(特に、1.6
〜1.9)である。特に、支持体と磁性膜とを有する磁
気記録媒体において、前記磁性膜は複数の磁性膜が積層
されたものであり、前記磁性膜のうち最上層の磁性膜
は、その保磁力Hcnが1200〜1700Oe(特に、
1400〜1600Oe)、残留磁束密度Brnが400
0〜6500G(特に、4500〜5700G)であ
り、前記最上層の磁性膜に隣接した下層の磁性膜は、そ
の保磁力Hc1が800〜1200Oe(特に、800〜
1000Oe)、残留磁束密度Br1が前記最上層の磁性
膜の残留磁束密度Brnの1.4〜2倍(特に、1.6〜
1.9)である。上記特性(Hcn,Brn,Br1/Brn)
を満たすことで、広い周波数帯域にわたり高い出力特性
が得られる。更に、最上層の磁性膜は、その厚さLn が
80〜120nm(特に、90〜115nm)である。
最上層の磁性膜に隣接した下層の磁性膜は、その厚さL
1 が40〜100nm(特に、60〜85nm)であ
る。最上層の磁性膜に隣接した下層の磁性膜の厚さL1
/最上層の磁性膜の厚さLn は0.5〜0.9(特に、
0.55〜0.85)である。又、支持体と磁性膜との
間に、金属、半金属、カーボンの群の中から選ばれる材
料からなる下地膜が設けられた。そして、上記の磁気記
録媒体は、特に、最短記録波長が0.2〜0.4μmの
信号が用いられて記録されたものである。
【0011】以下、更に詳しく説明する。図1は、本発
明になる磁気記録媒体の概略断面図である。図1中、1
は支持体である。この支持体1は、磁性を有するもので
も、非磁性のものでも良い。一般的には非磁性のもので
ある。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)
等のポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリスル
フォン、ポリカーボネート、ポリプロピレン等のオレフ
ィン系の樹脂、セルロース系の樹脂、塩化ビニル系の樹
脂といったフレキシブルな高分子材料が用いられる。
【0012】この非磁性の支持体1上に磁性膜が設けら
れる。磁性膜は、複数の磁性膜が積層されたものであ
る。例えば、二層、あるいは三層以上の磁性膜が積層さ
れたものである。尚、以下においては、磁性膜は二層積
層タイプのもので説明する。2aは支持体1上に設けら
れた磁性膜、2bは磁性膜2a上に設けられた磁性膜で
ある。磁性膜2a,2bは、例えば図2に示す斜め蒸着
装置を用いて設けられる。従って、磁性膜2a,2bは
斜め蒸着磁性膜である。図2中、1は支持体、10は冷
却キャンロール、11はルツボ、12はルツボ11に充
填された磁性金属、13は遮蔽板、14は酸素ガス供給
ノズル、15は電子銃である。そして、真空槽16内
を、例えば10-4〜10-6Torr程度に排気し、磁性
金属12に電子銃15からの電子ビームを照射して蒸発
させ、金属磁性粒子を堆積(斜め蒸着)させることによ
り斜め蒸着磁性膜2a,2bが設けられる。
【0013】磁性膜2a,2bは次の条件を満たすよう
に成膜される。磁性膜2aの厚さL1 は40〜100n
m(特に、60〜85nm)、磁性膜2bの厚さLn は
80〜120nm(特に、90〜115nm)であるよ
うに成膜される。かつ、L1/Ln が0.5〜0.9
(特に、0.55〜0.85)であるように成膜され
る。更に、磁性膜2aは、その保磁力Hc1が800〜1
200Oe(特に、900〜1150Oe)、残留磁束
密度Br1が7000〜10000G(特に、8000〜
9500G)であり、磁性膜2bは、その保磁力Hcnが
1200〜1700Oe(特に、1400〜1600O
e)、残留磁束密度Brnが4000〜6500G(特
に、4500〜5800G)であり、Br1/Brnが1.
4〜2倍(特に、1.6〜1.9)であるように成膜さ
れる。この範囲の磁気特性の時、低域での出力を損なう
ことなく、高域での出力向上を図ることが出来る。上記
の保磁力及び残留磁束密度を有する磁気記録媒体は、支
持体1の走行速度、電子銃15の出力、酸素ガス供給ノ
ズル14からの酸素ガス供給量などの諸条件を調整する
ことにより得られる。例えば、先ず、酸素ガス供給量以
外の条件をある値に設定しておき、この後、酸素ガス供
給量を微調整することによって本発明の磁気記録媒体を
得ることが出来る。酸素ガス供給量を増加させると、保
磁力は高くなり、残留磁束密度は低くなる。逆に、酸素
ガス供給量を減少させると、保磁力は低くなり、残留磁
束密度は高くなる。具体的な条件は、個々の蒸着装置に
より異なるが、本装置の場合、以下の実施例に示す設定
値により目的とする磁性膜が得られる。
【0014】磁性膜2a,2bを構成する磁性金属12
の材料としては、例えばFe,Co,Ni等の金属の他
に、Co−Ni合金、Co−Pt合金、Co−Ni−P
t合金、Fe−Co合金、Fe−Ni合金、Fe−Co
−Ni合金、Fe−Co−B合金、Co−Ni−Fe−
B合金、Co−Cr合金、あるいはこれらに異種の金属
を含有させた合金が用いられる。尚、磁性膜としては、
前記材料の窒化物(例えば、Fe−N,Fe−N−O)
や炭化物(例えば、Fe−C,Fe−C−O)等も挙げ
られる。
【0015】金属磁性膜2b上に1〜50nm、特に3
〜20nm程度のダイヤモンドライクカーボン等からな
る保護膜3が設けられる。保護膜は、例えばECRマイ
クロ波プラズマCVD装置を用いて成膜できる。そし
て、必要に応じて、フッ素系潤滑剤の膜4が浸漬あるい
は超音波噴霧などの手段により1〜7nm程度の厚さ設
けられる。潤滑剤としては、アウジモント社製のフォン
ブリンAM2001、フォンブリンZ DOL、フォン
ブリンZDIAC、ダイキン工業社製のデムナムSA、
デムナムSH等がある。
【0016】又、支持体1と磁性膜2aとの間に、磁性
膜2aの下地膜5が設けられる。下地膜5は、Al,T
iあるいはCu−Al合金などの金属材料からなる厚さ
20〜100nmの金属膜、Si等の半金属材料からな
る厚さ20〜100nmの半金属膜、あるいはダイヤモ
ンドライクカーボン等のカーボンからなる厚さ20〜1
00nmのカーボン膜で形成される。金属膜や半金属膜
は、磁性膜の形成と同様な手段、例えば蒸着やスパッタ
等の装置で形成できる。カーボン膜は、例えばECRマ
イクロ波プラズマCVD装置を用いて成膜できる。
【0017】
【実施例1】蒸着装置を用い、6μm厚のPETフィル
ム1上に厚さ30nmの金属(Ti)からなる非磁性の
金属膜(下地膜)5を設けた。下地膜5を設けたPET
フィルム1を、図2に示す斜め蒸着装置に装填し、下地
膜5上にCo金属斜め蒸着磁性膜2aを設けた。尚、こ
の下層の斜め蒸着磁性膜2aを成膜する時の条件は下記
の通りである。
【0018】PETフィルム1の走行速度;11m/m
in 電子銃15の出力;25kw 斜め蒸着時における最小入射角;55° ノズル14からの酸素ガス供給量;290sccm 磁性膜2aが設けられた支持体を、再度、図2に示す斜
め蒸着装置に装填し、磁性膜2a上にCo金属斜め蒸着
磁性膜2bを設けた。尚、この上層の斜め蒸着磁性膜2
bを成膜する時の条件は下記の通りである。
【0019】PETフィルム1の走行速度;7m/mi
n 電子銃15の出力;25kw 斜め蒸着時における最小入射角;55° ノズル14からの酸素ガス供給量;230sccm この後、磁性膜2bの上に、ECR−CVD装置を用い
て13nm厚のダイヤモンドライクカーボン膜(保護
膜)3が設けられ、更にその上にパーフルオロポリエー
テル系の潤滑剤の膜4が5nmの厚さ設けられた。
【0020】又、反対側の面にカーボンブラックとバイ
ンダ樹脂とを含む塗料が乾燥後の厚さが0.5μmとな
るよう塗布され、バックコート膜6が設けられた。この
後、所定の工程を経て磁気テープが作製された。
【0021】
【実施例2】下記方法とした以外は、実施例1の方法に
準じて磁気テープを作製した。下地膜5は半金属(S
i)からなる厚さ30nmの非磁性の半金属膜である。
下層の斜め蒸着磁性膜2aを成膜する時の条件は下記の
通りである。 PETフィルム1の走行速度;11m/min 電子銃15の出力;25kw 斜め蒸着時における最小入射角;55° ノズル14からの酸素ガス供給量;280sccm 上層の斜め蒸着磁性膜2bを成膜する時の条件は下記の
通りである。
【0022】PETフィルム1の走行速度;7m/mi
n 電子銃15の出力;25kw 斜め蒸着時における最小入射角;60° ノズル14からの酸素ガス供給量;300sccm
【0023】
【実施例3】下記方法とした以外は、実施例1の方法に
準じて磁気テープを作製した。下地膜5は厚さ20nm
のダイヤモンドライクカーボン膜である。下層の斜め蒸
着磁性膜2aを成膜する時の条件は下記の通りである。 PETフィルム1の走行速度;11m/min 電子銃15の出力;30kw 斜め蒸着時における最小入射角;55° ノズル14からの酸素ガス供給量;220sccm 上層の斜め蒸着磁性膜2bを成膜する時の条件は下記の
通りである。
【0024】PETフィルム1の走行速度;7m/mi
n 電子銃15の出力;30kw 斜め蒸着時における最小入射角;55° ノズル14からの酸素ガス供給量;310sccm
【0025】
【実施例4】下記方法とした以外は、実施例1の方法に
準じて磁気テープを作製した。下地膜5は設けられなか
った。下層の斜め蒸着磁性膜2aを成膜する時の条件は
下記の通りである。 PETフィルム1の走行速度;11m/min 電子銃15の出力;25kw 斜め蒸着時における最小入射角;60° ノズル14からの酸素ガス供給量;290sccm 上層の斜め蒸着磁性膜2bを成膜する時の条件は下記の
通りである。
【0026】PETフィルム1の走行速度;7m/mi
n 電子銃15の出力;25kw 斜め蒸着時における最小入射角;60° ノズル14からの酸素ガス供給量;230sccm
【0027】
【実施例5】下記方法とした以外は、実施例1の方法に
準じて磁気テープを作製した。下地膜5は設けられなか
った。下層の斜め蒸着磁性膜2aを成膜する時の条件は
下記の通りである。 PETフィルム1の走行速度;11m/min 電子銃15の出力;25kw 斜め蒸着時における最小入射角;60° ノズル14からの酸素ガス供給量;280sccm 上層の斜め蒸着磁性膜2bを成膜する時の条件は下記の
通りである。
【0028】PETフィルム1の走行速度;7m/mi
n 電子銃15の出力;25kw 斜め蒸着時における最小入射角;55° ノズル14からの酸素ガス供給量;310sccm
【0029】
【実施例6】下記方法とした以外は、実施例1の方法に
準じて磁気テープを作製した。下地膜5は設けられなか
った。下層の斜め蒸着磁性膜2aを成膜する時の条件は
下記の通りである。 PETフィルム1の走行速度;11m/min 電子銃15の出力;30kw 斜め蒸着時における最小入射角;60° ノズル14からの酸素ガス供給量;210sccm 上層の斜め蒸着磁性膜2bを成膜する時の条件は下記の
通りである。
【0030】PETフィルム1の走行速度;9m/mi
n 電子銃15の出力;30kw 斜め蒸着時における最小入射角;60° ノズル14からの酸素ガス供給量;220sccm
【0031】
【実施例7】下記方法とした以外は、実施例1の方法に
準じて磁気テープを作製した。下地膜5は設けられなか
った。下層の斜め蒸着磁性膜2aを成膜する時の条件は
下記の通りである。 PETフィルム1の走行速度;12m/min 電子銃15の出力;25kw 斜め蒸着時における最小入射角;55° ノズル14からの酸素ガス供給量;240sccm 上層の斜め蒸着磁性膜2bを成膜する時の条件は下記の
通りである。
【0032】PETフィルム1の走行速度;7m/mi
n 電子銃15の出力;25kw 斜め蒸着時における最小入射角;60° ノズル14からの酸素ガス供給量;230sccm
【0033】
【比較例1】下記方法とした以外は、実施例1の方法に
準じて磁気テープを作製した。下地膜5は設けられなか
った。下層の斜め蒸着磁性膜2aを成膜する時の条件は
下記の通りである。 PETフィルム1の走行速度;7m/min 電子銃15の出力;25kw 斜め蒸着時における最小入射角;55° ノズル14からの酸素ガス供給量;230sccm 上層の斜め蒸着磁性膜2bを成膜する時の条件は下記の
通りである。
【0034】PETフィルム1の走行速度;7m/mi
n 電子銃15の出力;25kw 斜め蒸着時における最小入射角;55° ノズル14からの酸素ガス供給量;230sccm
【0035】
【比較例2】下記方法とした以外は、実施例1の方法に
準じて磁気テープを作製した。下地膜5は設けられなか
った。下層の斜め蒸着磁性膜2aを成膜する時の条件は
下記の通りである。 PETフィルム1の走行速度;7m/min 電子銃15の出力;25kw 斜め蒸着時における最小入射角;60° ノズル14からの酸素ガス供給量;320sccm 上層の斜め蒸着磁性膜2bを成膜する時の条件は下記の
通りである。
【0036】PETフィルム1の走行速度;6m/mi
n 電子銃15の出力;25kw 斜め蒸着時における最小入射角;60° ノズル14からの酸素ガス供給量;220sccm
【0037】
【比較例3】下記方法とした以外は、実施例1の方法に
準じて磁気テープを作製した。下地膜5は設けられなか
った。下層の斜め蒸着磁性膜2aを成膜する時の条件は
下記の通りである。 PETフィルム1の走行速度;7m/min 電子銃15の出力;25kw 斜め蒸着時における最小入射角;60° ノズル14からの酸素ガス供給量;220sccm 上層の斜め蒸着磁性膜2bを成膜する時の条件は下記の
通りである。
【0038】PETフィルム1の走行速度;11m/m
in 電子銃15の出力;25kw 斜め蒸着時における最小入射角;55° ノズル14からの酸素ガス供給量;280sccm
【0039】
【比較例4】下記方法とした以外は、実施例1の方法に
準じて磁気テープを作製した。下地膜5は設けられなか
った。又、磁性膜は一層であり、その成膜条件は下記の
通りである。 PETフィルム1の走行速度;5m/min 電子銃15の出力;25kw 斜め蒸着時における最小入射角;55° ノズル14からの酸素ガス供給量;310sccm
【0040】
【特性】上記各例で得た磁気テープの磁性膜の厚さ(L
1 ,Ln )、磁気特性(保磁力Hc1,Hcn、残留磁束密
度Br1,Brn)を求めたので、その結果を下記の表−
1,表−2に示す。尚、厚さは断面TEM写真により、
磁気特性はVSMにより求めたものである。
【0041】 表−1 下層磁性膜 上層磁性膜 L1 Hc1 Br1 Ln Hcn Brn (nm) (Oe) (G) (nm) (Oe) (G) 実施例1 74 1080 8000 118 1390 5590 実施例2 85 930 8210 113 1530 5030 実施例3 76 900 9480 92 1460 5670 実施例4 71 1040 8020 114 1430 5530 実施例5 82 960 8170 109 1620 4930 実施例6 77 820 9600 91 1530 5320 実施例7 62 890 8580 111 1410 5610 比較例1 92 1430 4970 93 1430 4970 比較例2 91 1510 5410 106 1060 8090 比較例3 123 1440 5630 84 1520 5290 比較例4 − − − − 173 1580 4850 表−2 L1 /Ln Hc1/Hcn Br1/Brn 実施例1 0.63 0.78 1.43 実施例2 0.75 0.61 1.63 実施例3 0.83 0.62 1.67 実施例4 0.62 0.73 1.45 実施例5 0.75 0.59 1.66 実施例6 0.85 0.54 1.80 実施例7 0.56 0.63 1.53 比較例1 0.98 1.00 1.00 比較例2 0.86 1.42 0.67 比較例3 1.46 0.95 1.06 又、上記各例で得た磁気テープについて、記録波長λが
0.33μm,0.49μm,0.98μm,2μm,
5μm,10μm,21μmの再生出力を調べたので、
その結果を表−3に示す。
【0042】 表−3 再生出力(dB) 0.33μm 0.49μm 0.98μm 2μm 5μm 10μm 21μm 実施例1 2.9 2.7 2.5 2.1 1.9 2.3 2.7 実施例2 3.3 3.1 2.6 2.3 1.9 2.2 2.6 実施例3 2.7 2.4 2.2 1.9 2.4 2.5 2.7 実施例4 2.8 2.6 2.3 2.0 1.9 2.2 2.6 実施例5 3.6 3.1 2.7 2.2 1.6 1.9 2.1 実施例6 3.0 2.7 2.4 2.1 1.9 1.7 1.5 実施例7 2.1 1.8 1.6 1.4 1.1 0.9 0.8 比較例1 0 0 0 0 0 0 0 比較例2 -0.6 -0.5 -0.2 0.1 0.4 0.8 1.1 比較例3 0.8 0.6 0.3 0.4 0.7 0.9 1.0 比較例4 -1.3 -1.1 -0.8 -0.3 0.1 0.3 0.5 これによれば、本発明の条件を満たす場合、出力が高い
ことが判る。
【0043】
【発明の効果】最上層の磁性膜は、その保磁力Hcnが1
200〜1700Oe、残留磁束密度Brnが4000〜
6500Gであり、最上層の磁性膜に隣接した下層の磁
性膜は、その残留磁束密度Br1が前記最上層の磁性膜の
残留磁束密度Brnの1.4〜2倍である複数の磁性膜が
積層されたもので構成させたから、上層の磁性膜と下層
の磁性膜との間でバランスがとれたものであり、高域か
ら低域にかけて全般的に高い出力が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気記録媒体の概略断面図
【図2】斜め蒸着装置の概略図
【符号の説明】
1 支持体 2a 下層磁性膜 2b 上層磁性膜 3 保護膜 4 潤滑剤の膜 5 下地膜

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と磁性膜とを有する磁気記録媒体
    において、 前記磁性膜は複数の磁性膜が積層されたものであり、 前記磁性膜のうち最上層の磁性膜は、その保磁力Hcnが
    1200〜1700Oe、残留磁束密度Brnが4000
    〜6500Gであり、 前記最上層の磁性膜に隣接した下層の磁性膜は、その残
    留磁束密度Br1が前記最上層の磁性膜の残留磁束密度B
    rnの1.4〜2倍であることを特徴とする磁気記録媒
    体。
  2. 【請求項2】 支持体と磁性膜とを有する磁気記録媒体
    において、 前記磁性膜は複数の磁性膜が積層されたものであり、 前記磁性膜のうち最上層の磁性膜は、その保磁力Hcnが
    1200〜1700Oe、残留磁束密度Brnが4000
    〜6500Gであり、 前記最上層の磁性膜に隣接した下層の磁性膜は、その保
    磁力Hc1が800〜1200Oe、残留磁束密度Br1が
    前記最上層の磁性膜の残留磁束密度Brnの1.4〜2倍
    であることを特徴とする磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 最上層の磁性膜は、その厚さLn が80
    〜120nmであることを特徴とする請求項1又は請求
    項2の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 最上層の磁性膜に隣接した下層の磁性膜
    は、その厚さL1 が40〜100nmであることを特徴
    とする請求項1〜請求項3いずれかの磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 最上層の磁性膜に隣接した下層の磁性膜
    の厚さL1 /最上層の磁性膜の厚さLn が0.5〜0.
    9であることを特徴とする請求項1〜請求項4いずれか
    の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 支持体と磁性膜との間に、金属、半金
    属、カーボンの群の中から選ばれる材料からなる下地膜
    が設けられてなることを特徴とする請求項1〜請求項5
    いずれかの磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 最短記録波長が0.2〜0.4μmの信
    号が用いられて記録されたものであることを特徴とする
    請求項1〜請求項6いずれかの磁気記録媒体。
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